JP2005334754A - 塗布膜形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 表面に凹凸部を有する塗布対象物に均一な塗布膜の形成を可能にすること。
【解決手段】 表面に凹凸部18を有する塗布対象物11に塗布液を噴霧する噴霧装置1と、塗布対象物11を戴置するワークステージ10とを備える塗布膜形成装置において、膜状態検出部12が塗布対象物11表面に必要な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、制御装置20は粒子状態検出部4及び対象物温度検出部13からの情報と塗布対象物の凹凸部18の形状とあらかじめ記録されている情報とに基づき、ノズル高さ調整手段21と噴霧圧調整手段22と噴霧量調整手段23と駆動部24及び温度調整手段25を制御し、再度塗布処理を行う。
【選択図】図1
【解決手段】 表面に凹凸部18を有する塗布対象物11に塗布液を噴霧する噴霧装置1と、塗布対象物11を戴置するワークステージ10とを備える塗布膜形成装置において、膜状態検出部12が塗布対象物11表面に必要な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、制御装置20は粒子状態検出部4及び対象物温度検出部13からの情報と塗布対象物の凹凸部18の形状とあらかじめ記録されている情報とに基づき、ノズル高さ調整手段21と噴霧圧調整手段22と噴霧量調整手段23と駆動部24及び温度調整手段25を制御し、再度塗布処理を行う。
【選択図】図1
Description
この発明は、シリコン基板やガラス基板等の塗布対象物の表面にレジスト液等の塗布液を塗布する塗布膜形成装置に関するものである。
半導体デバイス又はMEMSデバイスの製造工程には、シリコン基板やガラス基板等の塗布対象物にフォトレジストを塗布し、フォト技術を用いて回路等のパターンを形成する一連の処理工程があり、この処理工程をフォトリソグラフィという。
上記処理工程において使用されるレジストには、微細なパターンや高精度なパターンを形成するため、最も解像度の良い液レジストが使用される。また、塗布対象物の表面にレジスト液等塗布液を塗布する方法として、スピンコート法又はスプレーコート法が一般的に使用される。
スピンコート法による塗布膜形成装置は、水平回転自在な設置台と、設置台に保持されている塗布対象物の表面に向かってその上部から塗布液を供給する吐出ノズルからなり、このノズルから塗布対象物表面に塗布液を滴下した後、塗布対象物を高速回転することによって塗布液を拡散させ、塗布対象物に所定の膜厚の塗布膜を形成する。このような構造を有した塗布膜形成装置は、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
また、スプレーコート法による塗布膜形成装置は、設置台と、設置台に保持されている塗布対象物の表面に向かってその上部から塗布液を霧状に噴霧する吐出ノズルからなり、このノズルから霧化された塗布液を塗布対象物表面に吹き付けることによって、塗布対象物に所定の膜厚の塗布膜を形成する。
しかしながら、スピンコート法による塗布膜形成方法においては、水平回転自在な設置台にて被処理体を高速回転することにより、滴下された塗布液が拡散され塗布膜を形成するため、均一な膜厚の塗布膜の形成は可能であるが、塗布対象物が平坦でなければならないことや、塗布液の使用効率が悪いという欠点がある。
スプレーコート法による塗布膜形成方法においては、吐出ノズルにて塗布液を霧化し、塗布対象物に吹き付けることによって塗布膜を形成するため、スピンコート法による塗布膜形成方法に対し塗布液の使用効率が向上し、被処理体表面に多少の凹凸部があっても塗布できる。
特開平10−43666号公報
しかしながら、表面に凹凸あるいは斜面のある処理体の場合、スプレーコート法による塗布膜形成方法においても、吐出ノズルから噴霧される塗布粒子が塗布対象物表面上で結合し流れや溜りを生じるため、均一な塗布膜形成は困難である。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、表面に凹凸部あるいは斜面を有する塗布対象物に均一な塗布膜を形成することのできるスプレーコート法を用いた塗布膜形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る塗布膜形成装置は、塗布対象物に塗布液を噴霧し塗布膜を形成する噴霧装置と、上記塗布対象物を戴置するワークステージとを備える塗布膜形成装置において、
