JP5867153B2 - 走行車線検出装置、走行車線検出方法、及びプログラム - Google Patents

走行車線検出装置、走行車線検出方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5867153B2
JP5867153B2 JP2012036831A JP2012036831A JP5867153B2 JP 5867153 B2 JP5867153 B2 JP 5867153B2 JP 2012036831 A JP2012036831 A JP 2012036831A JP 2012036831 A JP2012036831 A JP 2012036831A JP 5867153 B2 JP5867153 B2 JP 5867153B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
received power
lane
vehicle
radar
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012036831A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013171540A (ja
Inventor
満 越智
満 越智
淳子 梶木
淳子 梶木
池谷 智則
智則 池谷
和彦 志手
和彦 志手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2012036831A priority Critical patent/JP5867153B2/ja
Priority to US13/742,132 priority patent/US9134408B2/en
Priority to EP13151560.3A priority patent/EP2631671B1/en
Priority to KR20130006505A priority patent/KR101450997B1/ko
Publication of JP2013171540A publication Critical patent/JP2013171540A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5867153B2 publication Critical patent/JP5867153B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/02Systems using reflection of radio waves, e.g. primary radar systems; Analogous systems
    • G01S13/50Systems of measurement based on relative movement of target
    • G01S13/58Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/87Combinations of radar systems, e.g. primary radar and secondary radar
    • G01S13/878Combination of several spaced transmitters or receivers of known location for determining the position of a transponder or a reflector

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

本明細書で議論される実施態様は、電波の反射を用いて物体の存在を検知する技術に関するものである。
道路上における車両の走行状況の計測を車線毎に行うことで、車両の流量や速度を車線毎に検出して、信号制御や車両の取り締まり、あるいは後続車両への情報提供による追突事故防止などに活用することが求められている。
このような要望に応える手法のひとつとして、レーダ波の照射方向の掃引を行えるレーダ装置を用い、レーダ波を道幅に沿って掃引し、レーダ装置の設置位置を中心とした極座標系上で車両の位置を特定することで、車両の走行車線を特定するという手法がある。しかし、設置後は長期間に亘って継続的に使用される点を考慮すると、このような掃引式のレーダ装置は、耐久性や掃引角度のメンテナンスの点において不利である。このため、車線毎の車両の走行状況の計測を、車線毎に設置した非掃引式のレーダ装置、すなわち、レーダ装置から車両までの距離と車両の移動速度とは検出できるが、車両の存在方向は検出できないレーダ装置を用いて行えるようにすることが好ましい。
このような要望に応える技術のひとつに、第一の技術として、レーダ装置により検知された車両が走行している車線を判別するという技術が知られている。この技術は、複数の車線の各々に設置され、設置車線に隣接する車線を検知範囲に含む複数のレーダ装置からの情報を用いて車両を検知するというものである。この技術では、まず、各レーダ装置から、検知された対象物と対象物を検知したレーダの間の距離を表す検知距離、及び、対象物からの受信電力を取得する。次に、当該複数のレーダ装置のひとつである第1レーダにより検知された第1対象物と、第1レーダの設置車線に隣接する車線に設置されている第2レーダにより検出された第2対象物との距離が閾値以下の場合を検出する。そして、この場合において、第1及び第2対象物からの受信電力のうち、大きい方の受信電力を得たレーダ装置を特定し、この特定されたレーダ装置が設置されている車線を車両が走行していると判定する。
また、そのような技術の別のひとつに、第二の技術として、道路上での渋滞や事故等の発生や、事故に至ると推定しうる異常車両の挙動の検知を行うという技術がある。この技術では、各車線上に設置され、車線上の車両からの反射信号の強度やスペクトルを検出する複数のレーダ装置を使用する。この技術では、まず、これらのレーダ装置によって検出される車両からの反射信号の強度やスペクトルを用いて車線方向の該当する車両の位置と速度を求める。ここで、各車線に設置された電波レーダのうち少なくとも2基以上の電波レーダで同一走行車両からの反射信号を検知した場合には、同一車両であると認識する。次に、同一車両と認識された同一走行車両からの反射信号の振幅についてレーダ装置毎に予め定めておいた一定時間内毎に最大値を求め、その最大値を比較することによって当該車両が存在する車線や道路幅方向の位置を推定する。そして、以上のようにして得られた、複数の異なる車両の車線方向の位置、速度、及び道路幅方向の位置の情報に基づいて、道路上での2次元的な車両の位置、挙動を推定する。
これらの第一及び第二の技術で使用されているレーダ装置の覆域(レーダ装置から放射されたレーダ波についての車両での反射波を、閾値以上の受信電力で受信することが期待できるときの車両存在位置の範囲)は、その形状が矩形よりも寧ろ楕円形に近い。このため、車線端に偏って走行する車両も検知可能とするために、レーダ装置での車両の検知を期待する検知範囲を車線の幅一杯に広げると、検知対象の車線の隣車線の一部までもが、その検知範囲に含まれてしまうことになる。
図1は、レーダ装置の検知範囲と車線との関係を模式的に表した図であり、2台のレーダ装置1a及び1bが、それぞれ、隣接している車線2a及び2bに設置されている状態を表している。ここで、レーダ装置1a及び1b各々の検知範囲3a及び3bを車線2a及び2bの幅方向に広げた結果、重複検知範囲4の付近において、レーダ装置1aは、設置されている車線2aの隣の車線2bを走行する車両までも検知してしまう。また、レーダ装置1bにおいても、設置されている車線2bの隣の車線2aを走行する車両までも検知してしまう。
このような問題に関し、前述した第一及び第二の技術では、隣接車線の各々を検知対象としている2台のレーダ装置のそれぞれの出力値を比較することによって、車両が走行しているのは隣接車線のどちらであるかの判別を可能にしている。
なお、その他の背景技術として、天候等に左右されず、リアルタイムに、広がりを持った道路上の領域内での各車両の絶対的位置を計測するという技術がある。この技術では、道路上の所定区間に向かってレーダ波を発信するレーダ発信機と、当該レーダ発信機から発信されたレーダ波の反射波を受信するレーダ受信機とを使用する。この技術では、まず、レーダ受信機で受信した反射波に基づいて、道路上の当該所定区間内の各車両に関して、当該所定区間内の道路面を含む地面を基準とした座標系上における位置をそれぞれ求める。そして、得られた位置の情報を、当該所定区間を走行中の車両に対して無線送信すると共に、路上の表示装置や監視用の表示装置で表示する。
特開2011−196885号公報 特開2000−48296号公報 特開平11−86183号公報
前述した第一及び第二の技術では、車両の走行車線の判定のために、レーダ波の同一車両からの反射波の受信電力が時間の経過に応じてどのように変化するかを監視する、すなわち、同一車両からの反射波の受信電力を時系列で追跡する。
ところで、レーダ装置による車両の検知の手法は、車両の走行方向に対するレーダ装置の位置の違いにより、後方検知と前方検知とに分類することができる。この後方検知と前方検知とについて、図2を用いて説明する。
後方検知とは、レーダ装置1から遠ざかる方向(矢印の方向)に走行する、検知範囲3内の車両5を、レーダ装置1が車両5の後方から検知する手法である。また、前方検知とは、レーダ装置1に近づく方向(矢印の方向)に走行する、検知範囲3内の車両5を、レーダ装置1が車両5の前方から検知する手法である。
後方検知の場合には、レーダ装置1が車両5を初めて捕捉する位置は、レーダ装置1の検知範囲3においてレーダ装置1に最も近い側である。従って、この位置の車両5からは強い反射波が得られ、また、レーダ装置1により得られる車両5の位置(レーダ装置1からの距離)及び速度の測定結果も、高い精度のものが期待でき、信頼性が高い。その後、車両5の走行によってレーダ装置1からの距離が遠くなると、距離や速度の測定分解能が低下する。また、車両5がレーダ装置1から遠ざかることで反射波の強度も弱まり、様々なノイズや異なる経路を伝わって到来する反射波の干渉等の影響が相対的に大きくなる結果、測定結果の精度は低下する。
同一の車両5からの反射波の受信電力の時系列での追跡を、後方検知により行う場合には、レーダ装置1が車両を初めて捕捉した時点での反射波は強いので、反射波の強度に基づいた車両5の走行車線の判別は良好に行うことができる。また、この時点での車両5の位置及び速度の測定結果の信頼性も高いので、その後の車両5の追跡は比較的容易である。
これに対し、この追跡を前方検知で行う場合には、レーダ装置1が車両5を初めて捕捉する位置は、レーダ装置1の検知範囲においてレーダ装置1から最も遠い側となってしまう。この位置の車両5からの反射波は弱いため、反射波の強度に基づいた車両5の走行車線の判別が困難になることがある。また、この時点での車両5の位置及び速度の測定結果の信頼性も低いため、その後の車両5の追跡も困難な状態が、しばらくの間継続することとなる。
このように、レーダ装置1を用いて車両5の検知を行う場合には、前方検知よりも後方検知の方が一般的に有利である。しかしながら、レーダ装置1の設置場所の制約等の理由により、前方検知による車両5の検知を余儀なくされる場合も少なくない。
上述した問題に鑑み、本明細書で後述する走行車線検出装置は、レーダ装置での前方検知による車両の走行車線の検出を、適切に行えるようにする。
