JP2005337235A - ガスタービンプラント - Google Patents

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Abstract

【課題】春秋期にガスタービンの吸気をLNG蒸発熱で冷却する場合、夏期同等の吸気温度低下能力(冷熱処理能力)は必ずしも必要としない。そこで春秋期での必要性に合わせたコンパクトな吸気冷却システムを構築する。
【解決手段】液化撚料蒸発部と吸気冷却部及び第2冷却部を有し、吸気冷却部及び第2冷却部とに任意に冷熱を配分する。極低温の冷却媒体を、温度信号により調節配分する弁を通して、吸気冷却部及び第2冷却部の両方に送り、この冷却媒体をその部の循環冷却媒体と混合して冷却対象流体が凍結しない温度以上とする。
【選択図】 図2

Description

本出願は、ガスタービンの吸気を冷却する設備について、特には春秋期に関するもので、LNG蒸発器からの冷却媒体送り出し量を少なくする技術、吸気冷却部と他の冷却部とに冷却媒体を配分する技術、そして吸気冷却部を効率よく冷却する技術に関する。
従来は、吸気冷却は、ピーク時対応を主とした技術が中心であり、或いは吸気冷却を全く使用しない時期との切り替えに関するものが対象であり、それらの中間の時期における使用に関しての技術は特に無かった。
従来の例として、吸気冷却に送る冷却媒体は、そのまま冷却に使用するためその温度は0℃近辺またはそれを超えることになるので、多量の流量が必要であり、そのための配管は大きいものになる(特許文献1,2,3)。そしてLNG蒸発熱が余剰の場合の対応は不明のものもある(特許文献4)。そして吸気温度に対して冷熱を配分するものは無かった。
特開平06−213001号公報 特開平09−014587号公報 特開平11−101130号公報 特開平11−117766号公報
吸気冷却に使用できる冷熱量は、吸気がドライ時換算で15〜20℃程度ある。ガスタービンの傾向として、燃焼器の温度が上昇(たとえば1500℃)したり、翼を水蒸気冷却したりする方向にあるが、この場合には、さらに冷熱量が増加する傾向にある。そして真夏はこの程度の冷熱量で冷却することが好ましい。
そして春秋期にも吸気冷却した方が、出力増加及び熱効率が当然向上するので望ましい。しかし吸気冷却の熱交換器は0℃以下にすると吸気中の水分を凍結させるので熱交換器の最低温度は一般に0℃程度に制限される。
そして春秋期に上記の冷熱量を全て吸気冷却に使用とすると、吸気温度が低いため伝熱温度差が少なくなるので、熱交換器の伝熱面積はさらに広い面積が必要になる。一方、春秋期には真夏ほどの出力の絶対必要性は少ない。したがって、春秋期には真夏よりは吸気冷却の度合いを小さくしてもよい。この場合には吸気冷却部分の熱交換器の伝熱面積は真夏の条件のものが使用できる。
吸気冷却の度合いを小さくするということは、吸気冷却だけでは冷熱が過剰になるので他にも冷熱を配分してやる必要がある。冷熱を配分するに際して、大元のLNG蒸発器は共通化した方がコストで有利である。そしてLNG蒸発器を共通化すると、冷却媒体で冷却する個所が複数になるので、冷却媒体を送る配管はできるだけ小さい方が好ましい。そして冷却媒体を送る配管を小さくするには冷却媒体の温度を下げればよいが、一方、冷却対象物(水分も含む吸気、海水など)を凍結させると伝熱量が大幅低下するのでこれは避けなければならない。そこで、吸気冷却部(冷却管)において、冷却媒体の最低温度を0℃程度に制限することになるが、この場合には循環流量が多くなる。したがって吐出量が多いポンプが必要になるが、ポンプ容量や配管径は小さいことが好ましい。
第1の発明(図1〜3,7〜12参照)では、コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で吸気を冷却するガスタービンプラントにおいて、液化燃料蒸発部及び第2冷却部を有するか又はこれらと熱の出入りで関係し、液化燃料蒸発部では液化燃料を蒸発させて冷熱を発生し、第2冷却部では上記冷熱で海水などを冷却し、そして上記冷熱で該コンプレッサー吸気を冷却する吸気冷却部を有し、液化燃料の蒸発で生じた冷熱は、吸気冷却部側と第2冷却部側の両方に共通の冷却媒体を用いて供給し、そして供給する冷熱を、冷却媒体の流量調整で任意の割合に配分することを特徴とするガスタービンプラントからなる。
