JP2005340295A - 電子機器の筐体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子機器の筐体構造において、筐体が木材からなる外装体で形成されていても、例えば使用者が把持した場合などの外力によるきしみ音などを防止でき、しかも分解組立が容易となるようにする。
【解決手段】 デジタルカメラに用いる筐体を、木材からなり、一方に開口を有する函状の前カバー1、後カバー2の開口を合わせて固定することで構成する。そして、前カバー1、後カバー2の内面に沿う支持フレーム11を設ける。支持フレーム11には、底板部1E、2Eの内面に対向する面に複数の四角錐突起50を設ける。四角錐突起50の高さを組立状態または外力による変形時に底板部1E、2Eに食い込む寸法としておく。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子機器の筐体構造に関する。例えば、カメラ、携帯電話、ICレコーダ、PDAなどの電子機器、あるいは、テレビ、ビデオデッキ、エアコン、プロジェクタなど家電製品のリモコンといった電子機器に好適な筐体構造に関する。
例えば、カメラ、携帯電話、ICレコーダ、PDAなどの電子機器、あるいは、テレビ、ビデオデッキ、エアコン、プロジェクタなど家電製品のリモコンといった電子機器の外装体は、電子部品や光学部品などを内蔵する筐体を形成するとともに、これらの機器の外観デザインに寄与する部材となっている。
従来、これらの外装体の形状は、機器の小型化、軽量化を図るため、比較的薄肉の板部材、シェル部材などからなる。また、材料としては、合成樹脂や軽金属といった大量生産に適した材料で製造されるのが一般的である。
一方、これらの合成樹脂、軽金属などの材料は、吸湿性をもたないために人の手にはなじみ難いという欠点がある。そこで、優れた吸湿性と、手になじみ易く人間の感性に訴えかける優しい風合いを備えた木や竹といった自然素材を外装体として用いることが提案されている。
例えば、特許文献1には、木質材料からなり、表面を炭化処理した電子機器のための筐体構成用材料が記載されており、シャーシに回路ユニットおよび撮影ユニットを組み付けた上で木材を用いた薄肉シェル状の前カバーおよび後カバーで覆ったカメラが開示されている。前カバー、後カバーは、互いに接合され、シャーシに固定されている。
特開2004−64021号公報(第2−4頁、図1)
しかしながら、上記のような木材を外装体とした従来の電子機器の筐体構造には、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、外装体に木質材料を採用することにより、合成樹脂や金属では得られない優れた外観が得られるものの、その筐体構造は、寸法精度・剛性に優れそれらのバラツキも小さい合成樹脂や金属を用いた外装体と同様の構成とされている。そのため、相対的に寸法精度・剛性が劣る木材からなる外装体の寸法バラツキなどにより外装体同士の接合部や内部部材との接合部に隙間が生じやすくなっている。また、電子機器を手で持ったときの外力で外装体が変形したり、合わせ目の隙間がずれたりしやすくなっている。したがって、そのようなずれや変形などにより、部材同士が擦れる擦れ音や不快なきしみ音が発生しやすくなるという問題がある。また、変形が過大となるとひび割れが生じる場合がある。また、ひび割れが生じないとしても外装体の変形が大きいと良好な使用感が得られないという問題がある。そのため装置の商品イメージに悪影響を与えやすいという問題がある。
一方、このような外装体の内面に木材より剛性の高い支持部材を設けて、外力を受けたときに、外装体の変形を抑制することも考えられるが、この場合、外装体の破損は防止できるものの、外力を受けたときなど支持部材と木材の外装体とが面接触しつつずれることになるので、摩擦によるきしみ音などの問題までは解決できない。
