JP2005343201A - 歩行者用エアバッグ装置 - Google Patents

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Atsushi Nagata
篤 永田
Yoshio Mizuno
喜夫 水野
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Abstract

【課題】フードパネルの意匠性を低下させずに搭載できる歩行者用エアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】歩行者用エアバッグ装置M1は、膨張用ガスを流入させて、車両のフードパネル8に配設された扉部19を押し開いて突出しつつ、フードパネル8の後部8a側付近の上方を覆うように展開膨張するエアバッグ34と、エアバッグを収納するケース24と、を備える。扉部19は、フードパネルの本体部16側と一体的に形成されたアルミニウム製とするとともに、本体部16側との連結部位を、開き時に曲げ塑性変形させるヒンジ部20として配設される。ケース24は、剛性の高い鉄製である。ケースとフードパネルとの取付部位26には、ケースとフードパネルとの熱膨張差を吸収可能に、相対的なずれ移動を許容するスペースSが、配設されて、ケース24がフードパネル8に取り付けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、膨張用ガスを流入させて、車両のフードパネルに配設された扉部を押し開いて突出しつつ、少なくともフードパネルの後部側付近の上方を覆うように展開膨張するエアバッグ、を備えて構成される歩行者用エアバッグ装置に関する。
従来、歩行者用エアバッグ装置では、膨張用ガスを流入させて、少なくともフードパネルの後部側付近の上方を覆うように膨張するエアバッグ、作動信号を入力させることにより作動して、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーター、及び、折り畳んだエアバッグとインフレーターとを収納するケース、を備えて構成され、車両のフードパネルの後部側付近に搭載されていた(例えば、特許文献1参照)。
そして、このケースは、折り畳まれたエアバッグの上方を覆う扉部とともに、一体化された合成樹脂製としていた(例えば、特許文献1参照)。
また、フードパネルのアウタパネルに、エアバッグ突出用の開口を形成しておき、その開口をアウタパネルと同じ板金から形成した扉部によって覆うように構成した歩行者用エアバッグ装置もあった(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−306101公報 特開2004−90795公報
しかし、特許文献1の歩行者用エアバッグ装置では、エアバッグの展開膨張時に開く開口を覆う扉部が、合成樹脂製としていれば、扉部の周囲に配置されるフードパネルの板金製のアウタパネルとの間に、材質の相違によって、見切り線が表れ、エアバッグ装置の搭載部位付近の意匠性を低下させていた。
また、特許文献2の歩行者用エアバッグ装置でも、扉部を周囲のアウタパネルと同じ板金材料から形成していても、アウタパネルと別体として形成されていたことから、扉部の全周にわたって、見切り線が表れており、これまた、エアバッグ装置の搭載部位付近の意匠性を低下させていた。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、フードパネルの意匠性を低下させずに搭載できる歩行者用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る歩行者用エアバッグ装置は、膨張用ガスを流入させて、車両のフードパネルに配設された扉部を押し開いて突出しつつ、少なくともフードパネルの後部側付近の上方を覆うように展開膨張するエアバッグと、
フードパネルに取り付けられるとともに、折り畳まれたエアバッグを収納するケースと、
を備えて構成される歩行者用エアバッグ装置であって、
扉部が、扉部の周囲におけるフードパネルの本体部側と一体的に形成されたアルミニウム製とするとともに、フードパネルの本体部側との連結部位を、開き時に曲げ塑性変形させるヒンジ部とし、配設され、
ケースが、アルミニウムより剛性の高い鉄製として、形成され、
