JP2005325325A - 高分子化合物、該高分子化合物を含有するフォトレジスト組成物、およびレジストパターン形成方法 - Google Patents

高分子化合物、該高分子化合物を含有するフォトレジスト組成物、およびレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、化学増幅型ポジレジストの系において露光前と露光後でのアルカリ溶解性が大きく変化する高分子化合物、高解像性の微細パターン形成を形成できる、該高分子化合物を含有してなるフォトレジスト組成物およびレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】 アルカリ可溶性基(i)として、アルコール性水酸基、カルボキシル基、およびフェノール性水酸基から選択されるいずれか一つの置換基が、下記一般式(1)
【化1】
Figure 2005325325

(式中、Rは炭素数20以下のn価以上の価数を有する有機基を表し、nは2から5の整数を表す。)で示される酸解離性溶解抑止基(ii)で保護された該置換基を有する高分子化合物を用い、本発明のフォトレジスト組成物およびレジストパターン形成方法を構成する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リソグラフィーによる半導体集積回路のパターニングに用いられる、高分子化合物、該高分子化合物を含有するフォトレジスト組成物、およびレジストパターン形成方法に関するもので、詳しくは、波長300nm以下の光源、中でもKrF、ArF、Fエキシマレーザーを用いた微細パターニングにおいて優れた解像特性を有するフォトレジスト組成物用の高分子化合物、該高分子化合物を含有してなるフォトレジスト組成物およびレジストパターン形成方法に関するものである。
半導体集積回路パターンの微細化は、光リソグラフィーおよびその周辺技術の進歩により達成されてきたといっても過言ではない。この光リソグラフィーは、周知のように、大きく分けて2つの技術に支えられている。一つは、ステッパーやスキャナーと呼ばれる縮小投影露光装置の露光波長や開口数であり、他の一つは、前記縮小投影露光装置によってマスクパターンが転写されることになるフォトレジスト組成物の転写解像性を主体としたレジスト特性である。これらが車の両輪のように作用し合って光リソグラフィーによる半導体集積回路パターンの加工精度を向上させてきた。
縮小投影露光装置に用いられる光源は、回路パターンの高解像度化の要請を受けて、ますます短波長化されている。一般に、レジスト解像性約0.5μmでは水銀ランプの主要スペクトルが436nmのg線が、約0.5〜0.30μmでは同じく水銀ランプの主要スペクトルが365nmのi線が用いられ、約0.30〜0.15μmでは248nmのKrFエキシマレーザー光が用いられ、約0.15μm以下では193nmのArFエキシマレーザー光が用いられており、さらなる微細化のために157nmのFエキシマレーザー光や126nmのArエキシマレーザー光、EUV(極端紫外線 波長13nm)の使用が検討されている。
一方、フォトレジスト組成物について見てみると、現在では、有機または無機反射防止膜との組み合わせや照明系の工夫もあり、KrFエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーにおいて、KrF用フォトレジストの延命化がなされ、λ/2以下の約110nmを視野に入れたフォトレジスト組成物の開発が行われている。また、ArFエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーにおいて、将来の約90nmノード以下の微細パターンの量産に向けて、好適なArF用フォトレジスト組成物の提供が望まれている。そして、前記Fエキシマレーザーを用いたリソグラフィーは、将来の65nm以下の微細パターンの加工技術を担うものとして注目されており、このFエキシマレーザーを用いたリソグラフィーによる微細加工にも十分に適用可能なフォトレジスト組成物の開発が進められている。
このような微細パターンを得るには、従来のアルカリ可溶性ノボラック樹脂とキノンジアジド基含有化合物を基本成分としたポジ型フォトレジストでは困難なことから、より短波長の遠紫外線(200〜300nm)、KrF、ArFなどのエキシマレーザー、電子線及びX線を利用したレジストの開発が要望されている。かかるレジストとして高解像性が達成される上に、放射線の照射により発生した酸の触媒反応、連鎖反応が利用でき量子収率が1以上で、しかも高感度が達成できる化学増幅型レジストが注目され、盛んに開発が行われている。
上記化学増幅型レジストとしては、例えば、下記非特許文献(1−3)に示されるように、フッ素化されたアルコールへの酸解離性保護基としてアセタール基、tert−ブチル基のような3級アルキル基、tert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基などが知られている。
T.Hagiwara,S.Irie,T.Itani,Y.Kawaguchi,O.Yokokoji,S.Kodama著,J.Photopolym.Sci.Technol.第16巻,557頁,2003年. F.Houlihan,A.Romano,D.Rentkiewicz,R.Sakamuri,R.R.Dammel,W.Conley,G.Rich,D.Miller,L.Rhodes,J.McDaniels,C.Chang著,J.Photopolym.Sci.Technol.第16巻,581頁,2003年. Y.Kawaguchi,J.Irie,S.Kodama,S.Okada,Y.Takebe,I.Kaneko,O.Yokokoji,S.Ishikawa,S.Irie,T,Hagiwara,T.Itani著,Proc.SPIE,第5039巻,43頁,2003年.
