JP2005343795A - グリオキシル酸メンチルエステル類及びそれを含有する冷感剤組成物 - Google Patents

グリオキシル酸メンチルエステル類及びそれを含有する冷感剤組成物 Download PDF

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賢哉 石田
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Abstract

【課題】冷感効果、冷感持続性に優れた新規グリオキシル酸メンチルエステル類、該グリオキシル酸メンチルエステル類を含有する冷感剤組成物、該冷感剤組成物を含有する感覚刺激剤組成物、及びこれら冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を含有する、香料組成物、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で示されるグリオキシル酸メンチルエステル類を冷感物質として用いる。
Figure 2005343795

(式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2乃至5のアルキレン基であり、nは、0または1の数であり、mは、0、0.5または1の数であり、
Figure 2005343795

は、単結合または二重結合である。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規グリオキシル酸メンチルエステル類および該グリオキシル酸メンチルエステル類を含有する冷感剤組成物に関する。さらに、本発明は、これら冷感剤組成物を含有する感覚刺激剤組成物、及びこれら冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を含有する、香料組成物、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品に関する。
従来より、ヒトの皮膚や口腔、鼻、喉に対して爽やかな感覚(清涼感)や冷たい感覚(冷涼感)、即ち冷感効果を与える冷感剤は、歯磨剤、菓子(例えば、チューインガム、キャンディー等)、たばこ、ハップ剤、化粧料などに使用されている。これら清涼感又は冷涼感を与えるフレーバー物質として、l−メントール(エル−メントール)が現在広く使用されているが、その冷感効果は持続性に欠けるという欠点がある。
冷感効果を有する化合物として、l−メントール以外にも多数の化合物が提案され、使用されてもいる。従来提案されたl−メントール以外の冷感効果を有する化合物を例示すると、例えば、3−置換−p−メンタン(例えば、特許文献1参照)、N−置換−p−メンタン−3−カルボキサミド(例えば、特許文献2参照)、l−メンチルグルコシド(例えば、特許文献3参照)、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール(例えば、特許文献4参照)、l−メンチル−3−ヒドロキシブチレート(例えば、特許文献5参照)、1−アルコキシ−3−(l−メントキシ)プロパン−2−オール(例えば、特許文献6参照)、3−ヒドロキシメチル−p−メンタンのエステル類(例えば、特許文献7参照)、N−アセチルグリシンメンタンメチルエステル(例えば、特許文献8参照)、(−)−イソプレゴール(例えば、特許文献9参照)、(2S)−3−{(1R,2S,5R)−[5−メチル−2−(1−メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}−1,2−プロパンジオール(例えば、特許文献10参照)、2−ヒドロキシメチルメントール(例えば、特許文献11参照)などが挙げられる。
特開昭47−16647号公報 特開昭47−16648号公報 特開昭48−33069号公報 特開昭58−88334号公報 特開昭61−194049号公報 特開平2−290827号公報 特開平5−255186号公報 特開平5−255217号公報 特開平6−65023号公報 特開平7−82200号公報 特開平7−118119号公報
しかしながら、上記の従来提案されている冷感剤は、それなりの冷感効果を有するものの、冷感効果の持続性などの点で未だ十分満足できるものではない。また、感覚刺激効果についてもさらに改善することが必要とされる。
従って、本発明の目的は、好ましくない刺激感、特異臭などがなく、清涼感や冷涼感の持続性に優れた冷感物質あるいは感覚刺激物質、あるいはこれら冷感物質あるいは感覚刺激物質である新規グリオキシル酸メンチルエステル類を提供することである。
また、本発明の目的は、前記冷感物質を含有する冷感剤組成物を提供することである。
また、本発明の目的は、前記冷感剤組成物を含有する感覚刺激剤組成物、及び該冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を含有する、香料組成物、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべくl−メントール類から誘導される各種の化合物の冷感効果について鋭意検討したところ、下記一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類が、冷感効果が強く、さらにその持続性に優れ、冷感物質さらには感覚刺激物質として有用であること、また、冷感剤として、例えばl−メントールが用いられる場合、l−メントールの有する刺激臭を緩和することができること、さらに冷感剤組成物が配合された香料組成物においては、香料組成物の香り立ち、残香性が高められ、該香料組成物を賦香してなる製品類にも高い香質改善効果が付与されることを見出し、これら知見に基づいて本発明を完成したものである。
即ち、本発明は下記(1)乃至(3)の冷感剤組成物に関する。
(1)下記一般式(I)
Figure 2005343795
(式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2乃至5のアルキレン基であり、nは、0または1の数であり、mは、0、0.5または1の数であり、
Figure 2005343795
は、単結合または二重結合である。)
で表されるグリオキシル酸メンチルエステル誘導体の少なくとも1種を含有することを特徴とする冷感剤組成物。
(2)一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類に含まれない冷感物質から選ばれる少なくとも1種の冷感物質が併用されてなることを特徴とする請求項1に記載の冷感剤組成物。
(3)前記一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類に含まれない冷感物質が、メントール、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−l−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2―ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−l−メントキシエタン−1−オール、3−l−メントキシプロパン−1−オール、4−l−メントキシブタン−1−オール(3−ヒドロキシブタン酸メンチル)、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、ハッカ油、ペパーミント油またはスペアミントであることを特徴とする前記(2)に記載の冷感剤組成物。
また、本発明は、下記(4)乃至(6)の感覚刺激剤組成物に関する。
