JP2005325516A - 土留壁およびその施工工法ならびに土留壁用ブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】ブロックを組立てることなく親杭に対して設置出来、以って施工効率を向上出来る土留壁およびその施工工法ならびにそのブロックを提供すること、また、ブロックの設置や積み重ねが容易で、しかも透水効果の高い土留壁およびその施工工法ならびにそのブロックを提供すること、さらには、土圧に充分に耐え、しかも親杭とのなじみのよい土留壁およびそのブロックを提供することである。
【解決手段】、立設した親杭(3)のまわりに設置され、そして積み重ねて土留壁(2)を構築するためのブロック(1)において、親杭(3)が挿入される孔(12)を有する主体部(11)とその主体部(11)の両側に構築される土留壁(2)の長手方向に延びるフランジ部(13)とが一体に構成され、そのフランジ部(13)には積み重ねたときの位置決め用の凹凸が設けられていることを特徴としている。
【選択図】図1
【解決手段】、立設した親杭(3)のまわりに設置され、そして積み重ねて土留壁(2)を構築するためのブロック(1)において、親杭(3)が挿入される孔(12)を有する主体部(11)とその主体部(11)の両側に構築される土留壁(2)の長手方向に延びるフランジ部(13)とが一体に構成され、そのフランジ部(13)には積み重ねたときの位置決め用の凹凸が設けられていることを特徴としている。
【選択図】図1
Description
本発明は、立設した親杭のまわりにブロックを設置して積み重ねた土留壁およびその施工工法ならびにその土留壁用ブロックに関する。
例えば、図17に示すように法面7を有する傾斜地に盛土8を行う場合に、土圧による崩壊の防止のために土留壁2Jを立設することは周知である。
比較的大規模な工事を効率よく行うために、図18に示すように、所定間隔で立設した、例えばH形鋼のような親杭3のまわりにブロック1Jを設置して積み重ね、親杭3とブロック1Jとの間にモルタル4を注入して固定する技術は知られている(以上、特許文献1、特許文献2参照)。
なお、図17において符号6は基礎ブロック、符号44はテンドン、符号42は定着部である。
特許第2918420号公報
特許第2918421号公報
なお、図17において符号6は基礎ブロック、符号44はテンドン、符号42は定着部である。
上記の公知技術ではブロック1Jが土留壁2Jの長手方向と直角方向に主部材1Eと蓋部材1Fとに2分割されており、そのために施工は比較的楽であるが、分割されたブロック1E、1Fを一体化するための作業が必要となる。
したがって、本発明の目的は、ブロックを組立てることなく親杭に対して設置でき、以って施工効率を向上できる土留壁およびその施工工法ならびにそのブロックを提供するにある。
本発明の他の目的は、ブロックの設置や積み重ねが容易で、しかも透水効果の高い土留壁を提供するにある。
本発明の別の目的は、土圧に充分に耐え、しかも親杭とのなじみのよい土留壁およびそのブロックを提供するにある。
本発明の土留壁用ブロックは、立設した親杭(3)のまわりに設置され、そして積み重ねて土留壁(2)を構築するためのブロック(1)において、親杭(3)が挿入される孔(12)を有する主体部(11)とその主体部(11)の両側に構築される土留壁(2)の長手方向に延びるフランジ部(13)とが一体に構成され、そのフランジ部(13)には積み重ねたときの位置決め用の凹凸が設けられていることを特徴としている(請求項1:図1参照)。
ここで、主体部(11B)の背面が、湾曲した凸部(11b)となる様に形成されていても良い(請求項2:図4参照)
本発明において、土圧がかかる主体部(11、11B)の背面及び/又は親杭が挿入される孔(12、12B)を鉄板(17、17B、18、18B)で補強することが好ましい(請求項3:図3、図4、図15参照)。
本発明の土留壁は、所定間隔で立設した親杭(3)まわりにブロック(1)を設置して積み重ねた土留壁(2)において、前記ブロック(1)は親杭(3)に挿通される孔(12)を有する主体部(11)とその主体部(11)から土留壁(2)の長手方向に延びるフランジ部(13)とを有し、隣接するブロックのフランジ部(13,13)間は不連続であって、そのフランジ部(13,13)間の地山側に透水性シート(5)が設けられていることを特徴としている(請求項4:図5参照)。