また、外装体の固定箇所を増やして、きしみ音を防止することも考えられるが、分解組立の手間がかかり、製造やメンテナンスの効率が悪くなるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、筐体が木材からなる外装体で形成されていても、例えば使用者が把持した場合などの外力によるきしみ音などを防止でき、しかも分解組立が容易な電子機器の筐体構造を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、木材からなる外装体と、該外装体の内面に沿って支持可能に設けられた支持部材とを備える電子機器の筐体構造であって、前記外装体および前記支持部材のうち少なくとも一方に、その他方に食い込み可能な係止突起が設けられ該係止突起が筐体の組立状態または前記外装体の変形時に前記他方に食い込むように構成された構成とする。
この発明によれば、組立状態または外装体の変形時に、外装体および支持部材のうち少なくとも一方に設けられた係止突起が、他方に食い込むので、例えば寸法バラツキなどにより外装体と支持部材との間に隙間が生じる場合でも、係止突起により食い込み方向と直交する方向の移動が規制される。その結果、食い込み方向と直交する方向の外装体の位置ずれを防止できる。また分解時は、外装体を係止突起の食い込み方向と逆側に離間させることで容易に分解できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の電子機器の筐体構造において、前記係止突起が略錐形に形成された構成とする。
この発明によれば、係止突起が略錐形に形成されるので、略錐形の頂部から滑らかに対向面に食い込ませることができる。そして、食い込んだ後は、略錐形の錐面の傾斜により食い込み量に応じて抗力が発生し、外力による係止位置のずれを防止できる。したがって安定した係止状態を実現できる。
ここで、略錐形とは、概略の外形が、例えば角錐、円錐、紡錘形の半分などの錐形に近似する形状を意味する。すなわち、外形が1つの頂点に向かってすぼまるような立体形状を意味する。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の電子機器の筐体構造において、前記係止突起が前記支持部材側に設けられた構成とする。
この発明によれば、支持部材に係止突起を設けるので、外装体の内面を比較的単純な形状、例えば平滑面とすることができるから、木材からなる外装体を簡素に構成することができる。
本発明の電子機器の筐体構造によれば、外装体および支持部材のうち少なくとも一方に設けられた係止突起が、筐体の組立状態または外装体の変形時に他方に食い込むことで、外装体と支持部材との間の摩擦によるきしみ音などが発生することを防止でき、使用感が良好で分解組立が容易な電子機器の筐体を形成することができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態の詳細について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
本発明の実施形態に係る筐体構造について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る筐体構造を用いたデジタルカメラについて説明するための斜視説明図である。図2は、図1のデジタルカメラの外装系の概略構成について説明するための分解斜視図である。図3は、図1におけるA−A断面図である。
なお、図1〜3において、それぞれ共通するXYZ直角座標系を記載した。Z軸は撮影の光軸方向に一致し、その正方向が撮影対象に向かう方向となっている。以下では、簡単のために、相対的な方向をこの座標系を参照して説明する場合がある。
本発明の実施形態に係る筐体構造は、例えば、図1に示すようなデジタルカメラ100(電子機器)などに好適に用いることができるものである。
デジタルカメラ100の筐体の概略構成は、図1、2に示すように、後カバー2(外装体)、前カバー1(外装体)、支持フレーム11(支持部材)、およびフレーム3からなる。