(4)前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の冷感剤組成物を含有することを特徴とする感覚刺激剤組成物。
(5)少なくとも1種の温感物質が併用されてなることを特徴とする前記(4)に記載の感覚刺激剤組成物。
(6)前記温感物質が、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(l−メントキシメチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(2’−ヒドロキシ−3’−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシ−メチル)−2−(4’−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メトキシメチル)−2−(3’−メトキシ−4’−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリンまたはスピラントールであることを特徴とする前記(5)に記載の感覚刺激剤組成物。
また、本発明は、下記(7)乃至(9)に記載の香料組成物、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品およびそれらの製造方法に関する。
(7)前記(4)乃至(6)のいずれかに記載の感覚刺激剤組成物が、0.01〜90質量%配合されてなることを特徴とする香料組成物。
(8)前記(4)乃至(6)のいずれかに記載の感覚刺激剤組成物が、0.01〜20質量%配合されてなることを特徴とする、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品。
(9)前記(4)乃至(6)のいずれかに記載の感覚刺激剤組成物を配合することを特徴とする、香料組成物、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品の製造方法。
また、本発明は、下記(10)に記載のグリオキシル酸メンチルエステル類に関する。
(10)下記一般式(II)
Figure 2005343795
(式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2乃至5のアルキレン基であり、nは、0または1の数であり、mは、0、0.5又は1の数であり、
Figure 2005343795
は、単結合または二重結合である。但し、
Figure 2005343795
が単結合の場合、n=0は除く)
で表わされるグリオキシル酸メンチルエステル類。
本発明のグリオキシル酸メンチルエステル類は、特異臭などがなく、各種の飲食品、口腔用組成物、化粧品などに配合することにより、これらの製品に清涼感や冷涼感を付与することができ、かつその持続性に優れている。さらに人体に対して好ましくない皮膚刺激感をほとんど生じないという優れた特性を発揮する。また保存中にも着色せず安定性に優れている。
以下に本発明について、さらに詳細に説明する。
本発明の前記一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類において、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2乃至5のアルキレン基であり、nは、0または1の数であり、mは、0、0.5または1の数である。
Rが、置換基を有していてもよい炭素数2乃至5のアルキレン基であるとき、炭素数2乃至5のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基等が挙げられる。また、置換基は、本発明の効果に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されず、例えば、炭素数1乃至4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基など)、水酸基、炭素数1乃至4のアルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基など)、炭素数1乃至5のアシル基(例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、イソブチロイル基、バレロイル基、イソバレロイル基、ピバロイル基など)、炭素数1乃至5のアシロキシ基(例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基、イソブチロイルオキシ基、バレロイルオキシ基、イソバレロイルオキシ基、ピバロイルオキシ基など)等が挙げられる。
前記一般式(I)で表される本発明の化合物を具体的に例示すれば、グリオキシル酸メンチル、グリオキシル酸イソプレギル、グリオキシル酸l−メンチル、グリオキシル酸l−イソプレギル、グリオキシル酸d−メンチル、グリオキシル酸d−イソプレギル、グリオキシル酸2−メンチルオキシエチル、グリオキシル酸2−イソプレギルオキシエチル、グリオキシル酸2−1−メンチルオキシエチル、グリオキシル酸2−1−イソプレギルオキシエチル、グリオキシル酸2−d−メンチルオキシエチル、グリオキシル酸2−d−イソプレギルオキシエチル、グリオキシル酸3−メンチルオキシプロピル、グリオキシル酸3−イソプレギルオキシプロピル、グリオキシル酸3−l−メンチルオキシプロピル、グリオキシル酸3−l−イソプレギルオキシプロピル、グリオキシル酸3−d−メンチルオキシプロピル、グリオキシル酸3−d−イソプレギルオキシプロピル、グリオキシル酸4−メンチルオキシブチル、グリオキシル酸4−イソプレギルオキシブチル、グリオキシル酸4−l−メンチルオキシブチル、グリオキシル酸4−l−イソプレギルオキシブチル、グリオキシル酸4−d−メンチルオキシブチル、グリオキシル酸4−d−イソプレギルオキシブチル等を挙げることができる。
上記化合物の中で冷感物質または感覚刺激物質として特に好ましい化合物は、グリオキシル酸l−メンチル、グリオキシル酸l−イソプレギル、グリオキシル酸2−l−メンチルオキシエチル、グリオキシル酸2−l−イソプレギルオキシエチル等である。
本発明の冷感剤組成物である一般式(I)の化合物中、前記一般式(II)で表わされるグリオキシル酸メンチルエステル類は、従来、知られていない新規な化合物であり、具体的には、グリオキシル酸イソプレギル、グリオキシル酸l−イソプレギル、グリオキシル酸d−イソプレギル、グリオキシル酸2−メンチルオキシエチル、グリオキシル酸2−イソプレギルオキシエチル、グリオキシル酸2−1−メンチルオキシエチル、グリオキシル酸2−1−イソプレギルオキシエチル、グリオキシル酸2−d−メンチルオキシエチル、グリオキシル酸2−d−イソプレギルオキシエチル、グリオキシル酸3−メンチルオキシプロピル、グリオキシル酸3−イソプレギルオキシプロピル、グリオキシル酸3−l−メンチルオキシプロピル、グリオキシル酸3−l−イソプレギルオキシプロピル、グリオキシル酸3−d−メンチルオキシプロピル、グリオキシル酸3−d−イソプレギルオキシプロピル、グリオキシル酸4−メンチルオキシブチル、グリオキシル酸4−イソプレギルオキシブチル、グリオキシル酸4−l−メンチルオキシブチル、グリオキシル酸4−l−イソプレギルオキシブチル、グリオキシル酸4−d−メンチルオキシブチル、グリオキシル酸4−d−イソプレギルオキシブチル等を挙げることができる。
本発明の一般式(I)または(II)の化合物は、例えば、次の方法により合成することができる。即ち、市販品或いは公知の方法により合成することができる一般式(III)
Figure 2005343795
で表されるメントール類(式中、
Figure 2005343795