本発明の土留壁において、ブロック(1、1B、1E)の主体部(11、11B)の背面及び/又は親杭が挿入される孔(12、12B)を鉄板(17、17B、18、18B)で補強することが好ましい(図3、図4、図15参照)。
ここで、本発明の土留壁において、ブロック(1B)の主体部(11B)の背面が、湾曲した凸部となる様に形成されていても良い(請求項5:図6参照)。
また、本発明の土留壁において、地山の法面(7)に基礎ブロック(6C)を設け、その基礎ブロック(6C)を貫通する親杭(3)を立設し、その基礎ブロック(6C)にブロック保持材(或いは、アンカー体:42及び44)(ロックボルトであっても良い)を取り付けても良い(請求項6:図16参照)。
さらに、本発明の土留壁において、土留壁(2)を形成する複数段のブロックの少なくとも特定段(のブロック1D)に水平又は斜めの貫通孔(1h)が形成され、その特定段のブロック(1D)に形成された貫通孔(1h)を用いてブロック保持材(或いは、アンカー体:42及び44)を係止する様に構成しても良い(請求項7:図12〜図14参照)。
本発明の土留壁の施工工法は、所定間隔で親杭(3)を立設し(図10)、その親杭(3)の周囲にブロック(1)を積み重ねる土留壁(2)の施工工法において、親杭(3)に挿入される孔(12)を有する主体部(11)とその主体部(11)の両側に構築される土留壁(2)の長手方向に延びるフランジ部(13)とが一体に構成されたブロック(1)を準備し、そのブロック(1)の孔(12)を親杭(3)に挿通して積み重ね(図11〜図12)、隣接するブロック(1)のフランジ部(13)間の地山側に透水性のシート(5)を設置することを特徴としている(請求項8)。
上述した様な構成を具備する本発明の土留壁用ブロック(1)は、土留壁(2)を施工領域に築造するに当たり、親杭用挿通孔(12)が土留壁用ブロック(1)の主体部(11)に形成されているので、例えばクレーン(60)を用いて土留壁用ブロック(1)を吊り上げ、予め、斜面に切土処理して基礎ブロック(6)を貫通して立設した親杭(3)に、その吊り上げた土留壁用ブロック(1)の挿通孔(12)を挿通させるように吊降ろしていき、複数段のブロック(1)を積み上げていくことによって、容易に且つ作業効率良く、土留壁(2)を構築することが出来る。
前記土留壁用ブロック(1、1B)の土圧が作用する主体部の背面(地山側)、及び/又は、挿通孔(12、12B)に補強用鉄板(17、17B、18、18B)を貼り付けた場合は、土留壁(2B)全体の強度が向上するため、特に土圧の高い領域への施工が可能となる。
或いは、土圧が平均的な領域であれば、土留壁用ブロック(1B)の容量を減量することが出来る。
或いは、土圧が平均的な領域であれば、土留壁用ブロック(1B)の容量を減量することが出来る。
本発明の土留壁或いはその施工工法では、隣接するブロック(1)を連続して設置しないで、両端のフランジ部(13)の先端に所定の隙間(S)が形成される様にブロック(1)同士を設置し、その隣接するブロック(1)のフランジ部(13)の間に隙間が形成されたとしても、地山側の隙間には、透水性のシート(5)を設置してあるので、水捌けが良く、排水不良による施工領域の地山側の軟弱化及び軟弱化によって誘引される土留壁(2)の崩落は完全に防止出来る。
さらに、基礎ブロック(6C)にブロック保持材(或いはアンカー体:42及び44)を取り付ければ、土留壁(2C)の強度が向上する。
或いは、所定の位置のブロック(1D)にテンドン(44:或いはロックボルト)を取り付ければ、土留壁(2)の強度を向上させることが出来る。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
尚、説明に際して、土留壁用ブロック個々に関しては、地山の法線方向の中心線Lcに対して、何れの実施形態も左右対称形状である。
尚、説明に際して、土留壁用ブロック個々に関しては、地山の法線方向の中心線Lcに対して、何れの実施形態も左右対称形状である。
先ず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施の土留壁用ブロックについて説明する。
第1実施形態の土留壁用ブロック(全体を符号1で現す)を示した図1において、中央の概略8角形(図示の左右両側の2面は後述のフランジ部と連続しているため、描かれていない)の主体部11には、点線(想像線)で示す親杭を挿通させるための概略8角形の挿通孔12が形成されている。