しかしながら、上記非特許文献1〜3に示された化学増幅型レジストにおいては、レジストパターンの解像性や形状等が十分なものとは言えず、さらなる改善が望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、レジストパターンの解像性や形状に優れる新規な酸解離性溶解抑止基を有する高分子化合物、該高分子化合物を含有してなるフォトレジスト組成物およびレジストパターン形成方法を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために、フォトレジスト組成物用高分子化合物の有するアルカリ可溶性基の保護基として様々な酸解離性溶解抑止基を導入して、それら高分子化合物のレジスト特性について鋭意研究を進めたところ、特定の一般式で表される多官能の酸解離性溶解抑止基を用いた場合にレジストパターンの解像性が向上した微細パターンを形成できることを初めて見いだし、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明の高分子化合物は、酸の作用によりアルカリ溶解性が変化し得る高分子化合物であって、
アルカリ可溶性基(i)を有し、このアルカリ可溶性基(i)の水酸基の水素原子が、下記一般式(1)
Figure 2005325325
(式中、Rは炭素数20以下のn価以上の価数を有する有機基を表し、nは2から5の整数を表す。)で示される酸解離性溶解抑止基(ii)で保護されていることを特徴とする。
このアルカリ可溶性基(i)としては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基であることが好ましく、アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することを特徴とするアルコール性水酸基であることがさらに好ましい。
上記一般式中、Rとしては、炭素数20以下のn価以上の価数を有する鎖状または環状構造からなる炭化水素基であることが好ましい。
本発明のフォトレジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する基材樹脂成分(A)と、放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含有してなり、 この基材樹脂成分(A)が、前述の高分子化合物であることを特徴とする。
本発明のレジストパターン形成方法は、このようなフォトレジスト組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する工程、前記フォトレジスト膜を露光する工程、前記レジスト膜を現像しレジストパターンを形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明にかかる高分子化合物は、特定の一般式で表され、かつ分子内に多官能の酸解離性保護基を有し、化学増幅型ポジ型レジストの系においては露光前と露光後でのアルカリ溶解性が大きく変化するため、高解像性の微細パターンを提供することができる。また、レジストパターンの膜べりが防止できる。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
本発明の高分子化合物は、それらの分子中のアルカリ可溶性基(i)の水酸基の水素原子が、下記一般式(1)
Figure 2005325325
(式中、Rは炭素数20以下のn価以上の価数を有する有機基を表し、nは2から5の整数を表す。)で示される酸解離性溶解抑止基(ii)で保護されていることを特徴とする。
本発明の高分子化合物を化学増幅型ポジ型レジストの系に用いると、該高分子化合物が上記一般式(1)で示される多官能の酸解離性溶解抑止基を有することにより、露光前ではアルカリ現像への溶解抑止作用を示し、露光及びPEBプロセス後では該酸解離性溶解抑止基の脱保護によるアルカリ溶解性を発現し、露光前と露光後でのアルカリ溶解性が大きく変化するため、高解像性の微細パターンを提供することができる。また、レジストパターンの膜べりが防止できる。
このアルカリ可溶性基(i)としては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基であることが好ましく、アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することを特徴とするアルコール性水酸基であることがさらに好ましい。
上記一般式中、Rとしては、炭素数20以下のn価以上の価数を有する鎖状または環状構造からなる炭化水素基であることが好ましい。
ここで、「多官能」とは、一般式(1)に示すように、多価の結合子を有し、少なくともその一部の結合子に−O−CH−が結合する有機基Rが、複数のアルカリ可溶性基(i)と結合し得ることをいう。
前記酸解離性溶解抑止基(ii)は、上記一般式(1)で表され、式中、Rは炭素数20以下のn価以上の価数を有する有機基を表し、n=2の場合、Rは2価以上の有機基であり、Rから出た2つ以上の結合子のうち2つの結合子にそれぞれ−O−CH−が結合する。一般に、−O−CH−数がnの場合、Rはn価以上の有機基であり、Rから出たn個以上の結合子のうちn個の結合子にそれぞれ−O−CH−が結合する。なかでも、Rとしてはn価の有機基が好ましい。この場合、Rのすべての結合子に−O−CH−が結合しており、例えば、nが2価から5価の場合、前記酸解離性溶解抑止基(ii)は、それぞれ下記の一般式(2)から(5)で表すことができる。
Figure 2005325325
前記酸解離性溶解抑止基(ii)は、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基などから選択されるいずれか一つのアルカリ可溶性基(i)を有する前記高分子化合物の、該アルカリ可溶性基(i)の水素原子を除いた酸素原子に結合している。前記酸解離性溶解抑止基(ii)が結合する前記アルカリ可溶性基(i)は、同一分子である前記高分子化合物中にあってもよく、異なる分子である前記高分子化合物中にあってもよい。なかでも、同一分子である前記高分子化合物中にあることが好ましい。
前記酸解離性溶解抑止基(ii)中、Rは有機基を表し、例えば炭素数1〜20の鎖状、分岐状、環状の飽和脂肪族または不飽和脂肪族の炭化水素基が挙げられる。中でも、炭素数1〜16、さらに1〜12の鎖状、分岐状、環状の飽和脂肪族または不飽和脂肪族の炭化水素基が工業的製造が容易であるため好ましい。
上記鎖状、分岐状の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、エチルシクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基、ドデカニル基などから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。これらの中でも、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、メチレン基やn−プロピレン基が最も好ましい。
環状炭化水素基については、具体的には、シクロアルカン、ビシクロアルカン、ビシクロアルケン、トリシクロアルカン、テロラシクロアルカン、メチルビシクロアルカン、メチルビシクロアルケン、メチルトリシクロアルカン、メチルテロラシクロアルカン、エチルビシクロアルカン、エチルビシクロアルケン、エチルトリシクロアルカン、エチルテロラシクロアルカンなどから2個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。
特には、シクロヘキサン、シクロペンタン、アダマンタン、ノルボルナン、ノルボルネン、メチルノルボルナン、エチルノルボルナン、メチルノルボルネン、エチルノルボルネン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。この様な多環式基は、ArFレジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でも、シクロアルキル基であることが好ましく、シクロヘキサンから2個の水素原子を除いた基であることが最も好ましい。
