JP2007077825A - 密閉型回転式圧縮機および冷凍サイクル装置 - Google Patents

密閉型回転式圧縮機および冷凍サイクル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、共鳴室ボリュームを有効に生かして体積効率の向上化を得られ、共鳴室において圧縮ガス脈動を抑制して消音器特性の向上化を得る密閉型回転式圧縮機と、この密閉型回転式圧縮機を用いた冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】第2の圧縮機構部2Bは、シリンダ8Bと、シリンダの両面に中間仕切り板7Aと副軸受13を設けて第2のシリンダ室16Bを形成し、シリンダ室内に偏心ローラ15bを収容して公転運動を行わせ、偏心ローラの周面にブレード18bを弾性的に摺接してシリンダ室内を圧縮室Dbと吸込み室Sbとに分離し、中間仕切り板に偏心ローラの公転運動にともなって偏心ローラ端面によって開閉される開口部23を有する共鳴室22を設け、共鳴室の開口部は偏心ローラの偏心回転にともなう吸込み行程が完了したあとの圧縮室のみに開口する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、たとえば空気調和機である冷凍サイクル装置と、この冷凍サイクル装置を構成する密閉型回転式圧縮機に係り、特に密閉型回転式圧縮機における消音構造の改良に関する。
たとえば空気調和機である冷凍サイクル装置に用いられる密閉型回転式圧縮機は、シリンダ室内でローラを偏心回転させ、このローラの周面にブレードを弾性的に当接してシリンダ室内を吸込み室と圧縮室に二分する。上記吸込み室に吸込まれた低圧の冷媒ガスが、ローラの公転運動にともなって上記圧縮室で圧縮され、所定の圧力に上昇したところで吐出弁が吐出ポートを開放する。
したがって、ローラは連続して偏心回転しながら公転運動を行うが、吐出弁は吐出ポートを間欠的に開放して、高圧化した冷媒ガスをシリンダ室から吐出する。このような圧縮作用を継続すると、圧縮ガス脈動が発生して高周波騒音の放射に至り、静粛運転が妨げられる。そこで、従来から圧縮ガス脈動を低減する技術が多く提供されている。
たとえば、[特許文献1]には、シリンダもしくは軸受のいずれか一方、もしくは両方に空間を設け、この空間と圧縮室とを連通する導入口を、シリンダの吐出ポート部とブレードとの間で、吐出ポート部がある側面部とは反対側の側面部端に、吐出ポート部を通る厚み方向の線上に位置して、シリンダ内に開口させている。
特公平6−97039号公報
上記[特許文献1]の技術によれば、圧縮機構部にヘルムホルツ型の消音器を備えることとなり、上記消音器の位置はブレードによって区分される圧縮室の吐出孔近傍に配置される。そして、偏心ローラの回転にともなう圧縮行程中において、常に圧縮室に対して開口している。
そのため、消音器のボリュームは、圧縮ボリュームに対してトップクリアランスとなり、体積効率の低下要因となってしまう。このような消音器を備えた圧縮機は、圧縮能力の低下およびCOPの低下を招く。
さらに、消音器の共鳴周波数は、導入通路や、共鳴ボリュームなどの消音器を構成する主要部の寸法構造で決まるため、固定となっている。したがって、インバータ制御をなす密閉型回転式圧縮機においては、運転周波数等の運転状態を変化すると騒音特性も変化するので、充分に消音効果が発揮されない虞れがある。
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、共鳴室を備えるとともに、シリンダ室での圧縮行程に対する共鳴室開口部の位置を選択することで、共鳴室に残留する高圧ガスが吸込み孔に逆流することを防止し、体積効率の低下を防止しながら共鳴室ボリュームを有効に生かし、共鳴室において圧縮ガス脈動を抑制して消音器特性の向上化を得られるようにした密閉型回転式圧縮機と、この密閉型回転式圧縮機を用いて冷凍サイクル回路を構成する冷凍サイクル装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するため本発明の密閉型回転式圧縮機は、密閉ケース内に電動機部および、この電動機部と回転軸を介して連結される圧縮機構部を収容し、上記圧縮機構部は、シリンダと、このシリンダの両面に設けられシリンダ内径部にシリンダ室を形成する第1の蓋部材および第2の蓋部材と、シリンダ室内に収容されシリンダ室内で公転運動を行うローラと、シリンダ室内を圧縮室と吸込み室とに分離するブレードを備え、上記第1の蓋部材および第2の蓋部材の少なくとも一方に開口部が設けられた共鳴室を備え、上記共鳴室の開口部はローラの公転運動にともなってローラ端面によって開閉されるとともに吸込み行程が完了したあとの圧縮室のみに開口する。