本明細書で後述する走行車線検出装置のひとつに、複数のレーダ装置と、記憶部と、算出部と、判定部と、を備えるというものがある。ここで、複数のレーダ装置は、車線毎に設置され、各々が設置車線と当該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含むものであって、当該車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての当該車両による反射波を受信することによって当該車両を検知する。記憶部は、この複数のレーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されている2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両についての反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次記憶する。算出部は、この2台のレーダ装置の各々についての所定時刻における受信電力の代表値を算出する。算出部は、この代表値として、記憶部に記憶されている、取得時刻が当該所定時刻以前であって当該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、当該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を算出する。但し、検出対象車両の移動方向がレーダ装置に近づく向きである場合には、この受信電力値の取得時刻に応じた重み付けとして、取得時刻が当該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けが、当該所定個数の受信電力値に対して与えられる。判定部は、算出部により算出された受信電力の代表値の大きさを、前述の2台のレーダ装置の間で比較して、当該比較結果に基づいて、検出対象車両が走行している車線を判定する。
また、本明細書で後述する走行車線検出方法のひとつは、まず、2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両へ照射したレーダ波についての当該検出対象車両による反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次取得する。そして、順次取得された受信電力値を記憶部に記憶させる。なお、この2台のレーダ装置は、車線毎に設置され、各々が設置車線と当該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されているものである。そして、このレーダ装置は、車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての当該車両による反射波を受信することによって当該車両を検知するものである。この方法は、次に、検出対象車両の移動方向がレーダ装置に近づく向きである場合に、この2台のレーダ装置の各々についての所定時刻における受信電力の代表値を算出する。この代表値としては、記憶部に記憶されている、取得時刻が当該所定時刻以前であって当該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、当該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値が算出される。但し、この受信電力値の取得時刻に応じた重み付けとして、取得時刻が当該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けが、当該所定個数の受信電力値に対して与えられる。この方法は、その後に、算出された受信電力の代表値の大きさを、前述の2台のレーダ装置の間で比較して、当該比較結果に基づいて、検出対象車両が走行している車線を判定する。
また、本明細書で後述するプログラムのひとつは、以下の処理をコンピュータに行わせる。この処理は、まず、2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両へ照射したレーダ波についての当該検出対象車両による反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次取得する。そして、順次取得された受信電力値を記憶部に記憶させる。なお、この2台のレーダ装置は、車線毎に設置され、各々が設置車線と当該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されているものである。そして、このレーダ装置は、車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての当該車両による反射波を受信することによって当該車両を検知するものである。この方法は、次に、検出対象車両の移動方向がレーダ装置に近づく向きである場合に、この2台のレーダ装置の各々についての所定時刻における受信電力の代表値を算出する。この代表値としては、記憶部に記憶されている、取得時刻が当該所定時刻以前であって当該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、当該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値が算出される。但し、この受信電力値の取得時刻に応じた重み付けとして、取得時刻が当該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けが、当該所定個数の受信電力値に対して与えられる。この方法は、その後に、算出された受信電力の代表値の大きさを、前述の2台のレーダ装置の間で比較して、当該比較結果に基づいて、検出対象車両が走行している車線を判定する。
本明細書で後述する走行車線検出装置よれば、レーダ装置での前方検知による車両の走行車線の検出を適切に行えるという効果を奏する。
レーダ装置の検知範囲と車線との関係を模式的に表した図である。 後方検知と前方検知とを説明する図である。 走行車線検出装置の一実施例の構成を図解した機能ブロック図である。 図3の走行車線検出装置のハードウェア構成の一例である。 走行車線検出処理の処理内容を図解したフローチャートである。 検知情報テーブルの構造を表した図である。 車両群を説明する図である。 車両群生成処理の処理内容を図解したフローチャートである。 内部テーブルの構造を表した図である。 車両群生成処理を終えた後の内部テーブルのデータ例である。 進行方向判定処理の処理内容を図解したフローチャートである。 進行方向判定処理を終えた後の内部テーブルのデータ例である。 使用データ決定処理の処理内容を図解したフローチャートである。 受信電力代表値算出処理の処理内容を図解したフローチャートである。 受信電力代表値算出処理の説明に用いる内部テーブルのデータ例である。 車線判定処理の処理内容を図解したフローチャートである。 車線判定処理の開始前の内部テーブルのデータ例である。 車線判定処理を終えた後の内部テーブルのデータ例である。 走行車線検出装置の出力データ例である。
まず図3について説明する。図3は走行車線検出装置の一実施例の構成を図解した機能ブロック図である。
図3において、走行車線検出装置10は、レーダ装置11a及び11b、記憶部12、算出部13、及び判定部14を備えている。なお、本実施例においては、図3に図解されているように、走行車線検出装置10は、決定部20を更に備えている。
レーダ装置11a及び11bは、車線毎に設置され、各々が設置車線と該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置に含まれる2台であって、隣接した車線に設置されているものである。このレーダ装置11a及び11bは、この車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての当該車両による反射波を受信することによって、当該車両を検知する。
記憶部12は、レーダ装置11a及び11bの各々が検出対象車両についての反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次記憶する。
算出部13は、2台のレーダ装置11a及び11bの各々について、記憶部12に記憶されている所定個数の受信電力値に対して当該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、受信電力の代表値として算出する。但し、検出対象車両の移動方向がレーダ装置11a及び11bに近づく向きである場合には、算出部13は、取得時刻が所定時刻以前であって当該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、逆順重み付けを与える。なお、検出対象車両の移動方向がレーダ装置11a及び11bに近づく向きである場合とは、検出対象車両が走行している車線の検出を、走行車線検出装置10が前方検知により行う場合を表している。また、逆順重み付けとは、当該受信電力値の取得時刻が当該所定時刻から離れるほど重みを重くしている重み付けである。算出部13は、この逆順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、当該所定時刻における受信電力の代表値として算出する。
判定部14は、算出部13により算出された受信電力の代表値の大きさを2台のレーダ装置11a及び11bの間で比較して、その比較結果に基づいて検出対象車両が走行している車線を判定する。
所定時刻における検出対象車両の受信電力の代表値として、所定個数の受信電力値に対して当該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を算出する場合を考える。この加重平均値の算出のために当該所定個数の受信電力値に対して与える重みは、取得時刻が当該所定時刻に近い受信電力値ほど重くするようにすることが通常である。ここでは、このような重み付けを「正順重み付け」と称することとする。
走行車線の検出を行う既存の装置では、この正順重み付けを用いて受信電力の代表値の算出が行われ、この算出結果に基づいた後方検知での走行車線の検出に最適化されている。このため、このように最適化されている既存の装置を用いた走行車線の検出を、前方検知により試みると、その検出精度が著しく低下してしまう。
これに対し、図3の走行車線検出装置10は、上述したように、前方検知における受信電力の代表値の算出を、前述した逆順重み付けを用いて行うようにしている。このようにしておくと、受信電力の代表値の算出精度が、既存の装置による後方検知の場合とほぼ同一のものとなる。従って、走行車線検出装置10は、前方検知による車両の走行車線の検出を、後方検知による既存の装置での車両の走行車線の検出と同等の精度で行うことができる。
なお、本実施例においては、算出部13は、検出対象車両の移動方向がレーダ装置11a及び11bから遠ざかる向きである場合には、取得時刻が所定時刻以前であって当該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、前述した正順重み付けを与える。そして、算出部13は、この正順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、当該所定時刻における受信電力の代表値として算出する。なお、検出対象車両の移動方向がレーダ装置11a及び11bから遠ざかる向きである場合とは、検出対象車両が走行している車線の検出を、走行車線検出装置10が後方検知により行う場合を表している。
このようにすることで、前方検知と後方検知とのどちらの検知手法によっても、検出対象車両の走行車線の検出を適切に行うことができる。
また、本実施例においては、算出部13は、逆順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みとして、正順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みと同一のものを使用する。このようにして重みの値を共用することで、前方検知と後方検知とでの検出精度が同等のものとなり、また、重みの値を予め用意しておく場合の記憶容量も節約される。
なお、本実施例においては、レーダ装置11a及び11bは、検知した車両の移動方向がレーダ装置11a及び11bに近づく向きかレーダ装置11a及び11bから遠ざかる向きかを表す移動方向情報を検知結果として出力する。そして、この場合に、算出部13は、受信電力の代表値の算出に、逆順重み付けと正順重み付けとのどちらを用いるかを、この移動方向情報に基づいて決定する。
このようすることで、走行車線検出装置10の道路への設置時等に、検知手法を前方検知とするか後方検知とするかについての特段の設定を走行車線検出装置10に対して行わなくても、検出対象車両の走行車線の検出を適切に行うことができる。
ところで、決定部20は、算出部13が受信電力の代表値の算出に用いる、記憶部12に記憶されている受信電力値の個数を決定する。なお、本実施例において、レーダ装置11a及び11bは、検知した車両のレーダ装置11a及び11bからの距離を検知結果として出力する。この場合には、決定部20は、算出部13が前述の所定時刻における上述の代表値の算出に用いる受信電力値の個数を、当該所定時刻における検出対象車両のレーダ装置11a及び11bからの距離に基づいて決定する。