本発明の高分子化合物におけるアルカリ可溶性部位(i)は、前述の非特許文献においても例示されているように、また、これまで提案されているKrFレジスト、ArFレジスト、Fレジストから公知である。そのようなアルカリ可溶性部位とは、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基等が挙げられ、特に限定されない。本発明においては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。中でもアルコール性水酸基、またはフッ素含有アルコール性水酸基が透明性が高く、また適度なアルカリ可溶性を有し好適である。
前記アルコール性水酸基とは、単にヒドロキシル基であってもよいし、ヒドロキシ基を有するアルキルオキシ基、アルキルオキシアルキル基またはアルキル基のようなアルコール性水酸基含有アルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基またはアルコール性水酸基含有アルキル基等がであってもよい。該アルキルオキシ基、該アルキルオキシアルキル基または該アルキル基としては、低級アルキルオキシ基、低級アルキルオキシ低級アルキル基、低級アルキル基が挙げられる。
前記低級アルキルオキシ基としては、具体的には、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基等が挙げられ、低級アルキルオキシ低級アルキル基としては、具体的には、メチルオキシメチル基、エチルオキシメチル基、プロピルオキシメチル基、ブチルオキシメチル基等が挙げられ、低級アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
また、前記アルコール性水酸基含有アルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基またはアルコール性水酸基含有アルキル基における該アルキルオキシ基、該アルキルオキシアルキル基または該アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されたものでもよい。好ましくは、前記アルコール性水酸基含有アルキルオキシ基またはアルコール性水酸基含有アルキルオキシアルキル基におけるそれらのアルキルオキシ部の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたもの、前記アルコール性水酸基含有アルキル基では、そのアルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたもの、すなわち、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシ基、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシアルキル基またはアルコール性水酸基含有フルオロアルキル基が挙げられる。
前記アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシ基としては、(HO)C(CFCHO−基、2−ビス(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−エチルオキシ基、(HO)C(CFCHCHO−基、3−ビス(トリフルオロメチル)−3−ヒドロキシプロピルオキシ基等が挙げられ、アルコール性水酸基含有フルオロアルキルオキシアルキル基としては、(HO)C(CFCHO−CH−基、(HO)C(CFCHCHO−CH−基等が挙げられ、アルコール性水酸基含有フルオロアルキル基としては、(HO)C(CFCH−基、2−ビス(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−エチル基、(HO)C(CFCHCH−基、3−ビス(トリフルオロメチル)−3−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
前記フェノール性水酸基としては、例えば、安価で容易に入手できることから、ノボラック樹脂やポリヒドロキシスチレンなどに含まれるフェノール性水酸基などが挙げられる。これらの中で、ポリヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基は解像性に優れ、微細パターンに適しているので好ましい。
前記カルボキシル基としては、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸のカルボキシル基が挙げられる。このエチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらの中で、安価で容易に入手できることから、アクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。
本発明の高分子化合物のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算質量平均分子量は、特に限定するものではないが5000〜150000、さらに好ましくは40000〜130000とされる。また、分散度(Mw/Mn)は、1.0〜5.0程度、好ましくは2.5以下である。
本発明の高分子化合物は、前記アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基を有する単量体単位から選ばれる少なくとも1種または2種以上の単位から構成することができ、従来公知のフォトレジスト組成物用高分子化合物の単位をさらに含んでいてもよいし、そのような高分子と混合して用いることもできる。
本発明の高分子化合物に用いられる、前駆体であるアルカリ可溶性基(i)を有する高分子化合物としては、例えば、下記化学式(6)から(14)で示される、アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有するアルコール性水酸基を有する化合物から誘導される単位を含む高分子化合物、また(15)で示されるヒドロキシスチレン単位又はα−メチルヒドロキシスチレン単位などのフェノール性水酸基を有する化合物から誘導される単位を含む高分子化合物、および(16)で示されるメタクリル酸又はアクリル酸等のカルボキシル基を有する化合物などを挙げることができる。これらの中でも、化学式(6)及び化学式(13)が工業的に入手が容易であることから好ましい。
Figure 2005325325
Figure 2005325325
Figure 2005325325
本発明の高分子化合物における前記アルカリ可溶性基(i)の水酸基は、その5〜50%、好ましくは8〜40%が酸解離性溶解抑止基(ii)で保護されていることが解像性や膜減りの観点から好ましい。
本発明の高分子化合物における上記一般式(1)で表される酸解離性溶解抑制基は、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基などから選択される少なくとも一つのアルカリ可溶性基(i)を有する公知の低分子化合物のアルカリ可溶性基(i)の水酸基の水素原子を置換すると溶解抑制剤として用いられるフォトレジスト組成物用低分子化合物として用いることができる。これらの低分子化合物は、それらの分子中のアルカリ可溶性基(i)が、上記一般式(1)で示される酸解離性溶解抑止基(ii)で保護されていることを特徴とする。該フォトレジスト組成物用低分子化合物を(C)酸解離性抑制剤として化学増幅型ポジ型レジストの系に用いると、露光前ではアルカリ現像への溶解抑止作用を示し、露光及びPEBプロセス後では脱保護によるアルカリ溶解性を発現し、露光前と露光後でのアルカリ溶解性が大きく変化するため、高解像性の微細パターンを提供することができる。また、レジストパターンの膜べりが防止できる。また、導入された親水性基の効果によりレジストパターンの基板への密着性が向上し、アルカリ現像液への親和性向上により現像欠陥を低減することができる。