上記目的を達成するため本発明の冷凍サイクル装置は、上記密閉型回転式圧縮機と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器とを冷媒管を介して連通し冷凍サイクル回路を構成する。
本発明の密閉型回転式圧縮機によれば、体積効率の低下を防止しながら、共鳴室ボリュームを有効に生かし、圧縮ガス脈動を抑制して消音器特性の向上化を得られる効果を奏する。
そして、上記密閉型回転式圧縮機を用いて冷凍サイクル回路を構成する冷凍サイクル装置によれば、騒音の小さな冷凍サイクル装置を得られる効果を奏する。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、密閉型回転式圧縮機Rの断面構造と、この密閉型回転式圧縮機Rを備えた冷凍サイクル回路Sの構成を示す図である。
はじめに密閉型回転式圧縮機Rから説明すると、1は密閉ケースであって、この密閉ケース1内の下部には後述する第1の圧縮機構部2Aおよび第2の圧縮機構部2Bが設けられ、上部には電動機部3が設けられる。これら電動機部3と第1、第2の圧縮機構部2は回転軸4を介して連結される。
上記電動機部3は、密閉ケース1の内面に固定されるステータ5と、このステータ5の内側に所定の間隙を存して配置され、かつ上記回転軸4が介挿されるロータ6とから構成される。
図2は、第1の圧縮機構部2Aと第2の圧縮機構部2Bを拡大した縦断面図である。
上記第1、第2の圧縮機構部2A,2Bは、回転軸4の下部に、中間仕切り板7aおよび補助中間仕切り板7bを介して上下に配設される第1のシリンダ8Aと、第2のシリンダ8Bを備えている。
これら第1、第2のシリンダ8A,8Bは、互いに外形形状寸法が相違し、内径寸法が同一となるように設定されている。上記第1のシリンダ8Aの外径寸法は、上記密閉ケース1の内径寸法よりも僅かに大に形成される。組立て時には、第1のシリンダ8Aが密閉ケース1内周面に圧入され、所定位置に仮固定されたうえに、密閉ケース1外部からの溶接加工によって位置決め固定される。
第1のシリンダ8Aの上面部には主軸受9のフランジ部9aが重ね合わされ、バルブカバーaとともに取付けボルト10を介してシリンダ8Aに取付け固定される。主軸受9は、上記フランジ部9aの中心位置に設けられる軸受部9bで上記回転軸4の一部を枢支する。また、上記フランジ部9aには、上記バルブカバーaで覆われる吐出ポート11aが設けられ、この吐出ポート11aは吐出弁12aによって開閉されるようになっている。
第2のシリンダ8Bの下面部には副軸受13のフランジ部13aが重ね合わされ、バルブカバーbとともに取付けボルト14を介してシリンダ8Bに取付け固定される。副軸受13は、上記フランジ部13aの中心位置に設けられる軸受部13bで上記回転軸4の下端部を枢支する。また、上記フランジ部13aには、上記バルブカバーbで覆われる吐出ポート11bが設けられ、この吐出ポート11bは吐出弁12bによって開閉される。
一方、上記回転軸4は、上記主軸受9および副軸受13の枢支部間が第1、第2の各シリンダ8A,8Bの内径部を貫通していて、それぞれの貫通部に略180°の位相差をもつ2つの偏心部4a,4bを一体に備えている。各偏心部4a,4bは互いに同一直径をなすとともに、周面には同一直径の偏心ローラ15a,15bが嵌合される。
上記第1のシリンダ8Aと第2のシリンダ8Bの内径部における上下開口面は、上記主軸受9、中間仕切り板7a、補助中間仕切り板7bおよび副軸受13で閉成され、第1のシリンダ室16Aと第2のシリンダ室16Bが形成される。
したがって、上記第1のシリンダ8Aに対して、主軸受9と中間仕切り板7aが、第1の蓋部材F1もしくは第2の蓋部材F2を構成する。第2のシリンダ8Bに対して、中間仕切り板7aおよび補助中間仕切り板7bと副軸受13が、第1の蓋部材F1もしくは第2の蓋部材F2を構成する。
第1、第2のシリンダ室16A,16Bは互いに同一直径および高さ寸法に形成され、各シリンダ室16A,16Bに上記偏心ローラ15a,15bがそれぞれ偏心回転自在に収容される。各偏心ローラ15a,15bの高さ寸法は、各シリンダ室16A,16Bの高さ寸法と同一に形成される。したがって、偏心ローラ15a,15bは互いに180°の位相差があるが、シリンダ室16A,16Bで偏心回転することにより、シリンダ室16A,16Bにおいて同一の排除容積に設定される。
