JP2005327899A - 固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】弁作用金属素子の化成により形成される誘電体酸化皮膜の結晶化を抑制し、より非晶質な誘電体酸化皮膜を形成することで、漏れ電流が低く、信頼性に優れた固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の複数個を、該素子の陽極導出線で金属製の横バーに固着させ、該横バーと陰極側電極との間に直流電流を印加して陽極酸化を行う固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の製造装置において、
陰極側電極を、該素子の底面に平行な電極と、側面に平行な電極とで構成し、該陰極側電極が網目状であることを特徴とし、
上記の素子側面に平行な陰極側電極が、対向する2面で構成されるか、または、素子側面を取り囲む3面若しくは4面で構成されることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化(化成)装置に関するものであり、特に、漏れ電流が低く、信頼性に優れた固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置に関するものである。
従来、タンタル、ニオブ、またはアルミニウム等の弁作用金属を用いた固体電解コンデンサ用陽極体を陽極酸化(化成)した時に形成される誘電体酸化皮膜は、皮膜形成中に、非晶質酸化皮膜の一部が結晶質に変質することがあり、その結晶化によりクラックが発生し、電解コンデンサの漏れ電流特性を悪化させるという問題がある。
結晶化を抑制する方法として、窒素ドーピングした素子を化成処理することで、弁作用金属と酸化皮膜との間に中間組成領域を形成し、酸化皮膜から弁作用金属への酸素の拡散を抑制することで、結晶質酸化皮膜の発生を防ぐ手段が提示されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記の方法では窒素ドーピング素子を用いているため、より非晶質な酸化皮膜を形成しようとすると、窒素が不純物として作用するという問題があった。
また、ニオブ素子を化成処理前に化学洗浄し、表面の気相酸化物や不純物を除去後、1回目の化成処理を行い、加熱処理により欠陥であるクラックを検出し、さらに化学洗浄によりクラックを除去後、2回目の化成処理により修復することで、欠陥の少ない酸化皮膜を形成する方法が提示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上記の方法では、化学洗浄、加熱等の工数が増え、処理工程が複雑化するという問題があった。
また、素子の上面より高い位置に補助電極を設けることで、陽極体の側面および下面における電流密度を略等しくし、酸化皮膜の厚さバラツキを抑える方法も提示されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、上記の方法は、素子底面への電流集中は緩和できるが、素子側面全体を電極でカバーできないため、素子の角部に電流が集中し、結晶化が発生するという問題があった。
特開2002−180290号公報 特開2003−59777号公報 特開2003−86466号公報
上記のような問題があったため、より非晶質な酸化皮膜を形成するときに、不純物による弊害がなく、化学洗浄、加熱等で処理工程が複雑化する、素子の角部に電流が集中するという問題もなく、陽極酸化(化成)処理を行うことができる固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置が求められていた。
本発明は、弁作用金属を陽極とする電解コンデンサの漏れ電流特性を悪化させる、誘電体酸化皮膜の結晶化を抑制できるように、化成される弁作用金属素子と陰極側電極間との電流を均一にしようとするものである。
すなわち、固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の複数個を、該素子の陽極導出線で金属製の横バーに固着させ、該横バーと陰極側電極との間に直流電流を印加して陽極酸化(化成)を行う固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置において、
陰極側電極を、該素子の底面に平行な電極と、側面に平行な電極とで構成し、該陰極側電極が網目状であることを特徴とする固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置である。
また、上記の素子側面に平行な陰極側電極が、対向する2面で構成されることを特徴とする固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置である。
さらに、上記の素子側面に平行な陰極側電極が、素子側面を取り囲む3面または4面で構成されることを特徴とする固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置である。
陰極側の電極は、弁作用金属素子の上端まで達するようにする。電極は網目状とすることにより、該素子周囲の化成液が循環しやすくなり、化成電流による発熱を抑えることができる。
素子側面から陰極側の電極までの距離d1、d2、素子底面から陰極側の電極までの距離d3は、素子の大きさに応じ、適宜調整すればよいが、d1=d2=d3としておくことが好ましい。
また、陰極側の電極は、素子側面のうち、対向する2面にあればよいが、4面全てを取り囲むようにすれば、電流をより均一に維持することができる。
上記の陽極酸化装置により、固体電解コンデンサ用弁作用金属素子と陰極側電極との間に、化成電流を均一に流すことができるので、漏れ電流悪化の原因となる、誘電体酸化皮膜の結晶化を抑制することができ、漏れ電流特性に優れた固体電解コンデンサを提供できる。
このとき、電極を網目状とすることにより、該素子周囲の化成液が循環しやすくなり、化成電流による発熱を抑えることができる。
また、より非晶質な酸化皮膜を、化学洗浄、加熱等の処理工程の複雑化や、素子の角部への電流集中という問題なく、形成することができる。
弁作用金属粉末を加圧成形、焼結して陽極体素子を形成し、該陽極体素子を酸性溶液中で化成処理し、誘電体となる酸化皮膜を形成する。その上に、二酸化マンガン、導電性高分子等の電解質層を形成した後、カーボン層、銀層を形成し固体電解コンデンサを作製する。
