JP2005330473A - 多孔体の製造方法および多孔体 - Google Patents

多孔体の製造方法および多孔体 Download PDF

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英之 筒井
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Abstract

【課題】 気孔形成材の大きさを管理せずとも、気孔の気孔径およびその分布が均一で、特に気孔径が100μm以下の多孔体の製造方法を提供する。
【解決手段】 気孔径が略一定である気孔を略均一な分布で有する多孔体の製造方法であって、液体溶媒中で、該液体溶媒に不溶な樹脂粉末と、該液体溶媒に可溶な気孔形成材とを均質になるよう混合する工程と、得られた分散液から上記液体溶媒を除去する工程と、上記液体溶媒が除去された混合物を成形する工程と、得られた成形体を該液体溶媒で洗浄して上記気孔形成材を除去する工程とを備えてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、多孔体の製造方法に関し、特に気孔の気孔径およびその分布が均一である均質な多孔体の製造方法に関する。
連通孔率の調整が可能で、しかも安価な多孔体の製造方法として脱塩法が知られている。脱塩法は、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウムなどの粉末状の気孔形成材を樹脂やゴムなどに添加した成形材料を、気孔形成材を含む充実成形体として成形し、得られた充実成形体を水などで洗浄することにより気孔形成材を溶出して、気孔形成材が存在していた部分に気孔を形成する多孔体の製造方法である。
従来、脱塩法により連通孔率が高い多孔体を製造するものとして、常温では固体であるが、多孔体の骨格を形成する高分子物質の成形温度では溶融して液体状態として存在することができる気孔形成材を用いて多孔体を成形するもの(特許文献1参照)、粒状気孔形成材を高分子物質に分散させてなる成形材料を、該粒気孔形成材の一部が溶融する温度で成形し、該成形体を上記高分子物質は溶解しないが上記気孔形成材は溶解する溶媒で洗浄することにより気孔を形成するもの(特許文献2参照)、特に連続気泡を有するポリオレフィン多孔体を製造するもの(特許文献3参照)などがある。
また、抽出物の分離および被抽出物の再利用を容易にするため、水溶性粉末からなる気孔形成材を用いて、これを温水により抽出するもの(特許文献4参照)がある。
このような脱塩法では、発泡剤などを用いる気孔形成法とは異なり、粉末状気孔形成材の大きさが気孔の大きさを決定するため、粉末状気孔形成材は大きさを十分に管理したものでなければならないという問題がある。気孔形成材の粒径または材質によっては分級し粒径管理が必要なため、多孔体が高価なものとなる。また、粉末混合中や保管中に吸湿による二次凝集のため粒径が管理範囲より外れる場合があるという問題もある。
特開2001−2825号公報(段落「0011」) 特開2002−194131号公報(段落「0009」) 特開2002−60534号公報(段落「0004」) 特開2002−322310号公報(段落「0007」、「0008」)
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、粉末状気孔形成材の大きさを管理せずとも、気孔の気孔径およびその分布が均一で、特に気孔径が100μm以下の多孔体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の連通孔を有する多孔体の製造方法は、気孔形成材が溶解している溶媒に、該溶媒に溶解しない樹脂粉末を分散させ分散液を得る分散工程と、上記分散液から上記溶媒を除去して気孔形成材および樹脂粉末の混合物を得る溶媒除去工程と、上記混合物を成形し成形体を得る成形工程と、上記気孔形成材を溶解し、かつ上記樹脂粉末を溶解しない溶媒で上記成形体を洗浄して該成形体中の気孔形成材を除去する気孔形成材除去工程とを備えてなることを特徴とする。
また、上記分散工程における溶媒と、上記気孔形成材除去工程における溶媒とが同じ溶媒であることを特徴とする。
また、上記気孔形成材が水溶性物質であることを特徴とする。
また、上記溶媒除去工程後の気孔形成材の平均粒径が0.001μm〜100μmであることを特徴とする。
本発明の多孔体は上記製造方法により製造されることを特徴とする。
また、上記多孔体は連通孔率が30%以上であることを特徴とする。
本発明は、多孔体の製造において、気孔形成材の溶媒への溶解および再結晶による均質化を利用したものである。すなわち、樹脂粉末と気孔形成材を、気孔形成材が溶解する液体溶媒中で均質となるように混合し、得られた分散液の液体溶媒のみを除去させることにより、気孔形成材の粒径が100μm以下で略一定となり、また樹脂粉末と略均一に分散する。このようにして得られた混合物を成形し、気孔形成材が溶解する液体溶媒で洗浄することにより、気孔径が略一定である気孔を略均一な分布で有する均質な多孔体が得られる。