各シリンダ8A,8Bには、第1,第2のシリンダ室16A,16Bと連通するブレード収納室17a、17b(第2のシリンダ室16B側のみ図示し、第1のシリンダ室16A側のブレード収納室17aは省略している。以下同じ)が設けられている。上記ブレード収納室17a、17bには、ブレード18a、18bがシリンダ室16A、16Bに対して突没自在に収容される。さらに、ブレード18a、18bの背面側端部と密閉ケース1内周面との間には、ばね部材19a、19bが介設される。このばね部材19a、19bはブレード18a、18bに弾性力(背圧)を付与して、ブレード18a、18bの先端縁を偏心ローラ15a、15bに弾性的に接触させる圧縮ばねである。
第1、第2のシリンダ8A,8Bには板厚の範囲内の直径で、外周面からシリンダ室16A、16B(第1のシリンダ室16A側のみ図示し、第2のシリンダ室16B側の吸込み孔は省略している。以下同じ)に開口する吸込み孔20a、20bが設けられる。
このようにして第1、第2の圧縮機構部2A,2Bが構成されていて、ここでは上記第2の圧縮機構部2Bに共鳴室22が設けられる。
すなわち、第2のシリンダ8Bに対する第1の蓋部材F1である中間仕切り板7aに共鳴室22が設けられ、この共鳴室22に連通する開口部23が補助中間仕切り板7bに設けられる。上記共鳴室開口部23は、補助中間仕切り板7bを貫通する小孔であり、上記共鳴室22は補助中間仕切り板7b側から設けられる凹陥部である。すなわち、上記共鳴室22は第2のシリンダ室16Bに対して、空間部からなるヘルムホルツ型の消音器を構成している。
図3は、上記第2の圧縮機構部2Bを平面視で模式的に表していて、吸込み孔20bと吐出ポート11bに対する共鳴室開口部23の位置を説明するための図である。したがって、説明の都合上、一部は実線のままで表している。
第2のシリンダ室16Bで偏心ローラ15bが偏心回転しながら時計回り方向に公転して圧縮作用をなすことを前提とし、上記ブレード18bおよびブレード収納室17bの中心軸Laが、第2のシリンダ室16Bの中心点Oに対して12時方向の線(以下、「基準線」と呼ぶ)上に沿って設けられるものとする。
第2のシリンダ室16Bへ低圧の冷媒ガスを吸込み案内する吸込み孔20bは、上記基準線Laから時計回り方向へ所定角度を存した位置に設けられる。第2のシリンダ室16Bから高圧化した冷媒ガスを吐出案内する吐出ポート11bが、基準線Laより反時計回り方向で、ブレード収納室17bに隣接した部位に設けられる。上記吐出ポート11bは、第2のシリンダ8Bでは半円状に設けられるが、副軸受13では真円状に設けられている。
上記偏心ローラ15bが第2のシリンダ室16Bで偏心回転をなすと、偏心ローラ15bの外周面一部は常に第2のシリンダ室16Bの周面一部に転接した状態で、転接位置が周方向に沿って変り、いわゆる公転運動をなす。同図で示す二点鎖線の円Eaは、偏心ローラ15bの内周面一部の回転軌跡を示している。図では偏心ローラ15bの外周面一部が上記吸込み孔20bの直径端縁cに転接した状態を示し、回転軸偏心部4bに嵌合する偏心ローラ15bの内径の一点dを原点とし、偏心ローラ15bの1偏心回転での回転軌跡である。
図3は、上記基準線Laに沿う位置から時計回り方向へ角度θ1だけ偏心ローラ15bが回転し、偏心ローラ15bの外周面一部が吸込み孔20bの直径端縁cに転接している状態を示している。
この状態は、圧縮室Dbにおける圧縮行程が開始されるとともに、吸込み室Sbにおける吸込み行程の開始の状態でもある。以上の前提条件のもと、図3においてハッチングで示す範囲fに、共鳴室22の開口部23を設ければよい。なお、共鳴室開口部23の具体的な位置設定条件については、後述する圧縮行程中で説明する。
再び図1に示すように、密閉ケース1の上端部には、吐出管25が接続される。この吐出管25は、凝縮器26と、膨張機構27および蒸発器28を介してアキュームレータ29に接続される。上記アキュームレータ29の底部から第1の吸込み管30aと第2の吸込み管30bが延出され、上記密閉型回転式圧縮機Rに接続される。
密閉型回転式圧縮機Rにおいて、第1の吸込み管30aは密閉ケース1を貫通して第1のシリンダ8A側部に設けられる吸込み孔20aに接続され、第1のシリンダ室16Aに連通する。第2の吸込み管30bは密閉ケース1を貫通して第2のシリンダ8B側部に設けられる吸込み孔20bに接続され、第2のシリンダ室16Bに連通する。このようにして冷凍サイクル回路Sが構成される。
つぎに、上述の密閉型回転式圧縮機Rを備えた冷凍サイクル回路Sの作用について説明する。
電動機部3に運転開始信号が送られると回転軸4が回転駆動され、偏心ローラ15a,15bは第1、第2のシリンダ室16A,16B内で偏心回転しながら公転運動を行う。第1、第2のシリンダ室16A,16Bで同時に同作用が行われるので、ここでは第2のシリンダ室16Bにおける作用についてのみ説明し、第2のシリンダ室16Aにおける作用は説明を省略する。
