JP2005325603A - 逆打ち工法における基礎の施工方法及びコンクリート基礎の支持構造 - Google Patents

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渡邊  徹
Toshimasa Nagao
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Abstract

【課題】 逆打ち工法における基礎構造について、特殊な装置を必要とせず、比較的簡易に施工できると共に、杭の杭頭部の破損を防止すること。
【解決手段】 構真柱300を第1及び第2の柱部材310、320の端面を当接して形成し、当該当接面が杭100の杭頭部上端位置に位置するように構真柱300を建て込む。第1の柱部材310と第2の柱部材320との当接面において両者は水平方向にほとんど拘束されないため、杭100の杭頭部とコンクリート基礎200とは水平方向にほとんど拘束されず、杭頭部の破損を防止し得る。また、従来のように特殊な装置を必要とせず、第1及び第2の柱部材310、320の当接面がコンクリート基礎200と杭100との境界に位置するように構真柱300を建て込むだけであるから、比較的簡易に施工できると共に施工コストを高騰させることもない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地下構造物を有する建物の施工方法に関し、特に、逆打ち工法における基礎の施工方法及びコンクリート基礎の支持構造に関する。
地下構造物を有する建物の施工における山留め工法としては、工期短縮、山留め架構の安全性、周辺への環境配慮、狭隘現場での作業床の確保等の理由から、順打ち工法に代えて逆打ち工法を採用するケースが普及しつつある。逆打ち工法とは、一般に山留め壁構築後地上1階の床を施工した後、地上階の施工と並行して、地盤掘削と地下階の床構築とを交互に繰り返し行い、最後に基礎梁、基礎スラブといったコンクリート基礎を構築して地下躯体を完成させる工法である。逆打ち工法では、通常、掘削に先立って構真柱と場所打ちコンクリート杭とが建物の柱の位置と同位置に施工される。構真柱及び杭の役割は、直接基礎や杭基礎或いは併用基礎といった基礎形式によって若干異なるが、施工中や建物完成後の各種荷重を伝達、支持することになる。
ここで、構真柱の下端部は杭内に埋め込まれるため、杭の杭頭とコンクリート基礎との間に配筋等を行わなくとも杭の杭頭部は固定に近い剛接合状態となる。このため、地震力等の水平荷重が建物に作用した場合、杭の杭頭部に大きな曲げモーメントや剪断力が作用し、杭頭部の破損を生じるおそれがある。このため、杭の杭頭において構真柱に特殊な装置を介在させ、コンクリート基礎との間をピン接合とすることで、コンクリート基礎と杭との間の水平力の伝達能力を低減することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−129583号公報
しかし、特許文献1に代表されるように特殊な装置を用いる場合、施工性が必ずしもよくないと共に、施工コストも高騰する。
従って、本発明の目的は、特殊な装置を必要とせず、比較的簡易に施工できると共に、杭の杭頭部の破損を防止することにある。
本発明によれば、構真柱が建て込まれる杭孔内にコンクリートを打設して杭を形成し、前記杭上にコンクリート基礎を施工する、逆打ち工法における基礎の施工方法において、前記構真柱を第1及び第2の柱部材の端面を当接して形成し、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との当接面が前記杭の杭頭部上端位置に位置するように、前記構真柱を前記杭孔に建て込むことを特徴とする逆打ち工法における基礎の施工方法が提供される。
この施工方法によれば、前記構真柱を第1及び第2の柱部材の端面を当接して形成するので、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との当接面において両者は水平方向にほとんど拘束されない。そして、当該当接面が前記杭の杭頭部上端位置に位置するので、前記杭の杭頭部と前記コンクリート基礎とは水平方向にほとんど拘束されない。従って、地震力等の水平荷重が建物に作用した場合、前記杭の杭頭部に対する前記コンクリート基礎からの水平力が大幅に低減され、当該杭頭部の破損を防止することができる。また、従来のように特殊な装置を必要とせず、構真柱を前記第1及び第2の柱部材から形成し、両者の当接面が前記杭の杭頭部上端位置に位置するように建て込むだけであるから、比較的簡易に施工できると共に施工コストを高騰させることもない。
