JP2005341162A - デバイス装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 MEMSデバイスや圧電デバイスや弾性表面波デバイスを個別に良好に封止して保護して良好に動作させることができ、かつ生産性に優れるデバイス装置を提供すること。
【解決手段】 基板1上に機械的駆動部2が配置されてなるデバイスの機械的駆動部2と、基板1上に形成され機械的駆動部2に接続された配線導体4とを、基板1上に形成された樹脂材料から成る封止部材3の空間5内に封止しており、封止部材3に、上面から空間5内に貫通して配線導体4に接続された金属材料から成る貫通導体5が形成されているデバイス装置である。機械的駆動部2と外部との電気的な接続は配線導体4および貫通導体7を介して封止部材3の上面側で行なうことができ、機械的駆動部2を長期にわたって良好に安定して気密に封止することができるため、気密封止の信頼性に優れ、生産性に優れたデバイス装置を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロメカニカルリレー,加速度センサ,圧力センサ,アクチュエータ等を始めとするMEMS(Micro ElectroMechanical System:微小電気機械システム)デバイス、または薄膜バルク振動子,水晶振動子等の圧電デバイス、または、弾性表面波フィルタ素子等の弾性表面波デバイスを良好な状態で封止した封止構造を有し、それらデバイスを安定して作動させることができるデバイス装置に関するものである。
近年、センサやスイッチ等の機能素子を3次元可動構造体としてSiチップ上などに実現するMEMSデバイスが注目されている。MEMSデバイスは半導体形成技術を応用して作製するため、既存の機能部品よりはるかに小型化および高性能化を実現することができるものである。また、その製造工程が通常の半導体であるCMOS等の製造工程との共通化を図れることから、LSI部品と個別部品であるMEMSデバイスとの集積化が可能であり、半導体素子上への実装寸法を小さくできるほか、消費電力を下げることができる等の効果が期待されている。
このようなMEMSデバイスを実現して使用するには、デバイス作製技術のほか、作製したデバイスを封止してデバイス装置とするためのパッケージング技術が重要な要素となる。デバイス装置において、MEMSデバイスは微細な駆動体が電気信号に応じて機械的な動作を行なうことにより機能することから、その駆動部の機械的な動作空間を確保しつつ、安定した環境を維持できるように封止することが必要である。
一方、MEMSデバイスを用いたデバイス装置と同じように、内部に封止するデバイスの駆動部について機械的な動作空間を有するとともに安定した環境を維持できる封止構造を必要とするデバイス装置として、薄膜バルク振動子,水晶振動子等の圧電デバイス、および弾性表面波フィルタ素子等の弾性表面波デバイスを用いたデバイス装置があげられる。
薄膜バルク振動子や水晶振動子等のような圧電デバイスおよび弾性表面波フィルタ素子等の弾性表面波デバイスは、音響波の共振現象を利用しているため、音響波が伝搬するデバイスの機能面を直接封止材料で覆うことができず、デバイスの機能面とこれを封止する封止材料との間に駆動部の機械的な動作空間を確保する必要がある。
これらのMEMSデバイスや、薄膜バルク振動子,水晶振動子等の圧電デバイスや、弾性表面波フィルタ素子等の弾性表面波デバイスを用いたデバイス装置は、これまで例えばセラミックパッケージへの実装および封止や、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)基板や有機多層基板へデバイスの機能面を基板表面に間隔を開けて対向させて実装することにより、必要な動作空間を確保することが行なわれてきた。また、近年は、デバイスを個片化する前のいわゆる多数個取りウェハ上に、キャビティを有するシリコンウェハやガラスウェハ等から成る封止用の別ウェハを配置し、デバイスを封止するキャビティ内に動作空間を確保する構成も提案されている。なお、これらの封止のための基板と封止用部材との接合には、フリットガラス,BCB(ベンゾシクロブテン)樹脂,熱可塑性樹脂等の接着材を使用することが提案されている(例えば、非特許文献1,非特許文献2,特許文献1を参照。)。
また、圧電デバイスチップをウエハレベルで基板上に封止する構造として、基板上にチップを配置するとともにそのチップに基板上の配線導体を介してパッドを接続し、次にそのチップを犠牲材料で覆い、次に、その犠牲材料を覆い、パッドを露出させて樹脂材料から成る封止材を形成して、その上面から犠牲材料にかけて貫通孔を形成し、次にその貫通孔を通して犠牲材料をエッチングにより除去した後、封止材の上面をシーリング樹脂で覆って貫通孔を塞ぐことによって、封止材とシーリング樹脂とで内部の空間にチップを封止する構造が提案されている。これによれば、樹脂材料を用いてウエハレベルで半導体チップを封止することができ、パッドにボンディングワイヤを接続することによって、基板と封止材との間を通して引き出された配線導体を介して圧電デバイスチップを動作させることができる。