上記の構成により、共通の冷却媒体を用いることで液化燃料蒸発部を簡素でき、また冷却媒体を任意に配分することで、吸気冷却部を春期(概略4,5月)、夏期(概略6〜8月)、秋期(概略9、10月)にかけて使用できる。
なお、本出願では、「吸気冷却部」とは、吸気を冷却する冷却管などからなり、複数でも構わない。また「第2冷却部」とは、吸気冷却を除いた対象を冷却するもので、海水などを冷却する熱交換器などからなるが、冷却対象は特に限定しない。冷却対象は真水、外気でも良い。そしてこの第2冷却部は複数でも構わない。そしてポンプ類があればそれも含む。そして「第2冷却部」は「他の冷却部」と読み替えることが出来る。
また、本出願では、「冷却媒体」とは主に不凍液(ブライン)であり、冷却方法によってはフロン類、アンモニア、炭化水素類などを含む。不凍液の場合では、氷点(0℃)以下で凍結せずに熱を蓄積でき、搬送できる流体を言う。そして、凍結開始温度が低いほうが好ましく、そして比熱は高いほうが好ましい。不凍液の例としては水にグリコール類やアルコール類又は塩類を混合したものがある。
そして、液化燃料蒸発部から供給する冷却媒体の温度は、高くても氷点(0℃)以下が好ましく、さらに好ましくは−10℃以下、より好ましくは−10〜−50℃程度である。この温度が高い場合は、流量や配管径が大きくなるデメリットがあり、一方低い場合は冷却媒体が凍結する懸念がある。
第2の発明(図1〜3,7〜12参照)では、コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で吸気を冷却するガスタービンプラントにおいて、液化燃料蒸発部及び第2冷却部を有するか又はこれらと熱の出入りで関係し、液化燃料蒸発部では液化燃料を蒸発させて冷熱を発生し、第2冷却部では上記冷熱で海水などを冷却し、第2冷却部の冬期における冷却能力は、吸気冷却部への冷熱供給を停止しても上記冷熱を全量処理できる冷却容量を有し、そして上記冷熱で該コンプレッサー吸気を冷却する吸気冷却部を有し、吸気冷却部の夏期電力ピーク時における冷却能力は、該ガスタービンの燃料分の蒸発冷熱を全量処理できる冷却容量を有し、液化燃料の蒸発で生じた冷熱は、吸気冷却部側と第2冷却部側の両方に供給することを特徴とするガスタービンプラントからなる。
電力供給の面から最もタイトな夏期の電力ピーク時には液化燃料蒸発部からの冷熱を十分に吸気冷却に使用でき、一方冬期には、吸気冷却部に冷熱を送らずにできる。
第3の発明(図1〜3,7〜12参照)では、コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で吸気を冷却するガスタービンプラントにおいて、液化燃料蒸発部及び第2冷却部を有するか又はこれらと熱の出入りで関係し、液化燃料蒸発部では液化燃料を蒸発させて冷熱を発生し、第2冷却部では上記冷熱で海水などを冷却し、そして上記冷熱で該コンプレッサー吸気を冷却する吸気冷却部を有し、吸気冷却部は冷却媒体の独立した循環経路を有し、液化燃料の蒸発で生じた冷熱は、吸気冷却部と第2冷却部に温度が氷点以下で配分し、吸気冷却部では上記冷熱で該コンプレッサー吸気を冷却するが、冷却媒体を混合することで吸気を冷却する温度は氷点より高くすることを特徴とするガスタービンプラントからなる。
氷点下より低い温度の冷却媒体を液化燃料蒸発部から送り出すので、供給量を少なくでき配管径を小さくできる。そして吸気冷却部と第2冷却部に関しての少なくとも吸気冷却部は独立した循環経路があるので、供給を受けた冷熱の温度より高い温度で対象物を冷却できる。したがって、対象物の凍結を防止できる。
