JP2005344683A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、一方の圧縮機構部において偏心ローラーとブレードを別部品として組合せる通常構成とし、他方の圧縮機構部では偏心ローラーとブレードを一体化部品として構成することにより、運転能力全域で高効率が確保できる、いわゆる能力可変機構を備えた密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】密閉ケース1内に、電動機部3と、この電動機部によって駆動される第1の圧縮機構部2Aおよび第2の圧縮機構部2Bを収容し、圧縮機構部は、シリンダ室14a,14bを偏心回転する偏心ローラー13とシリンダ室を吸込み部と圧縮部に仕切るブレード15を備えたロータリ式の圧縮機構部であり、第2の圧縮機構部2Bは、偏心ローラーとブレードとが別体化され、第1の圧縮機構部2Aは、偏心ローラー部31aとブレード部31bとが一体化された揺動部材31を備えてなり、負荷に応じて全ての圧縮機構部の圧縮運転を行う通常運転と、第2の圧縮機構部を非圧縮運転させる低能力運転に切換える運転切換え機構Kを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成し、特に、ロータリ式の圧縮機構部を備えた密閉型圧縮機に関する。
たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成し、一般的なロータリ式の圧縮機構部を備えた密閉型圧縮機が多用される。この種の密閉型圧縮機は、密閉ケース内に電動機部およびこの電動機部と連結される圧縮機構部を収容しており、圧縮機構部で圧縮したガスを一旦密閉ケース内に吐出する、ケース内高圧形となっている。
上記圧縮機構部は、シリンダの内径部に形成されるシリンダ室に偏心ローラーが収容され、シリンダにはブレードが摺動自在に収納されるブレード溝が設けられる。ブレードの先端縁は常に偏心ローラー周面に当接するよう弾性的に押圧付勢され、シリンダ室は吸込み部と圧縮部に区分される。上記吸込み部に吸込み管が接続され、上記圧縮部には吐出弁が設けられ密閉ケース内に連通される。
ところで、近年、上記シリンダを上下に2セット備えた、2シリンダタイプの圧縮機が標準化されつつある。このような複数の圧縮機構部を備えた圧縮機において、常時圧縮作用をなす圧縮機構部と、必要に応じて圧縮−停止の切換えを可能とした圧縮機構部を備えることができれば、仕様が拡大されて有利となる。
一方、[特許文献1]には、ロータリ式の圧縮機構部でありながら、偏心ローラーとブレードとを一体化して、この一体化部品をシリンダ室で揺動運動させる技術が開示されている。上記偏心ローラーとブレードの一体化構成のものでは、偏心ローラーとブレードとの接触部が存在しないから、偏心ローラーとブレード間のガス漏れが全くなく、圧縮効率の向上を図れるという利点がある。
米国特許 3.070.078号公報
ところで、空気調和機においては、始動時と安定運転時とに大きな負荷の差があり、一般的な商用機種では一定能力のため、頻繁に断続運転を行うことで負荷変動に対応している。また、インバータ制御を備えた機種では、可変能力範囲を最低回転数以下にはできないので断続運転域を持っているが、いずれの断続運転も省エネ性を著しく悪化させてしまう。
通常構成の偏心ローラーとブレードが別部品のものでは、両者部品間の形状差や表面粗さにバラツキが生じ易く、そのため低周波数運転域で漏れ損失が問題となる。この問題を完全に解決するには、面精度や幾何精度を向上させる必要があり、コスト高となる。
上述した[特許文献1]に記載の一体化構成では漏れ損失がない反面、複数の圧縮機構部を備え、かつ高周波数域で非圧縮運転に切換える圧縮機構部に適用する場合には、切換え機構が複雑となる。また、一体化部品を製作するには、別部品として製作する場合よりも加工性が低く、コストに悪影響を与えてしまう。
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、一方の圧縮機構部において偏心ローラーとブレードを別部品として組合せる通常の構成とし、他方の圧縮機構部では偏心ローラーとブレードを一体化部品とすることにより、運転能力全域で高効率が確保できる能力可変機構を備えた密閉型圧縮機を提供しようとするものである。