図3に示すように、第2のシリンダ室16Bにおいて、ブレード18bがばね部材19bによって常に弾性的に押圧付勢されるところから、ブレード18bの先端縁が偏心ローラ15bの周壁に摺接してシリンダ室16B内を二室に区分する。ブレード18bによって区分される一方室は上記吸込み孔20bが連通しているので吸込み室Sbと呼び、他方室には吐出ポート11bが連通するので圧縮室Dbと呼ぶ。
図3の状態から偏心ローラ15bが偏心回転して、偏心ローラ15bの第2のシリンダ室16B周面に対する転接位置が移動することのより、吸込み室20bの容積が拡大し、冷媒ガスはアキュームレータ29から第2の吸込み管30bを介して吸込み室20bに吸込まれると同時にブレード18bによって区分された圧縮室Dbの容積が減少する。すなわち、吸込み室20bで吸込み行程が開始されるとともに、圧縮室Dbのガスが圧縮される圧縮行程が徐々に行われる。圧縮室Dbの容量が減少し、冷媒ガスが圧縮され所定圧まで上昇したところで、吐出弁12bは吐出ポート11bを開放する。圧縮室Dbで圧縮され高圧化した冷媒ガスはバルブカバーbを介して密閉ケース1内に吐出され充満する。
このような圧縮行程は第2のシリンダ室16Bばかりでなく第1のシリンダ室16Aにおいても同時に行われる。これら第1のシリンダ室16Aおよび第2のシリンダ室16Bから密閉ケース1内へ吐出された高圧の冷媒ガスは、密閉ケース1上部に接続される吐出管25から冷凍サイクル回路Sへ吐出される。
高圧ガスは密閉型回転式圧縮機Rから凝縮器26に導かれて凝縮液化し、膨張機構27で断熱膨張し、蒸発器28で熱交換空気から蒸発潜熱を奪って冷凍(冷房)作用をなす。蒸発したあとの冷媒はアキュームレータ29に導かれて気液分離され、再び各吸込み管30a,30bから密閉型回転式圧縮機Rの第1の圧縮機構部2Aと第2の圧縮機構部2Bに吸込まれて上述したように圧縮され、上記経路を循環する。
密閉型回転式圧縮機Rでの圧縮運転にともなって第2の圧縮機構部2Bでは圧縮ガス脈動に起因する騒音を抑制する消音作用が行われる。以下、第2のシリンダ室16Bに設けられる共鳴室22の消音作用について詳細に説明する。
図4(A)に示すように、偏心ローラ15bの第2のシリンダ室16Bに対する転接位置が、基準線Laから時計回り方向に所定角度θ1回転した位置は、図3でも説明したように先の吸込み行程でシリンダ室16Bに吸込まれた冷媒ガスを圧縮する行程が開始される直前であって、これ以降、吸込み室が圧縮室に変る。なお、第2のシリンダ室16Bに開口する共鳴室22の開口部23は偏心ローラ15bの端面によって閉成されている。
図4(B)に示すように、偏心ローラ15bの第2のシリンダ室16Bに対する転接位置が、基準線Laから時計回り方向に所定角度θ2だけ移動すると、偏心ローラ15b端面では共鳴室開口部23が徐々に開放される。その一方で、ブレード18bによって区画される吸込み室Sbの空間容量が増え始め、吸込み孔20bを介して低圧の冷媒ガスを吸込み室Sbに案内する吸込み行程が開始されるとともに、圧縮室Dbでは圧縮行程が開始される。
図4(C)に示すように、偏心ローラ15bの第2のシリンダ室16Bに対する転接位置が、上記基準線Laから時計回り方向に所定角度θ3だけ移動する間に、ブレード18bによって区画される吸込み室Sbの空間容量が漸次増大して吸込み行程が進行するとともに、圧縮室Dbの容量が漸次低減して圧縮行程が進行する。そして、偏心ローラ15bの転接位置が所定角度θ2から所定角度θ3に移動する間に圧縮室Dbの圧力が所定値以上になり、上記吐出弁12bは吐出ポート11bを開放する。
同時に、偏心ローラ15bの端面が共鳴室開口部23から離間して、開口部23が完全開放される。共鳴室22はヘルムホルツ型の消音器となって、第2のシリンダ室16Bにおける圧縮ガス脈動に起因する騒音を抑制し消音効果を得られる。
図4(D)に示すように、偏心ローラ15bの第2のシリンダ室16Bに対する転接位置が、基準線Laから時計回り方向に所定角度θ4だけ移動すると、圧縮室Dbの容積がほぼゼロとなって圧縮行程が終了するとともに、吸込み室Sb側の空間容量が最大限に増大し吸込み行程が完了直前の状態となる。共鳴室22の開口部23は偏心ローラ15bの端面で閉成され、共鳴室22での消音作用は終了する。
偏心ローラ15bは継続して偏心回転し、再び図4(A)の状態に戻る。この間に偏心ローラ15b周面によって吸込み孔20bが完全に閉成され、吸込み行程が完了する。さらに、偏心ローラ15bの端面は継続して共鳴室開口部23を閉成する。これ以降、先に説明した作用を繰り返す。