第4の発明(図2,11参照)では、コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で吸気を冷却するガスタービンプラントの吸気冷却方法において、液化燃料蒸発部及び第2冷却部を有するか又はこれらと熱の出入りで関係し、液化燃料蒸発部では液化燃料を蒸発させて冷熱を発生し、第2冷却部では上記冷熱で海水などを冷却し、そして上記冷熱で該コンプレッサー吸気を冷却する吸気冷却部を有し、液化燃料の蒸発で生じた冷熱は、吸気冷却部側と第2冷却部側の両方に供給でき、そして液化燃料蒸発部から吸気冷却部に供給する冷熱は、コンプレッサー側の温度で判断して冷却媒体を流量調整し、残冷熱を第2冷却部に供給することを特徴とするガスタービンプラントの吸気冷却方法からなる。この構成により、コンプレッサー吸気中の水分を凍結しない温度にコントロールでき、また吸気冷却部の最低温度を0℃に設定すると、冷熱を最大限活用できる。
第5の発明(図1〜3,7〜12参照)では、コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で吸気を冷却するガスタービンプラントの吸気冷却方法において、液化燃料蒸発部及び第2冷却部を有するか又はこれらと熱の出入りで関係し、液化燃料蒸発部では液化燃料を蒸発させて冷熱を発生し、第2冷却部では上記冷熱で海水などを冷却し、そして上記冷熱で該コンプレッサー吸気を冷却する吸気冷却部を有し、液化燃料の蒸発で生じた冷熱は、吸気冷却部側と第2冷却部側の両方に供給でき、該ガスタービンの運転開始時においては、上記冷熱は第2冷却部で実質的に全て処理し、そして、該ガスタービンが立ち上がった後に吸気冷却部側に冷熱を配分することを特徴とするガスタービンプラントの吸気冷却方法からなる。
ガスタービンの運転開始時から吸気冷却を始めると、吸気冷却部が0℃より低くなって凍結の可能性があるので、冷熱を第2冷却部で実質的に全て処理することで、吸気冷却部の凍結を防止する。
第6の発明(図1〜3,7〜12参照)では、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で吸気を冷却するガスタービンプラントの吸気冷却方法において、液化燃料蒸発部及び第2冷却部を有するか又はこれらと熱の出入りで関係し、液化燃料蒸発部では液化燃料を蒸発させて冷熱を発生し、第2冷却部では上記冷熱で海水などを冷却し、そして上記冷熱で該コンプレッサー吸気を冷却する吸気冷却部を有し、ガスタービンの全負荷時で比較して、春秋期には、吸気冷却部への冷熱の供給量を、夏期より少なくすることを特徴とするガスタービンプラント吸気冷却方法からなる。この構成により吸気冷却部における冷却媒体が熱を吸収する伝熱面積を少なくできる。
第7の発明(図3〜5参照)では、コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で吸気を冷却するガスタービンプラントにおいて、吸気を一旦冷却した冷却媒体を、温度がより低い冷却媒体と混合し、混合したこの冷却媒体でさらに吸気を冷却することを特徴とするガスタービンの吸気冷却プラントからなる。この構成によって、吸気冷却部での冷却媒体循環量を少なくでき、また循環中の冷却媒体の温度を低く保てる。この技術は、シャーベット状態に凍らせて、それを解凍して吸気冷却する際の技術にも使用できる。
第8の発明(図6参照)では、コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で吸気を冷却するガスタービンプラントにおいて、吸気を冷却した冷却媒体を冷却管の集合部(ヘッダーなど)で、温度が極低温の冷却媒体を通して冷却し、つぎに冷却された冷却媒体はさらに吸気を冷却し、冷却媒体を冷却した冷却媒体は、吸気冷却部を循環することを特徴とするガスタービンの吸気冷却プラントからなる。
本出願では次の効果が得られる。(1)LNG蒸発器が1系列で最小の1台で済みしかも容積を小さくできる。(2)LNG蒸発器に冷却媒体を循環させるポンプの容量を小さくでき、配管も小さくできる。(3)吸気冷却部で循環している冷却媒体の温度を低く保てる、あるいはその流量を少なくできる。(4)吸気冷却部への冷熱の配分を任意に変えられるので、春期、夏期、秋期の吸気冷却の度合いを容易に対応できる。
発明の実施するための最良の形態
コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で、コンプレッサー吸気を冷却するガスタービンプラントにおいて、冷却媒体により液化燃料を蒸発させる液化燃料蒸発器と、冷却媒体によりコンプレッサー吸気を冷却する吸気冷却部と、冷却媒体により海水などを冷却させる第2冷却部とを有し、液化燃料蒸発器からの冷熱を有する冷却媒体を吸気冷却部と第2冷却部とに任意の割合に配分する手段、吸気冷却部からの冷却媒体が冷熱を受ける箇所に戻る手段、第2冷却部からの冷却媒体が冷熱を受ける箇所に戻る手段を設けたことを特徴とするガスタービンプラントからなる。また、冷却媒体を配分する温度は氷点以下が好ましい。
図1は本出願における実施の形態である。LNG(液化燃料)蒸発器9で冷却した(0℃以下、さらには−20℃〜−50℃程度が好ましい)冷却媒体(不凍液/冷媒)は調節弁14と同15で配分される。調節弁14を出た冷却媒体は、冷却管3、混合器7、ポンプ12からなる吸気冷却部16に入る。なお吸気冷却部16は冷却媒体の独立した循環経路を有する。混合器7を出た冷却媒体は0℃程度もしくは0℃より少し高めであり、ポンプ12で冷却管3に送られる。そして冷却媒体は冷却管3で吸気を冷却して温度は10℃程度となり、その一部はLNG蒸発器に送り、残りは混合器7に戻って循環する。冷却媒体としては不凍液(水とアルコール類の混合物など)などを使用する。
一方、調節弁15を出た冷却媒体は、混合器8、熱交換器10、ポンプ13からなる第2冷却部17に入る。そして第2吸気冷却部17は独立した循環経路を有する。混合器8を出た冷却媒体は約−2℃である。そして冷却媒体は熱交換器で海水などを冷却し温度は約10℃となり、その一部はLNG蒸発器に送り、残りは混合器8に戻る。
図1では、調節弁14,同15で冷却媒体流量を配分して、各々の循環経路の冷却媒体と混合するので、各冷却部で冷却に供する冷却媒体の温度は、対象流体の凍結温度以上とすることができる。それらの温度は各々独立して設定できる。
そして冷却管入口温度を0℃、同出口温度を10℃、LNG蒸発器からの出口温度を−30℃とすると、ポンプ12の循環経路の流量を100(指数)とすると、ポンプ11から送られる循環量は25(指数)で済む。
ポンプ11の循環量を少なくできるので、ポンプ容量やLNG蒸発器の容量及び配管類も小さくでき、またそれらの運転時の電力消費量も当然小さくできる。
そして図1,3〜9,12では、「極低温」とは、温度が高くても氷点(0℃)以下、好ましくは−数10℃、さらに好ましくは−20〜−50℃程度である。この温度が高い場合は、流量や配管径が大きくなるデメリットがあり、一方低い場合は冷却媒体が凍結する懸念があり、また配管の熱膨張や材料強度などのエンジンアリング面の問題もある。したがってこの温度は使用する冷却媒体の物性や許容流量などから決めることができる。
図2は本出願における実施の形態である。図1との相違点は、吸気冷却側の温度信号で調節弁14,同15を調整する点である。図2では制御盤18を備えており、これにより吸気冷却部(主に冷却管もしくは冷却管を流れる冷却媒体)の温度信号により調節弁14,同15の開度を電動で調節して各冷却部へ送る流量を調節する。それによって吸気冷却部の凍結を防止し、かつ吸気冷却温度を限界もしくは限界近傍まで低下できる。また各冷媒流路には当然流量計を設けている。
図2の制御盤18に入る温度信号としては、吸気室入り口、冷却管、及び冷却後の3点の温度信号であるが、各々複数点の方が高精度を得られるので好ましい。制御盤18に入る信号としてはその他に吸気冷却循環路各部の温度及び流量信号、また熱交換器10の温度信号や流量信号を入れて最適状態を形成することが好ましい。
図3は本出願における実施の形態である。図1とは吸気冷却部45が異なる。ここではポンプ41で冷却媒体を独立した経路で循環させている。そして調節弁43を出た極低温の冷却媒体を、ポンプ41で循環するものと吸気冷却途中の冷却媒体に混合するものとに分ける。ポンプ41で冷却管33に送った冷却媒体は、吸気を冷却して温度が上昇した後に極低温の冷却媒体を混合する。これにより循環中の冷却媒体温度を低く保てる。この図では、冷却媒体と吸気の熱交換は向流熱交換であるが、冷却開始と終了とで冷却媒体の温度差を小さくできる。また、この温度差を同一にする場合には冷却管を流れる量を1/2〜数分の1まで大幅に少なくすることもできる。