このアルカリ可溶性基(i)としては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基であることが好ましく、アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することを特徴とするアルコール性水酸基であることがさらに好ましい。
上記一般式中、Rとしては、炭素数20以下のn価以上の価数を有する鎖状または環状構造からなる炭化水素基であることが好ましい。
前記酸解離性溶解抑止基(ii)は、本発明の高分子化合物におけるそれと同様に、上記一般式(1)で表され、式中、Rは炭素数20以下のn価以上の価数を有するアルキル基を表し、nは2から5の整数を表す。n=2の場合、Rは2価以上の有機基であり、Rから出た2つ以上の結合子のうち2つの結合子にそれぞれ−O−CH−が結合する。一般に、−O−CH−数がnの場合、Rはn価の有機基であり、Rから出たn個以上の結合子のうちn個の結合子にそれぞれ−O−CH−が結合する。なかでも、Rとしてはn価の有機基が好ましい。この場合、Rのすべての結合子に−O−CH−が結合しており、例えば、nが2価から5価の場合、前記酸解離性溶解抑止基(ii)は、それぞれ前述の高分子化合物の場合と同様に、上記一般式(2)から(5)で表すことができる。
前記酸解離性溶解抑止基(ii)は、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基などから選択されるいずれか一つのアルカリ可溶性基(i)を有する前記低分子化合物の、該アルカリ可溶性基(i)の水素原子を除いた酸素原子に結合している。前記酸解離性溶解抑止基(ii)が結合する前記アルカリ可溶性基(i)は、同一分子である前記低分子化合物中にあってもよく、異なる分子である前記低分子化合物中にあってもよい。なかでも、同一分子である前記低分子化合物中にあることが好ましい。
前記酸解離性溶解抑止基(ii)中、Rは有機基を表し、例えば炭素数1〜20の鎖状、分岐状、環状の飽和脂肪族または不飽和脂肪族の炭化水素基が挙げられる。中でも、炭素数1〜16、さらに1〜12の鎖状、分岐状、環状の飽和脂肪族または不飽和脂肪族の炭化水素基が工業的製造が容易であるため好ましい。
上記鎖状、分岐状の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、エチルシクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基、ドデカニル基などから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。これらの中でも、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、メチレン基やn−プロピレン基が最も好ましい。
環状炭化水素基については、具体的には、シクロアルカン、ビシクロアルカン、ビシクロアルケン、トリシクロアルカン、テロラシクロアルカン、メチルビシクロアルカン、メチルビシクロアルケン、メチルトリシクロアルカン、メチルテロラシクロアルカン、エチルビシクロアルカン、エチルビシクロアルケン、エチルトリシクロアルカン、エチルテロラシクロアルカンなどから2個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。
特には、シクロヘキサン、シクロペンタン、アダマンタン、ノルボルナン、ノルボルネン、メチルノルボルナン、エチルノルボルナン、メチルノルボルネン、エチルノルボルネン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。この様な多環式基は、ArFレジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でも、シクロアルキル基であることが好ましく、シクロヘキサンから2個の水素原子を除いた基であることが最も好ましい。
前記フォトレジスト組成物用低分子化合物におけるアルカリ可溶性部位(i)は、これまで提案されているKrFレジスト、ArFレジスト、Fレジストから公知である。そのようなアルカリ可溶性部位とは、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基等が挙げられ、特に限定されない。
前記フォトレジスト組成物用低分子化合物においては、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基の水酸基から選ばれる少なくとも1種であることが、望ましい。中でもアルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することを特徴とするアルコール性水酸基であることがさらに好ましい。
前記フォトレジスト組成物用低分子化合物としては、例えば、下記化学式(17)および(18)で示される、アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することを特徴とするアルコール性水酸基を有する化合物、後述するフェノール性水酸基を有する化合物、および後述するカルボキシル基を有する化合物を挙げることができる。
Figure 2005325325
前記フェノール性水酸基を有する化合物としては、非化学増幅型のg線やi線レジストにおける増感剤や耐熱性向上剤として知られている多価フェノール化合物を用いることができる。そのような多価フェノール化合物としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾールまたはキシレノールなどのフェノール類のホルマリン縮合物の4核体などが挙げられる。
前記カルボキシル基を有する化合物としては、化学増幅型レジストの溶解抑制剤前駆体として公知のコール酸、リトコール酸等の胆汁酸等が挙げられる。
本発明の特定の酸解離性溶解抑制基を有する高分子化合物およびフォトレジスト組成物用低分子化合物は、公知の方法、前記非特許文献に記載の方法によって合成できる。
本発明の高分子化合物およびフォトレジスト組成物用低分子化合物は、塩素、臭素などのハロゲン原子を含有したアルコール化合物を出発物質とし、このクロロメチルエーテル化合物を酸解離性溶解抑制基前駆体とし、これをまず合成し、これとアルカリ可溶性基を有する低分子化合物または高分子化合物とを反応させ、目的物を得ることができる。
例えば、クロロメチルエーテル化合物を出発物質とし、それぞれアルコール水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基から選択されるいずれか一つの置換基を有する高分子化合物および低分子化合物と反応することにより得ることができる。
前記クロロメチルエーテル化合物は、下記反応式に示す方法により合成することができる。すなわち、アルコール化合物にパラホルムアルデヒドを加え、該アルコール化合物に対し、2.0−3.0当量の塩化水素ガスを吹き込み、塩酸酸性下、40−100℃にて反応する。反応終了後、生成物を減圧蒸留することにより、目的のクロロメチルエーテル化合物を得ることができる。
Figure 2005325325
以上のようにして得られたクロロメチルエーテル化合物を、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基などから選択される少なくとも一つのアルカリ可溶性基(i)を有する前記高分子化合物又は低分子化合物と反応させることにより、上記一般式(1)で示される酸解離性溶解抑止基(ii)で保護し、本発明の高分子化合物およびフォトレジスト組成物用低分子化合物を得ることができる。
