JP2005331376A - Icテスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】IC検査において、適正な電圧条件下での、正確かつ効率的な測定(ならびに評価、解析)を可能とする。
【解決手段】ICテスタの電源供給部100からDUT120に供給する電源電圧のレベルが、上限値および下限値で規定される許容範囲内にあるか否かを、制御信号生成回路112にて判定し、その判定結果を示す信号C2を生成する。測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500)は、信号C2によって電源電圧の変動を監視し、電源電圧が不安定な状態では、測定の中断、クロックの供給停止、テストパターンの発生停止等の対策を実行し、電源電圧が安定した状態でのみ、検査を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】ICテスタの電源供給部100からDUT120に供給する電源電圧のレベルが、上限値および下限値で規定される許容範囲内にあるか否かを、制御信号生成回路112にて判定し、その判定結果を示す信号C2を生成する。測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500)は、信号C2によって電源電圧の変動を監視し、電源電圧が不安定な状態では、測定の中断、クロックの供給停止、テストパターンの発生停止等の対策を実行し、電源電圧が安定した状態でのみ、検査を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電源電圧をテスト対象のICに供給しつつ、ICの電気的試験を実施するICテスタに関する。
ICテスタ(半導体検査装置)は、電源ユニットと測定ユニットを備え、ICに電源電圧を供給しつつ、そのICの電気的特性の試験を実行することができる。高精度のICテストを実行する上で、電源ユニットから出力される電源電圧の安定化が重要である。この電源電圧を安定化する手法として、ICに供給される電源電圧のレベルを検出し、負帰還制御によって電源電圧を安定化させる手法がある。また、特許文献1には、負帰還制御に加えて、条件が異なる複数の帰還ループを設けて、電源電圧の変動状況に応じて使用する帰還ループを切り換え、電源電圧の変動をより効果的に抑制する技術が開示されている。
特開2000−304815
しかし、負帰還制御を利用して、テスト対象のICに供給する電源電圧の安定化を図ったとしても、電圧変動の十分な抑制ができない場合がある。例えば、負帰還制御では負帰還ループを経由して信号が伝達されるため、その経路長(ICテスタにおける電源ユニットの出力端から、測定対象のICまでの距離)が長いと、電圧変動が生じてから、その電圧変動を抑制するように制御がなされるまでに遅延が生じる。したがって、瞬時に、大きな電圧の揺れが生じた場合には、その電圧の揺れを迅速に吸収できないときがある。
また、特許文献1に記載される、複数の負帰還ループを切り換えて使用する場合においても、瞬時的な大きな電源電圧変動が生じた場合には、程度の差はあっても、同様の状況が生じ得る。瞬時的な大きな電源電圧変動は、例えば、電源ユニットの電圧レンジの切り換え(あるいは、電源投入)直後に生じる。この場合、電源ユニットから供給する電源電圧が所定の電圧値に達するまでの間、測定を待つ必要がある。すなわち、その待ち時間を考慮してICのテストを開始しないと、電圧変動の影響によって、ICの適正な性能評価ができない。ただし、その待ち時間を正確に予測するのは困難である。したがって、待ち時間が不足していれば、安定した測定ができない。逆に、待ち時間が過剰に長すぎると、テスト時間のロスになり、生産性の低下や検査コストの増加となる。
また、瞬時的な大きな電圧変動は、ICの電気的特性の測定中(検査の途中)においても生じることがある。すなわち、ICの内部回路において、瞬時的に消費電流が増大する場合には、電源ラインを流れる電流によって大きな電圧降下が引き起こされ、大きな電圧の揺れが生じる。IC内の被測定回路に流れる電流の電流量が非常に少ない場合には、発生する電圧降下は小さく、供給電圧の変動は微小で問題視されない。
しかし、被測定回路の高速化、ロジック回路の高トグル化(例えば、トランジスタのスイッチング周波数が高くなること)が進展すると、被測定回路の消費電流が増大し、電源ラインの電圧降下が増大し、大きな電圧変動が生じる。このような大きな電圧変動が生じている状況下でICのテストを続行するということは、すなわち、所望の電圧条件が満たされない環境の下で、不正確なICの検査(さらに評価、解析)が実施されることを意味する。