化成により形成される酸化皮膜は、化成電圧により厚さが制御される非晶質構造の緻密な薄膜であるが、化成電流が集中すると、結晶性酸化皮膜が生成し、この結晶化により、コンデンサの漏れ電流が増加する。
よって、結晶化を抑制するには、化成時の電流集中を低減することが必要になる。本発明の実施例による電極構造では、固体電解コンデンサ用弁作用金属素子と陰極側電極との間の抵抗について、素子内および素子間の位置による差がないため、電流集中が起こらず、結晶化が抑制される。
[実施例1]
陽極体素子としてタンタル焼結体を準備し、図5、8のように、素子側面を取り囲む4面と平行に網目状陰極電極を配置し、素子底面と平行に網目状陰極電極を配置した陽極酸化(化成)装置を用い、60℃リン酸溶液中で120分間化成処理した。
化成液の液面は焼結体が完全に浸漬するレベルとし、化成電流は素子1個あたり50mA、化成電圧は100Vとした。
ここで、素子側面から陰極側の電極までの距離d1、d2、素子底面から陰極側の電極までの距離d3は、d1=d2=d3となるようにした。
結晶化数の測定方法は、化成後の素子表面をSEMで観察し、結晶化数をカウントすることで行った。具体的には、素子の中央部と端部の2箇所を、素子上部から下部まで10,000倍で観察し検数した。
[実施例2]
上記と同様の陽極体素子を準備し、図6のように、素子側面と平行に網目状陰極電極を対向する2面で構成し、素子底面と平行に網目状陰極電極を有する陽極酸化(化成)装置を用い、実施例1と同様、化成処理を行った後、結晶化数を測定した。
なお、素子側面から陰極側の電極までの距離d1、素子底面から陰極側の電極までの距離d3は、d1=d3となるようにした。
(比較例1)
上記と同様の陽極体素子を準備し、図7のように、素子側面と平行に網目状陰極電極を配置せず、素子の底面に平行な陰極側の網目状電極のみ有する陽極酸化(化成)装置を用い、実施例1と同様、化成処理を行った後、結晶化数を測定した。
なお、素子底面から陰極側の電極までの距離d3は、実施例1、2の素子側面から陰極側の電極までの距離d1、d2と等しくなるようにした。
(比較例2)
上記と同様の陽極体素子を準備し、素子側面を取り囲む4面と平行に平板状陰極電極を配置し、素子底面と平行に平板状陰極電極を配置した陽極酸化(化成)装置を用い、実施例1と同様、化成処理を行った後、結晶化数を測定した。
なお、素子側面から陰極側の電極までの距離d1、d2、素子底面から陰極側の電極までの距離d3は、d1=d2=d3となるようにした。
(比較例3)
上記と同様の陽極体素子を準備し、素子側面と平行に平板状陰極電極を、対向する2面で構成し、素子底面と平行に平板状陰極電極を有する陽極酸化(化成)装置を用い、実施例1と同様、化成処理を行った後、結晶化数を測定した。
なお、素子側面から陰極側の電極までの距離d1、素子底面から陰極側の電極までの距離d3は、d2=d3となるようにした。
(従来例1)
上記と同様の陽極体素子を準備し、図2のように、素子底面と平行に平板状陰極電極のみ有する陽極酸化(化成)装置を用い、実施例1と同様、化成処理を行った後、結晶化数を測定した。
(従来例2)
上記と同様の陽極体素子を準備し、図3、4のように、素子底面と平行に平板状陰極電極を有し、かつ、上記陽極体素子と横バーの間の部位に補助の陰極側電極を設けた特許文献3に記載されている陽極酸化(化成)装置を用い、実施例1と同様、化成処理を行った後、結晶化数を測定した。
上記のようにして測定した結晶化数を表1に示す。
Figure 2005327899
表1より明らかなように、本発明の実施例1、2による電極構造の陽極酸化(化成)装置では、従来例1、2と比較して、結晶化が抑制されていることが分かる。
特に、網目状の陰極側電極を、素子底面側に設け、かつ、側面側の4面を取り囲む構成とした実施例1では、結晶の発生数が最も少なくなる。
比較例1では、網目状の陰極側電極が設けられているが、素子底面側のみであり、結晶化の発生数は実施例1、2より多くなっている。
また、比較例2、3では、陰極側電極が網目状ではなく、平板状であるため、該素子周囲の化成液が循環しにくく、化成電流による発熱が生じ、実施例1、2より電流が偏りやすく、結晶の発生数が多くなる。
弁作用金属素子の複数個を横バーに装着した状態を示す斜視図である。 従来例による陽極酸化(化成)装置の縦断正面図である。 他の従来例による陽極酸化(化成)装置の縦断正面図である。 図3のA−A’線による横断面図である。 本発明の実施例による、陽極酸化(化成)装置の概略図である。 本発明の他の実施例による、陽極酸化(化成)装置の概略図である。 素子の底面に平行な陰極側電極のみを有する比較例の陽極酸化(化成)装置の概略図である。 図5の弁作用金属素子の底面に平行な陰極側電極と、側面に平行な陰極側電極の位置関係を示す概略図であり、(a)は側面断面図、(b)は平面図である。
符号の説明
1 横バー
2 弁作用金属素子
2a 弁作用金属素子下面
2b 弁作用金属素子側面
2c 弁作用金属素子上面
3 陽極導出線
4 化成液の液面レベル
5a 陰極側電極(X軸方向、側面側)
5b 陰極側電極(Y軸方向、側面側)
5c 陰極側電極(Z軸方向、底面側)

Claims (3)

  1. 固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の複数個を、該素子の陽極導出線で金属製の横バーに固着させ、該横バーと陰極側電極との間に直流電流を印加して陽極酸化を行う固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の製造装置において、
    陰極側電極を、該素子の底面に平行な電極と、側面に平行な電極とで構成し、該陰極側電極が網目状であることを特徴とする固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置。
  2. 請求項1記載の素子側面に平行な陰極側電極が、対向する2面で構成されることを特徴とする固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置。
  3. 請求項1記載の素子側面に平行な陰極側電極が、素子側面を取り囲む3面または4面で構成されることを特徴とする固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置。
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