JP2005343297A - 車両用ブレーキシステムおよびそのエア抜き方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サクションラインやポンプ内のエアが液圧制御弁装置等に侵入し、液圧制御精度を低下させることをできる限り回避しつつエア抜きを行うことを可能とする。
【解決手段】リザーバ48,サクションライン49,ポンプ50,ブレーキシリンダ20,22,24,26,サプライライン58,増圧弁60,62,64,66等を含む車両用ブレーキシステムのエア抜き方法。増圧弁60等を閉状態に保ってポンプ50を作動させ、リザーバ48からサクションライン49を経て汲み上げさせたブレーキ液を、増圧弁60等およびサクションライン49を経ることなくドレインライン68を経てリザーバ48へ流れさせ、サクションライン49およびポンプ50内のエアを当該システム外へ排出する。サプライライン58とサプライライン38との間に、エア抜き弁を備えたエア抜き通路を設け、マスタシリンダ12を経てエア抜きを行ってもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】リザーバ48,サクションライン49,ポンプ50,ブレーキシリンダ20,22,24,26,サプライライン58,増圧弁60,62,64,66等を含む車両用ブレーキシステムのエア抜き方法。増圧弁60等を閉状態に保ってポンプ50を作動させ、リザーバ48からサクションライン49を経て汲み上げさせたブレーキ液を、増圧弁60等およびサクションライン49を経ることなくドレインライン68を経てリザーバ48へ流れさせ、サクションライン49およびポンプ50内のエアを当該システム外へ排出する。サプライライン58とサプライライン38との間に、エア抜き弁を備えたエア抜き通路を設け、マスタシリンダ12を経てエア抜きを行ってもよい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両用ブレーキシステムのエア抜きに関するものであり、リザーバとポンプとを接続するサクションラインおよびポンプのエア抜きに関するものである。
車両用ブレーキシステムの一例が特許文献1に記載されている。このブレーキシステムは、液圧源装置として、ブレーキペダルの操作に応じて液圧を発生させるマスタシリンダと、電動モータにより駆動されるポンプとそのポンプから吐出されたブレーキ液を加圧下に蓄えるアキュムレータとを有する動力液圧源装置とを備えている。通常は、動力液圧源装置のポンプがリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げ、前後左右の車輪に設けられたブレーキシリンダに供給するのであるが、ブレーキシリンダと動力液圧源装置との間には液圧制御弁装置が配設されており、動力液圧源の液圧を制御してブレーキシリンダに供給する。
特開2003−205838号公報
このように、動力液圧源装置を備えた車両用ブレーキシステムにおいては、サクションラインやポンプにエアが存在すれば、そのエアが作動液と共に液圧制御弁装置やブレーキシリンダに送られ、それらの内部に溜まる可能性がある。そして、このエアは液圧の上昇に伴って圧縮され、容積が変化するため、液圧制御弁装置によるブレーキシリンダの液圧制御精度低下の一因となる。特に、前輪ブレーキは、後輪ブレーキに比較して車両全体の制動力の大きな部分を分担するため、液圧制御精度の低下は重要な問題である。
本発明は、以上の事情を背景として、サクションラインやポンプ内のエアが液圧制御弁装置等に侵入し、液圧制御精度を低下させることをできる限り回避しつつエア抜きを行うことを可能とする方法および車両用ブレーキシステムを得ることを課題として為されたものである。
本発明は、上記の課題を解決するために、(a)ブレーキ液を蓄えるリザーバと、(b)そのリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げるポンプと、(c)液圧で作動するブレーキシリンダを備え、車輪の回転を抑制するブレーキと、(d)前記ポンプと前記ブレーキシリンダとを接続するサプライラインに設けられ、ブレーキシリンダへのブレーキ液の流入を制御する増圧弁とを含む車両用ブレーキシステムのエア抜き方法を、前記増圧弁を閉状態に保って前記ポンプを作動させ、前記リザーバからサクションラインを経て汲み上げさせたブレーキ液を、前記増圧弁および前記サクションラインを経ることなく流れさせ、少なくとも前記サクションラインおよび前記ポンプ内のエアを当該システム外へ排出するものとしたことを特徴とする。
上記「増圧弁およびサクションラインを経ることなく流れさせ、」は、前輪ブレーキに対応するフロント増圧弁と後輪ブレーキに対応するリヤ増圧弁とのいずれをも経ないで流れさせることは勿論、上記「増圧弁」がフロント増圧弁である場合にはリア増圧弁を経て流れさせることをも含むものとする。
上記「増圧弁およびサクションラインを経ることなく流れさせ、」は、前輪ブレーキに対応するフロント増圧弁と後輪ブレーキに対応するリヤ増圧弁とのいずれをも経ないで流れさせることは勿論、上記「増圧弁」がフロント増圧弁である場合にはリア増圧弁を経て流れさせることをも含むものとする。
また、本発明に係る車両用ブレーキシステムは、(i)ブレーキ液を蓄えるリザーバと、(ii)そのリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げるポンプと、(iii)液圧で作動するブレーキシリンダを備え、車輪の回転を抑制するブレーキと、(iv)前記ポンプと前記ブレーキシリンダとを接続するサプライラインに設けられ、ブレーキシリンダへのブレーキ液の流入を制御する増圧弁と、(v)その増圧弁をバイパスして前記ポンプと前記リザーバとを接続するエア抜きラインと、(vi)そのエア抜きラインに設けられ、そのエア抜きラインを遮断する遮断状態と連通させる連通状態とに切換え可能なエア抜き弁とを含むものとされる。
本発明に係るエア抜き方法においては、リザーバからサクションラインを経てポンプが汲み上げたブレーキ液を、増圧弁およびサクションラインを経ることなく流れさせることにより、サクションラインおよびポンプ内のエアを、増圧弁あるいはそれよりブレーキシリンダ側への侵入を確実に回避しつつ、ブレーキシステム外へ排出することができる。
また、本発明に係る車両用ブレーキシステムにおいては、エア抜き弁を連通状態とすれば、リザーバからサクションラインを経てポンプが汲み上げたブレーキ液を、増圧弁をバイパスしてエア抜きラインへ排出することができ、サクションライン,ポンプ等内に存在するエアを、そのエアが増圧弁に侵入して残留するおそれなく抜くことができる。