近年、ICの大規模化、高速化、電源電圧の低レベル化はますます進展し、わずかな電源電圧の変動が、回路動作に深刻な影響を及ぼす場合も増えている。したがって、電源電圧の変動に対する、さらなる対策が求められている。
本発明は、このような考察に基づいてなされたものであり、IC検査において、適正な電圧条件下での、より正確かつ効率的な測定(ならびに評価、解析)を可能とすることを目的とする。
本発明のICテスタは、電源電圧をテスト対象のICに供給しつつ、前記ICの電気的試験を実施するICテスタであって、前記テスト対象のICの電気的試験を実施するための少なくとも一つの測定部と、前記少なくとも一つの測定部の動作を制御する制御部と、前記電源電圧を前記テスト対象のICに供給し、前記電源電圧のレベルを負帰還制御により安定化させ、かつ、前記電源電圧のレベルについての情報を、前記少なくとも一つの測定部または前記制御部に与える電源供給部と、を備え、前記電源供給部から与えられる前記電源電圧のレベルについての情報により、前記少なくとも一つの測定部または前記制御部の動作が制御される。
本発明では、電源電圧の変動情報を、電源電圧の安定化のみならず、測定部の動作制御のためにも使用する。すなわち、負帰還制御による電源電圧自体の安定化と、電源電圧が不安定な状況下では測定を有効化させない制御方式と、を併用すること(つまり、電源供給部と測定部との協働によるIC検査の実施)によって、正確かつ効率的なIC検査が実現される。
また、本発明のICテスタの一態様では、前記電源電圧のレベルについての情報は前記制御部に与えられ、この制御部は、与えられた前記情報に基づいて、前記少なくとも一つの測定部の動作を制御する。
制御部が、電源電圧のレベル変動を監視し、適応的に測定部の動作を制御するものである。制御部による制御であることから、電源電圧の変動に適応した、複雑かつ高度な制御もリアルタイムで実施できるメリットがある。
また、本発明のICテスタの他の態様では、前記電源供給部は、前記電源電圧のレベルが許容範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果を示す信号を、前記少なくとも一つの測定部に与える。
本態様では、電源供給部内で、電源電圧のレベルが許容範囲内にあるか否かを検出し、その検出結果を示す信号(これが電源電圧のレベルについての情報となる)を、測定部に与える。この信号は一種の制御信号の役目を果たし、この信号により、測定部が直接的に制御される。
また、本発明のICテスタの他の態様では、前記電源電圧のレベルが前記許容範囲内にあるときのみ、前記少なくとも一つの測定部による測定が有効化される。
電源電圧のレベルが許容範囲に収まっているときのみ、測定部による測定が有効化されるものである。例えば、測定の続行、クロックやテストパターンの供給の続行、取得した測定データの採用等がなされる。逆に、電源電圧のレベルが許容範囲外となるときは、精度の高いデータの取得が期待できないため、測定を中断する等の対策が採られる。
また、本発明のICテスタの他の態様では、前記電源電圧が許容範囲内にあるか否かを判断するための上限値および下限値を、前記電源供給部内で決定する。
電源電圧のレベルが許容範囲内にあるか否かを判断するための基準となる、上限値および下限値の設定機能を、電源供給部自体に持たせるものである。構成がシンプルであり、実現し易いというメリットがある。
また、本発明のICテスタの他の態様では、前記上限値および下限値は、前記負帰還制御による前記電源電圧の制御目標電圧値を中心として、その上下に固定比率あるいは定数値による電圧幅を設定することにより、自動的に決定される。
電源供給部内で、固定された方法により、上限値および下限値を自動的に設定するものである。電源供給部自体が、上限値および下限値の自動設定機能をもつことにより、電圧変動幅が許容範囲内にあるか否かの判断を行うための構成が簡素化される。
また、本発明のICテスタの他の態様では、前記上限値および下限値を、前記制御部が決定する。
これにより、上限値および下限値を、より自由に設定すること(すなわち、プログラマブルな上限値および下限値の設定)が可能となる。これにより、電源電圧の許容範囲の幅を変化させることができる。種々の条件を考慮して、測定部の制御の感度を適正化するのに都合のよい構成である。
また、本発明のICテスタの他の態様では、前記少なくとも一つの測定部には、前記テスト対象のICの電気試験用の測定部または機能試験用の測定部が含まれる。本態様では、測定部が、電気試験機能や機能試験機能を有している。
本発明のICテスタは、電源供給部と測定部との協働によるIC検査を実施し、これによって、正確かつ効率的なIC検査を実現することができる。具体的には、電源ユニットの電圧レンジの切り換え(あるいは、電源投入)直後に、電源電圧の大きな変動が生じた場合でも、その電圧変動状況を監視して測定を行うため、電圧が不安定な状態での測定を防止できる。また、所定の待ち時間を設ける場合でも、過剰な待ち時間が設定されることがない。これにより、検査時間の最適化と、正確な条件での測定が可能となる。
