JP4997207B2 - 地下構造物の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地下構造物の施工方法に関し、特に、既存地下構造物へ係る新設地下構造物の荷重負担を低減させ、工費の縮減を図ることができる地下構造物の施工方法に関する。
ビルなどの各種建物を建て替えるときには、既存の建物を解体する必要があり、特に、地下階などの地下構造物を備えている建物では、既存地下構造物も解体する必要がある。既存地下構造物は、地下階といった地下空間を提供するだけでなく、既存地下構造物を構成する地下外壁や柱、地中梁、基礎等が周辺地盤から土圧を負担しており、単に解体すると地山の崩落や地盤変位などを招き、隣接地域に多大な影響を与えるおそれがある。
そこで、既存地下構造物を解体することなく、地下構造物を新設する方法が特許文献1に提案されている。
特許文献1で提案されている地下構造物の施工法は、まず、地下1階の既存地下外壁の階高中央部に切梁を設置し、ジャッキで外壁方向に向かって切梁に負荷をかけながら、床梁を撤去する。この一連の作業を各階で行い、既存地下外壁の内側に新設壁を打設し、既存地下外壁との合成壁を構築し、その後、床梁を撤去する。この一連の作業を各階で行い、新設地下構造物の施工を行う。
特開2005−201007号公報
しかしながら、特許文献1で開示されている地下構造物の施工法で構築する合成壁は、既存地下外壁と新設壁とを一体化させたために、階下へ係る荷重負担が増大する。そのため、この荷重を支持するためにより多くの支持力が必要となる。
本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、既存地下躯体へ係る新設地下躯体の荷重負担を低減させると共に、新設地下躯体を構築するための工費の縮減を図ることが可能な地下構造物の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の新設地下構造物の施工方法は、既存地下躯体を全て解体撤去することなく新設地下躯体を構築する新設地下構造物の施工方法において、該既存地下躯体の内周面に流動化ソイルを充填して流動化ソイル壁を構築し、該流動化ソイル壁の内周面に新設コンクリート躯体を構築することを特徴とする。
また、本発明の新設地下構造物の施工方法は、前記流動化ソイル壁は、前記既存地下躯体から所定の幅方向に第1の型枠パネルを立設し、前記既存地下躯体と、該第1の型枠パネルとの間に流動化ソイルを充填して構築することを特徴とする。
さらに、本発明の新設地下構造物の施工方法は、前記新設コンクリート躯体は、前記流動化ソイル壁から所定の幅方向に第2の型枠パネルを立設し、前記流動化ソイル壁と前記第2の型枠パネルとの間にコンクリートを打設して構築することを特徴とする。

本発明によれば、新設地下構造物を構築する際に、既存地下躯体に形成する新設地下躯体を、流動化ソイル壁と、新設コンクリート躯体とよって構築している。これにより、新設地下躯体を新設コンクリート躯体のみで構築するよりも、コンクリートの使用量を減らすことができる。
次に、図面を参照して本実施形態に係る地下構造物の施工方法について説明する。
図1は、地下構造物の構成を示した縦断側面図であり、図2及び図3は、地下構造物の施工方法に使用する型枠パネルの構成を示した図であり、図4は、図1に示すX−X断面を示した図である。
図1に示すように、居住空間として利用可能な地下室と、配管設備等を収容するための地下施設である地下ピットを有する新設地下構造物であって、既存地下コンクリート躯体200と、新設地下コンクリート躯体400との間に流動化ソイル壁300を挟むようにして構築されている。
なお、本実施形態における地下ピットは、配管設備等を収容するための地下空間であって、配管設備等を地下室に収容する空間があれば、地下ピットを設ける必要はない。
また、本実施形態では、地下1階のみの地下構造物となっているが、地下階数が多数あってもよく、その場合においても構成及び施工方法には何の変わりはない。
本実施形態に係る地下構造物の施工方法は、既存地下構造物を完全に解体撤去することなく、既存地下構造物の一部のみを解体し、既存地下構造物の内側に新設躯体を構築
するという施工方法であって、既存地下コンクリート躯体200は、本来、構築されていた柱等は解体撤去されており、既存梁201、既存耐力壁202、既存基礎(基礎・地中梁)203のみが残存した形となっている。
この既存地下コンクリート躯体200の内側には、流動化ソイル壁300が構築されている。この流動化ソイル壁300は、予め既存地下コンクリート躯体200に打ち込まれたセパレータ501によって起立状態が保持された型枠パネル500の内側に流動化ソイル(予め工場にてセメントを配合管理したスラリー状の埋め戻し土でポンプ打設可能な流動化した埋め戻し材)を充填して構築する。