ケースとフードパネルとの取付部位に、ケースとフードパネルとの熱膨張差を吸収可能に、相対的なずれ移動を許容するスペースが、配設されて、ケースがフードパネルに取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る歩行者用エアバッグ装置では、フードパネルに配設されてエアバッグの膨張時に開く扉部が、周囲のフードパネルの本体部側と、同じ材料で一体的に形成されるとともに、ヒンジ部を介在させて、フードパネル本体部と連続するように、配設されていることから、見切り線が表れ難く、フードパネルの意匠性を低下させない。
勿論、ヒンジ部は、周囲の部材ととともに、アルミニウム製としていることから、エアバッグの膨張時に塑性変形しやすく、円滑に突出するように、扉部を開かせることができる。
一方、エアバッグの膨張時に反力を受けるケースは、フードパネルの材料のアルミニウムと相違して、剛性の高い鉄製としていることから、変形し難く、開いた扉部の開口からエアバッグを安定して突出させることができる。
そしてさらに、フードパネルに取り付けるケースが、アルミニウムと熱膨張差のある鉄製としていても(線膨張係数(20℃)として、アルミニウムが23.9×10-6・℃-1であり、鉄が、その約半分の11.7×10-6・℃-1としている)、ケースとフードパネルとの取付部位には、ケースとフードパネルとの熱膨張差を吸収可能に、相対的なずれ移動を許容するスペースが、配設されていることから、塑性変形しやすいアルミニウム製のフードパネルは、熱の影響を受けても、ケースの影響を受けることなく、変形せずに熱膨張や熱収縮できて、フードパネルの扉部付近の意匠性を低下させない。
したがって、本発明に係る歩行者用エアバッグ装置では、フードパネルの意匠性を低下させずに搭載できるとともに、開いた扉部の開口からエアバッグを安定して突出させることができる。
そして、ケースは、少なくともエアバッグの展開膨張時に、下面側を、車体側の部材から延びるストッパによって支持されるように、配設されていれば、エアバッグの膨張時に、ケース自体の姿勢が安定することから、一層、安定してエアバッグを突出させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置M1は、図1〜4に示すように、車両Vの板金製のフードパネル8の後部8a側に搭載されて、エアバッグ34、エアバッグ34に膨張用ガスを供給するインフレーター29、折り畳まれたエアバッグ34とインフレーター29とを収納するケース24、及び、エアバッグ34に押されて開く扉部19、を備えて構成されている。
なお、本明細書では、前後と上下の方向は、車両Vの前後と上下と一致する方向を基準とし、左右の方向は、車両Vの前方側から後方側を見た際の左右の方向を基準とする。
また、車両Vには、図1に示すように、フロントバンパ5に、歩行者との衝突を検知若しくは予知可能なセンサ6が配設され、図示しないエアバッグ作動回路が、歩行者との衝突を検知した信号をセンサ6から入力させた際、インフレーター29を作動させて、インフレーター29から吐出される膨張用ガスによって、エアバッグ34を展開膨張させるように、構成されている。
さらに、フードパネル8は、図1〜4に示すように、曲げ塑性変形可能なアルミニウム(アルミニウム合金)から形成される板金製として、上面側のアウタパネル15と、下面側に位置して、アウタパネル15より強度を向上させたインナパネル9と、を備えて構成されている。このフードパネル8は、後縁8bの左右両縁付近に、図示しないヒンジ部を介して車両Vの車体(ボディ)1側に連結支持されており、前開きタイプとしている。
インナパネル9には、略長方形形状に上下方向に貫通した配設孔10が開口され、配設孔10の周縁は、アウタパネル15から段差を付けて降下して略水平方に延びるように配設されて、ケース24を取付固定する取付座11、としている。なお、配設孔10は、上方から見れば、フードパネル8の後縁8bに沿うように、左右方向の中央を前方側に位置させるように、湾曲して、形成されている。そして、取付座11には、下方へ突出するボルト12が、配設孔10の周縁に沿って、複数(実施形態では10本)、配設されている。各ボルト12は、ケース24の取付片部26の取付孔26aを貫通してナット13止めされることにより、ケース24をインナパネル9に取付固定している。
アウタパネル15は、インナパネル9に比べて、歩行者と干渉する際に撓み易く構成されて、扉部19と一体的に形成されている。すなわち、アウタパネル15自体の一部が、扉部19を構成しており、その扉部19の周囲が、アウタパネル15の本体部16として、構成されている。
そして、扉部19は、本体部16との境界部位に、分離予定部18とヒンジ部20とを設けて、配設され、分離予定部18の分離によって、ヒンジ部20を回転中心として開きつつ、本体部16から離れれば、本体部16にエアバッグ34の突出用開口17が形成されることとなる。