本発明の高分子化合物およびフォトレジスト組成物用低分子化合物のうち、前記アルコール性水酸基を保護した高分子化合物は、例えば、前記したフッ素アルコール含有又はアルコール含有ポリマーに前記ハロゲン化メチルエーテル化合物を反応させて得ることができる。アルコール性水酸基を有する低分子化合物も同様に相当するフッ素アルコール含有又はアルコール含有ポリマー低分子化合物に前記ハロゲン化メチルエーテル化合物を反応させて得ることができる。
本発明の高分子化合物およびフォトレジスト組成物用低分子化合物のうち、前記フェノール性水酸基を保護した高分子化合物は、例えば、ポリヒドロキシスチレン樹脂(15)に前記ハロゲン化メチルエーテル化合物を反応させて得ることができる。フェノール性水酸基を有する低分子化合物も同様に相当する低分子多価フェノール化合物に前記ハロゲン化メチルエーテル化合物を反応させて得ることができる。
本発明の高分子化合物およびフォトレジスト組成物用低分子化合物のうち、前記カルボキシル基を保護した高分子化合物は、例えば、前記ハロゲン化メチルエーテル化合物をアクリル酸又はメタクリル酸などの不飽和カルボン酸と反応させて得た不飽和カルボン酸エステルを一つのモノマーとし、これとアクリル酸又はメタクリル酸等のカルボキシル基を有する他のモノマーと重合することにより得ることができる。前記カルボキシル基を保護した低分子化合物も同様に相当する前記の胆汁酸等に前記ハロゲン化メチルエーテル化合物を反応させて得ることができる。
本発明のフォトレジスト組成物は、少なくとも、酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する基材樹脂成分(A)と、放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含有し、この基材樹脂成分(A)が、前述の高分子化合物であることを特徴とする。また、このフォトレジスト組成物は、さらに、酸解離性溶解抑制剤(C)として、前述のフォトレジスト組成物用低分子化合物を含有することができる。
このような高分子化合物を本発明の化学増幅型ポジ型レジストの系に用いると、該高分子化合物が上記一般式(1)で示される親水性の酸解離性溶解抑止基を有することにより、露光前ではアルカリ現像への溶解抑止作用を示し、露光及びPEBプロセス後では脱保護によるアルカリ溶解性を発現し、露光前と露光後でのアルカリ溶解性が大きく変化するため、高解像性の微細パターンを提供することができる。また、レジストパターンの膜べりが防止できる。
また、このような低分子化合物を本発明の化学増幅型ポジ型レジストの系に用いると、該低分子化合物が上記一般式(1)で示される親水性の酸解離性基を有することにより、露光前ではアルカリ現像への溶解抑止作用を示し、露光及びPEBプロセス後では脱保護によるアルカリ溶解性を発現し、露光前と露光後でのアルカリ溶解性が大きく変化するため、高解像性の微細パターンを提供することができる。また、レジストパターンの膜べりが防止できる。
前記酸解離性溶解抑制剤(C)は、基材樹脂成分(A)100質量部に対して通常3〜50質量部、好ましくは5〜30質量部の範囲で用いられる。この範囲より少ないと、解像性、パターンの形状改善効果が得られないし、多すぎても、解像性、パターンの形状改善効果が得られないし、フォトレジスト塗布液の保存安定性が悪化する恐れがあるので、好ましくない。
なお、本発明のフォトレジスト組成物に用いる酸発生剤(B)としては、従来の化学増幅型レジスト組成物において使用されている公知の酸発生剤から特に限定せずに用いることができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類、ジアゾメタンニトロベンジルスルホネート類などのジアゾメタン系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
オニウム塩系酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、モノフェニルジメチルスルホニウムのトリフルオロンメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。これらのなかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましい。
オキシムスルホネート系酸発生剤の具体例としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−p−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−ブロモフェニルアセトニトリル、ビス−O−(n−ブチルスルホニル)−α−ジメチルグリオキシムなどが挙げられる。これらの中で、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、ビス−O−(n−ブチルスルホニル)−α−ジメチルグリオキシムが好ましい。
ジアゾメタン系酸発生剤のうち、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類の具体例としては、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカンなどを挙げることができる。
これらの酸発生剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は、例えば樹脂成分100質量部に対し、0.5〜30質量部とされる。この範囲より少ないと潜像形成が不十分となるし、多いとレジスト組成物としての保存安定性を損なう恐れがある。
前記フォトレジスト組成物には、必要に応じ、さらに含窒素有機化合物(D)を含有することができる。化学増幅型レジスト組成物に含窒素有機化合物を酸拡散防止剤などとして少量配合することはすでに公知である。本発明においても、このような公知の含窒素有機化合物を添加することができる。そのような含窒素有機化合物としては、アミンやアンモニウム塩が挙げられる。
前記アミンとしては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミンなどの脂肪族第二級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、N,N−ジメチルプロピルアミン、N−エチル−N−メチルブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリデカニルアミン、トリドデシルアミン、トリテトラデカニルアミンなどの脂肪族第三級アミン(トリアルキルアミン、なお、上記における窒素に結合する3つのアルキル基は、同一でも異なってもよい。)、N,N−ジメチルモノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジエチルモノエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリブタノールアミンなどの第三級アルカノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N−エチル−N−メチルアニリン、N,N−ジメチルトルイジン、N−メチルジフェニルアミン、N−エチルジフェニルアミン、トリフェニルアミンなどの芳香族第三級アミンなどを挙げることができる。
前記アンモニウム塩としては、アンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン等の第4級アルキルアンモニウムイオンと乳酸のような水酸基を有する有機カルボン酸のイオンとの塩を挙げることができる。
これらの中でも、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミンなどの低級の第3級アルカノールアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリデカニルアミン、トリドデシルアミン、トリテトラデカニルアミンなど炭素数6以上15以下のトリアルキルアミンが微細なレジストパターンのトップ部分の膜減りの低減効果に優れることから、好ましい。
