JP2005324730A - 駆動制御装置及び駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】坂道停止時における燃料消費を抑制すること。
【解決手段】この駆動装置200は、車両に搭載されるものであり、内燃機関1と変速機20との間に介在するクラッチ4と、クラッチ4の係合状態を調整するとともに、車両が坂道上に停止するときには、クラッチ4の係合状態を緩和して内燃機関1により車両を坂道上に停止させることのできるクラッチ制御用アクチュエータ5と、クラッチ4の温度を検出するクラッチ温度センサ40とを備える。そして、車両が坂道上に停止する場合において、クラッチ温度センサ40が規定温度以上のクラッチ4の温度を検出したときには、クラッチ4の係合状態を現状よりも緩和、又は解除するとともに、M/G50により車両を坂道に停止させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両の動力伝達装置に関し、さらに詳しくは、車両が坂道上に停止している時において、燃料消費を抑制できる駆動制御装置及び駆動装置に関するものである。
乗用車やトラック等の車両が坂道で停止する際には、ブレーキをかけて停止する。トルクコンバータを利用したオートマチックトランスミッションを備える車両では、トルクコンバータのクリープを利用できるので、坂道での停止後、再発進は容易である。トルクコンバータを持たない車両では、前記クリープを利用できないため、坂道での停止後、再発進はやや困難な場合があり、ずり落ちやその反動による急発進が発生することがある。近年、電気自動車や電動機と内燃機関とを組み合わせた、いわゆるハイブリッド車両が普及しつつあるが、このように、電動機を備える車両では、前記クリープを利用できない場合が多い。電動機を備える車両にの前記問題点を解決するため、特許文献1には、電動機により静止トルクを発生させて、坂道上で停止した際のずり落ちを防止する技術が開示されている。
特開平7−322404号公報
ところで、マニュアルのトランスミッションにおいて、クラッチ操作を自動化したものでは、クラッチの係合を緩和して、いわゆる半クラッチの状態で坂道上を停止させるものが知られている。このようなトランスミッションを備える車両において、さらに電動機により駆動力をアシストする車両が現在実用化されつつある。かかる場合、半クラッチを用いて内燃機関のトルクを利用して、又は電動機の静止トルクを利用して、車両を坂道に停止させることが考えられるが、燃料消費の観点から改善の余地がある。また、半クラッチを用いて車両を坂道に停止させる場合、クラッチの耐久性を考慮して、長時間の坂道停止が発生した場合には、クラッチの伝達トルク容量を低下させて、緩やかに車両が後退することを許容する制御がなされることがあり、運転者には違和感を与えることがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電動機と内燃機関とを備えるとともに、クラッチを介して前記内燃機関の駆動力を伝達する車両が坂道に停止している時の燃料消費を抑制すること、クラッチの耐久性低下を抑制しつつ運転者に与える違和感を低減することのうち、少なくとも一つを達成できる駆動制御装置及び駆動装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る駆動制御装置は、車両に搭載されて、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達するとともに、前記内燃機関の駆動力はクラッチを介して前記駆動輪に伝達される駆動装置を制御するものであり、前記クラッチの温度を規定温度と比較するクラッチ温度比較部と、前記車両が坂道に停止する場合において、前記クラッチの温度が前記規定温度以上である場合には、前記クラッチの係合状態を現状よりも緩和、又は解除するクラッチ制御部と、前記クラッチの係合状態が現状よりも緩和、又は解除されたときには、前記電動機により前記車両を停止させる車両保持手段変更部と、を含んで構成されることを特徴とする。
次の本発明に係る駆動制御装置は、車両に搭載されて、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達するとともに、前記内燃機関の駆動力はクラッチを介して前記駆動輪に伝達される駆動装置を制御するものであり、前記クラッチの係合状態を調整することにより前記内燃機関で前記車両を坂道に停止させる第1車両停止形態を用いるときの燃料消費率と、前記内燃機関で発電手段を駆動することにより発生した電力を前記電動機に与えて前記車両を坂道に停止させる第2車両停止形態を用いるときの燃料消費率とを比較する燃料消費判定部と、燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて前記車両を坂道上に停止させる車両保持手段変更部と、を含んで構成されることを特徴とする。