例えば、検出対象車両がレーダ装置11a及び11bから遠い位置を走行している場合には、レーダ波の検出対象車両による反射波の受信電力の測定値には、ばらつきが生じる。しかも、このばらつきは一様ではなく、偏りを持っていることが多い。このばらつきの偏りは、反射波が他の車両や道路面により反射・回折などを起こすことによって生じる、検出対象車両から直接レーダ装置11a及び11bに到来する反射波への干渉が主な原因と考えられる。
このように、上述した反射波の受信電力の測定値のばらつきに偏りがある場合には、受信電力の代表値の算出に用いる受信電力値のデータを増やしても、精度の向上は期待できない。そこで、走行車線検出装置10では、このような遠い位置を走行している検出対象車両についての走行車線の検出を行う場合には、近い位置を検出対象車両が走行している場合よりも、受信電力の代表値の算出に使用する受信電力値の個数を敢えて減少させる。このようにすることで、受信電力の代表値の算出のための計算量が減少するので、走行車線の検出の応答性の向上が期待できる。
次に図4について説明する。図4は、図3の走行車線検出装置10のハードウェア構成の一例を表している。
図4に図解されているように、本構成例においては、走行車線検出装置10は、レーダ装置11a及び11bとコンピュータ30とが接続されて構成されている。
コンピュータ30は、MPU31、ROM32、RAM33、ハードディスク装置34、入力装置35、表示装置36、インタフェース装置37、及び記録媒体駆動装置38を備えている。なお、これらの構成要素はバスライン39を介して接続されており、MPU31の管理の下で各種のデータを相互に授受することができる。
MPU(Micro Processing Unit)31は、コンピュータ30全体の動作を制御する演算処理装置である。
ROM(Read Only Memory)32は、所定の基本制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリである。MPU31は、この基本制御プログラムをコンピュータ30の起動時に読み出して実行することにより、コンピュータ30の各構成要素の動作制御が可能になる。
RAM(Random Access Memory)33は、MPU31が各種の制御プログラムを実行する際に、必要に応じて作業用記憶領域として使用する、随時書き込み読み出し可能な半導体メモリである。このRAM33は、コンピュータ30を用いて走行車線検出装置10を構成した場合には、図3の記憶部12としても機能する。
ハードディスク装置34は、MPU31によって実行される各種の制御プログラムや各種のデータを記憶しておく記憶装置である。MPU31は、ハードディスク装置34に記憶されている所定の制御プログラムを読み出して実行することにより、各種の制御処理を行えるようになる。
入力装置35は、例えばキーボード装置やマウス装置であり、例えば走行車線検出装置10の管理者により操作されると、その操作内容に対応付けられている管理者からの各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をMPU31に送付する。
表示装置36は例えば液晶ディスプレイであり、MPU31から送付される表示データに応じて各種のテキストや画像を表示する。
インタフェース装置37は、このコンピュータ30に接続される各種機器との間での各種情報の授受の管理を行う。レーダ装置11a及び11bはインタフェース装置37に接続されている。
レーダ装置11a及び11bは、車両を検知すると、当該車両のレーダ装置11a及び11bからの距離及び速度の値と、照射したレーダ波の当該車両による反射波の受信電力の瞬時値とを、検知情報として出力する。なお、このうちの速度の値は、正の値である場合には、車両の進行方向がレーダ装置11a及び11bから遠ざかる向きであることを表しており、負の値である場合には、車両の進行方向がレーダ装置11a及び11bに近づく向きであることを表している。この検知情報は、インタフェース装置37を介してコンピュータ30に取り込まれる。
記録媒体駆動装置38は、可搬型記録媒体40に記録されている各種の制御プログラムやデータの読み出しを行う装置である。MPU31は、可搬型記録媒体40に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置38を介して読み出して実行することによって、後述する各種の制御処理を行うようにすることもできる。なお、可搬型記録媒体40としては、例えばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)規格のコネクタが備えられているフラッシュメモリなどがある。
このようなコンピュータ30を用いて走行車線検出装置10を構成するには、例えば、後述する走行車線検出処理をMPU31に行わせるための制御プログラムを作成する。作成された制御プログラムはハードディスク装置34若しくは可搬型記録媒体40に予め格納しておく。そして、MPU31に所定の指示を与えてこの制御プログラムを読み出させて実行させる。こうすることで、コンピュータ30を、記憶部12、算出部13、判定部14、及び決定部20として機能させることが可能となり、コンピュータ30を用いることによる走行車線検出装置10の構成が可能になる。
次に、コンピュータ30において行われる走行車線検出処理について説明する。図5は、この走行車線検出処理の処理内容を図解したフローチャートである。
図5の処理が開始されると、まず、S101において、タイマ起動処理をMPU31が行う。この処理は、MPU31自身が備えているタイマを初期化して計時を開始させる処理である。
次に、S102では、S101の処理で計時を開始したタイマの数値を参照して、所定時間が経過したか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、所定時間が経過したと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS103に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、所定時間が経過していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS102へ処理を戻して上述の処理を繰り返す。
S103では測定値取得処理をMPU31が行う。この処理は、レーダ装置11a及び11bの各々から送られてくる車両の検知情報を、インタフェース装置37を介して取得し、取得された検知情報をRAM33に一時記憶させる処理である。
ここで図6について説明する。図6は、検知情報テーブル51a及び51bの構造を表している。
MPU31は、レーダ装置11a及び11bの各々から送られてくる車両の検知情報のRAM33への一時記憶を、RAM33の所定領域に確保されている検知情報テーブル51a及び51bにテータを格納していくことによって行う。なお、検知情報テーブル51aは、レーダ装置11aによる検知情報を格納するテーブルであり、検知情報テーブル51bは、レーダ装置11bによる検知情報を格納するテーブルである。
検知情報テーブル51a及び51bには、各レコードについて、「時刻」、「距離」、「速度」、及び「電力」のデータが格納される。
「時刻」は、同一レコードに格納されている各種の検知情報の取得時刻のデータである。
「距離」、「速度」、及び「電力」は、それぞれ、車両の検知情報のうちの、当該車両のレーダ装置11a及び11bからの距離のデータ、当該車両の速度のデータ、及び、照射したレーダ波の当該車両による反射波の受信電力の瞬時値のデータである。
なお、図6に例示した検知情報テーブル51aでは、「時刻」がT1であるレコードが2つ存在している。これは、異なる位置(レーダ装置11aからの距離)を走行している2台の車両が少なくとも存在しており、レーダ装置11aは、この2台の車両を別々の車両として検知したことによるものである。
図5の説明に戻る。
次に、S104では、車両群生成処理をMPU31が行う。車両群生成処理は、レーダ装置11a及び11bから得られた検知情報から、同一車両群についての検知情報を抽出して、車両群毎のデータセットを生成する処理である。なお、車両群とは、ほぼ同一の距離に存在する隣接車線の車両のグループのことである。
図7に図解したように、車線2a及び2bに各々設置したレーダ装置11a及び11bでは、車両群6のうちで、車両5が複数台属しているものについては、車両5を1台ずつに分別して検知することができない。そこで、図5の走行車線検出処理では、車両群6を生成して検知処理の対象の1単位とし、車両群6の各々について、走行車線の検出を行うようにする。
車両群生成処理の詳細は後述する。
次に、S105では、進行方向判定処理をMPU31が行う。この処理は、車両群6の移動方向が、レーダ装置11a及び11bに対して近づく向きであるか遠ざかる向きであるかを判定する処理である。この判定処理によって、走行車線検出装置10において用いられる車両5(車両群6)の検知の手法が、前述した前方検知であるか後方検知であるかを判別することができる。
なお、本実施例においては、レーダ装置11a及び11bによる車両5(車両群6)の検知情報における速度の情報の正負に基づいて進行方向の判定を行うが、その処理の詳細は後述する。
次に、S106では、使用データ決定処理をMPU31が行う。この処理は、次のS107の処理で行われる、受信電力の代表値の算出に使用するデータとその個数とを決定する処理である。本実施例では、この使用データ数の決定を、車両5(車両群6)のレーダ装置11a及び11bからの距離に基づいて行うが、その処理の詳細は後述する。
次に、S107では、受信電力代表値算出処理をMPU31が行う。この処理は、レーダ波の車両5(車両群6)での反射波のレーダ装置11a及び11bによる受信電力についての、この処理時点での代表値を、車両5(車両群6)の検知情報に含まれている、反射波の受信電力の瞬時値から算出する処理である。但し、本実施例では、この受信電力についての、この処理時点での代表値の算出を、前方検知の場合と後方検知の場合とにより異なるものとする。この受信電力代表値算出処理の詳細は後述する。
次に、S108では、車線判定処理をMPU31が行う。この処理は、S107の処理により算出された受信電力代表値を、レーダ装置11aのものとレーダ装置11bのものとの間で比較して、その比較結果に基づいて、検出対象の車両5(車両群6)が走行している車線を判定する処理である。この車線判定処理の詳細は後述する。
次に、S109では、判定結果出力処理をMPU31が行う。この処理は、インタフェース装置37を制御して、S108の車線判定処理による判定結果を、他の装置、例えば、道路に設置されている信号機の信号切り替えのタイミングを、当該道路の交通量に応じて制御する装置へ出力させる処理である。
その後、S109の処理を終えたときには、MPU31は、S102に処理を戻し、前回のS103以降の処理の実行開始時刻から所定時間が経過すると、S103以降の処理の実行を再度開始して、検出対象の車両5(車両群6)の走行車線の検出を行う。
以上までの処理が走行車線検出処理である。なお、MPU31は、図5のS105及びS107の処理を行うことによって図3の算出部13として機能し、図5のS106の処理を行うことによって図3の決定部20として機能し、図5のS108の処理を行うことによって図3の判定部14として機能する。
次に、図5の処理におけるS104の処理である、車両群生成処理の詳細について、図8のフローチャートを参照しながら説明する。
図8において、まず、S201は、S209と対になって処理のループを表している。この処理のループは、検知情報テーブル51a及び51bに格納されている検知情報のうちの1つを処理対象として行われるS202からS208にかけての処理を、得られている全ての検知情報について行うことを表している。なお、以降の処理では、処理対象とする検知情報(すなわち、検知情報テーブル51a及び51bのレコードのうちの1つ)を「検知情報A」と称することとする。
S202は、S206と対になって処理のループを表している。この処理のループは、内部テーブルにデータが格納されている車両群のうちの1つを処理対象として行われるS203からS205にかけての処理を、内部テーブルにデータが格納されている全ての車両群について行うことを表している。なお、以降の処理では、処理対象とする車両群(すなわち、内部テーブルのレコードのうちの1つ)を「車両群B」と称することとする。
