JP2005342129A - 超音波内視鏡の先端部 - Google Patents
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Abstract
【課題】処置具突出口から突出される処置具の先端を超音波断層像の中央寄りの位置に向けて突出させることができる、安全で使い易い超音波内視鏡の先端部を提供すること。
【解決手段】先端部本体3の直後位置の湾曲部2内の超音波信号ケーブル10が処置具挿通管路8,9と干渉する部分において、超音波信号ケーブル10からチューブ状外皮13を除去し、それに代えてチューブ状外皮13より肉厚の薄いシート状の電気絶縁材15により複数の信号線11を被覆して、先端部本体3の上半部から後方に向かって斜め下向きに配置された処置具挿通管路8,9を湾曲部2内の下半部まで達する状態に配置した。
【選択図】 図1
【解決手段】先端部本体3の直後位置の湾曲部2内の超音波信号ケーブル10が処置具挿通管路8,9と干渉する部分において、超音波信号ケーブル10からチューブ状外皮13を除去し、それに代えてチューブ状外皮13より肉厚の薄いシート状の電気絶縁材15により複数の信号線11を被覆して、先端部本体3の上半部から後方に向かって斜め下向きに配置された処置具挿通管路8,9を湾曲部2内の下半部まで達する状態に配置した。
【選択図】 図1
Description
この発明は超音波内視鏡の先端部に関する。
超音波内視鏡においては一般に、挿入部の先端に連結された先端部本体に、超音波信号を側方に向けて発受信走査するための超音波プローブが配置されると共に、その超音波走査範囲に処置具類を突出させるための処置具突出口が、超音波プローブの後側に隣接して配置されている。
そして、超音波プローブに入出力される信号を伝送するための複数の信号線をチューブ状外皮で被覆した超音波信号ケーブルが先端部本体の後端部分の下半部から挿入部内に引き通されると共に、処置具突出口に連通する処置具挿通管路が先端部本体の上半部からその後方の挿入部内の下半部に向かって斜め向きに配置されている(例えば、特許文献1)。
特開2001−170054
超音波内視鏡を使用する際には、処置具挿通管路に通した内視鏡用注射具等の処置具を処置具突出口から超音波走査範囲に突き出して患部等に穿刺する手技が採られるが、その突出方向がなるべく超音波断層像の中央寄りであることが、安全性や使い易さのうえから好ましい。
しかし、上述のような従来の超音波内視鏡においては、図6にも示されるように、先端部本体91の直後位置の挿入部92内において、超音波信号ケーブル93が処置具挿通管路94と干渉するので、処置具挿通管路94を挿入部92の軸線位置付近にしか配置することができず、その結果、あまり傾けて配置することができない。
そのため、処置具突出口95から突出される処置具100の先端が超音波プローブ90の近くの位置(即ち、超音波断層像の端部寄りの位置)に突き出されてしまうので、使い難い場合が少なくなかった。
そこで本発明は、処置具突出口から突出される処置具の先端を超音波断層像の中央寄りの位置に向けて突出させることができる、安全で使い易い超音波内視鏡の先端部を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の超音波内視鏡の先端部は、挿入部の先端に連結された先端部本体に、超音波信号を側方に向けて発受信走査するための超音波プローブが配置されると共に、その超音波走査範囲に処置具類を突出させるための処置具突出口が超音波プローブの後側に隣接して配置され、超音波プローブに入出力される信号を伝送するための複数の信号線をチューブ状外皮で被覆した超音波信号ケーブルが先端部本体の後端部分の下半部から挿入部内に引き通されると共に、処置具突出口に連通する処置具挿通管路が先端部本体の上半部からその後方の挿入部内に斜め下向きに配置された超音波内視鏡の先端部において、先端部本体の直後位置の挿入部内の超音波信号ケーブルが処置具挿通管路と干渉する部分において、超音波信号ケーブルからチューブ状外皮を除去し、それに代えてチューブ状外皮より肉厚の薄いシート状の電気絶縁材により複数の信号線を被覆して、先端部本体の上半部から後方に向かって斜め下向きに配置された処置具挿通管路を挿入部内の下半部まで達する状態に配置したものである。
