JP2005326823A - 反射光学素子および光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 偏光状態を変化させることなく、少ない層数で高い反射率を有する反射光学素子を提供する。
【解決手段】 プリズム61の斜面61aに、所定の入射角において、所定の波長の光の偏光成分に位相差を生じさせないよう反射する位相差調整膜62が成膜されている。入射面61bに入射した偏光光束は、斜面61aで反射され光路を90°折り曲げられる。位相差調整膜62によって、入射する光の偏光成分に位相差は生じないため、偏光状態が変化しない。プリズムの斜面61aは、全反射条件を満たすことが望ましい。少ない層数で、高い反射率と位相差の制御が可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、反射光の偏光状態を制御することのできる位相差調整膜、特に、偏光の位相変化を生じさせないように光を反射する位相差調整膜、及び異なる偏光状態の複数の波長の光を偏光状態が一致するように反射する位相差調整膜を有する反射光学素子に関する。また、そのような反射光学素子を有する光ピックアップ装置に関する。
従来、反射光学素子としては、ガラス材料に、金属膜(例えばアルミ、銀)を蒸着した金属反射ミラーや、誘電体膜を多層に蒸着した誘電体反射ミラーが知られている。誘電体反射ミラーの一例として非特許文献1記載のミラーが開示されている。このミラーは、レーザ用の高反射率ミラーである。
小倉繁太郎監修「生産現場における光学薄膜の設計・作製・評価技術」技術情報協会p.240
このような金属反射ミラーや誘電体反射ミラーに偏光光束が入射すると、P偏光とS偏光との間に位相差が発生し、偏光状態が変化してしまう。例えば、直線偏光がミラーに入射しても反射後は楕円偏光に変化してしまう。したがって、偏光を利用した光学装置にこのような反射ミラーを用いると、偏光状態の変化のために所望の特性が得られない。
誘電体反射ミラーの場合、ある特定の波長に対しては、膜厚や膜材料を工夫することで位相差を抑えることは可能であるが、非常に多くの層数が必要となる。また、複数の波長に対して位相差を起こさないようにすることは非常に困難である。
反射率に関しても、金属反射ミラーは、波長による反射率の変化は少ないが、高い反射率を得ることはできない。誘電体反射ミラーの場合には、複数の波長に対して高い反射率を得るためには、非常に多くの層数が必要となる。また高い反射率と位相補償とを両立することは非常に困難である。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであって、高い反射率を有し、位相差を発生さない反射膜を有する反射光学素子を容易に提供することを目的とする。また、高い反射率を有し、波長に対する位相差を制御できる反射膜を有する反射光学素子を容易に提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1の発明の反射光学素子は、空気よりも光学的に密な媒質と空気との界面に形成され空気よりも光学的に密な媒質内で光を反射させる位相差調整膜を有し、位相差調整膜は、所定の波長を有する入射光に対して、互いに直交する偏光成分間の位相差を実質的に変化させないで反射することを特徴とする。
第2の発明の反射光学素子は、第1の発明の反射光学素子において、前記位相差調整膜での反射によって生じる位相差は±10°以下であることを特徴とする。
第3の発明の反射光学素子は、互いに異なる偏光状態を有する2以上の波長の光を反射する反射光学素子であって、空気よりも光学的に密な媒質と空気との界面に形成され空気よりも光学的に密な媒質内で光を反射させる位相差調整膜を有し、位相差調整膜は入射する第1の波長の光をその偏光状態が実質的に変化しないように反射し、入射する第2の波長の光をその偏光状態が第1の波長の光の偏光状態と実質的に同じになるように反射することを特徴とする。
第4の発明の反射光学素子は、第3の発明の反射光学素子において、前記位相差調整膜での反射によって生じる第1の波長の位相差は±10°以下であることを特徴とする。
第5の発明の反射光学素子は、第4の発明の反射光学素子において、前記位相差調整膜は、第2の波長の光の位相差を第1の波長の光の位相差に対して、±10°以下に調整して反射することを特徴とする。
第6の発明の反射光学素子は、同じ偏光状態を有する2以上の波長の光を反射する反射光学素子であって、空気よりも光学的に密な媒質と空気との界面に形成され空気よりも光学的に密な媒質内で光を反射させる位相差調整膜を有し、位相差調整反射膜は入射する第1の波長の光に対して偏光状態を実質的に変化しないように反射し、残りの光に対してそれぞれ第1の波長の光の偏光状態とは異なる所定の偏光状態となるように反射することを特徴とする。
第7の発明の反射光学素子は、第6の発明の反射光学素子において、前記反射光学素子は、反射された前記2以上の波長の光が、第1の波長の光に対する位相板を透過した時、透過後の光の偏光状態が同一となるように反射することを特徴とする。
第8の発明の反射光学素子は、第1乃至7の発明のいずれかの反射光学素子において、前記位相差調整膜は以下の屈折率範囲を持つ3つのグループの媒質のうち少なくとも2つのグループから選ばれた媒質を組み合わせて、5層以上80層以下で構成されることを特徴とする、
1.30<n1<1.50、
1.55<n2<1.85、
1.90<n3<2.60、