ここで内部テーブルについて説明する。内部テーブルは、RAM33の所定領域に確保されるテーブルであり、図5の走行車線検出処理の実行の過程でMPU31によって格納データの変更・追加・削除が行われるテーブルである。
ここで図9について説明する。図9は内部テーブル52の構造を表している。
内部テーブル52には、各レコードについて、「ID」、「距離」、「速度」、「電力」、「向き」、及び「車線」のデータが格納される。
「ID」は、レーダ装置11a及び11bによって検知された車両群に対して識別のために個々に付与される識別コードである。内部テーブル52の同一のレコードに格納されている各種の情報は、この「ID」によって特定される車両群についてのものである。
「時刻」は、このレコードに格納されている車両群に関する各種の情報をレーダ装置11a若しくは11bが取得した時刻のデータである。
「距離」及び「速度」は、それぞれ、車両群に関する情報のうちの、当該車両群のレーダ装置11a若しくは11bからの距離のデータ、及び、当該車両群の速度のデータである。
「電力」は、車両群に関する検知情報のうちの、照射したレーダ波の当該車両群による反射波の、レーダ装置11a及び11bの各々での受信電力値(受信電力の瞬時値)のデータである。
「向き」は、車両群の移動方向が、レーダ装置11a及び11bに対して近づく向きであるか遠ざかる向きであるかの判定結果のデータであり、進行方向判定処理によって格納されるデータである。ここで、「向き」の値が『+』である場合には、車両群の移動方向が遠ざかる向きであること(後方検知)を表しており、「向き」の値が『−』である場合には、車両群の移動方向が近づく向きであること(前方検知)を表している。
「車線」は、車両群の走行車線の判定結果のデータであり、車線判定処理によって格納されるデータである。ここで、「車線」の値が『a』である場合には、レーダ装置11aが設置されている車線2aを車両群が走行していることを表しており、「車線」の値が『b』である場合には、レーダ装置11bが設置されている車線2bを車両群が走行していることを表している。
なお、この内部テーブル52を記憶しているRAM33は、図3における記憶部12としての機能を提供している。
図8の説明に戻る。
次に、S203では、検知情報Aの「距離」データと車両群Bの「距離」データとの距離差が、所定の距離閾値Rgより小さいか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、当該距離差が距離閾値Rgより小さいと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS204に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、当該距離差が距離閾値Rg以上であると判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S205に処理を進める。
次に、S204では、検知情報Aの「速度」データと車両群Bの「速度」データとの速度差が、所定の速度閾値Vgより小さいか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、当該速度差が速度閾値Vgより小さいと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS208に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、当該速度差が速度閾値Vg以上であると判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S205に処理を進める。
次に、S205では、検知情報Aの「距離」データと、検知情報Aの取得時刻における車両群Bの距離の予測値との差(予測距離差)が、所定の予測距離閾値Rtより小さいか否かを判定する処理をMPU31が行う。ここで、車両群Bの距離の予測値は、車両群Bの「速度」データに、車両群Bの「時刻」データから検知情報Aの「時刻」データまでの経過時間を乗算して得られる予測移動距離を、車両群Bの「距離」データに加算することによって算出する。MPU31は、ここで、当該予測距離差が距離閾値Rtより小さいと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS208に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、当該距離差が距離閾値Rt以上であると判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S206に処理を進める。
S206は、S202と対になって表されている処理のループを終了するか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について、S203からS205にかけての処理を行ったと判定したときには、この処理のループを終了して、S207に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、S203からS205にかけての処理が行われていない車両群のデータが内部テーブル52に格納されているときには、その車両群について、S203からS205にかけての処理を行う。
S207の処理は、前述したS203、S204、及びS205の各々の判定処理の結果に基づき、検知情報Aの対象車両が属する車両群についてのレコードは、内部テーブル52には存在しないと推定した結果としてMPU31が実行する。MPU31は、このS207において、新規の「ID」データを付与したレコードを内部テーブル52に追加し、検知情報Aを当該レコードの対応するフィールドに格納することで、検知情報Aの対象車両を、新たな車両群として登録する処理を行う。このS207の処理を終えたときには、MPU31は、S209に処理を進める。
ところで、S208の処理は、S203及びS204の判定処理の結果が共にYesの場合、又は、S203若しくはS204の判定処理の結果がNoであってもS205の判定処理の結果がYesの場合に実行される。つまり、MPU31は、このどちらかの場合を充足したときは、検知情報Aの対象車両が属する車両群についてのレコードが、内部テーブル52に存在すると推定した結果として、S208の処理を実行する。MPU31は、S208において、車両群Bと同一の「ID」データを付与したレコードを内部テーブル52に追加し、検知情報Aを当該レコードの対応するフィールドに格納することで、検知情報Aの対象車両を、車両群Bに属する車両として登録する処理を行う。なお、このS208の処理を終えたときには、MPU31は、S209に処理を進めるが、このときには、S202とS206とで対になって表されている処理のループを強制終了させる。
S209は、S201と対になって表されている処理のループを終了するか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、検知情報テーブル51a及び51bに格納されている全ての検知情報について、S202からS208にかけての処理を行ったと判定したときには、この処理のループを終了して、S210に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、S202からS208にかけての処理を行っていない検知情報が検知情報テーブル51a若しくは51bに格納されているときには、その検知情報について、S202からS208にかけての処理を行う。
S210では、以上までのS201からS209までの処理によって内部テーブル52のレコードの追加が行われなかった車両群について、推定データが含まれているレコードの追加、若しくは、レコードの削除の処理を、以下のようにしてMPU31が行う。
この処理では、まず、MPU31は、内部テーブル52を参照して、検知情報テーブル51a及び51bの各レコードの「時刻」データと一致しないレコードを内部テーブル52から抽出する処理を行う。次に、MPU31は、抽出されたレコードのうち、内部テーブル52の非抽出レコード(すなわち、検知情報テーブル51a及び51bの「時刻」データと一致しているレコード)と「ID」データが一致するものは、そのレコードを抽出から除外する処理を行う。このときに残された抽出レコードの対象となっている車両群が、レコードの追加若しくは削除の対象の車両群である。
処理対象の車両群が特定されると、次に、MPU31は、レコードの削除を行うか否かの判定を行う。この判定処理では、まず、MPU31は、処理対象の車両群についての検知結果がレーダ装置11a及び11bによって得られていた直近の「時刻」データを取得する処理を行う。そして、MPU31は、この時刻から現在時刻(すなわち、検知情報テーブル51a及び51bの各レコードの「時刻」データの時刻)までの経過時間が、所定の削除判定時間閾値Ttよりも長いか否かを判定する。MPU31は、ここで、当該経過時間が削除判定時間閾値Ttよりも長い場合には、処理対象の車両群の「ID」データが付されている全てのレコードを内部テーブル52から削除する処理を行う。一方、MPU31は、ここで、当該経過時間が削除判定時間閾値Tt以下である場合には、次に説明する、推定データが含まれているレコードの追加の処理を行う。
このレコード追加処理では、MPU31は、まず、データの推定処理を行う。この処理では、MPU31は、まず、内部テーブル52を参照し、処理対象の車両群のうちで「時刻」データが最も現在時刻に近いレコードから、「距離」データ、「速度」データ、並びに、レーダ装置11a及び11b各々の「電力」データを取得する処理を行う。このときに取得された「距離」データをR0、「速度」データをV0、「電力」データをP0とし、これらのデータが含まれていたレコードにおける「時刻」データをT0とする。ここで、MPU31は、現在時刻T1における各データの推定値R1、V1、及びP1を、下記の式の計算を行うことによって算出する。
R1=R0+V0(T1−T0)
V1=V0
P1=P0
その後、MPU31は、処理対象の車両群の現在時刻T1についてのレコードを内部テーブル52に追加し、当該レコードに、算出された推定値R1、V1、及びP1を格納する処理を行う。なお、このレコードの「時刻」データには、現在時刻T1のデータと共に、このレコードに含まれている各データが、レーダ装置11a及び11bによる実際の検知結果ではなく、推定値であることを表示する符号を付しておくようにする。前述したレコード削除の判定処理では、このフラグの有無によって、レコードに含まれている各データが、レーダ装置11a及び11bによる実際の検知結果であるか否かを識別するようにする。
以上のS210の処理を終えると車両群生成処理が終了し、MPU31は、図5の走行車線検出処理に処理を戻す。
以上までの処理が車両群生成処理である。図10は、この車両群生成処理を終えた後の内部テーブル52のデータ例である。このデータ例は、車両群生成処理の処理開始時には図9のデータ例であった内部テーブル52についての、処理終了時のデータ例を表している。なお、格納すべき「電力」データがない場合には、この値を『なし』とする。
次に、図5の処理におけるS105の処理である、進行方向判定処理の詳細について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。
図11において、まず、S301は、S207と対になって処理のループを表している。この処理のループは、内部テーブル52にデータが格納されている車両群のうちの1つを処理対象として行われるS302からS306にかけての処理を、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について行うことを表している。
次に、S302では、処理対象である車両群についての「速度」データが値『0』よりも大きいか否か、すなわち、車両群の進行方向がレーダ装置11a及び11bから遠ざかる向きであるか否かを判定する処理をMPU31が行う。