また、実際の測定中に、瞬時的な大電流によって大きな電圧降下が生じ、電圧が大きく揺らぐ事態が生じても、その電圧の揺らぎを検知し、例えば、測定を中断し、以前の測定データを保持するというような、適切な制御を実行することができる。したがって、不正確な測定が防止され、正確な検査(評価および解析)を実施することができる。
また、電源電圧の変動情報をそのまま制御部に与え、制御部が測定部の動作を自由に制御する形態を採用することにより、新たな回路の付加が必要なく、より複雑で高度な制御を実現できる。
また、電源供給部の内部にて、電源電圧が許容範囲内か否かの判断を実施し、その結果を示す信号(これが一種の制御信号として機能する)を生成し、その信号で測定部を直接的に制御する形態を採用することにより、制御部の判断が不要となり、よって、制御部の負担を軽減することができる。また、構成がシンプルであり、実現が容易である。
また、電源供給部内において、電源電圧のレベルが許容範囲内にあるか否かを判断する態様を採用する場合に、その判断の基準となる上限値および下限値を、電源供給部内で自動設定する構成を採用することにより、簡単な構成でもって、適正かつ効率的なIC検査を実施することができる。
また、制御部が、電源電圧が許容範囲内にあるか否かを判断するための上限値および下限値の設定を行う構成を採用することにより、上限値および下限値を自在に設定すること(すなわち、プログラマブルな上限値および下限値の設定)が可能となり、高精度な制御を実施することができる。
また、ICテスタの形態としては、一つの装置内に必要な機能が集約される形態と、複数の装置の集合体としてICテスタが構築される形態とがあるが、本発明は、電源ユニットの負帰還制御系から得られる電圧変動情報を、測定ユニットにも供給することができればよいため、いずれの形態のICテスタにも適用が可能である。
本発明により、適正な電圧条件下での、正確かつ効率的なIC特性の検査(測定、評価および解析)が可能となる。したがって、ICの大規模化、高速化、電源電圧の低レベル化が進展する状況下でも、電源電圧(基準電圧)の変動による悪影響を排して、正確なIC検査を行うことができる。また、本発明のICテスタは構成がシンプルであり、実現が容易であり、装置のコスト面でも有利である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のICテスタの一例(電源供給部の内部で、電源電圧が許容範囲内であるか否かを判断する例)の構成を示すブロック図である。図示されるように、このICテスタは、電源供給部100と、検査対象のIC(DUT:Device Under Test)120と、測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500,スイッチSW1,スイッチSW2を含む)と、これらの各部の動作を統括的に制御する制御部(例えば、コンピュータ)と、を備える。
図1は、本発明のICテスタの一例(電源供給部の内部で、電源電圧が許容範囲内であるか否かを判断する例)の構成を示すブロック図である。図示されるように、このICテスタは、電源供給部100と、検査対象のIC(DUT:Device Under Test)120と、測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500,スイッチSW1,スイッチSW2を含む)と、これらの各部の動作を統括的に制御する制御部(例えば、コンピュータ)と、を備える。
電源供給部100は、電圧発生器(可変電圧源)102と、電圧比較器104と、基準電圧発生器106と、この基準電圧発生器106から出力される基準電圧V1を参照して上限値、下限値を自動的に設定する、上限値および下限値設定回路108と、制御信号生成回路(電源電圧の変動情報をもつ信号の生成回路とみることもできる)112と、を備える。
このような構成をもつICテスタにおいて、測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500,スイッチSW1,スイッチSW2)は、電源供給部100からフォース線(FL)を介してDUT120に所定の電源電圧が供給されている状況下で、スイッチSW1を介してテスト信号(S1)をDUT120に与え、その結果として、DUT120から出力される信号(S2)を、スイッチSW2を介して受信して、測定データを取得し、検査、評価、解析を実行する。
