JP2005337732A - レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】仮航跡信号の信号強度積分値を利用することによって航跡判定性能を改善することが可能なレーダ装置を得る。
【解決手段】レーダからの受信信号が所定の検出閾値を越えた場合に仮検出信号として出力するCFAR(Constant False Alarm Rate)検出手段100と、仮検出信号の属性情報を抽出する属性情報抽出手段110と、仮検出信号に対し追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理及び相関ゲートの設定により仮航跡を作成する仮航跡作成手段120と、仮航跡が仮検出信号と相関した回数に基づき目標航跡であるか誤航跡であるかを判定する航跡判定手段130と、仮航跡を構成している仮検出信号の信号強度を積分する信号強度積分手段140と、航跡判定手段により判定された航跡に対し、信号強度積分手段の出力である信号強度積分値によって航跡再判定を実施する航跡再判定手段150とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】レーダからの受信信号が所定の検出閾値を越えた場合に仮検出信号として出力するCFAR(Constant False Alarm Rate)検出手段100と、仮検出信号の属性情報を抽出する属性情報抽出手段110と、仮検出信号に対し追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理及び相関ゲートの設定により仮航跡を作成する仮航跡作成手段120と、仮航跡が仮検出信号と相関した回数に基づき目標航跡であるか誤航跡であるかを判定する航跡判定手段130と、仮航跡を構成している仮検出信号の信号強度を積分する信号強度積分手段140と、航跡判定手段により判定された航跡に対し、信号強度積分手段の出力である信号強度積分値によって航跡再判定を実施する航跡再判定手段150とを備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、目標検出性能を改善するためのレーダ装置に関するものである。
従来、この種のレーダ装置として、レーダの受信信号を入力し、信号検出の閾値を越えた信号を仮検出信号として出力するCFAR(Constant False Alarm Rate)検出手段と、仮検出信号のドップラー周波数や信号強度等を抽出する属性情報抽出手段と、仮検出信号に対し、追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理および相関ゲートの設定により仮航跡を作成する仮航跡作成手段と、仮航跡作成手段で作成された仮航跡が仮検出信号と相関した回数によって目標の航跡であるか否かを判定する航跡判定手段と、CFAR検出手段で使用する信号検出の閾値を検出領域のS/N比(Signal to Noise ratio)によって制御する閾値制御手段とを備えるものがある(例えば、非特許文献1、特許文献1及び2参照)。
ここで、CFAR検出手段は、レーダの受信信号および閾値制御手段の出力を入力とし、予め設定される閾値を越えた仮検出信号の位置情報(距離、仰角、方位角)を仮航跡作成手段に出力する。閾値を低めに設定することにより、目標信号だけでなく不要信号も多く閾値を越えることになるが、スキャン毎の相関をとることによって不要信号の抑圧と目標信号の検出を実現することができる。なお、ここでの相関とは、仮検出された信号に対して、次スキャンの仮検出信号が得られる可能性の高い領域を設定し、その領域内に検出信号が存在するか否かの判定を行う処理である。また、この領域を相関ゲートと呼ぶ。
属性情報抽出手段は、CFAR検出手段によって仮検出された信号からドップラー周波数および信号強度等を抽出し、仮航跡作成手段に出力する。目標の位置情報に加えてドップラー周波数や信号強度を相関に利用することによって誤相関の低減を実現する。また、仮航跡作成手段は、CFAR検出手段の出力である仮検出信号の位置情報と属性情報抽出手段の出力である仮検出信号のドップラー周波数および信号強度から、相関ゲートを設定し、次スキャン以降の仮検出信号がこの相関ゲート内に得られた場合、相関が取れたものと判定する。さらに、相関の取れた仮検出信号から、追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理を行い、仮航跡を作成する。ここで、仮航跡とは、相関のとれた仮検出信号を平滑予測処理することによって得られる信号の軌跡を意味する。また、運動諸元とは、目標の位置(距離、仰角、方位角)、速度、信号強度等をさす。