第1実施形態の土留壁用ブロック(全体を符号1で現す)を示した図1において、中央の概略8角形(図示の左右両側の2面は後述のフランジ部と連続しているため、描かれていない)の主体部11には、点線(想像線)で示す親杭を挿通させるための概略8角形の挿通孔12が形成されている。
主体部11の図示の左右の両端には、フランジ部13が形成され、そのフランジ部13の図示の例では上方の角部が切り落とされた傾斜部14が形成されている。この傾斜部14は、土留壁を施工領域に施工の際には、土圧のかかる側、すなわち、地山側に位置するように配置される。
図2を参照して、当該ブロック1の上面の、前記主体部11とフランジ部13との境界部には、プロフィルが台形形状の凸部15が左右2箇所に形成されている。
当該ブロック1の下面の、前記主体部11とフランジ部13との境界部の、前記凸部の投影箇所には、前記凸部と相補の関係の台形形状の凹部16が2箇所に形成されている。
即ち、同一のブロック同士を積み上げていく場合に、前記凸部15と凹部16とは、互いに位置決めの機能を果たす様に構成されている。
即ち、同一のブロック同士を積み上げていく場合に、前記凸部15と凹部16とは、互いに位置決めの機能を果たす様に構成されている。
次に図3を参照して、第1実施形態の変形例を説明する。図3の第1実施形態の変形例(土留壁用ブロックは符号1Aで示す)は、図1及び図2の第1実施形態の一例に対して、土圧の作用する地山側、即ち、傾斜部14が形成された側の主体部11からフランジ13に掛けて補強用の鉄板17が貼り付けられ、更に、前記挿通孔12の内壁部を覆うように鉄板18が貼り付けられている。
補強用鉄板17,18を取り付けたこと以外には、図1及び図2の第1実施形態の一例と実質的に同じである。
補強用鉄板17,18を取り付けたこと以外には、図1及び図2の第1実施形態の一例と実質的に同じである。
次に、図4を参照して土留壁用ブロックに関する第2実施形態を説明する。図4において、当該ブロック1Bは、土圧の作用する主体部11Bの地山側(図示の上方)の中央が盛り上がるような全体が大きな円弧状の凸部11bが形成され、その主体部11Bの両端近傍に、隣接する点線で示す2本の親杭3を挿通させる挿通孔12Bが2箇所に形成されている。
その挿通孔12Bの地山側とは反対側(図示の下方)には挿通孔12Bと概略同心の円弧を有する部分円筒部19が2箇所に形成されている。
前記主体部11Bの両端には、フランジ部13Bが形成され、そのフランジ部13Bの図示の例では上方の角部が切り落とされた傾斜部14Bが形成されている。この傾斜部14Bは、土留壁を施工領域に施工の際には、土圧のかかる側、すなわち、地山側に位置するように配置される。
当該ブロック1Bの上面の、前記主体部11Bとフランジ部13Bとの境界部には、プロフィルが台形形状の凸部15が左右2箇所に形成されている。
図示では明確に示していないが、当該ブロック1Bの下面の、前記主体部11Bとフランジ部13Bとの境界部の、前記凸部の投影箇所には、前記凸部15と相補の関係の台形形状の凹部が2箇所に形成されている。
即ち、同一のブロック同士を積み上げていく場合に、前記凸部15と凹部とは、互いに位置決めの機能を果たす様に構成されている。
即ち、同一のブロック同士を積み上げていく場合に、前記凸部15と凹部とは、互いに位置決めの機能を果たす様に構成されている。
当該土留壁用ブロック1Bの土圧の作用する地山側、即ち、図示の上方で、主体部11Bの凸部11bからフランジ13Bに掛けて、補強用の鉄板17Bが貼り付けられ、更に、前記挿通孔12Bの内壁部を覆うように鉄板18Bが貼り付けられている。
尚、土留壁用ブロック1Bから、補強用の前記鉄板17B,18Bを省略することも可能である。
次に、図5を参照して、第3実施形態である土留壁2の実施形態に関して説明する。第3実施形態の土留壁2に使用する土留壁用ブロックは、前記第1実施形態の土留壁用ブロックの一例であるブロック1を使用している。
図5の例では、2個の土留壁用ブロック1,1のみが描かれているが、描かれたブロック1,1の空いた両端には図示しない同じブロック1,1が連続して配置されている。
土留壁2の完成時には、親杭挿通孔12には、親杭、例えばH型鋼3が挿通されており、挿通孔12のその他の空いた空間には、モルタル4が流し込まれ、モルタル4によって土留壁用ブロック2とH型鋼3を強固に固着させている。
