JP2005335008A - ローダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 搬入チャックおよび搬出チャックのそれぞれに検出装置を設けることなく、搬入,搬出の両方のワークに関する押し込み等の確認が行えて、検出装置の配線スペースの課題が解消され、かつ検出装置の個数を削減できるローダ装置を提供する。
【解決手段】 ローダヘッド11に設けられた搬入チャック12および搬出チャック13を選択的にワーク支持部3に対応した位置に割出すチャック割出機構10を備える。搬入チャック12と搬出チャック13のそれぞれに、ワークWの搬入出に伴って移動する被検出部材21a,29aを設ける。両被検出部材21a,29aに共用の検出装置22をローダヘッド11に設ける。検出装置22は、搬入チャック12がワーク支持部対応位置にあるときは搬入チャック12の被検出部材21aを、搬出チャック13がワーク支持部対応位置にあるときは搬出チャック13の被検出部材29aをそれぞれ検出可能なように設ける。
【選択図】 図3

Description

この発明は、旋盤等の工作機械におけるワーク押し込み確認手段等を備えたローダ装置に関する。
旋盤等の工作機械におけるガントリ式のローダでは、主軸にワークを渡す搬入チャックと、主軸から加工済みワークを受け取る搬出チャックとの2個のチャックをローダヘッドに設けている。両ローダチャックは、互いの位置を入れ替え可能なように、ローダヘッドに対して回転可能に設置されている。
このようなローダにおいて、ローダから主軸にワークを渡す場合、および主軸からワークを受ける場合のいずれにおいても、受け取り側でワークの軸方向位置を精度良く把持できるように、受け取り側へ押し込む手段が設けられている。搬入チャックでは、ワークをシリンダ装置等で主軸に押し込むプッシャーが設けられ、搬出チャックではワークを主軸側へばね部材で付勢するプッシャーを設けて、ローダヘッドの移動によりワークが搬出チャックに相対的に押し付けられるようにしている。
このような押し込み手段を有するローダ装置において、確実にその押し込みが行われているか否かを確認する為に、ローダチャックに検出器を取付けることが要望される。この要望に応じるため、搬入チャックおよび搬出チャックのそれぞれに検出器を取付けることを考えた。
搬入チャックおよび搬出チャックは、上記のように互いの位置の入れ替えのためにローダヘッドに回転自在に設けられる。そのため、これらのチャックに検出器を取付ける場合は、検出器の信号配線を回転軸部に通す必要がある。しかし、回転軸部には、各チャックの開閉駆動のためのエアホースが既に通されているため、信号配線用のスペースが無く、確実な押し込み検出の確認を実現することが難しかった。
この発明の目的は、搬入チャックおよび搬出チャックのそれぞれに検出装置を設けることなく、搬入,搬出の両方のワークに関する押し込み等の確認が行えて、検出装置の配線スペースの課題が解消され、かつ検出装置の個数を削減できるローダ装置を提供することである。
この発明の他の目的は、上記検出装置による検出事項を増やす場合に、配線スペースの確保や検出スイッチの個数削減の効果がより効果的に発揮されるものとすることである。 この発明のさらに他の目的は、上記検出スイッチとして2つの検出スイッチを設ける場合に、コンパクトに配置可能とすることである。
この発明のローダ装置は、工作機械のワーク支持部に対してワークを搬入出するローダであって、前記ワーク支持部の前方に位置可能なローダヘッドと、このローダヘッドに設けられてそれぞれ前記ワーク支持部に搬入するワークを把持する搬入チャック、および前記ワーク支持部から搬出するワークを把持する搬出チャックと、これら搬入チャックおよび搬出チャックを選択的に前記ワーク支持部に対応したワーク支持部対応位置に割出可能とするチャック割出機構とを備える。この構成のローダ装置において、前記搬入チャックと搬出チャックのそれぞれに、ワークの搬入出に伴って移動する被検出部材を設ける。また前記搬入チャックがワーク支持部対応位置にあるときは搬入チャックの被検出部材を、前記搬出チャックがワーク支持部対応位置にあるときは搬出チャックの被検出部材をそれぞれ検出する検出装置を前記ローダヘッドに設ける。
