JP2005325219A - ポリカーボネートジオール及びその製造方法 - Google Patents

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昌宏 室谷
Shinichi Kakinuma
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Abstract

【課題】
ポリカーボネート系のポリウレタンは力学特性や耐熱性及び耐加水分解性に優れるため、各種用途に使用されている。しかし、結晶性が強く、有機溶剤に対する溶解性が劣る。
【解決手段】
2−メチル−1,3−プロパンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物はこれらの問題を解消し、液状で、有機溶剤に対する溶解性も良く、得られるポリウレタンの弾性が失われることがない。
【選択図】 なし

Description

本発明は、機械的強度、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、他種ポリオールとの相溶性等に優れたポリウレタン樹脂を製造し得るポリカーボネートジオール及びその製造方法に関する。
ポリカーボネート系のポリウレタンは力学特性や耐熱性等に優れるため、各種用途に使用されている。
しかし、一般的なポリカーボネートジオールは、1,6−ヘキサンジオールや1,9−ノナンジオールのような直鎖脂肪族ジオール残基をポリマーの基本骨格としているものが多く、本質的に結晶性が高く、これらのポリカーボネートジオールから得られるポリウレタンは弾性を失いやすい。又有機溶剤に対する溶解性が劣ることも知られている。
そこで、このような問題を解決する方法として、側鎖を持つジオール、例えば2−メチル−1,8−オクタンジオールや、特許文献1に開示されているように、2,2−ジアルキル置換−1,3−プロパンジオールを添加することで、結晶性の改善が図られてきた。
特開2000−336140号公報
しかし、このようなジオールを用いても低温に於ける液性が十分でなかった。しかもこれらのジオールは高価であると共に高沸点であり、対応するポリカーボネートジオールを製造する際に系外に除去する為に多くのエネルギーが必要であった。
本発明者等は、ポリカーボネートジオールの上記課題を解決するためにジオールに2−メチル−1,3−プロパンジオールを用い、カーボネートにジメチルカーボネートを用いることで、上記課題を解決した。
即ち、2価のアルコールである2−メチル−1,3−プロパンジオールとカーボネートであるジメチルカーボネートを触媒の存在下、或いは非存在下にエステル交換させることで製造したポリカーボネートジオールが、物性的に満足するものであり、又、製造原料においても、製造工程においても経済的に優れていることを見出し、本発明を為すに至った。
本発明によれば、2−メチル−1,3−プロパンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物は、溶液性を改良し、耐溶剤性も改良した工業的にも安価なポリカーボネートジオールを得ることができた。
以下、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明のポリカーボネートジオールは、ジオール成分に2−メチル−1,3−プロパンジオールを用いることを最大の特徴としている。2−メチル−1,3−プロパンジオールの純度は特に制限されるものではないが、99.0%以上のものを好適に使用することができる。
次に、上記ジオールをカーボネート化する際に使用される原料カーボネートに関しては、特に限定されるものではなく、得られるポリカーボネートジオールの物性からは、通常ポリカーボネート化する際に用いられるものであれば、いずれのカーボネートでも使用可能である。しかしながら、経済的な観点から工業的に最も安価に入手できるジメチルカーボネートが好ましい。
本発明においては、上記のジオールとカーボネートをポリカーボネートジオール製造に使用されている公知の触媒の存在下、或いは非存在下に縮重合させることで目的物を得る事ができる。
触媒としては、特に限定されるものではないが、アルカリ金属化合物:例えば、金属ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド等、アルカリ土類金属化合物:例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム等、チタン化合物:例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラ-n-ブチルチタネート、テトラエチルチタネート、エトラステアリルチタネート、チタンアセチルアセテート、トリエタノールアミンチタネート、酸塩化チタン、四塩化チタン、四弗化チタン、塩化チタン酸アンモニウム等、錫化合物:例えば、二塩化錫、四塩化錫等、アルミニウム化合物:例えば、塩化アルミニウム、イソプロポキシアルミニウム等及び亜鉛化合物:例えば、塩化亜鉛等を挙げることが出来る。