ティー・セキ(T. Seki)他著「ローロス・アールエフ・メムス・メタル・コンタクト・スウィッチ・ウィズ・シーエスピー・ストラクチャー」(Low-Loss RF MEMS Metal Contact Switch With CSP Structure),トランスデューサーズ '03(TRANSDUCERS '03),p.340−341 エー・ジョーダイン(A. JOUDAIN)他著「インベスティゲーション・オブ・ザ・ハーメティシティ・オブ・ビーシービーシールド・キャビティ・フォー・ハウジング・アールエフメムス・デバイスイズ」(INVESTIGATION OF THE HERMETICITY OF BCB-SEALED CAVITIES FOR HOUSING RF-MEMS DEVICES),メムス2002(MEMS2002),P.677−680 特開平9−45804号公報
しかしながら、これら従来の技術には、以下に述べる理由による問題点がある。
まず、非特許文献1にて提案された構成では、MEMSデバイスが形成された基板と封止用部材としてのキャビティを有するガラス基板とを接合する際に、フリットガラスを用いることとしている。そのため、接合には450℃程度の熱処理が必要となり、MEMSデバイスに使用される材料が耐熱性の点から限定されるという問題点があるほか、接合部の残留応力が大きくなることにより接合部の強度劣化等が生じるという問題点がある。
次に、非特許文献2では、この問題点に鑑みて、MEMSデバイスを封止する封止材料として、ベンゾシクロブテン(BCB)等の樹脂材料を用いた封止構造を提案している。しかしながら、この構成においては、封止部に樹脂材料を使用しているため、封止した空間内へ湿気が透過しやすく、MEMSデバイスや圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの動作を不安定にさせたり、共振周波数特性を変動させたりするという問題点がある。
さらに、これらのいずれの方法においても、MEMSデバイスや圧電デバイスまたは弾性表面波デバイス上にガラス基板等のバルク材料を実装することにより封止空間を形成した後、機械的強度を保つことを目的に、これらの上からいわゆるポッティング樹脂による封止を行なうためにさらに樹脂材料にて覆う必要があった。そのため、製造工程が複雑かつ長くなり、生産性を悪化させるという問題点がある。
また、特許文献1に示されている構成では、樹脂材料に熱可塑性樹脂を用いて基板と封止用部材とを接合することが提案されている。しかしながら、熱可塑性樹脂は複雑な形状や微細なサイズの所望のパターンを精度良く形成することが難しく、ひいては、封止用部材にキャビティを形成して駆動部の機械的な動作空間を確保する等の工夫が必要となるという問題点がある。
さらに、封止用部材にもBCB樹脂や熱可塑性樹脂を使用しようとすると、これらの樹脂は封止材料として用いられるはんだやフリットガラスと比較すると透湿性が高いため、耐湿性が要求されるMEMSデバイスや、薄膜バルク振動子,水晶振動子等の圧電デバイスや、弾性表面波フィルタ素子等の弾性表面波デバイスに対しては、適用が難しいという問題点もある。
そして、樹脂から成る封止材とシーリング樹脂とで内部空間に圧電デバイスチップを封止する構造のものでは、ウエハレベルで圧電デバイスチップを封止することができるものの、その動作のための配線導体は基板上に形成されて基板と封止材との界面を通して引き出されているので、その配線導体が引き出された部分では、基板と配線導体という異質の材料で形成された段差について、それぞれの材料に対して一つの封止材が良好に密着することによって気密に封止しなければならず、その部分を一つの封止材で良好に長期にわたって安定して封止することが難しいため、気密封止の信頼性に劣ることとなるという問題点がある。
本発明は以上のような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、本発明の目的は、MEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの機械的駆動部を良好に封止して保護し、長期間にわたって安定して動作させることができるとともに、生産性に優れたデバイス装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明のデバイス装置は、基板上に機械的駆動部が配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの前記機械的駆動部と、前記基板上に形成され前記機械的駆動部に接続された配線導体とを、前記基板上にこの基板との間に空間を設けて形成された樹脂材料から成る封止部材の前記空間内に封止しており、前記封止部材に、上面から前記空間内に貫通して前記配線導体に接続された金属材料から成る貫通導体が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明のデバイス装置は、上記構成において、前記封止部材の前記空間側の内面に、無機絶縁材料から成る被着層が形成されていることを特徴とするものである。