さらに、流動化ソイル壁300の内側には、新設地下コンクリート躯体400が構築されている。新設地下コンクリート躯体400は、地下室及び地下ピットの天井や床を構成する新設スラブ401と、新設梁402と、新設壁403とから構成されている。これらから構成される新設地下コンクリート躯体400は、前述した起立状態の型枠パネル500に新たにセパレータ501を連結し、このセパレータ501によって型枠パネル500を流動化ソイル壁300の内側に組み立てる。そして、流動化ソイル壁300と型枠パネル500との間にコンクリートを打設して構築する。
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る施工方法に使用する型枠パネルの構成について説明する。
図2に示すように型枠パネル500,600は、鋼製の板形状の材質を、正面略方形状かつ断面略角波形状に折り曲げ、切断加工して成形した埋め殺し型の型枠パネルである。この型枠パネル500は、パネル鋼板を断面略角波形状に折り曲げることで、互いに平行な複数の凸条11が所定間隔で並設され、パネル自体の強度を補強している。また、パネル断面を等辺角波型に成形することで、特に表面又は裏面側からの力に対して優れた強度を発揮することができる。
なお、本実施形態において、この凸条11の形成方向を型枠パネル500の長さ方向とし、型枠パネル500においてその長さ方向に垂直な方向を幅方向とする。
図示するように、この凸条11は、上面31と、この上面31の両幅方向に連設されている2面の側面32とにより構成されている。また、各凸条11間の凹面には、所定間隔ごとに、複数の幅方向の断面凸状のリブ12と、幅方向の断面凹状の溝部16が、凸条11に平行に繰り返し形成されている。
さらに、凸条11のパネル幅方向の両端、すなわち、リブ12とそのリブ12に隣接する溝部16との間の境界線上には、所定長の切込み13が、所定間隔で凸条11と平行に破線状に設けられている。この破線状の切込み13の列に沿って型枠パネル500を所定の角度に折り曲げることにより、型枠のコーナー部を形成することができるようになっている。また、この破線状の切込み13の列に沿って、型枠パネル500を正逆方向に数回繰り返し折り曲げることにより、型枠パネル500を所望のサイズに容易に切断することができるようになっている。
また、切込み13は、微小幅、所定長の型枠パネル500の表裏に貫通した切込みであり、本実施形態において、コンクリートの打設や流動化ソイルの充填後に、その切込み13から液状のコンクリートや流動化ソイルが漏出しないように形成されている。また、コンクリートや流動化ソイルに含まれる余分な水分が排出可能な程度にその切込み13の幅が形成されている。
また、凸条11の上面31側には、複数の蓋状の蓋部14が設けられている。この蓋部14を開蓋させると、セパレータ挿入穴が形成される。このセパレータ挿入穴にセパレータ(図示せず)を挿入することで、型枠パネル500の立設を保持することができる。
次に、図4を参照して、新設地下構造物の構成について詳細に説明する。
図示するように、新設地下構造物は、既存地下コンクリート躯体200と、新設地下コンクリート躯体400との間に流動化ソイル壁300を有する構造となっている。
まず、流動化ソイル壁300は、既存地下コンクリート躯体200にアンカー307を打ち込み、この打ち込まれたアンカー307にセパレータ501を連結し、このセパレータ501によって型枠パネル500を起立状態に保持し、この状態にあって流動化ソイルを充填して構築される。
型枠パネル500とセパレータ501との接続箇所には、両端が曲げ加工された座金301,302が設けられている。座金301は、型枠パネル500の裏面側(既存地下コンクリート躯体200側)に設けられており、ナット303によって型枠パネル500に締結されている。座金302は、型枠パネル500の表面側(新設地下コンクリート躯体400側)に設けられている。座金302は、長手方向に長い座金であり、型枠パネル500から突出したセパレータ501の先端に長ナット304によって締結する。そして、既存地下コンクリート躯体200と、型枠パネル500との間に流動化ソイルを充填して、流動化ソイル壁300が構築される。
次に、新設地下コンクリート躯体400は、長ナット304にセパレータ601の一端を連結させ、他端を型枠パネル600に連結し、型枠パネル600の起立状態を保持させ、型枠パネル600の表面側に長手方向に長いパイプ305をホームタイ306で固定する。この状態で、型枠パネル500と型枠パネル600との間にコンクリートを打設することで、新設地下コンクリート躯体400が構築される。