図1〜図3では、真夏においては、吸気冷却部側の調節弁14,同43を全開し、第2冷却部側の調節弁15,同44を全閉とすることができる。一方冬期においては、吸気冷却部側の調節弁14,同43を全閉し、第2冷却部側の調節弁15,同44を全開とすることができる。また図1〜図3では、LNG蒸発部1台につき吸気冷却部1基であるが、LNG蒸発部は集合するとスペースやコストで有利になることがあり、したがって、LNG蒸発部1台につき吸気冷却部を複数にすることができる。また逆に吸気冷却部1基に対してLNG蒸発部を複数とすることもできる。また図1〜図3では循環している冷却媒体は同じである。
図4は本出願における参考図である。吸気冷却部分の冷却媒体(不凍液/冷媒)のフローチャートである。この図ではポンプ54で冷却媒体を循環させている。LNG蒸発器からの極低温の冷却媒体をヘッダーに入る前の冷却媒体に混入して冷却媒体全体の温度を低下させる。また、極低温の冷却媒体を循環経路に入れる前に、入れる量と略同等量の冷却媒体をヘッダーから抜き出してLNG蒸発器に送る。この冷却媒体をLNG蒸発器で冷却して極低温の冷却媒体として吸気冷却部で同様に循環させる。
図5は本出願における参考図である。ヘッダー周りの図であり、極低温の冷却媒体(不凍液)を循環経路に入れる例を2例示している。1例はLNG蒸発器からの極低温の冷却媒体を極低温管63で連通管62に入れている。もう1例はLNG蒸発器からの極低温の冷却媒体を極低温管64でヘッダー61の内部に入れている。そして極低温の冷却媒体を循環している経路に入れる際に、入れる量と略同等量の冷却媒体を抜き出しているが、抜き出しはヘッダー下部から行っている。この図で「流入側」とは、冷却管を通して冷却媒体が集まる側を指し、「流出側」とは、冷却媒体を冷却管に送り出す側を指している。極低温の冷却媒体の混入は、出来るだけ「流出側」より前側が、混合度合いからは好ましい。
図6は参考図である。循環している不凍液は不凍液入口配管71から冷却管72内を流れて吸気を冷却する。冷却に使用した不凍液は、ヘッダー74に入り、この中では不凍液が間接冷却管75,同76で冷却される。間接冷却管75にはLNGを蒸発させて冷却した不凍液が循環している。冷却された循環不凍液は再び吸気を冷却する。なお、間接冷却管75,同76の材質は、熱伝導率が大きいものが特に好ましく、銅などが良い。間接冷却管75,同76の両側は液体であるので気体と比べて熱伝導には条件が良い。この間接冷却管75,同76に銅を使用した場合には、冷却管72の伝熱面積と比べてもきわめて少ない伝熱面積でも大きな熱伝導を得られる。
図4〜図6の技術は、この技術は、シャーベット状態に凍らせて、それを解凍して冷却する際の技術にも使用できる。例えば氷蓄熱でのシャーベット状の冷却媒体を吸気冷却に使用する際に使用できる。この場合、「LNG蒸発器」を「氷蓄熱槽」あるいは「シャーベットタンク」などに置き換える。また、空調設備にも使用できる。この場合には「吸気」を「冷却対象」又は「空気」などに読み替える。
図3〜図5は、各々冷却部分の前でLNG蒸発器に送る冷却媒体を抜き出しているが、途中の抜き出しは無しでも構わないし、途中の抜き出しを一部省略しても良い。但しこの場合、各冷却部分を流れる冷却媒体の流量は順次増加することになる。この場合、極低温の冷却媒体は、前記の流量増加により、後になるほど増加させることが望ましい。そして後になるほど、冷却能力は大きくなる。
図7は本出願における実施の形態である。図3の経路とは吸気冷却部95が異なる。ここではポンプ91で冷却媒体を独立した経路で循環させている。そして調節弁93を出た極低温(0℃以下、−10℃以下が好ましい)の冷却媒体をポンプ91とで循環するものと吸気冷却途中の冷却媒体に混合するものとに分ける。ポンプ91で冷却管83に送った冷却媒体は、吸気を冷却して温度が上昇した後に極低温の冷却媒体を混合する。これにより冷却媒体温度を低く保てる。この図では、冷却媒体と吸気の熱交換は向流熱交換であるが、冷却開始と終了とで冷却媒体の温度差を小さくできる。また、この温度差を同一にする場合には冷却管を流れる量を1/2〜数分の1まで大幅に少なくすることもできる。なお循環している冷却媒体には水とエチレングリコール混合液を使用している。