この扉部19の平面形状は、フードパネル8の後縁8bに沿って左右方向の中央付近を前方側に突出させた湾曲状の長方形板状として、後縁から左右の縁を経て前縁側の中央側に延び、その中央側に延びる端末18c(図2参照)で停止されるように、分離予定部18を配設させ、分離予定部18の配設されていない扉部19の前縁部位(端末18c・18c間の部位)を、ヒンジ部20としている。また、扉部19は、実施形態の場合、インナパネル9の取付座11の外縁側の外形形状より若干小さく設定されている。
そして、実施形態の場合、分離予定部18は、図4・6に示すように、扉部19と周囲の本体部16との外表面側を面一とし、本体部16との間に、レーザ加工により設けた幅狭のスリット18aを設けて、構成されている。また、ヒンジ部20は、曲げ塑性変形して、扉部19を開かせるように、本体部16や扉部19と略等しい肉厚として、構成されている。ちなみに、ヒンジ部20は、ヒンジ部20の曲げ塑性変形を容易にさせるように、破断しない程度に、肉厚を、連続的若しくは断続的に、薄くしてもよい(図8参照)。
さらに、実施形態の場合、本体部16と扉部19との外表面側は、連続する塗膜22によって、被覆されている。この塗膜22は、通常の車両のアウタパネルの外表面側に塗装される塗膜と同様のものであり、図5・6に示すように、中塗りを含めた下塗り層22aと、マイカ・アルミナ・カラー塗料等を利用してフードパネル8に金属光沢やボディカラー等の意匠を施すための意匠層22bと、トップクリア層22cと、を備えて、構成されている。
ケース24は、扉部19の裏面側に配設されて、図4〜7に示すように、剛性を有した鉄(鋼板)製とされて、上端側を開口させるとともに略上下方向に沿って配設される略四角筒形状の周壁部25と、周壁部25の下端側を閉塞するように配設される底壁部27と、を備えた略箱形状とされている。
ケース24の底壁部27は、インナパネル9の配設孔10より若干小さい平面形状として、フードパネル8の後縁8bに沿うように、上方から見て、左右方向の中央付近を前方側に突出させるように、湾曲して、形成されている。底壁部27には、インフレーター29を取り付けるためのボルト31を挿通させる複数の取付孔27aが、配設されている。
ケース24の周壁部25は、底壁部27の周縁から上方に延びる略四角筒形状として、インナパネル9の配設孔10周縁の取付座11に、前後左右の四方を囲まれる形状に、形成されている。そして、周壁部25の上端には、インナパネル9にケース24を取付固定するための鍔状に外方へ延びる取付片部26が、形成され、取付片部26には、取付座11に固着されたボルト12を挿通可能な取付孔26aが、上下方向に貫通されている。そして、既述したように、各ボルト12を取付孔26aに挿通させて、ナット13止すれば、ケース24が、インナパネル9に取付固定される。
そして、各取付孔26aは、ケース24とフードパネル8のインナパネル9との熱膨張差を吸収可能に、相対的なずれ移動を許容するスペースSを確保できるように、ボルト31の軸部の外形寸法Dに対して、左右方向の長さ寸法Wと前後方向の長さ寸法Lとを、ともに大きくしている。特に、左右方向の幅寸法のあるエアバッグ34を収納するケース24自体も、左右方向の幅寸法を大きくしており、熱による変形量の大きくなる左右方向の長さ寸法Wが、前後方向の長さ寸法Lに比べて、大きく設定されている。
インフレーター29は、底壁部27の左右両側の2箇所に、配設されて、それぞれ、ブラケット30により保持されており、これらのブラケット30を、取付孔27aを貫通してナット32止めされるボルト31を利用して、ケース底壁部27に固定させることにより、各インフレーター29は、ケース24の底壁部27に取付固定されている。
エアバッグ34は、インフレーター29から吐出される膨張用ガスを内部に流入させて展開膨張するもので、ポリエステル糸やポリアミド糸等を使用した織布から形成された袋状としている。エアバッグ34は、図1・2の二点鎖線に示すように、膨張完了時の形状を、正面から見て、左右方向に幅広とした略U字形状に形成されるもので、左右方向に沿って配設される本体部35と、本体部35の左右両端からフロントピラー4・4の前面側を覆うように後方側に延びるピラーカバー部36・36と、を備えて構成されている。本体部35は、エアバッグ34の膨張完了時において、フードパネル8の後部8a付近の上面からフロントウィンドシールド3の下部付近までの領域を、左右方向の略全長にわたって覆うように、構成されている。