は、単結合または二重結合であり、nは0または1の数である)と、グリオキシル酸とを、触媒量の酸性物質の存在下、共沸脱水させ、グリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物を得、次いでこの混合物を触媒量の酸性物質の存在下で加熱し、オリゴマーの解重合反応を行い、これらの混合物をモノマーに変換させることによりグリオキシル酸メンチルエステル類を製造することができる。
上記一般式(III)で表されるメントール類とグリオキシル酸とのエステル化反応の際、メントール類に対するグリオキシル酸の使用割合は、メントール類1モルに対し、例えばグリオキシル酸0.1〜10.0モル程度である。好ましい使用割合は、メントール類1モルに対し、約0.8〜1.5モル、より好ましくは約0.9〜1.1モルである。また、酸性物質の使用量は、通常のエステル化反応における触媒量と同程度にすればよく、一般には、メントール類100重量部に対して、約0.001〜20重量部、好ましくは約0.01〜5.0重量部、より好ましくは約0.1〜2.0重量部である。
酸性物質としては、反応系中に存在する水によって酸性能の効果が失われない限りにおいて、通常のエステル化反応に用いられる酸性物質を使用すればよく、具体的には、例えば、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、カンファースルホン酸、スルホン酸系イオン交換樹脂、酸性硫酸ナトリウムなどのスルホン酸類;トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸などのパーハロゲノ酢酸、リン酸等のブレンステッド酸(プロトン酸)が挙げられる。好ましい酸性物質としては、例えば、硫酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸などが挙げられる。この中でも、硫酸、パラトルエンスルホン酸などは汎用性があり、反応の選択性及び収率も高いことからより好ましいものである。これらの酸性物質は1種又は2種以上を混合して使用することができるが、1種を使用する方法が好ましい。
前記エステル化反応は有機溶媒中で行われるが、原料として使用するグリオキシル酸は通常水溶液の形態で提供されること、またメントール類とグリオキシル酸のエステル化反応により水が生成すること、さらに、このエステル化反応を進行させるには、水を共沸脱水により反応系から除くことが必要であることから、使用する溶媒としては、水と共沸する溶媒であって、冷却後溶媒と水との分離が可能なものが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、プソイドクメン、等の芳香族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の脂環式炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;メチルイソブチルケトン等のケトン類などが挙げられる。これらは単独で用いても、また二種以上の混合溶液として用いてもよい。これら溶媒の中では、芳香族炭化水素類が好ましく、更にその中でも、トルエン、キシレンなどは汎用性があり、反応の選択性および収率が高いことからより好ましい。また、溶媒の使用量は、特に制限はないが、メントール類の1容量部に対して、通常約0.1〜20倍容量、好ましくは0.4〜5.0倍容量、さらに好ましくは約0.5〜2.0倍容量の範囲である。
また、メントール類とグリオキシル酸のエステル化反応は、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどの不活性ガスの雰囲気下で行うことが好ましい。さらに、反応温度は、約60〜200℃、好ましくは約80〜170℃であり、特に使用する有機溶媒の沸点近辺で行うことが好ましい。上記温度を保ちながら、約0.5〜20時間、好ましくは約1時間〜10時間反応を行うことによって、グリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物が得られる。前記反応温度および反応時間は、使用するメントール類及び酸性物質の種類や量により適宜変更、調製することができる。さらに、反応形式はバッチ式であっても、連続式であってもよい。
上記の反応より得られるグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物は、グリオキシル酸エステルモノマーと、グリオキシル酸エステルが2〜5の範囲で重合したオリゴマーとの混合物である。モノマーとオリゴマーとの生成比率は、メントール類の種類や量、前記した他の成分(酸性物質、有機溶媒など)の種類や量、反応温度などにより変化する。
上記の反応により得られる反応溶媒、酸触媒などを含んだグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物は、通常油状を呈し、保存可能である。得られたグリオキシル酸エステルモノマー及びオリゴマーの混合物は、精製処理を行わず、反応が完結した反応溶液をそのまま、或いは使用した有機溶媒を留去した状態で保存しておき、グリオキシル酸エステルの製造時に保存容器から取り出して、解重合してもよい。或いは、上記の反応によって生成したグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物を、必要に応じて冷却した後、精製などの後処理を施すことなく、そのまま直接グリオキシル酸エステルの製造に使用してもよい。
前記エステル反応において、不飽和結合を有するメントール類を使用して、グリオキシル酸と、有機溶媒中で、触媒量の酸性物質の存在下、共沸脱水させると、不飽和結合の部位(シス−トランス異性及び位置異性など)が保持された、不飽和結合を有するグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物を得ることができる。また、上記のエステル化反応において、光学活性なメントール類を、グリオキシル酸と共に、有機溶媒中で、触媒量の酸性物質の存在下、共沸脱水させると、光学活性が保持された、光学活性なグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物を得ることができる。例えば、メントール類として、l−メントールあるいはl−メンチルオキシエタノールを用い、これをグリオキシル酸と、有機溶媒中で、触媒量の酸性物質の存在下、共沸脱水させることによって、光学活性が保持されたグリオキシル酸l−メンチルあるいはグリオキシル酸2−l−メンチルオキシエチルのモノマー及びオリゴマーの混合物を得ることができる。また、メントール類としてd−メントールあるいはd−メンチルオキシエタノールを用い、これをグリオキシル酸と、有機溶媒中で、触媒量の酸性物質の存在下、共沸脱水させることにより、光学活性が保持されたグリオキシル酸d−メンチルあるいはグリオキシル酸2−d−メンチルオキシエチルのモノマー及びオリゴマーの混合物を得ることができる。
前記エステル化反応により得られるグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物を解重合反応させることによって、一般式(I)で示されるグリオキシル酸メンチルエステル類(以下、「グリオキシル酸エステル」と略称することがある)が生成する。解重合反応を触媒量の酸性物質の存在下で行うことにより、短時間で、反応混合物からグリオキシル酸メンチルエステル類を分取することができる。斯かるグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物の解重合反応は、熱エネルギーだけでも進行するが、その速度は極めて遅く、酸性物質を触媒として使用すると解重合反応は飛躍的に向上する。