本発明のデバイス装置の製造方法は、基板上に機械的駆動部配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの前記機械的駆動部と前記基板上に形成され前記機械的駆動部に接続された配線導体とを犠牲材料で覆う工程と、前記基板上から前記犠牲材料を覆って樹脂材料から成る封止部材を形成する工程と、前記封止部材に上面から前記犠牲材料の一部を通って前記配線導体まで貫通する貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔を通して前記犠牲材料を除去して、前記機械的駆動部と前記封止部材との間に空間を形成する工程と、しかる後、前記貫通孔を前記封止部材の前記上面から前記配線導体に至る金属材料から成る貫通導体を形成して塞ぐ工程とを具備することを特徴とするものである。
また、デバイス装置の製造方法は、基板上に機械的駆動部が配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの前記機械的駆動部と前記基板上に形成され前記機械的駆動部に接続された配線導体とを犠牲材料で覆う工程と、前記基板上から前記犠牲材料を覆って無機絶縁材料からなる被着層を形成する工程と、前記基板上から前記被着層を覆って樹脂材料から成る封止部材を形成する工程と、前記封止部材に上面から前記被着層の一部および前記犠牲材料の一部を通って前記配線導体まで貫通する貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔を通して前記犠牲材料を除去して、前記機械的駆動部と前記被着層との間に空間を形成する工程と、しかる後、前記貫通孔を前記封止部材の前記上面から前記配線導体に至る金属材料から成る貫通導体を形成して塞ぐ工程とを具備することを特徴とするものである。
本発明のデバイス装置によれば、基板上に機械的駆動部が配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの機械的駆動部と、基板上に形成され前記機械的駆動部に接続された配線導体とを、基板上にこの基板との間に空間を設けて形成された樹脂材料から成る封止部材のその空間内に封止しており、封止部材に、上面から空間内に貫通して配線導体に接続された、金属材料から成る貫通導体が形成されていることから、封止部材の内部に封止されたデバイスの機械的駆動部と外部の電子回路との電気的な接続は、配線導体および貫通導体を介して封止部材の上面側で行なうことができ、基板と封止部材との間から配線導体を引き出す必要はないので、基板に対して段差等がない状態で封止部材が良好に密着し接合することができるとともに、貫通導体に対しても異質の材料からなる段差等がない状態で封止部材が良好に密着し接合することができるため、封止部材の空間内に収容された機械的駆動部を長期にわたって良好に安定して気密に封止することができるため、気密封止の信頼性に優れたデバイス装置となる。
また、封止部材は樹脂材料から成るものであることから、基板に対して100℃から300℃程度の低い温度にて接合させて基板との間の空間内にデバイスの機械的駆動部を封止することが可能であり、封止する機械的駆動部へのダメージを低減させて所望の動作を安定して行なわせることができる。
さらに、樹脂材料からなる封止部材の内側の空間は、犠牲材料を用いて機械的駆動部を覆い、これを樹脂材料で覆った後に、貫通導体を形成するための貫通孔を通して犠牲材料を除去することによって形成できるので、従来の封止構造のようにデバイス上または機械的駆動部上にガラス基板等のバルク材料を実装することにより空間を形成する必要がなく、ガラス等の基板材料を実装する工程を省くことが可能となり、生産性に優れたデバイス装置を供給することができる。
このとき、犠牲材料を除去するのに利用した封止部材の貫通孔の部分は、金属材料から成る貫通導体によって封止されていることから、封止の信頼性に優れるものとなるとともに、内側の空間内に封止された配線導体へ信号を入出力するための配線の引き出し部を貫通導体の形成時に同時に形成することができるものとなるので、大幅な生産性の向上が可能となる。
そして、本発明のデバイス装置によれば、デバイスの基板上にその機械的駆動部を覆うようにして封止部材が接合されており、その封止部材の上面に貫通導体によって機械的駆動部に対する電気的な接続部が引き出されているので、デバイスの大きさと同等程度の極めて小型の、回路基板への表面実装が可能なデバイス装置となる。
また、本発明のデバイス装置によれば、封止部材の空間側の内面に、無機絶縁材料から成る被着層を形成したときには、内部に封止した機械的駆動部の耐湿性に対して、この機械的駆動部を覆っている封止部材の樹脂材料の透湿性が大きい場合であっても、透湿性が極めて小さい無機絶縁材料から成る被着層によって空間内への湿気の侵入を確実に防ぐことができるので、耐湿性に優れた封止を実現することができ、デバイス装置の動作特性および信頼性をさらに向上させることができるものとなる。
