JP2005333913A - 核多角体病ウイルスに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコ、およびその製造方法 - Google Patents

核多角体病ウイルスに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコ、およびその製造方法 Download PDF

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俊樹 田村
Katsura Kojima
桂 小島
Toshio Kanda
俊男 神田
Hisatoku Tomobe
久徳 伴戸
Hideo Matsui
英雄 松井
Junichi Machida
順一 町田
Nobuo Kuwabara
伸夫 桑原
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Abstract

【課題】 本発明は、NPVに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコ、およびその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】NPVの増殖に不可欠な遺伝子に対してRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを発現可能に保持するトランスジェニックカイコを作成した。トランスジェニックカイコにおけるNPV増殖を調べた結果、ウイルスの増殖を抑制できることが明らかになった。
【選択図】なし


Description

本発明は、核多角体病ウイルスに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコに関する。また、核多角体病ウイルスに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコの製造方法に関する。
蚕糸業の現場において、カイコは核多角体病ウイルス(NPV)によって著しい被害を受けている。これまで、多くの研究者がNPV抵抗性のカイコの作成にとり組んできたが、未だに成功していない。これは、世界中で保存されているどのカイコにもNPVに対して抵抗性の遺伝子が存在しないことによる。このウイルスによる被害を防ぐため、これまでカイコの飼育場所や関連する施設等の徹底した消毒が推奨されてきた。しかし、養蚕農家においてはそのような処置は困難であるばかりではなく、多くの労力と資材が費やされ、繭のコストを上昇させるとともに飼育そのものを困難にする原因の一つになっている。
NPVはDNA型の大型のウイルスで、少なくとも50個以上の遺伝子を持ち、ホストであるカイコの細胞中でこれらの遺伝子を発現させ、増殖することが知られている。これらの遺伝子のうちのいくつかは、ウイルスの増殖に不可欠であることがわかっている(非特許文献1および2)。
近年、トランスポゾンやマーカー遺伝子を利用した新しいトランスジェニックカイコの作出方法が開発された(非特許文献3〜9)。該方法は、DNA型のトランスポゾンpiggyBacをベクターとして用いており、マーカー遺伝子としては緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子が用いられている。この方法は効率良く組み換え体を作ることができることから、有用なタンパク質の生産や新しい繊維の生産、ウイルス抵抗性を付与した品種の作出など多くの実用的な面で利用することができ、その研究の一部については既に着手されている。
Kool M, Ahrens CH, Goldbach RW, Rohrmann GF, Vlak JM. (1994)Identification of genes involved in DNA replication of the Autographa californica baculovirus. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91(23): 11212-11216 Lu A, Miller LK. (1995) The roles of eighteen baculovirus late expression factor genes in transcription and DNA replication. J. Virol. 69(2): 975-982 田村俊樹(1999)トランスポソンを利用した形質転換カイコの作出方法.第7回昆虫機能研究会講演要旨、p10-22. Horn, C., B. Jaunich and E. A. Wimmer,(2000)Highly sensitive, fluorescent transformation marker for Drosophila transgenesis. Dev Genes Evol 210: 623-629. Horn, C., and E. A. Wimmer,(2000)A versatile vector set for animal transgenesis. Dev Genes Evol 210: 630-637. Thomas, J. L., M. Da Rocha, A. Besse, B. Mauchamp and G. Chavancy, 2002 3xP3-EGFP marker facilitates screening for transgenic silkworm Bombyx mori L. from the embryonic stage onwards. Insect Biochem Mol Biol 32: 247-253. Tamura, T., Thibert, C., Royer ,C., Kanda, T., Abraham, E., Kamba, M., Komoto, N., Thomas, J.-L., Mauchamp, B., Chavancy, G., Shirk, P., Fraser, M., Prudhomme, J.-C. and Couble, P. (2000) A piggyBac element-derived vector efficiently promotes germ-line transformation in the silkworm Bombyx mori L. Nature Biotechnology 18, 81-84. Berghammer, A. J., M. Klingler and E. A. Wimmer,(1999) A universal marker for transgenic insects. Nature 402: 370-371. 富田正浩、佐藤勉、安達敬泰、宗綱洋人、田村俊樹、神田俊男、吉里勝利(2001)ヒトコラーゲン遺伝子を組み込んだトランスジェニックカイコの作出.第24回日本分子生物学会年会講演要旨. Tomita M, M. H., Sato T, Adachi T, Hino R, Hayashi M, Shimizu K, Nakamura N, Tamura T, Yoshizato , K., (2003) Transgenic silkworms produce recombinant human type III procollagen in cocoons. Nat Biotechnol 21, 52-56.