なお、前記第1及び第2の柱部材は、例えば、地震等により水平力が作用した場合に、前記杭の杭頭部の破損を招く前に前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との接合が解消される程度であれば、両者が前記当接面において相互に接合されていてもよい。
本発明の施工方法においては、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とが、その接合力を調整可能なように前記当接面において接合されていてもよい。一般に構真柱は、その建て込み位置の精度や基礎コンクリート打設までの間における構造的安定性が要求されるため、前記第1及び第2の柱部材とをその接合力を調整可能なように接合することで、前記構真柱の建て込み時等においては両者の接合力を強くしておき、施工時の利便性を図ることができると共に、最終的には両者の接合力を解除するか、又は、弱くするように調整することで上記の通り前記杭頭部の破損を防止できる。
また、本発明の施工方法においては、前記構真柱を、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とを前記当接面において接合して前記杭孔に建て込む工程と、前記基礎コンクリートの打設前に、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との間の接合力が少なくとも減少するように当該接合力を調整する調整工程と、を含むこともできる。この構成によれば、接合力の調整により、前記構真柱の建て込み時において当該構真柱の十分な強度が得られ、施工時の利便性が図れると共に、最終的には両者の接合力を解除するか、又は、弱くするように調整することで上記の通り前記杭頭部の破損を防止できる。
また、本発明の施工方法においては、前記基礎コンクリートの打設前に、前記杭のコンクリートと前記基礎のコンクリートとが付着しないように、前記杭の杭頭部の縁切りを行うことが望ましい。この構成によれば、前記杭と前記コンクリート基礎との間での水平力の伝達をより一層低減することができ、杭の杭頭部の破損をより効果的に防止することができる。
また、本発明の施工方法においては、前記第1の柱部材は、柱本体と当該柱本体の下端に設けられた第1の端板と、を備え、前記第2の柱部材は、柱本体と当該柱本体の上端に設けられた第2の端板と、を備え、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とは、前記第1及び第2の端板を当接し、両者を複数のボルトで締結することで接合され、前記調整工程では、前記複数のボルトのうちの所定本数を取り外すことで、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との間の接合力を減少させることもできる。この構成によれば、前記第1及び第2の端板と、ボルトとにより前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とを簡易に接合できると共に、接合力を減少させる調整もボルトを取り外すだけで行えるので、簡易に施工できる。
この場合、前記柱本体が、H型鋼又はクロスH型鋼であり、前記杭孔への前記構真柱の建て込み前に、前記第2の端板の下側部分にコンクリートを付着させることが望ましい。前記第2の端板の下側部分は、前記杭のコンクリートが侵入し難い場合があるところ、予めコンクリートを付着させておくことで、前記第2の端板の下側部分においてコンクリートが存在しない空洞が生じることを防止できる。
また、本発明によれば、構真柱が建て込まれる杭孔内にコンクリートを打設して形成された杭と、前記杭上に形成されたコンクリート基礎と、を備えたコンクリート基礎の支持構造において、前記構真柱が、第1及び第2の柱部材の端面を当接して形成されると共に、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との当接面が前記杭の杭頭部上端位置に位置するように、前記杭孔に配設されていることを特徴とするコンクリート基礎の支持構造が提供される。