本発明のデバイス装置の製造方法によれば、基板上に機械的駆動部が配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの機械的駆動部と基板上に形成され機械的駆動部に接続された配線導体とを犠牲材料で覆う工程と、基板上から犠牲材料を覆って樹脂材料から成る封止部材を形成する工程と、封止部材に上面から犠牲材料の一部を通って配線導体まで貫通する貫通孔を形成する工程と、貫通孔を通して犠牲材料を除去して、機械的駆動部と封止部材との間に空間を形成する工程と、しかる後、貫通孔を封止部材の上面から配線導体に至る金属材料から成る貫通導体を形成して塞ぐ工程とを具備することから、封止部材の内側に空間を形成するのに従来のように基板上に配置されたデバイス上または機械的駆動部上にガラス基板等のバルク材料を実装する必要がなく、またその空間は犠牲材料によって所望の形状・大きさのものを容易に形成することができ、気密信頼性に優れデバイスの機械的駆動部の動作の安定性にも優れた本発明のデバイス装置を得ることができる。
また、本発明のデバイス装置の製造方法によれば、基板上に機械的駆動部が配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの機械的駆動部と基板上に形成され機械的駆動部に接続された配線導体とを犠牲材料で覆う工程と、基板上から犠牲材料を覆って無機絶縁材料からなる被着層を形成する工程と、基板上から被着層を覆って樹脂材料から成る封止部材を形成する工程と、封止部材に上面から被着層の一部および犠牲材料の一部を通って配線導体まで貫通する貫通孔を形成する工程と、貫通孔を通して犠牲材料を除去して、機械的駆動部と被着層との間に空間を形成する工程と、しかる後、貫通孔を封止部材の上面から配線導体に至る金属材料から成る貫通導体を形成して塞ぐ工程とを具備することから、封止部材の内側に空間を形成するのに従来のように基板上に配置されたデバイス上または機械的駆動部上にガラス基板等のバルク材料を実装する必要がなく、またその空間は犠牲材料によって所望の形状・大きさのものを容易に形成することができ、しかもその空間の内面に無機絶縁材料から成る被着層を形成できるので、樹脂材料が透湿性の大きいものであっても空間内への湿気の侵入を確実に防止して耐湿性の低い機械的駆動部であっても長期にわたって安定して動作させることができ、気密信頼性にさらに優れデバイスの機械的駆動部の動作の安定性にも優れた本発明のデバイス装置を得ることができる。
以上により、本発明によれば、MEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの機械的駆動部を封止部材の内側の空間内に良好な気密信頼性をもって封止して保護することができ、そのデバイスを良好に長期間にわたって安定して動作させることができ、かつ生産性にも優れたデバイス装置およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明のデバイス装置およびその製造方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1(a)および(b)は、それぞれ本発明のデバイス装置の実施の形態の例を示す断面図である。図1(a)および(b)において、1はMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイス(以下、デバイスと総称する。)の基板、2は基板1上に配置されたMEMSデバイスの駆動部、または圧電デバイスの発振部、または弾性表面波デバイスの共振部(以下、機械的動作部と総称する。)であり、デバイスはその基板1上に機械的駆動部2が配置されて構成されている。3は基板1上に基板1との間に空間5を設けて形成された樹脂材料から成る封止部材、4は基板1上に形成され機械的動作部2に接続された配線導体、5は機械的動作部2が収容されて封止される空間である。また、6は封止部材3に形成された、その上面から空間5内に貫通して配線導体4に至る貫通孔、7は貫通孔6内に形成された、封止部材3の上面から空間5内に貫通して配線導体4に接続された金属材料から成る貫通導体である。
基板1はデバイスの基体部であり、この上に配置された機械的動作部2は、基板1上に形成されて機械的動作部2に接続された配線導体4とともに封止部材3にて形成された空間5内に収容されている。この空間5の内部は、機械的動作部2およびこのデバイスを用いたデバイス装置に対して要求される仕様に応じて、真空状態であっても不活性ガス雰囲気であってもよい。
基板1上に形成されて機械的動作部2に接続された配線導体4は、機械的動作部2が配置された位置から引き出されて、空間5内に封止されて収容されている。この配線導体4は、全部が空間5内に位置していてもよいし、その一部例えば端部が基板1と封止部材3との接合部内に位置していてもよい。
そして、封止部材3には、その上面から空間5内に貫通するようにして金属材料から成る貫通導体7が形成されており、これによって封止部材3にて形成された空間5と外部との間を貫通する貫通孔6がこの金属材料から成る貫通導体7により封止されているとともに、貫通導体7が配線導体4に接続されていることによって機械的動作部2の入出力端子として機能するものとなり、封止部材3の上面に位置するその上側端面が機械的動作部2への入出力電極パッドとして機能するものとなっている。
このような貫通導体7は、例えば図1(a)に示すように貫通孔6の内部を金属材料で充填して形成された、いわゆるビアホール導体であってもよいし、図1(b)に示すように貫通孔6の内面に金属材料から成る導体層が被着された、いわゆるスルーホール導体であってもよい。図1(a)に示すように貫通導体7を金属材料から成る柱状に形成した場合には、その上面をそのまま電極パッドとして利用することができ、デバイス装置の小型化や入出力電極の高密度化に対して有利なものとなる。また、図1(b)に示すように貫通導体7を金属材料から成る導体層が被着されたものとして形成した場合には、その導体層を封止部材3の上面でさらに延長して引き出すことが容易となり、その引き出した部分を所望の配置や形状,大きさの電極パッドとして種々の入出力形態に適合させることができる。