上述の目的を満足するため本発明は、密閉ケース内に、電動機部と、この電動機部によって駆動される複数の圧縮機構部を収容してなる密閉型圧縮機において、複数の圧縮機構部はシリンダ室を偏心回転する偏心ローラーとシリンダ室を吸込み部と圧縮部に仕切るブレードを備えたロータリ式の圧縮機構部であり、一方の圧縮機構部は偏心ローラーとブレードとが別体化され、他方の圧縮機構部は偏心ローラーとブレードとが一体化されてなり、負荷に応じて全ての圧縮機構部の圧縮運転を行う通常運転と、一方の圧縮機構部を非圧縮運転させる低能力運転に切換える運転切換え手段を備えた。
本発明によれば、運転能力全域で高効率が確保できる、いわゆる能力可変機構を備えた密閉型圧縮機を提供できる。
以下、本発明の一実施の形態を図面にもとづいて説明する。
図1は、密閉型圧縮機Rの断面構造および、この密閉型縮機Rを備えた冷凍サイクル装置の冷凍サイクル構成図である。
はじめに密閉型圧縮機Rから説明すると、1は密閉ケースであって、この密閉ケース1内の下部には後述する第1の圧縮機構部2Aおよび第2の圧縮機構部2Bが収容され、上部には電動機部3が収容される。これら電動機部3と第1、第2の圧縮機構部2A,2Bは互いに回転軸4を介して連結される。密閉ケース1の底部には潤滑油の溜り部Oが形成されていて、特に、第2の圧縮機構部2Bはほとんど潤滑油に浸漬されている。
上記電動機部3は、たとえばブラシレスDC同期モータ(ACモータもしくは商用モータでもよい)が用いられていて、密閉ケース1の内面に固定されるステータ5と、このステータ5の内側に所定の間隙を存して配置され、上記回転軸4に嵌着されるロータ6とから構成される。この電動機部3は、運転周波数を可変するインバータ40Aに接続されるとともに、インバータを介して、インバータ回路を制御する制御部40Bに電気的に接続される。
上記第1、第2の圧縮機構部2A,2Bは、それぞれ回転軸4の下部に中間仕切板7を介して上下に配設される第1のシリンダ8Aおよび第2のシリンダ8Bを備えている。これら第1、第2のシリンダ8A,8Bは、互いに外形形状寸法が相違し、かつ内径寸法が同一となるよう設定されている。
第1のシリンダ8Aの外径寸法は密閉ケース1の内径寸法よりも僅かに大に形成され、密閉ケース1内周面に圧入されたうえに、密閉ケース1外部からの溶接加工によって位置決め固定される。第1のシリンダ8Aの上面部には主軸受9が重ね合わされ、バルブカバーaとともに取付けボルト10を介して第1のシリンダ8Aに取付け固定される。
第2のシリンダ8Bの下面部には副軸受11が重ね合わされ、バルブカバーbとともに取付けボルト12を介して第2のシリンダ8Bに取付け固定される。上記中間仕切板7および副軸受11の外径寸法は第2のシリンダ8Bの内径寸法よりもある程度大であり、しかも第2のシリンダ8Bの外周一部は中間仕切板7および副軸受11の外径よりも径方向に突出している。
一方、上記回転軸4は、中途部と下端部が上記主軸受9と上記副軸受11に回転自在に枢支される。さらに回転軸4は各シリンダ8A,8B内部を貫通するとともに、略180°の位相差をもって形成される2つの偏心部4a,4bを一体に備えている。各偏心部4a,4bは互いに同一直径をなし、各シリンダ8A,8B内径部に位置するよう組立てられる。
上記第1のシリンダ8Aと第2のシリンダ8Bの内径部は、中間仕切板7と主軸受9および副軸受11で上下面が区画され、互いに同一直径および同一高さ寸法である第1のシリンダ室14aと第2のシリンダ室14bが形成される。
つぎに、第1の圧縮機構部2Aと第2の圧縮機構部2Bについて詳述する。
図2は、第1の圧縮機構部2Aと第2の圧縮機構部2Bの一部である第1のシリンダ8Aと第2のシリンダ8Bを分解して示す斜視図である。図3(A)は第1の圧縮機構部2Aの一部内部構成を示す平面図、図3(B)は第2の圧縮機構部2Bの一部内部構成を示す平面図である。
はじめに第1の圧縮機構部2Aから説明すると、第1のシリンダ8Aの内径部に形成される第1のシリンダ室14aに隣接した状態で、ブッシュ収納部30が設けられる。このブッシュ収納部30は、シリンダ8A内径部直径よりもはるかに小さい直径の円形状の小孔で、その一部がシリンダ室14aと互いに連通するよう設けられる孔部30aと、この孔部に互いに所定の間隙を存して嵌め込まれる一対のブッシュ30bから構成される。