次の本発明に係る駆動制御装置は、車両に搭載されて、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達するとともに、前記内燃機関の駆動力はクラッチを介して前記駆動輪に伝達される駆動装置を制御するものであり、前記クラッチの温度を規定温度と比較するクラッチ温度比較部と、前記車両が坂道上に停止する場合に、前記クラッチの温度が前記規定温度よりも低い場合には、前記クラッチの係合状態を調整することにより前記内燃機関で前記車両を坂道に停止させ第1車両停止形態を用いるときの燃料消費率と、前記内燃機関で発電手段を駆動することにより発生した電力を前記電動機に与えて前記車両を坂道に停止させる第2車両停止形態を用いるときの燃料消費率とを比較する燃料消費判定部と、燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて前記車両を坂道上に停止させる車両保持手段変更部と、を含んで構成されることを特徴とする。
次の本発明に係る駆動制御装置は、前記駆動制御装置において、前記発電手段の発電効率が最も高くなる状態で燃料消費率を比較することを特徴とする。
次の本発明に係る駆動装置は、車両に搭載されるとともに、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達する駆動装置であって、前記内燃機関と前記駆動輪との間に介在するクラッチと、前記クラッチの係合状態を調整するとともに、前記車両が坂道上に停止するときには、前記クラッチの係合状態を緩和して前記内燃機関により前記車両を坂道上に停止させることのできるクラッチ制御手段と、前記クラッチの温度を検出するクラッチ温度検出手段と、を備え、前記車両が坂道上に停止する場合において、前記クラッチ温度検出手段が規定温度以上の前記クラッチの温度を検出したときには、前記クラッチの係合状態を現状よりも緩和、又は解除するとともに、前記電動機により前記車両を停止させることを特徴とする。
次の本発明に係る駆動装置は、車両に搭載されるとともに、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達する駆動装置であって、前記内燃機関と前記駆動輪との間に介在するクラッチと、前記内燃機関により駆動されて電力を発生する発電手段と、前記クラッチの係合状態を調整するとともに、前記車両が坂道上に停止するときには、前記クラッチの係合状態を緩和して前記内燃機関により前記車両を坂道上に停止させることのできるクラッチ制御手段と、を備え、前記内燃機関により前記車両を坂道上に停止させる第1車両停止形態を用いるときの燃料消費率と、前記内燃機関により前記発電手段を駆動して発生した電力を前記電動機に与えて前記車両を坂道上に停止させる第2車両停止形態を用いるときの燃料消費率とを比較して、燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて前記車両を坂道上に停止させることを特徴とする。
次の本発明に係る駆動装置は、車両に搭載されるとともに、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達する駆動装置であって、前記内燃機関の駆動力を断続するクラッチと、前記内燃機関により駆動されて電力を発生する発電手段と、前記クラッチの係合を調整するとともに、前記車両が坂道上に停止しているときには、前記クラッチの係合状態を緩和して前記車両を坂道上に停止させるクラッチ制御手段と、前記クラッチの温度を検出するクラッチ温度検出手段と、を備え、前記車両が坂道上に停止する場合に、前記クラッチ温度検出手段が規定温度よりも低い前記クラッチの温度を検出したときにおいては、前記内燃機関により前記車両を坂道上に停止させる第1車両停止形態を用いるときの燃料消費率と、前記内燃機関により前記発電手段を駆動して発生した電力を前記電動機に与えて前記車両を坂道上に停止させる第2車両停止形態を用いるときの燃料消費率とを比較して、燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて前記車両を坂道上に停止させることを特徴とする。
次の本発明に係る駆動装置は、前記駆動装置において、前記発電手段の発電効率が最も高くなる状態で燃料消費率を比較することを特徴とする。
本発明に係る駆動制御装置及び駆動装置は、車両が坂道に停止している時の燃料消費を抑制できるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、本発明は、過給装置を備える駆動装置に対して好適に適用でき、特に乗用車やバス、あるいはトラック等の車両に搭載される駆動装置に対して好ましい。
図1は、この実施例に係る車両を示す説明図である。この車両100は、内燃機関1と、電動機として機能するM/G(Motor/Generator)50と、発電手段である発電機51と、変速機20と、ハイブリッドECU(Electronic Control Unit)30と、傾斜センサ41とを備える。M/G50は、電動機として機能するとともに、発電機としても機能する。また、発電機51は、発電機能を発揮させる他、電動機として機能させて内燃機関1の補助に用いることもできる。