隣り合う土留壁用ブロック1の対抗するフランジ13の間には、所定量の隙間Sが与えられている。
図示の配置は、上方(傾斜部14が形成された側)が土圧の作用する地山側であり、前記隙間Sの上方に形成される楔状の領域Kには、楔状の領域Kを塞ぐように透水性のシート5が設置される。また、図5において、4本の矢印は土圧の作用する方向を示している。
図示の配置は、上方(傾斜部14が形成された側)が土圧の作用する地山側であり、前記隙間Sの上方に形成される楔状の領域Kには、楔状の領域Kを塞ぐように透水性のシート5が設置される。また、図5において、4本の矢印は土圧の作用する方向を示している。
即ち、完成時の土留壁2は左右方向に複数の土留壁用ブロック1が所定の隙間Sを保った状態で並べて配置し、その配置した状態のブロック群が天地上下に複数段積み重ねられて構成されており、その際に出来る縦方向の隙間Sが、前記透水性のシート5によって塞がれている。その様に、楔状の領域K(隙間S)を透水性シート5によって覆うことによって、土砂を地山側に留めるとともに、水分のみを土留壁2外に排出する様に構成されている。
次に、図6を参照して、第4実施形態である土留壁2Bの実施形態に関して説明する。図6の第4実施形態の土留壁2Bは、図5の第3実施形態の土留壁2に対して、使用する土留壁用ブロックを第1実施形態のブロックの一例で示した土留壁用ブロック1から、第2実施形態の土留壁用ブロック1Bに組み替えたことのみが異なる。
作用効果については、図5の第3実施形態と実質的に同様であるので、以降の説明を省略する。
次に、図7〜図12を参照して、本発明の実施形態である土留壁2の施工工法について工順に従って説明する。
先ず、図7において、法面7を有する傾斜地に、施工領域を切土する(図中ハッチングを施した領域20が切土した領域である)。
切土した後、図8において、切土部分20に基礎ブロック6を設置する。基礎ブロック6を設置した後、足場30を組む(設置する)。
尚、図示の例では足場30を組んでいるが、足場30を組まない場合もある。
切土した後、図8において、切土部分20に基礎ブロック6を設置する。基礎ブロック6を設置した後、足場30を組む(設置する)。
尚、図示の例では足場30を組んでいるが、足場30を組まない場合もある。
次の図9で示す工程では、足場30の上方に設置した掘削機32を用いて、掘削用ボーリングヘッド34によって立坑40を削孔する。
立坑40が削孔された後、図10で示す工程では、親杭3を、前記基礎ブロック6を貫通させて立坑40内に建込み、残された立坑40の空間部には固化材であるグラウト材或いはモルタル4を充填させる。
その後、足場の上方部をはずして、専用機50を用いて地山の内部Gの所定の位置に、定着部42を埋設する。定着部42の端部にはテンドン44の一端が接続されており、そのテンドン44の他端を前記土留壁用ブロックの所定の高さ位置に係合させる。
その後、足場の上方部をはずして、専用機50を用いて地山の内部Gの所定の位置に、定着部42を埋設する。定着部42の端部にはテンドン44の一端が接続されており、そのテンドン44の他端を前記土留壁用ブロックの所定の高さ位置に係合させる。
ここで、図13及び図14を参照して、所定の高さ位置に配置された土留壁用ブロック1Dの表面1Dfから背面1Drにかけては、図示の例では、約15°の傾斜を持って下がるように貫通孔1hが形成され、その貫通孔1hに前記テンドン44が貫通するように構成されている。
尚、図示の例では貫通孔1hに系止されるテンドン44の傾斜角を15度としているが、図示しない、例えば、土留壁が所定の距離をもって2列に設置され、その2列の土留壁を水平の対ロッドで連結する場合、ブロックの貫通孔も水平に設けられる。
尚、図示の例では貫通孔1hに系止されるテンドン44の傾斜角を15度としているが、図示しない、例えば、土留壁が所定の距離をもって2列に設置され、その2列の土留壁を水平の対ロッドで連結する場合、ブロックの貫通孔も水平に設けられる。
或いは、図15で示す様なブロック1Eを用いることも可能である。
図15において、ブロック1Eは、親杭を挿通させるための概略8角形の挿通孔12が複数個(図15では2個)形成されている。