ここで、電気試験回路300は、例えば、回路のDC特性やAC特性の試験、あるいは、デバイスの耐量評価試験(例えば、CMOSのラッチアップ耐量試験)等を行うものであり、電気試験回路300によるICのテストが行われる場合には、スイッチSW1,SW2は、共に、a端子側に切り換えられる。
また、機能試験回路400は、ロジック回路やメモリ回路等が所定の機能を発揮するかをテストする回路である。機能試験回路400による機能試験が実施される場合には、スイッチSW1,SW2は、原則として、b端子側に切り換えられる。ただし、試験用テストパターン発生回路500から出力される、試験用テストパターン(テストベクトル)を用いた試験を行う場合には、スイッチSW1は、c端子側に切り換えられる。
なお、測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500,スイッチSW1,スイッチSW2)の動作は、制御部(コンピュータ等)200から出力される制御信号C1等により、統括的に制御される。
次に、図1に示されるICテスタの動作について説明する。電圧発生器102は、電源電圧を発生させ、その電源電圧をフォース線(FL)を介してDUT120に供給する。また、フォース線(FL)の、DUT120への電圧印加ポイント(PT)において、センス線(SL)が接続され、このセンス線(SL)を介して、DUT120に印加される電源電圧のレベルを検出する。
すなわち、センス線(SL)を介して検出される、DUT120に印加される電源電圧の電圧レベル(電圧印加ポイントPTにおける電圧レベル)は、比較器104にて、基準電圧発生器106から出力される基準電圧(V1)と比較される。なお、基準電圧発生器106は、制御部(コンピュータ)200から出力される制御信号C3に従って、基準電圧(V1)を発生させる。
そして、比較器104から、比較結果(基準電圧V1との差を示す信号)P1が出力される。この信号P1は、電圧発生器(可変電圧源)102から発生する電源電圧のレベルを制御するための制御信号として機能する。すなわち、比較器104から出力される比較結果を示す信号P1によって、DUT120に印加される電源電圧の電圧レベル(電圧印加ポイントPTにおける電圧レベル)が、基準電圧発生器106から出力される基準電圧(V1)と等しくなるように、電圧発生器(可変電圧源)102から発生する電源電圧のレベルが調整される。
このように、負帰還制御によって、DUT120に供給される電源電圧のレベルが安定化される。さらに、本実施形態では、DUT120に供給される電源電圧の変動状況を示す情報を、測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500)に与える。すなわち、大きな電源電圧の変動が生じている状況下において取得した測定データは、大きな誤差を含み、正確性を欠く。
よって、本実施形態では、そのような状況下では、測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500)による測定を中断する等の措置を採る。つまり、電源電圧が許容範囲に収まっているときのみ、測定が有効となり、測定の続行、取得した測定データの採用等がなされる。逆に、電源電圧が許容範囲外となるときは、測定が無効となり、測定の中断、測定データの破棄等が行われる。
以下、具体的に説明する。電源供給部100内の上限値および下限値設定回路108は、負帰還制御による電源電圧の安定化目標値である基準電圧V1を中心としてその上下に、固定比率あるいは定数値による電圧幅を設定し、上限値および下限値を自動的に生成する。この場合、固定比率または定数値により、制御感度が決定される。この上限値、下限値は、DUT120に実際に供給される電源電圧が、許容範囲に収まっているか否かを判定するための基準となる。
このように、電源供給部100自体が、上限値および下限値の自動設定機能をもつことにより、ICテスタの構成が簡素化される。また、制御部200の負担も軽減される。生成された上限値および下限値の情報は、電源供給部100内の制御信号生成回路(電源電圧の変動情報をもつ信号の生成回路とみることもできる)112に与えられる。制御信号生成回路112は、センス線(SL)を介して得られる電源電圧のレベルが、上限値および下限値で規定される許容範囲に収まっているか否かを判定する。そして、その判定結果を、制御信号C2として出力する。制御信号C2は、電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500の各々に与えられる。
制御信号C2は、電源電圧のレベルが許容範囲内に収まっている場合にのみ、アクティブとなり、これにより、測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500,スイッチSW1,スイッチSW2)による測定が有効となる。また、制御信号C2がアクティブでないとき、電気試験回路300は、測定の中断、以前の測定データの保持、測定ユニットの状態を初期化する、といった対策を実行する。