ただし、
n1は第1のグループの媒質の屈折率、
n2は第2のグループの媒質の屈折率、
n3は第3のグループの媒質の屈折率、
である。
第9の発明の反射光学素子は、第1乃至8の発明のいずれかの反射光学素子において、前記位相差調整膜は、光が入射する第1の面と、第1の面を透過した光が反射される第2の面と、第2の面で反射された光が射出する第3の面とを有するプリズムの第2の面に成膜されていることを特徴とする。
第10の発明の反射光学素子は、第9の発明の反射光学素子において、前記プリズムの第2面は全反射条件を満たすことを特徴とする。
第11の発明の反射光学素子は、第9又は第10の発明の反射光学素子において、前記第1の面と前記第3の面にはそれぞれ反射防止膜が成膜されており、前記第1の面は入射光に対し垂直な面であり、前記第3の面は射出光に対し垂直な面であることを特徴とする。
第12の発明の反射光学素子は、第9乃至第11の発明のいずれかの反射光学素子において、前記プリズムは、断面が直角二等辺三角形の直角プリズムであることを特徴とする。
第13の発明の光ピックアップ装置は、光源からの光を第1乃至12のいずれかの反射光学素子により90°折り曲げて、対物レンズへと導くことを特徴とする。
第14の発明の光ピックアップ装置は、第1の波長の光を放射する第1の光源と、第2の波長の光を放射する第2の光源と、前記光源からの光の光路を折り曲げる反射光学素子とを有し、反射光学素子はプリズムとプリズムの反射面に成膜された位相差調整膜とを有し、位相差調整膜は、プリズムに入射する第1の波長の光をその偏光状態が実質的に変化しないように反射し、プリズムに入射する第2の波長の光をその偏光状態が第1の波長の光の偏光状態と実質的に同じになるように反射することを特徴とする。
第15の発明の光ピックアップ装置は、第14の発明の光ピックアップ装置において、直線偏光を放射する前記第1及び第2の光源と前記反射光学素子との間に1/4波長板を有し、1/4波長板は前記第1の光源からの直線偏光を円偏光に変換し、前記反射光学素子は前記第1及び第2の波長の光を円偏光として反射し射出することを特徴とする。
第16の発明の光ピックアップ装置は、第1の波長λ1(395nm<λ1<425nm)の光を放射する第1の光源と、第2の波長λ2(630nm<λ2<690nm)の光を放射する第2の光源と、第3の波長λ3(740nm<λ3<870nm)の光を放射する第3の光源と、第1、第2及び第3の光源からの光の光路を折り曲げる反射光学素子とを有し、反射光学素子はプリズムとプリズムの反射面に成膜された位相差調整膜とを有し、位相差調整膜は、プリズムに入射する第1、第2、第3のいずれかの波長の光の偏光状態を実質的に変化しないように反射し、残りの2つの波長の光の偏光状態を、偏光状態が変化しないよう反射される光の偏光状態と実質的に同じになるように反射することを特徴とする。
第17の発明の光ピックアップ装置は、第16の発明の光ピックアップ装置において、直線偏光を放射する前記第1、第2及び第3の光源と前記反射光学素子との間に1/4波長板を有し、1/4波長板はいずれか一つの光源からの直線偏光を円偏光に変換し、前記反射光学素子は前記第1、第2及び第3の波長の光を円偏光として反射し射出することを特徴とする。
第18の発明の反射光学素子は、第14乃至17の発明のいずれかの反射光学素子において、前記位相差調整膜は、前記プリズムの全反射面に成膜されていることを特徴とする。
光学的に透明な媒質と空気との界面に位相差調整膜が成膜され、媒質内で光を反射させることで、所定の入射角で入射する所定の波長の光の偏光成分に対して、位相差を生じないようすることができる。また、複数の波長の光に対して、波長変動、入射角変動があったとしても反射率をほぼ100%近く維持できる。さらに、複数の波長の光に対して波長変動、入射角変動があったとしても位相差を生じないようにすることができる。
また、異なる偏光状態を持つ複数の波長の光が入射しても、ほぼ100%の反射率で、偏光状態を略一致させて反射させることができる。特に界面が全反射面の場合には、少ない層数で容易に、高反射率と位相差の調整が可能である。
またこのような位相差調整膜を有する反射光学素子を、光ピックアップ装置に用いることで信号強度の低下、レーザへの戻り光を防止でき、信号の検出精度が向上する。また、光ピックアップ装置の薄型化が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施の形態である光ピックアップ装置1の概略構成を示す図である。図1(a)は光ピックアップ装置1の上面図であり、図1(b)は光ピックアップ装置1の側面図である。光ピックアップ装置1は、光情報記録媒体である光ディスクに情報を記録する、及び/または、光ディスクからの情報を再生する装置である。光ディスク20は、透明基板の厚さt1の第1光ディスク(例えば青色レーザを使用する次世代高密度光ディスク)及び第2光ディスク(例えばDVD)と、t1とは異なる透明基板の厚さt2を有する第3光ディスク(例えばCD)の3種である。ここでは、透明基板の厚さt1=0.6mm、t2=1.2mmである。なお、青色光を利用する第1光ディスクとして、透明基板の厚さt1と異なる厚さt3(例えばt3=0.1mm)のディスクでもよい。