この支持構造によれば、前記構真柱を第1及び第2の柱部材の端面を当接して形成するので、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との当接面において両者は水平方向にほとんど拘束されない。そして、当該当接面が前記コンクリート基礎と前記杭との境界に位置するので、前記杭の杭頭部と前記コンクリート基礎とは水平方向にほとんど拘束されない。従って、地震力等の水平荷重が建物に作用した場合、前記杭の杭頭部に対する前記コンクリート基礎からの水平力が大幅に低減され、当該杭頭部の破損を防止することができる。また、従来のように特殊な装置を必要とせず、構真柱を前記第1及び第2の柱部材から形成し、両者の当接面が前記杭の杭頭部上端位置に位置するように建て込むだけである。従って、本発明の支持構造は比較的簡易に施工できると共に施工コストを高騰させることなく、杭の杭頭部の破損を防止することができる。
本発明の支持構造においては、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とが、その接合力を調整可能なように前記当接面において接合されていてもよい。
以上述べた通り、本発明によれば、特殊な装置を必要とせず、比較的簡易に施工できると共に、杭の杭頭部の破損を防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1(a)は本発明の1実施形態に係るコンクリート基礎の支持構造Aの構造図、図1(b)は支持構造Aの要部拡大図である。支持構造Aは、杭100とコンクリート基礎200とを備える。杭100は、構真柱300が建て込まれる杭孔10内に現場打ちの杭コンクリートを打設することで形成されている。コンクリート基礎200は、杭100上に基礎コンクリートを打設して形成されており、本実施形態の場合、建物全体の基礎スラブを形成している。構真柱300はその上端部において地上1階の床スラブ60を、その途中の部位において地下階の床スラブ70をそれぞれ支持している。構真柱300は上方の柱部材310と下方の柱部材320とを備え、柱部材310の下端面に柱部材320の上端面を当接して接合することで形成されている。そして、柱部材310と柱部材320との当接面(略水平な面である。)が杭100の杭頭部上端位置(レベルP)に位置するように構真柱300が杭孔10に配設されている。
図2(a)は、当接面近傍における柱部材310及び320の構成説明図である。柱部材310は柱本体を構成するクロスH鋼311と、クロスH鋼311の下端に溶接等により一体的に設けられた8角形の端板312とを備える。また、柱部材320は柱本体を構成するクロスH鋼321と、クロスH鋼321の上端に溶接等により一体的に設けられた8角形の端板322とを備える。クロスH鋼321の各側面には複数の定着用スタッド321aが側方に突出するように植設されており、柱部材320と杭コンクリートとの定着性を向上している。
本実施形態の場合、クロスH鋼311と321とは全長を除いて同様の仕様のものであり、また、端板312と322とは同様の仕様のものである。本実施形態では、各柱部材310、320の柱本体としてクロスH鋼を採用しているが、これに限られず種々の材料を用いることができ、例えば、H鋼等の他の種類の鉄骨を採用してもよく、また、柱部材310と320とで異なる仕様の柱本体を用いてもよいことはいうまでもない。クロスH鋼311及び321は必ずしも当初から一体のクロスH鋼である必要はなく、複数のクロスH鋼を繋ぎ合わせて一体化したものであってもよい。
更に、本実施形態の場合、端板312及び322が同形で平板状の鋼板を想定しているが、柱部材310及び320間で軸方向の荷重が伝達できればその形状や材料は問われない。なお、場合によっては端板312及び322は発錆防止処理や、両者の滑動を促進する処理を行ってもよい。
図2(a)に示すように各端板321、322にはそれぞれ相対的に同じ位置に複数の穴20(同図の例ではそれぞれ16個)が穿孔されている。各穴20には、図1(b)に示すようにボルト30が挿入され、このボルト30をナット31に螺着して締結することで、柱部材310と柱部材320とが接合される。後述するようにボルト30及びナット31は、支持構造Aの施工途中の所定の段階までは全ての穴20に設けられるが、最終的には一部の穴20にのみボルト30及びナット31が残され、他のボルト30及びナット31は取り外される。従って、図1(b)は当該他のボルト30及びナット31が取り外された後の状態を示している。