目標航跡判定手段は、仮航跡作成手段によって作成された仮航跡の相関回数を入力し、SPRT(Sequential Probability Ratio Test)法によって、仮航跡が目標航跡であるか、誤航跡であるか、あるいは判定を次スキャン以降に持ち越すかの判定を行う。閾値制御手段は、仮航跡作成手段の出力である運動諸元の予測値を入力とし、次スキャンに検出されるであろう信号に対するS/N(Signal to Noise ratio)比の予測を行う。予測されたS/N比にしたがって仮検出閾値を決定し、CFAR検出手段に出力する。
S. S. Blackman, "Multiple−Target Tracking with Radar Application", pp. 151-155, Artech House, 1986
特許第3278435号公報
特開2001−337158号公報
従来のレーダ装置は、以上のような構成で目標信号の検出を行う。しかし、極めて高密度な不要信号環境下では不要信号から作成される仮航跡、すなわち誤航跡が大量に発生するため、仮航跡の相関回数のみに従って目標判定を行う方式では誤判定が増加する。
この発明は上述した問題点を解決するためのものであり、仮航跡信号の信号強度積分値を利用することによって航跡判定性能を改善することが可能なレーダ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーダ装置は、レーダからの受信信号が所定の検出閾値を越えた場合に仮検出信号として出力するCFAR(Constant False Alarm Rate)検出手段と、前記仮検出信号の属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、前記仮検出信号に対し追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理及び相関ゲートの設定により仮航跡を作成する仮航跡作成手段と、前記仮航跡が仮検出信号と相関した回数に基づき目標航跡であるか誤航跡であるかを判定する航跡判定手段と、前記仮航跡を構成している仮検出信号の信号強度を積分する信号強度積分手段と、前記航跡判定手段により判定された航跡に対し、前記信号強度積分手段の出力である信号強度積分値によって航跡再判定を実施する航跡再判定手段とを備えたものである。
この発明によれば、仮航跡信号の信号強度積分値を利用して航跡判定処理を行うことにより航跡判定性能を改善することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1に係るレーダ装置は、図1に示すように、レーダの受信信号を入力し、信号検出の閾値を越えた信号を仮検出信号として出力するCFAR検出手段100と、仮検出信号の属性情報としてドップラー周波数および信号強度を抽出する属性情報抽出手段110と、前記仮検出信号に対し、追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理および相関ゲートの設定により仮航跡を作成する仮航跡作成手段120と、仮航跡が仮検出信号と相関した回数によって目標の航跡であるか否かを判定する航跡判定手段130と、前記仮航跡を構成している仮検出信号の信号強度を積分する信号強度積分手段140と、前記航跡判定手段130によって判定された航跡に対し、前記信号強度積分手段140の出力である信号強度積分値によって改めて航跡判定を実施する航跡再判定手段150とから構成される。
図1は、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1に係るレーダ装置は、図1に示すように、レーダの受信信号を入力し、信号検出の閾値を越えた信号を仮検出信号として出力するCFAR検出手段100と、仮検出信号の属性情報としてドップラー周波数および信号強度を抽出する属性情報抽出手段110と、前記仮検出信号に対し、追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理および相関ゲートの設定により仮航跡を作成する仮航跡作成手段120と、仮航跡が仮検出信号と相関した回数によって目標の航跡であるか否かを判定する航跡判定手段130と、前記仮航跡を構成している仮検出信号の信号強度を積分する信号強度積分手段140と、前記航跡判定手段130によって判定された航跡に対し、前記信号強度積分手段140の出力である信号強度積分値によって改めて航跡判定を実施する航跡再判定手段150とから構成される。
ここで、相関とは、仮検出された信号に対して、次スキャンの仮検出信号が得られる可能性の高い領域を設定し、その領域内に検出信号が存在するか否かの判定を行う処理である。また、この領域を相関ゲートと呼ぶ。さらに、仮航跡とは、相関のとれた仮検出信号を平滑予測処理することによって作成される信号の軌跡を意味する。この相関ゲートおよび仮航跡に対するイメージが図2に示される。
次に、図1に示す実施の形態1に係るレーダ装置の動作について説明する。CFAR検出手段100は、レーダ受信信号を入力とし、あらかじめ設定される閾値を越えた仮検出信号の位置情報(距離、仰角、方位角)を仮航跡作成手段120に出力する。属性情報抽出手段110は、CFAR検出手段100により得られた仮検出信号のドップラー周波数および信号強度を属性情報として抽出し、仮航跡作成手段120に出力する。