光ピックアップ装置1は、光源として第1光源である第1半導体レーザ11と、第2光源である第2半導体レーザ12と、第3光源である第3半導体レーザ13とを有している。第1半導体レーザ11は第1の波長λ1(395nm≦λ1≦425nm)の直線偏光を放射し、第2半導体レーザ12は第2の波長λ2(630nm≦λ2≦690nm)の直線偏光を放射し、第3半導体レーザ13は第3の波長λ3(第3の波長λ3:740nm≦λ3≦870nm)の直線偏光を放射する。第1光源、第2光源及び第3光源は、情報を記録および/または再生する光ディスクの種類に応じて選択される。
光ピックアップ装置1の光源11,12,13、コンバイナー31、32、偏光ビームスプリッタ80、コリメータレンズ40、1/4波長板50、光検出器14、トーリックレンズ90及び反射光学素子60は、光ディスク20の情報記録面に平行な平面上に配置されており、それにより光ピックアップ装置1の薄型化が達成されている。
以下、光路順に、情報を再生する場合についての動作を簡略に説明する。第1半導体レーザ11、第2半導体レーザ12あるいは第3半導体レーザ13から放射された直線偏光の発散光束は、ビームコンバイナー31、32及び偏光ビームスプリッタ80を介してコリメータレンズ40に入射し、平行光に変換される。ビームコンバイナー31、32は各光源11,12及び13からの光路を同一光路に重ね合わせている。直線偏光である平行光は1/4波長板50により円偏光に変換される。1/4波長板50は、3つの波長λ1、λ2、λ3に対して1/4波長板として機能する。例えば、1/4波長板50は、複数の位相板が、その光学軸を所定の角度をなすように互いに傾いた状態で積層されている。1/4波長板50を透過した平行光は、反射光学素子60により光路を90°折り曲げられて対物レンズ70に入射する。対物レンズ70に入射した光は光ディスク20の情報記録面上に集光され、スポットが形成される。対物レンズ70のレンズ面には回折光学素子が設けられており、波長によって対物レンズ70の光学的パワーが異なる。その結果、光ディスク20の透明基板の厚さに応じたスポット位置(光軸方向)が得られる。
反射光学素子60は、光ピックアップ装置1の、対物レンズ光軸方向の厚みを小さくするために用いられている。すなわち、反射光学素子60で光路を直角に折り曲げることにより、光源11,12,13、コンバイナー31、32、偏光ビームスプリッタ80、コリメータレンズ40、1/4波長板50、光検出器14及び反射光学素子60等を、対物レンズ70の光軸に垂直な平面上(光ディスク20の記録面に平行な平面)に配置でき、薄型化が可能となる。
光源からの光ディスク20への入射光は、情報記録面上の情報ピットによって変調された反射光となり、入射光とは逆の光路をたどる。反射光は、1/4波長板50により、円偏光からレーザ放射光とは直交する直線偏光に変換される。そして、反射光は偏光ビームスプリッタ80により反射され、トーリックレンズ90を介して共通の光検出器14に入射し、信号として検出される。
ここで、偏光ビームスプリッタ80により信号光が反射されるとき、偏光状態が直線偏光から乱れていると、光検出器14への信号光の強度が弱くなり検出精度が低下する。また、レーザへの戻り光が発生し、レーザの発振を不安定にする。光ディスク20による偏光の乱れの影響を少なくするため、光ディスク20上には円偏光によるスポットを形成している。また、光路を折り曲げるために、一般的な反射ミラーではなく、反射光学素子60を用いている。図2に反射光学素子60を示す。
光路を折り曲げる反射光学素子60は、プリズム61の反射面61aに位相差調整反射膜62が成膜されている。一般に、光が異なる屈折率を持つ界面に入射した時、その入射面に対するP偏光とS偏光とに関し、反射率と位相差が変化し、その結果偏光状態が変化する。特に本実施の形態のように、入射角が45°と大きい場合にはその影響が大きい。本実施の形態では、反射面61aに位相差調整反射膜62が成膜されており、第1、第2及び第3の波長の光に対して、互いに直交する偏光成分間に位相差を生じないように構成されている。反射によって偏光状態が変化することがないため、光ディスク20には円偏光が入射し、また、1/4波長板50を透過した信号光(復路)は、直線偏光に変換される。その結果、光源側に信号光が漏れることはほとんどない。
従来の誘電体反射ミラーでは、3つの波長の光に対して反射率を高くすることは可能であるが、同時に位相差を生じないようにすることは、異なる2つの波長に対してさえ、非常に困難である。また、層数を増やしたからといって位相差を発生させないようにできるものではない。本実施の形態の位相差調整反射膜62は、光学的に密な媒質(プリズム媒質、例えばガラス)と光学的に疎な媒質(空気)との界面に設けられ、プリズム媒質内で光は反射される。その結果、複数の波長の光に対して位相差を生じないようにすることができる。
プリズム61の入射面61b、射出面61cには3つの波長λ1、λ2及びλ3に対応した反射防止膜が成膜されており、光量のロスと反射光によるノイズが防止されている。また、入射面61b、射出面61cは光軸に垂直な面であり、これにより非点収差の発生が防止されている。反射防止膜に光が垂直に入射するため、反射防止膜によって位相差は生じない。
図3は、本発明の第2の実施の形態である光ピックアップ装置100の概略構成を示す図である。図3(a)は、光ピックアップ装置100の上面図であり、図3(b)は光ピックアップ装置100の側面図である。