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的はNPVに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコ、およびその製造方法を提供することにある。より詳細には、NPVの増殖に不可欠な遺伝子に対してRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを発現可能に保持するトランスジェニックカイコであって、NPVに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコ、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った。まず、トランスジェニックカイコを利用することにより、NPV抵抗性のカイコを作ることができるか否かについて検討した。具体的には、ウイルス由来の遺伝子を利用して、ヘアピン構造のmRNAを作る遺伝子を人為的に作成し、この遺伝子を導入したトランスジェニックカイコでのNPV増殖を調べた。その結果、ウイルスの増殖を著しく抑制できることが明らかになった。
即ち、本発明は、NPVに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコ、およびその製造方法に関し、以下の〔1〕〜〔17〕を提供するものである。
〔1〕 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを発現可能に保持する、核多角体病ウイルスに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコ。
〔2〕 RNA分子をコードするDNAが、ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAである、〔1〕に記載のトランスジェニックカイコ。
〔3〕 ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAが、核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンスRNAをコードするセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させたDNAである、〔2〕に記載のトランスジェニックカイコ。
〔4〕 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子がlef1遺伝子である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のトランスジェニックカイコ。
〔5〕 センスRNAをコードするDNAが、以下の(a)または(b)に記載のDNAである、〔4〕に記載のトランスジェニックカイコ。
(a)配列番号:1に記載の塩基配列からなるDNA
(b)配列番号:1に記載の塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、および/または付加した塩基配列からなるDNA
〔6〕 RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAが、配列番号:2に記載の塩基配列からなるDNAである、〔4〕に記載のトランスジェニックカイコ。
〔7〕 以下の(a)および(b)の工程を含む、核多角体病ウイルスに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコの製造方法。
(a)核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを、カイコの卵に導入する工程
(b)該DNAが導入された卵から生じたカイコの中から、トランスジェニックカイコを選択する工程
〔8〕 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAをカイコ細胞内で発現させる工程を含む、カイコを核多角体病ウイルスに対して抵抗性とする方法。
〔9〕 RNA分子をコードするDNAが、ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAである、〔7〕または〔8〕に記載の方法。
〔10〕 ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAが、核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンスRNAをコードするセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させたDNAである、〔9〕に記載の方法。
〔11〕核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子がlef1遺伝子である、〔7〕〜〔10〕のいずれかに記載の方法。