図8は本出願における実施の形態である。図1とは、109LNG(液化燃料)蒸発器が異なる。LNG(液化燃料)蒸発器109では中間冷却媒体(気化・凝縮熱利用)110が介在してLNGから冷却媒体に冷熱を移動している。中間冷却媒体110の例としてはフロン類、ブタンなどの炭化水素類、アンモニアなどである。なお循環している冷却媒体(不凍液)には水とエチレングリコール混合液を使用している。
図9は本出願における実施の形態である。図7とは、吸気冷却部137側に熱交換器129が介在していること及びタンク139,140を備えていることが異なる。熱交換器129があることで、LNG冷却側の冷却媒体と吸気冷却部の冷却媒体の種類を分けることができる。例えばLNG冷却側に可燃性の冷却媒体(水と高濃度アルコールを含む不凍液)を使用し、吸気冷却部の冷却媒体に難燃性の冷却媒体(水と低濃度アルコールを含む不凍液)を使用することができる。一方吸気冷却部タンク139,140は冷却媒体の供給・貯蔵用であり、他の図にも同様に備えることができる。
図7〜図9における極低温の冷却媒体の温度は、0℃以下、好ましくは−10℃以下である。
図10は本出願における実施の形態である。図1とは、第2冷却部が異なる。第2冷却部には循環経路が無く、LNG蒸発器からの冷却媒体でそのまま冷却する。一方、吸気冷却部154には循環経路がある。第2冷却部の熱交換器148は海水を冷却しているので、氷点下より少し低い温度(例えば−2℃)を流す場合、海水は凍結しないのでそのまま冷却媒体で冷却できる。一方、吸気冷却部154では吸気を冷却する冷却媒体が氷点下より低いと吸気中の水分を凍結させることがあるので、それを避けるために循環経路で温度を高めている.なお循環している冷却媒体(不凍液)には水とエチレングリコール混合液を使用している。
図11は本出願における実施の形態である。図2とは、冷却媒体を配分する機器が異なる。図11ではポンプ161で吸気冷却部側に冷却媒体を送り、ポンプ162で第2冷却部側に冷却媒体を送る。これらのポンプ161,162の吐出量(ポンプ回転数)を変えることで、冷却媒体の配分比率を変える。ポンプの片方を停止すれば、その側への冷却媒体の送りを停止できる。いる.なお循環している冷却媒体(不凍液)には水とエチレングリコール混合液を使用している。
図12は本出願における実施の形態である。LNG(液化燃料)蒸発器178で冷却した(0℃以下、さらには−20℃〜−50℃程度が好ましい)冷却媒体(不凍液/冷媒)は、熱交換器179で吸気冷却部186に配分される。熱交換器179を出た冷却媒体は、0℃程度もしくは0℃より少し高めであり、ポンプ182で冷却管173に送られる。このポンプ182の吐出量で冷熱の任意配分ができる。そして冷却媒体は冷却管173で吸気を冷却して温度は10℃程度となり、熱交換器179に戻る。なお吸気冷却部186は独立した冷却媒体循環経路を有する。冷却媒体としては水とアルコール類又はグリコール類との混合物等がある。
一方、熱交換器179を通過した冷却媒体は、混合器177、熱交換器180、ポンプ183からなる第2冷却部187に入る。そして第2吸気冷却部17は独立した冷却媒体循環経路を有する。混合器8を出た冷却媒体は約−0℃である。そして冷却媒体は熱交換器180で海水などを冷却し温度は約10℃となり、その一部はLNG蒸発器178に送り、残りは混合器8に戻る。
また調節弁184,185はバイパス路の流量を調節する。調節弁184を全開すると、冷熱のほとんどを第2冷却部に供給でき、また調節弁185を全開すると冷熱のほとんどを吸気冷却部に供給できる。
図13は参考図である。(1)従来技術では吸気冷却部の冷却管を流れる冷媒はその移動と共に温度が上昇していた。しかし、本出願の技術では、冷却管を流れる冷却媒体は、途中のヘッダー部でより低温の冷却媒体と混合又は熱交換するので、吸気を冷却している間での冷却媒体の温度上昇を少なく出来る。これにより吸気を冷却する冷却管での冷却効率を上げることが出来る。