この構成によると、搬入チャックおよび搬出チャックが、チャック割出機構により選択的にワーク支持部対応位置に割出される。この割出状態で、ローダヘッドに設けられた検出装置によるワークの押し込み確認を行う。この検出装置は、搬入チャックがワーク支持部対応位置にあるときは、搬入チャックに設けられたワークの搬入出に伴って移動する被検出部材を検出する。搬出チャックがワーク支持部対応位置にあるときは、搬出チャックに設けられたワークの搬入出に伴って移動する被検出部材を検出する。このように、各チャックには被検出部材を設けるだけで良く、チャック割出動作では移動しないローダヘッドに検出装置が設けられるため、検出装置の配線のスペースが容易に確保できる。また、一つの検出装置で搬入,搬出の両チャックに対する検出が行え、検出装置の個数が削減できる。
この発明において、前記検出装置が、被検出部材の移動方向の2位置をそれぞれ検出する2つの検出スイッチで構成されるものであっても良い。
前記検出装置を被検出部材の移動方向の2位置をそれぞれ検出する2つの検出スイッチで構成すれば、次のような不良種類の判定やより厳密な検出が行える。例えば、ワーク支持部へのワーク搬入時の押し込み確認では、ホーム位置検出用の検出スイッチから搬入チャックの被検出部材が離れ、かつ後の所定時間内に他方の検出スイッチがオンしなければ正常と判定し、またホーム位置検出用の検出スイッチがオフしなければ押し込み動作の不良、他方のスイッチがオンすればワーク無異常等と判定することができる。このような2つの検出スイッチを設ける場合、個々のチャックに2個の検出スイッチを設けるのでは、より配線スペースが得難くなるため、この発明におけるローダヘッドに検出装置を設けたことによる配線容易化の効果が、より効果的なものとなる。また、検出スイッチも、個々のチャックに設けるのでは、合計4個が必要となるが、上記の構成では合計2個で済み、検出スイッチの削減効果も大きい。
上記2つの検出スイッチは、ローダヘッドの外周部に、互いに検出方向が直交するように設けられたものであっても良い。
2つの検出スイッチの検出方向が同じであると、搬入,搬出用の2つのチャックを持つローダヘッドに各検出スイッチを設置するについて、検出スイッチの設置スペースが得難い場合がある。これに対して2つの検出スイッチを、ローダヘッドの外周部に互いに検出方向が直交するように配置すると、ローダヘッドの周囲の空間を有効に利用して2つの検出スイッチの配置をコンパクトに行うことができる。
この発明のローダ装置は、ワーク支持部の前方に位置可能なローダヘッドと、このローダヘッドに設けられてそれぞれ前記ワーク支持部に搬入するワークを把持する搬入チャックおよび前記ワーク支持部から搬出するワークを把持する搬出チャックと、これら搬入チャックおよび搬出チャックを選択的に前記ワーク支持部に対応したワーク支持部対応位置に割出可能とするチャック割出機構とを備え、前記搬入チャックと搬出チャックのそれぞれに、ワークの搬入出に伴って移動する被検出部材を設け、前記搬入チャックがワーク支持部対応位置にあるときは搬入チャックの被検出部材を、前記搬出チャックがワーク支持部対応位置にあるときは搬出チャックの被検出部材を、それぞれ検出する検出装置を前記ローダヘッドに設けたため、搬入チャックおよび搬出チャックのそれぞれに検出装置を設けることなく、搬入,搬出の両方のワークに関する押し込み等の確認が行えて、検出装置の配線スペースの課題が解消され、かつ検出装置の個数を削減できるという効果が得られる。