本発明における上記解重合反応は、無溶媒で進行するが、必要に応じて、グリオキシル酸エステルより沸点の高い炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒およびシリコン系溶媒、例えば、パラフィン、ポリエチレン、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、NeoSK−Oil(総研化学社製)、シンコン油(東レ−ダウコーニング社製 SH−200、GE東芝シリコン社製 YF33−100、YF33−1000、YF33−3000)等の一種又は二種以上の溶媒中で行うことができる。この場合、溶媒の使用量は、グリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマーの混合物1容量部に対して、0.5〜20容量部、特に経済性と反応性を考慮して1〜5容量部が好ましい。
また、酸性物質の使用量は、通常の解重合反応における触媒量と同程度にすればよく、一般には、グリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマー混合物の100重量部に対して、約0.001〜20重量部、好ましくは約0.01〜5.0重量部、さらに約0.1〜2.0重量部であることがより好ましい。酸性物質としては、解重合反応によって酸性能の効果が失われない限りにおいて、通常の解重合反応などに用いられる酸性物質を使用すればよく、具体的には、例えば、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、カンファースルホン酸、スルホン酸系イオン交換樹脂、酸性硫酸ナトリウムなどのスルホン酸類;トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸などのパーハロゲノ酢酸:リン酸等のブレンステッド酸(プロトン酸);三フッ化ホウ素エーテルコンプレックス、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化第二鉄などのルイス酸が挙げられる。好ましい酸性物質としては、例えば、硫酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素エーテルコンプレックスなどが挙げられる。このうちでも、硫酸、パラトルエンスルホン酸などが汎用性があり、反応の選択性及び収率も高いことからより好ましい。これらの酸性物質は1種又は2種以上を混合して使用することができるが、1種を使用する方法が好ましい。
また、グリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマー混合物の解重合反応に用いる酸性物質としては、前述したグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマー混合物を製造する際に使用し、前記混合物中に残存する酸性物質をそのまま利用してもよいし、解重合反応の際更に酸性物質の追加を行ってもよいし、解重合時に新たに酸性物質を添加してもよい。この場合、使用する酸性物質は、エステル化反応で用いたものと同一のものであってもよいし、異なったものであってもよい。
解重合反応の反応温度は、高ければ高いほど反応速度が速くなる。しかし、温度が500℃以上であると樹脂化等の副反応を併発するため、500℃以上の温度は好ましくない。したがって、反応温度は、通常約40〜350℃であり、好ましい反応温度は約80〜280℃である。また、工業的には、経済性と反応性を考慮すると、約120〜190℃が好ましく、特に副反応を併発せず反応速度も速い160℃前後の反応温度がより好ましい。また、反応圧力には制限はなく、加圧、常圧、減圧を問わないが、減圧下で行うことが好ましい。減圧度は、1〜100mmHg(133〜13300Pa)が好ましい。前記解重合反応の反応形式は、バッチ式でも連続式でもよい。
上記の解重合反応においては、不飽和結合を有するグリオキシル酸メンチルエステル類のモノマー及びオリゴマー混合物を使用し、触媒量の酸性物質の存在下、解重合反応させることにより、不飽和結合の部位(シス−トランス異性及び位置異性など)が保持された、不飽和結合を有するグリオキシル酸エステルを得ることができる。また、光学活性なグリオキシル酸エステルのモノマー及びオリゴマー混合物である場合、触媒量の酸性物質の存在下、解重合反応させると、光学活性が保持された、光学活性なグリオキシル酸エステルを得ることができる。例えば、グリオキシル酸メンチルエステル類のモノマー及びオリゴマー混合物が、グリオキシル酸l−メンチルあるいはグリオキシル酸2−l−メンチルオキシエチルのモノマー及びオリゴマー混合物である場合、触媒量の酸性物質の存在下、解重合させることにより、光学活性なグリオキシル酸l−メンチルあるいはグリオキシル酸2−l−メンチルオキシエチルを得ることができる。また、グリオキシル酸メンチルエステル類のモノマー及びオリゴマー混合物が、グリオキシル酸d−メンチルあるいはグリオキシル酸2−d−メンチルオキシエチルのモノマー及びオリゴマー混合物である場合、触媒量の酸性物質の存在下、解重合させることにより、光学活性なグリオキシル酸d−メンチルエステルあるいはグリオキシル酸2−d−メンチルオキシエチルを得ることができる。解重合反応により得られるグリオキシル酸メンチルエステル類は、通常油状を呈している。
前記反応により得られるグリオキシル酸エステルを、有機溶媒中で、水と加温下反応させることにより、水和物が生成する。また、光学活性又はラセミ体のメンチルエステルにおいては、グリオキシル酸エステルを、有機溶媒中で、水と加温下反応させた後、冷却し、生じた結晶物を減圧下で乾燥させることによって、グリオキシル酸エステル水和物が生成する。このグリオキシル酸エステル水和物は安定であり、長期保存が可能であるとともに、過剰量の水と接触させることにより簡単にグリオキシル酸エステルに転換することができる。
このようにして得られた本発明の一般式(I)乃至(II)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類は、強く、持続性のある冷感効果を有し、そのまま単独で冷感剤あるいは感覚刺激剤として利用することができる。
本発明により得られる前記グリオキシル酸メンチルエステル類は、製品の種類、使用目的などにより、その適用範囲や適用方法を適宜変える必要があるが、通常、製品の全組成に対して0.0001乃至20質量%、特に0.001乃至5質量%の濃度で用いるのが好ましい。
本発明の冷感剤組成物には、前記一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類の少なくとも1種が含まれていればよい。したがって、本発明の冷感剤組成物は前記一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類の1種からなっていてもよいし、また前記一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類の2種以上が併用されたものであってもよい。また、前記グリオキシル酸メンチルエステル類は、そのままで冷感剤組成物として用いられてもよいし、アルコール、プロピレングリコール、ベンジルベンゾエート等との溶液の形態として、あるいは乳化剤と混合した乳剤の形態として用いられてもよい。