前記含窒素有機化合物(D)は、基材樹脂成分(A)100質量部に対して通常0.01〜5質量部の範囲で用いられる。この範囲より少ないと、露光により発生した酸の拡散抑止作用によるパターンの形状改善効果が得られないし、多すぎると、酸の拡散を過剰に抑止して、いわゆる露光感度が劣化させるので、好ましくない。
また、本発明のフォトレジスト組成物においては、前記含窒素有機化合物(D)の添加による感度劣化防止等の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸またはリンのオキソ酸若しくはその誘導体を含有させることができる。
前記有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
前記リンのオキソ酸もしくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸またはそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸−ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸およびそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸およびそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。該有機カルボン酸またはリンのオキソ酸若しくはその誘導体成分は、樹脂成分(A)100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
本発明のフォトレジスト組成物は、前記基材樹脂成分(A)、前記酸発生剤成分(B)、酸解離性溶解抑制剤(C)、および含窒素有機化合物(D)、さらに必要に応じて添加される任意成分を有機溶剤に溶解し、均一な溶液として用いられる。そのような有機溶剤としては、具体的には、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン(MAK)、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルピン酸メチル、ピルピン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。中でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、乳酸エチル(EL)などが好ましい。
該有機溶剤の量はフォトレジスト膜を形成する上で基板等に塗布可能な濃度とされる。
また、本発明のフォトレジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えば、公知の溶解抑制剤、フォトレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを添加含有させることができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、このようなフォトレジスト組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する工程、前記フォトレジスト膜を露光する工程、前記レジスト膜を現像しレジストパターンを形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明のフォトレジスト組成物は、通常のリソグラフィープロセスによりレジストパターンを形成する。そのような方法とは、まず、基板上にフォトレジスト組成物を回転塗布などにより塗布して、乾燥させレジスト膜を形成する。次いで、マスクパターンを介して選択的に露光し、又は電子線描画し、露光後加熱する。最後にアルカリ水溶液にて現像し、レジストパターンが形成できる。なお、さらにポストベーク処理を必要に応じて行ってもよい。光源としては、限定されるものではないが、300nm以下の遠紫外光、具体的にはKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(極端紫外光)など、電子線、軟X線、X線などを使用することができる。特には、Fエキシマレーザーが好ましい。
その際の条件、すなわち、レジスト塗布の回転数、プレベーク温度、露光条件、露光後加熱条件、アルカリ現像条件も、これまで慣用的に行なわれている条件でよい。具体的には、回転数は約2000rpm程度、より具体的には1200〜3500rpm程度であり、プレベーク温度は70〜130℃の範囲であり、これによって、レジスト膜厚80〜250nmを形成する。露光は、マスクを介して露光すればよい。選択的露光におけるマスクとしては、通常のバイナリ−マスクや位相シフトマスクなど公知のものを用いる。露光後加熱温度は90〜140℃の範囲であり、アルカリ現像条件は、1〜5重量%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)現像液により、23℃にて、15〜90秒間現像し、その後、水リンスを行う。
[合成例1]1,2−ビス(クロロメトキシ)エタン(19)の合成
1,2−エタンジオールにパラホルムアルデヒドを加え、1,2−エタンジオールに対し2.0〜3.0当量の塩化水素ガスを吹き込み、50℃にて12時間、反応させた。反応終了後、生成物を減圧蒸留し、1,2−ビス(クロロメトキシ)エタン(19)を得た。
[合成例2]1,4−ビス(クロロメトキシ)プロパン(20)の合成
1,3−プロパンジオールにパラホルムアルデヒドを加え、1,3−プロパンジオールに対し2.0〜3.0当量の塩化水素ガスを吹き込み、50℃にて12時間、反応させた。反応終了後、生成物を減圧蒸留し、1,4−ビス(クロロメトキシ)プロパン(20)を得た。
[合成例3]1,4−ビス(クロロメトキシメチル)シクロへキサン(21)の合成
1,4−シクロへキサンジメタノールにパラホルムアルデヒドを加え、1,4−シクロへキサンジメタノールに対し2.0〜3.0当量の塩化水素ガスを吹き込み、50℃にて12時間、反応させた。反応終了後、生成物を減圧蒸留し、1,4−ビス(クロロメトキシメチル)シクロへキサン(21)を得た。
以上のようにして合成したハロゲン化エーテル化合物(19)〜(21)の化学式は以下の通りである。
Figure 2005325325
ハロゲン化エーテル化合物のアルカリ可溶性樹脂への導入
上記化学式(19)〜(21)で示されるハロゲン化エーテル化合物を、下記樹脂合成例1〜4に記載の手順で、付加重合又はラジカル重合により合成された市販の下記化学式(22)又は(23)で表される樹脂1と樹脂2に導入し、本発明の高分子化合物である樹脂3から樹脂6を得た。
樹脂1から樹脂6は、下記化学式(22)から(27)で表される。これらの樹脂の化学的分析結果(重量平均分子量と分散度と酸解離性溶解抑制基の導入率)を表1に示した。
Figure 2005325325
[樹脂合成例1]
27.4gの樹脂1(22)を300mLのテトラヒドロフランに溶解し、水素化ナトリウム2.2gを加えた。室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、7.9gの1,2−ビス(クロロメトキシ)エタン(19)を滴下した。室温で12時間攪拌した後、析出した塩を濾別した。得られた濾液を1Lの水に滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥後、テトラヒドロフランに溶解させ1Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。収量26.5g。この樹脂を樹脂3(24)とする。
[樹脂合成例2]