仮航跡作成手段120は、前記CFAR検出手段100の出力である仮検出信号の位置情報と前記属性情報抽出手段110の出力である仮検出信号のドップラー周波数および信号強度から相関ゲートを設定し、次スキャン以降の仮検出信号がこの相関ゲート内に得られた場合、相関が取れたものと判定する。さらに、前記相関の取れた仮検出信号から、追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理を行い、仮航跡を作成する。
仮航跡作成手段120は、仮検出信号が相関ゲート内に存在するか否かを判定するゲート内外判定部121と、仮検出信号と仮航跡との相関を取るための相関ゲートを算出する相関ゲート設定部122と、相関の取れた仮検出信号から、追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理を行い、仮航跡を作成する平滑予測部123と、相関ゲート内に仮検出信号が得られなかった場合に新規の仮航跡を作成するための相関ゲートを新たに設定する初期ゲート設定部124とから構成される。
ゲート内外判定部121は、前記CFAR検出手段100の出力である仮検出目標の位置情報と、前記属性情報抽出手段110の出力であるドップラー周波数および信号強度を入力とし、後述する相関ゲート設定部122によって算出される相関ゲート内に仮検出信号が存在するか否かの判定を行う。相関ゲート内に検出信号が得られた場合、その仮検出信号は後述する平滑予測部123へ出力され、相関ゲート内に検出信号が得られなかった場合、その仮検出信号は後述する初期ゲート設定部124へ出力される。なお、単一ゲート内に複数の仮検出信号が得られた場合には、NN(Nearest Neighbor)相関法により、相関ゲートの中心に最も近い仮検出信号を割り当てる。
ここで、ドップラー周波数および信号強度を前記ゲート内外判定部121に利用することの効果について説明する。相関ゲート内に仮検出信号が複数検出された場合にはNN相関法によってゲート中心に最も近い信号を選ぶ。そのため、図3に示す場合には、すなわち、位置情報のみをゲート設定に利用した場合には、不要信号との誤相関により、目標の運動予測を誤る。その結果、目標の真の移動と予測される移動が一致しなくなる。一方、図4に示す場合には、すなわち、位置情報と、属性情報としてのドップラー周波数および信号強度とを併用した場合には、相関性能が向上し、不要信号との誤相関が抑圧され、目標の運動予測が正確に行われる。その結果、目標の真の移動と予測される移動が一致する。
平滑予測部123は、ゲート内外判定部121で相関のとれた仮検出信号、すなわち、既存の相関ゲートに割り当てられた仮検出信号を入力とし、追尾フィルタを用いた平滑予測処理により算出される仮航跡の運動諸元を、後述する相関ゲート設定部122に出力する。さらに、相関の得られた回数を、後述する相関回数計数部131に出力する。なお、ここでの運動諸元とは、目標の位置(距離、仰角、方位角)、速度、信号強度をさす。
相関ゲート設定部122は、平滑予測部123の出力である仮航跡の運動諸元を入力とし、次スキャンの仮検出信号が得られる可能性の高い領域に相関ゲートを設定する。なお、この時の相関ゲートの中心は、前記平滑予測部123で算出される仮航跡の予測値とし、相関ゲートの領域は、前記平滑予測部123で算出される予測誤差共分散とする。
初期ゲート設定部124は、ゲート内外判定部121で、いずれの相関ゲートにも割り当てられなかった仮検出信号を入力とし、新規の仮航跡を作成するための相関ゲートを新たに設定する。なお、この時の相関ゲートの中心は、仮検出信号の観測値とし、相関ゲートの領域は、あらかじめ仮定される目標の最大速度をもとに算出される。
航跡判定手段130は、仮航跡の相関回数、すなわち各仮航跡に対し前記仮航跡作成手段120の処理が何回行われたかによって目標が存在するか否かを判定する機能を有し、仮航跡作成手段120の処理回数を各仮航跡についてカウントする相関回数計数部131と、目標航跡判定および誤航跡判定の閾値を算出する閾値算出部132と、SPRT法によって目標航跡および誤航跡の判定を行う航跡判定部133により構成される。
相関回数計数部131は、仮航跡作成手段120の出力である仮航跡の相関回数、すなわち、各仮航跡に対し前記仮航跡作成手段120の処理が行われた回数、および仮航跡が新規作成されてからのスキャン回数をカウントする。
閾値算出部132は、CFAR検出手段100において設定した1スキャンあたりの検出確率、誤警報確率、および本方式による検出確率、誤警報確率の目標値を入力とし、SPRT法の判定閾値を算出する。