上記噴霧装置は塗布液を粒子状に噴霧する噴霧ノズルと、該噴霧ノズルから噴霧される塗布液の粒子の状態を検出する粒子状態検出部と、上記塗布対象物表面から噴霧ノズルまでの高さを調整するノズル高さ調整手段とを有し、上記噴霧ノズルは、塗布液の噴霧用気体の圧力を調整する噴霧圧調整手段と、塗布液の噴霧量を調整する噴霧量調整手段とを備え、
上記ワークステージは上記塗布対象物を加熱する温度調整手段と、上記塗布対象物表面に形成された塗布膜の状態を検出する膜状態検出部と、上記塗布対象物の温度を検出する対象物温度検出部とを備え、
上記粒子状態検出部と膜状態検出部及び対象物温度検出部から検出された情報に基づき、上記ノズル高さ調整手段、噴霧圧調整手段、噴霧量調整手段及び温度調整手段の内の一つ、又はこれらを組み合わせて制御する制御装置を備えることを特徴とする。
上記噴霧装置は塗布液を粒子状に噴霧する噴霧ノズルと、該噴霧ノズルから噴霧される塗布液の粒子の状態を検出する粒子状態検出部と、上記塗布対象物表面から噴霧ノズルまでの高さを調整するノズル高さ調整手段とを有し、上記噴霧ノズルは、塗布液の噴霧用気体の圧力を調整する噴霧圧調整手段と、塗布液の噴霧量を調整する噴霧量調整手段とを備え、
上記ワークステージは上記塗布対象物を加熱する温度調整手段と、上記塗布対象物表面に形成された塗布膜の状態を検出する膜状態検出部と、上記塗布対象物の温度を検出する対象物温度検出部とを備え、
上記粒子状態検出部と膜状態検出部及び対象物温度検出部から検出された情報に基づき、上記ノズル高さ調整手段、噴霧圧調整手段、噴霧量調整手段及び温度調整手段の内の一つ、又はこれらを組み合わせて制御する制御装置を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る塗布膜形成装置は、上記粒子状態検出部は噴霧された塗布液の粒子径を検出する粒子径測定器を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る塗布膜形成装置は、上記膜状態検出部は塗布膜の膜厚を検出する膜厚測定器を備えることを特徴とする。
さらにまた、本発明に係る塗布膜形成装置は、上記対象物温度検出部は塗布対象物の表面温度を検出する温度測定器を備えることを特徴とする。
そして、本発明に係る塗布膜形成装置は、上記制御装置は上記噴霧圧調整手段と噴霧量調整手段とにより塗布液の粒子径を調整することを特徴とする。
また、本発明に係る塗布膜形成装置は、上記膜状態検出部が塗布対象物の斜面部に均一な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、上記制御装置は塗布液の粒子径をより小さくするよう噴霧圧調整手段と噴霧量調整手段とを制御することを特徴とする。
さらに、本発明に係る塗布膜形成装置は、上記膜状態検出部が塗布対象物の斜面部に均一な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、上記制御装置は斜面部の表面温度を上げるよう温度調整手段を制御することを特徴とする。
さらにまた、本発明に係る塗布膜形成装置は、上記膜状態検出部が塗布対象物の凹凸部の溝底部に均一な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、上記制御装置は塗布液の噴霧圧を下げるよう噴霧圧調整手段を制御し、噴霧圧を下げることにより上記粒子状態検出部が限界値を超える大きさの粒子径を検出した場合に、上記制御装置は上記噴霧圧調整手段と噴霧量調整手段とにより粒子径を調整すると共に、上記ノズル高さ調整手段を制御し噴霧圧を調整することを特徴とする。
本発明によれば、上記粒子状態検出部と膜状態検出部及び対象物温度検出部から検出された情報に基づき、上記制御装置は上記ノズル高さ調整手段、噴霧圧調整手段、噴霧量調整手段及び温度調整手段を制御することにより、塗布対象物に均一な塗布膜を形成することができる。
さらに、本発明によれば、上記膜状態検出部が塗布対象物の斜面部に必要な塗布膜を形成していない部位を検出すると、上記制御装置は上記噴霧圧調整手段及び噴霧量調整手段又は温度調整手段を制御することにより、斜面部に必要な膜厚の塗布膜を形成することができる。