この筐体は、デジタルカメラに用いる周知の光学部品、機構部品、電装部品などを必要に応じて被蔽物として内蔵している。本実施形態では、図1、3に示すように、内蔵フラッシュ6、ファインダ7、撮影ユニット21、液晶表示部24、制御電装部23、回路ユニット25、メモリカード27、バッテリ29、バリアスイッチ26などが設けられている。被蔽物の一部は、前カバー1、後カバー2に設けられた開口部から外部に露出している。
撮影ユニット21は、図3に示すように、鏡筒21dに保持されてズームレンズ光学系を構成するレンズ群21a、ミラー21c、レンズ群21bと、その像面に配置される撮像素子であるCCD22とからなる。
レンズバリア5は、撮影しないときにレンズ群21aの前面を覆うためのもので、撮影用開口1aを閉じることが可能な大きさを有する楕円または長円板などの板部材とされ、例えば合成樹脂や金属で形成される。
そして、組立状態で楕円または長円の短径方向が後述するレンズバリアガイド12cに案内される。レンズバリア5上には、ピン5aがZ軸正方向に立設され、ピン5aは、組立状態でスライド孔1gを挿通されスライドレバー4に接続される。
そのためレンズバリア5の移動を、筐体の外側のスライドレバー4を移動させることにより行うことができるようになっている。
バリアスイッチ26は、レンズバリア5の移動に応じてデジタルカメラ100の電源のオン・オフを行うためのもので、図3に示すように、レンズバリア5の移動によりスイッチレバー26aが移動されてスイッチングが行われるようになっている。
後カバー2は、図2に示すように、XY平面に平行な略矩形状の底板部2Eの周囲を4つの側面で囲んだZ軸正方向に開口した略均一肉厚を有する函形の形状とされている。
4つの側面の先端には、それぞれX軸正負方向にそれぞれ左側端部2A、右側端部2Cが、Y軸正負方向にそれぞれ上側端部2B、下側端部2Dが形成されている。これら端部の端面はXY平面に平行な面に略整列している。
底板部2Eには、略中央部に液晶表示部24を筐体外部から見えるように配置するための表示用開口2cが設けられ、その左横(X軸正方向)に操作ボタン23aを外部に突出させるための操作部用開口2d…が設けられている。
後カバー2の材質は木材からなる。本実施形態で採用する木材は、圧縮成形することにより密度を高めて強度を向上させた圧縮木材である。
圧縮成形は、例えば、自然木材を後カバー2に対して相対的に厚肉に削りだして原形を製作し、金型により高温蒸気雰囲気下において圧縮成形し、金型面の形状を転写するにより行うことができる。このようにして、表面に木目線Gが露出し、内部は原形の木材に比して高強度とされた薄肉シェル状の部材が得られる。
切欠き2a、2b、表示用開口2c、操作部用開口2dなどは、圧縮成形後に、2次加工するなどして形成することができる。
木材の種類としては、例えば檜、檜葉、桐、チーク、マホガニー、杉、松、桜、竹等が挙げられる。また、ムクの木材だけではなく、廃材チップや木粉等を集めて固めた圧縮加工材料のような木質材を使用することも可能である。
後カバー2の表面は、必要に応じて、炭化層やコーティング層を設けたり、模様、凹凸などが2次加工されたりしてもよい。また、合成樹脂、合成ゴム、金属などの異材質を埋め込んだり接着したりしてもよい。
前カバー1は、後カバー2と同様な圧縮木材を用いた成形品であり、図2に示すように、大部分がXY平面に平行な略矩形状の底板部1Eの周囲を4つの側面が囲み、Z軸負方向に開口した略均一肉厚を有する函形の形状とされている。
4つの側面の先端には、それぞれX軸正負方向にそれぞれ左側端部1A、右側端部1Cが、Y軸正負方向にそれぞれ上側端部1B、下側端部1Dが形成されている。これら端部の端面はXY平面に平行な面に略整列している。
また右側端部1Cの端面近傍には、メモリカード27を挿脱するための挿入孔1fが端面に沿って設けられている。挿入孔1fは、孔カバー9が着脱自在に取り付けられるようになっている。
底板部1Eの右側端部1C近傍では、Z軸正方向に半円状に膨らんだグリップ部1bが形成されている。
底板部1Eには、撮影ユニット21のレンズ開口に対応して入射光を取り込むための撮影用開口1aが設けられている。