結果的に、制御信号C2がアクティブとなったときのみ(つまり、電源電圧が安定した状態にあるときのみ)、電気試験回路300による測定がなされる。したがって、信頼性の高い測定データのみを取得することができる。また、制御信号C2を制御部(コンピュータ等)200にも入力することで、電源電圧の変動状況を、制御部200が監視することができ、電源電圧の変動状況に応じて、電気試験回路300による測定条件を適応的に変化させる、といった処理を行うこともできる(この構成は、図1中では示されていない)。
また、機能試験回路400および試験用テストパターン発生回路500では、制御信号C2のアクティブ/ノンアクティブに応じて、クロック等やテストパターンの供給の継続/停止を行ったり、あるいは、測定タイミングや生成するパターン等を適応的に制御し、試験シーケンスを変化させる、といった対策が採られる。例えば、制御信号C2がアクティブではない状態(ノンアクティブ状態)では、論理回路の機能試験実行のためのタイミング(すなわちクロック)を発生させずに停止させておく。そして、制御信号C2がアクティブになった場合にのみ、論理回路の機能試験実行のためのタイミング(クロック)を発生させ、試験を開始する。
また、テストの途中において、制御信号C2がアクティブからノンアクティブに変化した場合には、それまでの測定結果や回路状態を一旦、保持し、電源電圧が安定化されるのを待つ。そして、制御信号C2がアクティブとなると、保持されている回路状態から、テストを再開する。
このように、本実施形態のICテスタは、電源供給部100と、測定ユニット(電気試験回路300,機能試験回路400,試験用テストパターン発生回路500,スイッチSW1,スイッチSW2)との協働によるIC検査を実施する。すなわち、負帰還制御による電源電圧自体の安定化に加え、電源電圧の変動状況を考慮した、測定動作の適応制御を実施し、これによって、正確かつ効率的なIC検査が実現される。例えば、電源ユニットの電圧レンジの切り換え(あるいは、電源投入)直後に、電源電圧の大きな変動が生じた場合でも、その電圧変動状況を監視して測定を行うため、電圧が不安定な状態での測定を防止できる。
また、所定の待ち時間を設ける場合でも、過剰な待ち時間が設定されることがない。これにより、検査時間の最適化と、正確な条件での測定が可能となる。また、実際の測定中に、瞬時的な大電流によって大きな電圧降下が生じ、電圧が大きく揺らぐ事態が生じても、その電圧の揺らぎを検知し、例えば、測定を中断し、以前の測定データを保持するというような、適切な制御をリアルタイムで実行することができる。したがって、不正確な測定が防止され、正確な検査(評価および解析)を実施することができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明のICテスタの構成の他の例(電源電圧の変動情報を直接、制御部に与える例)の構成を示すブロック図である。図2において、図1と同じ部分には同じ参照符号が付されている。図2のICテスタの基本的構成は、図1と同じである。ただし、図2の場合、電源供給部100内には、電圧測定器130が設けられており、この電圧測定器130にて、センス線(SL)を介して与えられる電源電圧のレベルを測定し、その測定結果(電源電圧の変動情報)を、直接、制御部(コンピュータ等)200に与える構成となっている点で、図1とは異なる。
図2は、本発明のICテスタの構成の他の例(電源電圧の変動情報を直接、制御部に与える例)の構成を示すブロック図である。図2において、図1と同じ部分には同じ参照符号が付されている。図2のICテスタの基本的構成は、図1と同じである。ただし、図2の場合、電源供給部100内には、電圧測定器130が設けられており、この電圧測定器130にて、センス線(SL)を介して与えられる電源電圧のレベルを測定し、その測定結果(電源電圧の変動情報)を、直接、制御部(コンピュータ等)200に与える構成となっている点で、図1とは異なる。
図1では、電源供給部100の内部にて、電源電圧が許容範囲内にあるか否かを判定し、測定ユニットが、その判定結果(制御信号C2)により、不安定な電圧状態を避けて検査を実行している。これに対して、図2の本実施形態のICテスタでは、電源電圧の変動状況を、制御部(コンピュータ等)200が直接に監視し、電源電圧の変動に適応した制御を、適宜、実行する。したがって、電源電圧の変動状況に応じて、より複雑で高度な対策をとることが可能である。よって、制御感度の向上を図ることができる。
(第3の実施形態)