航跡判定部133は、相関回数計数部131の出力である仮航跡の相関回数と、仮航跡が新規作成されてからのスキャン回数、さらに閾値算出部132の出力である判定閾値を入力し、図5に示すSPRT法によって各仮航跡に対する航跡判定を行う。図5に示すように、SPRT法は、目標航跡判定に対する第1の閾値TU(k)、誤航跡判定に対する第2の閾値TL(k)、相関回数に比例する評価関数S(k)をスキャン毎に算出する。ここで、図5の横軸に示すScan number kは仮航跡が新規作成されてからのスキャン回数を表し、縦軸に示すProbability Ratioは確率比を示す。前記SPRT法による航跡判定を各仮航跡に対して実施し、例えば、評価関数S(k)が第1の閾値TU(k)を上回る領域H1内にあった場合、その仮航跡を目標航跡の候補として「1」を航跡再判定手段150に出力し、評価関数S(k)が第2の閾値TL(k)を下回る領域H0内にあった場合、その仮航跡を誤航跡の候補として「0」を航跡再判定手段150に出力する。なお、評価関数S(k)が第1の閾値TU(k)と第2の閾値TL(k)に挟まれる領域内の場合、判定保留として観測を継続する。
信号強度積分手段140は、信号強度抽出部141、信号強度積分部142および閾値判定部143から構成され、仮航跡作成手段120により作成された各仮航跡に対し、仮航跡を構成する仮検出信号の信号強度を積分し、信号強度積分値によってその仮航跡が目標航跡であるか誤航跡であるかを閾値判定する機能を有する。
信号強度抽出部141は、仮航跡作成手段120により作成された各仮航跡に対し、仮航跡を構成する仮検出信号の信号強度を抽出する。
信号強度積分部142は、前記信号強度抽出部141の出力である信号強度を入力とし、各仮航跡に対し、信号強度を積分処理する。
信号強度積分部142は、前記信号強度抽出部141の出力である信号強度を入力とし、各仮航跡に対し、信号強度を積分処理する。
閾値判定部143は、信号強度積分部142の出力である仮航跡の信号強度積分値を入力とし、あらかじめ設定される閾値Thよりも信号強度が大きい場合、その仮航跡を目標航跡の候補として「1」を出力し、閾値Thよりも信号強度が小さい場合、その仮航跡を誤航跡の候補として「0」を航跡再判定手段150に出力する。
これは、図6に示すように、正しく目標信号と相関して得られた航跡の信号強度積分値は、不要信号と相関して得られた航跡の信号強度積分値よりも大きいという前提に基づいている。図6では、航跡Aにおける信号電力値の積分値PA1+PA2+PA3+PA4が閾値Thよりも大きい場合、目標航跡と判定し、航跡Bにおける信号電力値の積分値PA1+PB2+PB3+PB4が閾値Thよりも小さい場合、誤航跡と判定し棄却もしくは観測を継続することを示している。このように、SPRT法による閾値を超えても航跡の信号強度積分値が閾値Thに満たなければ誤航跡と判定する。
航跡再判定手段150は、航跡判定手段130および信号強度積分手段140の出力を入力し、例えば、入力が「1、1」ならば目標航跡として出力し、「1、0」ならば仮航跡は誤航跡である可能性があるとして棄却もしくは観測を継続する等の処理をし、「0、1」ならば仮航跡は目標である可能性もあるとして観測を継続する等の処理をし、「0、0」ならば誤航跡と判定する等の処理を行う。
上述したように、この実施の形態1によれば、SPRT法により目標航跡もしくは誤航跡と判定された仮航跡に対し、航跡の信号強度積分値による再判定処理を付加するので、従来法と比較して航跡判定性能を改善することが可能となる。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。図7に示す実施の形態2に係る構成において、図1に示す実施の形態1に係る構成と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。図7に示す実施の形態2に係る構成においては、航跡判定手段130内に、目標の航跡であるか否かを判定するまでに要するスキャン回数が設定回数以上であるかまたは設定回数未満であるかを弁別する航跡選択部134をさらに備えており、航跡再判定手段150は、航跡選択部134からの弁別結果に基づいてスキャン回数が設定回数以上の仮航跡に対してのみ信号強度積分値による航跡再判定を実施するようになされている。
図7は、この発明の実施の形態2に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。図7に示す実施の形態2に係る構成において、図1に示す実施の形態1に係る構成と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。図7に示す実施の形態2に係る構成においては、航跡判定手段130内に、目標の航跡であるか否かを判定するまでに要するスキャン回数が設定回数以上であるかまたは設定回数未満であるかを弁別する航跡選択部134をさらに備えており、航跡再判定手段150は、航跡選択部134からの弁別結果に基づいてスキャン回数が設定回数以上の仮航跡に対してのみ信号強度積分値による航跡再判定を実施するようになされている。