ブロック1Eの左右の両端には、フランジ部13が形成されている。図15で示すブロック1Eの上面には、その中央部とフランジ部13近傍部分には、プロフィルが台形形状の凸部15が合計4箇所に形成されている。この凸部15は、ブロック1Eの図示されない下面に形成された4ヶ所の台形形状の凹部と係合する様に構成されている。
図15において、ブロック1Eは、親杭を挿通させるための概略8角形の挿通孔12が複数個(図15では2個)形成されている。
ブロック1Eの左右の両端には、フランジ部13が形成されている。図15で示すブロック1Eの上面には、その中央部とフランジ部13近傍部分には、プロフィルが台形形状の凸部15が合計4箇所に形成されている。この凸部15は、ブロック1Eの図示されない下面に形成された4ヶ所の台形形状の凹部と係合する様に構成されている。
ブロック1Eの背面、土圧の作用する地山側には補強用の鉄板17が貼り付けられ、更に、挿通孔12の各々の内壁部には鉄板18が貼り付けられている。ここで、鉄板17、18は、何れか一方のみを設けても良い。そして、土圧如何によっては、補強用鉄板17、18を省略しても良い。
図11の工程では、地山の上方の平らな領域Hに図示の例では、トラッククレーン60が設置されており、そのトラッククレーン60を用いて前記土留壁用ブロック1を前記立設した親杭3に挿通させるように積み重ねるとともに、土留壁用ブロック1の長手方向にも土留壁用ブロック1を積み上げ土留壁2を築造していく。
長手方向の築造が完了し次第(高さ方向で全高分積み上げが完了していなくてもよい)、法面7と土留壁2との間の空間に逐次埋め戻し用の土砂8を埋め戻していく。
長手方向の築造が完了し次第(高さ方向で全高分積み上げが完了していなくてもよい)、法面7と土留壁2との間の空間に逐次埋め戻し用の土砂8を埋め戻していく。
図12で示す最後の工程では、土留壁2の頂部に笠コンクリート9を取付け、土留壁2が完成する。尚、基礎ブロック6の谷側の側面は、見栄えを整えるため、埋め戻し用土砂8で埋めておくのが好ましい。
上述した様な構成を具備する本発明の土留壁用ブロックは、土留壁2又は2Bを施工領域に築造するに当たり、親杭用挿通孔12,12Bが土留壁用ブロック1,1Bの主体部11,11Bに形成されているので、例えばクレーン60を用いて土留壁用ブロック1,1Bを吊り上げ、予め、斜面に切土処理して基礎ブロック6を貫通して立設した親杭3に、その吊り上げた土留壁用ブロック1,1Bの挿通孔12,12Bを挿通させるように吊降ろしていき、複数段のブロック1,1Bを積み上げていくことによって、容易に且つ作業効率良く土留壁2,2Bが構築される。
次に、図16を参照して第5実施形態の土留壁2Cについて説明する。
図16に示す第5実施形態の土留壁2Cは、図5及び図12に示した第3実施形態の土留壁2に対して、テンドン44の土留壁側の係止箇所を、所定位置の土留壁用ブロック1Dから、基礎ブロック6Cに変更したことが異なるのみで、他の構成に関しては第3実施形態の土留壁2と実質的に同じである。
図16に示す第5実施形態の土留壁2Cは、図5及び図12に示した第3実施形態の土留壁2に対して、テンドン44の土留壁側の係止箇所を、所定位置の土留壁用ブロック1Dから、基礎ブロック6Cに変更したことが異なるのみで、他の構成に関しては第3実施形態の土留壁2と実質的に同じである。
上述したような構成及び施工工法を有する実施形態によれば、前記土留壁用ブロック1、1Bの土圧が作用する主体部11,11Bの背面(地山側)、及び挿通孔12,12Bに補強用鉄板17,18;17B、18Bを貼り付けた場合は、土留壁2、2B全体の強度が向上するため、特に土圧の高い領域への施工が可能となる。
或いは、土圧が平均的な領域であれば、土留壁用ブロック1、1Bの容量を減量することが出来る。
或いは、土圧が平均的な領域であれば、土留壁用ブロック1、1Bの容量を減量することが出来る。
隣接するブロック1、1Bを連続して設置しないで、両端のフランジ部13,13Bの先端に所定の隙間Sが形成されるようにブロック1同士を設置し、その隣接するブロック1、1Bのフランジ部13,13Bの間の地山側の隙間Sには、透水性のシート5を設置してあるので、水捌けが良く、排水不良による施工領域の地山側の軟弱化及び軟弱化によって誘引される土留壁2、2Bの崩落は完全に防止出来る。
基礎ブロック6Cにアンカー体(定着部42及びテンドン44)を取り付けることによって土留壁の強度が向上する。