そして、フードパネル8とフロントウィンドシールド3との間には、カウルパネル2aと、カウルパネル2aの上方に配設されるカウルルーバ2bと、から構成されるカウル2が、配設されている。そのため、エアバッグ34の本体部35は、膨張完了時に、フードパネル8の後部8aとカウル2との上方側とを略全面にわたって覆い可能な構成とされている。
なお、本体部35には、各インフレーター29に接続される図示しない接続口部が配設されるとともに、ブラケット30と共締めされて、エアバッグ34をケース24の底壁部27に取付固定させるための複数の取付片部35aが、形成されている。
また、カウル2には、エンジンルーム側への雨水の侵入を防止するために、ケース24の底壁部27の下面27bに圧接されるシール材2cが、カウルルーバ2bに配設されるとともに、エアバッグ34の膨張時に、ケース底壁部27の下面27bを支持する板金製のストッパ7が、カウルパネル2aに固定されている。
第1実施形態の場合、シール材2cのシール性を確保できるように、ストッパ7は、通常時には、底壁部27の下面27bに当接せず、エアバッグ34の膨張時に、ケース24が若干降下する際に、底壁部下面27bを支持できるように、ボディ1側の部材であるカウルパネル2aから上方に延びるように、配設されている。
第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置M1では、エアバッグ34を折り畳んで、折り崩れ防止用のラッピング材で、折り畳んだエアバッグ34をくるみ、その後、インフレーター29・29を、エアバッグ34に連結させるとともに、ブラケット30やボルト31・ナット32等を利用して、インフレーター29とエアバッグ34とをケース24の底壁部27に取付固定し、ケース29にインフレーター29とエアバッグ34とを収納したエアバッグモジュールを、組み立てる。
そして、予め、車両Vの製造工程の塗装工程を経て、塗膜22を設けられてボディ1側に組み付けられているフードパネル8のインナパネル9に対し、各ボルト12を取付孔26aに挿通させるとともに各ボルト12にナット13を締結し、エアバッグモジュールを取付固定すれば、歩行者用エアバッグ装置M1を車両に搭載することができる。ちなみに、ナット13は、ケース24の取付片部26とインナパネル9の取付座11とが、上下方向にがたつかず、かつ、取付片部26や取付座11と平行にずれ移動可能な程度として、締め付けることとなる。
なお、エアバッグモジュールのインナパネル9への取付時には、塗膜22を設けた状態のフードパネル8を車両Vから取り外した状態として、エアバッグモジュールを取り付け、その後、エアバッグモジュールを組み付け済みのフードパネル8を、車両に取り付けてもよい。勿論、支障が無ければ、塗膜22の形成前の段階で、フードパネル8のインナパネル9に対し、エアバッグモジュールを取り付けておいてもよい。
また、車両Vへの歩行者用エアバッグ装置M1の搭載時、図示しないエアバッグ作動回路からの作動信号入力用のリード線を、インフレーター29側に接続させておく。
そして、この第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置M1では、車両搭載状態において、エアバッグ作動回路からインフレーター29・29に作動信号が入力されれば、各インフレーター29から膨張用ガスが吐出され、エアバッグ34が、膨張用ガスを流入させて膨張する。そして、扉部19が、エアバッグ34に押され、分離予定部18の部位の塗膜22を破断しつつ、分離予定部18の部位で本体部16から離れ、曲げ塑性変形するヒンジ部20を回転中心として前方側に開いて、突出用開口17を開口させることから、エアバッグ34が、突出用開口17から上方に向かって突出し、図1・2の二点鎖線に示すように、膨張を完了させることとなる。
そして、第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置M1では、フードパネル8に配設されてエアバッグ34の膨張時に開く扉部19が、周囲のフードパネル8におけるアウタパネル15の本体部16側と、同じ材料で一体的に形成されるとともに、ヒンジ部20を介在させて、本体部16と連続するように、配設されていることから、見切り線が表れ難く、フードパネル8(アウタパネル15)の意匠性を低下させない。
勿論、ヒンジ部20は、周囲の部材16ととともに、アルミニウム製としていることから、エアバッグ34の膨張時に塑性変形しやすく、円滑に突出するように、扉部19を開かせることができる。