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。すなわち、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(4)項が請求項3に、(14)項が請求項4に、(15)項が請求項5に、(16)項が請求項6に、それぞれ相当する。
(1)(a)ブレーキ液を蓄えるリザーバと、(b)そのリザーバからサクションラインを経
てブレーキ液を汲み上げるポンプと、(c)液圧で作動するブレーキシリンダを備え、車輪の回転を抑制するブレーキと、(d)前記ポンプと前記ブレーキシリンダとを接続するサプライラインに設けられ、ブレーキシリンダへのブレーキ液の流入を制御する増圧弁とを含む車両用ブレーキシステムのエア抜き方法であって、
前記増圧弁を閉状態に保って前記ポンプを作動させ、前記リザーバからサクションラインを経て汲み上げさせたブレーキ液を、前記増圧弁および前記サクションラインを経ることなく流れさせ、少なくとも前記サクションラインおよび前記ポンプ内のエアを当該システム外へ排出することを特徴とする車両用ブレーキシステムのエア抜き方法。
(2)前記車輪が前輪、前記ブレーキシリンダがフロントブレーキシリンダ、前記増圧弁がフロント増圧弁である (1)項に記載のエア抜き方法。
車両全体の制動力のうち、前輪が分担すべき部分が大きいため、フロント系統はリア系に比較して要求制御精度が高い。電子制御装置の故障時に前輪のブレーキのみで制動が行われるものにおいては、フロント系統にエアが入っていると効きが悪くなり、あるいは効き遅れが生じる。したがって、フロント系統にエアが残ることは極力回避する必要がある。
(3)前記ポンプからのブレーキ液を、前記フロント増圧弁,前記サクションラインおよび前記ポンプをバイパスして設けられたエア抜きラインを経て前記リザーバへ流入させ、そのブレーキ液と共にリザーバに流入したエアをリザーバから外部へ排出する工程を含む(2)項に記載のエア抜き方法。
(4)前記車両用ブレーキシステムが、前記車輪として前輪と後輪、前記ブレーキシリンダとしてフロントブレーキシリンダとリアブレーキシリンダ、前記増圧弁としてフロント増圧弁とリア増圧弁をそれぞれ含むものであり、前記フロント増圧弁を前記ポンプと前記フロントブレーキシリンダとを遮断する遮断状態とする一方、前記リア増圧弁を前記ポンプと前記リアブレーキシリンダとを連通させる連通状態とし、かつ、前記リアブレーキシリンダに設けたリアブリーダプラグを開き、前記ポンプからブレーキ液を送って前記リアブリーダプラグからブレーキ液を外部へ流出させ、そのブレーキ液の通過経路内のエアをブレーキ液と共に外部に排出する第一エア抜き工程を含む(2)項または(3)項に記載のエア抜き方法。
リア増圧弁も通さないでエア抜きを行うことが最も望ましいが、コストが高くなる。また、リザーバを経てブレーキ液を循環させることによりエア抜きを行う場合には、回路内のエアが完全に抜けたかどうかを確認することがむつかしい。それに対し、リア増圧弁を経てリアブリーダプラグからエアを抜けば、専用のエア抜き通路およびエア抜き弁を設ける必要がなく、コスト低減を図り得るとともに、エア抜き完了の確認が容易となる。
(5)前記第一エア抜き工程の後に、前記フロント増圧弁を連通状態とする一方、前記リア増圧弁を遮断状態とし、前記ポンプからのブレーキ液を前記フロント増圧弁を経て流れさせ、そのブレーキ液の通過経路のエア抜きを行う第二エア抜き工程を含む(4)項に記載のエア抜き方法。
フロント増圧弁等、フロント系統に存在するエアは、フロント系統のブレーキ液に流れを生じさせて抜かざるを得ないが、サクションライン、ポンプ等を含むブレーキシステムの多くの部分のエア抜きを第一エア抜き工程で行った後に、フロント系統のエア抜きを行えば、他の部分のエアがフロント系統に入ることを回避することができ、フロント系統にエアが残留する可能性を可及的に低くすることができる。
(6)前記第二エア抜き工程が、前記フロントブレーキシリンダに設けたフロントブリーダを開き、前記フロント増圧弁を経たブレーキ液をそのフロントブリーダから流出させてそのブレーキ液と共にエアを排出する工程を含む(5)に記載のエア抜き方法。
フロント系統全体のエアを抜くことができ、かつ、容易にエア抜きの完了を確認することができる。
(7)前記第二エア抜き工程が、前記フロント増圧弁を経たブレーキ液を、前記サクションラインおよび前記ポンプをバイパスして設けられたエア抜きラインを経て前記リザーバへ流入させ、そのブレーキ液と共にリザーバに流入したエアをリザーバから外部へ排出する工程を含む(5)項または(6)項に記載のエア抜き方法。
フロント系統内のエアをリザーバを経て抜くことも可能である。
(8)(a)液圧源装置と、(b)フロントブレーキシリンダと、そのフロントブレーキシリンダと前記液圧源装置との間に設けられてフロントブレーキシリンダの液圧を制御するフロント液圧制御弁装置とを含むフロント系統と、(c)リアブレーキシリンダと、そのリアブレーキシリンダと前記液圧源装置との間に設けられてリアブレーキシリンダの液圧を制御するリア液圧制御弁装置とを含むリア系統とを含む車両用ブレキーキシステムのエア抜き方法であって、
前記フロント液圧制御弁装置を、前記液圧源装置と前記フロントブレーキシリンダとを遮断する遮断状態とする一方、前記リア液圧制御弁装置を、前記液圧源装置と前記リアブレーキシリンダとを連通させる連通状態とし、かつ、前記リアブレーキシリンダに設けたリアブリーダプラグを開き、前記液圧源装置からブレーキ液を送って前記リアブリーダプラグからブレーキ液を外部へ流出させ、そのブレーキ液の通過経路内のエアをブレーキ液と共に外部に排出する第一エア抜き工程を含む車両用ブレーキシステムのエア抜き方法。
フロント液圧制御弁装置遮断状態とする一方、リア液圧制御弁装置を連通状態とし、リアブレーキシリンダに設けたリアブリーダプラグを開いて、液圧源装置からブレーキ液を送って前記リアブリーダプラグからブレーキ液を外部へ流出させれば、液圧源装置とリア液圧制御弁装置とを含む部分のエアを、フロント液圧制御弁装置を経ることなく抜くことができる。したがって、液圧源装置等のエアがフロント液圧制御弁装置に侵入し、残留してしまうおそれをなくすことができる。
(9)前記第一エア抜き工程の後に、前記フロント系統の少なくとも一部のエア抜きを行う第二エア抜き工程を含む(8)項に記載の車両用ブレキーキシステムのエア抜き方法。
第一エア抜き工程で車両用ブレーキシステムの多くの部分のエア抜きを行った後であれば、フロント系統への無用なエアの侵入を確実に回避してフロント系統自体のエア抜きを行うことができ、フロント系統にエアが残留する可能性を著しく低くすることができる。