〔12〕 トランスポゾンの逆位末端反復配列の間に、核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAであって、該遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンスRNAをコードするセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させ、これをプロモーターと機能的に結合させたDNAが挿入されたベクター。
〔13〕 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子がlef1遺伝子である、〔12〕に記載のベクター。
〔14〕 センスRNAをコードするDNAが、以下の(a)または(b)に記載のDNAである、〔13〕に記載のベクター。
(a)配列番号:1に記載の塩基配列からなるDNA
(b)配列番号:1に記載の塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、および/または付加した塩基配列からなるDNA
〔15〕 RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAが、配列番号:2に記載の塩基配列からなるDNAである、〔13〕に記載のベクター。
〔16〕 〔12〕〜〔15〕のいずれかに記載のベクターとトランスポゾン転移酵素をコードするDNAを有するベクターを含むキット。
〔17〕 〔12〕〜〔15〕のいずれかに記載のベクター、または〔16〕に記載のキットを含む、カイコを核多角体病ウイルスに対して抵抗性とするための薬剤。
本発明の産業上の有用性は、ウイルス遺伝子を組み換えた遺伝子を導入したトランスジェニックカイコを作ることにより、NPVに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコが提供できる点にある。
NPVに対して抵抗性を示すカイコが作出できれば、蚕糸業の現場において、最も問題となるNPVによる被害が防げるため蚕種製造の効率化、飼育の省力化、優良生糸の生産等はかり知れない効果がある。
本発明者らは、NPVの増殖に不可欠な遺伝子に対してRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを、カイコ細胞内で発現させることで、カイコをNPVに対して抵抗性にすることに初めて成功した。
本発明は、この知見に基づき、NPVの増殖に不可欠な遺伝子に対してRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを発現可能に保持するトランスジェニックカイコであって、NPVに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコを提供する。
本発明において、上記「NPVの増殖に不可欠な遺伝子に対してRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを発現可能に保持するトランスジェニックカイコ」には、該DNAを恒常的に発現するトランスジェニックカイコだけでなく、特定の条件下で該DNAを発現するトランスジェニックカイコも含まれる。
本発明のRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAには、代謝産物等(例えば、RNA鎖に切断等の代謝を受けて生成される産物)がRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAも含まれる。
本発明のRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAは、ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAであることが好ましい。ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAとしては、NPVの増殖に不可欠な遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンス(もしくはアンチセンス)RNAをコードするセンス(もしくはアンチセンス)コードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させたDNAが例示できる。
ここで、「対向する」とは、2つの配列が互いに逆方向となるように配置することを指す。本発明の上記DNAは、センスRNAをコードするDNAが、リンカーを挟んで、逆方向反復配列を形成した構造を有する、と換言することができる。具体的に説明すると、例えば、センスRNAをコードするDNA配列(二本鎖)が、
AGTC (センス鎖)
::::
TCAG (アンチセンス鎖)
である場合には、上記のセンスRNAをコードするDNA配列が、リンカーを挟んで、逆方向反復配列を形成した構造は、
AGTC-LLL-GACT
:::: ::::
TCAG-LLL-CTGA
と表わすことができる。(上記の「L」はリンカーの任意の塩基であり、「:」は水素結合を表す。)