次に、実施の形態2に係るレーダ装置の動作について実施の形態1と異なる動作のみを説明する。航跡選択部134は、航跡判定部133の出力であるSPRT法による航跡判定結果を入力とし、図8に示すように、SPRT法の航跡判定閾値を超えるまでに要したスキャン数がある回数以上である仮航跡と、SPRT法の航跡判定閾値を超えるまでに要したスキャン数がある回数未満である仮航跡とに弁別する。
航跡再判定手段150は、航跡選択部134の弁別結果を入力とし、SPRT法の航跡判定閾値を超えるまでに要したスキャン数がある回数以上の仮航跡に対してのみ、信号強度積分値による再判定処理を行う。これは、SPRT法により短時間の観測で判定結果が得られる仮航跡の判定精度は、長時間の観測で判定結果が得られる仮航跡の判定精度と比較して高いという前提に基づいている。
上述したように、この実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、SPRT法により目標もしくは不要信号と判定された仮航跡に対し、仮航跡の信号強度積分値による再判定処理を付加することにより、従来法と比較して航跡判定性能を改善することが可能となる。また、SPRT法の航跡判定閾値を超えるまでにある回数以上のスキャン数を要する仮航跡に対してのみ信号強度積分値による再判定処理を行うので、実施の形態1よりも処理負荷を軽減できる。
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。図9に示す実施の形態3に係る構成において、図1に示す実施の形態1に係る構成と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。図9に示す実施の形態3に係る構成においては、信号強度積分手段140内の信号強度抽出部141から仮航跡を構成している仮検出信号を入力し、仮航跡を構成している仮検出信号の各信号強度からRCS(Radar Cross Section)の平均値を算出するRCS平均値算出手段160をさらに備えており、仮航跡作成手段120内のゲート内外判定部121は、RCS平均値算出手段160からのRCSの平均値を用いて相関ゲートを設定するようになされている。
図9は、この発明の実施の形態3に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。図9に示す実施の形態3に係る構成において、図1に示す実施の形態1に係る構成と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。図9に示す実施の形態3に係る構成においては、信号強度積分手段140内の信号強度抽出部141から仮航跡を構成している仮検出信号を入力し、仮航跡を構成している仮検出信号の各信号強度からRCS(Radar Cross Section)の平均値を算出するRCS平均値算出手段160をさらに備えており、仮航跡作成手段120内のゲート内外判定部121は、RCS平均値算出手段160からのRCSの平均値を用いて相関ゲートを設定するようになされている。
次に、実施の形態3に係るレーダ装置の動作について実施の形態1と異なる動作のみを説明する。RCS平均値算出手段160は、仮航跡を構成する仮検出信号の信号強度を入力とし、それぞれの信号強度からRCS(Radar Cross Section)を算出し、それらの平均値をゲート内外判定部121に出力する。
実施の形態1および2におけるゲート内外判定部121は、仮検出信号の位置情報とドップラー周波数および信号強度によって設定される相関ゲート内に仮検出信号が得られるか否かを判定したが、本実施の形態3におけるゲート内外判定部121では、仮検出信号の位置情報とドップラー周波数および仮航跡を構成する仮検出信号の信号強度から算出したRCS平均値によって設定される相関ゲート内に仮検出信号が得られるか否かを判定する。
ここで、RCS平均値をゲート内外判定部121に利用することの効果について述べると、相関ゲートの設定に仮検出信号の信号強度を利用した場合、観測信号のゆらぎにより、運動諸元の予測精度が劣化し、相関性能の改善効果は小さくなる。これに対し、仮航跡を構成している仮検出信号からRCSを算出し、その平均値を相関ゲートの設定に利用することで、ゆらぎの影響が軽減され、従来法と比較して相関性能を改善することが可能となる。
上述したように、この実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に、SPRT法により目標もしくは不要信号と判定された仮航跡に対し、仮航跡の信号強度積分値による再判定処理を付加するので、従来法と比較して航跡判定性能を改善することが可能となる。また、仮航跡を構成する仮検出信号から算出されるRCSの平均値を相関に利用することにより、信号強度に対する予測精度が改善され、従来法と比較して相関性能が改善される。
実施の形態4.