またファインダ7、内蔵フラッシュ6に対応して、それぞれの先端を嵌め込むためのファインダ用開口1c、フラッシュ用開口1dが設けられている。
撮影用開口1aとグリップ部1bとの間にはX軸方向に沿って延びるスライド孔1gが設けられている。スライド孔1gには、前カバー1の内側に配置されるレンズバリア5のピン5aが挿通可能とされている。
フレーム3は、図2、3に示すように、断面H字状でZ軸視略矩形状の枠部材である。H字状の断面は、側面ガイド3a、3aとウェブ3bとからなり、それらが形成する溝内に前カバー1、後カバー2の開口側端部である左側端部1A、2A、上側端部1B、2B、右側端部1C、2C、下側端部1D、2Dが対向して嵌め込まれるようになっている。また、特に図示しないが、前カバー1、後カバー2は、フレーム3上の適宜位置で、例えばビス止めなどにより固定される。
支持フレーム11(支持部材)は、フレーム3の内周側に固定された立体的なフレーム構造を有する部材であり、筐体が組み立てられたとき、前カバー1、後カバー2の内面に当接するか、近接する位置に配置され、前カバー1、後カバー2に外力が加えられたときにその内面側への変形を抑制し、損傷を防止するための補強部材となっている。
支持フレーム11は、フレーム3に対して、溶接、カシメ、ねじ締結など適宜の方法で分解可能に固定されてもよいし、フレーム3と一体に形成された構造であってもよい。
また、支持フレーム11は、前カバー1、後カバー2の圧縮木材に比べて高強度の材質、例えば、金属、エンジニアリングプラスチックまたはそれらの複合体により構成される。
支持フレーム11は、本実施形態では、前フレーム15a、16a、17a、後フレーム15b、16b、17b、およびレンズバリア収納部12からなり、主に、矩形断面を有する棒部材によるフレーム構造として構成されている。
前フレーム15a、16a、後フレーム15b、16bは、フレーム3の長手方向の中間部に間隔をおいて配置され、フレーム3の短手方向のスパン間に架設された、前カバー1、後カバー2の内面の湾曲に沿う略コ字状の部材である。前フレーム15aは、撮影用開口1aの左脇(X軸正方向)に相当する位置に、前フレーム16aは、グリップ部1bと撮影用開口1aとの中間位置に配置されている。
前フレーム17a、後フレーム17bは、フレーム3の短手方向の中間部に間隔をおいて配置され、前フレーム16a、後フレーム16bとフレーム3との間にそれぞれ架設され、底板部1E、2Eの内面に沿うように湾曲された略L字状の部材である。ただし、前フレーム17aは、グリップ部1bのため、L字の屈折部が円弧状に突出した湾曲を備えている。
レンズバリア収納部12は、レンズバリア5を前カバー1との間で収納して、X軸方向に可動に保持するためのものである。そして、前フレーム15a、16aの前面(底板部1Eに対向する面)からレンズバリア5の板厚よりわずかに下げられた位置に設けられたレンズバリア案内面12bと、前フレーム15aの中間部からレンズバリア5の長径方向端部を係止するための湾曲を有するレンズバリアストッパ12aと、前フレーム15aと前フレーム16aとの間でY軸方向にレンズバリア5の短径幅よりわずかに大きい間隔をあけ架設されたレンズバリアガイド12c、12cとからなる。レンズバリアガイド12cの前面は、前フレーム15a、16aと整列されている。
レンズバリア案内面12bには、撮影ユニット21のレンズ開口に相当する位置に、開口部14が設けられている。
そして、図2、3に示すように、レンズバリア収納部12、前フレーム15a、16a、17aにおいて、前カバー1の底板部1Eの内面を支持する面上に四角錐突起50…(係止突起)が設けられている。また、図3に一部を示すように、後フレーム15b、16b、17bにおいて、後カバー2の底板部2Eの内面を支持する面上に四角錐突起50…が設けられている。