このような第1のシリンダ室14aとブッシュ収納部30に亘って揺動部材31が収容される。上記揺動部材31は、先に図1で示した回転軸4の偏心部4aに嵌合される偏心ローラー部31aを備えるとともに、この偏心ローラー部31aと一体に連設されるブレード部31bとを備えている。
なお揺動部材31について説明すると、上記偏心ローラー部31aは周方向に均一な肉厚のリング状部材であり、この軸方向長さは第1のシリンダ室14aの軸方向長さと一致する。上記ブレード部31bは板状部材であって、高さ方向寸法は偏心ローラー部31aの軸方向長さと一致し、板厚は上記ブッシュ収納部30を構成する一対のブッシュ30b相互間隙と一致する。
このような揺動部材31が第1のシリンダ室14aに収容される。具体的には、偏心ローラー部31aが回転軸偏心部4aに嵌合し、ブレード部31bがブッシュ収納部30の一対のブッシュ30b相互間隙に挿入される。
電動機部3に通電することにより回転軸4が回転駆動され、回転軸偏心部4a,4bが偏心回転をなす。揺動部材31の偏心ローラー部31aが回転軸偏心部4aに嵌合されているので同時に偏心回転(自転しない公転運動)する。
これに対して、ブレード部31bはブッシュ収納部30の一対のブッシュ30b相互間隙に挿入されているだけなので、ブレード部31bはブッシュ30b相互間隙において自由に移動変位する。回転軸偏心部4aの偏心回転角度に応じて偏心ローラー部31aが移動すると、ブレード部31bのブッシュ収納部30に対する角度が変化(すなわち、一対のブッシュ30bが孔部30a内で回動)し、かつブレード部31bがブッシュ収納部30に沿って往復移動しながら揺動運動をなす。
つぎに、第2の圧縮機構部2Bについて説明する。第2のシリンダ8Bの内径部に形成される第2のシリンダ室14bと連通してブレード溝22が設けられ、このブレード溝の後端部に互いに連通するよう縦孔部23が設けられる。縦孔部23の直径はブレード溝22の幅寸法よりも大に形成される。
そして、先に図1で説明した回転軸4の偏心部4bには偏心ローラー13が嵌合され、ブレード溝22にはブレード15が挿入される。このブレード溝22にはブレード15以外に何らの部材も収容されていないが、後述するようにブレード溝22の設定環境と、後述する運転切換え機構(運転切換え手段)Kの作用に応じて、ブレード15の先端縁が偏心ローラー13の周面に接触できるようになっている。
上記偏心ローラー13の高さ寸法は、第2のシリンダ室14bの高さ寸法と同一に形成される。回転軸4の偏心部4a,4bが互いに180°の位相差があるので、偏心ローラー13と第1の圧縮機構部2Aにおける揺動部材31の偏心ローラー部31aとは互いに180°の位相差があるが、それぞれがシリンダ室14a,14bで偏心運動することにより、同一の排除容積になるように設定されている。
ブレード15の先端縁は平面視で半円状に形成されており、ブレードに背圧が作用している限り、ブレード15の先端縁が平面視で円形状の偏心ローラー13周壁に、偏心ローラーの回転角度にかかわらず線接触できる。そして、偏心ローラー13が第2のシリンダ室14bの内周壁に沿って偏心回転したとき、ブレード15はブレード溝22に沿って往復運動し、かつブレード後端部が縦孔部23から進退自在となる。
上述したように、上記第2のシリンダ8Bの外形形状寸法と、中間仕切板7および副軸受11の外径寸法との関係から、第2のシリンダ8Bの外形一部は密閉ケース1内に露出する。そして、密閉ケース1への露出部分がブレード溝22と縦孔部23に相当するように設計されており、ブレード溝22と縦孔部23およびブレード15後端部はケース内圧力を直接的に受けることになる。
第2のシリンダ8Bおよびブレード溝22は構造物であるからケース内圧力を受けても何らの影響もないが、ブレード15はブレード溝22に摺動自在に収容され、後端部がブレード溝22の縦孔部23に位置するので、ケース内圧力を直接的に受ける。さらに、ブレード15の先端部が第2のシリンダ室14bに対向しているので、ブレード先端部はシリンダ室14b内の圧力を受ける。結局、ブレード15は先端部と後端部が受ける互いの圧力の大小に応じて、圧力の大きい方から圧力の小さい方向へ移動する。