図10は、この発明の実施の形態4に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。図10に示す実施の形態4に係る構成において、図9に示す実施の形態3に係る構成と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。図10に示す実施の形態4に係る構成においては、RCS平均値算出手段160からのRCSの平均値を用いて仮検出信号のS/N(Signal to Noise)比を予測し、S/N比の予測値によってCFAR検出手段100で使用する信号検出のための検出閾値を制御する閾値制御手段170をさらに備えている。
図10は、この発明の実施の形態4に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。図10に示す実施の形態4に係る構成において、図9に示す実施の形態3に係る構成と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。図10に示す実施の形態4に係る構成においては、RCS平均値算出手段160からのRCSの平均値を用いて仮検出信号のS/N(Signal to Noise)比を予測し、S/N比の予測値によってCFAR検出手段100で使用する信号検出のための検出閾値を制御する閾値制御手段170をさらに備えている。
閾値制御手段170は、S/N予測部171と閾値制御部172とにより構成される。S/N予測部171は、RCS平均値算出部160の出力であるRCS平均値を入力とし、RCS平均値から相関ゲート内のS/N比を予測する。閾値制御部172は、前記S/N予測部171によって予測されたS/N比に従い所望の検出確率が確保できるように適応的に検出閾値を設定する。
図11は、実施の形態4に関するイメージ図を示し、この実施の形態4においては、図11に示すように、RCS平均値算出部160により、仮航跡を構成する仮検出信号からRCS平均値が求められ、S/N予測部171により、RCS平均値算出部160の出力であるRCS平均値から相関ゲート内のS/N比を予測され、閾値制御部172により、予測されたS/N比に従い所望の検出確率が確保できるように適応的に検出閾値が制御される。
上述したように、この実施の形態4によれば、SPRT法により目標もしくは不要信号と判定された仮航跡に対し、仮航跡の信号強度積分値による再判定処理を付加するので、従来法と比較して航跡判定性能を改善することが可能となる。また、相関ゲート内のS/N比を予測することにより、従来よりも適応的な検出閾値設定が可能となる。
100 CFAR検出手段、110 属性情報抽出手段、120 仮航跡作成手段、121 ゲート内外判定部、122 相関ゲート設定部、123 平滑予測部、124 初期ゲート設定部、130 航跡判定手段、131 相関回数計数部、132 閾値算出部、133 航跡判定部、134 航跡選択部、140 信号強度積分手段、141 信号強度抽出部、142 信号強度積分部、143 閾値判定部、150 航跡再判定手段、160 RCS平均値算出手段、170 閾値制御手段、171 S/N予測部、172 閾値制御部。
Claims (5)
- レーダからの受信信号が所定の検出閾値を越えた場合に仮検出信号として出力するCFAR(Constant False Alarm Rate)検出手段と、
前記仮検出信号の属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
前記仮検出信号に対し追尾フィルタによる運動諸元の平滑予測処理及び相関ゲートの設定により仮航跡を作成する仮航跡作成手段と、
前記仮航跡が仮検出信号と相関した回数に基づき目標航跡であるか誤航跡であるかを判定する航跡判定手段と、
前記仮航跡を構成している仮検出信号の信号強度を積分する信号強度積分手段と、
前記航跡判定手段により判定された航跡に対し、前記信号強度積分手段の出力である信号強度積分値によって航跡再判定を実施する航跡再判定手段と
を備えるレーダ装置。 - 請求項1に記載のレーダ装置において、
前記航跡判定手段は、前記仮航跡が仮検出信号と相関した回数に基づき目標航跡判定に対する第1の閾値と誤航跡判定に対する第2の閾値によって目標航跡であるか誤航跡であるかを判定する
ことを特徴とするレーダ装置。 - 請求項2に記載のレーダ装置において、
前記航跡判定手段は、目標の航跡であるか否かを判定するまでに要するスキャン回数が設定回数以上であるかまたは設定回数未満であるかを弁別し、
前記航跡再判定手段は、前記航跡判定手段からの弁別結果に基づいてスキャン回数が設定回数以上の仮航跡に対してのみ前記信号強度積分値による航跡再判定を実施する
ことを特徴とするレーダ装置。 - 請求項1から3までのいずれか1項に記載のレーダ装置において、
前記仮航跡を構成している仮検出信号の各信号強度からRCS(Radar Cross Section)の平均値を算出するRCS平均値算出手段をさらに備え、
前記仮航跡作成手段は、前記RCSの平均値を用いて相関ゲートを設定する
ことを特徴とするレーダ装置。 - 請求項4に記載のレーダ装置において、
前記RCSの平均値を用いて仮検出信号のS/N(Signal to Noise)比を予測し、前記S/N比の予測値によって前記CFAR検出手段で使用する信号検出のための検出閾値を制御する閾値制御手段をさらに備えた
ことを特徴とするレーダ装置。
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