本実施形態では、図4に示すように、例えばレンズバリア収納部12、前フレーム15aなどの支持フレーム面に適宜間隔をあけて、1列に四角錐突起50…が配置されている。そして、図5に示すように、断面方向では、前カバー1(後カバー2)をフレーム3に嵌め込んで組み立てた状態、または組立後に外力を受けて変形した状態で、四角錐突起50の頂点50bが底板部1E(2E)に食い込むようになっている。
すなわち、四角錐突起50の高さをh、組立状態または変形時の底板部1E(2E)の内面と支持フレーム11の隙間をtとすると、h>t≧0となっている。
なお、外力を受けたときに前カバー1(後カバー2)の変形を抑制するには、組立状態で食い込んでいることが好ましいが、本実施形態では、組立状態でt≧hの場合でも、最大限変形してt=0となったときでも、前カバー1、後カバー2がひび割れを起こさない程度の比較的小さな隙間としておく。例えば、前カバー1、後カバー2、支持フレーム11などの寸法誤差、組付誤差などを積み上げた程度の隙間とする。
図6(a)は、四角錐突起50の形状を説明するための斜視図である。
四角錐突起50は、4つの傾斜面50aが頂点50bで交わる正四角錐形状を有する。傾斜面50aの傾斜角度は、前カバー1、後カバー2の強度や四角錐突起50の個数などに応じて、前カバー1、後カバー2などに作用する外力を考慮して適宜設定する。
例えば、傾斜面50aの傾斜角度が大きいと、先端が鋭利となり、前カバー1、後カバー2に四角錐突起50を容易に食い込ませ、前カバー1、後カバー2のXY平面内のずれ移動を抑制できる。特に、隙間のバラツキが大きい場合でも、組立時の押し込み力があまり変らないので組立が容易となる。
一方、頂点50bの傾斜角度が小さいと、先端が比較的鋭利でなくなるので、組立後にZ軸方向の圧縮力が加わる場合に、組立時の食い込み量が比較的変化しにくくなる。そのため、前カバー1、後カバー2のZ軸方向の撓み変形を抑制しやすい。
したがって、傾斜面50aの傾斜角度、四角錐突起50の個数を適切に設定することにより、組立時および組立後の変形特性を調整できる。
四角錐突起50…は、把持部など外力の係りやすい場所や開口部など前カバー1、後カバー2の剛性が低下する部分には多く配置することが好ましい。図4に示す例では、四角錐突起50…を1列に配置しているが、複数列に配置したり、配置個数を場所によって変えたりして、1個当たりにかかる外力を分散できる配置とすることが好ましい。
また、木材は繊維の密度や配向性により、強度が異なるので、四角錐突起50…は、比較的容易に食い込むことができる低強度部に配置することが好ましい。例えば高強度で食い込みにくい木目線G上や、圧縮木材で圧縮密度が高い部分などを避けて配置するとよい。
また、四角錐突起50…は、食い込むことによりひび割れなどが生じやすい部位、すなわち木材繊維が離間しやすい部位は避けて配置するようにする。
係止突起は、外装体の組立時に食い込み可能な、例えば錐状や針状などであれば、四角錐突起50の他にも種々の形状が採用できる。図6(b)〜(d)は、他の係止突起の例を示す斜視説明図である。
図6(b)に示す円錐突起51は、円錐面51aを有する円錐状の係止突起である。
図6(c)に示す三角錐突起52は、3つの傾斜面52aが頂点52bで交わる三角錐状の係止突起である。
図6(d)に示す十字状山形突起53は、四角錐の傾斜面53aに切欠き53cを設けることにより、平面視十字状で頂点53bを含む断面(図6(e)参照)が山形または針状とされた形状の係止突起である。十字状山形突起53によれば、平面視十字状なので、食い込みに要する荷重が小さく、一旦食い込むと、十字状に係合するので、食い込み量に比べて横ずれに対する抵抗が大きくなるという利点がある。
次に、本発明の実施形態に係る筐体構造の作用について説明する。
一般に木材あるいは圧縮木材は、合成樹脂や金属と比べて寸法精度が低いので、木材の外装体では、寸法バラツキにより支持フレーム11に沿ってがたつきなく配置することは難しい。
本実施形態では、支持フレーム11のうち、前カバー1(後カバー2)の底板部1E(2E)に対向する面上に、高さhの四角錐突起50…を備えるので、図5に示すように、前カバー1(後カバー2)がフレーム3に組み付けられると、t<hの場合は、組立時の押し込み力により、四角錐突起50…が前カバー1(後カバー2)に対して、先端から(h−t)だけ食い込む。そして前カバー1(後カバー2)には、四角錐突起50…の外形に対応する四角錐状の凹部が形成され互いに確実に係合される。