また、冷感剤成分として、本発明の一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類に、このグリオキシル酸メンチルエステル類に含まれない冷感物質から選ばれる少なくとも1種の成分を併用することにより、冷感強度を高めた冷感剤組成物を調製することができる。
一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類に含まれない冷感物質としては、例えば、メントール、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3−l−メントキシプロパン−1,2―ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−l−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−l−メントキシエタン−1−オール、3−l−メントキシプロパン−1−オール、4−l−メントキシブタン−1−オール(3−ヒドロキシブタン酸メンチル)、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント等を挙げることができる。これらは一種または2種以上を適宜配合して用いることができる。
本発明の一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類とこれに含まれない冷感物質とは、本発明の効果を損なわない範囲において任意の割合で用いることができるが、グリオキシル酸メンチルエステル類とこれに含まれない冷感物質の使用割合は、質量比で1:99〜70:30の範囲であることが好ましい。本発明の冷感剤組成物は、香料組成物、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品に配合することができる。
また、本発明においては、上述した冷感剤組成物は、強い、持続性のある冷感効果を有していることから、この冷感剤組成物を含有させることにより、冷感効果を有する感覚刺激剤組成物を調製することができる。なお、本発明の感覚刺激剤組成物は、感覚を刺激する効果を与える組成物である。前記感覚を刺激する効果としては冷感効果および温感効果を含み、したがって本発明においては、感覚刺激剤組成物は冷感剤組成物および温感剤組成物をも含む概念として用いられている。
感覚刺激剤組成物を調整する場合において、冷感剤組成物の配合量は、製品の種類、使用目的などにより、その適用範囲や適用方法を適宜変える必要があるが、通常、感覚刺激剤組成物の全組成に対して0.0001乃至20質量%、特に0.001乃至5質量%の濃度で用いるのが好ましい。
また感覚刺激剤組成物においては、本発明の冷感剤組成物に温感物質を併用することにより、調整することができる。温感物質としては、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(l−メントキシメチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(2’−ヒドロキシ−3’−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシ−メチル)−2−(4’−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メトキシメチル)−2−(3’−メトキシ−4’−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリン、及びスピラントール等を挙げることができる。これらは一種または2種以上を適宜配合して用いることができる。
温感物質と冷感物質と配合比は、冷感効果を目的とする場合においては、温感物質は温感物質の配合により温感効果が付与されない範囲であればよく、通常、冷感剤組成物の総量に対して、0.001〜0.95倍量、好ましくは0.01〜0.5倍量の配合量とされる。この場合、本発明の感覚刺激剤組成物において、冷感剤組成物に上記割合で温感物質が添加されることにより、冷感効果の更なる向上が見られ、冷感効果が増大する。また、温感効果を目的とする場合においては、冷感剤組成物は冷感剤組成物の配合により冷感効果が付与されない範囲であればよく、通常、温感物質の総量に対して、0.001〜0.95倍量、好ましくは0.01〜0.5倍量の配合量とされる。
本発明においては、上記冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物は、香料組成物、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤、医薬品などの各種製品に直接配合してもよいし、上記冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を香料組成物中にまず配合して、感覚刺激剤組成物含有香料組成物(本発明の香料組成物)とし、この冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物を各種製品に配合してもよい。このとき、グリオキシル酸メンチルエステル類、それ以外の冷感剤組成物、温感物質とを別々に香料組成物に添加するようにしてもよい。
本発明の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物と共に含有し得る香料成分としては、各種の合成香料、天然精油、合成精油、柑橘油、動物性香料などを挙げることができ、例えば非特許文献1に記載されているような広範な種類の香料成分を使用することができる。そのうちでも代表的なものとしては、例えば、α−ピネン、リモネン、cis−3−ヘキセノール、フェニルエチルアルコール、スチラリルアセテート、オイゲノール、ローズオキサイド、リナロール、ベンズアルデヒド、ムスコン、ムスクT(高砂香料工業株式会社)、テサロン(高砂香料工業株式会社)などを挙げることができる。
周知・慣用技術集(香料)第I部、平成11年1月29日、特許庁発行
本発明の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物における冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物の含有量は、一緒に調合する香料やその他の成分の種類、冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物の使用目的などにより調整することができる。例えば、香粧品用の香料組成物では、一般に、香料組成物の全質量に対して、冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物の含有量が0.001〜50質量%、特に0.01〜20質量%であることが好ましい。
また、飲食品用の香料組成物では、一般に、香料組成物の全質量に対して、冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物の含有量が0.0001〜50質量%であることが好ましく、0.001〜30質量%であることがより好ましい。
冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を含有する本発明の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物は、必要に応じて、香料組成物において通常使用されている他の香料保留剤の1種または2種以上を含有していてもよい。その場合の他の香料保留剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシルグリコール、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、ハーコリン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライドなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を含有することができる。