さらにまた、本発明によれば、上記膜状態検出部が塗布対象物の凹凸部の溝底部に必要な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、上記制御装置は上記噴霧圧調整手段又は噴霧圧調整手段、噴霧量調整手段及びノズル高さ調整手段を制御することにより、凹凸部の溝底部に必要な膜厚の塗布膜を形成することができる。
本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態における塗布膜形成装置の概要図である。この図において本実施形態における塗布膜形成装置は、表面に凹凸部18を有する塗布対象物11に塗布液を噴霧する噴霧装置1と、塗布対象物11を戴置するワークステージ10とを有している。
噴霧装置1は、図1に示すように、塗布液を収容する噴霧部2と、塗布液を粒子状に噴霧する噴霧ノズル3と、噴霧ノズル3から噴霧される塗布液の粒子の状態を検出する粒子状態検出部4と、塗布対象物11表面から噴霧ノズル3までの高さを調整するノズル高さ調整手段21とを有し、噴霧ノズル3は塗布液の噴霧圧を調整する噴霧圧調整手段22と、塗布液の噴霧量を調整する噴霧量調整手段23とを備えている。
ワークステージ10は、図1に示すように、塗布対象物11を水平方向に移動可能にする駆動部24と、塗布対象物11をワークステージとの接触部位を通じて加熱する温度調整手段25と、塗布対象物11に形成された塗布膜16の状態を検出する膜状態検出部12と、塗布対象物11の表面温度を検出する対象物温度検出部13とを備えている。
さらに、粒子状態検出部4と膜状態検出部12と対象物温度検出部13とから検出された情報に基づき、ノズル高さ調整手段21と噴霧圧調整手段22と噴霧量調整手段23と駆動部24及び温度調整手段25を制御する制御装置20を備えている。また、本装置は噴霧装置1とワークステージ10とを収容し噴霧による塗布液の外部飛散を防止する遮蔽手段を備える処理容器30を備えている。
噴霧装置1は塗布対象物11を戴置したワークステージ10の上方に配置され、噴霧装置1に備える噴霧ノズル3は塗布液を収容する噴霧部2の下端下向きに設置される。噴霧ノズル3は塗布対象物11表面に向かって塗布液を噴霧する。噴霧装置1に備える粒子状態検出部4は噴霧ノズル3より噴霧された直後の塗布液の粒子径を検出する粒子径測定器5を備える。
ワークステージ10は塗布対象物11を水平方向に移動可能にする駆動部24により塗布対象物11を移動させることにより塗布液は塗布対象物11表面全体に噴霧される。塗布対象物11はワークステージ10との接触部位を通じて塗布対象物11を加熱する温度調整手段25により加熱され噴霧された塗布液は乾燥し塗布膜16を形成する。
ワークステージ10はレーザー顕微鏡等からなる対象物形状測定器を備え、対象物形状測定器により検出された情報は制御装置20に送られ、制御装置20は塗布対象物11表面の全体形状を認識することができる。ワークステージ10に備える膜状態検出部12は顕微鏡とCCDとからなる膜厚測定器14を備え、形成された塗布膜16の各部の膜厚を検出する。ワークステージ10に備える対象物温度検出部13は塗布対象物11の表面温度を検出する温度分布測定器15を備える。
制御装置20は、塗布対象物11の種類に対する熱伝導率の相対表と、塗布パラメータ値を蓄積しているデータベースとを備えている。データベースは、図2に示すように塗布膜16の条件に対して必要な塗布膜形成装置の条件を記録したものである。ここで、塗布膜16の条件としては、膜厚と基板の形状及び基板の材質があり、特に基板の形状としては凹凸形状の高さ/底辺を示すアスペクト比をパラメータとしている。また、塗布膜形成装置の条件としては、図2に示すようにワークステージ10の条件としては移動速度や角度等、ノズルの条件としてはノズル高さや噴霧圧、噴霧量、溶剤濃度等がある。このデータベースは、あらかじめ各塗布膜16の条件を順次変化させて塗布処理を行い、その時必要であった各条件を記録しておくことで得られる。
噴霧装置1に備えるノズル高さ調整手段21は塗布対象物11表面から噴霧ノズル3までの高さを測定するノズル高さ測定器を備える。噴霧装置に備える噴霧部2は噴霧する塗布液の溶剤濃度を測定する溶剤濃度測定器を備える。噴霧ノズル3に備える噴霧圧調整手段22は塗布液の噴霧圧を測定する噴霧圧測定器を備える。また、噴霧ノズル3に備える噴霧量調整手段23は塗布液の噴霧量を測定する噴霧量測定器を備える。