一方、t≧hの場合は、外力の作用しない組立状態では係合状態にないが、例えば筐体を把持されるなどしてZ軸方向に外力が加わると、前カバー1(後カバー2)が変形して、t<hとなったところで四角錐突起50が食い込んで係止される。
例えばグリップ部1bなどが把持されて前カバー1(後カバー2)に図1のZ方向から外力が加わると、底板部1E(2E)を撓ませる外力となる。
このとき、底板部1E(2E)は、四角錐突起50…によりZ軸方向に支持され、XY平面内の移動が規制されているので、底板部1E(2E)が支持フレーム11と接触したとしても、擦れ合うことがなく、摩擦によるきしみ音などが発生しない。
したがって、比較的低強度の木材を外装体として用いているにも係わらず、商品イメージに悪影響を与えるきしみ音などがしないから、把持時に良好な使用感を得ることができる。
また、前カバー1(後カバー2)とフレーム3の側面ガイド3a(図2、3参照)との間に隙間が生じても、四角錐突起50…により、前カバー1(後カバー2)の図1のXY平面内での横ずれ移動が規制されるので安定した係止状態を維持できる。
特に、本実施形態のように、例えば撮影用開口1a、フラッシュ用開口1d、ファインダ7、表示用開口2cなど、剛性が低下する開口部近傍に四角錐突起50…を配置しておくことにより、それらの撓みや横ずれが効果的に防止される。そして、外観上目立ちやすいこれら開口部の芯ずれを防止することができる。そのため、木材の外装体であっても、外観上、電子機器としての精密感、高級感を備えることが可能となる。
また、本実施形態の筐体構造によれば、四角錐突起50が、前カバー1(後カバー2)に食い込んで係合しているだけなので、前カバー1(後カバー2)の固定を解除し、図2のZ軸方向に離間させて容易に分解できる。その際、前カバー1(後カバー2)に形成された凹部、四角錐突起50…はいずれも全く損傷されないから、再度組み立てても、分解前と変わりなく互いに係合することができる。したがって、例えばデジタルカメラなど故障時に分解修理する必要がある電子機器に好適な筐体構造となる。
また、本実施形態の筐体構造によれば、支持フレーム11上に四角錐突起50…を設けるだけの簡単な構成により実現されるので、安価で安定した筐体を形成することができる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る支持部材の変形例について説明するための斜視模式説明図である。図8、9は、それぞれ本発明の実施形態の変形例に係る筐体構造に用いる係止突起の例について説明する斜視説明図である。
本変形例の支持フレーム45(支持部材)は、図7に示すように、フレーム3の対向するフレーム間に、外装体の内面に沿う形状で架設された部材である。図示では、簡単のために、断面コ字状の函形として描いているが、どのような3次元形状であってもよい。
支持フレーム45は、板部46上に多数の孔部47が設けられた板シェル構造を有する。また、必要に応じて、孔部47より大きい開口部48が設けられている。
支持フレーム45の材質としては、パンチングメタルなどをプレス加工したものや、合成樹脂成形品を採用することができる。
支持フレーム45には、係止突起として四角錐突起50などを設けてもよいが、本変形例では、図8に示すように、孔部47、開口部48の開口周縁に、複数の山形突起55(係止突起)を設けている。
山形突起55は、板部46をプレス加工で図示矢印方向に打ち抜く際に、開口周縁部で打ち抜き方向に突出させた山形面55cと、開口の外周側にV字状に張出す傾斜面55a、55aとが、頂点55bで交わる、略三角錐状の突起である。
このような構成によれば、孔部47、開口部48のプレス加工時に鋭利な稜線を有する山形面55cを形成できるので、多数の係止突起を効率よく形成できる。