(10)前記第二エア抜き工程が、前記フロント液圧制御弁装置を、前記液圧源装置と前記フロントブレーキシリンダとを連通させる連通状態とする一方、前記リア液圧制御弁装置を遮断状態とし、前記液圧源装置からのブレーキ液を前記フロント液圧制御弁装置を経て流れさせ、そのブレーキ液の通過経路のエア抜きを行う工程を含む(9)項に記載の車両用ブレキーキシステムのエア抜き方法。
本態様によれば、フロント系統全体のエア抜きを行うことができ、かつ、エア抜きの完了を容易に確認することができる。
(11)前記第二エア抜き工程が、前記フロントブレーキシリンダに設けたブリーダプラグを開き、前記フロント液圧制御弁装置を経たブレーキ液を前記フロントブリーダプラグから外部へ流出させ、そのブレーキ液の通過経路内のエアをブレーキ液と共に外部に排出する工程を含む(10)項に記載の車両用ブレキーキシステムのエア抜き方法。
(12)前記液圧源装置が、(a)ブレーキ液を蓄えるリザーバと、(b)そのリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げるポンプとを含む(8)項ないし(11)項のいずれかに記載のエア抜き方法。
サクションラインおよびポンプのエア抜きができる。
(13)前記液圧源装置が、(i)運転者により操作されるブレーキ操作部材と、(ii)そのブレーキ操作部材の操作に応じて液圧を発生させるとともに前記リザーバに接続されたマスタシリンダとを含む(8)項ないし(12)項のいずれかに記載のエア抜き方法。
マスタシリンダおよびそれに接続されたラインのエア抜きができる。
(14)ブレーキ液を蓄えるリザーバと、
そのリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げるポンプと、
液圧で作動するブレーキシリンダを備え、車輪の回転を抑制するブレーキと、
前記ポンプと前記ブレーキシリンダとを接続するサプライラインに設けられ、ブレーキシリンダへのブレーキ液の流入を制御する増圧弁と、
その増圧弁をバイパスして前記ポンプと前記リザーバとを接続するエア抜きラインと、
そのエア抜きラインに設けられ、そのエア抜きラインを遮断する遮断状態と連通させる連通状態とに切換え可能なエア抜き弁と
を含むことを特徴とする車両用ブレーキシステム。
(15)前記ブレーキシリンダからのブレーキ液の流出を制御する減圧弁と、
その減圧弁と前記リザーバとを前記サクションラインを経ることなく接続するドレインラインと
を含み、前記エア抜きラインが前記ポンプを前記増圧弁をバイパスして前記ドレインラインに接続する(14)項に記載の車両用ブレーキシステム。
本態様によれば、サクションライン,ポンプ等内に存在するエアを、増圧弁は勿論、減圧弁をもバイパスさせてドレインラインへ抜くことができる。
(16)運転者により操作されるブレーキ操作部材と、
前記ブレーキ操作部材の操作に応じた液圧を発生させるとともに前記リザーバに接続されたマスタシリンダと、
そのマスタシリンダと前記増圧弁とを接続する、前記サプライラインとしての第一サプライラインとは別の第二サプライラインと
を含み、前記エア抜きラインが前記ポンプを前記第二サプライラインに接続する(14)項または(15)項に記載の車両用ブレーキシステム。
本態様によれば、サクションライン,ポンプ等内に存在するエアを、増圧弁は勿論、減圧弁をもバイパスさせて、第二サプライライン,マスタシリンダおよびリザーバを経て外部へ排出することができる。
(17)前記第二サプライラインに設けられ、前記マスタシリンダと前記増圧弁とを連通させる連通状態とそれらを遮断する遮断状態とに切換え可能なマスタカット弁を含み、前記エア抜きラインが、前記第二サプライラインの前記マスタカット弁と前記マスタシリンダとの間の部分に接続された(16)項に記載の車両用ブレーキシステム。
第二サプライラインに送られたエアが増圧弁側へ流れることをマスタカット弁に阻止させることができる。
(18)前記第二サプライラインに設けられ、前記マスタシリンダと前記増圧弁とを連通させる連通状態とそれらを遮断する遮断状態とに切換え可能なマスタカット弁を含み、前記エア抜きラインが、前記第二サプライラインの前記マスタカット弁と前記増圧弁との間の部分に接続された(16)項に記載の車両用ブレーキシステム。
本態様によれば、マスタシリンダおよびマスタカット弁内のエア抜きも行うことができる。
(19)前記エア抜き弁が電流の供給,停止により開閉される電磁開閉弁である(14)項ないし(18)項のいずれかに記載の車両用ブレーキシステム。
電磁開閉弁を開くことによってエア抜きラインを連通状態にすることができ、手動開閉弁による場合に比較してエア抜きが容易となり、必要に応じてエア抜きの自動化も可能となる。上記電磁開閉弁としてリリーフ機能付きの常閉電磁弁を用いれば、リリーフ弁を省略することも可能となる。
(20)前記エア抜き弁が手動操作で開閉される手動開閉弁である(14)項ないし(18)項のいずれかに記載の車両用ブレーキシステム。
電磁開閉弁に比較すれば安価であるため、装置コストの低減が可能となる。
(21)前記液圧源装置が少なくともポンプとそのポンプを駆動する電動モータとを含み、その液圧源装置と少なくとも前記増圧弁を含む液圧制御弁装置とが、それぞれ内部に液通路が形成された一体的な液圧源ブロックと制御弁ブロックとに組み付けられ、それら液圧源ブロックと制御弁ブロックとが高圧パイプで接続された(14)項ないし(20)項のいずれかに記載の車両用ブレーキシステム。
液圧源装置のポンプや電動モータの振動が車体に伝わるのをできる限り防止することが、車室内の騒音低減上有効である。制御弁ブロックには複数本(多くの場合、左右前後の車輪の各ブレーキシリンダと接続される4本と、マスタシリンダの2つの加圧室の各々と接続される2本との合計6本)のブレーキチューブが接続されるため、それらブレーキチューブを経て車体に振動が伝わる。それに対して、液圧源装置を液圧制御弁装置と別置きにすれば、両者を1本のブレーキチューブで接続すればよい場合が多く、ブレーキチューブの本数の減少による振動伝達の低減効果が得られる上、1本のブレーキチューブのみであれば、そのブレーキチューブの取りまわしを、液圧源ブロックと制御弁ブロックとの相対移動を容易にし、前者から後者への振動伝達を低減させる形態とすることが容易となり、その場合には一層大きな振動伝達低減効果が得られる。液圧源ブロックのマウンティングゴムを軟らかくして、液圧源ブロックから車体への振動伝達を抑制しても、ブレーキチューブの疲労破壊が生じないようにすることも可能になる。
てブレーキ液を汲み上げるポンプと、(c)液圧で作動するブレーキシリンダを備え、車輪の回転を抑制するブレーキと、(d)前記ポンプと前記ブレーキシリンダとを接続するサプライラインに設けられ、ブレーキシリンダへのブレーキ液の流入を制御する増圧弁とを含む車両用ブレーキシステムのエア抜き方法であって、