図7〜図12における第2冷却部の冬期における冷却能力は、吸気冷却部への冷熱供給を停止しても冷熱を処理できる容量を有する。また同図における吸気冷却部の真夏(夏期の電力ピーク時)における冷却能力は、吸気冷却部に供給可能な冷熱を殆ど(吸気が露点に達する程度まで冷却する)又は全て(ミストが発生する程度まで冷却する)を処理できる容量(春秋期には冷熱の一部のみ処理できる容量の方が建設コストでは有利)を有する。
以上の例では、弁やポンプ類は必要に応じて付加・削減しても構わないし、冷却媒体の配分は弁とポンプを併用してもできる。吸気冷却部と第2冷却部に冷却媒体を配分する場合に使用する調節弁2個は3方弁1個に置き換えることができる。また以上の図では、吸気冷却部と第2冷却部では冷却対象を凍結しない様に冷却媒体の温度・流量を制御している。また図7〜図10では、冷却媒体は主に気化しない冷却媒体(不凍液)を対象にしているが、気化及び凝縮する冷媒でも構わない。この場合には気化する前の経路に絞り弁を置くことができる。また以上の図のサイレンサーには撥水性吸音材を使用している。これによって湿った吸気が流れても吸音性能の低下が少ない。
本出願の図では、LNG蒸発器と第2冷却部はガスタービンプラントの構成機器であるが、LNG蒸発器と第2冷却部は、ガスタービンプラントから離れた位置でも、熱の出入りがつながっていれば作用・効果は得られる。
産業上の利用の可能性
LNGを気化して燃料とするガスタービンの春〜秋にかけての吸気冷却に使用できる。
実施の形態である。 実施の形態である。 実施の形態である。 参考図である。 参考図ある。 参考図である。 実施の形態である。 実施の形態である。 実施の形態である。 請求項1〜3,同5,6の実施の形態である。 請求項1〜3,同5,6の実施の形態である。 請求項1〜3,同5,6の実施の形態である。 参考図である。
符号の説明
1,31,51,81,101,121,141,171 吸気室
2,32,82,102,122,142,172 フィルター
3,33,53,65,72,83,103,123,143,173 冷却管
4,34,84,104,124,144,174 サイレンサー
5,35,85,105,125,145,175 コンプレッサー
6,36,86,106,126,146,176 ガスタービン
7,8,37,87,107,108,127,177 混合器
9,38,88,109,128,147,178 LNG蒸発器
10,39,89,111,129,130,148,179,180 熱交換器
11〜13,41〜42,54,90〜92,112〜114,131〜134,149〜150,161,162,181,182,183 ポンプ
14,15,43,44,55,93,94,115,116,135,136,152,153,184,185 調節弁
16,45,95,117,137,154,186 吸気冷却部
17,46,96,118,138,155,187 第2冷却部
18 制御盤
19 温度信号
20 弁開度信号
52,61,74 ヘッダー
62,77 連通管
63,64 極低温管
71 不凍液入口配管
73 フィン
75,76 間接冷却管
78 不凍液出口配管
110 中間冷媒
139,140 タンク
163 ポンプ回転数信号

Claims (1)

  1. コンプレッサーからの吸気で作動するガスタービンを備え、ガスタービンの燃料に使用する液化燃料の蒸発熱で、夏期に加えて、春期及び又は秋期に吸気を冷却するガスタービンプラントにおいて、
    冷却媒体により液化燃料を蒸発させる液化燃料蒸発器と、
    冷却媒体によりコンプレッサー吸気を冷却する吸気冷却部と、
    冷却媒体により海水などを冷却させる第2冷却部とを有し、
    液化燃料蒸発器からの冷熱を有する冷却媒体を第2冷却部と吸気冷却部とに任意の割合に配分する手段、第2冷却部からの冷却媒体が液化燃料の蒸発で生じた冷熱を受けとる箇所に戻る手段、吸気冷却部からの冷却媒体が液化燃料の蒸発で生じた冷熱を受けとるために前記と同じ箇所に戻る手段を設けたことを特徴とするガスタービンプラント。
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