本発明の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物は、上述のように、冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物単独で、または冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を含有する冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物にして、各種製品に対して冷感または感覚刺激の付与に用いることができる。本発明の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物自体或いは冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物を含有する冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物によって冷感または感覚刺激を付与することのできる製品としては、例えば、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤、医薬品などを挙げることができる。
本発明の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物及びそれらを含有する冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物によって冷感または感覚刺激を付与することのできる飲食品の具体例としては、何ら限定されるものではないが、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料類、炭酸飲料、清涼飲料、ドリンク剤類の如き飲料類;アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャンディー類の如き冷菓類;ゼリー、プリンなどのデザート類;ケーキ、クッキー、チョコレート、チューインガムなどの洋菓子類;饅頭、羊羹、ウイロウなどの和菓子類;ジャム類;キャンディー類;パン類;緑茶、ウーロン茶、紅茶、柿の葉茶、カミツレ茶、クマザサ茶、桑茶、ドクダミ茶、プアール茶、マテ茶、ルイボス茶、ギムネマ茶、グアバ茶、コーヒー、ココアの如き茶飲料または嗜好飲料類;和風スープ、洋風スープ、中華スープの如きスープ類;風味調味料;各種インスタント飲料乃至食品類;各種スナック食品類;口腔用組成物などを挙げることができる。
また、本発明の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物及びそれらを含有する感覚刺激剤組成物含有香料組成物によって香気付けすることのできる香粧品または日用・雑貨品としては、例えば、フレグランス製品、基礎化粧品、仕上げ化粧品、頭髪化粧品、日焼け化粧品、薬用化粧品、ヘアケア製品、石鹸、身体洗浄剤、浴用剤、洗剤、柔軟仕上げ剤、洗浄剤、台所用洗剤、漂白剤、エアゾール剤、消臭・芳香剤、忌避剤、その他の雑貨類などを挙げることができる。
より具体的には、
・フレグランス製品としては、香水、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンなど;
・基礎化粧品としては、洗顔クリーム、バニシングクリーム、クレンジングクリーム、コールドクリーム、マッサージクリーム、乳液、化粧水、美容液、パック、メイク落としなど;
・仕上げ化粧品としては、ファンデーション、粉おしろい、固形おしろい、タルカムパウダー、口紅、リップクリーム、頬紅、アイライナー、マスカラ、アイシャドウ、眉墨、アイパック、ネイルエナメル、エナメルリムバーなど;
・頭髪化粧品としては、ポマード、ブリランチン、セットローション、ヘアーステック、ヘアーソリッド、ヘアーオイル、ヘアートリートメント、ヘアークリーム、ヘアートニック、ヘアーリキッド、ヘアースプレー、バンドリン、養毛剤、染毛剤など;
を挙げることができる。
・日焼け化粧品としては、サンタン製品、サンスクリーン製品など;
・薬用化粧品としては、制汗剤、アフターシェービングローション及びジェル、パーマネントウェーブ剤、薬用石鹸、薬用シャンプー、薬用皮膚化粧料などを挙げることができ;
・ヘアケア製品としては、シャンプー、リンス、リンスインシャンプー、コンディショナー、トリートメント、ヘアパックなど;
・石鹸としては、化粧石鹸、浴用石鹸、香水石鹸、透明石鹸、合成石鹸など;
・身体洗浄剤としては、ボディソープ、ボディシャンプー、ハンドソープなど;
・浴用剤としては、入浴剤(バスソルト、バスタブレット、バスリキッド等)、フォームバス(バブルバス等)、バスオイル(バスパフューム、バスカプセル等)、ミルクバス、バスジェリー、バスキューブなど;
・洗剤としては、衣料用重質洗剤、衣料用軽質洗剤、液体洗剤、洗濯石鹸、コンパクト洗剤、粉石鹸など;を挙げることができる。
・柔軟仕上げ剤としては、ソフナー、ファーニチアケアーなど;
・洗浄剤としては、クレンザー、ハウスクリーナー、トイレ洗浄剤、浴室用洗浄剤、ガラスクリーナー、カビ取り剤、排水管用洗浄剤など;
・台所用洗剤としては、台所用石鹸、台所用合成石鹸、食器用洗剤など;
・漂白剤としては、酸化型漂白剤(塩素系漂白剤、酸素系漂白剤等)、還元型漂白剤(硫黄系漂白剤等)、光学的漂白剤など;
・エアゾール剤としては、スプレータイプ、パウダースプレーなど;
・消臭・芳香剤としては、固形状タイプ、ゲル状タイプ、リキッドタイプなど;
・雑貨としては、ティッシュペーパー、トイレットペーパーなど;
を挙げることができる。
・口腔用組成物としては、例えば、歯磨き、口腔洗浄料、マウスウオッシュ、トローチ、チューインガム類など;
・医薬品類としては、ハップ剤、軟膏剤の如き皮膚外用剤、内服剤など;
を挙げることができる。
本発明の冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物及びそれらを含有する冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物を上記したような各種の製品の冷感または感覚刺激の付与に用いる場合は、冷感または感覚刺激が付与される製品の種類や製品の最終形態(例えば液体状、固体状、粉末状、ゲル状、ミスト状、エアゾール状などの製品形態)に応じて、冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物或いはそれらを含有する冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物を、直接製品に添加または付与してもよいし;冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物或いはそれらを含有する冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物を、例えば、アルコール類、プロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類に溶解して液体状にして添加または付与してもよいし;アラビアガム、トラガントガムなどの天然ガム質類、界面活性剤(例えばグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤など)を用いて可溶化或いは乳化分散させた可溶化状或いは分散状にして添加または付与してもよいし;アラビアガム等の天然ガム質類、ゼラチン、デキストリンなどの賦形剤を用いて被膜形成した粉末状で添加または付与してもよいし;カプセル化剤で処理してマイクロカプセルにして添加または付与してもよい。さらに、サイクロデキストリンなどの包接剤に包接して、冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物或いはそれらを含有する冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物含有香料組成物を安定化すると共に徐放性にして用いてもよい。