前記増圧弁を閉状態に保って前記ポンプを作動させ、前記リザーバからサクションラインを経て汲み上げさせたブレーキ液を、前記増圧弁および前記サクションラインを経ることなく流れさせ、少なくとも前記サクションラインおよび前記ポンプ内のエアを当該システム外へ排出することを特徴とする車両用ブレーキシステムのエア抜き方法。
(2)前記車輪が前輪、前記ブレーキシリンダがフロントブレーキシリンダ、前記増圧弁がフロント増圧弁である (1)項に記載のエア抜き方法。
車両全体の制動力のうち、前輪が分担すべき部分が大きいため、フロント系統はリア系に比較して要求制御精度が高い。電子制御装置の故障時に前輪のブレーキのみで制動が行われるものにおいては、フロント系統にエアが入っていると効きが悪くなり、あるいは効き遅れが生じる。したがって、フロント系統にエアが残ることは極力回避する必要がある。
(3)前記ポンプからのブレーキ液を、前記フロント増圧弁,前記サクションラインおよび前記ポンプをバイパスして設けられたエア抜きラインを経て前記リザーバへ流入させ、そのブレーキ液と共にリザーバに流入したエアをリザーバから外部へ排出する工程を含む(2)項に記載のエア抜き方法。
(4)前記車両用ブレーキシステムが、前記車輪として前輪と後輪、前記ブレーキシリンダとしてフロントブレーキシリンダとリアブレーキシリンダ、前記増圧弁としてフロント増圧弁とリア増圧弁をそれぞれ含むものであり、前記フロント増圧弁を前記ポンプと前記フロントブレーキシリンダとを遮断する遮断状態とする一方、前記リア増圧弁を前記ポンプと前記リアブレーキシリンダとを連通させる連通状態とし、かつ、前記リアブレーキシリンダに設けたリアブリーダプラグを開き、前記ポンプからブレーキ液を送って前記リアブリーダプラグからブレーキ液を外部へ流出させ、そのブレーキ液の通過経路内のエアをブレーキ液と共に外部に排出する第一エア抜き工程を含む(2)項または(3)項に記載のエア抜き方法。
リア増圧弁も通さないでエア抜きを行うことが最も望ましいが、コストが高くなる。また、リザーバを経てブレーキ液を循環させることによりエア抜きを行う場合には、回路内のエアが完全に抜けたかどうかを確認することがむつかしい。それに対し、リア増圧弁を経てリアブリーダプラグからエアを抜けば、専用のエア抜き通路およびエア抜き弁を設ける必要がなく、コスト低減を図り得るとともに、エア抜き完了の確認が容易となる。
(5)前記第一エア抜き工程の後に、前記フロント増圧弁を連通状態とする一方、前記リア増圧弁を遮断状態とし、前記ポンプからのブレーキ液を前記フロント増圧弁を経て流れさせ、そのブレーキ液の通過経路のエア抜きを行う第二エア抜き工程を含む(4)項に記載のエア抜き方法。
フロント増圧弁等、フロント系統に存在するエアは、フロント系統のブレーキ液に流れを生じさせて抜かざるを得ないが、サクションライン、ポンプ等を含むブレーキシステムの多くの部分のエア抜きを第一エア抜き工程で行った後に、フロント系統のエア抜きを行えば、他の部分のエアがフロント系統に入ることを回避することができ、フロント系統にエアが残留する可能性を可及的に低くすることができる。
(6)前記第二エア抜き工程が、前記フロントブレーキシリンダに設けたフロントブリーダを開き、前記フロント増圧弁を経たブレーキ液をそのフロントブリーダから流出させてそのブレーキ液と共にエアを排出する工程を含む(5)に記載のエア抜き方法。
フロント系統全体のエアを抜くことができ、かつ、容易にエア抜きの完了を確認することができる。
(7)前記第二エア抜き工程が、前記フロント増圧弁を経たブレーキ液を、前記サクションラインおよび前記ポンプをバイパスして設けられたエア抜きラインを経て前記リザーバへ流入させ、そのブレーキ液と共にリザーバに流入したエアをリザーバから外部へ排出する工程を含む(5)項または(6)項に記載のエア抜き方法。
フロント系統内のエアをリザーバを経て抜くことも可能である。
(8)(a)液圧源装置と、(b)フロントブレーキシリンダと、そのフロントブレーキシリンダと前記液圧源装置との間に設けられてフロントブレーキシリンダの液圧を制御するフロント液圧制御弁装置とを含むフロント系統と、(c)リアブレーキシリンダと、そのリアブレーキシリンダと前記液圧源装置との間に設けられてリアブレーキシリンダの液圧を制御するリア液圧制御弁装置とを含むリア系統とを含む車両用ブレキーキシステムのエア抜き方法であって、
前記フロント液圧制御弁装置を、前記液圧源装置と前記フロントブレーキシリンダとを遮断する遮断状態とする一方、前記リア液圧制御弁装置を、前記液圧源装置と前記リアブレーキシリンダとを連通させる連通状態とし、かつ、前記リアブレーキシリンダに設けたリアブリーダプラグを開き、前記液圧源装置からブレーキ液を送って前記リアブリーダプラグからブレーキ液を外部へ流出させ、そのブレーキ液の通過経路内のエアをブレーキ液と共に外部に排出する第一エア抜き工程を含む車両用ブレーキシステムのエア抜き方法。
フロント液圧制御弁装置遮断状態とする一方、リア液圧制御弁装置を連通状態とし、リアブレーキシリンダに設けたリアブリーダプラグを開いて、液圧源装置からブレーキ液を送って前記リアブリーダプラグからブレーキ液を外部へ流出させれば、液圧源装置とリア液圧制御弁装置とを含む部分のエアを、フロント液圧制御弁装置を経ることなく抜くことができる。したがって、液圧源装置等のエアがフロント液圧制御弁装置に侵入し、残留してしまうおそれをなくすことができる。
(9)前記第一エア抜き工程の後に、前記フロント系統の少なくとも一部のエア抜きを行う第二エア抜き工程を含む(8)項に記載の車両用ブレキーキシステムのエア抜き方法。
第一エア抜き工程で車両用ブレーキシステムの多くの部分のエア抜きを行った後であれば、フロント系統への無用なエアの侵入を確実に回避してフロント系統自体のエア抜きを行うことができ、フロント系統にエアが残留する可能性を著しく低くすることができる。
(10)前記第二エア抜き工程が、前記フロント液圧制御弁装置を、前記液圧源装置と前記フロントブレーキシリンダとを連通させる連通状態とする一方、前記リア液圧制御弁装置を遮断状態とし、前記液圧源装置からのブレーキ液を前記フロント液圧制御弁装置を経て流れさせ、そのブレーキ液の通過経路のエア抜きを行う工程を含む(9)項に記載の車両用ブレキーキシステムのエア抜き方法。
本態様によれば、フロント系統全体のエア抜きを行うことができ、かつ、エア抜きの完了を容易に確認することができる。