前記検出装置は、被検出部材の移動方向の2位置をそれぞれ検出する2つの検出スイッチで構成される場合は、検出事項を増やしてより多彩な検出や厳密な検出を可能としながら、配線スペースの確保、および検出スイッチの個数削減の利点がより効果的に発揮される。
前記2つの検出スイッチを、ローダヘッドの外周部に、互いに検出方向が直交するように設けた場合は、これら2つの検出スイッチをコンパクトに配置することができる。
この発明の一実施形態を図1ないし図6と共に説明する。このローダ装置1は、工作機械2の略水平方向を向くワーク支持部3にワークWを搬入し、かつワーク支持部3に支持されたワークWを受け取って搬出する装置である。工作機械2は旋盤であり、ワーク支持部3は、主軸3aおよびその先端に設けられた主軸チャック3bからなる。主軸3aは、ベッド7の上に設けられた主軸台4に回転自在に支持されている。工具支持体5は刃物台であり、タレット式のものとされる。工具支持体5は、送り台6を介して主軸軸心に沿う方向(Z軸方向)と主軸軸心に直交する方向(X軸方向)とに移動可能とされる。
図2に示すように、ローダ装置1は、上下方向に延びる棒状のローダアーム31と、このローダアーム31の下端に設けられたローダヘッド11と、ローダアーム31を上部で支持してローダヘッド11をワーク支持部3に対面する位置と他の位置との間に移動させるローダアーム支持機構32とを備える。ローダアーム支持機構32は、水平方向(X軸方向)に延びるガイド部33に沿って移動自在とした走行体34に、前後移動台35を前後方向(Z軸方向)に移動自在に設置し、前後移動台35にローダアーム31を昇降自在に設置したものである。走行体34の走行、前後移動台35の前後移動、およびローダアーム31の昇降は、各軸のサーボモータ36、37、38の駆動により行われる。
ローダヘッド11には、搬入チャック12および搬出チャック13となる2つのローダチャックが設置されている。図2に示すように、これら搬入チャック12および搬入チャック13は、ローダヘッド11に旋回中心O回りに旋回自在に設置された旋回体14に、互いに90°の位相差を持って設置されている。上記旋回中心Oは、主軸3aの軸心に平行とされている。
搬入チャック12および搬出チャック13は、ローダヘッド11の下側位置にあるものが、工作機械2のワーク支持部3に対面可能となり、このとき、他方のチャック13(12)はローダヘッド11の側方位置となる。旋回体14を90°旋回させると、他方のチャック13(12)がワーク支持部3に対面する。
旋回体14と、この旋回体14を回転させる駆動系(図示せず)とで、チャック割出機構10が構成される。旋回体14を回転させる駆動系は、ローダヘッド11内に設けられたものであっても、またローダアーム31内に挿通された伝達軸(図示せず)等を介してローダアーム支持機構32に設けらられたものであっても良い。
図3はローダヘッド11の正面図、図4はその破断左側面図、図5は同底面図である。搬入チャック12は、チャック本体15と、このチャック本体15に互いに接近・離反可能に支持された1対の対向するチャック爪12aからなる。チャック本体15は旋回体14に固定設置されている。旋回体14の軸回転によりその軸芯O(前記Z軸に平行)回りに旋回可能とされている。
チャック本体15の下端には取付ベース16が設けられ、取付ベース16の下面に、ワークプッシャー17が主軸軸心方向(Z軸方向)と平行な方向に沿って進退可能に取付けられている。ワークプッシャー17は逆U字形に形成され、ワークWの段部Wa(図4)に当接する。ワークプッシャー17は、ワーク搬入時に主軸チャック3bに支持されたワークWを更に所定位置に押し込むように機能する。