また、貫通導体7の形成位置は、封止部材3の上面から封止部材3を空間5内に貫通して配線導体4に接続されるような位置であれば、機械的動作部2やデバイス装置の仕様等に応じて適宜設定すればよい。また、貫通導体7の個数も、機械的動作部2やデバイス装置の仕様等に応じて複数とすればよく、例えば、配線導体4とともに電源用配線,信号用配線,接地用配線等として必要に応じた個数を形成すればよい。これら貫通導体7の大きさや形状等も、配線導体4とともにその貫通導体7をどの配線として用いるのかに応じて、必要な大きさや形状とすればよい。また、封止部材3を貫通した貫通導体7の下部は、その外周の一部が封止部材3に埋まって他の一部が空間5内に露出するように配置されていてもよいし、その外周の全部が空間5内に露出するように配置されていてもよい。
次に、図2(a)および(b)は、それぞれ本発明のデバイス装置の実施の形態の他の例を示す図1と同様の断面図である。図2(a)および(b)において、図1と同様の箇所には同じ符号を付してあり、1はデバイスの基板、2はデバイスの機械的動作部、3は樹脂材料から成る封止部材、4は機械的動作部2に接続された配線導体、5は機械的動作部2が収容されて封止される空間、6は封止部材3に形成された貫通孔、7は封止部材3の上面から空間5内に貫通して配線導体4に接続された金属材料から成る貫通導体である。
さらに、図2(a)および(b)に示す例においては、封止部材3の空間5側の内面に無機絶縁材料から成る被着層8が形成されている。このように被着層8を形成したときには、封止部材3の空間5の内部に封止した機械的動作部2の耐湿性に対してこれを封止している封止部材3の樹脂材料の透湿性が大きい場合であっても、無機絶縁材料から成る被着層8によって空間5内への湿気の侵入を確実に防ぐことができるので、耐湿性に優れた封止を実現することができ、機械的動作部2を長期にわたって安定して所望の特性で動作させることができ、デバイス装置の動作特性および信頼性をさらに向上させることができるものとなる。
このように封止部材3の空間5側の内面に被着層8を形成したときは、貫通導体7は、封止部材3の上面から封止部材3と被着層8とを貫通して配線導体4に接続されるように形成されることとなる。
本発明のデバイス装置を構成する基板1は、MEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスであるデバイスを構成する基板であり、例えば、シリコン,リチウムタンタレート(LT),サファイヤ等の単結晶基板、あるいはガラス,セラミックス等から成る無機絶縁性基板、あるいは樹脂等から成る有機絶縁性基板等を用いることができる。また、デバイス装置の仕様に応じて、絶縁性材料から成る基板の他にも導電性材料から成る基板等、種々の基板材料から成るものが選択可能である。
基板1上に配置される機械的動作部2は、マイクロメカニカルリレー,加速度センサ,圧力センサ,アクチュエータ等のMEMSデバイスの駆動部、または薄膜バルク振動子,水晶振動子等の圧電デバイスの発振部、または弾性表面波フィルタ素子等の弾性表面波デバイスの共振部である。
また、基板1上には、これら機械的動作部2を動作させるための信号用配線や電源用配線,接地用配線等としての配線導体4が形成されて、機械的動作部2の対応する端子と接続されている。本発明のデバイス装置においては、この配線導体4は機械的動作部2とともに封止部材3の空間5内に封止されるように形成されている。すなわち、その配線導体4の全部が空間5内に位置するように形成されているか、あるいはその一部例えば端部が基板1と封止部材3との接合部に進入するように形成されていてもよいが、基板1と封止部材3との接合部を越えて封止部材3の外部へ引き出されてはいない。このように配線導体4が封止部材3の空間5内に封止されるように形成されていることにより、基板1と封止部材3との接合部には異質の材料からなる段差等がない状態で両者が良好に密着し接合することができるため、封止部材3の空間5内に収容された機械的動作部2を長期にわたって良好に安定して気密に封止することができ、気密封止の信頼性に優れたデバイス装置となる。
このような配線導体4は、機械的動作部2の種類に応じて従来より使用されているものを用いればよい。例えば、Cr/Au,Ti/Pt/Au,Al,Cu等の導体層を形成し、これをドライエッチングやリフトオフの手法により配線パターンに加工することによって形成される。
基板1上に基板1との間に空間5を設けて形成され、機械的動作部2を空間5内に封止している樹脂材料から成る封止部材3は、機械的動作部2およびデバイス装置の特性・用途・仕様等に応じて、樹脂材料として熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂あるいはUV硬化性樹脂のいずれも用いることができる。封止部材3に樹脂材料を用いて空間5を形成していることにより、同様の空間5を薄膜材料で形成する場合と比較して、より高い機械的強度を確保でき、外部からの衝撃吸収性に優れ、さらに、後述するように、ガラス基板等のバルク材料の実装などを必要とせずに所望の形状や大きさの空間5を容易に形成することが可能である。