ワークステージ10に備える塗布対象物11を水平方向に移動可能にする駆動部24はワークステージ10の移動速度を計測する速度計測器を備える。ワークステージ10に備える温度調整手段25はワークステージ10の温度を測定するステージ温度測定器及びワークステージを加熱するガスの温度を測定するガス温度測定器を備える。なお、ワークステージ10は垂直方向の移動及びX、Y、Z各軸を中心とした回転が可能であることが好ましい。
次に本装置における塗布膜形成処理について説明する。まず、塗布対象物11をワークステージ10に戴置する。そして塗布対象物11の材質と厚さに対し、制御装置20に入力されている塗布対象物11の種類と熱伝導率の相対表より、プレヒートの時間と温度を演算し、得られた値に従いワークステージ10に備える温度調整手段25を制御し塗布対象物11の加熱を行う。
塗布対象物11の形状と材質及び必要な膜厚の組合せに対し、制御装置20に備えるデータベースから最も近いケースを選出し初期条件を得る。初期条件に基づきノズル高さ調整手段21と噴霧圧調整手段22と噴霧量調整手段23と駆動部24を制御し、塗布対象物11に塗布処理を行う。塗布対象物11への塗布処理の間、粒子状態検出部4は塗布液の粒子径を検出し、対象物温度検出部13は塗布対象物の表面温度を検出する。塗布対象物11への塗布処理完了後、膜状態検出部12で塗布膜16の各部の膜厚を検出する。
ここで、塗布対象物11の平坦部17における塗布膜形成について説明する。単位面積当たりに塗布される粒子量は、噴霧ノズル3から噴霧される噴霧量と時間により変化する。ワークステージ10の移動速度を早くすると単位面積当たりに塗布される噴霧量は少なくなり、ワークステージ10の移動速度を遅くすると単位面積当たりに塗布される噴霧量は多くなる。塗布膜16の厚さは塗布される噴霧量を一定にすると噴霧する時間により制御できる。
塗布対象物11への塗布処理完了後形成された塗布膜16の膜厚を検出し、塗布対象物11の平坦部17に必要な膜厚より厚い又は薄い塗布膜16を形成している部位を検出すると、検出された情報を制御装置20にフィードバックする。制御装置20は必要な膜厚との差異と初期条件の噴霧量とから必要な膜厚を形成するためのワークステージ10の移動速度を自動演算する。この値に基づきワークステージ10に備える駆動部24を制御する。ワークステージ10の移動速度を調整し、あらためて塗布対象物11に塗布処理を行うことで塗布対象物11の平坦部17に必要な膜厚の塗布膜16を形成することができる。
次に、塗布対象物11の凹凸部18の斜面部18aにおける塗布膜形成について説明する。噴霧ノズル3から噴霧される塗布液粒子6は液体であるため、図3aに示すように、塗布対象物11表面の凹凸部18の斜面部18aにおいて塗布液粒子6は結合し流れを起こすことにより斜面部18aに塗布膜16の切れが生じる。ここで、図3bに示すように、塗布液の粒子径を小さくすることにより粒子の結合及び流れを抑えることができる。また、凹凸部18の斜面部18aの表面温度を高くし塗布液粒子6の乾燥速度を速めることによっても同様に塗布液粒子6の結合及び流れを抑えることができる。
塗布対象物11への塗布処理完了後形成された塗布膜16の膜厚を検出し、塗布対象物11の凹凸部18の斜面部18aに必要な膜厚の塗布膜16を形成していない部位を検出すると、制御装置20は粒子径を初期条件値より小さくするよう噴霧圧と噴霧量とを決定する。この値に基づき噴霧ノズル3に備える噴霧圧調整手段22と噴霧量調整手段23とを制御する。塗布液粒子径を調整し、あらためて塗布対象物11に塗布処理を行うことで塗布対象物11の凹凸部18の斜面部18aに必要な膜厚の塗布膜16を形成することができる。また、制御装置20で塗布対象物11の表面温度を初期条件値より高くするようワークステージ10に備える温度調整手段25を制御する方法によっても同様に塗布対象物11の凹凸部18の斜面部18aに必要な膜厚の塗布膜16を形成することができる。