一方、エアバッグ34の膨張時に反力を受けるケース24は、フードパネル8の材料のアルミニウムと相違して、剛性の高い鉄(鋼板)製としていることから、変形し難く、開いた扉部19の開口17からエアバッグ34を安定して突出させることができる。
そしてさらに、フードパネル8に取り付けるケース24が、アルミニウムと熱膨張差のある鉄製としていても(線膨張係数(20℃)として、アルミニウムが23.9×10-6・℃-1であり、鉄が、その約半分の11.7×10-6・℃-1としている)、ケース24とフードパネル8との両者を連結させるための取付部位26には、ケース24とフードパネル8との熱膨張差を吸収可能に、相対的なずれ移動を許容するスペースSが、配設されていることから、塑性変形しやすいアルミニウム製のフードパネル8は、熱の影響を受けても、ケース24の影響を受けることなく、変形せずに熱膨張や熱収縮できて、フードパネル8の扉部19付近の意匠性を低下させない。
したがって、第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置M1では、フードパネル8におけるアウタパネル15の意匠性を低下させずに搭載できるとともに、開いた扉部19の開口17からエアバッグ34を安定して突出させることができる。
特に、第1実施形態の場合には、扉部19の周囲に、スリット18aを設けてなる分離予定部18が配設されていても、アウタパネル15の本体部16と扉部19との外表面が、面一とされるとともに、連続された同一の塗膜22によって、被覆されており、フードパネル8の後部8a側に、扉部19と周囲の本体部16との境界を示すような見切り線が表れず、搭載部位付近のフードパネル8の意匠性が良好となる。
また、第1実施形態では、ケース24が、少なくともエアバッグ34の展開膨張時に、下面27b側を、ボディ1側の部材から延びるストッパ7によって支持されるように、配設されていることから、エアバッグ34の膨張時に、ケース24自体の姿勢が安定し、一層、安定してエアバッグ34を突出させることができる。
なお、第1実施形態では、分離予定部18が、アウタパネル15に本体部16と扉部19とを当初から分離させているような幅狭のスリット18aを設けて構成した場合を示したが、図8に示すように、エアバッグ34の押圧時に破断して、扉部19とアウタパネル15の本体部16と分離するように、連続的あるいは断続的に凹溝18bを裏面側に設けた薄肉の部位から、分離予定部18を構成することができる。
ちなみに、扉部19と周囲のアウタパネル本体部16とは、外表面側を面一とすれば、平面的な意匠性を向上させることができる。しかし、デザイン上の要望で、扉部19の周縁近傍に、凹溝や突条等を含んだ段差を設けてもよく、その場合でも、扉部19と周囲の本体部16とにわたって、塗膜22が連続していれば、搭載部位の意匠性を向上させることに、寄与できる。
また、図6の二点鎖線に示すように、スリット18aからなる分離予定部18と隣接する扉部19では、外周縁19aの下方への落ち込みを防止できるように、外周縁19aに下方を支持する支持片21を、開口17の周縁の本体部16側に、配設させてもよい。この支持片21は、アウタパネル15と別体として、本体部16に溶着若しくは接着させて、配設されている。
さらに、第1実施形態では、扉部19を、フードパネル8の後縁8bから離れた前方側に配設させたが、図9〜11に示す第2実施形態の歩行者用エアバッグ装置M2のように、フードパネル8の後縁8bの全域を、扉部19Aとするように、構成してもよい。
また、この扉部19Aでは、前縁側のヒンジ部20Aが、左右方向の中央20aをケース24Aの前縁24a付近に配置させているものの、左右両端20b・20cが、アウタパネル15の後縁15aに配置されるように、上方から見て、幅広のU字形状に配設されている。そして、扉部19Aが、ヒンジ部20Aを曲げ塑性変形させて、開いても、後端19bが、ケース24Aの前縁24aより前方に向かうことなく、開き角度θを90°未満とするように、設定されている。すなわち、この扉部19Aでは、湾曲しているヒンジ部20Aを曲げ塑性変形させるとともに、後端19b側を伸ばしつつ、略四分の一の球殻状に塑性変形して、ケース24Aの後縁24b側との間に突出用開口17Aを形成することとなる。そして、エアバッグ34は、本体部35がフードパネル8の後部8a側付近におけるカウル2の上方を覆うように、開口17Aを経て、扉部19Aの下面側に沿って後上方に突出しつつ、展開膨張する構成としている。