ワークプッシャー17は、プッシャー取付体17aに着脱可能に装着され、ワークWの形状・大きさに応じて別途準備された他のワークプッシャとー適宜選択交換可能とされている。プッシャー取付体17aは、取付ベース16の下面に取付けられた進退駆動源であるエアシリンダ18のロッド18aに結合されている。エアシリンダ18のロッド18aは、主軸3aの軸心と平行な方向に沿って進退可能とされ、したがって、ロッド18aの進退動作に伴い、ワークプッシャー17は、図4の左右方向に移動可能とされる。また、取付ベース16の下面には2個の平行なガイドブロック19が設けられ、各ガイドブロック19に、ガイドロッド20がエアシリンダ18のロッド18aと平行にスライド可能に挿通されている。両ガイドロッド20の先端はプッシャー取付体17aに結合され、上記ロッド18aの進退動作に伴い、両ガイドロッド20はガイドブロック19に対して左右に摺動する。
両ガイドロッド20の後端には、L形に形成されたドッグ板21の横辺部が固定され、その立上部が被検出部材21aとなる。ローダヘッド11の外周部には、ロッド18aの進退方向に沿って所定の間隔を隔てた2個の検出スイッチ22a,22bが設置され、これら2個の検出スイッチ22a,22bにより検出装置22が構成される。各検出スイッチ22a,22bは近接スイッチからなる。第1の検出スイッチ22aは、その検出方向が上記ロッド18aの進退方向に直交する方向とされる。第2の検出スイッチ22bの検出方向は、ロッド18aの進退方向に沿った方向とされる。したがって、両検出スイッチ22a,22bの検出方向は互いに直交している。第1の検出スイッチ22aは、ロッド18aが縮退状態でホーム位置Aに待機する被検出部材21aに近接配置される。第2の検出スイッチ22bは、ロッド18aが伸張して移動する被検出部材21aの移動方向前方位置に配置されている。
図3において搬出チャック13は、搬入チャック12に対して90°の位相差をもってローダヘッド11の側部に退避している状態を示す。加工済のワークを搬出する場合は、図6のように、旋回体を90°旋回させ、搬出チャック13をローダヘッド11の下方に位置させる。図6において搬入チャック12は、図示を省略している。図7はこの状態の底面図である。
搬出チャック13は、チャック本体15に互いに接近・離反可能に支持された1対のチャック爪13aを有する。図6において、チャック本体15の下端には取付ベース23が設けられ、この取付ベース23の下面に、ワークプッシャー24が主軸軸心と平行方向に沿って進退可能に取付けられている。ワークプッシャー24は、搬入チャック12と同様に逆U字形に形成され、ワークWの段部Waに当接するようになされている。
ワークプッシャー24は、プッシャー取付体24aに着脱可能に装着され、ワークWの形状・大きさに応じて他のワークプッシャーと選択交換可能とされている。取付ベース23の下面には2個の平行なガイドブロック26が設けられ、この各ガイドブロック26に、2本のガイドロッド27が主軸軸心と平行にスライド可能に挿通されている。両ガイドロッド27の先端は、プッシャー取付体24aに結合されている。また、プッシャー取付体24aには、取付ベース23の下面にスライド自在に保持されたばね案内ロッド25の先端が結合されている。
両ガイドブロック26の後端にはエンドプレート28が設けられ、上記ばね案内ロッド25がこのエンドプレート28に摺動可能に貫通している。ばね案内ロッド25の外周には圧縮コイルばねからなるばね部材25aが設けられ、このばね部材25aは、プッシャー取付体24aとエンドプレート28との間に介在している。したがって、プッシャー取付体24aは、ワーク支持部3側(図6の左方向)に付勢された状態となる。上記両ガイドロッド27の後端には、L形に形成されたドッグ板29が両後端部に渡って固定され、その立上部が被検出部材29aとされている。ワークプッシャー24に負荷がかからない状態では、ばね部材25aが最大に延び、被検出部材29aが第2の検出スイッチ22bの検出範囲内におけるホーム位置Bに位置するよう設定される。