(11)前記第二エア抜き工程が、前記フロントブレーキシリンダに設けたブリーダプラグを開き、前記フロント液圧制御弁装置を経たブレーキ液を前記フロントブリーダプラグから外部へ流出させ、そのブレーキ液の通過経路内のエアをブレーキ液と共に外部に排出する工程を含む(10)項に記載の車両用ブレキーキシステムのエア抜き方法。
(12)前記液圧源装置が、(a)ブレーキ液を蓄えるリザーバと、(b)そのリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げるポンプとを含む(8)項ないし(11)項のいずれかに記載のエア抜き方法。
サクションラインおよびポンプのエア抜きができる。
(13)前記液圧源装置が、(i)運転者により操作されるブレーキ操作部材と、(ii)そのブレーキ操作部材の操作に応じて液圧を発生させるとともに前記リザーバに接続されたマスタシリンダとを含む(8)項ないし(12)項のいずれかに記載のエア抜き方法。
マスタシリンダおよびそれに接続されたラインのエア抜きができる。
(14)ブレーキ液を蓄えるリザーバと、
そのリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げるポンプと、
液圧で作動するブレーキシリンダを備え、車輪の回転を抑制するブレーキと、
前記ポンプと前記ブレーキシリンダとを接続するサプライラインに設けられ、ブレーキシリンダへのブレーキ液の流入を制御する増圧弁と、
その増圧弁をバイパスして前記ポンプと前記リザーバとを接続するエア抜きラインと、
そのエア抜きラインに設けられ、そのエア抜きラインを遮断する遮断状態と連通させる連通状態とに切換え可能なエア抜き弁と
を含むことを特徴とする車両用ブレーキシステム。
(15)前記ブレーキシリンダからのブレーキ液の流出を制御する減圧弁と、
その減圧弁と前記リザーバとを前記サクションラインを経ることなく接続するドレインラインと
を含み、前記エア抜きラインが前記ポンプを前記増圧弁をバイパスして前記ドレインラインに接続する(14)項に記載の車両用ブレーキシステム。
本態様によれば、サクションライン,ポンプ等内に存在するエアを、増圧弁は勿論、減圧弁をもバイパスさせてドレインラインへ抜くことができる。
(16)運転者により操作されるブレーキ操作部材と、
前記ブレーキ操作部材の操作に応じた液圧を発生させるとともに前記リザーバに接続されたマスタシリンダと、
そのマスタシリンダと前記増圧弁とを接続する、前記サプライラインとしての第一サプライラインとは別の第二サプライラインと
を含み、前記エア抜きラインが前記ポンプを前記第二サプライラインに接続する(14)項または(15)項に記載の車両用ブレーキシステム。
本態様によれば、サクションライン,ポンプ等内に存在するエアを、増圧弁は勿論、減圧弁をもバイパスさせて、第二サプライライン,マスタシリンダおよびリザーバを経て外部へ排出することができる。
(17)前記第二サプライラインに設けられ、前記マスタシリンダと前記増圧弁とを連通させる連通状態とそれらを遮断する遮断状態とに切換え可能なマスタカット弁を含み、前記エア抜きラインが、前記第二サプライラインの前記マスタカット弁と前記マスタシリンダとの間の部分に接続された(16)項に記載の車両用ブレーキシステム。
第二サプライラインに送られたエアが増圧弁側へ流れることをマスタカット弁に阻止させることができる。
(18)前記第二サプライラインに設けられ、前記マスタシリンダと前記増圧弁とを連通させる連通状態とそれらを遮断する遮断状態とに切換え可能なマスタカット弁を含み、前記エア抜きラインが、前記第二サプライラインの前記マスタカット弁と前記増圧弁との間の部分に接続された(16)項に記載の車両用ブレーキシステム。
本態様によれば、マスタシリンダおよびマスタカット弁内のエア抜きも行うことができる。
(19)前記エア抜き弁が電流の供給,停止により開閉される電磁開閉弁である(14)項ないし(18)項のいずれかに記載の車両用ブレーキシステム。
電磁開閉弁を開くことによってエア抜きラインを連通状態にすることができ、手動開閉弁による場合に比較してエア抜きが容易となり、必要に応じてエア抜きの自動化も可能となる。上記電磁開閉弁としてリリーフ機能付きの常閉電磁弁を用いれば、リリーフ弁を省略することも可能となる。
(20)前記エア抜き弁が手動操作で開閉される手動開閉弁である(14)項ないし(18)項のいずれかに記載の車両用ブレーキシステム。
電磁開閉弁に比較すれば安価であるため、装置コストの低減が可能となる。
(21)前記液圧源装置が少なくともポンプとそのポンプを駆動する電動モータとを含み、その液圧源装置と少なくとも前記増圧弁を含む液圧制御弁装置とが、それぞれ内部に液通路が形成された一体的な液圧源ブロックと制御弁ブロックとに組み付けられ、それら液圧源ブロックと制御弁ブロックとが高圧パイプで接続された(14)項ないし(20)項のいずれかに記載の車両用ブレーキシステム。
液圧源装置のポンプや電動モータの振動が車体に伝わるのをできる限り防止することが、車室内の騒音低減上有効である。制御弁ブロックには複数本(多くの場合、左右前後の車輪の各ブレーキシリンダと接続される4本と、マスタシリンダの2つの加圧室の各々と接続される2本との合計6本)のブレーキチューブが接続されるため、それらブレーキチューブを経て車体に振動が伝わる。それに対して、液圧源装置を液圧制御弁装置と別置きにすれば、両者を1本のブレーキチューブで接続すればよい場合が多く、ブレーキチューブの本数の減少による振動伝達の低減効果が得られる上、1本のブレーキチューブのみであれば、そのブレーキチューブの取りまわしを、液圧源ブロックと制御弁ブロックとの相対移動を容易にし、前者から後者への振動伝達を低減させる形態とすることが容易となり、その場合には一層大きな振動伝達低減効果が得られる。液圧源ブロックのマウンティングゴムを軟らかくして、液圧源ブロックから車体への振動伝達を抑制しても、ブレーキチューブの疲労破壊が生じないようにすることも可能になる。
以下、請求可能発明の実施例を図を参照しつつ説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
本発明の一実施例である車両用ブレーキシステムの回路図を図1に示す。本システムは、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル10,マスタシリンダ12,動力液圧源装置14,液圧制御弁装置16,ブレーキシリンダ20,22,24,26等を備えており、通常は、動力液圧源装置14に発生させられた液圧が、液圧制御弁装置16により制御されてブレーキシリンダ20〜26に伝達され、左右前輪30,32および左右後輪34,36の各車輪とともに回転するブレーキ回転体としてのディスクロータに、非回転体に保持された摩擦部材としてのブレーキパッドが押し付けられる。