MPU31は、このS302の判定処理において、「速度」データが値『0』よりも大きいと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S303に処理を進める。そして、MPU31は、S303において、内部テーブル52における処理対象の車両群についてのレコードに、「向き」データとして値『+』を設定する処理を行い、その後はS307に処理を進める。一方、MPU31は、S302の判定処理において、「速度」データが値『0』以下であると判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S304に処理を進める。
次に、S304では、処理対象である車両群についての「速度」データが値『0』よりも小さいか否か、すなわち、車両群の進行方向がレーダ装置11a及び11bに近づく向きであるか否かを判定する処理をMPU31が行う。
MPU31は、このS304の判定処理において、「速度」データが値『0』よりも小さいと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S305に処理を進める。そして、MPU31は、S305において、内部テーブル52における処理対象の車両群についてのレコードに、「向き」データとして値『−』を設定する処理を行い、その後はS307に処理を進める。一方、MPU31は、S302の判定処理において、「速度」データが値『0』以上であると判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S306に処理を進める。
S306の処理は、処理対象である車両群についての「速度」データが値『0』である場合に行われる処理である。このS306において、MPU31は、内部テーブル52における処理対象の車両群についてのレコードに、「向き」データとして値『不定』を設定する処理を行い、その後はS307に処理を進める。
S307は、S301と対になって表されている処理のループを終了するか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について、S302からS306にかけての処理を行ったと判定したときには、この処理のループを終了して進行方向判定処理を終了させて、図5の走行車線検出処理に処理を戻す。一方、MPU31は、ここで、S302からS306にかけての処理が行われていない車両群のデータが内部テーブル52に格納されているときには、その車両群について、S302からS306にかけての処理を行う。
以上までの処理が進行方向判定処理である。図12は、この進行方向判定処理を終えた後の内部テーブル52のデータ例である。このデータ例は、進行方向判定処理の処理開始時には図10のデータ例であった内部テーブル52についての、処理終了時のデータ例を表しており、値が未定であった「向き」データに値『−』が格納されている。
次に、図5の処理におけるS106の処理である、使用データ決定処理の詳細について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
図13において、まず、S401は、S409と対になって処理のループを表している。この処理のループは、内部テーブル52にデータが格納されている車両群のうちの1つを処理対象として行われるS402からS408にかけての処理を、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について行うことを表している。
次に、S402において、変数Aに初期値『0』を代入すると共に、変数Nに初期値Nnowを代入する処理をMPU31が行う。なお、初期値Nnowは、本実施例では、直近に実行された測定値取得処理(図5のS103)において取得された検知情報の取得時刻とする。
次に、S403では、処理対象の車両群についての距離R[N]が、所定の距離閾値Rnよりも大きいか否かを判定する処理をMPU31が行う。なお、距離R[N]は、内部テーブル52における処理対象の車両群についてのレコードのうちの、「時刻」データがNであるレコードにおける「距離」データである。つまり、この判定処理は、言い換えると、時刻Nにおいて、処理対象の車両群のレーダ装置11a及び11bからの距離が、距離閾値Rnよりも遠いか否かを判定する処理である。
MPU31は、このS403の判定処理において、距離R[N]が距離閾値Rnよりも大きいと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S404に処理を進め、変数Aの値を『2』増加させる処理を行い、その後はS406に処理を進める。一方、MPU31は、このS403の判定処理において、距離R[N]が距離閾値Rn以下であると判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S405に処理を進め、変数Aの値を『1』だけ増加させる処理を行い、その後はS406に処理を進める。
以上のS403からS405にかけての処理により、処理対象の車両群のレーダ装置11a及び11bからの距離が距離閾値Rnよりも遠い場合には、距離閾値Rn以下の近さである場合よりも変数Aの増分が多くなる。
次に、S406において、MPU31は、変数Aの現在の値が閾値Ath以上となったか否かを判定する処理を行う。MPU31は、ここで、変数Aの値が閾値Ath以上となったと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS408に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、変数Aの値が依然として閾値Ath未満であると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS407に処理を進める。
S407では、変数Nが表している時刻を1時刻前の時刻とする、すなわち、それまでの変数Nの値によって表されていた検知情報の取得時刻を、その1つ前の検知情報が取得された時刻に変更する処理をMPU31が行い、その後はS403に処理を戻す。
S408では、変数Nの現在の値によって特定される時刻のレコードから、初期値Nnowで特定される時刻のレコードまでの各レコードの値を、処理対象の車両群についての受信電力の代表値の算出に使用するデータとして決定する処理をMPU31が行う。なお、この処理によって決定された、受信電力の代表値の算出に使用するデータの個数をNdとする。このNdの値は、後述する受信電力代表値算出処理において使用する。
S409は、S401と対になって表されている処理のループを終了するか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について、S402からS408にかけての処理を行ったと判定したときには、この処理のループを終了して使用データ決定処理を終了させて、図5の走行車線検出処理に処理を戻す。一方、MPU31は、ここで、S402からS408にかけての処理が行われていない車両群のデータが内部テーブル52に格納されているときには、その車両群について、S402からS408にかけての処理を行う。
以上までの処理が使用データ決定処理である。この処理によって、閾値よりも遠い位置を走行している検出対象車両についての走行車線の検出を行う場合に、閾値よりも近い位置を検出対象車両が走行している場合よりも、受信電力の代表値の算出に使用する受信電力値の個数を減少させている。
次に、図5の処理におけるS107の処理である、受信電力代表値算出処理の詳細について、図14のフローチャートと、図15の内部テーブル52のデータ例とを参照しながら説明する。
図15のデータ例は、この受信電力代表値算出処理の処理開始時点のもの、すなわち、前述した使用データ決定処理を終えた直後のものである。なお、このデータ例は、「ID」データが『ID1』である同一の車両群についてのものを抽出したものである。
図14において、まず、S501は、S508と対になって処理のループを表している。この処理のループは、内部テーブル52にデータが格納されている車両群のうちの1つを処理対象として行われるS502からS507にかけての処理を、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について行うことを表している。
次に、S502は、S507と対になって処理のループを表している。この処理のループは、レーダ装置11a及び11bのうちの一方を対象として行われるS503からS507にかけての処理による受信電力の代表値の算出を、レーダ装置11a及び11bの両方について行うことを表している。
図15のデータ例で説明すると、この処理のループでは、MPU31は、まず、レーダaについての「電力」データP11[1]〜P11[5]を対象としてS503からS507の処理を行う。次に、MPU31は、レーダbについての「電力」データP12[1]〜P12[5]を対象としてS503からS507の処理を行う。
なお、以下のS503からS507の説明では、レーダ装置11a及び11bについての「電力」データを、レーダ装置11aとレーダ装置11bとを区別せずにP[x]と称することとする。なお、図15のデータ例においては、xのとり得る値は、1、2、3、4、5のいずれかである。
S503では、処理対象の車両群における処理対象のレーダ装置についての内部テーブル52の「電力」データP[x]を全て参照し、値が格納されていない場合には、仮の値Pvを格納する処理をMPU31が行う。この仮の値Pvは、例えば値『0』でよい。
次に、S504では、処理対象の車両群についての内部テーブル52の「向き」データが値『−』であるか否か、すなわち、処理対象の車両群の進行方向がレーダ装置11a及び11bに近づく向きであるか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、処理対象の車両群の「向き」データが値『−』であると判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S506に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、処理対象の車両群の「向き」データが値『−』ではないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S505に処理を進める。
S505の処理は、S504の判定処理の結果、走行車線検出装置10が、検出対象車両の走行車線の検出を後方検知により行うと判断した結果として行われる処理である。このS505において、MPU31は、処理対象の車両群からの反射波を処理対象のレーダ装置で受信したときの受信電力の代表値として、「電力」データP[x]のうちのNd個のデータの加重平均値Prを算出する処理を行う。但し、このS505では、「電力」データP[x]の取得時刻が現在時刻に近い順のNd個を選択し、選択されたデータに対して、取得時刻が現在時刻に近いほど重みを重くした正順重み付けを与えて加重平均値Prの算出を行う。なお、Ndの値は、前述した使用データ決定処理によって得られている、受信電力の代表値の算出に使用するデータの個数である。
S505の処理によるレーダ装置11aの受信電力の代表値の算出処理の一例として、図15のデータ例においてNdが『3』であった場合の処理の手順を説明する。
この場合には、MPU31は、図15のデータ例から、取得時刻が現在時刻T5以前であって現在時刻T5に近い順に、P11[5]、P11[4]、及びP11[3]を、この順序で選択する。そして、MPU31は、下記の[数1]式の計算を行って加重平均値Pr1を算出し、この加重平均値Pr1を、処理対象の車両群からの反射波をレーダ装置11aで受信したときの受信電力の代表値とする。
なお、上記の[数1]式において、α1、α2、及びα3は、レーダ装置11aでの反射波の受信電力値に与える重みであり、α1>α2>α3である。つまり、取得時刻が現在時刻T5に近い「電力」データほど、与えられる重みが重くなっている。
MPU31は、上述したS505の判定処理を終えた後には、S507に処理を進める。
一方、S506の処理は、S504の判定処理の結果、走行車線検出装置10が、検出対象車両の走行車線の検出を前方検知により行うと判断した結果として行われる処理である。このS506においても、MPU31は、処理対象の車両群からの反射波を処理対象のレーダ装置で受信したときの受信電力の代表値として、「電力」データP[x]のうちのNd個のデータの加重平均値Prを算出する処理を行う。但し、このS506では、「電力」データP[x]の取得時刻が現在時刻に近い順のNd個を選択し、選択されたデータに対して、取得時刻が現在時刻から離れるほど重みを重くした逆順重み付けを与えて加重平均値Prの算出を行う。なお、Ndの値は、前述した使用データ決定処理によって得られている、受信電力の代表値の算出に使用するデータの個数である。