次に、図5〜図11を参照して、地下構造物の施工方法について説明する。
図5は、地下構造物の施工手順を示したフローチャートであり、図6(a)は、既存地下コンクリート躯体の一部を撤去した後の図であり、図6(b)は、既存地下コンクリート躯体の一部を撤去した後、地下ピットへ土砂を搬入した図であり、図7(a)は、既存地下コンクリート躯体内へ土砂を搬入した図であり、図7(b)は、基礎の一部に新設杭を設置した図であり、図8(a)は、既存耐力壁と、既存梁とが土圧に耐える深さまで埋め戻しした土砂を取り除き、山留め用切梁腹起しの設置を行う図であり、図8(b)は、地下ピットに流動化ソイル壁を設けた図であり、図9(a)は、地下ピットに新設耐圧盤のコンクリート躯体を設けた図であり、図9(b)は、地下ピットに新設コンクリート基礎、スラブを設けた図であり、図10(a)は、山留め用切梁腹起しの解体撤去を行う図であり、図10(b)は、地下室に流動化ソイル壁を設けた図であり、図11(a)は、地下室に新設コンクリート躯体用の型枠パネルを組み立てた図であり、図11(b)は、地下室に新設コンクリート躯体を設けた図である。
<既存地下コンクリート躯体の一部の撤去>
まず、図6(a)に示すように、地上部分の構造物を撤去した後に、既存地下コンクリート躯体200の地下室及び地下ピットに構築された既存柱204を解体撤去し、地下室及び地下ピットのスラブ205,206を解体により開口を設け(既存梁201を残し解体して土圧を受ける場合もある)、既存耐圧盤208の一部を解体して開口を設ける(ステップS100)。そして、既存柱204の解体撤去により、地下室及び地下ピットに新設躯体を構築するための空間を確保するとともに、既存梁201を残してスラブ205,206を解体して開口を設け、作業現場の確保を行う。
なお、本実施形態において、既存地下コンクリート躯体200は、既存梁201と、既存耐力壁202と、既存基礎203とを連続した既存外壁として、地中からの土圧を支持するための山留め壁として利用する。
<埋め戻し作業及び新設杭の設置>
次に、図6(b)に示すように、スラブ205,206を、既存梁201を残して解体して設けられた開口から既存地下コンクリート躯体200の地下ピット内に土砂を搬入し、図7(a)に示すように、地下室内に土砂を搬入して、既存地下コンクリート躯体200内を土砂で埋め戻しを行う(ステップS101)。この埋め戻し作業により、山留め壁として利用している既存地下コンクリート躯体200にかかる土圧の負担を軽減することができる。また、埋め戻し作業によって、地上部分に重機(図示せず)の作業場所の確保と、重機の重量の支持が可能となり、この重機により、図7(b)に示すように、既存耐圧盤208に予め開けられた穴部405に新設杭405aの設置を行うことができる(ステップS102)。この新設杭405aは、既存地下コンクリート躯体200の内側に構築する新設躯体(主に新設する壁)の重量を支持するためのものである。
なお、新設杭405aの設置は、既存地下コンクリート躯体200の既存基礎203と既存耐圧盤208の耐圧性能と地盤の支持力である地耐力によっては必要ない。
<埋め戻しの土砂の撤去及び山留め用切梁腹起しの設置>
次に、図8(a)に示すように、新設杭405aの設置後、埋め戻しに使用した土砂を地下室内及び地下ピット内から既存耐力壁202と既存梁201が土圧に耐える深さまで埋め戻しした土砂を取り除き(ステップS103)、残存する既存梁201を撤去する。次に、既存梁201の解体撤去と埋め戻しに使用した土砂の取り除きによって、周囲の地中から既存地下コンクリート200にかかる土圧が増大するために、一時的な補助として山留め用切梁腹起し406を既存梁201の一部分へ設置する(ステップS104)。山留め用切梁腹起し406は、断面がH形の山留めH鋼を使用する。これにより、既存地下コンクリート躯体200へかかる土圧を山留め用切梁腹起し406によって低減させることができる。山留め用切梁腹起し406の設置後に、残りの埋め戻しに使用した土砂を取り除く(ステップS105)。
<地下ピットの流動化ソイル壁の構築>
次に、図8(b)に示すように、周囲の地中からの土圧を既存地下コンクリート躯体200と山留め用切梁腹起し406とで支持した状態で、地下ピットに流動化ソイル壁300を構築する。この流動化ソイル壁300を構築するために、まず、地下ピットの壁となっている既存基礎203に複数のアンカー307を打ち込み、このアンカー307のそれぞれにセパレータ501を連結させる(ステップS106)。次に、前述した型枠パネル500を既存地下コンクリート躯体200の内側の形状に合わせるようにして組立て、この型枠パネル500をセパレータ501によって起立状態を保持させる(ステップS107)。また、型枠パネル500とセパレータ501とは、前述したとおり、座金301,302とナット303とで締結することで固定されている。