マスタシリンダ12は2つの加圧室を備え、その2つの加圧室には、サプライライン38,39および常開の電磁開閉弁であるマスタカット弁40,42を経て、それぞれ左右前輪30,32のブレーキシリンダ20,22が接続されている。また、マスタシリンダ12は、常閉の電磁開閉弁であるストロークシミュレータカット弁44を経てストロークシミュレータ46に接続されている。マスタシリンダ12には、ブレーキ液を蓄えるリザーバ48が接続されており、このリザーバ48は、サクションライン49により液圧源装置14とも接続されている。
液圧源装置14は、リザーバ48からサクションライン49を経てブレーキ液を汲み上げるポンプ50と、ポンプ50を駆動する電動モータ52と、ポンプ50から吐出されたブレーキ液を加圧下に蓄えるアキュムレータ54とを含んでいる。
液圧制御弁装置16は、ポンプ50からサプライライン58を経て供給されるブレーキ液の各ブレーキシリンダ20〜26への流入を制御する増圧弁60,62,64,66と、各ブレーキシリンダ20〜26からドレインライン68を経てリザーバ48へ流出するブレーキ液を制御する減圧弁70、72,74,76とを含んでいる。それら増圧弁60〜66および減圧弁70〜76は、供給電流に応じてリニアに液圧を制御するリニア液圧制御弁である。増圧弁60〜66および前輪側の減圧弁70,72は、常閉の電磁制御弁であり、後輪側の減圧弁74,76は、常開の電磁制御弁である。
液圧制御弁装置16は、ポンプ50からサプライライン58を経て供給されるブレーキ液の各ブレーキシリンダ20〜26への流入を制御する増圧弁60,62,64,66と、各ブレーキシリンダ20〜26からドレインライン68を経てリザーバ48へ流出するブレーキ液を制御する減圧弁70、72,74,76とを含んでいる。それら増圧弁60〜66および減圧弁70〜76は、供給電流に応じてリニアに液圧を制御するリニア液圧制御弁である。増圧弁60〜66および前輪側の減圧弁70,72は、常閉の電磁制御弁であり、後輪側の減圧弁74,76は、常開の電磁制御弁である。
ポンプ50と増圧弁60〜66との間に液圧源液圧センサ80が設けられて液圧源装置14の液圧が検出され、ブレーキシリンダ20〜26の各液圧がブレーキシリンダ圧センサ82により検出される。また、マスタシリンダ12の2つの加圧室の各々とマスタカット弁40,42との間にそれぞれマスタシリンダ圧センサ84が設けられ、2つの加圧室にそれぞれ発生させられる液圧が検出される。
前記動力液圧源装置16からのブレーキ液を増圧弁60〜66に供給するサプライライン58と、前記減圧弁70〜76からのブレーキ液をリザーバ48に導くドレインライン68とがエア抜きライン85により接続されており、そのエア抜きライン85にエア抜き弁86が設けられている。エア抜き弁86は、リリーフ機能付きの電磁開閉弁である。すなわち、弁子がばね部材87の弾性力により弁座に着座する向きに付勢されるとともに、サプライライン58の液圧を弁子が弁座から離間する向きに受ける状態で配設されたシート弁であり、ばね部材87の弾性力がポンプ50の吐出圧の最大値を規定するリリーフ圧に対応する大きさに設定されているのである。ソレノイド88は電流供給時にばね部材87の弾性力に抗して弁子を弁座から離間させる。
以上説明したポンプ50,電動モータ52およびアキュムレータ54を備えた動力液圧源装置14は、図2に示す一つの液圧源ブロック90に組み付けられてユニット化されている。この動力液圧源装置14および液圧源ブロック90を液圧源ユニット92と総称する。また、増圧弁60,62,64,66、減圧弁70,72,74,76、エア抜き弁88、液圧源液圧センサ80、ブレーキシリンダ圧センサ82およびマスタシリンダ圧センサ84を備えた液圧制御弁装置16も、一つの制御弁ブロック94に組み付けられてユニット化されている。この液圧制御弁装置16および制御弁ブロック94を制御弁ユニット96と総称する。
液圧源ブロック90および制御弁ブロック94にはそれぞれ、それらに組み付けられる構成部品を接続する液通路が形成されているとともに、液圧源ブロック90には、前記サクションライン49およびサプライライン58を接続する接続ポート98,100が設けられ、制御弁ブロック94には、前記サプライライン38,39,58,ドレインライン68と、前記ブレーキシリンダ20,22,24,26を接続されたシリンダライン102,104,106,108を接続するための接続ポート110,112,114,116,118,120,122,124が設けられている。以上各ラインのうち、低圧ラインであるサクションライン49およびドレインライン68は低圧ゴムホースないし金属チューブにより形成され、高圧ラインであるサプライライン38,39,58およびシリンダライン102〜108は金属パイプないし高圧ゴムホースにより形成されている。また、ブレーキシリンダ20〜26には、図示は省略するが、手動で開閉されるブリーダプラグが設けられている。
上記のように、液圧源ユニット92と制御弁ユニット96とを個別に構成すれば、両者を1本のサプライライン58のみで接続すればよい。サプライライン58は高圧ラインであるため、金属パイプあるいは高圧ゴムホースで形成する必要があり、それを介して液圧源ユニット92の振動が制御弁ユニット96に伝わるのであるが、本数が1本のみであるため伝達が少なく、また、液圧源ユニット92の振幅が最大の方向と、サプライライン58の湾曲し易い方向等を考慮して、できる限り振動が伝わりにくい状態で接続することが容易である。
本液圧ブレーキシステムは、図1に示すブレーキECU(電子制御ユニット)150によって制御される。ブレーキECU150はコンピュータを主体とするもので、CPU152,ROM154,RAM156,入出力インタフェイス158等を備えている。入出力インタフェイス158には、液圧源液圧センサ80,ブレーキシリンダ圧センサ82,マスタシリンダ圧センサ84,ブレーキペダル10の操作ストロークを検出するペダルストロークセンサ160,各車輪30〜36の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速センサ162,車体のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ164,操舵操作部材たるステアリングホイールの操作角度を検出する操舵角センサ166等が入力側に接続されるとともに、マスタカット弁40,42,ストロークシミュレータカット弁44,増圧弁60〜66,減圧弁70〜76およびエア抜き弁88の各コイル、電動モータ52等が図示しない駆動回路を介して出力側に接続されている。