第2のシリンダ8Bに設けられるブレード溝22に、通常運転時にシリンダ室14bに導かれる吸込み圧力と、ブレード溝22に導かれる密閉ケース1内圧力との差圧よりも小さい力で、ブレード15を偏心ローラー13から引き離す方向に付勢する保持機構35が設けられる。上記保持機構35は、永久磁石、電磁石もしくは弾性体のいずれかを用いればよい。
なお説明すると、保持機構35は第2のシリンダ室14bにかかる吸込み圧力とブレード溝22にかかる密閉ケース1内圧力との差圧よりも小さい力で、上記ブレード15を偏心ローラー13から引き離す方向に付勢保持する。
保持機構35として永久磁石を備えることにより、常に所定の力でブレード15を磁気吸引する。あるいは、永久磁石に代って電磁石を備え、必要に応じて磁気吸引するようにしてもよい。あるいは、保持機構35は弾性体である引張りばねとする。この引張りばねの一端部をブレード15の背面端部に掛止して、常に所定の弾性力で引張り付勢するようにしてもよい。
再び図1に示すように、上記密閉ケース1の上端部には、吐出管18が接続される。この吐出管18は、凝縮器19と、膨張機構20および蒸発器21を介してアキュームレータ17に接続され、これらで冷凍サイクル装置が構成される。
アキュームレータ17底部には、圧縮機Rに対する第1の吸込み管16aおよび、第2の吸込み管16bが接続される。第1の吸込み管16aは密閉ケース1を貫通し、第1のシリンダ室14a内に連通する。第2の吸込み管16bは密閉ケース1を貫通し、第2のシリンダ室14b内に連通する。
圧縮機Rと凝縮器19とを連通する吐出管18の中途部に分岐管P1の一端が接続され、他端が第2のシリンダ室14bとアキュームレータ17を連通する第2の吸込み管16bの中途部に接続される。この分岐管P1の中途部には、開閉弁28が設けられる。なお、図に二点鎖線で示すように、分岐管P1の一端部を上記密閉ケース1の周壁を貫通して内部に臨ませた状態にしても支障がない。要は、分岐管P1の一端が冷凍サイクルの高圧側にあればよい。
上記開閉弁28は電磁弁であって、制御部40Bからの電気信号に応じて開閉制御されるようになっている。上記第2の吸込み管16bで、分岐管P1の分岐部よりも上流側には逆止弁29が設けられる。この逆止弁29はアキュームレータ17から分岐管P1の分岐部を介して第2のシリンダ室14b方向への冷媒の流れを許容し、第2のシリンダ室および分岐管P1の分岐部からアキュームレータ17方向への冷媒の流れを阻止する。なお、逆止弁の代わりに開閉弁(二方弁)を用いても良いし、開閉弁28、逆止弁29の代わりに1個の三方弁を使用しても良い。
このようにして、第2のシリンダ室14bに接続される第2の吸込み管16b、分岐管P1、開閉弁28および逆止弁29とで運転切換え機構Kが構成され、この運転切換え機構Kの切換え作動に応じて、第2のシリンダ8Bに備えられる第2のシリンダ室14bに吸込み圧もしくは吐出圧が導かれるようになっている。
つぎに、上述の密閉型圧縮機Rを備えた冷凍サイクル装置の作用について説明する。
(1) 通常運転(全能力運転)を選択した場合:
制御部40Bは、運転切換え機構Kを構成する開閉弁28を閉成するよう制御する。そして、制御部40Bはインバータ40Aを介して電動機部3に運転信号を送る。回転軸4が回転駆動され、偏心部4a,4bがシリンダ室14a,14b内で偏心回転を行う。偏心部4aに嵌合する揺動部材31の偏心ローラー部31aは第1のシリンダ室14a内で偏心回転運動を行い、偏心部4bに嵌合する偏心ローラー13は第2のシリンダ室14b内で偏心回転を行う。
第1の圧縮機構部2Aにおいて、揺動部材31の偏心ローラー部31aが第1のシリンダ室14a内で偏心回転するのにともない、揺動部材31のブレード部31bがシリンダ室内を吸込み部と圧縮部に二分する。
揺動部材31のブレード部31bが一対のブッシュ30b間にが最も進入した状態で、第2のシリンダ室14aの空間容量が最大となる。冷媒ガスはアキュームレータ17から第1の吸込管16aを介してシリンダ室14aに吸込まれ充満する。揺動部材31の偏心ローラー部31aの偏心回転運動にともなって、偏心ローラー部31aの第1のシリンダ室14a内周面に対する転接位置が移動し、シリンダ室14aの区画形成された圧縮部の容積が減少する。すなわち、既に第1のシリンダ室14aに導かれたガスが徐々に圧縮される。