ハイブリッドECU30内には、この実施例に係る駆動制御装置が組み込まれている。また、この車両100の駆動系式は、いわゆるFF(Front engine Front drive:前輪駆動)であり、フロント部に内燃機関1と、M/G50と、変速機20とが搭載されて、前輪を駆動する。なお、実施例1に係る車両の駆動系式はFFに限られず、FR(Front engine Rear Drive)、四輪駆動その他の駆動系式全般が適用できる。内燃機関1あるいはM/G50の駆動力は、変速機20を介して、車両100の駆動輪6d1、6d2へ伝達される。なお、駆動輪6d1、6d2は、車両100の前輪である。この車両100の後輪6f1、6f2は従動輪であり、車両100の進行にしたがって自由に転動する。
図2は、この実施例に係る駆動装置の詳細を示す説明図である。図3は、この実施例に係る車両が備える駆動装置に関する制御系統の概要を示す説明図である。この実施例において、内燃機関1及びM/G50の運転、変速機20の変速、発電機51の発電制御等は、ハイブリッドECU30により制御される。内燃機関1及びM/G50の出力は、変速機20で回転速度が変更された後、デファレンシャルギヤ24fgを介して駆動輪6d1、6d2に伝達される。変速機20は、ハイブリッドECU30からの指令によりシフター231〜233を作動させ、変速できるようになっている。
この駆動装置200において、クラッチ4を介して内燃機関1と連結される変速機20は、いわゆるマニュアルトランスミッションをベースとしたものである。そして、クラッチ制御用アクチュエータ5によりマニュアルトランスミッションのクラッチ操作と変速操作とを自動で実行する。ここで、クラッチ制御用アクチュエータ5は、クラッチ4の係合状態を調整するクラッチ制御手段として機能する。これにより、自動的にシフトアップ、ダウンが可能になる他、運転者のマニュアル操作により、シフトアップ、ダウンを実行することもできる。いずれの場合でも、運転者のクラッチ操作は不要になる。なお、この変速機20は、前進5段、後進1段である。
ここで、クラッチ制御用アクチュエータ5は、クラッチ4の係合が完全に解除された状態及び完全に係合した状態を実現できる他、両者の中間の状態(いわゆる半クラッチ状態)を無段階に調整できる。これにより、いわゆる半クラッチ状態を無段階に制御して、クラッチ4が伝達できるトルク容量を変化させることができる。すなわち、内燃機関1から変速機20へ伝達されるトルクを変化させることができる。ここで、クラッチ4の係合が完全に解除された状態は、クラッチ4の伝達トルク容量が0になることをいう。
変速機20内に配置される各ギヤは、シフター231〜233を介して選択される。シフター231〜233は、ハイブリッドECU30からの指令により、運転者の選択又はシフトプログラムの選択に基づいてギヤを選択する。なお、この実施例に係る駆動装置200は、クラッチと、当該クラッチの係合状態を調整できるクラッチ制御手段を備えていればよい。
内燃機関1と変速機20とを連結するクラッチ4は、クラッチ制御用アクチュエータ5により作動する。クラッチ制御用アクチュエータ5は、ハイブリッドECU30に接続されており、ここからの指令により動作して、クラッチ4の断続及び半クラッチの状態を制御する。また、クラッチ制御用アクチュエータ5により、半クラッチの程度を制御することで、変速機20へ伝達される内燃機関1のトルクの大きさを変化させることができる。このように、この駆動装置200を備える車両100は、駆動装置200が備えるクラッチ4の係合状態を調整することで、坂道の途中に静止することができる。これを、半クラッチホールドという。
クラッチ4の近傍には、クラッチ4の温度を測定するクラッチ温度検出手段として、クラッチ温度センサ40が配置される。このクラッチ温度センサ40からの出力をハイブリッドECU30が取得することにより、クラッチ4の温度を監視することができる。そして、クラッチ4の温度が予め規定する許容温度を超えた場合には、例えば、M/G50のみで車両100を走行させて、クラッチ4を冷却するように制御することができる。クラッチ温度センサ40には、例えば非接触の赤外線温度センサを用いることができる。
クラッチ4を介して変速機20に入力された内燃機関1の出力は、インプットシャフト21及びアウトプットシャフト22に取り付けられる減速ギヤにより減速されて、デファレンシャルギヤ24fgへ伝達される。デファレンシャルギヤ24fgは、駆動輪6d1、6d2へ動力を伝達する。内燃機関1は、フィードポンプ3により、燃料タンク2内の燃料が供給されて駆動する。