27.4gの樹脂1(22)を300mLのテトラヒドロフランに溶解し、水素化ナトリウム2.2gを加えた。室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、8.7gの1,4−ビス(クロロメトキシ)プロパン(20)を滴下した。室温で12時間攪拌した後、析出した塩を濾別した。得られた濾液を1Lの水に滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥後、テトラヒドロフランに溶解させ1Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。収量25.5g。この樹脂を樹脂4(25)とする。
[樹脂合成例3]
27.4gの樹脂1(22)を300mLのテトラヒドロフランに溶解し、水素化ナトリウム2.2gを加えた。室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、12.0gの1,4−ビス(クロロメトキシメチル)シクロへキサン(21)を滴下した。室温で12時間攪拌した後、析出した塩を濾別した。得られた濾液を1Lの水に滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥後、テトラヒドロフランに溶解させ1Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。収量26.5g。この樹脂を樹脂5(26)とする。
[樹脂合成例4]
10.0gの樹脂2(23)を100mLのテトラヒドロフランに溶解し、水素化ナトリウム2.4gを加えた。室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、0.9gの1,2−ビス(クロロメトキシ)エタン(19)を滴下した。室温で12時間攪拌した後、析出した塩を濾別した。得られた濾液を1Lの水に滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥後、テトラヒドロフランに溶解させ1Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。収量8.9g。この樹脂を樹脂6(27)とする。
Figure 2005325325
Figure 2005325325
[実施例1]ポジ型フォトレジストの露光解像性の確認
有機系反射防止膜組成物「AR−19」(商品名、シップレー社製)を、スピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で215℃で90秒間焼成して乾燥させることにより、82nmの有機系反射防止膜を形成した。そして、後述するポジ型フォトレジスト組成物を、スピンナーを用いて上記有機反射防止膜上に塗布し、ホットプレート上で110℃、90秒間プレベークし、乾燥することにより、膜厚200nmのレジスト層を形成した。ついで、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.60,2/3輪帯)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターン(6%透過率ハーフトーンマスク)を介して選択的に照射した。そして、90℃、60秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で30秒間パドル現像し、その後20秒間水洗して乾燥して、レジストパターンを形成した。
その結果、110nmのラインアンドスペースパターンが得られ、パターン形状は矩形性を示した。このときの露光量は11mJ/cmであった。
ポジ型フォトレジストの組成:
ポジ型フォトレジスト用組成物は、樹脂6のほか、以下に示す酸発生剤及びクエンチャーを用いて調製した。
樹脂6(27) 100重量部
酸発生剤:トリフェニルスルホニウム・パーフルオロブタンスルホネート(以下、「TPS−PFBS」という。) 4.0重量部
クエンチャー(含窒素有機化合物):トリイソプロパノールアミン
0.4重量部
有機溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」という。) 1250重量部
[実施例2]アルカリ現像液への溶解速度測定
樹脂6(27)を用いて、ポジ型フォトレジストのFエキシマレーザーの露光量の変化による溶解速度変化を溶解速度解析装置RDA−808RB(LithoTechジャパン社製)にて測定し、溶解コントラスト(tanθ)を求めた。得られたtanθを表2に示した。ポジ型フォトレジスト用組成物は、樹脂6のほか、以下に示す酸発生剤及びクエンチャーを用いて調製した。
樹脂6(27) 100重量部
酸発生剤:TPS−PFBS 5.0重量部
クエンチャー:トリイソプロパノールアミン 0.1重量部
有機溶剤:PGMEA 1250重量部
[比較例1]ポジ型フォトレジスト露光解像性の確認
樹脂2(23)を用いて、ポジ型フォトレジストの解像性をArF露光にて確認した。解像力、パターン形状及び露光量を、表2に示す。ポジ型フォトレジスト用組成物は、樹脂2のほか、以下に示す酸発生剤及びクエンチャーを用いて調製した。
樹脂2(23) 100重量部
酸発生剤:TPS−PFBS 4.0重量部
クエンチャー:トリイソプロパノールアミン 0.4重量部
溶剤:メチルアミルケトン(MAK) 1250重量部
[比較例2]アルカリ現像液への溶解速度測定
樹脂2(23)を用いて、ポジ型フォトレジストのFエキシマレーザーの露光量変化による溶解速度変化を溶解速度解析装置RDA−808RB(LithoTechジャパン社製)にて測定し、溶解コントラスト(tanθ)を求めた。得られたtanθを表2に示す。ポジ型フォトレジスト用組成物は、樹脂2のほか、以下に示す酸発生剤及びクエンチャーを用いて調製した。
樹脂2(23) 100重量部
酸発生剤:TPS−PFBS 5.0重量部
クエンチャー:トリイソプロパノールアミン 0.1重量部
溶剤:PGMEA 1250重量部
Figure 2005325325
表2のように、本発明の高分子化合物の1例である樹脂6(実施例2)は、比較例2の樹脂2に比較して、溶解コントラスト(tanθ)が高いため、比較例2の樹脂2に比較して、ArF露光の解像力および感度が同程度でも、優れたパターン形状(矩形)を示すことが明らかとなった。
[モノマー合成例1]
17.2gのメタクリル酸を400mLのテトラヒドロフランに溶解し、トリエチルアミン21.2gを加えた。室温で攪拌した後、15.9gの上記化学式(19)で示されるハロゲン化エーテル化合物(1,2−ビス(クロロメトキシ)エタン)を溶解させたテトラヒドロフラン100mLを滴下した。室温で12時間攪拌した後、析出した塩を濾別した。得られた濾液を溶媒留去し、酢酸エチルに200mLに溶解させた後、純水(100mL×3回)で洗浄し、溶媒留去した。無色油状物を得た。この化合物をモノマー1とする。
モノマー1の赤外吸収スペクトル、プロトン核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)を測定した結果を以下に示す。また、モノマー1の構造を下記式(28)に示す。
IR(cm−1):2962(C−H伸縮)、1725(C=O伸縮)、1638(C=C伸縮)
H−NMR(CDCl、内部標準:テトラメチルシラン)ppm:1.97(s、6H)、3.85(s、4H)、5.40(s、4H)、5.64(s、2H)、6.18(s、2H)
Figure 2005325325
[モノマー合成例2]
17.2gのメタクリル酸を400mLのテトラヒドロフランに溶解し、トリエチルアミン21.2gを加えた。室温で攪拌した後、17.3gの上記化学式(20)で示されるハロゲン化エーテル化合物(1,4−ビス(クロロメトキシ)プロパン)を溶解させたテトラヒドロフラン100mLを滴下した。室温で12時間攪拌した後、析出した塩を濾別した。得られた濾液を溶媒留去し、酢酸エチルに200mLに溶解させた後、純水(100mL×3回)で洗浄し、溶媒留去した。無色油状物を得た。この化合物をモノマー2とする。
モノマー2の赤外吸収スペクトル、プロトン核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)を測定した結果を以下に示す。また、モノマー2の構造を下記式(29)に示す。