ここで、本発明における連通孔とは、複数の気孔同士が気孔径の拡大をともなわずに融合してできる、樹脂表面から連続した空孔をいう。また、本発明における連通孔率とは、気孔率と略同一定義で、連通孔の総体積が多孔体に占める割合をいう。
本発明の多孔体の製造方法によれば、気孔径が100μm以下で略一定である気孔を略均一な分布で有する均質な多孔体を、気孔形成材の粒径管理などを必要とせずに容易に製造することができる。
本発明の多孔体の製造方法を図1を参照して説明する。図1は、製造工程のフローチャート図である。
気孔形成材が溶解している溶媒に、該溶媒に溶解しない樹脂粉末を分散させる(S1)。分散・混合は、気孔形成材が完全に溶解するまで行なう。該工程により、液体溶媒に気孔形成材が溶解し、樹脂粉末が分散した分散液1が得られる。
分散工程に用いる溶媒としては、樹脂粉末を溶かさずに気孔形成材のみを溶かすものであれば使用でき、例えば、水、および水と相溶しうる溶媒としてアルコール系、エステル系、ケトン系溶媒などを用いることができる。これらの中で、樹脂粉末および気孔形成材の種類によって上記条件に従い適宜選択される。また、これらの溶媒は1種または2種以上を混合し使用してもよい。廃液処理などが容易、安価などの利点から水を用いることが好ましい。
樹脂粉末としては、材質、粒径または形状に特に限定されるものではなく、材質は熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマーまたはゴムなどが使用できる。粒径は1μmの微粒子から5mm程度のペレットまで使用できるが、液体溶媒中で混合する際の分散性を考慮すると粒径1〜500μmのものが好ましい。
熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂、変性ポリエチレン樹脂、水架橋ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、クロロトリフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ポリブチレンテレフタラート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリケトン樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリオキサゾリン樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂などを例示できる。また、上記合成樹脂から選ばれた2種以上の材料の混合物、すなわちポリマーアロイなどを例示できる。
上記樹脂の中で、自動車部品、機械部品、電気・電子部品等の工業用途に使用できる樹脂が好ましく、特に、引張り強さが 49 MPa 以上、曲げ弾性率が 1.9 GPa 以上、100℃以上の耐熱性(熱変形温度( 18.6 kg/cm2 ))を有するエンジニアリング樹脂、耐熱性がさらに高く、150℃以上の高温でも長期間使用できる特殊エンジニアリング樹脂またはスーパーエンジニアリング樹脂、および摺動特性などの機械的性質または熱的性質の一部が特に優れているため工業用途に使用できる樹脂が好ましい。
本発明に使用できる好ましい樹脂の具体例としては、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ポリアミド9T樹脂、エポキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、超高分子量ポリエチレンが挙げられる。
エラストマーまたはゴムとしては、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の加硫ゴム類;ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリブタジエン系エラストマー、軟質ナイロン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー類が例示できる。
本発明に使用できる気孔形成材としては、分散工程において使用する溶媒に溶解でき、かつ、気孔形成材が配合された樹脂を成形して成形体とした後、該気孔形成材を溶解し、かつ気孔形成材配合樹脂を溶解しない溶媒を用いて、樹脂成形体から抽出できる物質であれば使用できる。
平均粒径や形状は溶媒への溶解性が十分であれば特に限定されない。また、溶解用または洗浄用溶媒として安価な水を使用することができ、気孔形成時における廃液処理などが容易となることから水溶性物質を用いることが好ましい。
水溶性気孔形成材としては、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、チオ尿酸等が挙げられる。