光ピックアップ装置100は、光源として第1光源である第1半導体レーザ111と、第2光源である第2半導体レーザ112と、第3光源である第3半導体レーザ113とを有している。第1半導体レーザ111は第1の波長λ1=405nmの光を放射し、第2半導体レーザ112は第2の波長λ2=660nmの光を放射し、第3半導体レーザ113は第3の波長λ3=780nmの光を放射する。第1光源、第2光源および第3光源は、単一の光源ユニット110として一体化されて構成されており、第2光源の発光点と第3光源の発光点とは実質的に同一である。また、第1光源の発光点は第2、第3光源の発光点と位置がわずかに異なっている(例えば、0.5mm)。第1光源、第2光源及び第3光源は、情報を記録および/または再生する光ディスクの種類に応じて選択される。なお、図3においては、第1光源から放射される光束の光路が記載されており、第2、第3光源からの光束は、図面の煩雑さを避けるために、省略されている。
光源ユニット110、偏光ビームスプリッタ180、1/4波長板150、光検出器114、トーリックレンズ190、及び反射光学素子160は、光ディスク20の情報記録面に平行な平面上に配置されており、光ピックアップ装置100の高さを薄型化している。
以下、光路順に情報を再生する場合についての動作を説明する。第1半導体レーザ111、第2半導体レーザ112あるいは第3半導体レーザ113から放射された直線偏光の発散光束は、偏光ビームスプリッタ180を介してコリメータレンズ140に入射し、平行光に変換される。直線偏光である平行光は1/4波長板150により偏光状態が変換される。1/4波長板150は、第1の波長の光に対して、互いに直交する偏光成分に90°の位相差を与え、第1の波長の光を直線偏光から円偏光に変換する。1/4波長板150を透過した平行光は、反射光学素子160により光路を90°折り曲げられて対物レンズ170に入射し、光ディスク20の情報記録面上に集光され、スポットが形成される。対物レンズ170のレンズ面には回折光学素子が設けられており、波長によって光学的パワーが異なり、光ディスク20の透明基板の厚さに応じたスポット位置(光軸方向)が得られる。
光ディスク20への入射光は、情報記録面上の情報ピットによって変調された反射光となり、入射光とは逆の光路をたどる。反射光は、1/4波長板150により直線偏光(レーザ放射光とは直交する偏光方向)に変換され、偏光ビームスプリッタ180により反射される。偏光ビームスプリッタ180は第1反射面181と第2反射面182とを有している。第1反射面181と第2反射面182については後述する。第1の波長λ1の光は第1反射面181で反射される。第2、第3の波長λ2、λ3の光は、第1反射面181を透過した後、第2反射面182で反射される。偏光ビームスプリッタ180で反射された光は、トーリックレンズ190を介して3つの波長の光に共通の光検出器114に入射し、信号として検出される。
ここで、1/4波長板150は、第1の波長の光に対して、互いに直交する偏光成分に90°の位相差を与えるが、第2の波長の光に対しては55.2°、第3の波長の光に対しては46.7°の位相差を与えることとなる。一般的な1/4波長板(例えば複屈折を利用するもの)は特定の波長に対してのみ1/4波長板として作用する。したがって、たとえ光路を90°折り曲げる反射光学素子が、偏光に位相変化を与えないとしても、第2、第3の波長の光を直線偏光から円偏光に変換することはできない。一方、信号光(復路)に関しても、1/4波長板150は第2、第3の波長の光に対して1/4波長板として機能しないため、1/4波長板150射出後の光は、直線偏光とはならない。その結果、光検出器114で検出される光量が損失する。また不要な戻り光が第2あるいは第3の半導体レーザに入射し、レーザの動作を不安定にする。
本実施の形態の反射光学素子160には、所定の入射角において、波長と位相差との関係を調節する、すなわち、所定の波長の光の偏光成分に所望の位相差を発生させる位相差調整反射膜162が成膜されている。具体的には、位相差調整反射膜162は、第1の波長の偏光に対しては位相差を発生させず、第2の波長の偏光に対しては34.8°、第3の波長の偏光に対しては43.3°の位相差を発生させる。したがって、反射光学素子160で反射された光は、いずれの波長においても円偏光に変換される。
一方、光ディスク20で反射された信号光は、反射光学素子160によって反射され、第2、第3の波長の光に対して、上述の位相差が発生する。別の言い方をすれば、復路に関して、反射光学素子160は、同一の偏光状態(円偏光)で入射する異なる波長の光(第1、第2、第3の波長の光)に対して、第1の波長の光に対しては偏光の位相差を変えず、第2、第3の波長の光に対しては、それぞれ所定の位相差を発生させると言うこともできる。結果として、1/4波長板150を往復で透過した光は、いずれの波長においても、往路での直線偏光と直交する直線偏光に変換される。
第1の反射面181は、第1の波長λ1のP偏光と、第2の波長λ2及び第3の波長λ3の光を透過させ、第1の波長λ1のS偏光を反射する2色性(長波長透過型)の偏光分離特性を有している。また、第2の反射面182は、第1の波長λ1の光と、第2の波長λ2及び第3の波長λ3のP偏光を透過させ、第2の波長λ2及び第3の波長λ3のS偏光を反射する2色性(短波長透過型)の偏光分離特性を有している。第2の反射面182によって、第2、第3の波長λ2、λ3の光は、第1の波長λ1の光と異なる位置で反射されている。そして、第1の反射面と第2の反射面との間隔を、第1光源の発光位置と第2、第3光源の発光位置との間隔の1/√2倍にしている。この結果、第2、第3光源の発光位置が、第1光源の発光位置と異なっているが、トーリックレンズ190を介して光検出器114上の同一の位置に集光される。なお、第1の反射面181は、偏光ビームスプリッタ180を構成する直角プリズムのうち、光ディスク20側の直角プリズムの斜面に形成されている。これは、第1の波長の光(青色光)は、他の2色の光に対して発光量が少なく、接着剤による吸収が大きいため、接着剤層を透過しないようにするためである。