本発明のDNAは、上記のように標的遺伝子mRNAのいずれかの領域のセンスRNAをコードするセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させた構造を有するが、この「相補的なDNA」は、即ち、上記の「標的遺伝子mRNAのいずれかの領域」に対するアンチセンスRNAをコードするDNAである、と表わすこともできる。従って本発明のDNAは換言すると、標的遺伝子mRNAのいずれかの領域に対するアンチセンスRNAをコードするアンチセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させた構造を有する、と表現することもできる。
本発明のDNAには、リンカーを間にして逆方向反復配列を有することから、本発明のDNAの転写産物もまた、リンカーを間にする逆方向反復配列を含む構造をしている。このような構造を有するRNA分子は、通常、該反復配列間で水素結合を形成し、ヘアピン構造を形成する。
本発明のリンカーを構成するDNAは、それに隣接する反復配列が水素結合をし得る限り、その長さは特に制限されないが、イントロンを含まない場合は通常、数塩基から100塩基程度であり、数十塩基が好ましい。
リンカーを構成するDNAの塩基配列は、特に限定されず、任意の配列とすることができる。また、上記のように逆方向反復配列間で水素結合を形成し得るものであれば、特にリンカーは必要とせず、リンカーを有しない場合であっても、本発明のDNAに含まれる。
本発明のDNAにおけるセンスコードDNAあるいは該DNAと相補的なDNAの長さは、通常、1000塩基以内であり、好ましくは500塩基前後である。
また本発明において、RNA同士が対合した二重鎖RNAの部分は、完全に対合しているものに限らず、不対合部分が含まれていてもよい。不対合部分はRNA形成に支障がない範囲で設けることができる。
本発明の上記DNAは、当業者においては、一般的な遺伝子工学技術により作製することができる。例えばlef1 のORF配列の5’末端から526塩基 と 5’末端から430塩基をそれぞれPCRで増幅し、これらを逆位に結合することで作製できる。
本発明において、NPVの増殖に不可欠な遺伝子としては、lef1遺伝子、ie-1遺伝子、p143 (DNAヘリケース)遺伝子などが挙げられる。これら遺伝子の塩基配列は、アクセッション番号:NC_001962で示される塩基配列中に開示されており、ORF6(GENE ID:1488636)、ORF123(GENE ID:1488755)、ORF78(GENE ID:1724488)が、それぞれ、lef1遺伝子、ie-1遺伝子、p143遺伝子である(Sumiko Gomi, Kei Majima and Susumu Maeda, Journal of General Virology (1999), 80, 1323-1337.)。
なお、ウイルスのDNAが変異しやすいことは当業者にとって周知の事実である。よって、本発明の遺伝子は、変異後の遺伝子がNPVの増殖に不可欠である限り、上記の開示配列からなる遺伝子に限定されるものではない。
NPVの増殖に不可欠な遺伝子としてlef1遺伝子を選択する場合、RNA分子をコードするDNAにおけるセンスコードDNAとしては、例えば、配列番号:1に記載の塩基配列からなるDNAが挙げられるが、これに限定されるものではなく、配列番号:1に記載の塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、および/または付加した塩基配列からなるDNAも使用することができる。
配列番号:1に記載の塩基配列における1若しくは複数の置換、欠失、挿入、および/または付加変異は、自然界において生じた変異だけでなく、人為的に導入した変異も含まれる。また、標的遺伝子としてlef1遺伝子を選択する場合、ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAとしては、例えば、配列番号:2に記載の塩基配列からなるDNA(1〜430位:lef1部分センス配列、431〜526位:リンカー配列、527〜956位:アンチセンス配列)が例示できるが、これに制限されない。
本発明のトランスジェニックカイコの製造方法を例示するが、本発明のトランスジェニックカイコは、以下の方法によって製造されたトランスジェニックカイコに限定されるものではない。
本発明のトランスジェニックカイコは、例えば、NPVの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを、カイコの卵に導入し、該DNAが導入された卵から生じたカイコの中から、トランスジェニックカイコを選択することで製造できる。
カイコ卵へのDNAの導入は、例えば、カイコの発生初期卵へ、トランスポゾンpiggyBacをベクターとして注射する方法(Tamura, T., Thibert, C., Royer ,C., Kanda, T., Abraham, E., Kamba, M., Komoto, N., Thomas, J.-L., Mauchamp, B., Chavancy, G., Shirk, P., Fraser, M., Prudhomme, J.-C. and Couble, P., 2000, Nature Biotechnology 18, 81-84)に従って行うことができる。