IR(cm−1):2961(C−H伸縮)、1726(C=O伸縮)、1638(C=C伸縮)
H−NMR(CDCl、内部標準:テトラメチルシラン)ppm:1.88〜1.95(m、8H)、3.74〜3.77(m、4H)、5.35(s、4H)、5.62(s、2H)、6.18(s、2H)
Figure 2005325325
[モノマー合成例3]
17.2gのメタクリル酸を400mLのテトラヒドロフランに溶解し、トリエチルアミン21.2gを加えた。室温で攪拌した後、24.1gの上記化学式(21)で示されるハロゲン化エーテル化合物(1,4−ビス(クロロメトキシメチル)シクロへキサン)を溶解させたテトラヒドロフラン100mLを滴下した。室温で12時間攪拌した後、析出した塩を濾別した。得られた濾液を溶媒留去し、酢酸エチルに200mLに溶解させた後、純水(100mL×3回)で洗浄し、溶媒留去した。無色油状物を得た。この化合物をモノマー3とする。
モノマー3の赤外吸収スペクトル、プロトン核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)を測定した結果を示す。また、モノマー3の構造を下記式(30)に示す。
IR(cm−1):2924、2859(C−H伸縮)、1725(C=O伸縮)、1638(C=C伸縮)H−NMR(CDCl、内部標準:テトラメチルシラン)ppm:0.95〜1.96(m、16H)、3.45〜3.55(m、4H)、5.34(s、4H)、5.6(s、2H)、6.15(s、2H)
Figure 2005325325
[樹脂合成例5]
0.6gのモノマー1と、5.0gの2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(下記式(31))と、4.5gのγ−ブチロラクトンメタクリレート(下記式(32))とを、100mLのテトラヒドロフランに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル0.41gを加えた。6時間還流した後、反応溶液を1Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い、白色な粉体樹脂(下記式(33))を得た。この樹脂を樹脂7とする。
樹脂7の質量平均分子量(Mw)は11800であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比(モル比)はx:y:z=29.5:66.1:4.4であった。
Figure 2005325325
Figure 2005325325
Figure 2005325325
[樹脂合成例6]
1.4gのモノマー1と、2.5gの2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(上記式(31))と、1.8gのγ−ブチロラクトンメタクリレート(上記式(32))とを、200mLのテトラヒドロフランに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル0.22gを加えた。6時間還流した後、反応溶液を2Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い、白色な粉体樹脂(上記式(33))を得た。この樹脂を樹脂8とする。
樹脂8の質量平均分子量(Mw)は5400であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比(モル比)はx:y:z=22.7:49.2:28.1であった。
[樹脂合成例7]
0.5gのモノマー1と、2.1gのγ−ブチロラクトンメタクリレート(上記式(32))と、2.5gの2−アダマントキシメチルメタクリレート(下記式(34))とを、200mLのテトラヒドロフランに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル0.20gを加えた。6時間還流した後、反応溶液を2Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い、白色な粉体樹脂(下記式(35))を得た。この樹脂を樹脂9とする。
樹脂9の質量平均分子量(Mw)は14400であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比(モル比)はx:y:z=31.7:50.4:17.9であった。
Figure 2005325325
Figure 2005325325
[樹脂合成例8]
1.3gのモノマー1と、1.7gのγ−ブチロラクトンメタクリレート(上記式(32))と、2.5gの2−アダマントキシメチルメタクリレート(上記式(34))とを、200mLのテトラヒドロフランに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル0.20gを加えた。6時間還流した後、反応溶液を2Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い、白色な粉体樹脂(上記式(35))を得た。この樹脂を樹脂10とする。
樹脂10の質量平均分子量(Mw)は7200であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比(モル比)はx:y:z=22.9:34.5:42.6であった。
以上のように、本発明にかかる高分子化合物は、化学増幅型ポジレジストの系において露光前と露光後でのアルカリ溶解性が大きく変化するため、高解像性の微細パターン形成に有用であり、特に、KrF、ArFおよびFエキシマレーザー露光用の微細パターン形成に適している。

Claims (6)

  1. 酸の作用によりアルカリ溶解性が変化し得る高分子化合物であって、
    アルカリ可溶性基(i)を有し、このアルカリ可溶性基(i)の水酸基の水素原子が、下記一般式(1)
    Figure 2005325325
    (式中、Rは炭素数20以下のn価以上の価数を有する有機基を表し、nは2から5の整数を表す。)で示される酸解離性溶解抑止基(ii)で保護されていることを特徴とする高分子化合物。
  2. 前記アルカリ可溶性基(i)が、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、およびカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の高分子化合物。
  3. 前記アルコール性水酸基に結合している炭素原子に隣接する炭素原子が、少なくとも一つのフッ素原子を有することを特徴とする請求項2に記載の高分子化合物。
  4. 上記一般式(1)中、Rが炭素数20以下のn価以上の価数を有する鎖状または環状構造からなる炭化水素基であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の高分子化合物。
  5. 酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する基材樹脂成分(A)と、放射線の照射により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含有してなるフォトレジスト組成物において、
    前記基材樹脂成分(A)が、請求項1から4のいずれか1項に記載の高分子化合物であることを特徴とするフォトレジスト組成物。
  6. 請求項5に記載のフォトレジスト組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する工程、
    前記フォトレジスト膜を露光する工程、
    前記レジスト膜を現像しレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法。

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