ここで、内燃機関1は、レシプロ式、ロータリー式いずれでもよく、レシプロ式の場合には、気筒数及び気筒配置は問わない。また、火花点火式及びディーゼル式いずれの内燃機関でもよい。さらに、火花点火式の内燃機関の場合、燃焼室内に直接燃料を噴射する、いわゆる直噴の内燃機関でも、吸気ポート内へ燃料を噴射するポート噴射の内燃機関でも、両者を併用する内燃機関でもよい。また、内燃機関1は過給機を備えていてもよい。
変速機20のアウトプットシャフト22には、ギヤを介してM/G50が連結されている。これにより、M/G50を内燃機関1の補助として使用するとともに、車両100の減速時等には、M/G50からバッテリー54へ電力を回生することができる。M/G50は、M/G用インバータ52に接続されており、これによって運転が制御される。また、M/G50による回生電力は、M/G用インバータ52を介してバッテリー54へ充電される。ここで、M/G50を内燃機関1の補助として用いる場合は、例えば車両100の発進時、加速時、登坂時等のように、駆動輪6d1、6d2が大きな駆動トルクを要求する場合があげられる。
M/G50は、M/G用インバータ52を介して、電源であるバッテリー54と接続されている。M/G50は、例えば交流同期電動機(永久磁石式同期型モータ)等を使用することができる。バッテリー54は直流電源であり、M/G用インバータ52で三相交流に変換される。M/G50は、この三相交流によって駆動される。車両100の運転時には、ハイブリッドECU30からの指令により、M/G用インバータ52で出力電流値、出力電圧、周波数等が変更された三相交流によりM/G50が駆動される。車両100が坂道で停止する場合、車両100が坂道を下る力に相当するトルクをM/G50に発生させることにより、車両を坂道で停止させることができる。
M/G50は、発電機としても機能する。例えば、車両100の減速時には、駆動輪6d1、6d2によってM/G50が駆動される。これにより、M/G50は車両100の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して、バッテリー54に蓄えることができる。また、車両100の運動エネルギーを電気エネルギーに変換すること(電力の回生)により、車両100の運動電力を消費するので、車両100の速度を落とすことができる。これを回生ブレーキという。なお、回生ブレーキによりM/G50で発生した電気エネルギーは三相の交流なので、M/G用インバータ52で直流に変換されてからバッテリー54へ蓄えられる。バッテリー54は、充放電のサイクルを繰り返すことができる蓄電池であり、例えば、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、リチウムポリマー電池等が使用できる。
内燃機関1のクランク軸6には、発電機51が取り付けられており、内燃機関1によって駆動されて電力を発生する。発生した電力は、バッテリー54の充電や、M/G50の駆動に用いられる。この発電機51は、例えば、交流同期発電機を用いることができる。発電機51は、発電機用インバータ53に接続されている。そして、発電機51が発電した電力は発電機用インバータ53により三相交流から直流へ変換されて、バッテリー54へ充電されたり、M/G用インバータ52を介してM/G50を駆動したりする。
この実施例に係る車両は、(1)内燃機関1の動力を機械的に駆動輪6d1、6d2へ伝えて走行するモード、(2)内燃機関1により発電機51を駆動して発電し、M/G50で走行するモード、(3)内燃機関1を停止し、M/G50で走行するモードの3つのモードで走行することができる。車両100に搭載されるハイブリッドECU30は、車両100の走行状況やバッテリー54の充電状態(State Of Charge:SOC)等を判断材料として、最も燃料消費が少なくなるように上記3つの走行モードを使い分けるように制御する。
図4は、この実施例に係る駆動制御装置の構成を示す説明図である。ここで、この実施例に係る駆動制御方法は、この実施例に係る駆動制御装置10によって実現できる。駆動制御装置10は、ハイブリッドECU30に組み込まれて構成されている。なお、ハイブリッドECU30とは別個にこの実施例に係る駆動制御装置10を用意し、これをハイブリッドECU30に接続してもよい。そして、この実施例に係る駆動制御方法を実現するにあたっては、ハイブリッドECU30が備える内燃機関1や変速機20等の制御機能を、前記駆動制御装置10が利用できるように構成してもよい。
駆動制御装置10は、クラッチ温度比較部11と、燃料消費判定部12と、クラッチ制御部13と、車両保持手段変更部14とを含んで構成される。これらが、この実施例に係る駆動制御方法を実行する部分となる。クラッチ温度比較部11と、燃料消費判定部12と、クラッチ制御部13と、車両保持手段変更部14とは、ハイブリッドECU30の入出力ポート(I/O)39を介して接続される。これにより、クラッチ温度比較部11と、燃料消費判定部12と、クラッチ制御部13と、車両保持手段変更部14とは、それぞれ双方向でデータをやり取りできるように構成される。なお、装置構成上の必要に応じて片方向でデータを送受信するように構成してもよい(以下同様)。