上記構成のローダ装置9を用いて、主軸3a等からなるワーク支持部3にワークWを搬入,搬出する動作を説明する。通常は、ワーク支持部3の加工済みワークWをローダ装置9が受け取ってから、新たなワークWをワーク支持部3に渡すが、ここでは、まずワークWをワーク支持部3に渡す動作を先に説明する。
図2のように、搬入チャック12のワークWがワーク支持部3に対面する位置で、ローダヘッド11がワーク支持部3に向かって所定位置まで進み、把持しているワークWをワーク支持部3に渡す。図4のように、ワークWは段付の中空ワークであり、搬入チャック12のチャック爪12aで把持されている。ワーク支持部3の主軸チャック3bは内掴みタイプのチャック爪を有し、主軸チャック3bのチャック爪は、ワークWの前進によってワークWの内部に進入する。ローダヘッド11が所定の位置(例えば、ワークWが主軸チャック3bの位置決め面に略当接する位置)まで前進すると、搬入チャック12はチャック爪12aによるワークWの把持を解除する。
この状態は、ワークWが主軸チャック3bに仮支持された状態であり、搬入チャック12の被検出部材21aはホーム位置Aにあって、第1の検出スイッチ22aがオン信号を送出している状態である。この後、エアシリンダ18が作動してロッド18aが伸張すると、ワークプッシャー17がワークWの段差部Waに作用してワークWを前方に押出す。このとき、被検出部材21aも前方に移動して第1の検出スイッチ22aの検出範囲から離れ、第1の検出スイッチ22aはオフ信号を送出する。何らかの異常でワークプッシャー17が前進しない場合は、第1の検出スイッチ22aはオフとならず、オン状態を維持する。ワークプッシャー17の前進によりワークWが主軸チャック3bの位置決め面に押し付けられると、ワークWが停止する。この位置AaがワークWの正規の位置であり、位置Aaで主軸チャック3bがワークWを保持する。
上記ワークWの押込み動作において、ロッド18aの伸張が止まらず、被検出部材21aが第2の検出スイッチ22bに接近すると、第2の検出スイッチ22bはこれを検出する。このようにロッド18aの伸張が進む現象は、ワークWが搬入チャック12に把持されていない状態などで生じる。したがって、第2の検出スイッチ22bのオン信号は、ワーク保持不良等の異常信号として認識される。
このように、ワークWの搬入過程では、第1の検出スイッチ22aがオフに代わり、第2の検出スイッチ22bがオフ状態を維持する場合に、正しく押し込みが完了したと認識され、第1の検出スイッチ22aがオフしない場合や、第2の検出スイッチ22bがオンした場合は、何らかの異常が発生したと認識される。
次に、搬出チャック13による搬出動作を説明する。図6に示すように、搬出時はローダヘッド11の下面に搬出チャック13を旋回割出する。主軸チャック3bに支持されたワークWにローダヘッド11を対面させ、図2のローダアーム支持機構32のZ軸モータ38の駆動により、前後移動台35と共にローダヘッド11を主軸チャック3b側へ前進させる。この前進により、主軸チャック3bに支持されたワークWの段差部Waにワークプッシャー24が当接する。引続き前後移動台35が前方へ移動すると、ワークプッシャー24はワークWの段差部Waに規制されその移動が阻止されるから、前進を続ける搬出チャック13に対して、ワークプッシャー24は、ばね部材25aに抗しながら、相対的に後退する。この相対的な後退により、被検出部材29aが第2の検出スイッチ22bの検出範囲から外れる。
これにより、第2の検出スイッチ22bがオフとなると、前後移動台35を停止させ、搬出チャック13のチャック爪13aによりワークWを把持する。この後、主軸チャック3bによる支持を解除し、前後移動台35と共にローダヘッド11が後退してワークWをワーク支持部3より搬出する。