杭100は、図1(a)に示すようにその全体に渡って縦横に鉄筋110が配筋されている。柱部材310と柱部材320との当接面が杭100の杭頭部上端位置に位置するように構真柱300が杭孔10に配設されているため、杭100の杭頭部上端は柱部材320の端板322となる。柱部材320は杭100の杭コンクリートに略埋設されている。
図1(b)に示すように、杭100の上端部には端板322の周囲において、下方に傾斜したテーパ部120が設けられている。このテーパ部120は、杭100の杭頭部の縁切りを行ったものである。つまり、このテーパ部120を設けることで、杭100の杭コンクリートとコンクリート基礎200の基礎コンクリートとの付着を断ち、杭100とコンクリート基礎200との間で水平力がより一層伝達されないようにして、杭100の杭頭部の破損をより効果的に防止している。
杭100の上端部にテーパ部120を設けたことにより生じるコンクリート基礎200との隙間には緩衝材40が配設されている。緩衝材40としては、例えば、砂利や発泡スチロール等が挙げられる。緩衝材40はテーパ部120からレベルPの位置まで設けられている。緩衝材40を設けたことにより、杭100の上端部のコンクリート部分が局所的に損傷することを防止することができる。
コンクリート基礎200は、本実施形態の場合、その底面がレベルPの位置にあり、柱部材310の端板312がその底面の一部をなしている。柱部材310の下端部はコンクリート基礎200に埋設された状態にある。コンクリート基礎200と地盤との間には地ならし用の捨てコンクリート50が配設されている。
次に、係る構成からなる支持構造Aの作用について説明する。本実施形態の支持構造Aによれば、構真柱300を第1の柱部材310及び第2の柱部材320の端面、つまり端板312及び322を当接して形成している。第1の柱部材310と第2の柱部材320との当接面において両者は水平方向にほとんど拘束されない。そして、当該当接面が杭100の杭頭部上端位置、つまり、コンクリート基礎200と杭100との境界に位置するので、杭100の杭頭部とコンクリート基礎200とは水平方向にほとんど拘束されない。従って、地震力等の水平荷重が建物に作用した場合、杭100の杭頭部に対するコンクリート基礎200からの水平力が大幅に低減され、杭頭部の破損を防止することができる。
また、従来のように特殊な装置を必要とせず、構真柱300を第1及び第2の柱部材310、320から形成し、両者の当接面が杭100の杭頭部上端位置に位置するように建て込むだけであるから、比較的簡易に施工できると共に施工コストを高騰させることもない。
なお、第1の柱部材310と第2の柱部材320とは、端板312及び322を単に接触させるだけで両者を接合しなければ、両者の水平力の伝達能力は最も低くなり(端板312、322間の摩擦力のみ)、水平力の伝達をより低減するためには最も効果的であり、このような構成も採用し得るが、本実施形態では後述する施工の便宜上、ボルト30及びナット31により端板312、322間を締結し、第1の柱部材310と第2の柱部材320とを接合している。このような接合を行っても、第1の柱部材310と第2の柱部材320とが剛接合と比較して伝達される水平力が低減されるように接合されていれば問題は生じない。
つまり、両者の接合力が、例えば、地震等により水平力が作用した場合に、杭100の杭頭部の破損を招く前に第1の柱部材310と前記第2の柱部材320との接合が解消される程度の接合力であればよい。例えば、本実施形態ではボルト30及びナット31を用いて接合しているが、接合に用いた全てのボルト30が杭100の杭頭部が破損する前に降伏するように設計すればよい。なお、本実施形態ではボルトとナットにより、第1の柱部材310と第2の柱部材320とを接合しているが、両者の接合方法はこれに限られず、種々の方法を採用できることは言うまでもない。
次に、支持構造Aの施工方法について図3乃至図5を参照して説明する。支持構造Aは逆打ち工法の過程で施工される。まず、図3(a)に示すように地表から杭孔10を穿孔する。杭孔10内には通常、同図に示すように安定液等を含む泥水80を注入する。次に、図3(b)に示すように杭孔10内の杭100が形成される部位に籠状の鉄筋110を設置し、杭コンクリートを打設する。杭コンクリートは境界レベルPよりも上方まで打設し、余盛分を確保する。