位相差調整反射膜62、162は、以下の屈折率範囲を持つ3つのグループの媒質のうち少なくとも2つのグループから選ばれた媒質を組み合わせて、5層以上80層以下で構成されることが好ましい。
1.30<n1<1.50
1.55<n2<1.85
1.90<n3<2.60
ただし、
n1は第1のグループの媒質の屈折率、
n2は第2のグループの媒質の屈折率、
n3は第3のグループの媒質の屈折率、
である。
上記層数の下限値を下回れば、波長変動や入射角変動に対する許容量がなくなり、使用状態での波長変動や入射角変動に対応することができない。上限値を越えれば、生産性が劣り、また膜厚ばらつき等による性能劣化が生じ易くなる。
位相差調整反射膜62への入射角θは、30°以上80°以下であることが好ましい。この条件を満たさない場合は、位相差の補正が困難になる。特に複数の波長に対しては、位相差の補正は非常に困難である。
また、プリズムの反射面61aは、位相差調整反射膜62、162が無い場合に、全反射条件を満足することが好ましい。全反射条件を満たす界面に位相差調整反射膜62、162を成膜して反射面とすると、ほぼ100%の高い反射率を容易に得ることができる。反射率を全反射により確保することができるので、実質的に位相差調整反射膜は偏光の位相差を調整する役割のみを担えばよい。したがって、位相差調整反射膜の層数も少なくすることができる(例えば20層以下)。具体的な構成については後述する。
位相差調整反射膜は、入射光の偏光状態を完全に変化させない特性、あるいは、ある光の偏光状態を他の光の偏光状態に完全に一致させる特性を有する必要はない。光学系全体として所望の特性が得られれば良い。光ピックアップ装置の場合には、光検出器14、114の検出信号が弱くならない程度、あるいはレーザへの戻り光が悪影響を与えない程度であればよい。具体的には、位相差調整反射膜は、±10°以内、さらに好ましくは±5°以内で位相差を揃えることが好ましい。より具体的には、第1の実施の形態の場合には、反射による位相差の発生を±10°以内、さらに好ましくは±5°以内に抑えることが好ましい。第2の実施の形態の場合には、±10°以内、さらに好ましくは±5°以内に、反射後の各波長の光の位相差を揃えることが好ましい。
±10°以上の位相差が発生すると、光源側の光路に信号光成分が戻り、信号光の強度低下によるS/N比の低下や、光源(レーザーダイオード)の発振が不安定になる、という問題が発生する。位相差調整反射膜によって発生する反射位相差を±10°以内に抑えることで、上記問題を解決することができる。反射位相差の発生を±5°以内にすることで、さらに効果が大きくなる。
以上、説明したように、光学的に透明な媒質と空気との界面に位相差調整反射膜が成膜され、位相差調整反射膜が媒質内で光を反射させることで、所定の入射角で入射する所定の波長の光の偏光成分に位相差を生じないようすることができる。また、複数の波長の光に対しても、波長変動、入射角変動に関わらず反射率をほぼ100%近く維持できる。さらに、複数の波長の光において波長変動、入射角変動に関わらず、位相差を生じないようにすることができる。
また、複数の波長の光の偏光状態が異なっていても、ほぼ100%の反射率で、偏光状態を略一致させて反射させることができる。
特に界面が全反射面の場合には、少ない層数で容易に、高反射率の達成と位相差の調整が可能である。
またこのような位相差調整反射膜を有する反射光学素子を、光ピックアップ装置に用いることで、信号強度の低下、レーザへの戻り光を防止でき、信号の検出精度が向上するとともに、光ピックアップ装置の薄型化が可能となる。
以下、本発明を実施した光ピックアップ装置に用いられる反射光学素子の構成を、膜構成データ等を挙げて、更に具体的に説明する。いずれの実施例も、図2に示すように、断面が直角2等辺三角形の形状を持つ直角プリズム61の斜面61aに、位相差調整反射膜が成膜されている。入射光はプリズムに垂直に入射し、斜面61aで全反射され(入射角45°)、90°光路が折り曲げられてプリズム射出面に対して垂直に射出する。
《実施例1》
上記第1の実施の形態の位相差調整反射膜であり、所定の入射角において、所定の波長を持つ入射偏光の位相差を変化させない多層膜である。屈折率nd=1.62のプリズムの斜面にTiOの化合物(nd=2.05)とSiO(nd=1.46)とAl(nd=1.62)とからなる17層の多層膜が成膜されている。なお、屈折率ndは、d線(587.6nm)に対する屈折率である。
図4、図5及び図6はそれぞれ入射角43°、45°及び47°の場合の、位相差調整反射膜の反射特性を示している。横軸は波長(単位nm)、縦軸は反射率(単位%)である。実線はS偏光の反射率を、破線はP偏光の反射率を示している。いずれの角度においても反射率はほぼ100%である。なお、作図の都合、400nm〜900nmの範囲のみを記載しているが、395nmにおいても、95.5%以上の反射率を有している。