上記の搬出過程で、ローダヘッド11の前進によってワークプッシャー24をワークWに当接させる動作において、ワーク支持部3にワークWがない場合は、ローダヘッド11の前進に拘わらず第2の検出スイッチ22bがオンしたままとなる。この場合は、異常と判定し、ローダ装置は停止させる。また、被検出部材29aが第2の検出スイッチ22bの検出範囲から外れても、ローダヘッド11の前進が止まらず、被検出部材29aが第1の検出スイッチ22aの検出範囲の位置Bbに達すると、第1の検出スイッチ22aがこれを検出し、異常信号を送出する。これにより、プログラムミス等の何らかの異常があったと判断し、ローダ装置を停止させる。
この構成のローダ装置によると、このように、検出装置22がワークWの搬入および搬出の両方に共用されるから、部品点数を少なくして低コスト化に寄与する。また、検出装置22は固定のローダヘッド11の外周部に取付けられるから、割出のために旋回する搬入チャック12や搬出チャック13に検出装置を取付ける場合と異なり、旋回軸に検出装置22の信号配線を施す必要がなく、スペース的な制約が少なくて、その配線の引き回しが簡易になされる。
なお、上記実施形態では、搬入チャック12と搬出チャック13とが水平な軸心O回りで旋回割出されるものとしたが、この発明は、例えば図8に示すように、搬入チャック12と搬出チャック13とが傾斜した旋回中心O1回りに旋回割出される形式のローダ装置についても適用することができる。
また、ワークWの形状も、例示のような段付き中空のものに限らず、円柱状等やその他の形状のものでも良く、従って、主軸チャック3bがワークWの外周を把持するものであってもよい。さらに、この発明は、旋盤以外の工作機械に対するローダ装置にも適用することができる。
この発明のローダ装置が採用された工作機械の正面図である。 そのローダ装置の破断側面図である。 同ローダ装置の要部の正面図である。 同ローダ装置の要部の部分断面側面図であり、その動作状態を説明する図である。 同ローダ装置の底面図である。 同ローダ装置の別の使用状態を示す破断側面図である。 図6の状態における底面図である。 この発明の他の実施形態にかかるローダ装置の破断側面図である。
符号の説明
1…ローダ装置
2…工作機械
3…ワーク支持部
3b…主軸チャック
11…ローダヘッド
12…搬入チャック
12a…チャック爪
13…搬出チャック
14…旋回体
17…ワークプッシャー
18…エアシリンダ
20…ガイドロッド
21…ドッグ板
21a…被検出部材
22a,22b…検出スイッチ
22…検出装置
24…ワークプッシャー
25a…ばね部材
27…ガイドロッド
29…ドッグ板
29a…被検出部材
31…ローダアーム
O…旋回中心
W…ワーク
Wa…段部

Claims (3)

  1. 工作機械のワーク支持部に対してワークを搬入出するローダ装置であって、前記ワーク支持部の前方に位置可能なローダヘッドと、このローダヘッドに設けられてそれぞれ前記ワーク支持部に搬入するワークを把持する搬入チャックおよび前記ワーク支持部から搬出するワークを把持する搬出チャックと、これら搬入チャックおよび搬出チャックを選択的に前記ワーク支持部に対応したワーク支持部対応位置に割出可能とするチャック割出機構とを備え、前記搬入チャックと搬出チャックのそれぞれに、ワークの搬入出に伴って移動する被検出部材を設け、前記搬入チャックがワーク支持部対応位置にあるときは搬入チャックの被検出部材を、前記搬出チャックがワーク支持部対応位置にあるときは搬出チャックの被検出部材を、それぞれ検出する検出装置を前記ローダヘッドに設けたローダ装置。
  2. 前記検出装置は、被検出部材の移動方向の2位置をそれぞれ検出する2つの検出スイッチで構成される請求項1記載のローダ装置。
  3. 前記2つの検出スイッチは、ローダヘッドの外周部に、互いに検出方向が直交するように設けられる請求項2記載のローダ装置。
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