回転軸4が継続して回転され、第1のシリンダ室14aに区画形成される圧縮室の容量がさらに減少してガスが圧縮され、所定圧まで上昇したところで図示しない吐出弁が開放する。高圧ガスはバルブカバーaを介して密閉ケース1内に吐出され充満する。そして、密閉ケース上部の吐出管18から吐出される。
一方、運転切換え機構Kを構成する開閉弁28が閉成されているので、第2のシリンダ室14bに吐出圧(高圧)が導かれることはない。上記蒸発器21で蒸発しアキュームレータ17で気液分離された低圧の蒸発冷媒が第2の吸込み管16bから逆止弁29を介して第2のシリンダ室14bに導かれる。
したがって、第2のシリンダ室14bは吸込み圧(低圧)雰囲気となる一方で、ブレード溝22と縦孔部23およびブレード15後端部が密閉ケース1内に露出して吐出圧(高圧)下にある。上記ブレード15においては、その先端部が低圧条件となり、かつ後端部が高圧条件となって、前後端部で差圧が存在する。この差圧の影響で、ブレード15の先端部が偏心ローラー13に摺接するように押圧付勢される。すなわち、第1のシリンダ室14aにおいて揺動部材31の偏心ローラー部31aが偏心回転運動するのにともなって圧縮作用が行われるのと全く同様の圧縮作用が、第2の圧縮機構部2Bにおいても行われる。
結局、密閉型圧縮機Rにおいて、第1の圧縮機構部2Aおよび第2の圧縮機構部2Bの両方で圧縮作用がなされる全能力運転が行われる。密閉ケース1から吐出管18を介して吐出される高圧ガスは、凝縮器19に導かれて凝縮液化し、膨張機構20で断熱膨張し、蒸発器21で熱交換空気から蒸発潜熱を奪って冷房作用をなす。そして、蒸発冷媒はアキュームレータ17で気液分離され、再び第1、第2の吸込み管16a,16bから圧縮機R内の第1、第2の圧縮機構部2A、2Bに吸込まれて上述の経路を循環する。
上記保持機構35を備えることにより、設定された磁気吸引力あるいは引張り弾性力がブレード15に対して偏心ローラー13から引き離す方向に付勢作用するが、その力はブレード15の前後端部の差圧よりも十分に小さいため、全能力運転時に保持機構35がブレード15の往復動に対して悪影響を与えることがない。
(2) 特別運転(能力半減運転)を選択した場合:
特別運転(圧縮能力を半減する運転)を選択すると、制御部40Bは運転切換え機構Kの開閉弁28を開放するよう切換え設定する。第1の圧縮機構部2Aにおいては上述したように通常の圧縮作用がなされ、密閉ケース1内に吐出された高圧ガスが充満してケース内高圧となる。その一方で、吐出管18から吐出される高圧ガスの一部が分岐管P1に分流され、開放された開閉弁28および第2の吸込み管16bを介して第2の圧縮機構部2Bに導入される。
第2の圧縮機構部2Bにおける第2のシリンダ室14bに高圧の吐出ガスが直接導かれることにより、シリンダ室内が高圧雰囲気にある一方で、ブレード溝22と縦孔部23はケース内高圧と同一の状況下にあることには変りがない。そのため、ブレード15は前後端部とも高圧の影響を受け、前後端部において差圧が存在しない。ブレード15はローラー13外周面から離間した位置で移動することなく停止状態を保持し、第2の圧縮機構部2Bでは非圧縮運転となり圧縮作用が行われない。結局、第1の圧縮機構部2Aでのみ圧縮運転が行われ、能力を半減した運転がなされることになる。
また、第2のシリンダ室14bは高圧となっているので、密閉ケース1内から第2のシリンダ室14b内への圧縮ガスの漏れは発生せず、それによる損失も発生しない。したがって、圧縮効率の低下なしに能力を半分にした運転が可能となる。
従来のように、圧縮機構部の排除容積を半減させた能力になるように回転数を調整する場合と比較して、上述の構成を備えたうえで能力半減運転を採用することにより、通常と同一の効率の高い高回転を保持した状態で圧縮運転を行うことができ圧縮効率の向上を得られる。回転数の調整と組み合わせることにより、最小能力を拡大してきめの細かい温度・湿度制御が可能な冷凍サイクル装置を提供できる。