このような扉部19Aでは、開き完了時、ヒンジ部20Aから離れた端部19bが、歩行者側に向き難いことから、扉部19Aの端部19bから、歩行者を保護することができる。この点を考慮しなければ、扉部19Aの後端19b側を、ケース24Aの前縁24aより前方側に位置させるように、曲げ塑性変形させるヒンジ部20Aを、ケース前縁24aに沿うように、フードパネル8を左右方向に横断するように、配設させてもよい。
なお、この第2実施形態の歩行者用エアバッグ装置M2では、ケース24Aを取り付けるインナパネル9は、取付座11を、ケース24Aの前方側と左右両側との上方から見て、U字状に配設させて、構成され、ずれ移動を許容するスペースS用の取付孔26aは、取付片部26における前方側と左右両側との部位だけに、形成されている。
また、塗膜22の種類によって、スリット18aがフードパネル8の上面側に表れて、フードパネル8の意匠性を低下させる虞れのある場合には、第2実施形態の扉部19A等のように、アウタパネル15の本体部16と扉部19Aとの境界部位を、塑性変形するヒンジ部20Aだけとして、扉部を配設したり、あるいは、図8に示すようなアウタパネル15の裏面側に連続的若しくは断続的な凹溝18bを設けて形成する破断タイプの分離予定部18を、ヒンジ部20以外の周囲に配設させて、扉部19を形成すればよい。
本発明の第1実施形態である歩行者用エアバッグ装置を搭載させた車両の側面図である。 第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置を搭載させた車両の平面図である。 第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置の車両前後方向に沿った概略縦断面図であり、図2のIII−III部位に対応する。 図3の部分拡大図である。 第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置を搭載させた車両の拡大平面図である。 第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置の車両左右方向に沿った概略縦断面図であり、図5のVI−VI部位に対応する。 第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置におけるケースの取付部位を示す概略部分底面図である。 第1実施形態の歩行者用エアバッグ装置の変形例を示す概略縦断面図である。 第2実施形態の歩行者用エアバッグ装置を搭載させた車両の拡大平面図である。 第2実施形態の歩行者用エアバッグ装置の車両前後方向に沿った概略縦断面図である。 第2実施形態の歩行者用エアバッグ装置の車両左右方向に沿った概略縦断面図である。
符号の説明
1…(車体)ボディ、
2…カウル、
7…ストッパ、
8…フードパネル、
11…取付座、
15…アウタパネル、
16…本体部、
17・17A…突出用開口、
18…分離予定部、
19・19A…扉部、
20・20A…ヒンジ部、
24・24A…ケース、
26…(取付部位)取付片部、
26a…取付孔、
34…エアバッグ、
S…スペース、
V…車両、
M1・M2…歩行者用エアバッグ装置。

Claims (2)

  1. 膨張用ガスを流入させて、車両のフードパネルに配設された扉部を押し開いて突出しつつ、少なくとも前記フードパネルの後部側付近の上方を覆うように展開膨張するエアバッグと、
    前記フードパネルに取り付けられるとともに、折り畳まれた前記エアバッグを収納するケースと、
    を備えて構成される歩行者用エアバッグ装置であって、
    前記扉部が、該扉部の周囲における前記フードパネルの本体部側と一体的に形成されたアルミニウム製とするとともに、前記フードパネルの本体部側との連結部位を、開き時に曲げ塑性変形させるヒンジ部とし、配設され、
    前記ケースが、前記アルミニウムより剛性の高い鉄製として、形成され、
    前記ケースと前記フードパネルとの取付部位に、前記ケースと前記フードパネルとの熱膨張差を吸収可能に、相対的なずれ移動を許容するスペースが、配設されて、前記ケースが前記フードパネルに取り付けられていることを特徴とする歩行者用エアバッグ装置。
  2. 前記ケースが、少なくとも前記エアバッグの展開膨張時に、下面側を、車体側の部材から延びるストッパによって支持されるように、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者用エアバッグ装置。
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