冷感または感覚刺激付けを行う際の製品への冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物の添加量又は付与量は、製品の種類や形態、製品に求められる冷感または感覚刺激付け効果や作用などに応じて調整することができる。一般的には製品の質量に対して、冷感剤組成物または感覚刺激剤組成物の添加量又は付与量が、約1×10-7〜0.1質量%程度であることが好ましく、1×10-6〜0.01質量%であることがより好ましい。
以下、本発明を、実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は、これらにより何ら限定されるものでなく、また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
なお、合成例、実施例中での生成物の測定は、次の機器装置類を用いて行われた。
核磁気共鳴スペクトル(1Hおよび13C NMR):日本ブルカー DRX−500
赤外吸収スペクトル(IR):Nicolet AVATAR 360FT−IR
質量スペクトル(MS):島津製作所 GCMS−QP2010
ガスクロマトグラフ(GC):HP6890 (HEWLETT PACKARD社製)
カラム;NEUTRABOND−1 (ジーエルサイエンス社製)(内径×長さ=0.25mm×30m)
合成例1[グリオキシル酸メンチルの製造]
メントール100g(分子量156.27、640mmol)、グリオキシル酸(50%水溶液)104.2g(分子量74.04、704mmol)、硫酸1.0g、トルエン200mlの混合物を温度計、Dean−Stalk管、環流管を付した反応フラスコに入れ、加熱攪拌する。トルエンが還流することにより、共沸した水がDean−Stalk管にたまっていく。環流を続けて生成する水が出てこなくなるのがエステル化反応の終点であり、ほぼ定量的に水が採取される。本例では63.2mlの水が採取できた。(理論上グリオキシル酸水溶液より52.1ml、エステル化反応により、11.5mlの水が生成する。)反応溶液は均一な淡黄色の溶液となる。
得られた反応溶液を、減圧下ロータリーエバポレーターでトルエンを留去し、触媒として硫酸1gをさらに加え、クライゼン蒸留器をつけ、17mmHgで油浴温140〜170℃で解重合蒸留を行った。この結果、グリオキシル酸メンチル125.6g(収率92.4%)が黄色の油状物質として得られた。この油状物質は、GC及びNMRで標品のグリオキシル酸メンチルと一致した。
合成例2[グリオキシル酸メンチル水和物の製法]
合成例1で得られたグリオキシル酸メンチル125.6gをトルエン500mlに溶かし、水100mlを入れ加熱攪拌し、温度を80℃にまで上昇させた後、加熱を停止し、攪拌しながら徐々に室温下で冷却した。この間に、メンチルグリオキシレートハイドレートダイマーが結晶として得られてくる。温度が10℃になったところで、ブフナー漏斗によりろ過し、減圧下で乾燥し(15mmHg、2時間)、グリオキシル酸メンチル水和物が得られた。
融点(m.p.):76−78℃
1HNMR(500MHz、Acetone−d6、δ)ppm:0.76(d.J=7.0Hz,6H)、0.91(dd,J=7.1Hz,7.3Hz,12H)、0.83−0.97(m,2H)、0.97−1.20(m,4H)、1.32−1.57(m,4H)、1.60−1.73(m,4H)、4.62−4.76(m,2H)、5.06−5.17(m.2H)、5.45−5.60(m,2H).
IR(KBr)cm-1:3422、2961、2874、1741、1409、1373、1312、1224、1184、1100、1035、982、957.
MS(m/e):139、123、97、95、83、86、69、67、57、55、43、41、29、27.
合成例3[グリオキシル酸2−メンチルオキシエチルの製造]
合成例1で、メントールに代えて、メンチルオキシエタノールを用い、他は合成例1と同様に行って、収率82%でグリオキシル酸2−メンチルオキシエチルを得た。
沸点(b.p.):111℃(53.3Pa)
MS:256(M+)、241、227、213、199、185、171、138、123、101、95、81、69、55、41.
実施例1[官能評価]
合成例2で得られたグリオキシル酸メンチル水和物について、10人の5年以上経験した専門パネラーにより、50ppm水溶液での口中評価を行った。その結果、10人のパネラー全員が、優れた清涼性を有していると回答した。
実施例2[官能評価]
合成例3で得られたグリオキシル酸2−メンチルオキシエチルについて、10人の5年以上経験した専門パネラーにより、50ppm水溶液での口中評価を行った。その結果、10人のパネラー全員が、優れた清涼性を有していると回答した。
実施例3[メントールとの相乗効果]
l−メントールと合成例2で得られたグリオキシル酸メンチル水和物との、5:5及び8:2の混合物(質量比)を調製した。得られた混合物について、20ppmの水溶液1,000mlを調製し、口中評価を行った。比較として、l−メントール単独の20ppm水溶液での口中評価を行った。
尚、評価は5年以上経験した専門パネラー10人により、上記水溶液10mlを10秒間口に含み吐き出し、この時を0秒とし、清涼性(爽快感)の強さを評価し、また3分後の強度から持続性を評価した。結果を表1、2に示す。
Figure 2005343795
Figure 2005343795
表1に示されるように、5:5混合物において、パネラー10名中8名が、メントール単独に比べて強い清涼性(爽快感)を有すると回答した。さらに、8:2混合物において、パネラー10名全員が、メントール単独に比べて強い清涼性(爽快感)を有すると回答した。
また、表2に示されるように、5:5混合物においてパネラー10名中7名が、メントール単独に比べて強い清涼性の持続感を有すると回答した。さらに、8:2混合物においてパネラー10名中9名が、メントール単独に比べて強い清涼性の持続感を有すると回答した。
実施例1〜3から明らかなように、単体での評価、メントールとの併用における評価ともに非常に良好であることが分かる。
実施例4[ボディシャンプー]
上記合成例2で得たグリオキシル酸メンチル水和物35質量部と、シトラスハーバル調の調合香料(高砂香料工業株式会社製)65質量部とから、感覚刺激剤含有香料組成物を得、これを用いて下記処方(配合量は質量部)に従い、ボディシャンプーを調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
<ボディシャンプー処方>
(成 分) (配合量)
トリエタノールアミン 9.00
ラウリン酸 6.00
ミルスチン酸 9.00
ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル
二ナトリウム(1E.O.)(42%) 10.00
アルキル(C8〜16)グルコキシド 8.00
ラウリン酸グリセリル 1.00