図7は、入射角43°、45°及び47°の場合の、位相差調整反射膜の位相差特性を示している。横軸は波長(単位nm)、縦軸は位相差(単位°)である。いずれの角度においても、第1の波長λ1、第2の波長λ2及び第3の波長λ3に対して、位相差はほぼ0である。なお、作図の都合、400nm〜900nmの範囲のみを記載しているが、390nmにおいても2°以下の位相差に抑えられている。
位相差調整反射膜の膜構成を以下に示す。この膜構成は、市販の薄膜設計ソフトを使用し、405nm、630nmおよび780nm近傍の光に対して、反射率100%と、反射時のP偏光とS偏光間の位相差ゼロとをターゲットに設計されたものである。なお、層番号はプリズム側から順に記載している。
[層番号] [材料] [物理膜厚(nm)]
1 SiO 30.88
2 Al 47.77
3 SiO 86.31
4 Al 9.11
5 SiO 414.72
6 Al 28.79
7 SiO 151.63
8 Al 169.36
9 SiO 85.01
10 Al 110.51
11 SiO 124.0
12 Al 20.15
13 TiOの化合物 87.27
14 Al 25.55
15 TiOの化合物 12.32
16 Al 57.96
17 SiO 109.9
《比較例》
比較例は、図14に示す形状の表面反射ミラーである。屈折率nd=1.52のガラス平面上にTiO(nd=2.30)とSiO(nd=1.46)とからなる57層の反射膜262が成膜されている。なお、屈折率ndは、d線(587.6nm)に対する屈折率である。
図15は入射角45°における反射膜の反射特性を示している。横軸は波長(単位nm)、縦軸は反射率(単位%)である。実線はS偏光の反射率を、破線はP偏光の反射率を示している。第1の光源の波長λ1、第2の光源の波長λ2および第3の光源の波長λ3の光に対して、反射率はほぼ100%である。なお、作図の都合、400nm〜900nmの範囲のみを記載しているが、395nmにおいても、96%以上の反射率を有している。
図16は、入射角45°における反射膜の位相差特性を示している。横軸は波長(単位nm)、縦軸は位相差(単位°)である。図16に示すように、平面反射ミラーでは、57層の多層膜を積層しても、第1の光源の波長λ1、第2の光源の波長λ2及び第3の光源の波長λ3に対して、位相差を0にできない。高反射率と同時には、せいぜい1波長の位相差をゼロにできる程度である。
比較例の膜構成を以下に示す。この膜構成は、市販の薄膜設計ソフトを使用し、405nm、660nmおよび780nm近傍の光に対して、反射率100%と、反射時のP偏光とS偏光間の位相差ゼロとをターゲットに設計されたものである。なお、層番号はプリズム側から順に記載している。
[層番号] [材料] [物理膜厚(nm)]
1 TiO 53.14
2 SiO 94.22
3 TiO 54.66
4 SiO 100.39
5 TiO 53.73
6 SiO 67.36
7 TiO 50.08
8 SiO 97.79
9 TiO 54.13
10 SiO 87.24
11 TiO 45.98
12 SiO 94.79
13 TiO 59.41
14 SiO 108.41
15 TiO 61.43
16 SiO 146.31
17 TiO 62.99
18 SiO 102.13
19 TiO 59.65
20 SiO 122.32
21 TiO 72.19
22 SiO 124.14
23 TiO 70.22
24 SiO 120.11
25 TiO 88.9
26 SiO 122.56
27 TiO 103.01
28 SiO 124.22
29 TiO 72.48
30 SiO 144.67
31 TiO 78.68
32 SiO 125.95
33 TiO 101.44
34 SiO 129.54
35 TiO 104.25
36 SiO 119.95
37 TiO 101.56
38 SiO 167.94
39 TiO 106.1
40 SiO 113.72
41 TiO 117.51
42 SiO 90.07
43 TiO 39.07
44 SiO 240.38
45 TiO 123.57
46 SiO 235.95
47 TiO 41.87
48 SiO 234.3
49 TiO 42.55
50 SiO 232.73
51 TiO 119.28
52 SiO 82.55
53 TiO 117.28
54 SiO 243.22
55 TiO 53.88
56 SiO 249.52
57 TiO 80.55
《実施例2》
上記第1の実施の形態の位相差調整反射膜であり、所定の入射角において、所定の波長を持つ入射偏光の位相差を変化させない多層膜である。屈折率nd=1.77のプリズムの斜面にTaとSiOとAlとからなる14層の多層膜が成膜されている。
図8、図9及び図10はそれぞれ入射角43°、45°及び47°の場合の、位相差調整反射膜の反射特性を示している。横軸は波長(単位nm)、縦軸は反射率(単位%)である。実線はS偏光の反射率を、破線はP偏光の反射率を示している。いずれの角度においても反射率はほぼ100%である。なお、作図の都合、400nm〜900nmの範囲のみを記載しているが、395nmにおいても、95.5%以上の反射率を有している。
図11は、入射角43°、45°及び47°の場合の、位相差調整反射膜の位相差特性を示している。横軸は波長(単位nm)、縦軸は位相差(単位°)である。いずれの角度においても、第1の波長λ1、第2の波長λ2及び第3の波長λ3に対して、位相差はほぼ0である。なお、作図の都合、400nm〜900nmの範囲のみを記載しているが、390nmにおいても2°以下の位相差に抑えられている。