例えば、トランスポゾンの逆位末端反復配列(Handler AM, McCombs SD, Fraser MJ, Saul SH.(1998) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 95(13):7520-5)の間に、NPVの増殖に不可欠な遺伝子を標的としたRNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAが任意のプロモーターの下流に機能的に結合したDNAを挿入したベクターとともに、トランスポゾン転移酵素をコードするDNAを有するベクター(ヘルパーベクター)をカイコ卵に導入する。
本発明において、上記「機能的に結合した」とは、プロモーターに転写因子が結合することにより、プロモーターの下流に存在するDNAの発現が誘導されるように、該プロモーターと該DNAとが結合していることをいう。従って、該プロモーターと該DNAとの間には、該DNAの転写が起こりうる限り、任意のDNA配列を有してもよい。
また、本発明のプロモーターとしてはSK18プロモーター、ヒートショックタンパク質遺伝子のプロモーター、細胞質アクチンやtRNA遺伝子のプロモーター等どの組織でも発現が期待されるプロモーターや転写制御系を利用したGAL4/UAS系などのヘテロなプロモーター系、脂肪体や中腸で特異的に発現する遺伝子のプロモーターなどが上げられる。
また、ヘルパーベクターとしては、pHA3PIG (Tamura, T., Thibert, C., Royer ,C., Kanda, T., Abraham, E., Kamba, M., Komoto, N., Thomas, J.-L., Mauchamp, B., Chavancy, G., Shirk, P., Fraser, M., Prudhomme, J.-C. and Couble, P., 2000, Nature Biotechnology 18, 81-84)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明におけるトランスポゾンとしては、piggyBacが挙げられるが、これに限定されるものではなく、マリーナ(mariner)、ミノス(minos)等を用いることもできる(Shimizu, K., Kamba, M., Sonobe, H., Kanda, T., Klinakis, A. G., Savakis, C. and Tamura, T. (2000) Insect Mol. Biol., 9, 277-281;Wang W, Swevers L, Iatrou K.(2000) Insect Mol Biol 9(2):145-55)。
また、本発明では、バキュロウイルスベクターを使用することによりトランスジェニックカイコを作出することも可能である(Yamao, M., N. Katayama, H. Nakazawa, M. Yamakawa, Y. Hayashi et al., 1999, Genes Dev 13: 511-516)。
以下、カイコ卵へのDNAの導入方法の具体例を記すが、本発明におけるカイコ卵へのDNAの導入方法は、この方法に限定されるものでない。例えば、カイコ卵へDNA注入用の管を使用して直接卵内へDNAを導入することが可能であるが、好ましい態様としては、前もって物理的または化学的に卵殻に穴を空け、該穴からDNAを導入する。この際、DNA注入用の管を挿入角度が該卵の腹側の側面に対してほぼ垂直となるように該穴から卵内に挿入することができる。
本発明において、物理的に卵殻に穴を空ける方法としては、例えば針、微小レーザー等を用いて穴を空ける方法が挙げられる。好適には針を用いた方法によって卵殻に穴を空けることができる。該針は、カイコの卵殻に穴を空けることができるものであれば、その針の材質、強度等は、特に制限されない。なお、本発明における針とは、通常、先端が尖った棒状の針を指すが、この形状に限定されず、卵殻に穴を空けることができるものであれば、全体の形状は特に制限されない。例えば、先端の尖ったピラミッド型の物質、または先端の尖った三角錐の形状の物質もまた、本発明の「針」に含まれる。本発明においては、タングステン針を好適に使用することができる。本発明の針の太さ(直径)は、後述のキャピラリーが通過可能な穴を空けることができる程度の太さであればよく、通常2〜20μm、好ましくは5〜10μmである。一方、化学的に卵殻に穴を空ける方法としては、例えば薬品(次亜塩素酸等)等を用いて穴を空ける方法が挙げられる。
本発明において、穴を空ける位置としては、該穴からDNA注入用の管を挿入した場合に卵の腹側の側面に対する挿入角度を、ほぼ垂直にできる位置ならば特に制限はないが、好ましくは腹側の側面またはその反対側であり、より好ましくは腹側の側面であり、さらにより好ましくは卵の腹側側面のやや後端よりの中央部である。