次に、既存基礎203と型枠パネル500との間に流動化ソイルを充填して硬化させることにより流動化ソイル壁300を地下ピット内に構築する(ステップS108)。ここで、使用する流動化ソイルは、予め工場でセメントを配合管理したスラリー状の埋め戻し土であり、生コンクリートミキサー車で運搬してポンプ打設可能な埋め戻し土である。そして、流動化ソイル壁300を構築する際に、型枠パネル500を使用することで、この型枠パネル500に設けられた切込み13によって余分な水分を排出することができ、流動化ソイルの硬化時間を短縮させることが可能である。
<地下ピットの新設コンクリート躯体の構築>
次に、図9(a)に示すように、地下ピットの既存耐圧盤208上に新設耐圧盤407を構築するための鉄筋(図示せず)を組立て(ステップS109)、新設耐圧盤407を構築するためのコンクリートを打設する(ステップS110)。次に、図9(b)に示すように、新設スラブ401及び新設基礎(基礎・地中梁)404を構築するために、流動化ソイル壁300の内側に型枠パネル600を設置する(ステップS111)。まず、流動化ソイル壁300の内側に鉄筋を組立て(ステップS112)、セパレータ601を型枠パネル500から突出したセパレータ501に連結させ、このセパレータ601によって組み立てた型枠パネル600を起立状態に保持させる。また、地下ピット用の新設スラブ401を構築するために、型枠パネル600を支持柱で支持しながら、スラブの形状となるように、型枠パネル600を設ける。この時、型枠パネル600に設けられている切込み13に沿って容易に型枠パネル600を折り曲げることができるため、スラブ形状に型枠パネル600を組み立てることができる。また、起立状態に保持された型枠パネル600とスラブ形状に組み立てた型枠パネル600とは、互いに連設するようにして設置されている。
このようにして設置された型枠パネル600には、コンクリートを打設した際に型枠パネル600にかかる側圧を支持するために、前述したように、型枠パネル600の表面側に型枠パネル600の長手方向に長いパイプ305をホームタイ306で固定する。次に、コンクリートを打設ことで新設スラブ401及び新設基礎404を構築する(ステップS113)。これにより、地下ピットに新設コンクリート基礎躯体400を構築することができる。
また、新設コンクリート躯体400を構築した際、型枠パネル600に設けられている切込み13は、コンクリートを打設した際に、コンクリートの漏出を防ぐと共に、コンクリート中の余分な水分の排出することができる。
<地下室の流動化ソイル壁の構築>
次に、図10(a)に示すように、既存梁201に設置されている山留め用切梁腹起し406を解体撤去し(ステップS114)、地下室に流動化ソイル壁300を構築する。
まず、既存地下コンクリート躯体200の既存梁201と既存耐力壁202とに、複数のアンカー307を打ち込み、それぞれのアンカー307にセパレータ501を連結させる(ステップS115)。次に、地下ピットに設置した型枠パネル500に連設するようにして型枠パネル500を組立て、セパレータ501によって起立状態を保持させる(ステップS116)。この時、型枠パネル500と、セパレータ501とは、座金301,302と、ナット303とで締結して固定される。
そして、既存地下コンクリート躯体200と型枠パネル500との間に流動化ソイルを充填して、流動化ソイル壁300を構築する(ステップS117)。これにより、地下ピットに構築した流動化ソイル壁300と、地下室に構築した流動化ソイル壁300とが連続した1つの壁として構築される。そして、この流動化ソイル壁300の荷重は、既存地下コンクリート躯体200を構成する既存梁201,既存耐力壁202、既存基礎203の一部が支持する。
<地下室の新設コンクリート躯体の構築>
次に、図11(a)に示すように、地下ピットに構築した新設地下コンクリート躯体400の上部に、まず、新設地下コンクリート躯体400となる柱、梁、壁、床を構築するための鉄筋を組み立てる(ステップS118)。次に、地下室用に構築した流動化ソイル壁300の型枠パネル500から突出したセパレータ501にセパレータ601を連結させ(ステップS119)、このセパレータ601によって型枠パネル600を起立状態に保持させる。そして、地下室用の新設スラブ401及び新設梁402を構築するための型枠パネル600を組み立てる(ステップS120)。この型枠パネル600は、支持柱によって支持されている。