次に塗布対象物11の凹凸部18の溝部18bにおける塗布膜形成について説明する。図4aに示すように、塗布対象物11の溝部18bのアスペクト比(高さ/底辺)が小さい場合、溝底部18cに塗布液粒子6が付着し塗布膜16を形成することができる。しかし、図4bに示すように、塗布対象物11の溝部18bのアスペクト比が大きい場合、溝底部18cで塗布液粒子6は巻き上げられ、溝底部18cにおいて必要な膜厚の塗布膜16を形成することができない。ここで、塗布液の噴霧圧を下げることによりアスペクト比が大きい溝底部18cにも塗布液粒子6を付着させることができる。しかし、塗布液の粒子径は噴霧圧と噴霧量とにより調整しているので、噴霧圧の変化により粒子径も変化する。噴霧圧を下げたことにより粒子径が限界値を超えてしまう場合には、図4cに示すように、塗布対象物11表面から噴霧ノズル3までの高さを上げることにより、粒子径を一定に保つと共に噴霧圧を調整することができる。
図5に塗布対象物11の凹凸部18の溝部18bにおける塗布膜形成処理の制御手順について示す。塗布対象物11の形状及び必要な膜厚の組合せに対し、制御装置20に備えるデータベースから最も近いケースを選出し初期条件を得る(S1)。初期条件に基づき、ノズル高さ調整手段21と噴霧圧調整手段22と噴霧量調整手段23と駆動部24を制御し、塗布対象物11に塗布処理を行う(S2)。塗布対象物11への塗布処理完了後形成された塗布膜16の膜厚を検出し、塗布対象物11の凹凸部18の溝底部18cに必要な膜厚の塗布膜16を形成しているかを判断する(S3)。ここで必要な膜厚の塗布膜16を形成していない部位を検出すると、制御装置20は噴霧圧を決定する(S4)。さらに、得られた噴霧圧から塗布液の粒子径を演算し、粒子径が限界値を超えるか否かを判断する(S5)。粒子径が限界値を超えない場合は、制御装置20は噴霧ノズル3に備える噴霧圧調整手段22を制御する。塗布液の噴霧圧を調整し、あらためて塗布対象物11に塗布処理を行うことで塗布対象物11の凹凸部18の溝底部18cに必要な膜厚の塗布膜16を形成することができる。
また、塗布液の噴霧圧を初期条件値より低くしたことにより塗布液の粒子径が限界値を超えてしまう場合は、制御装置20は塗布液の粒子径を限界値内に保つよう調整する(S6)。さらに、噴霧圧を下げるため塗布対象物11表面から噴霧ノズル3までの高さを自動演算し、この値に基づき噴霧装置1に備えるノズル高さ調整手段21を制御する(S7)。塗布対象物11表面から噴霧ノズル3までの高さを調整し、あらためて塗布対象物11に塗布処理を行うことで塗布対象物11の凹凸部18の溝底部18cに必要な膜厚の塗布膜16を形成することができる。
複数の同じ材質及び形状の塗布対象物11に対して塗布を行う場合には、まず1番目の塗布対象物11について以上の制御を行い、2番目以降の塗布対象物11については、1番目の塗布対象物11に対する制御によって決定された各条件をそのまま用いるようにすることで、短時間に均一な塗布膜形成を行うことができる。一方、1番目の塗布対象物11と条件の異なる塗布対象物11が含まれている場合には、各検出部及び測定器からの情報を基に制御装置20が制御を行って、膜厚が均一になるようにする。
1番目と同じ形状であるが異なる材質の塗布対象物11について塗布を行う場合には、以下のように制御する。例えば、塗布対象物11が1番目はシリコンであって、2番目がプラスチックであった場合、プラスチックはシリコンよりも熱伝導率が低い。すなわち、同じ条件であればプラスチックの場合の方が表面温度が低くなる。この場合には、塗布膜16形成時に対象物温度検出部13が塗布対象物11の表面温度を検出し、スプレーの気流、溶剤の気化熱等の影響をシリコンの場合とほぼ同等とするため、シリコンの場合と同じ表面温度になるまで温度調整手段25を制御する。
また、1番目と同じ材質であるが異なる形状、すなわち異なるアスペクト比の凹凸部18を有する塗布対象物11について塗布を行う場合には、図5に示す制御手順に基づいて制御装置20が制御を行う。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用はこの実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。本装置に備えるノズル高さ調整手段21と塗布液の噴霧圧調整手段22及び噴霧量調整手段23と塗布対象物11を水平方向に移動可能にする駆動部24と塗布対象物11を加熱する温度調整手段25とは各手段の制御を達成し得るものであればどのような形式のものであってもよい。
1 噴霧装置
2 噴霧部
3 噴霧ノズル
4 粒子状態検出部
5 粒子径測定器
6 塗布液粒子
10 ワークステージ
11 塗布対象物
12 膜状態検出部
13 対象物温度検出部
14 膜厚測定器