続いて、図3(c)に示すように構真柱300を杭孔10に建て込む。この際、第1の柱部材310と第2の柱部材320との当接面が、レベルPに位置するように構真柱300を建て込む。この工程の段階では、端板312、322の全ての穴20にボルト30を挿通し、これとナット31とにより端板312、322間を締結して第1の柱部材310と第2の柱部材320とを接合する。この工程の段階では、第1の柱部材310と第2の柱部材320との間での水平力の伝達能力低減よりも構真柱300の強度及び構造的安定性を重視する。その後、杭コンクリートを養生する。なお、後に取り外されることが予定されているボルト30については、コンクリートの付着を防止する保護材等で覆っておくことが望ましい。また、本実施形態では杭コンクリートの打設後に構真柱300を建て込むようにしているが、構真柱300を建て込んだ後に杭コンクリートを打設してもよい。
また、構真柱300を建て込む前に、第2の柱部材320の端板322の下側部分にコンクリートを付着させることが望ましい。本実施形態のように柱本体としてクロスH型鋼321を用いた場合、図2(a)に図示するように、端板322の下側部分の隅部が奥まった空間となる。このため、この空間に杭コンクリートが円滑に侵入せず、杭コンクリートが存在しない空洞が生じる畏れがある。そこで、構真柱300を建て込む前に第2の柱部材320の端板322の下側部分にコンクリートを付着させることで、このような空洞の発生を防止できる。図2(b)は第2の柱部材320の端板322の下側部分にコンクリートを付着させた態様を示す第2の柱部材320の断面図である。このコンクリートの付着は例えば打ち継目処理などに用いるグラウト系の材料等を吹き付けることで行う。柱本体としてH型鋼等を用いた場合にも、このような処理を行うことが望ましい。
杭コンクリートの養生後、図4(a)に示すように杭孔10内に土を埋め戻す。埋め戻し後、地上1Fの床スラブ60を施工し、地上階の施工と並行して地下掘削を進行し、順次地下構造を構築していく。図4(b)は地下階の床スラブ70の施工後、杭コンクリートの上端が露出するまで地下掘削が進行した状態を示している。次に、図4(c)に示すように杭コンクリートの上端の余盛り部分を斫りとり、基礎コンクリートと杭コンクリートとの付着を防止し、杭100上端部の縁切りを行うべく、杭100の上端部にテーパ部120を形成する。続いて、図5(a)に示すように杭100の上端部周辺の地ならしを行って緩衝材40を設置し、捨てコンクリート50を打設する。次に、図5(b)に示すように、ボルト30の所定本数を取り外すことで、第1の柱部材310と第2の柱部材320との間の接合力を、当接面において剛接合の場合に対して伝達される水平力が低減されるように調整する。
なお、当初から剛接合と比較して伝達される水平力が低減される範囲でボルト30及びナット31により第1の柱部材310と第2の柱部材320とを接合しておいてもよく、この場合、上記の接合力の調整作業が不要となり施工性を向上できる。いずれにしても、構真柱300は、支持構造Aの施工途中においても床スラブ60等を支持する必要があると共に、建て入れ精度に起因する応力に対してより安定であることが望まれるため、基礎コンクリートの施工前においては、上記のボルト30等により第1の柱部材310と第2の柱部材320とを必要な範囲の強度で接合しておくことは施工性を向上をする上で有益である。最後に、コンクリート基礎200を打設、養生して、支持構造Aが完成する(図(c)。
<他の実施形態>
上述した支持構造Aでは、コンクリート基礎200の底面を平坦とし、杭100の上端部にテーパ部120を設けて杭頭部の縁切りを行ったが、これとは逆の構成で、コンクリート基礎200と杭100との境界部分においてコンクリート基礎200の底面を下方へ凸状とし、杭頭部の縁切りを行うこともできる。
図6は、係る構成を採用した本発明の他の実施形態に係る支持構造Bの構造図である。同図において支持構造Aと同様の構成については同じ符号を付すと共に、異なる構成についてのみ説明すると、支持構造Bでは杭100の上端が平坦に形成される一方、コンクリート基礎200’と杭100’との境界部分において、コンクリート基礎200’にテーパ状に下方へ突出したテーパ部220が設けられており、杭100’の杭頭部の縁切りが行われている。そして、テーパ部220を設けたことにより生じるコンクリート基礎200’と杭100’の杭頭部との隙間には緩衝材40’が配設されており、杭100’の上端部のコンクリート部分が局所的に損傷することが防止される。