また、本発明の多孔体を摺動材として利用する場合は、防錆剤として利用できる弱アルカリ塩を好ましく使用できる。弱アルカリ塩としては、有機アルカリ金属塩、有機アルカリ土類金属塩、無機アルカリ金属塩、無機アルカリ土類金属塩などが挙げられる。未抽出分が脱落した時でも、比較的軟らかく、転動面やすべり面を損傷し難いことから、有機アルカリ金属塩、有機アルカリ土類金属塩を用いることが好ましい。なお、これらの金属塩は1種または2種以上混合して用いてもよい。また、上記と同理由により水溶性の弱アルカリ塩を使用することが好ましい。
成形時における気孔形成材の溶解を防止するため、気孔形成材は使用する樹脂の成形温度よりも高い融点の物質を使用することが好ましい。
本発明に好適に用いることができる水溶性有機アルカリ金属塩としては、安息香酸ナトリウム(融点 430℃)、酢酸ナトリウム(融点 320℃)またはセバシン酸ナトリウム(融点 340℃)、コハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムなどが挙げられる。融点が高く、多種の樹脂に対応でき、かつ水溶性が高いという理由から、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウムまたはセバシン酸ナトリウムが特に好ましい。
無機アルカリ金属塩としては、例えば、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、タングステン酸ナトリウム、三リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。
また、気孔形成材は上記樹脂の成形温度よりも高い融点の物質と、上記樹脂の成形温度よりも低い融点の物質との混合物として使用することができる。
上記樹脂の成形温度よりも低い融点の物質としては、ペンタエリスリトール、ホウ酸( 171℃)等が挙げられる。
気孔形成材を液体溶媒中に溶解させて透明溶液とした後、この溶液に樹脂粉末を分散混合する方法は、液中混合できる方法であれば特に限定されるものではなく、ボールミル、超音波分散機、ホモジナイザー、ジューサーミキサー、ヘンシェルミキサーなどが例示できる。また、分散液の分離を抑えるために少量の界面活性剤を添加することも有効である。なお、混合時においては、混合により気孔形成材が完全に溶解するよう溶媒量を確保する。
気孔形成材の割合は、樹脂粉末、多孔体形成材料および充填材などの他の材料を含めた全量に対して、30体積%〜90体積%、好ましくは40体積%〜90体積%とする。30体積%以下では多孔体の気孔が連続孔になり難く、90体積%以上では所望の機械的強度が得られない。
配合時において、気孔形成材の抽出に使用する溶媒に不溶な充填材を配合してもよい。例えば、該溶媒が水である場合には、多孔体の機械的強度を向上させるなどの目的で、ガラス繊維、炭素繊維などを配合してもよい。また、樹脂粉末の凝集を抑制する分散剤などを配合してもよい。
次に上記工程(S1)で得られた分散液1から液体溶媒を除去する(S2)。該工程により粒径が均一化された粉末状気孔形成材と、樹脂粉末との混合物2が得られる。液体溶媒を完全に除去することにより、混合物2は粉末状などの固体物となる。
分散液1より液体溶媒を除去する方法としては、加熱蒸発、真空蒸発、窒素ガスによるバブリング、透析、凍結乾燥などの方法を用いることができる。手法が容易で、設備が安価であることから加熱蒸発により液体溶媒の除去を行なうことが好ましい。
加熱蒸発させる方法としては、分散液が分離する恐れがない場合には、分散液を容器に入れ恒温槽に投入する方法を、分散液が分離する恐れがある場合は、攪拌しつつ加熱する方法を用いることが好ましい。攪拌装置としては液中混合機にヒータが装備されているようなものや、恒温槽中に混合機を設置するようなものであればよい。
上記工程(S2)において液体溶媒が除去された混合物2を用途形状などに合せて成形する(S3)。該工程により気孔形成材を含有した成形体3が得られる。
成形方法に関しては、圧縮成形、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、真空成形、トランスファ成形などの成形方法を採用できる。
また成形前に作業性を向上させるため混合物2をペレットやプリプレグなどに加工してもよい。
上記工程(S3)において得られた成形体を、気孔形成材を溶解する溶媒で洗浄して、該成形体中の粉末状の気孔形成材を除去する(S4)。該工程により気孔形成材部分が気孔となった多孔体4が得られる。例えば粉末状の気孔形成材が水溶性である場合、80℃の温水に10時間浸漬する方法が挙げられる。
気孔形成材除去工程に用いる溶媒としては、樹脂粉末を溶かさずに気孔形成材のみを溶かすものであれば使用できる。例えば、水、および水と相溶しうる溶媒としてアルコール系、エステル系、ケトン系溶媒などを用いることができる。コストを削減できることから、分散工程で用いる溶媒と同種の溶媒を用いることが好ましい。廃液処理などが容易、安価などの利点から水を用いることが好ましい。