なお、電気絶縁材が電気絶縁性のテープであってもよく、複数の信号線が電気絶縁材によって被覆された部分が、挿入部内の処置具挿通路の周囲の空間形状に合わせて断面形状を変形させて配置されていてもよい。
また、超音波信号ケーブルのチューブ状外皮が除去された部分において、複数の信号線が、複数のグループに分離されて各グループ別にシート状の電気絶縁材により被覆されていてもよい。
本発明によれば、先端部本体の直後位置の挿入部内の超音波信号ケーブルが処置具挿通管路と干渉する部分において、超音波信号ケーブルからチューブ状外皮を除去し、それに代えてチューブ状外皮より肉厚の薄いシート状の電気絶縁材により複数の信号線を被覆したことにより、先端部本体の上半部から後方に向かって斜め下向きに配置された処置具挿通管路を挿入部内の下半部まで達する状態に容易に配置することができるので、処置具突出口から突出される処置具の先端を、超音波プローブから離れた超音波断層像の中央寄りの位置に向けて突出させることができる。
先端部本体の直後位置の挿入部内の超音波信号ケーブルが処置具挿通管路と干渉する部分において、超音波信号ケーブルからチューブ状外皮を除去し、それに代えてチューブ状外皮より肉厚の薄いシート状の電気絶縁材により複数の信号線を被覆して、先端部本体の上半部から後方に向かって斜め下向きに配置された処置具挿通管路を挿入部内の下半部まで達する状態に配置する。
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は超音波内視鏡の先端部を示しており、1は、例えば直径が1cm程度で長さが1m程度の可撓管状の挿入部1である。
図1は超音波内視鏡の先端部を示しており、1は、例えば直径が1cm程度で長さが1m程度の可撓管状の挿入部1である。
挿入部1の先端付近は、挿入部1の基端に連結されている操作部(図示せず)からの遠隔操作によって図1に示される上下方向及び左右方向の任意の方向に任意の角度だけ屈曲させることができる長さが5〜10cm程度の湾曲部2になっている。
挿入部1の最先端位置である湾曲部2の先端に連結された先端部本体3の先側半部には、超音波信号を側方に向けて発受信するコンベックス型の超音波プローブ4が配置されており、図1にAで示されるように、側方(湾曲方向における上方向)を扇形に超音波走査することができる。
先端部本体3の後側半部には、超音波プローブ4による超音波走査範囲Aの方向に向いた斜面5が超音波プローブ4の後側に隣接して形成されており、超音波走査範囲Aの方向を光学観察するための図示されていない観察窓及び照明窓と並んで、超音波走査範囲Aに処置具100を突出させるための処置具突出口6がその斜面5に配置されている。
処置具突出口6を出口開口とする処置具突出路7は先端部本体3の上半部からその後方の湾曲部2内に斜め下向きに先端部本体3に穿設されており、挿入部1内に全長にわたって挿通配置されている例えば四フッ化エチレン樹脂チューブ製の処置具挿通チャンネル9が、先端部本体3の後端部分に固着された金属製のチャンネル接続パイプ8に連通接続されており、これら処置具突出路7、チャンネル接続パイプ8及び処置具挿通チャンネル9によって処置具挿通管路が形成されている。
10は、超音波プローブ4に入出力される信号を伝送するために先端が超音波プローブ4に接続された可撓性の超音波信号ケーブルであり、II−II断面を図示する図2にも示されるように、信号伝送用の多数の信号線11にシールド12とチューブ状外皮13を被覆して形成されている。
超音波信号ケーブル10は、挿入部1の下半部に全長にわたって挿通配置されているが、先端部本体3の直後位置である湾曲部2内の超音波信号ケーブル10が処置具挿通チャンネル9やチャンネル接続パイプ8と干渉する部分においては、超音波信号ケーブル10からチューブ状外皮13とシールド12が除去され、それに代えてチューブ状外皮13より肉厚が薄くて可撓性のある例えば軟質合成樹脂材等からなるシート状の電気絶縁材15によって複数の信号線11が被覆されている。なお、電気絶縁材15として電気絶縁性のテープを用いれば被覆作業が容易である。
この実施例において電気絶縁材15がチューブ状外皮13に代わって信号線11に被覆されているのは、前側は先端部本体3内に位置する部分からであり、後側は湾曲部2の後端位置付近までである。ただし、後側の位置は他の内蔵物との兼ね合い等により適宜の位置に設定すればよい。