図3は、本発明のICテスタの他の例(電源電圧が許容範囲内にあるかを判定する基準となる上限値および下限値を、制御部が設定する例)の構成を示すブロック図である。図3において、図1と同じ部分には同じ参照符号が付されている。図3のICテスタの基本的構成は、図1と同じである。ただし、図3の場合、電源電圧が許容範囲内であるか否かを判定するための上限値および下限値(参照符号142,144)を、制御部(コンピュータ等)200が自在に設定する構成となっている点で異なる。
図3は、本発明のICテスタの他の例(電源電圧が許容範囲内にあるかを判定する基準となる上限値および下限値を、制御部が設定する例)の構成を示すブロック図である。図3において、図1と同じ部分には同じ参照符号が付されている。図3のICテスタの基本的構成は、図1と同じである。ただし、図3の場合、電源電圧が許容範囲内であるか否かを判定するための上限値および下限値(参照符号142,144)を、制御部(コンピュータ等)200が自在に設定する構成となっている点で異なる。
図1では、電源供給部102が自動的に上限値および下限値を設定していた(この設定は固定的である)。これに対し、図3では、上限値および下限値(参照符号142,144)を、制御部(コンピュータ等)200が自由に設定する。この上限値および下限値によって、制御感度(制御信号C2の精度)が決まる。したがって、制御部(コンピュータ等)200が、電源電圧の変動状況に応じて、上限値および下限値(参照符号142,144)を自在にプログラムすることにより、制御感度(制御信号C2の精度)を細かく調整することが可能となる。
(第4の実施形態)
図4は、本発明のICテスタの他の例(電圧印加による電流測定を行うICテスタの例)の構成示すブロック図である。図4において、図1と同じ部分には同じ参照符号が付されている。本実施形態では、電源供給部100内の比較器104から、電源電圧の変動状況を示す信号C5を得て、この信号C5を、電圧印加による電流測定を行う測定ユニット600に与える構成が採用されている。すなわち、電源電圧の負帰還制御を実施するための比較器104から、測定ユニットの動作の制御に使用される情報も得る構成となっている。既存の回路要素を活用しているため、回路構成がシンプルであり、回路の専有面積の増大防止の面でも効果的である。
図4は、本発明のICテスタの他の例(電圧印加による電流測定を行うICテスタの例)の構成示すブロック図である。図4において、図1と同じ部分には同じ参照符号が付されている。本実施形態では、電源供給部100内の比較器104から、電源電圧の変動状況を示す信号C5を得て、この信号C5を、電圧印加による電流測定を行う測定ユニット600に与える構成が採用されている。すなわち、電源電圧の負帰還制御を実施するための比較器104から、測定ユニットの動作の制御に使用される情報も得る構成となっている。既存の回路要素を活用しているため、回路構成がシンプルであり、回路の専有面積の増大防止の面でも効果的である。
また、測定ユニット600は、DUT(検査対象のIC)120の特定のピン(図4中の参照符号PN1)について、所定の電圧を印加し、同時に、そのピン(PN1)に流れる電流を測定する。測定ユニット600は、比較器602と、基準電圧発生器604と、電圧印加電流測定器606と、電圧発生器608と、を備える。電圧印加電流測定器606は、電圧発生器608が発生する電圧を、信号線L1を介してDUT120のピン(PN1)に与え、同時に、その信号線L1を流れる電流を測定し、測定結果M1を出力する。
信号線L1を介して印加する電圧は、種々の要因により変動する。したがって、信号線L2を介してその電圧を帰還させる。そして、比較器602が、基準電圧発生器604が発生する基準電圧と比較し、その比較結果を電圧発生器608に戻し、これにより、電圧発生器が発生する電圧が調整される。
前掲の実施形態と同様に、DUT120に与えられる電源電圧の変動が大きい場合、測定される電流値は正確性を欠くことになる。そこで、電圧印加電流測定器606は、電源供給部100内の比較器104から与えられる制御信号C5に基づき、電源電圧の変動を監視し、電源電圧が不安定な状態では、測定を中止する等の対策を実行する。これにより、信頼性の高い測定データのみを得ることができる。
以上、本発明の実施形態に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々、変形が可能である。また、ICテスタの形態(全体構成)としては、電源供給部と測定部が、共に一つの装置内に設けられる形態と、電源供給部と、測定部の一部または全部が、別の装置内に設けられる形態が想定されるが、本発明は、電源ユニットの負帰還制御系から得られる電圧変動情報を、測定ユニットにも供給することができればよいため、いずれの形態のICテスタにも適用が可能である。