最大能力が要求されると、複数の圧縮機構部2A,2Bを同時運転して所定能力を確保し、1台の圧縮機で幅広い能力を確保できる。単純に開閉弁28を運転モードに応じて開閉制御することだけで、運転能力全域で高効率が確保する能力可変機構を備えた密閉型圧縮機を提供できる。
第2の圧縮機構部2Bでは偏心ローラー13とブレード15とが別体化されたものを備え、第1の圧縮機構部2Aは偏心ローラー部31aとブレード部31bとが一体化された揺動部材31を備えて、この圧縮機構部2Aが常に圧縮運転を行う。揺動部材31を備えた第1の圧縮機構部2Aを低周波数で選択し運転した方が、漏れ損失が少ない分だけ高効率が可能となる。また、両方とも一体化構造を採用しないために加工等のコストアップが最小限ですみ、経済的である。
能力可変機構を有さない側の圧縮機構部である第1の圧縮機構部2Aが、低能力時に単独で運転される。な低能力運転時には圧縮機構部における各クリアランスから圧縮冷媒の漏れ損失が大きなウエイトを占めるが、第1の圧縮機構部2Aを備えることにより、ローラーとブレード間の漏れについての対策が不要化して、性能の良い能力可変機構を提供できる。
図4に冷凍能力に対する圧縮効率の特性を示していて、A線に示す本発明において、運転切換え機構Kで容易に切換えできる第2の圧縮機構部2Bと、漏れ損失が小さい第1の圧縮機構部2Aを併用することにより、双方の利点を利用できて効率が向上し、生産性の良い低コストの圧縮機を提供できる。これに対して、B線は複数の圧縮機構部ともにローラーとブレードを別体にした通常のロータリ式圧縮機構部を備え、一方の圧縮機構部を圧縮運転と非圧縮運転の切換えができるようにした圧縮機の場合であり、C線は常時複数の圧縮機構部で圧縮運転するようにした圧縮機の場合である。
なお、第2の圧縮機構部2Bにおいて非圧縮運転を行う場合は、上述したように圧力差を利用してブレード15を偏心ローラー13から引き離し、完全な空運転をさせる方式が最も効率が良いが、これに限定されるものではない。
たとえば、シリンダ室に形成される圧縮部と吸込み部とをバイパス管で連通し、圧縮部から吐出したガス(冷媒)をバイパス管から直接吸込み部に導くことにより、実質的に非圧縮運転を行う構成も採用することができる。
本発明における一実施の形態に係る、密閉型圧縮機の断面図と、冷凍サイクル構成図。 同実施の形態に係る、複数の圧縮機構部を分解し、かつ一部を省略した斜視図。 同実施の形態に係る、複数の圧縮機構部それぞれの一部を省略した平面図。 同実施の形態に係る、冷凍能力に対する圧縮効率の特性図。
符号の説明
1…密閉ケース、3…電動機部、2A…第1の圧縮機構部、2B…第2の圧縮機構部、3…電動機部、K…運転切換え機構(運転切換え手段)、14a…第1のシリンダ室、13…偏心ローラー、15…ブレード、31a…偏心ローラー部、31b…ブレード部、31…揺動部材。

Claims (2)

  1. 密閉ケース内に、電動機部と、この電動機部によって駆動される複数の圧縮機構部を収容してなる密閉型圧縮機において、
    上記複数の圧縮機構部は、シリンダ室を偏心回転する偏心ローラーとシリンダ室を吸込み部と圧縮部に仕切るブレードを備えたロータリ式の圧縮機構部であり、
    一方の圧縮機構部は、偏心ローラーとブレードとが別体化され、他方の圧縮機構部は、偏心ローラーとブレードとが一体化されてなり、
    負荷に応じて全ての圧縮機構部の圧縮運転を行う通常運転と、上記一方の圧縮機構部を非圧縮運転させる低能力運転に切換える運転切換え手段を備えたことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 運転切換えが可能な圧縮機構部は、ブレードをブレード背面部に作用する密閉ケース内圧力とブレード先端部に作用するシリンダ室内の圧力との圧力差によって押圧付勢し、
    上記シリンダ室内に低圧冷媒を導入して圧縮運転を行う通常運転と、
    上記シリンダ室内に高圧冷媒を導入して偏心ローラーからブレードを引き離し、圧縮運転を行わない非圧縮運転とを切換え可能としたことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
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