S506の処理によるレーダ装置11aの受信電力の代表値の算出処理の一例として、図15のデータ例においてNdが『3』であった場合の処理の手順を説明する。
この場合には、MPU31は、図15のデータ例から、取得時刻が現在時刻T5以前であって現在時刻T5に近い順に、P11[5]、P11[4]、及びP11[3]を、この順序で選択する。そして、MPU31は、下記の[数2]式の計算を行って加重平均値Pr1を算出し、この加重平均値Pr1を、処理対象の車両群からの反射波をレーダ装置11aで受信したときの受信電力の代表値とする。つまり、取得時刻が現在時刻T5から離れている「電力」データほど、与えられる重みが重くなっている。
なお、上記の[数2]式において、α1、α2、及びα3は、レーダ装置11aでの反射波の受信電力値に与える重みであり、α1>α2>α3である。
なお、本実施例において、α1、α2、及びα3は、[数1]式で使用するものと[数2]式で使用するものとの間で同一としている。つまり、S506の処理においては、[数1]式の右辺の分子側で行われる重み付け加算において、重みα1、α2、及びα3にそれぞれ乗算される3個の「電力」データの順序を、[数1]式に対して逆の順序として、加重平均値Pr1の算出を行っているのである。
なお、上述した重み付け加算においては、重みに乗算される「電力」データの順序を逆順にしていたが、この代わりに、「電力」データに乗算する重みの方の順序を逆順にして重み付け加算を行うようにしてもよい。
MPU31は、上述したS506の判定処理を終えた後には、S507に処理を進める。
S507は、S502と対になって表されている処理のループを終了するか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、レーダ装置11a及び11bの両方について、S503からS506にかけての処理を行って受信電力の代表値を算出したと判定したときには、この処理のループを終了してS508に処理を進める。一方、MPU31は、ここで、S503からS506にかけての処理が行われておらず、受信電力の代表値が算出されていないものが残されていると判定したときには、その車両群について、S503からS506にかけての処理を行う。
S508は、S501と対になって表されている処理のループを終了するか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について、S502からS507にかけての処理を行ったと判定したときには、この処理のループを終了して受信電力代表値算出処理を終了させ、図5の走行車線検出処理に処理を戻す。一方、MPU31は、ここで、S502からS507にかけての処理が行われていない車両群のデータが内部テーブル52に格納されているときには、その車両群について、S502からS507にかけての処理を行う。
以上までの処理が受信電力代表値算出処理である。この処理の結果、全ての車両群について、レーダ装置11aとレーダ装置11bとの各々での反射波の受信電力の代表値が得られる。
次に、図5の処理におけるS108の処理である、車線判定処理の詳細について、図16のフローチャートと、図17の内部テーブル52のデータ例とを参照しながら説明する。
図17のデータ例は、この車線判定処理の処理開始時点のもの、すなわち、前述した受信電力代表値算出処理を終えた直後のものである。なお、「時刻」データが『Tn』である各車両群のレコードには、時刻Tnにおける車両群についてのデータが格納されている。但し、このレコードにおける「電力」データは、受信電力代表値算出処理によって得られた、時刻Tnにおける受信電力の代表値が格納されている。
図16において、まず、S601は、S609と対になって処理のループを表している。この処理のループは、内部テーブル52にデータが格納されている車両群のうちの1つを処理対象として行われるS602からS608にかけての処理を、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について行うことを表している。
次に、S602では、MPU31は、まず、処理対象の車両群についての、レーダ装置11aでの受信電力代表値Pr1及びレーダ装置11bでの受信電力代表値Pr2を内部テーブル52から取得する処理を行う。そして、得られたPr1及びPr2の値が、どちらも有効判定電力閾値Pmよりも小さいか否かを判定する処理をMPU31が行う。ここで、MPU31は、Pr1及びPr2の値がどちらも閾値Pmよりも小さいと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS603に処理を進める。一方、MPU31は、Pr1及びPr2の少なくとも一方の値が閾値Pm以上であると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS604に処理を進める。
S603では、受信電力代表値Pr1及びPr2が共に過小であるために走行車線の判定は不能との判断を下し、処理対象の車両群についての内部テーブル52に、「車線」データとして値『なし』を格納する処理をMPU31が行う。MPU31は、その後はS609に処理を進める。
S604では、受信電力代表値Pr1から受信電力代表値Pr2を減算した値が、車線判定電力閾値Pdよりも大きいか否かを判定する処理をMPU31が行う。ここで、MPU31は、当該減算結果の値が閾値Pdよりも大きいと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS605に処理を進める。一方、MPU31は、当該減算結果の値が閾値Pd以下であると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS606に処理を進める。
S605では、値Pr1が値Pr2よりも顕著に大きいことで、処理対象の車両群はレーダ装置11aの設置車線を走行しているとの判断を下し、処理対象の車両群についての内部テーブル52に、「車線」データとして値『a』を格納する処理をMPU31が行う。MPU31は、その後はS609に処理を進める。
S606では、受信電力代表値Pr2から受信電力代表値Pr1を減算した値が、車線判定電力閾値Pdよりも大きいか否かを判定する処理をMPU31が行う。ここで、MPU31は、当該減算結果の値が閾値Pdよりも大きいと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS607に処理を進める。一方、MPU31は、当該減算結果の値が閾値Pd以下であると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS608に処理を進める。
S607では、値Pr2が値Pr1よりも顕著に大きいことで、処理対象の車両群はレーダ装置11bの設置車線を走行しているとの判断を下し、処理対象の車両群についての内部テーブル52に、「車線」データとして値『b』を格納する処理をMPU31が行う。MPU31は、その後はS609に処理を進める。
S608では、MPU31は、値Pr1と値Pr2との差が小さいことで、処理対象の車両群はレーダ装置11a及び11bの両方の設置車線を走行しているとの判断を下す。その結果、処理対象の車両群についての内部テーブル52に、「車線」データとして値『a,b』を格納する処理をMPU31が行う。MPU31は、その後はS609に処理を進める。
S609は、S601と対になって表されている処理のループを終了するか否かを判定する処理をMPU31が行う。MPU31は、ここで、内部テーブル52にデータが格納されている全ての車両群について、S602からS608にかけての処理を行ったと判定したときには、この処理のループを終了して車線判定処理を終了させて、図5の走行車線検出処理に処理を戻す。一方、MPU31は、ここで、S602からS608にかけての処理が行われていない車両群のデータが内部テーブル52に格納されているときには、その車両群について、S602からS608にかけての処理を行う。
以上までの処理が車線判定処理である。図18は、この車線判定処理を終えた後の内部データ52のテータ例であり、図17のデータ例に対する車線判定処理の処理結果の例である。
なお、この図18のデータ例の説明では、有効判定電力閾値Pmを5[dBmV]とし、車線判定電力閾値Pdを10[dBmV]とする。
図18の例において、例えば、「ID」データが『ID1』である車両群は、受信電力代表値Pr1が『20』であり、受信電力代表値Pr2も『20』である。この場合、図16のS602、S604、及びS606の判定処理の結果がいずれもNoとなるので、「車線」データは『a,b』となる。
また、例えば、「ID」データが『ID2』である車両群は、受信電力代表値Pr1が『20』であり、受信電力代表値Pr2は『2』である。この場合、図16のS602の判定処理の結果はNoであるが、S604の判定処理の結果はYesとなるので、「車線」データは『a』となる。
また、例えば、「ID」データが『ID3』である車両群は、受信電力代表値Pr1が『2』であり、受信電力代表値Pr2も『2』である。この場合、図16のS602の判定処理の結果がYesとなるので、「車線」データは『なし』となる。
以上のようにして、車線判定処理の処理結果が内部テーブル52に格納される。この後に実行される図5のS109の処理である判定結果出力処理では、内部テーブル52から、車線2aと車線2bとの各々について、車両群の存在位置と当該車両群の速度とのデータを抽出し、抽出されたデータを、他の装置に出力する処理をMPU31が行う。図19は、走行車線検出装置の出力データ例である。
走行車線検出装置10は、以上のように動作することで、前方検知と後方検知とのどちらの検知手法によっても、検出対象車両の走行車線の検出を適切に行うことができる。
なお、以上までに説明した実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
車線毎に設置され、各々が設置車線と該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置であって、該車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての該車両による反射波を受信することによって該車両を検知する該レーダ装置と、
前記複数のレーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されている2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両についての前記反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次記憶する記憶部と、
前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置に近づく向きである場合に、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出する算出部と、
前記算出部により算出された受信電力の代表値の大きさを前記2台のレーダ装置の間で比較して、該比較結果に基づいて前記検出対象車両が走行している車線を判定する判定部と、
を備えることを特徴とする走行車線検出装置。
(付記2)
前記算出部は、前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置から遠ざかる向きである場合には、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻に近いほど重みを重くしている正順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出することを特徴とする付記1に記載の走行車線検出装置。
(付記3)
前記算出部は、前記逆順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みとして、前記正順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みと同一のものを使用することを特徴とする付記2に記載の走行車線検出装置。