そのように形成された超音波信号ケーブル10の、シート状の電気絶縁材15によって被覆された部分は、シールド12及びチューブ状外皮13によって被覆された部分と比較して軟質であり、断面形状を自由に変形させることができる。
そこで、挿入部1の後端に隣接する湾曲部2の最先端部分においては、先端部本体3の後端に固着されているチャンネル接続パイプ8が、後方に向かって斜め下向きに超音波信号ケーブル10と干渉する状態に湾曲部2の下半部に至る状態に配置されている。
そして、チャンネル接続パイプ8や処置具挿通チャンネル9と干渉する超音波信号ケーブル10の電気絶縁材15により被覆された部分が、III−III断面を図示する図3にも示されるように、湾曲部2内のチャンネル接続パイプ8と処置具挿通チャンネル9の周囲の空間形状に合わせて、断面形状を変形させて配置されている。21,22,23は、光学観察系の撮像信号ケーブルと、送気送水管路と、バルーン膨縮用の送液・排液管路である。
このように構成された実施例の超音波内視鏡の先端部においては、従来に比べて処置具突出路7の角度を大きくすることができるので、処置具100を図1に二点鎖線で示される従来の場合より超音波プローブ4から離れた位置(即ち、超音波断層像の中央寄りの位置)に突き出すことができ、安全性が高くてしかも使い易い。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば図4に示されるように、超音波信号ケーブル10からチューブ状外皮13が除去された部分において、複数の信号線11を複数のグループに分離して、各グループ別にシート状の電気絶縁材15により被覆してもよい。
また、図5に示されるように、処置具100の先端の突出方向を図示されていない操作部からの遠隔操作によって調整することができる処置具起上片16が処置具突出口6に配置された超音波内視鏡の先端部に本発明を適用することもできる。
1 挿入部
2 湾曲部(挿入部)
3 先端部本体
4 超音波プローブ
5 斜面
6 処置具突出口
7 処置具突出路(処置具挿通管路)
8 チャンネル接続パイプ(処置具挿通管路)
9 処置具挿通チャンネル(処置具挿通管路)
10 超音波信号ケーブル
11 信号線
13 チューブ状外皮
15 シート状の電気絶縁材
16 処置具起上片
100 処置具
2 湾曲部(挿入部)
3 先端部本体
4 超音波プローブ
5 斜面
6 処置具突出口
7 処置具突出路(処置具挿通管路)
8 チャンネル接続パイプ(処置具挿通管路)
9 処置具挿通チャンネル(処置具挿通管路)
10 超音波信号ケーブル
11 信号線
13 チューブ状外皮
15 シート状の電気絶縁材
16 処置具起上片
100 処置具
Claims (4)
- 挿入部の先端に連結された先端部本体に、超音波信号を側方に向けて発受信走査するための超音波プローブが配置されると共に、その超音波走査範囲に処置具類を突出させるための処置具突出口が上記超音波プローブの後側に隣接して配置され、上記超音波プローブに入出力される信号を伝送するための複数の信号線をチューブ状外皮で被覆した超音波信号ケーブルが上記先端部本体の後端部分の下半部から上記挿入部内に引き通されると共に、上記処置具突出口に連通する処置具挿通管路が上記先端部本体の上半部からその後方の上記挿入部内に斜め下向きに配置された超音波内視鏡の先端部において、
上記先端部本体の直後位置の上記挿入部内の上記超音波信号ケーブルが上記処置具挿通管路と干渉する部分において、上記超音波信号ケーブルから上記チューブ状外皮を除去し、それに代えて上記チューブ状外皮より肉厚の薄いシート状の電気絶縁材により上記複数の信号線を被覆して、上記先端部本体の上半部から後方に向かって斜め下向きに配置された上記処置具挿通管路を上記挿入部内の下半部まで達する状態に配置したことを特徴とする超音波内視鏡の先端部。 - 上記電気絶縁材が電気絶縁性のテープである請求項1記載の超音波内視鏡の先端部。
- 上記複数の信号線が上記電気絶縁材によって被覆された部分が、上記挿入部内の上記処置具挿通路の周囲の空間形状に合わせて断面形状を変形させて配置されている請求項1又は2記載の超音波内視鏡の先端部。
- 上記超音波信号ケーブルの上記チューブ状外皮が除去された部分において、上記複数の信号線が、複数のグループに分離されて各グループ別に上記シート状の電気絶縁材により被覆されている請求項1又は2記載の超音波内視鏡の先端部。
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