これらの中でも、アルカリ金属化合物、チタン化合物、錫化合物が好ましい。
触媒は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用しても良い。触媒の量は特に限定されるものではないが、一般に反応成分全量に対して、1−10000ppm、より好ましくは、10−3000ppmの範囲である。
また、触媒は必ずしも必要ではなく、無触媒で縮重合させることも出来る。
本発明のポリカーボネートジオールのより詳しい製造方法は、触媒の存在下、或いは非存在下、2−メチル−1,3−プロパンジオールとジメチルカーボネートを、常圧下に生成するメタノールを留去しながら反応させる第1段階目の反応と、減圧下にメタノール及び未反応又は自己縮合反応によって生成したジオール類を抜き出しながら縮重合させる第2段階の反応により構成される。
第1段目の反応において、使用されるジメチルカーボネートと2−メチル−1,3−プロパンジオールの混合比率はモル比でジメチルカーボネート/2−メチル−1,3−プロパンジオール=0.5〜2.0の範囲であり、より好ましくは、1.0〜1.5の範囲である。
反応温度は80−200℃の範囲で行われる。
第2段目の反応は、減圧下に、好ましくは100Torr以下の圧力で、80−200℃の温度範囲で実施される。反応時間は、触媒の有無や使用量によって異なるが、第1段目と第2段目を合わせて、一般に3〜30時間程度である。
このようにして、本発明の2−メチル−1,3−プロパンジオールからなるポリカーボネートジオールを得ることが出来るが、このポリカーボネートジオールの数平均分子量はJIS-K 0070-1992に基づいて測定された水酸基から、400〜5000である。数平均分子量が400未満の場合には、脆く機械強度が小さいポリウレタンしか得られず、5000を越える場合、得られるポリウレタンの力学的性能が不十分となるので好ましくない。
以下に実施例などを挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例などによりなんら限定されるものではない。
〔実施例1〕
攪拌機、温度計及び分溜塔を備えたガラス製反応器に2−メチル−1,3−プロパンジオール117.2g(1.30モル)、触媒として粉末状ナトリウムメトキシド0.7g(0.01モル)を仕込み、50〜60℃に昇温した。ナトリウムメトキシドが完全に溶解した後、60〜100℃にかけてジメチルカーボネート140.7g(1.56モル)を滴下した。 その間80℃を越えた辺りからジメチルカーボネートを含むメタノールの溜出がみられた。 滴下終了後、徐々に温度を上げ、常圧下、180℃迄上昇させた。その後、槽内を100℃以下に冷却した後、圧力を100Torr以下とした。その後、再び徐々に昇温させながらメタノールを溜去し、最終的に170℃迄上昇させた。
生成物は冷却後ジクロロメタンに溶解させ酸で中和した後、溶媒を蒸留除去し、真空乾燥機で一夜乾燥させた。得られたポリカーボネートジオールは、水酸基価114、数平均分子量1,000の粘稠液体であった。
〔実施例2〕
攪拌機、温度計及び分溜塔を備えたガラス製反応器に2−メチル−1,3−プロパンジオール811.5g(9.0モル)、触媒として粉末状ナトリウムメトキシド4.93g(0.09モル)を仕込み、50〜60℃に昇温した。ナトリウムメトキシドが完全に溶解した後、一旦冷却し、40℃にてジメチルカーボネート892.9g(9.9モル)を滴下した。再び昇温すると80℃を越えた辺りからジメチルカーボネートを含むメタノールの溜出がみられた。徐々に温度を上げていき、常圧下、150℃迄上昇させた。その後、槽内を100℃以下に冷却した後、圧力を100Torr以下とした。その後、再び徐々に昇温させながらメタノールを溜去し、溜分を除去し、最終的に178℃迄上昇させた。生成物は冷却後ジクロロメタンに溶解させ酸で中和した後、溶媒を蒸留除去し、真空乾燥機で一夜乾燥させた。得られたポリカーボネートジオールは、水酸基価230、数平均分子量500の粘稠液体であった。
本発明による2−メチル−1,3−プロパンジオールとジメチルカーボネートとからなるポリカーボネートジオールは、ポリウレタンの改質原料として有用である。

Claims (3)

  1. 2−メチル−1,3−プロパンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物であることを特徴とするポリカーボネートジオール。
  2. 上記反応生成物の数平均分子量が400〜5,000であるポリカーボネートジオール。
  3. 2−メチル−1,3−プロパンジオール1モルに対してジメチルカーボネート0.5〜2モル反応させることを特徴とするポリカーボネートジオールの製造方法。


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