なお、起立状態に保持された型枠パネル600と、スラブ及び梁の形状に組み立てられた型枠パネル600とは、連続した型枠パネル600となるように連結させて組み立てる。
次に、新設スラブ401用の鉄筋を組立て(ステップS121)、流動化ソイル壁300と型枠パネル600との間にコンクリートを打設する(ステップS122)。これにより、地下室用の新設コンクリート躯体400を構築することができる。また、地下ピットに構築された新設コンクリート躯体400と、地下室に構築された新設コンクリート躯体400とは、連続した新設コンクリート躯体であって、この躯体の荷重は、新設杭404によって支持される。
以上の説明から、本実施形態に係る地下構造物の施工方法は、既存地下コンクリート躯体を解体することなく、この既存地下コンクリート躯体を山留め壁として利用し、内側に、流動化ソイル壁と、新設コンクリート躯体とを構築することで、新設地下構造物を施工することができる。
そして、既存地下コンクリート躯体の内側に構築される流動化ソイル壁と、新設コンクリート躯体とは、型枠パネルを挟んで、それぞれが独立しており、流動化ソイル壁の荷重は既存地下コンクリート躯体と接している部分で支持することができ、新設コンクリート躯体の荷重は、事前に設けられた新設杭や既存地下コンクリート躯体の基礎部分で支持することができる。
これにより、流動化ソイル壁と新設コンクリート躯体との荷重を既存地下コンクリート躯体に分散して支持させることができるため、既存地下コンクリート躯体が支持する負担を軽減することができる。
また、既存地下コンクリート躯体と新設地下コンクリート躯体との間に流動化ソイル壁を設けることで、本来、既存地下コンクリート躯体に直接、新設地下コンクリート躯体を設ける工法に対し、流動化ソイル壁の存在により新設地下コンクリート躯体の厚さを薄くすることができるため、コンクリートの量を減らすことができる。
また、本実施形態に係る型枠パネルは、パネル鋼板を断面略角波形状に折り曲げることで、平行な複数の凸条が所定間隔で並設されるため、パネル自体の強度を補強することができる。これにより、流動化ソイルを充填した場合や、コンクリートを打設した場合でも型枠パネルにかかる側圧に対して十分に耐えることができる。そして、この型枠パネルに設けられている所定長の切込みが型枠パネル自体の折り曲げを容易にすると共に、流動化ソイルやコンクリートの漏出を防止しつつ、余分な水分の排出を促すことができる。これにより、コーナーでの型枠パネルの折り曲げ加工を容易にしつつ、流動化ソイル壁や新設地下コンクリート躯体の構築を早めることができる。
本実施形態に係る新設地下構造物の構成を示した図である。 本実施形態で使用する型枠パネルの概略構成図である。 図2に示す型枠パネルのA−A断面を示した図である。 図1に示す地下構造物のX−X断面を示した横断面図である。 本実施形態に係る新設地下構造物の施工方法の手順を示したフローチャートである。 本実施形態に係る新設地下構造物の施工方法の概略図である。 本実施形態に係る新設地下構造物の施工方法の概略図である。 本実施形態に係る新設地下構造物の施工方法の概略図である。 本実施形態に係る新設地下構造物の施工方法の概略図である。 本実施形態に係る新設地下構造物の施工方法の概略図である。 本実施形態に係る新設地下構造物の施工方法の概略図である。
符号の説明
11 凸条
12 リブ
13 切込み
14 蓋部
16 溝部
31 上面
32 側面
200 既存地下コンクリート躯体
201 既存梁
202 既存耐力壁
203 既存基礎(基礎・地中梁)
204 既存柱
205、206 スラブ
208 既存耐圧盤
300 流動化ソイル壁
301、302 座金
303 ナット
304 長ナット
305 パイプ
306 ホームタイ
307 アンカー
400 新設地下コンクリート躯体
401 新設スラブ
402 新設梁
403 新設壁
404 新設基礎(基礎・地中梁)
405 新設穴
405a 新設杭
406 山留め用切梁腹起し
407 新設耐圧盤
500、600 型枠パネル
501、601 セパレータ

Claims (1)

  1. 既存地下躯体を全て解体撤去することなく新設地下躯体を構築する新設地下構造物の施工方法において、
    該既存地下躯体の内周面から所定の幅方向に第1の型枠パネルを立設し、前記既存地下躯体と前記第1の型枠パネルとの間に流動化ソイルを充填して流動化ソイル壁を構築し、
    該流動化ソイル壁の内周面から所定の幅方向に第2の型枠パネルを立設し、前記流動化ソイル壁と前記第2の型枠パネルとの間にコンクリートを打設して新設コンクリート躯体を構築することを特徴とする新設地下構造物の施工方法。
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