このような封止部材3に用いられる樹脂材料としては、例えば、ポリイミド樹脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂,シロキサン樹脂,アクリル樹脂,ポリメチルメタクリート(PMMA)樹脂,ポリカーボネート(PC)樹脂,ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂等が挙げられる。これらの樹脂材料を用いることにより、基板1に対して100℃から300℃程度の低い温度にて封止部材3を接合させて空間5内に機械的動作部2を封止することが可能であり、封止する機械的動作部2へのダメージを低減させて所望の動作を安定して行なわせることができる。
図1(a)および図2(a)に示す例においては、配線導体4は空間5の端に引き出された部位において柱状の貫通導体7と接続されており、この柱状の貫通導体7によって配線導体4による配線は基板1の上面から封止部材3の上面へと上方に引き上げられている。ここで、貫通導体7は、外部の電気回路と基板1の上面の配線導体4との間の電気的な入出力部として機能するほか、封止部材3の上面から空間5内にかけて封止部材3を貫通して形成された貫通孔6を封止する封止部材としての役割を持つ。
また、図1(b)および図2(b)に示す例においては、貫通導体7を導体層で形成しており、この導体層を封止部材3の上面に延長させることで、その部位をワイヤボンディング接続のためのワイヤボンディングパッドあるいはフリップチップ接続のための端子パッドとして利用し、封止部材3の上面から空間5内にかけて封止部材3を貫通して形成された貫通孔6を導体層で封止しており、このように貫通導体7を形成してもよい。
このような貫通導体7を形成するための金属材料としては、例えば金錫(AuSn),錫−銀−銅(Sn−Ag−Cu)等のはんだ材料や、銅(Cu)ペーストあるいは銀(Ag)ペースト等を使用すればよい。これら金属材料を用いれば、300℃以下と比較的低い温度で貫通導体7を形成して、配線導体4と接続するとともに貫通孔6を封止することができる。
このような金属材料から成る貫通導体7は、はんだ材料や金属ペースト等を印刷法等によって貫通孔6に充填することによって図1(a)または図2(a)に示すように、あるいはメッキ法によって図1(b)または図2(b)に示すように形成することができる。貫通孔6を充填して貫通導体7を形成する場合は、印刷法等の比較的簡易な方法によって貫通導体7を形成することができる。また、メッキ法によって貫通導体7を形成する場合は、樹脂材料から成る封止部材3と金属材料から成る貫通導体7との間に封止部材3の樹脂材料と貫通導体7の金属材料との密着性を向上させるための接着層を形成することが可能なため、樹脂材料から成る封止部材3と金属材料から成る貫通導体7との間に隙間があくことがなくなるので、より封止性に優れた貫通導体7を形成することができる。さらに、メッキ法によって貫通導体7を形成する場合は、印刷法のように圧力を印加しながら金属材料を埋め込む必要がないので、貫通導体7を形成するための金属材料が空間5内へ流れ込むことが効果的に防止できる。なお、メッキ法の場合は密着層にスパッタリングや蒸着等の薄膜形成技術を使用するため、貫通孔6のような凹形状の部分の内部への薄膜のカバレッジを考慮すると、空間5の高さが約300μm以下のときに有効である。
図2(a)および(b)に示す例において、封止部材3の空間5側の内面に形成される無機絶縁材料から成る被着層8は、樹脂材料から成る封止部材3の空間5側の内面を覆うようにして、その全面に形成することが好ましいが、封止部材3の形状や樹脂材料の種類等によって透湿性が大きい部分があるときに、その部分に対応させて形成するようにしてもよい。この被着層8を形成する無機絶縁材料としては、SiO,SiN,ガラス材料等が、耐湿性が高いことから好適である。また、その厚みは、連続膜として機能する5μm程度の厚さから形成が可能な数百μm程度が好ましい。この被着層8を封止部材3の内面に形成するには、例えば後述するような本発明のデバイス装置の製造方法によればよい。
次に、図3を参照しつつ、本発明のデバイス装置の製造方法における各工程を説明する。図3(a)〜(e)は、それぞれ本発明のデバイス装置の製造方法の実施の形態の一例を示す工程毎の断面図であり、図1(a)に示す例の本発明のデバイス装置を製造する場合について、その各工程を順に示したものである。なお、図3においても図1と同様の箇所には同じ符号を付してあり、1はデバイスの基板、2はデバイスの機械的動作部、3は封止部材、4は配線導体、5は空間、6は貫通孔、7は貫通導体である。また、9は犠牲材料である。
まず、最初の工程にて、図3(a)に示すように、上面に機械的動作部2が配置されて基板1上の配線導体4と接続された基板1を準備し、その基板1上の空間5を形成する場所に、後の工程にて除去されることとなる犠牲材料9を、機械的動作部2と配線導体4とを覆うようにして空間5の形状に形成する。