位相差調整反射膜の膜構成を以下に示す。この膜構成は、市販の薄膜設計ソフトを使用し、405nm、660nmおよび780nm近傍の光に対して、反射率100%と、反射時のP偏光とS偏光間の位相差ゼロとをターゲットに設計されたものである。なお、層番号はプリズム側から順に記載している。
[層番号] [材料] [物理膜厚(nm)]
1 Al 66.68
2 Ta 13.57
3 Al 165.56
4 SiO 119.52
5 Al 31.72
6 SiO 245.29
7 Al 205.35
8 SiO 75.06
9 Al 73.44
10 SiO 189.56
11 Al 48.92
12 Ta 147.73
13 Al 56.11
14 SiO 92.73
《実施例3》
上記第2の実施の形態の位相差調整反射膜であり、所定の入射角において、所定の波長を持つ入射偏光の位相差を所望の値にする膜である。屈折率nd=1.77のプリズムの斜面にSiOとAlとからなる12層の多層膜が成膜されている。
図12は入射角45°の場合の、位相差調整反射膜の反射特性を示している。横軸は波長(単位nm)、縦軸は反射率(単位%)である。実線はS偏光の反射率を、破線はP偏光の反射率を示している。反射率はほぼ100%である。
図13は、入射角45°の場合の、位相差調整反射膜の位相差特性を示している。横軸は波長(単位nm)、縦軸は位相差(単位°)である。第1の波長λ1に対する位相差は0.17°、第2の波長λ2に対する位相差は34.38°、第3の波長λ3に対する位相差は43.31°である。上述の1/4波長板150が発生させる位相差の不足分を、位相差調整反射膜が補償している。なお、作図の都合、400nm〜900nmの範囲のみを記載しているが、390nmにおいても1°以下の位相差に抑えられている。
位相差調整反射膜の膜構成を以下に示す。この膜構成は、市販の薄膜設計ソフトを使用し、反射率に関しては、405nm、660nmおよび780nm近傍の光に対して100%、位相差に関しては、405nm近傍の光に対してゼロ、660nm近傍の光に対して34.8°、780nm近傍の光に対して43.3°をターゲットに設計されたものである。なお、層番号はプリズム側から順に記載している。
[層番号] [材料] [物理膜厚(nm)]
1 SiO 165.97
2 Al 238.15
3 SiO 164.27
4 Al 77.36
5 SiO 176.52
6 Al 179.27
7 SiO 98.26
8 Al 71.92
9 SiO 253.77
10 Al 40.86
11 SiO 28.47
12 Al 164.15
上記実施の形態で説明した反射光学素子は、折り曲げ角90°の単一素子であったが、折り曲げ角は90°に限るものではない。また、複数の光学素子(例えば、プリズム)と上記反射光学素子とを接合したものであっても構わない。さらに、上記反射光学素子は、光路を折り曲げる素子として、光ピックアップ装置に限らず偏光を利用する光学系や光学装置に用いても良い。
本発明の第1の実施の形態である光ピックアップ装置の概略構成を示す図であり、(a)上面図と(b)側面図である。 本発明の一実施形態である反射光学素子を示す図である。 本発明の第2の実施の形態である光ピックアップ装置の概略構成を示す図であり、(a)上面図と(b)側面図である。 実施例1の位相差調整膜の反射特性(入射角43°)を示すグラフである。 実施例1の位相差調整膜の反射特性(入射角45°)を示すグラフである。 実施例1の位相差調整膜の反射特性(入射角47°)を示すグラフである。 実施例1の位相差調整膜の位相差特性を示すグラフである。 実施例2の位相差調整膜の反射特性(入射角43°)を示すグラフである。 実施例2の位相差調整膜の反射特性(入射角45°)を示すグラフである。 実施例2の位相差調整膜の反射特性(入射角47°)を示すグラフである。 実施例2の位相差調整膜の位相差特性を示すグラフである。 実施例3の位相差調整膜の反射特性(入射角45°)を示すグラフである。 実施例3の位相差調整膜の位相差特性(入射角45°)を示すグラフである。 比較例の反射光学素子を示す図である。 比較例の反射膜の反射特性(入射角45°)を示すグラフである。 比較例の反射膜の位相差特性(入射角45°)を示すグラフである。
符号の説明
1,100 光ピックアップ装置
11,111 第1の半導体レーザ
12,112 第2の半導体レーザ
13,113 第3の半導体レーザ
14,114 光検出器
60,160 反射光学素子
61 プリズム
62a 反射面(斜面)
61b 入射面
62c 射出面
62,162 位相差調整膜
70,170 対物レンズ
50,150 1/4波長板



Claims (18)

  1. 空気よりも光学的に密な媒質と空気との界面に形成され空気よりも光学的に密な媒質内で光を反射させる位相差調整膜を有し、
    位相差調整膜は、所定の波長を有する入射光に対して、互いに直交する偏光成分間の位相差を実質的に変化させないで反射することを特徴とする反射光学素子。
  2. 前記位相差調整膜での反射によって生じる位相差は±10°以下であることを特徴とする請求項1に記載の反射光学素子。
  3. 互いに異なる偏光状態を有する2以上の波長の光を反射する反射光学素子であって、