通常、運転者によりブレーキペダル10の踏込み操作が行われれば、マスタカット弁40,42が閉状態とされてマスタシリンダ12とブレーキシリンダ20〜26とが遮断されるとともに、ストロークシミュレータ46がマスタシリンダ12に連通させられて運転者に操作感を付与するようにされる。一方、液圧制御弁装置16においては、運転者によるブレーキペダル10の操作量(操作ストロークと操作力に対応するマスタシリンダ圧との少なくとも一方)と、車輪速度から演算される車体減速度とに基づいて、ブレーキECU(電気制御ユニット)90により増圧弁60〜66および減圧弁70〜76の制御が行われ、各ブレーキシリンダ20〜26内の液圧が増圧,減圧されることにより、車体減速度がブレーキペダル10の操作量に対応した大きさとなるようにされる。制動時に車輪のスリップが過大となることを防止するアンチロック制御,加速時に車輪のスリップが過大となることを防止するトラクション制御,車両が操舵操作通りに走行するようにするビークルスタビリティ制御等のためのブレーキシリンダ20〜26の液圧制御も行われる。
本ブレーキシステムのエア抜きは以下のようにして行われる。まず、システムの組立てあるいは整備の最後に行われるエア抜きについて説明する。
リザーバ48にバキューム装置とブレーキ液供給装置とが接続され、まずシステム内の空気が吸引されてほぼ真空状態とされ、その状態でブレーキ液供給装置からブレーキ液が供給され、システム内のほぼ全空間にブレーキ液が充填される。しかし、内部に多少のエアが残留することは避け得ず、エア抜きが必要である。このエア抜きは、まず、エア抜き弁86を開き、ポンプ50を運転して、リザーバ48,サクションライン49,サプライライン58,エア抜きライン85およびドレインライン68にブレーキ液を循環させることにより行われる。この運転によって、上記各ライン内およびポンプ50内のエアがブレーキ液によりリザーバ48へ運ばれ、リザーバから外部へ排出される。このエア抜きの間に、エア抜き弁86を閉じたり開いたりすることにより、アキュムレータ54にブレーキ液を流入させたり、流出させたりして、アキュムレータ54周りのエア抜きも行う。アキュムレータ54は、組み付け前に単品としてエア抜きがされているのであるが、ブレーキ液充填時に接続ポートや接続通路にエアが残留するためこれを抜くのである。
リザーバ48にバキューム装置とブレーキ液供給装置とが接続され、まずシステム内の空気が吸引されてほぼ真空状態とされ、その状態でブレーキ液供給装置からブレーキ液が供給され、システム内のほぼ全空間にブレーキ液が充填される。しかし、内部に多少のエアが残留することは避け得ず、エア抜きが必要である。このエア抜きは、まず、エア抜き弁86を開き、ポンプ50を運転して、リザーバ48,サクションライン49,サプライライン58,エア抜きライン85およびドレインライン68にブレーキ液を循環させることにより行われる。この運転によって、上記各ライン内およびポンプ50内のエアがブレーキ液によりリザーバ48へ運ばれ、リザーバから外部へ排出される。このエア抜きの間に、エア抜き弁86を閉じたり開いたりすることにより、アキュムレータ54にブレーキ液を流入させたり、流出させたりして、アキュムレータ54周りのエア抜きも行う。アキュムレータ54は、組み付け前に単品としてエア抜きがされているのであるが、ブレーキ液充填時に接続ポートや接続通路にエアが残留するためこれを抜くのである。
次に、左右後輪のブレーキシリンダ24,26の各々のブリーダプラグが順次開かれるとともに、そのブレーキシリンダに対応する増圧弁64または66が開状態とされ、減圧弁74または76が閉状態とされて、ポンプ50からブレーキ液が送られ、ブリーダプラグから流出させられることにより、リア系統のうち、ポンプ50からブレーキシリンダ24,26までの部分のエア抜きが行われる。さらに、ブリーダプラグが閉じられるとともに、減圧弁74,76が順次開かれ、減圧弁74,76およびその前後の液通路のエア抜きが行われる。以上でリア系統のエア抜きが終了する。
続いて、左右前輪のブレーキシリンダ20,22のブリーダプラグの開閉と、減圧弁70,72の開閉とを伴って、フロント系統のうち、ポンプ50からブレーキシリンダ20,22までの部分のエア抜きが、上記リア系統におけると同様に行われる。
最後に、あるいは上記減圧弁70,72の開閉の前に、マスタカット弁40,42が開かれるとともに、左右前輪のブレーキシリンダ20,22のブリーダプラグが開かれた状態で、ブレーキペダル10の踏込み,解除を繰り返すいわゆるポンピングが行われ、マスタシリンダ12からブレーキ液が送られて、フロント系統のうち、マスタシリンダ12からブレーキシリンダ20,22までの部分のエア抜きが行われる。この際、ストロークシミュレータカット弁44を開いてストロークシミュレータ46にブレーキ液を流入,流出させることを繰り返し、ストロークシミュレータカット弁44およびストロークシミュレータ46まわりのエア抜きも行われる。ストロークシミュレータ46もアキュムレータ54同様、組み付け前に単品としてエア抜きが行われているが、前記ブレーキ液の充填時にストロークシミュレータカット弁44や接続通路にエアが残留するため、これが抜かれるのである。
最後に、あるいは上記減圧弁70,72の開閉の前に、マスタカット弁40,42が開かれるとともに、左右前輪のブレーキシリンダ20,22のブリーダプラグが開かれた状態で、ブレーキペダル10の踏込み,解除を繰り返すいわゆるポンピングが行われ、マスタシリンダ12からブレーキ液が送られて、フロント系統のうち、マスタシリンダ12からブレーキシリンダ20,22までの部分のエア抜きが行われる。この際、ストロークシミュレータカット弁44を開いてストロークシミュレータ46にブレーキ液を流入,流出させることを繰り返し、ストロークシミュレータカット弁44およびストロークシミュレータ46まわりのエア抜きも行われる。ストロークシミュレータ46もアキュムレータ54同様、組み付け前に単品としてエア抜きが行われているが、前記ブレーキ液の充填時にストロークシミュレータカット弁44や接続通路にエアが残留するため、これが抜かれるのである。
このように、まず、増圧弁60〜66および減圧弁70〜76を経ることなく、サクションライン49,ポンプ50およびサプライライン58等のエア抜きを行えば、これらの内部のエアを、フロント系統は勿論、リア系統にも侵入することを避けつつ抜くことができる。しかも、本実施例では、ドレインライン68がサクションライン49とは全く別に設けられているため、ドレインラインがポンプの吸入側に接続されていた従来システムのように、一旦ドレインライン68へ排出されたエアが再びサクションライン49やポンプ50に流入することがなく、エア抜きが確実に行われる。また、リア系統のエア抜きを行った後に、フロント系統のエア抜きを行えば、リア系統とフロント系統とに共通の部分のエアがフロント系統に侵入して残留することを回避することができ、フロント系統にエアが残留することを可及的に回避することができる。