該液体溶媒で洗浄する際には、気孔形成材との親和性を高め洗浄力の向上を図れることから、液体溶媒を加熱する、複数の液体溶媒を混合する、または界面活性剤を添加することなどが好ましい。また、液体溶媒を超音波洗浄器などで振動させることにより短時間で溶解・洗浄することができる。
実施例1
超高分子量ポリエチレン粉末(三井化学(株)製ミペロンXM220、平均粒径20μm)30.2gと塩化ナトリウム粉末(和光純薬(株)製試薬、平均粒径500μm)69.8gと純水200gと陰イオン系界面活性剤粉末0.1gをビーカー内でマグネチックスターラで10分間混合し、飽和塩化ナトリウム水溶液に超高分子量ポリエチレン粉末が分散された分散液を得た。この分散液を120℃の恒温槽に10時間入れて乾燥させた。得られた超高分子量ポリエチレン粉末と塩化ナトリウム粉末との混合粉末を加熱圧縮成形法にて成形した。成形体を80℃の温水で超音波洗浄器にて洗浄して多孔体を得た。
得られた多孔体の断面をSEMで測定し、さらに画像処理ソフト(SigmaScan Pro:SYSTAT Inc.製)を用いることで平均粒子径、粒度分布を測定した。
なお、各実施例において、連通孔率は、樹脂成形体において相互に連続している気孔の総体積が樹脂成形体の体積に占める割合をいう。
具体的には、連通孔率は数1内の式(1)に示す方法で算出した。
Figure 2005330473
上記、数1において、各符号の意味を以下に示す。
V;加熱圧縮成形法にて成形された洗浄前成形体の体積
ρ;加熱圧縮成形法にて成形された洗浄前成形体の密度
W;加熱圧縮成形法にて成形された洗浄前成形体の重量
1;樹脂粉末の体積
ρ1;樹脂粉末の密度
1;樹脂粉末の重量
2;気孔形成材の体積
ρ2;気孔形成材の密度
2;気孔形成材の重量
3;洗浄後の多孔体の体積
3;洗浄後の多孔体の重量
V'2;洗浄後に多孔体に残存する気孔形成材の体積
上記方法で評価された多孔体の連通孔率は50%、気孔の平均径は50μmであり、気孔は均一に分布し、かつ連通していた。
比較例1
超高分子量ポリエチレン粉末(三井化学(株)製ミペロンXM220)30.2gと塩化ナトリウム粉末(和光純薬(株)製試薬)69.8gとを溶媒を用いることなくミキサーにて5分間混合した。得られた混合粉末を実施例1同様の加熱圧縮成法にて成形し、成形体を80℃の温水で超音波洗浄器にて洗浄して多孔体を得た。
実施例1と同様の方法で評価した結果、多孔体の連通孔率は50%、気孔の平均径は500μmであり、分布が均一でなく、かつ一部に連通していない部分がみられた。
比較例1は、用いた塩化ナトリウム粉末の粒径が平均500μmであり、ミキサーでの混合工程を経てもその粒径は変わらなかったため、得られた多孔体の気孔径は平均500μmであったと考えられる。これに対し実施例1で得られた多孔体の気孔径は平均50μmであった。これは、比較例1と同じ塩化ナトリウム粉末を用いているにも拘わらず、水中で混合することで塩化ナトリウム粉末が水に溶解し、該溶液を120℃の高温で急激に乾燥させるので塩化ナトリウムが大きな結晶まで成長しなかったためであると考えられる。
本発明の多孔体の製造方法は、気孔の気孔径およびその分布が均一で、特に気孔径が100μm以下の多孔体が容易に製造できるので、転がり軸受用保持器や摺動材などに用いる多孔体の製造に好適に利用できる。
本発明の多孔体の製造方法のフローチャート図である。
符号の説明
1 分散液
2 混合物
3 成形体
4 多孔体

Claims (6)

  1. 気孔形成材が溶解している溶媒に、該溶媒に溶解しない樹脂粉末を分散させ分散液を得る分散工程と、前記分散液から前記溶媒を除去して前記気孔形成材および前記樹脂粉末の混合物を得る溶媒除去工程と、前記混合物を成形し成形体を得る成形工程と、前記気孔形成材を溶解し、かつ前記樹脂粉末を溶解しない溶媒で前記成形体を洗浄して該成形体中の気孔形成材を除去する気孔形成材除去工程とを備えてなることを特徴とする連通孔を有する多孔体の製造方法。
  2. 前記分散工程に用いる溶媒と、前記気孔形成材除去工程に用いる溶媒とが同じ溶媒であることを特徴とする請求項1記載の多孔体の製造方法。
  3. 前記気孔形成材は、水溶性物質であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の多孔体の製造方法。
  4. 前記溶媒除去工程後の気孔形成材の平均粒径は、0.001μm〜100μmであることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の多孔体の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4記載のいずれか一項記載の多孔体の製造方法で製造されることを特徴とする多孔体。
  6. 連通孔率が30%以上であることを特徴とする請求項5記載の多孔体。
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