或いは、所定の位置のブロック1Cにアンカー体(定着部42及びテンドン44)を取り付けることにより土留壁の強度が向上する。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図16において、アンカー体(定着部42及びテンドン44)に代えて、ロックボルトを使用しても良い。
また、図3や図15等において、補強用鉄板17、18が図示されているが、何れか一方の補強用鉄板のみを設けても良い。
例えば、図16において、アンカー体(定着部42及びテンドン44)に代えて、ロックボルトを使用しても良い。
また、図3や図15等において、補強用鉄板17、18が図示されているが、何れか一方の補強用鉄板のみを設けても良い。
1・・・土留壁用ブロック
2・・・土留壁
3・・・親杭
5・・・透水性シート
6・・・基礎ブロック
7・・・法面
8・・・埋め戻し用土砂
11・・・主体部
12・・・挿通孔
13・・・フランジ
14・・・傾斜部
15・・・凸部
16・・・凹部
17,18・・・鉄板
42・・・定着部
44・・・テンドン
2・・・土留壁
3・・・親杭
5・・・透水性シート
6・・・基礎ブロック
7・・・法面
8・・・埋め戻し用土砂
11・・・主体部
12・・・挿通孔
13・・・フランジ
14・・・傾斜部
15・・・凸部
16・・・凹部
17,18・・・鉄板
42・・・定着部
44・・・テンドン
Claims (8)
- 立設した親杭のまわりに設置され、そして積み重ねて土留壁を構築するためのブロックにおいて、親杭が挿入される孔を有する主体部とその主体部の両側に構築される土留壁の長手方向に延びるフランジ部とが一体に構成され、そのフランジ部には積み重ねたときの位置決め用の凹凸が設けられていることを特徴とする土留壁用ブロック。
- 主体部の背面が、湾曲した凸部となる様に形成されている請求項1の土留壁用ブロック。
- 土圧がかかる主体部の背面及び/又は親杭が挿入される孔を鉄板で補強した請求項1、2の何れかに記載の土留壁用ブロック。
- 所定間隔で立設した親杭まわりにブロックを設置して積み重ねた土留壁において、前記ブロックは親杭に挿通される孔を有する主体部とその主体部から土留壁の長手方向に延びるフランジ部とを有し、隣接するブロックのフランジ部間は不連続であって、そのフランジ部間の地山側に透水性シートが設けられていることを特徴とする土留壁。
- ブロックの主体部の背面が、湾曲した凸部となる様に形成されている請求項4の土留壁。
- 地山の法面に基礎ブロックを設け、その基礎ブロックを貫通する親杭を立設し、その基礎ブロックにブロック保持材を取り付けた請求項4、5の何れかの土留壁。
- 土留壁を形成する複数段のブロックの少なくとも特定段に水平又は斜めの貫通孔が形成され、その特定段のブロックに形成された貫通孔を用いてブロック保持材を係止したことを特徴とする請求項4〜6の何れか1項の土留壁。
- 所定間隔で親杭を立設し、その親杭の周囲にブロックを積み重ねる土留壁の施工工法において、親杭に挿入される孔を有する主体部とその主体部の両側に構築される土留壁の長手方向に延びるフランジ部とが一体に構成されたブロックを準備し、そのブロックの孔を親杭に挿通して積み重ね、隣接するブロックのフランジ部の間の地山側に透水性のシートを設置することを特徴とする土留壁の施工工法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2017095998A (ja) * | 2015-11-25 | 2017-06-01 | 株式会社ポラス暮し科学研究所 | ブロック積み土留め基礎及びブロック積み土留め基礎の施工方法 |
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-
2004
- 2004-05-12 JP JP2004142015A patent/JP2005325516A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011236721A (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-24 | Iritech Co Ltd | 傾斜地を道路や宅地に造成するための擁壁パネル及びその施工方法 |
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