本発明において、「ほぼ垂直」とは、70°〜120°を意味し、好ましくは80°〜90°を意味する。本発明において、「将来的に生殖細胞になる位置」としては、通常、卵の腹側の卵表に近い位置(通常、卵表から0.01mm〜0.05mmの位置)であり、好ましくは、卵の腹側中央の卵表に近い位置でやや後極よりの位置である。
本発明のDNA注入用の管は、その管の材質、強度、内径等は特に制限されないが、DNA注入用の管を挿入する前に、物理的または化学的に卵殻に穴を空ける場合は、空けられた穴を通過できる太さ(外径)であることが好ましい。本発明のDNA注入用の管としては、例えば、ガラスキャピラリー等を挙げることができる。
本発明のDNAの導入方法において、好ましい態様としては、上記のカイコ卵に物理的または化学的に穴を空け、DNA注入用の管を挿入角度が該卵の腹側の側面に対してほぼ垂直となるように該穴から卵内に挿入し、DNAを注入する工程を、針とDNA注入用の管が一体型となったマニュピュレーターを使用して行う。通常、該マニュピュレーターを構成要素の1つとする装置を使用して本発明は好適に実施される。
このような装置としては、解剖顕微鏡、照明装置、可動式のステージ、顕微鏡に金具で固定した粗動マニュピュレーター、このマニュピュレーターに付けたマイクロマニュピュレーター、DNAを注射するための空気圧を調整するインジェクターから構成されている。インジェクターに用いる圧力は窒素ボンベから供給され、圧力のスイッチはフットスイッチによっていれることができる。注射はガラススライド等の基板上に固定した卵に対して行い、卵の位置は移動式のステージによって決める。また、マイクロマニュピュレーターのガラスキャピラリーは4本のチューブで繋がれた操作部によって操作する。実際の手順は、卵に対するタングステン針の位置を粗動マニュピュレーターで決め、ステージのレバーで水平方向に卵を動かし穴を空ける。続いて、マイクロマニュピュレーターの操作部のレバーを操作して、穴の位置にガラスキャピラリーの先端を誘導し、再びステージのレバーによりキャピラリーを卵に挿入する。この場合、卵の腹側の側面に対し垂直にガラスキャピラリーが挿入される必要がある。フットスイッチを入れDNAを注射し、レバーを操作して卵からキャピラリーを抜く。空けた穴を瞬間接着剤等でふさぎ、一定の温度および、一定の湿度のインキュベーターで保護する。本発明に使用される装置としては、好適には、特許第1654050号に記載の装置または該装置を改良した装置が挙げられる。
また、本発明の態様においては、DNAの導入に用いるカイコ卵が基板に固定されていることが好ましい。本発明の基板として、例えば、スライドグラス、プラスチック板等を用いることができるが、これらに特に制限されない。本発明の上記態様においては、カイコ卵内の将来的に生殖細胞になる位置に正確にDNAを注射するために、卵の方向を揃えて固定することが望ましい。また、上記態様においては、基板へ固定するカイコ卵の数には、特に制限はない。また、複数個のカイコ卵を用いる場合、カイコ卵を基板へ固定する方向性としては、好ましくは背腹の向きが一定となるような方向である。本発明の上記カイコ卵の基板への固定は、例えば、水性の糊をあらかじめ塗布した市販の台紙(バラ種台紙)の上に産卵させ、台紙に水を加えて卵をはがし、次いで濡れた状態の卵を基板に整列させ、風乾することによって行う。卵をスライドグラス上に卵の方向を揃えて固定することが好ましい。また、卵の基盤への固定は両面テープや接着剤等を用いることによっても可能である。
カイコ卵にDNAが導入されたかどうかを調べる方法として、例えば、注射したDNAを卵から再度抽出して測定する方法(Nagaraju, J., Kanda, T., Yukuhiro, K., Chavancy, G., Tamura, T., & Couble, P. (1996). Attempt of transgenesis of the silkworm(Bombyx mori L) by egg-injection of foreign DNA. Appl. Entomol. Zool., 31, 589-598)や、注射した遺伝子としてのDNAの卵内での発現を見る方法(Tamura, T., Kanda, T., Takiya, S., Okano, K., & Maekawa, H. (1990). Transient expression of chimeric CAT genes injected into early embryos of the domesticated silkworm, Bombyx mori. Jpn. J. Genet., 65, 401-410)等を挙げることができる。
本発明のトランスジェニックカイコの製造方法においては、次いで、本発明のDNAが導入された卵から生じたカイコの中から、トランスジェニックカイコを選択する。本発明において、トランスジェニックカイコを選択するには、例えば、選択マーカーを用いて行うことができる。本発明における選択マーカーとしては、当業者において一般的に使用されるマーカー、例えば、CFP、GFP(例えばA3GFP)、YFP、DsRed等の蛍光タンパク質を使用することができる。これらのマーカーを用いることにより、実体蛍光顕微鏡で観察するだけでトランスジェニックカイコを検出することができる。また、蛍光色が異なるので、複数のマーカーを同時に使用することもできる。