    空気よりも光学的に密な媒質と空気との界面に形成され空気よりも光学的に密な媒質内で光を反射させる位相差調整膜を有し、
    位相差調整膜は入射する第1の波長の光をその偏光状態が実質的に変化しないように反射し、入射する第2の波長の光をその偏光状態が第1の波長の光の偏光状態と実質的に同じになるように反射することを特徴とする反射光学素子。
  4. 前記位相差調整膜での反射によって生じる第1の波長の位相差は±10°以下であることを特徴とする請求項3に記載の反射光学素子。
  5. 前記位相差調整膜は、第2の波長の光の位相差を第1の波長の光の位相差に対して、±10°以下に調整して反射することを特徴とする請求項4に記載の反射光学素子。
  6. 同じ偏光状態を有する2以上の波長の光を反射する反射光学素子であって、
    空気よりも光学的に密な媒質と空気との界面に形成され空気よりも光学的に密な媒質内で光を反射させる位相差調整膜を有し、位相差調整反射膜は入射する第1の波長の光に対して偏光状態を実質的に変化しないように反射し、残りの光に対してそれぞれ第1の波長の光の偏光状態とは異なる所定の偏光状態となるように反射することを特徴とする反射光学素子。
  7. 前記反射光学素子は、反射された前記2以上の波長の光が、第1の波長の光に対する位相板を透過した時、透過後の光の偏光状態が同一となるように反射することを特徴とする請求項6に記載の反射光学素子。
  8. 前記位相差調整膜は以下の屈折率範囲を持つ3つのグループの媒質のうち少なくとも2つのグループから選ばれた媒質を組み合わせて、5層以上80層以下で構成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の反射光学素子、
    1.30<n1<1.50
    1.55<n2<1.85
    1.90<n3<2.60
    ただし、
    n1は第1のグループの媒質の屈折率、
    n2は第2のグループの媒質の屈折率、
    n3は第3のグループの媒質の屈折率、
    である。
  9. 前記位相差調整膜は、光が入射する第1の面と、第1の面を透過した光が反射される第2の面と、第2の面で反射された光が射出する第3の面とを有するプリズムの第2の面に成膜されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の反射光学素子。
  10. 前記プリズムの第2面は全反射条件を満たすことを特徴とする請求9に記載の反射光学素子。
  11. 前記第1の面と前記第3の面にはそれぞれ反射防止膜が成膜されており、前記第1の面は入射光に対し垂直な面であり、前記第3の面は射出光に対し垂直な面であることを特徴とする請求項9又は10に記載の反射光学素子。
  12. 前記プリズムは、断面が直角二等辺三角形の直角プリズムであることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の反射光学素子。
  13. 光源からの光を請求項1乃至12のいずれかに記載の反射光学素子により90°折り曲げて、対物レンズへと導くことを特徴とする光ピックアップ装置。
  14. 第1の波長の光を放射する第1の光源と、
    第2の波長の光を放射する第2の光源と、
    前記光源からの光の光路を折り曲げる反射光学素子とを有し、
    反射光学素子はプリズムとプリズムの反射面に成膜された位相差調整膜とを有し、
    位相差調整膜は、プリズムに入射する第1の波長の光をその偏光状態が実質的に変化しないように反射し、プリズムに入射する第2の波長の光をその偏光状態が第1の波長の光の偏光状態と実質的に同じになるように反射することを特徴とする光ピックアップ装置。
  15. 直線偏光を放射する前記第1及び第2の光源と前記反射光学素子との間に1/4波長板を有し、1/4波長板は前記第1の光源からの直線偏光を円偏光に変換し、前記反射光学素子は前記第1及び第2の波長の光を円偏光として反射し射出することを特徴とする請求項14に記載の光ピックアップ装置。
  16. 第1の波長λ1(395nm<λ1<425nm)の光を放射する第1の光源と、
    第2の波長λ2(630nm<λ2<690nm)の光を放射する第2の光源と、
    第3の波長λ3(740nm<λ3<870nm)の光を放射する第3の光源と、
    第1、第2及び第3の光源からの光の光路を折り曲げる反射光学素子とを有し、
    反射光学素子はプリズムとプリズムの反射面に成膜された位相差調整膜とを有し、
    位相差調整膜は、プリズムに入射する第1、第2、第3のいずれかの波長の光の偏光状態を実質的に変化しないように反射し、残りの2つの波長の光の偏光状態を、偏光状態が変化しないよう反射される光の偏光状態と実質的に同じになるように反射することを特徴とする光ピックアップ装置。
  17. 直線偏光を放射する前記第1、第2及び第3の光源と前記反射光学素子との間に1/4波長板を有し、1/4波長板はいずれか一つの光源からの直線偏光を円偏光に変換し、前記反射光学素子は前記第1、第2及び第3の波長の光を円偏光として反射し射出することを特徴とする請求項16に記載の光ピックアップ装置。
  18. 前記位相差調整膜は、前記プリズムの全反射面に成膜されていることを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
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