以上は、ブレーキ液充填後のエア抜きについて説明したが、システムの点検,整備時や、いずれかの部分へのエアの混入が疑われるときにも、所要部分のエア抜きが行われる。その場合でも、エア抜きの必要な部分が、フロント系統を含む複数部分存在する場合には、フロント系統のエア抜きが最後に行われるようにすることが、他の部分のエアがフロント系統に侵入し、残留することを回避できるからである。
サクションライン49,ポンプ50等のエア抜きが、図3あるいは図4に示すエア抜きラインを経て行われるようにすることも可能である。図3に示すものは、エア抜き弁180を備えたエア抜きライン182を、サプライライン38のマスタカット弁40とマスタシリンダ12との間の部分と、サプライライン58との間に設けたものであり、図4に示すものは、エア抜き弁184を備えたエア抜きライン186を、サプライライン38のマスタカット弁40と増圧弁60との間の部分と、サプライライン58との間に設けたものである。いすれも、エア抜き弁182,184を開いた状態で、ポンプを50を運転することによって、サクションライン49,ポンプ50等のエアをマスタシリンダ12を経てリザーバ48へ抜くことができる。図4の場合には、マスタカット弁40を開状態にしてエア抜きが行われ、マスタシリンダおよびマスタカット弁40内のエア抜きも行われる。
以上の他の部分は、前記図1および図2の実施例と同様であるため、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
以上の他の部分は、前記図1および図2の実施例と同様であるため、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
上記各実施例においては、エア抜き弁86,180,184がいずれもリリーフ機能付きの常閉電磁弁によって構成されており、エア抜き時に手動で開閉する必要がなく、その分エア抜き作業を容易に行い得る利点がある。しかし、エア抜き弁を手動で開閉される手動開閉弁とすることも可能であり、装置コストを低減させることができる。その一例を図5および図6に示す。本例は、図1に示したエア抜き弁86の代わりに、手動エア抜き弁190を設けたものであり、制御弁ブロック94に形成された弁孔192に螺合された弁部材194が、工具係合穴196に工具を係合させて回転操作されることにより、図5に示す弁子198が弁座200に着座した状態と、図6に示す離間した状態とに切り換えられる。202はシール部材としてのOリングである。
10:ブレーキペダル 12:マスタシリンダ 14:動力液圧源装置 16:液圧制御弁装置 20,22,24,26:ブレーキシリンダ 38,39:サプライライン 40,42:マスタカット弁 48:リザーバ 49:サクションライン 50:ポンプ 52:電動モータ 54:アキュムレータ 58:サプライライン 60,62,64,66:増圧弁 68:ドレインライン 70,72,74,76:減圧弁 85:エア抜きライン 86:エア抜き弁 90:液圧源ブロック 92:液圧源ユニット 94:制御弁ブロック 96:制御弁ユニット 80:エア抜き弁 182:エア抜きライン 184:エア抜き弁 186:エア抜きライン 190:手動エア抜き弁
Claims (6)
- (a)ブレーキ液を蓄えるリザーバと、(b)そのリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げるポンプと、(c)液圧で作動するブレーキシリンダを備え、車輪の回転を抑制するブレーキと、(d)前記ポンプと前記ブレーキシリンダとを接続するサプライラインに設けられ、ブレーキシリンダへのブレーキ液の流入を制御する増圧弁とを含む車両用ブレーキシステムのエア抜き方法であって、
前記増圧弁を閉状態に保って前記ポンプを作動させ、前記リザーバからサクションラインを経て汲み上げさせたブレーキ液を、前記増圧弁および前記サクションラインを経ることなく流れさせ、少なくとも前記サクションラインおよび前記ポンプ内のエアを当該システム外へ排出することを特徴とする車両用ブレーキシステムのエア抜き方法。 - 前記車輪が前輪、前記ブレーキシリンダがフロントブレーキシリンダ、前記増圧弁がフロント増圧弁である請求項1に記載のエア抜き方法。
- 前記車両用ブレーキシステムが、前記車輪として前輪と後輪、前記ブレーキシリンダとしてフロントブレーキシリンダとリアブレーキシリンダ、前記増圧弁としてフロント増圧弁とリア増圧弁をそれぞれ含むものであり、前記フロント増圧弁を前記ポンプと前記フロントブレーキシリンダとを遮断する遮断状態とする一方、前記リア増圧弁を前記ポンプと前記リアブレーキシリンダとを連通させる連通状態とし、かつ、前記リアブレーキシリンダに設けたリアブリーダプラグを開き、前記ポンプからブレーキ液を送って前記リアブリーダプラグからブレーキ液を外部へ流出させ、そのブレーキ液の通過経路内のエアをブレーキ液と共に外部に排出するエア抜き工程を含む請求項2に記載のエア抜き方法。
- ブレーキ液を蓄えるリザーバと、
そのリザーバからサクションラインを経てブレーキ液を汲み上げるポンプと、
液圧で作動するブレーキシリンダを備え、車輪の回転を抑制するブレーキと、
前記ポンプと前記ブレーキシリンダとを接続するサプライラインに設けられ、ブレーキシリンダへのブレーキ液の流入を制御する増圧弁と、
その増圧弁をバイパスして前記ポンプと前記リザーバとを接続するエア抜きラインと、
そのエア抜きラインに設けられ、そのエア抜きラインを遮断する遮断状態と連通させる連通状態とに切換え可能なエア抜き弁と
を含むことを特徴とする車両用ブレーキシステム。 - 前記ブレーキシリンダからのブレーキ液の流出を制御する減圧弁と、
その減圧弁と前記リザーバとを前記サクションラインを経ることなく接続するドレインラインと
を含み、前記エア抜きラインが前記ポンプを前記増圧弁をバイパスして前記ドレインラインに接続する請求項4に記載の車両用ブレーキシステム。 - 運転者により操作されるブレーキ操作部材と、
前記ブレーキ操作部材の操作に応じた液圧を発生させるとともに前記リザーバに接続されたマスタシリンダと、
そのマスタシリンダと前記増圧弁とを接続する、前記サプライラインとしての第一サプライラインとは別の第二サプライラインと
を含み、前記エア抜きラインが前記ポンプを前記第二サプライラインに接続する請求項4または5に記載の車両用ブレーキシステム。
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