本発明は、上述の方法に用いるベクターやそのキットを提供する。すなわち、トランスポゾンの逆位末端反復配列の間に、NPVの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAであって、該遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンスRNAをコードするセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させ、これをプロモーターと機能的に結合させたDNAが挿入されたベクターを提供する。このようなベクターとしては、piggyBac由来のベクター(Tamura, T., et al., 2000, Nature Biotechnology 18, 81-84)のトランスポソンの逆位末端反復配列の間にSK18等のプロモーターの下流にNPVの増殖に不可欠な遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンス(もしくはアンチセンス)RNAをコードするセンス(もしくはアンチセンス)コードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させたDNAが挿入されたベクターが挙げられる。該ベクターにおいて、NPVの増殖に不可欠な遺伝子としてlef1遺伝子を選択する場合、センスコードDNAおよびヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAとしては既述の配列からなるDNAを使用できる。また、本発明は上記ベクターと、トランスポゾン転移酵素をコードするDNAを有するベクター(ヘルパーベクター)を含むキットも提供する。該ヘルパーベクターとしては、pHA3PIG(Tamura, T., et al., 2000, Nature Biotechnology 18, 81-84)が挙げられる。さらに本発明は、本発明のベクターおよびキットの用途も提供する。すなわち、本発明のベクター、またはキットを有効成分として含有する、カイコをNPVに対して抵抗性にするための薬剤としての用途も提供することができる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
ウイルスの増殖を抑制するため、ウイルス由来の遺伝子を組み換えて、ヘアピン構造のmRNAをつくる遺伝子を作製した。作製した遺伝子とベクターの構造を図1に示した。
遺伝子lef1はカイコのNPV DNAの複製に関連した遺伝子であり、ウイルスの増殖には必須な遺伝子である。この遺伝子の転写方向を逆にしたものを繋ぎ合わせ、そのプロモーターには培養細胞等で強い活性を示す SK18を用いた。また、この遺伝子を導入したトランスジェニックカイコを識別するためのマーカーとして、全身で蛍光タンパク質を発現し、実体蛍光顕微鏡で容易に遺伝子を導入した個体を識別できるA3GFP遺伝子をマーカー遺伝子として用いた。
このベクターDNAとゲノム中に目的遺伝子を導入する作用のある因子を発現するDNA(ヘルパーDNA)とを発生初期のカイコ卵に注射した。卵から孵化した幼虫を成虫になるまで飼育し、次世代を得た。これらの次世代の幼虫を蛍光顕微鏡で観察した結果、全身で蛍光を発する個体を同定した。これらの個体はトランスジェニックカイコであると考えられるため、このまま飼育し系統化した。系統化した最終齢のトランスジェニックカイコに、一定量のNPVの多角体を食下させ、72時間後および96時間後の血液中におけるウイルスの増殖をリアルタイムPCRによって調べた。その結果、図2に示したように図1の遺伝子を導入したカイコにおいてはウイルスの増殖が著しく抑制されていることが分かった。
以上の結果から、ウイルス遺伝子を組み換えた遺伝子を導入したトランスジェニックカイコを作ることにより、ウイルス抵抗性のカイコが作出できることが明らかになった。
図1は、トランスジェニックカイコ作出に用いたベクターの構造を示す図である。P:ウイルス由来のプロモーターSK18、lef:ウイルス複製に関与する遺伝子lef1の一部(遺伝子の方向は矢印で示した)、Fbp(A):カイコフィブロイン遺伝子由来のポリAシグナル、A3pGFP:トランスジェニックカイコを識別するためのマーカー遺伝子、を示す。なお、lef1のセンスDNAとアンチセンスDNAの間には、96塩基のリンカーが存在する。 図2は、ウイルス抵抗性遺伝子を導入したトランスジェニックカイコにおけるウィルスの増殖を示す図である。トランスジェニックカイコ(tg)と対照区のカイコに一定量のウイルス(一頭当たり105個のウイルス多角体)を摂食させた72時間後および96時間後の血液中のウイルス量を記す。ウイルスの量はウイルスDNAをリアルタイムPCRによって定量することによって測定した。

Claims (17)