このようにして第2の圧縮機構部2Bでは、偏心ローラ15bの第2のシリンダ室16Bに対する転接位置が所定角度θ1に到達したとき吸込み行程が完了し、そのあと共鳴室開口部23が徐々に開放される。吐出弁12bが開放される以前の所定角度θ2では共鳴室開口部23は完全に開放されて第2のシリンダ室16Bと連通する。好ましくは、θ1を25°以上とし、θ2を180°以下に設定するとよい。
第2のシリンダ室16Bで圧縮された高圧の冷媒ガスの一部が開口部23を介して共鳴室22に導かれ、共鳴室22はヘルムホルツ型の消音器となって、第2のシリンダ室16Bにおける圧縮ガス脈動に起因する騒音を抑制し消音効果を得られる。
共鳴室開口部23の開放タイミングと開放位置についてなお説明すると、偏心ローラ15bの公転運動により吸込み行程が行われ、その吸込み行程が完了したあとの圧縮室Dbのみに開口部23を開口するよう設定するとよい。
上述の設定条件により、共鳴室22の開口部23は吸込み行程が完了するまでの間は偏心ローラ15bの端面によって閉成されることとなり、共鳴室22に残留する高圧ガスが吸込み室側へ逆流せず、体積効率の低下を確実に抑制して圧縮能力の低減を防止できる。
上記共鳴室22の開口部23に対する開放タイミングと開放位置についてなお限定すると、好ましくは第2のシリンダ室16Bにおいて吸込み行程が完了したあとで、圧縮室Dbの圧力が吐出圧力に到達したあとの、圧縮室Dbのみに開口するよう設定するとよい。
すなわち、吸込み行程が完了した直後は圧縮室では圧縮行程が開始された直後であり、先の吸込み行程で導かれた低圧の冷媒ガスが圧縮室に存在しているので、この吸込み行程が完了した直後に共鳴室開口部23を開放すると、先の圧縮行程で共鳴室22に残留している高圧ガスが開口部23を介して低圧雰囲気の圧縮室に導かれてしまい、実際の圧縮行程での圧縮仕事が増大化を招いてしまう。
そこで、吸込み行程が完了したあとで、しかも圧縮室の圧力が吐出圧力に到達したあとの圧縮室のみに開口すれば、圧縮行程開始直後において圧縮室の低圧状態のガスに、共鳴室22に残っていた高圧のガスが逆流することがない。圧縮室での圧縮仕事の増大を抑制して効率の低下を防止することができる。
このようにして、共鳴室22の開口部23をローラ15bの偏心回転にともなう吸込み行程が完了したあとの圧縮室のみに開口するようにした。さらに好ましくは、共鳴室22の開口部23は、圧縮室の圧力が吐出圧力に到達したあとの圧縮室のみの開口するようにした。いずれにしても、上述した密閉型回転式圧縮機Rを備えることにより、低騒音で高効率の圧縮機特性が得られる。そして、上記密閉型回転式圧縮機Rを備えた冷凍サイクル回路Sでは、冷凍効率の向上化を得られ、冷凍性能の増大化に寄与する。
なお、以下に述べるように、2シリンダタイプであっても、一方の圧縮機構部では常時圧縮運転を行うが、他方の圧縮機構部では負荷に応じて圧縮運転と非圧縮運転を切換えるようにした密閉型回転式圧縮機Raにも適用できる。
以下、本発明における第2の実施の形態での密閉型回転式圧縮機Raについて説明する。なお、第1の実施の形態と同一構成部品については、同番号を付して新たな説明を省略する。
図5は密閉型回転式圧縮機Raの断面構造および冷凍サイクル回路Saの構成図、図6は第1の圧縮機構部2Aおよび第2の圧縮機構部2Baの一部構成部品を分解して示す斜視図である。
密閉型回転式圧縮機Raを構成する密閉ケース1内の下部に、第1の実施の形態と同一の第1の圧縮機構部2Aと、後述する第2の圧縮機構部2Baが設けられ、上部には第1の実施の形態と同一の電動機部3が設けられ、これら電動機部3と第1、第2の圧縮機構部2A,2Baは回転軸4を介して連結されることは変りがない。
上記第2の圧縮機構部2Baにおいて、第2のシリンダ8Bのブレード収納室17bにはブレード18b以外に何らの部材も収容されていないが、ブレード収納室17bの設定環境と、後述する圧力切換え機構Kの作用に応じて、ブレード18bの先端縁を上記偏心ローラ15bに接触させることができる。
すなわち、上記第2のシリンダ8Bの外形寸法形状と、中間仕切り板7および副軸受13の外径寸法との関係から、第2のシリンダ8Bの外形一部は密閉ケース1内に露出する。密閉ケース1への露出部分がブレード収納室17bに相当するように設計されており、ブレード収納室17bおよびブレード18bの後端部はケース内圧力を直接的に受けることになる。
特に、第2のシリンダ8Bおよびブレード収納室17bは構造物であるからケース内圧力を受けても何らの影響もないが、ブレード18bはブレード収納室17bに摺動自在に収容され、かつ後端部がブレード収納室17bに位置するので、ケース内圧力を直接的に受ける。したがって、上記ブレード18bは先端部と後端部が受ける互いの圧力の大小に応じて、圧力の大きい方から圧力の小さい方向へ移動するよう構成されている。