この犠牲材料9の材料としては、例えばシリコン(Si),燐酸シリケートガラス,酸化シリコン(SiO),フォトレジスト等を用いることができるが、材料の選定に当たっては、この犠牲材料9を形成することによる機械的動作部2への影響や、後の工程で機械的動作部2を覆う封止部材3の樹脂材料と除去のためのエッチング等における選択比が十分にとれることや、犠牲材料9を後の工程で除去する際に機械的動作部2を劣化させることのないことなどを考慮する。
例えば、封止部材3にSiOを使用する場合は、犠牲材料9には、フォトレジスト,Si,SiN等、封止部材3とは異なる材料を使用することが好ましい。
なお、犠牲材料9は、空間5を形成する箇所のみに空間5の形状・大きさとなるように形成することが必要であることから、所望の精度で形成するには、上記の材料を用いてフォトリソグラフィーおよびエッチングによりパターニングするとよい。
次の工程にて、図3(b)に示すように、基板1上から犠牲材料9を覆って樹脂材料から成る封止部材3を形成する。この封止部材3として用いられる樹脂材料としては、前述のように、ポリイミド樹脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂,シロキサン樹脂,アクリル樹脂,ポリメチルメタクリート(PMMA)樹脂,ポリカーボネート(PC)樹脂,ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂等が挙げられる。この封止部材3には、基板1との間に空間5を形成するほか、空間5や機械的動作部2を衝撃等から十分な強度で保護する機能を持たせることが必要であることから、例えばエポキシ樹脂を使用するのが好適である。また、この封止部材3の形成には、例えばスピンコーティング等の手法が好適である。
なお、図2(a)に示すように被着層8を形成した本発明のデバイス装置を作製する場合には、この封止部材3を形成する工程の前に、基板1上から犠牲材料9を覆って無機絶縁材料から成る被着層8を形成する工程を行なう。この被着層8を形成するには、無機絶縁材料に前述のような材料を用いて、例えばCVD,スパッタリング,蒸着等の薄膜形成方法やスピンコーティングにより形成する。
次の工程にて、図3(c)に示すように、後の工程で犠牲層8を除去するために利用し、また貫通導体7を形成するために使用する貫通孔6を、封止部材3にその上面から犠牲材料9の一部を通って配線導体4まで貫通させて形成する。このとき、犠牲材料9と封止部材3との間に被着層8が形成されている場合には、貫通孔6は封止部材3の上面から被着層8の一部および犠牲材料9の一部を通って配線導体4まで貫通させて形成される。この貫通孔6の形成方法には、レーザ加工や感光性材料を使用したフォトリソグラフィーによる加工を用いればよいが、生産性を考慮すると、感光性材料を使用したフォトリソグラフィーによる加工が好ましい。
次の工程にて、図3(d)に示すように、貫通孔6を通して犠牲材料9を除去し、封止部材3の内側に基板1との間に犠牲材料9が除去されることによって形成された空間5を形成する。これにより、基板1上に配置された機械的動作部2が封止部材3の空間5内に収容されることとなる。このとき、犠牲材料9と封止部材3との間に被着層8が形成されている場合には、封止部材3の空間5側の内面に被着層8が形成されたものとして空間5が形成される。
貫通孔6を通して犠牲材料9を除去する方法は、犠牲材料9の材料により前述のように機械的動作部2への影響等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、非晶質シリコン(a−Si)を犠牲材料9に使用した場合であれば、フッ化キセノンによるガスエッチングによりa−Siの除去が可能であり、酸化シリコン(SiO)を犠牲材料9に使用した場合であれば、弗化水素(HF)水溶液によるウェットエッチングやHF蒸気によるガスエッチングによりSiOの除去が可能である。
次の工程にて、図3(e)に示すように、貫通孔6を、AuSn,Sn−Ag−Cu等のはんだ材料やCuペーストあるいはAgペーストの金属ペースト材料等を用いて、印刷技術またはメッキ法等により、封止部材3の上面から配線導体4に至る金属材料から成る貫通導体7を貫通孔6を充填するように形成して塞ぐ。これによって、封止部材3に形成した貫通孔6が貫通導体7で封止されて機械的動作部2および配線導体4が封止部材3の内側の空間5内に封止されるとともに、配線導体4が貫通導体7と電気的に接続されて封止部材3の上面まで引き出されることとなる。このようにして、図1(a)に示した例の本発明のデバイス装置が得られる。また、封止部材3の空間5側の内面に被着層8が形成されている場合には、図2(a)に示した本発明のデバイス装置が得られる。
なお、この貫通導体7を形成する工程において、貫通導体7として貫通孔6を充填するようにして形成する代わりに貫通孔6の内面に金属材料から成る導体層を被着したものとして形成すれば、図1(b)に示した、あるいは図2(b)に示した例の本発明のデバイス装置が得られる。
以下のようにして、図1(a)に示す例の本発明のデバイス装置を作製した。
まず、上面に機械的動作部2としてMEMSスイッチが多数形成されているとともに、各機械的動作部2から配線導体4がその周囲の領域に引き出されている単結晶シリコンから成る基板1を用意した。