(付記4)
前記レーダ装置は、検知した車両の移動方向が該レーダ装置に近づく向きか該レーダ装置から遠ざかる向きかを表す移動方向情報を検知結果として出力し、
前記算出部は、前記受信電力の代表値の算出に前記逆順重み付けと前記正順重み付けとのどちらを用いるかを、前記移動方向情報に基づいて決定する、
ことを特徴とする付記2又は3に記載の走行車線検出装置。
(付記5)
前記レーダ装置は、検知した車両の該レーダ装置からの距離を検知結果として出力し、
前記算出部が前記所定時刻における前記受信電力の代表値の算出に用いる前記受信電力値の個数を、前記所定時刻における前記検出対象車両の前記レーダ装置からの距離に基づいて決定する決定部を更に備える、
ことを特徴とする付記1から4のうちのいずれか一項に記載の走行車線検出装置。
(付記6)
車線毎に設置され、各々が設置車線と該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置であって、該車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての該車両による反射波を受信することによって該車両を検知する該レーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されている2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両についての前記反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次取得して記憶部に記憶させ、
前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置に近づく向きである場合に、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出し、
前記算出された受信電力の代表値の大きさを前記2台のレーダ装置の間で比較して、該比較結果に基づいて前記検出対象車両が走行している車線を判定する、
ことを特徴とする走行車線検出方法。
(付記7)
前記所定時刻における受信電力の代表値の算出では、前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置から遠ざかる向きである場合には、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻に近いほど重みを重くしている正順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出することを特徴とする付記6に記載の走行車線検出方法。
(付記8)
前記所定時刻における受信電力の代表値の算出では、前記逆順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みとして、前記正順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みと同一のものを使用することを特徴とする付記7に記載の走行車線検出方法。
(付記9)
前記レーダ装置は、検知した車両の移動方向が該レーダ装置に近づく向きか該レーダ装置から遠ざかる向きかを表す移動方向情報を検知結果として出力し、
前記所定時刻における受信電力の代表値の算出では、前記受信電力の代表値の算出に前記逆順重み付けと前記正順重み付けとのどちらを用いるかを、前記移動方向情報に基づいて決定する、
ことを特徴とする付記7又は8に記載の走行車線検出方法。
(付記10)
前記レーダ装置は、検知した車両の該レーダ装置からの距離を検知結果として出力し、
前記所定時刻における前記受信電力の代表値の算出に用いる前記受信電力値の個数を、前記所定時刻における前記検出対象車両の前記レーダ装置からの距離に基づいて決定する、
ことを特徴とする付記6から9のうちのいずれか一項に記載の走行車線検出方法。
(付記11)
車線毎に設置され、各々が設置車線と該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置であって、該車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての該車両による反射波を受信することによって該車両を検知する該レーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されている2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両についての前記反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次取得して記憶部に記憶させ、
前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置に近づく向きである場合に、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出し、
前記算出された受信電力の代表値の大きさを前記2台のレーダ装置の間で比較して、該比較結果に基づいて前記検出対象車両が走行している車線を判定する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記12)
前記所定時刻における受信電力の代表値の算出では、前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置から遠ざかる向きである場合には、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻に近いほど重みを重くしている正順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出することを特徴とする付記11に記載のプログラム。
(付記13)
前記所定時刻における受信電力の代表値の算出では、前記逆順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みとして、前記正順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みと同一のものを使用することを特徴とする付記12に記載のプログラム。
(付記14)
前記レーダ装置は、検知した車両の移動方向が該レーダ装置に近づく向きか該レーダ装置から遠ざかる向きかを表す移動方向情報を検知結果として出力し、
前記所定時刻における受信電力の代表値の算出では、前記受信電力の代表値の算出に前記逆順重み付けと前記正順重み付けとのどちらを用いるかを、前記移動方向情報に基づいて決定する、
ことを特徴とする付記12又は13に記載のプログラム。
(付記15)
前記レーダ装置は、検知した車両の該レーダ装置からの距離を検知結果として出力し、
前記所定時刻における前記受信電力の代表値の算出に用いる前記受信電力値の個数を、前記所定時刻における前記検出対象車両の前記レーダ装置からの距離に基づいて決定する処理を前記コンピュータに更に実行させる、
ことを特徴とする付記11から14のうちのいずれか一項に記載のプログラム。
1、1a、1b、11a、11b レーダ装置
2a、2b 車線
3、3a、3b 検知範囲
4 重複検知範囲
5 車両
6 車両群
10 走行車線検出装置
12 記憶部
13 算出部
14 判定部
20 決定部
30 コンピュータ
31 MPU
32 ROM
33 RAM
34 ハードディスク装置
35 入力装置
36 表示装置
37 インタフェース装置
38 記録媒体駆動装置
39 バスライン
40 可搬型記録媒体
51a、51b 検知情報テーブル
52 内部テーブル

Claims (5)

  1. 車線毎に設置され、各々が設置車線と該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置であって、該車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての該車両による反射波を受信することによって該車両を検知する該レーダ装置と、
    前記複数のレーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されている2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両についての前記反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次記憶する記憶部と、
    前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置から遠ざかる向きである場合には、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻に近いほど重みを重くしている正順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出する一方で、前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置に近づく向きである場合に、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出する算出部と、
    前記算出部により算出された受信電力の代表値の大きさを前記2台のレーダ装置の間で比較して、該比較結果に基づいて前記検出対象車両が走行している車線を判定する判定部と、
    を備え
    前記算出部は、前記逆順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みとして、前記正順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みと同一のものを使用する、
    ことを特徴とする走行車線検出装置。
  2. 前記レーダ装置は、検知した車両の移動方向が該レーダ装置に近づく向きか該レーダ装置から遠ざかる向きかを表す移動方向情報を検知結果として出力し、
    前記算出部は、前記受信電力の代表値の算出に前記逆順重み付けと前記正順重み付けとのどちらを用いるかを、前記移動方向情報に基づいて決定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の走行車線検出装置。
  3. 前記レーダ装置は、検知した車両の該レーダ装置からの距離を検知結果として出力し、
    前記算出部が前記所定時刻における前記受信電力の代表値の算出に用いる前記受信電力値の個数を、前記所定時刻における前記検出対象車両の前記レーダ装置からの距離に基づいて決定する決定部を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の走行車線検出装置。
  4. 車線毎に設置され、各々が設置車線と該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置であって、該車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての該車両による反射波を受信することによって該車両を検知する該レーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されている2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両についての前記反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次取得して記憶部に記憶させ、
    前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置から遠ざかる向きである場合には、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻に近いほど重みを重くしている正順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出する一方で、前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置に近づく向きである場合に、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出し、