上記ブレード収納室17bの端部に保持機構32が設けられる。この保持機構32は、ブレード18bの後端部を引きつけて、ブレード先端部を偏心ローラ15bから引き離す方向に付勢する。ただし、上記保持機構32はブレード18bの先端部が位置する第2のシリンダ室16Bにかかる圧力と、ブレード18bの後端部が位置するブレード収納室17bにかかる密閉ケース1内圧力との差圧の影響を受ける。
上記保持機構32として、磁性素材で形成されるブレード18bに対し永久磁石を用いてもよく、電磁石を備えて必要に応じて磁気吸引するようにしてもよい。あるいは、弾性体である引張りばねの一端部をブレード18bの後端部に掛止し、常に所定の弾性力で引張り付勢するようにしてもよい。
再び図5に示すように、密閉型回転式圧縮機Raと凝縮器26とを連通する吐出管25の中途部から分岐管Pが分岐しているが、この分岐管Pは密閉ケース1を貫通して設けてもよい。分岐管Pの端部は、アキュームレータ29から第2のシリンダ室16Bに接続される第2の吸込み管30bの中途部に合流する。
分岐管Pの中途部には第1の開閉弁35が設けられ、上記第2の吸込み管30bに対する分岐管Pの分岐部よりも上流側に第2の開閉弁36が設けられる。上記第1の開閉弁35と第2の開閉弁36は、それぞれ電磁弁であって、制御部からの電気信号に応じて開閉制御されるようになっている。
以上述べた第2のシリンダ室16Bに接続される第2の吸込み管30b、分岐管P、第1の開閉弁35および第2の開閉弁36とで圧力切換え機構Kが構成される。そして、この圧力切換え機構Kの切換え作動に応じてブレード18bの位置および状態を制御し、第2のシリンダ室16Bに吸込み圧(低圧)もしくは吐出圧(高圧)を導けるようになっている。
第2のシリンダ8Bに対する第1の蓋部材F1もしくは第2の蓋部材F2を構成する副軸受13と第2のシリンダ8Bとの間には補助蓋板33が介設され、所定部位に小孔からなる開口部23が貫通して設けられる。上記副軸受13には開口部23に連通する共鳴室22が設けられる。これら共鳴室22と開口部23の位置は、先に第1の実施の形態で説明した位置と全く同一である。
上述した密閉型回転式圧縮機Raを備え、冷凍サイクル回路Saを構成する冷凍サイクル装置において、負荷が大きい場合は全能力運転(通常運転)を選択する。制御部は圧力切換え機構Kの第1の開閉弁35を閉成し、第2の開閉弁36を開放制御して、電動機部3へ運転信号を送る。回転軸4は回転駆動され、偏心ローラ15a,15bは第1、第2のシリンダ室16A,16B内で偏心回転をなし、各シリンダ室16A,16Bに対して公転運動を行う。
第1のシリンダ室16Aでは、ブレード18aがばね部材19aによって常に弾性的に押圧付勢されるところから、ブレード18aの先端縁が偏心ローラ15aの周面に摺接して、第1のシリンダ室16A内を吸込み室と圧縮室に二分する。冷媒ガスはアキュームレータ29から第1の吸込み管30aを介して第1のシリンダ室16Aへ吸込まれる。
上記第1のシリンダ室16Aでは、偏心ローラ15aの公転運動にともなって先に説明したのと全く同一の圧縮作用が行われる。圧縮された高圧ガスはバルブカバーaを介して密閉ケース1内に吐出され充満し、密閉ケース1上部に設けられる吐出管25から吐出される。
一方、圧力切換え機構Kを構成する第1の開閉弁35が閉成されているので、第2のシリンダ室16Bに高圧が導かれることはない。第2の開閉弁36は開放され、上記蒸発器28で蒸発しアキュームレータ29で気液分離された低圧の蒸発冷媒が第2の吸込み管30bを介して第2のシリンダ室16Bに導かれる。
第2のシリンダ室16Bは低圧雰囲気となる一方で、ブレード収納室17bが密閉ケース1内に露出して高圧雰囲気下にある。したがって、ブレード18bの先端部が低圧条件となり、後端部が高圧条件となって、前後端部で差圧が存在する。この差圧の影響で、ブレード18bの先端部が偏心ローラ15b周面に摺接するように押圧付勢される。
第1のシリンダ室16Aにおいてブレード18aがばね部材19aにより押圧付勢され圧縮作用が行われるのと全く同様の圧縮作用が、第2のシリンダ室16Bにおいても行われる。結局、密閉型回転式圧縮機Raでは、第1のシリンダ室16Aと、第2のシリンダ室16Bとの両方で圧縮作用を行う大能力運転となる。
上記共鳴室22の開口部23は先に説明したのと全く同一のタイミングで偏心ローラ15bの端面で開閉され、第2のシリンダ室16Bにおける圧縮ガス脈動を抑制するなど、全く同一の作用効果が得られ、より低い騒音レベル特性が得られる。
負荷が小さいときは、上記密閉型回転式圧縮機Raにおいて第2のシリンダ室16Bでは圧縮運転を行わず、第1のシリンダ室16Aのみで圧縮運転をなす、低能力運転を選択することができる。