なお、この場合、底板部1E、2E以外の内面と当接する箇所の孔部47で、組立上、滑らかな板部とする必要がある場合は、山形突起55が形成されない型構造とするか、いずれかのプレス工程で山形突起55をつぶすようにすればよい。
また、山形突起55に代えて、図9に示すような切り曲げ突起57(係止突起)を採用することもできる。このような構成は板部46が比較的薄肉の場合に特に有効である。
切り曲げ突起57は、板部46を平面視三角形状で、鋭角または直角に切り起こして、切り起こした三角形の頂点57aを上方に向けた板状の突起を形成するものである。
図9では、切り曲げ突起57の一辺が孔部47(開口部48)の開口周縁をなす場合を示しているが、板部46上の任意の位置で切り起こしてもよい。
このような構成によれば、薄板の支持部材であっても、外装体に食い込ませる先端が鋭利な係止突起が容易に加工できるという利点がある。
なお、上記の説明では、係止突起が支持部材側に設けられた例で説明したが、外装体の内面に設けられていてもよい。そのような例として、例えば、外装体内面には円錐状の係止突起が、支持部材側にテーパ付円孔がそれぞれ対応する位置に設けられ、外装体を押し込むと、強度の低い木材による係止突起がテーパ付円孔に沿って縮径し、適宜高さで円孔と係合される、といった構成を挙げることができる。
また、上記の変形例の説明では、プレス加工により係止突起を形成する例で説明したが、同様の形状はプラスチック成形により形成してもよい。
また、上記の説明では、本発明の電子機器の筐体構造を、電子機器の一例であるデジタルカメラに利用できる例で説明したが、本発明は、例えば、テレビやビデオデッキ、エアコン、プロジェクタ等のリモコン、携帯電話、ICレコーダ、PDAなどの電子機器のすべてについて好適である。特に、外装体として木材を用いることにより吸湿性、良好な触感などが得られる手で持って操作する電子機器にきわめて好適となるものである。
本発明の実施形態に係る筐体構造を用いたデジタルカメラについて説明するための斜視説明図である。 図1のデジタルカメラの外装系の概略構成について説明するための分解斜視図である。 図1におけるA−A断面図である。 図2のC部の部分拡大説明図である。 図4の部分拡大図である。 本発明の実施形態に係る筐体構造の組立時の係止突起近傍の様子を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る支持部材の変形例について説明するための斜視模式説明図である。 本発明の実施形態の変形例に係る筐体構造に用いる係止突起の一例について説明する斜視説明図である。 本発明の実施形態の変形例に係る筐体構造に用いる係止突起の他の例について説明する斜視説明図である。
符号の説明
1 前カバー(外装体)
1E、2E 底板部
2 後カバー(外装体)
3 フレーム
11、45 支持フレーム(支持部材)
100 デジタルカメラ(電子機器)
46 板部
50 四角錐突起(係止突起)
51 円錐突起(係止突起)
52 三角錐突起(係止突起)
53 十字状山形突起(係止突起)
55 山形突起(係止突起)
57 切り曲げ突起(係止突起)
G 木目線

Claims (3)

  1. 木材からなる外装体と、該外装体の内面に沿って支持可能に設けられた支持部材とを備える電子機器の筐体構造であって、
    前記外装体および前記支持部材のうち少なくとも一方に、その他方に食い込み可能な係止突起が設けられ
    該係止突起が筐体の組立状態または前記外装体の変形時に前記他方に食い込むように構成されたことを特徴とする電子機器の筐体構造。
  2. 前記係止突起が略錐形に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器の筐体構造。
  3. 前記係止突起が前記支持部材側に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器の筐体構造。
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