ジステアリン酸2−ヒドロキシエチル 2.50
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.00
プロピレングリコール 5.00
ジブチルヒドロキシトルエン 0.05
エデト酸二ナトリウム 0.10
パラオキシ安息香酸エチル 0.20
パラオキシ安息香酸メチル 0.10
感覚刺激剤含有香料組成物 0.95
精製水 残部
合 計 100.00
実施例5[香料組成物]
下記処方(配合量は質量部)に従い、常法によりの香料組成物を調製した。
<香料組成物処方>
(成 分) (配合量)
アップルベース(高砂香料工業株式会社製) 8.0
ベルガモットオイル 14.0
アセト酢酸エチル 5.0
ジヒドロジャスモン酸メチル 23.0
ラウリナール 3.0
レボサンドール(高砂香料工業株式会社製) 4.0
オレンジオイル 8.0
10−オキサ−16−ヘキサデカノライド 8.0
フェノキサノール(IFF社製) 6.0
スチラリルアセテート 3.0
テサロン(高砂香料工業株式会社製) 8.0
グリオキシル酸メンチル水和物 30.0
実施例6[シャンプー]
下記処方に従い、上記実施例4の香料組成物を1.0%賦香したシャンプー100gを調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
<シャンプー処方>
(成 分) (配合量 g)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 14.00
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 4.00
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.00
カチオン化セルロース 0.50
ジステアリン酸エチレングリコール 1.00
パラオキシ安息香酸エチル 0.25
クエン酸 適 量
香料組成物 1.00
精製水 残 部
合 計 100.00
実施例7[透明シャンプー]
下記処方に従い、透明シャンプーを調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
<透明シャンプー処方>
(成 分) (配合量 g)
ポリクオタニウム−10 10.0
ラウレス硫酸Na(30%水溶液) 300.0
ラウロイルサルコシンNa(30%水溶液) 50.0
コカミドプロペンベタイン 100.0
ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド 40.0
1,3−ブチレングリコール 20.0
クエン酸 3.0
メチルパラベン 2.0
プロピルパラベン 0.5
エデト酸二ナトリウム 1.0
l−メントール 6.3
グリオキシル酸メンチル水和物 0.6
バニリルブチルエーテル 0.1
シトラス系香料 3.0
精製水 残 部
合 計 1000.0
実施例8[歯磨剤]
下記処方に従い、歯磨剤を調製した。このものは、冷感を有しかつ冷感効果を持続した。
<歯磨剤処方>
(成 分) (配合量 g)
l−メントール 0.25
グリオキシル酸メンチル水和物 0.25
リン酸水素カルシウム(2水和物) 50.00
グリセリン 25.00
ラウリル硫酸ナトリウム 1.40
カルボキシメチルセルロースネトリウム 1.50
サッカリンナトリウム 0.20
安息香酸ナトリウム 0.10
ストロベリータイプフレーバー(高砂香料工業株式会社製) 0.70
精製水 残 部
合 計 100.00

Claims (10)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 2005343795
    (式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2乃至5のアルキレン基であり、nは、0または1の数であり、mは、0、0.5または1の数であり、
    Figure 2005343795
    は、単結合または二重結合である。)
    で表されるグリオキシル酸メンチルエステル誘導体の少なくとも1種を含有することを特徴とする冷感剤組成物。
  2. 一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類に含まれない冷感物質から選ばれる少なくとも1種の冷感物質が併用されてなることを特徴とする請求項1に記載の冷感剤組成物。
  3. 前記一般式(I)で表されるグリオキシル酸メンチルエステル類に含まれない冷感物質が、メントール、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−l−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−l−メントキシエタン−1−オール、3−l−メントキシプロパン−1−オール、4−l−メントキシブタン−1−オール(3−ヒドロキシブタン酸メンチル)、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、ハッカ油、ペパーミント油またはスペアミントであることを特徴とする請求項2に記載の冷感剤組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の冷感剤組成物を含有することを特徴とする感覚刺激剤組成物。
  5. 少なくとも1種の温感物質が併用されてなることを特徴とする請求項4に記載の感覚刺激剤組成物。
  6. 前記温感物質が、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(l−メントキシメチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(2’−ヒドロキシ−3’−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシ−メチル)−2−(4’−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メトキシメチル)−2−(3’−メトキシ−4’−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリンまたはスピラントールであることを特徴とする請求項5に記載の感覚刺激剤組成物。
  7. 請求項4乃至6のいずれかに記載の感覚刺激剤組成物が、0.01〜90質量%配合されてなることを特徴とする香料組成物。
  8. 請求項4乃至6のいずれかに記載の感覚刺激剤組成物が、0.01〜20質量%配合されてなることを特徴とする、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品。
  9. 請求項4乃至6のいずれかに記載の感覚刺激剤組成物を配合することを特徴とする、香料組成物、飲食品、化粧品、トイレタリー製品、入浴剤または医薬品の製造方法。
  10. 下記一般式(II)
    Figure 2005343795
    (式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2乃至5のアルキレン基であり、nは、0または1の数であり、mは、0、0.5または1の数であり、
    Figure 2005343795
    は、単結合または二重結合である。但し、
    Figure 2005343795
    が単結合の場合、n=0は除く。)
    で表わされるグリオキシル酸メンチルエステル類。
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