すなわち、低能力運転の選択信号が入力されると、制御部は圧力切換え機構Kの第1の開閉弁35を開放し、第2の開閉弁36を閉成するよう切換え設定し、そのうえで電動機部3に通電して回転軸4を回転駆動する。第1のシリンダ室16Aにおいては上述したように通常の圧縮作用がなされ、密閉ケース1内に吐出された高圧ガスが充満してケース内高圧となる。吐出管25から吐出される高圧ガスの一部が分岐管Pに分流され、開放される第1の開閉弁35と第2の吸込み管30bを介して第2のシリンダ室16B内に導入される。
したがって、第2のシリンダ室16Bは高圧雰囲気に変るが、ブレード収納室17bはケース内高圧と同一の状況下にあることには変りがない。ブレード18bにおいては前後端部とも高圧の影響を受け差圧が存在しないために、少なくとも偏心ローラ15b側へ押し出されることはない。
偏心ローラ15bは初回の偏心回転でブレード18bの先端部に衝突し、ブレード18bは弾き飛ばされて後端部がブレード収納室17bの端部に当接する。保持機構32はブレード18bの後端部を固定して位置を保持するので、ブレード18bの先端部は偏心ローラ15bの周面から離間した位置となる。結局、第2のシリンダ室16Bでの圧縮作用は行われず、第1のシリンダ室16Aでの圧縮作用のみが有効である、能力を半減した運転がなされる。
この運転中においても、共鳴室22の開口部23は偏心ローラ15bの公転運動にともなって開閉されるが、開口部23が連通する第2のシリンダ室16Bにおいては圧縮作用が行われないので、共鳴室22での消音作用はない。すなわち、共鳴室22を備えた第2のシリンダ室16Bでは非圧縮運転状態となるので、騒音レベルはより低くなり、共鳴室22があることによる圧縮効率の低下もない。
図7は、本発明における第3の実施の形態を説明する第1の圧縮機構部2Aと第2の圧縮機構部2Bの断面図である。
第2のシリンダ室16Bに対して共鳴室22が設けられるが、第1の実施の形態における補助中間仕切り板7bを用いて開口部23を設ける加工は不要である。中間仕切り板7の所定部位、すなわち第1の実施の形態で説明したのと同一位置に開口部23を設ければよい。
この実施の形態では、中間仕切り板7の外周面から板厚の範囲内で中心軸方向に横穴22Aが設けられる。この横穴22Aの先端部は中間仕切り板7の内径部手前側までとし、内径部に連通してはならない。しかも、横穴22Aは上記共鳴室開口部23と連通する必要がある。
上記横穴22Aの中間仕切り板7外周面から所定深さでねじ孔g加工が施され、上記ねじ孔gに閉塞ねじ38が螺着され横穴22Aの開口端が閉塞される。図の状態で、残された横穴部分が実際の共鳴室22Aとなり、開口部23を介して第2のシリンダ室16Bに連通する。
このような共鳴室22Aの構成であれば、第1の実施の形態と同様の作用効果を得られる。しかも、上記補助中間仕切り板7bが不要となり、横穴加工も第1の実施の形態における凹部加工と比較して容易であり、工数低減に寄与する。
図8は本発明における第4の実施の形態を示す密閉型回転式圧縮機Rbの一部縦断面図、図9(A)は同実施の形態での制御ブロック図、図9(B)は同実施の形態での簡略化した制御フローチャート図である。
第2のシリンダ室16Bに対して共鳴室22が設けられることは変りがない。すなわち、中間仕切り板7の所定部位に開口部23が設けられ、中間仕切り板7の外周面から板厚の範囲内で中心軸方向に横穴22Bが設けられる。横穴22Bの先端部は中間仕切り板7の内径部手前側までとし、内径部に連通してはならない。
上記横穴22Bは開口部23と連通することと、横穴22Bの中間仕切り板7外周面から所定深さでねじ孔h加工が施され、閉塞ねじ40が螺着されて横穴22Bの開口端を閉塞することは同様である。
上記横穴22Bに設けられるねじ孔hの深さは第3の実施の形態よりも深く加工し、閉塞ねじ40もより長いものを用いる。可変駆動部であるパルスモータ42を密閉ケース1外部に取付け、パルスモータ42の回転軸iは密閉ケース1を貫通して上記閉塞ねじ40に連結される。すなわち、パルスモータ42が閉塞ねじ40を回転駆動できる構造であればよい。
図9(A)に示すように、密閉型回転式圧縮機Rbとともに冷凍サイクル回路Sを構成する凝縮器26と蒸発器28には温度センサもしくは圧力センサ等のセンサ43,44が取付けられ、これらセンサ43,44の検知信号を制御部45へ送るようになっている。上記制御部45は圧縮機Rbの運転周波数を制御するインバータを備え、圧縮機Rbの上記電動機部3に対する運転制御を可能としている。さらに、上記閉塞ねじ40に連結するパルスモータ(可変駆動部)42は制御部45からの制御信号を受けるようになっている。
図9(B)に示すように、圧縮運転中に制御部45は、ステップT1で運転周波数を検知し、ステップT2で凝縮器26と蒸発器28に取付けたセンサ43,44から温度(しくは圧力)の検知信号を受ける。