  1. 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを発現可能に保持する、核多角体病ウイルスに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコ。
  2. RNA分子をコードするDNAが、ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAである、請求項1に記載のトランスジェニックカイコ。
  3. ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAが、核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンスRNAをコードするセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させたDNAである、請求項2に記載のトランスジェニックカイコ。
  4. 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子がlef1遺伝子である、請求項1〜3のいずれかに記載のトランスジェニックカイコ。
  5. センスRNAをコードするDNAが、以下の(a)または(b)に記載のDNAである、請求項4に記載のトランスジェニックカイコ。
    (a)配列番号:1に記載の塩基配列からなるDNA
    (b)配列番号:1に記載の塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、および/または付加した塩基配列からなるDNA
  6. RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAが、配列番号:2に記載の塩基配列からなるDNAである、請求項4に記載のトランスジェニックカイコ。
  7. 以下の(a)および(b)の工程を含む、核多角体病ウイルスに対して抵抗性を示すトランスジェニックカイコの製造方法。
    (a)核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAを、カイコの卵に導入する工程
    (b)該DNAが導入された卵から生じたカイコの中から、トランスジェニックカイコを選択する工程
  8. 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAをカイコ細胞内で発現させる工程を含む、カイコを核多角体病ウイルスに対して抵抗性とする方法。
  9. RNA分子をコードするDNAが、ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAである、請求項7または8に記載の方法。
  10. ヘアピン構造型のRNA分子をコードするDNAが、核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンスRNAをコードするセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させたDNAである、請求項9に記載の方法。
  11. 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子がlef1遺伝子である、請求項7〜10のいずれかに記載の方法。
  12. トランスポゾンの逆位末端反復配列の間に、核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子に対して、RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAであって、該遺伝子をコードするmRNAのいずれかの領域のセンスRNAをコードするセンスコードDNAと、該DNAと相補的なDNAとを、リンカーを挟んで対向するように連結させ、これをプロモーターと機能的に結合させたDNAが挿入されたベクター。
  13. 核多角体病ウイルスの増殖に不可欠な遺伝子がlef1遺伝子である、請求項12に記載のベクター。
  14. センスRNAをコードするDNAが、以下の(a)または(b)に記載のDNAである、請求項13に記載のベクター。
    (a)配列番号:1に記載の塩基配列からなるDNA
    (b)配列番号:1に記載の塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、および/または付加した塩基配列からなるDNA
  15. RNAi効果を有するRNA分子をコードするDNAが、配列番号:2に記載の塩基配列からなるDNAである、請求項13に記載のベクター。
  16. 請求項12〜15のいずれかに記載のベクターとトランスポゾン転移酵素をコードするDNAを有するベクターを含むキット。
  17. 請求項12〜15のいずれかに記載のベクター、または請求項16に記載のキットを含む、カイコを核多角体病ウイルスに対して抵抗性とするための薬剤。
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