次に、その機械的動作部2および配線導体4を基板1上から覆うようにしてa−Si膜をCVD法にて5μmの厚みで形成した後、フォトリソグラフィー法およびエッチング法によりパターニングして、図3(a)に示すように犠牲材料9を作製した。
次に、熱硬化性樹脂で感光性材料であるエポキシ樹脂(ここでは商品名SU−8のエポキシ樹脂を用いた。)を基板1上から犠牲材料9を覆うようにスピンコーティング法にて塗布した。なお、スピンコーティングの回転数やエポキシ樹脂の粘度を調整し、エポキシ樹脂の厚さを100μmとした。これにより、図3(b)に示すように封止部材3を形成した。
次に、図3(c)に示すように、このエポキシ樹脂から成る封止部材3の上面から犠牲材料9の一部を通って配線導体4に至るようにフォトリソグラフィー法により直径が100μmの貫通孔6を1チップあたり3個形成した。
次に、フッ化キセノンガス雰囲気にこの基板1を10分間保持し、貫通孔6を通して犠牲材料9を除去し、図3(d)に示すように、封止部材3の内側に基板1との間に空間5を形成した。
次に、真空中にて貫通孔6にCuペーストを埋め込み印刷により充填してメタルポストを形成し、金属材料から成る貫通導体7を形成した。その後、封止部材3の上面を研磨することにより平滑化し、最終的にダイシング装置により個片化して、図1(a)に示すような、約1mm角の大きさの本発明のデバイス装置を得た。
以上のようにして得た本発明のデバイス装置は、内部に機械的動作部2として多数のMEMSスイッチが良好に封止され、その空間5内を1×10−1Torr以下の真空度に保つことができた。また、湿度の侵入によりMEMSスイッチの駆動部が基板1に貼りつくような不具合が発生することがなく、1011回の繰り返しスイッチング動作を実現することができた。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
(a)および(b)は、それぞれ本発明のデバイス装置の実施の形態の例を示す断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明のデバイス装置の実施の形態の他の例を示す断面図である。 (a)〜(e)は、それぞれ本発明のデバイス装置の製造方法の実施の形態の一例を示す工程毎の断面図である。
符号の説明
1・・・基板
2・・・機械的動作部(MEMSデバイスの駆動部、または圧電デバイスの発振部、または弾性表面波デバイスの共振部)
3・・・封止部材
4・・・配線導体
5・・・空間
6・・・貫通孔
7・・・貫通導体
8・・・被着層
9・・・犠牲材料

Claims (4)

  1. 基板上に機械的駆動部が配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの前記機械的駆動部と、前記基板上に形成され前記機械的駆動部に接続された配線導体とを、前記基板上に該基板との間に空間を設けて形成された樹脂材料から成る封止部材の前記空間内に封止しており、前記封止部材に、上面から前記空間内に貫通して前記配線導体に接続された金属材料から成る貫通導体が形成されていることを特徴とするデバイス装置。
  2. 前記封止部材の前記空間側の内面に、無機絶縁材料から成る被着層が形成されていることを特徴とする請求項1記載のデバイス装置。
  3. 基板上に機械的駆動部が配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの前記機械的駆動部と前記基板上に形成され前記機械的駆動部に接続された配線導体とを犠牲材料で覆う工程と、前記基板上から前記犠牲材料を覆って樹脂材料から成る封止部材を形成する工程と、前記封止部材に上面から前記犠牲材料の一部を通って前記配線導体まで貫通する貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔を通して前記犠牲材料を除去して、前記機械的駆動部と前記封止部材との間に空間を形成する工程と、しかる後、前記貫通孔を前記封止部材の前記上面から前記配線導体に至る金属材料から成る貫通導体を形成して塞ぐ工程とを具備することを特徴とするデバイス装置の製造方法。
  4. 基板上に機械的駆動部が配置されてなるMEMSデバイスまたは圧電デバイスまたは弾性表面波デバイスの前記機械的駆動部と前記基板上に形成され前記機械的駆動部に接続された配線導体とを犠牲材料で覆う工程と、前記基板上から前記犠牲材料を覆って無機絶縁材料からなる被着層を形成する工程と、前記基板上から前記被着層を覆って樹脂材料から成る封止部材を形成する工程と、前記封止部材に上面から前記被着層の一部および前記犠牲材料の一部を通って前記配線導体まで貫通する貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔を通して前記犠牲材料を除去して、前記機械的駆動部と前記被着層との間に空間を形成する工程と、しかる後、前記貫通孔を前記封止部材の前記上面から前記配線導体に至る金属材料から成る貫通導体を形成して塞ぐ工程とを具備することを特徴とするデバイス装置の製造方法。
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