ステップT3で制御部45はこれらの検知信号から密閉型回転式圧縮機Rbの運転状態を判断し、共鳴室22のボリューム可変量を決定する。ステップ4で制御部45からパルスモータ42へ制御信号が送られ、パルスモータ42は駆動されて閉塞ねじ40の嵌め込み深さを自動的に調整する。
したがって、圧縮機Rbの運転状態毎に変化する騒音特性に合わせて閉塞ねじ40の嵌め込み深さを変え、共鳴室22のボリューム調整を行うことができ、圧縮機Rbの運転状態に適応する消音効果を得られる。
なお、上記実施の形態では2シリンダタイプの圧縮機構部2A,2Bを備えて、一方の圧縮機構部2Bのみに共鳴室22を備えたが、これに限定されるものではなく、両方の圧縮機構部2A,2Bに共鳴室22を備えて、さらに低騒音化を図るとともに圧縮効率と冷凍性能の向上化を得るようにしてもよい。
当然ながら、2シリンダタイプばかりでなく、1シリンダタイプの密閉型回転式圧縮機にも適用できる。上述の圧縮機では、偏心ローラとブレードが別体になったものを適用したが、近年提案されている、偏心ローラとブレードが一体になった構成の圧縮機にも適用できることは勿論である。
なお、本発明は上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるとともに、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。
本発明における第1の実施の形態に係る、密閉型回転式圧縮機の縦断面図と冷凍サイクル構成図。 同実施の形態に係る、第1の圧縮機構部と第2の圧縮機構部の縦断面図。 同実施の形態に係る、第2の圧縮機構部の模式的な一部平面図。 同実施の形態に係る、第2の圧縮機構部での圧縮作用を順に説明する図。 本発明における第2の実施の形態に係る、密閉型回転式圧縮機の縦断面図と冷凍サイクル構成図。 同実施の形態に係る、第1の圧縮機構部と第2の圧縮機構部の一部を分解した斜視図。 本発明における第3の実施の形態に係る、第1の圧縮機構部と第2の圧縮機構部の縦断面図。 本発明における第4の実施の形態に係る、密計型回転式圧縮機一部の縦断面図。 同実施の形態に係る電気ブロック図と簡略化したフローチャート図。
符号の説明
1…密閉ケース、3…電動機部、4…回転軸、2A…第1の圧縮機構部、2B…第2の圧縮機構部、8A…第1のシリンダ、8B…第2のシリンダ、16A…第1のシリンダ室、16B…第2のシリンダ室、F1…第1の蓋部材、F2…第2の蓋部材、15a,15b…偏心ローラ、18a,18b…ブレード、23…(共鳴室の)開口部、22…共鳴室、R,Ra,Rb…密閉型回転式圧縮機、26…凝縮器、27…膨張装置、28…蒸発器、S,Sa…冷凍サイクル回路。

Claims (4)

  1. 密閉ケース内に、電動機部および、この電動機部と回転軸を介して連結される圧縮機構部を収容する密閉型回転式圧縮機において、
    上記圧縮機構部は、シリンダと、このシリンダの両面に設けられシリンダ内径部にシリンダ室を形成する第1の蓋部材および第2の蓋部材と、上記シリンダ室内に収容されシリンダ室内で公転運動を行うローラと、シリンダ室内を圧縮室と吸込み室とに分離するブレードを備え、
    上記第1の蓋部材および第2の蓋部材の少なくとも一方に、開口部が設けられた共鳴室を備え、
    上記共鳴室の開口部は、上記ローラの公転運動にともなってローラ端面によって開閉されるとともに吸込み行程が完了したあとの上記圧縮室のみに開口することを特徴とする密閉型回転式圧縮機。
  2. 上記共鳴室の開口部は、吸込み行程が完了したあとで、かつ圧縮室の圧力が吐出圧力に到達したあとの圧縮室のみに開口することを特徴とする請求項1記載の密閉型回転式圧縮機。
  3. 上記回転式圧縮機構部は、複数備えられ、少なくとも1つの圧縮機構部は負荷の大小に応じてローラをブレードから離間させる非圧縮運転が可能であり、
    上記共鳴室は、上記特定の圧縮機構部のみに設けられることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の密閉型回転式圧縮機。
  4. 上記請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の密閉型回転式圧縮機と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器とを冷媒管を介して連通し冷凍サイクル回路を構成したことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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