本発明のICテスタは、電源供給部と測定部との協働によるIC検査を実施し、これによって、正確かつ効率的なIC検査を実現できるという効果を有し、電源電圧をテスト対象のICに供給しつつ、ICの電気的試験を実施するICテスタ等として有用である。
100 電源供給部
102 電圧発生器(可変電圧源)
104 電圧比較器
106 基準電圧発生器
108 上限値および下限値設定回路
112 制御信号生成回路
120 検査対象のIC(DUT:Device Under Test)
200 制御部(コンピュータ等)
300 電気試験回路
400 機能試験回路
500 試験用テストパターン発生回路
FL フォース線
SL センス線
SW1,SW2 測定時に使用されるスイッチ
102 電圧発生器(可変電圧源)
104 電圧比較器
106 基準電圧発生器
108 上限値および下限値設定回路
112 制御信号生成回路
120 検査対象のIC(DUT:Device Under Test)
200 制御部(コンピュータ等)
300 電気試験回路
400 機能試験回路
500 試験用テストパターン発生回路
FL フォース線
SL センス線
SW1,SW2 測定時に使用されるスイッチ
Claims (8)
- 電源電圧をテスト対象のICに供給しつつ、前記ICの電気的試験を実施するICテスタであって、
前記テスト対象のICの電気的試験を実施するための少なくとも一つの測定部と、
前記少なくとも一つの測定部の動作を制御する制御部と、
前記電源電圧を前記テスト対象のICに供給し、前記電源電圧のレベルを負帰還制御により安定化させ、かつ、前記電源電圧のレベルについての情報を、前記少なくとも一つの測定部または前記制御部に与える電源供給部と、を備え、
前記電源供給部から与えられる前記電源電圧のレベルについての情報により、前記少なくとも一つの測定部または前記制御部の動作が制御されるICテスタ。 - 請求項1記載のICテスタであって、
前記電源電圧のレベルについての情報は前記制御部に与えられ、前記制御部は、与えられた前記情報に基づいて、前記少なくとも一つの測定部の動作を制御するICテスタ。 - 請求項1記載のICテスタであって、
前記電源供給部は、前記電源電圧のレベルが許容範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果を示す信号を、前記少なくとも一つの測定部に与えるICテスタ。 - 請求項2または請求項3記載のICテスタであって、
前記電源電圧が前記許容範囲内にあるときのみ、前記少なくとも一つの測定部による測定が有効化されるICテスタ。 - 請求項3または請求項4記載のICテスタであって、
前記電源電圧が許容範囲内にあるか否かを判断するための上限値および下限値を、前記電源供給部内で決定するICテスタ。 - 請求項5記載のICテスタであって、
前記上限値および下限値は、前記負帰還制御による前記電源電圧の制御目標値を中心として、その上下に固定比率あるいは定数値による電圧幅を設定することにより、自動的に決定されるICテスタ。 - 請求項5記載のICテスタであって、
前記上限値および下限値を、前記制御部が決定するICテスタ。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載のICテスタであって、
前記少なくとも一つの測定部は、前記テスト対象のICの電気試験用の測定部または機能試験用の測定部を含むICテスタ。
Priority Applications (1)
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Cited By (2)
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JP2007271486A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Fujitsu Ltd | 半導体試験装置 |
JP2013063706A (ja) * | 2011-09-17 | 2013-04-11 | Denso Corp | 車両運行通知音発生用スピーカ回路の異常検出装置 |
-
2004
- 2004-05-20 JP JP2004150122A patent/JP2005331376A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013063706A (ja) * | 2011-09-17 | 2013-04-11 | Denso Corp | 車両運行通知音発生用スピーカ回路の異常検出装置 |
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