    前記算出された受信電力の代表値の大きさを前記2台のレーダ装置の間で比較して、該比較結果に基づいて前記検出対象車両が走行している車線を判定
    前記受信電力の代表値の算出では、前記逆順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みとして、前記正順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みと同一のものを使用する、
    ことを特徴とする走行車線検出方法。
  5. 車線毎に設置され、各々が設置車線と該設置車線に隣接する隣接車線とを検知範囲に含む複数のレーダ装置であって、該車線を走行している車両へ照射したレーダ波についての該車両による反射波を受信することによって該車両を検知する該レーダ装置に含まれている、隣接した車線に設置されている2台のレーダ装置の各々が、検出対象車両についての前記反射波を所定の時間間隔で受信した時点での受信電力の瞬時値を、受信電力値として順次取得して記憶部に記憶させ、
    前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置から遠ざかる向きである場合には、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻に近いほど重みを重くしている正順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出する一方で、前記検出対象車両の移動方向が前記レーダ装置に近づく向きである場合に、前記2台のレーダ装置の各々について、前記記憶部に記憶されている、取得時刻が所定時刻以前であって該所定時刻に近い順の所定個数の受信電力値に対して、該受信電力値の取得時刻に応じた重み付けであって取得時刻が該所定時刻から離れるほど重みを重くしている逆順重み付けを与えたときの受信電力値の加重平均値を、該所定時刻における受信電力の代表値として算出し、
    前記算出された受信電力の代表値の大きさを前記2台のレーダ装置の間で比較して、該比較結果に基づいて前記検出対象車両が走行している車線を判定する、
    処理をコンピュータに実行させ
    前記受信電力の代表値の算出では、前記逆順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みとして、前記正順重み付けにおいて所定個数の受信電力値に対して与える所定数個の重みと同一のものを使用する、
    プログラム。
JP2012036831A 2012-02-22 2012-02-22 走行車線検出装置、走行車線検出方法、及びプログラム Active JP5867153B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012036831A JP5867153B2 (ja) 2012-02-22 2012-02-22 走行車線検出装置、走行車線検出方法、及びプログラム
US13/742,132 US9134408B2 (en) 2012-02-22 2013-01-15 Apparatus and method for traffic lane detection
EP13151560.3A EP2631671B1 (en) 2012-02-22 2013-01-17 Apparatus and method for traffic lane detection
KR20130006505A KR101450997B1 (ko) 2012-02-22 2013-01-21 주행 차선 검출 장치, 주행 차선 검출 방법, 및 프로그램을 기록한 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012036831A JP5867153B2 (ja) 2012-02-22 2012-02-22 走行車線検出装置、走行車線検出方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013171540A JP2013171540A (ja) 2013-09-02
JP5867153B2 true JP5867153B2 (ja) 2016-02-24

Family

ID=47747335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012036831A Active JP5867153B2 (ja) 2012-02-22 2012-02-22 走行車線検出装置、走行車線検出方法、及びプログラム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9134408B2 (ja)
EP (1) EP2631671B1 (ja)
JP (1) JP5867153B2 (ja)
KR (1) KR101450997B1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101502094B1 (ko) * 2014-11-18 2015-03-13 엘아이지넥스원 주식회사 차량 이탈 방지 장치
KR101502549B1 (ko) * 2014-11-18 2015-03-12 엘아이지넥스원 주식회사 차량용 레이더를 이용하여 차량 이탈을 방지하기 위한 방법
CN111366926B (zh) * 2019-01-24 2022-05-31 杭州海康威视系统技术有限公司 跟踪目标的方法、装置、存储介质和服务器
CN110021167A (zh) * 2019-04-09 2019-07-16 杭州路灵信息技术有限公司 一种高速公路云巡查系统及数据处理方法
CN111369795B (zh) * 2020-03-09 2022-11-08 深圳大学 一种车流量统计方法、装置、设备及存储介质
CN112700647B (zh) * 2020-12-29 2022-09-16 杭州海康威视数字技术股份有限公司 监测车辆行驶信息的方法及装置
CN113516391A (zh) * 2021-07-15 2021-10-19 环球车享汽车租赁有限公司 处理车辆巡检任务的方法、计算设备和存储介质
CN114093166B (zh) * 2021-11-17 2022-10-25 上海交通大学 一种面向无信号灯岔口的集中式混合车辆协调优化方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3810357A1 (de) * 1988-03-26 1989-10-05 Licentia Gmbh Verfahren zur lokalen verkehrsdatenerfassung und -auswertung und vorrichtung zum durchfuehren des verfahrens
US7012547B2 (en) * 1990-05-17 2006-03-14 Transcore, Inc. Electronic vehicle toll collection system and method
JP2857243B2 (ja) * 1990-09-18 1999-02-17 富士通株式会社 レーダ受信機
JPH1186183A (ja) 1997-09-11 1999-03-30 Hitachi Ltd 交通流計測装置、及びこれを利用する装置
US6025799A (en) * 1998-03-06 2000-02-15 Mark Iv Industries Limited Short range position locating system for transponder
JP2981885B1 (ja) 1998-07-31 1999-11-22 建設省土木研究所長 道路状況把握装置
US6970102B2 (en) * 2003-05-05 2005-11-29 Transol Pty Ltd Traffic violation detection, recording and evidence processing system
JP4651936B2 (ja) * 2003-12-17 2011-03-16 積水樹脂株式会社 移動体検知・報知システム
JP5625420B2 (ja) * 2010-03-19 2014-11-19 富士通株式会社 車両検知装置および車両検知システム

Also Published As

Publication number Publication date
KR20130096649A (ko) 2013-08-30
EP2631671B1 (en) 2017-07-26
JP2013171540A (ja) 2013-09-02
US9134408B2 (en) 2015-09-15
EP2631671A1 (en) 2013-08-28
KR101450997B1 (ko) 2014-10-15
US20130214962A1 (en) 2013-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5867153B2 (ja) 走行車線検出装置、走行車線検出方法、及びプログラム
EP2674778B1 (en) Monitoring device, monitoring method and program
Zhang et al. Track segment association for GMTI tracks of evasive move-stop-move maneuvering targets
KR101598208B1 (ko) 레이더를 이용한 타겟 검출 장치 및 방법
KR101441231B1 (ko) 이동체 추적 장치, 이동체 추적 방법, 및 프로그램을 기록한 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP4637690B2 (ja) 道路形状認識装置
CN107923977B (zh) 用于获取道路区段的停车面积的方法
JP2017026555A (ja) 移動体検出装置及び運転支援装置
KR101620239B1 (ko) 차선 판정 장치, 차선 판정 방법 및 차선 판정용 컴퓨터 프로그램이 기록된 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP5526826B2 (ja) 目標物探知装置および目標物探知方法
CN110426714A (zh) 一种障碍物识别方法
JP6396647B2 (ja) 障害物検知装置及び障害物検知方法
JP5436652B1 (ja) 車両の周辺監視装置及び車両の周辺監視方法
CN112526525A (zh) 对静态对象和动态对象的分类
WO2022005357A1 (en) Self-test method for a ranging sensor-arrangement of a work machine
RU2568187C1 (ru) Способ обнаружения высокоскоростных воздушных целей
US20240193796A1 (en) Prediction system, prediction apparatus, and prediction method
KR102209671B1 (ko) 주변 차량의 경로를 예측하기 위한 경로 예측 시스템 및 방법
WO2022005358A1 (en) Self-test method for a ranging sensor-arrangement of a work machine
CN116660914A (zh) 为借助传感器系统的对象标识提供分类结果的方法和设备
CN117516654A (zh) 道路积水的检测方法与装置
JP2013160730A (ja) 目標物追尾装置
JP2017049197A (ja) 情報処理装置、プログラムおよび推定方法
KR20140083753A (ko) 제약조건을 반영한 표적추적방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5867153

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150