(a)は本発明の1実施形態に係るコンクリート基礎の支持構造Aの構造図、(b)は支持構造Aの要部拡大図(鉄筋110を省略)である。 (a)は当接面近傍における柱部材310及び320の構成説明図、(b)は第2の柱部材320の端板322の下側部分にコンクリートを付着させた態様を示す第2の柱部材320の断面図である。 (a)乃至(c)は支持構造Aの施工手順の説明図である。 (a)乃至(c)は支持構造Aの施工手順の説明図である。 (a)乃至(c)は支持構造Aの施工手順の説明図である。 本発明の他の実施形態に係るコンクリート基礎の支持構造Bの構造図である。
符号の説明
A、B コンクリート基礎の支持構造
10 杭孔
20 穴
30 ボルト
31 ナット
40、40’ 緩衝材
50、50’ 捨てコンクリート
60 床スラブ
70 床スラブ
80 泥水
100、100’ 杭
110 鉄筋
120、220 テーパ部
200、200’ コンクリート基礎
310 柱部材
311 クロスH鋼
312 端板
320 柱部材
321 クロスH鋼
321a 定着用スタッド
322 端板

Claims (6)

  1. 構真柱が建て込まれる杭孔内にコンクリートを打設して杭を形成し、前記杭上にコンクリート基礎を施工する、逆打ち工法における基礎の施工方法において、
    前記構真柱を第1及び第2の柱部材の端面を当接して形成し、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との当接面が前記杭の杭頭部上端位置に位置するように、前記構真柱を前記杭孔に建て込むことを特徴とする逆打ち工法における基礎の施工方法。
  2. 前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とが、その接合力を調整可能なように前記当接面において接合されていることを特徴とする請求項1に記載の逆打ち工法における基礎の施工方法。
  3. 前記構真柱を、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とを前記当接面において接合して前記杭孔に建て込む工程と、
    前記基礎コンクリートの打設前に、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との間の接合力が少なくとも減少するように当該接合力を調整する調整工程と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の逆打ち工法における基礎の施工方法。
  4. 前記第1の柱部材は、柱本体と当該柱本体の下端に設けられた第1の端板と、を備え、
    前記第2の柱部材は、柱本体と当該柱本体の上端に設けられた第2の端板と、を備え、
    前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とは、前記第1及び第2の端板を当接し、両者を複数のボルトで締結することで接合され、
    前記調整工程では、前記複数のボルトのうちの所定本数を取り外すことで、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との間の接合力を減少させることを特徴とする請求項3に記載の逆打ち工法における基礎の施工方法。
  5. 構真柱が建て込まれる杭孔内にコンクリートを打設して形成された杭と、前記杭上に形成されたコンクリート基礎と、を備えたコンクリート基礎の支持構造において、
    前記構真柱が、第1及び第2の柱部材の端面を当接して形成されると共に、前記第1の柱部材と前記第2の柱部材との当接面が前記杭の杭頭部上端位置に位置するように、前記杭孔に配設されていることを特徴とするコンクリート基礎の支持構造。
  6. 前記第1の柱部材と前記第2の柱部材とが、その接合力を調整可能なように前記当接面において接合されていることを特徴とする請求項5に記載のコンクリート基礎の支持構造。
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