15 温度分布測定器
16 塗布膜
17 平坦部
18 凹凸部
18a 斜面部
18b 溝部
18c 溝底部
20 制御装置
21 ノズル高さ調整手段
22 噴霧圧調整手段
23 噴霧量調整手段
24 駆動部
25 温度調整手段
30 処理容器
2 噴霧部
3 噴霧ノズル
4 粒子状態検出部
5 粒子径測定器
6 塗布液粒子
10 ワークステージ
11 塗布対象物
12 膜状態検出部
13 対象物温度検出部
14 膜厚測定器
15 温度分布測定器
16 塗布膜
17 平坦部
18 凹凸部
18a 斜面部
18b 溝部
18c 溝底部
20 制御装置
21 ノズル高さ調整手段
22 噴霧圧調整手段
23 噴霧量調整手段
24 駆動部
25 温度調整手段
30 処理容器
Claims (8)
- 塗布対象物に塗布液を噴霧し塗布膜を形成する噴霧装置と、上記塗布対象物を戴置するワークステージとを備える塗布膜形成装置において、
上記噴霧装置は塗布液を粒子状に噴霧する噴霧ノズルと、該噴霧ノズルから噴霧される塗布液の粒子の状態を検出する粒子状態検出部と、上記塗布対象物表面から噴霧ノズルまでの高さを調整するノズル高さ調整手段とを有し、上記噴霧ノズルは、塗布液の噴霧用気体の圧力を調整する噴霧圧調整手段と、塗布液の噴霧量を調整する噴霧量調整手段とを備え、
上記ワークステージは上記塗布対象物を加熱する温度調整手段と、上記塗布対象物表面に形成された塗布膜の状態を検出する膜状態検出部と、上記塗布対象物の温度を検出する対象物温度検出部とを備え、
上記粒子状態検出部と膜状態検出部及び対象物温度検出部から検出された情報に基づき、上記ノズル高さ調整手段、噴霧圧調整手段、噴霧量調整手段及び温度調整手段の内の一つ、又はこれらを組み合わせて制御する制御装置を備えることを特徴とする塗布膜形成装置。 - 上記粒子状態検出部は噴霧された塗布液の粒子径を検出する粒子径測定器を備えることを特徴とする請求項1に記載の塗布膜形成装置。
- 上記膜状態検出部は塗布膜の膜厚を検出する膜厚測定器を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布膜形成装置。
- 上記対象物温度検出部は塗布対象物の表面温度を検出する温度測定器を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗布膜形成装置。
- 上記制御装置は上記噴霧圧調整手段と噴霧量調整手段とにより塗布液の粒子径を調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗布膜形成装置。
- 上記膜状態検出部が塗布対象物の斜面部に均一な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、上記制御装置は塗布液の粒子径をより小さくするよう噴霧圧調整手段と噴霧量調整手段とを制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗布膜形成装置。
- 上記膜状態検出部が塗布対象物の斜面部に均一な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、上記制御装置は斜面部の表面温度を上げるよう温度調整手段を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗布膜形成装置。
- 上記膜状態検出部が塗布対象物の凹凸部の溝底部に均一な膜厚の塗布膜を形成していない部位を検出すると、上記制御装置は塗布液の噴霧圧を下げるよう噴霧圧調整手段を制御し、噴霧圧を下げることにより上記粒子状態検出部が限界値を超える大きさの粒子径を検出した場合に、上記制御装置は上記噴霧圧調整手段と噴霧量調整手段とにより粒子径を調整すると共に、上記ノズル高さ調整手段を制御し噴霧圧を調整することを特徴とする請求項5又は6に記載の塗布膜形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004156166A JP2005334754A (ja) | 2004-05-26 | 2004-05-26 | 塗布膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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