ハイブリッドECU30は、内燃機関1やM/G50等の運転を制御するとともに、バッテリー54の充電状態を監視、考慮して、総括的に車両100の駆動装置200等を制御する。処理部30pは、車両100のアクセルに取り付けられるアクセル開度センサやシフト位置から必要な内燃機関1の出力やM/G50のトルクを決定し、駆動力を制御する。内燃機関制御部31は、処理部30pからの内燃機関出力要求値にしたがって、内燃機関1の燃料噴射時期、燃料噴射量を決定し、燃料噴射弁から燃料を噴射させる。
また、内燃機関制御部31は、吸気温度や内燃機関1の冷却水温等に基づき、燃料噴射量を補正したり、過給圧を制御したりする。変速制御部32は、変速機20の変速タイミングや、クラッチ4の係合状態を制御する。電動機制御部33は、処理部30pからの駆動要求値に従って、M/G用インバータ52を通してM/G50を制御する。バッテリー監視部34は、バッテリー54の充電状態を監視する。また、発電機制御部35は、処理部30pからの運転モード切替指令やバッテリー充電指令等に基づき、発電機用インバータ53を介して発電機51を制御する。
図4に示すように、駆動制御装置10と、処理部30pと、記憶部30mと、内燃機関制御部31等とは、ハイブリッドECU30に備えられる入出力ポート(I/O)39を介して接続されており、これらの間で相互にデータをやり取りすることができる。これにより、駆動制御装置10はハイブリッドECU30が有する内燃機関1等の負荷や機関回転数、駆動輪6d1等の滑りその他の駆動制御データを取得したり、駆動制御装置10の制御をハイブリッドECU30の制御ルーチンに割り込ませたりすることができる。また、記憶部30mに格納されている制御プログラムや制御マップを利用したり、学習制御をする場合には、学習値を記憶部30mに格納したりすることもできる。
入出力ポート(I/O)39には、クラッチ温度センサ40、傾斜センサ41、クランク角センサ、アクセル開度センサ、回転数センサ、その他のこの実施例に係る駆動制御に必要な情報を取得する各種センサ類が接続されている。これにより、ハイブリッドECU30や駆動制御装置10は、この実施例に係る駆動制御を実行するにあたって、必要な情報を取得することができる。また、入出力ポート(I/O)39には、クラッチ制御用アクチュエータ5、M/G用インバータ52、発電機用インバータ53その他の制御対象が接続されており、この実施例に係る駆動制御を実現する。
記憶部30mには、この実施例に係る駆動制御方法の処理手順を含むコンピュータプログラムや、内燃機関1の運転制御に用いる燃料噴射量のデータマップ等が格納されている。ここで、記憶部30mは、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。また、駆動制御装置10やハイブリッドECU30の処理部30pは、メモリ及びCPUにより構成することができる。
上記コンピュータプログラムは、クラッチ温度比較部11や燃料消費判定部12等へすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、この実施例に係る駆動制御方法の処理手順を実現できるものであってもよい。また、この駆動制御装置10は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、クラッチ温度比較部11や燃料消費判定部12等の機能を実現するものであってもよい。次に、この駆動制御装置10を用いて、この実施例に係る駆動制御方法を実現する手順を説明する。なお、この説明にあたっては、適宜図1〜4を参照されたい。
図5は、この実施例に係る駆動制御方法の手順を示すフローチャートである。図6−1、図6−2は、必要静止トルクを算出する方法の説明図である。この実施例に係る駆動制御方法を実現するにあたって、ハイブリッドECU30の処理部30pは、車両100が坂道Lsに停止しているか否かを判定する(ステップS101)。車両100が坂道Lsに停止していない場合には(ステップS101;No)、STARTに戻って車両100の監視を継続する。なお、車両100が坂道上に停止しているか否かは、車両100の傾斜センサ41からの出力を取得し、例えば、次のように判定する。取得した出力から、車両100の進行方向後方よりも前方の方が高い位置にある場合であって、かつフットブレーキあるいはハンドブレーキが作動している場合には、車両100が坂道Lsに停止していると判定する。
車両100が坂道Lsに停止している場合には(ステップS101;Yes)、処理部30pは、傾斜センサ41から車両100の傾斜角θを取得する(ステップS102)。そして、この傾斜角θから、車両100を坂道Ls上に停止させるために必要な、必要静止トルクを算出する(ステップS103)。なお、この必要静止トルクは、車両100が坂道に停止している場合において、駆動輪6d1、6d2の駆動軸に生ずるトルクである。
必要静止トルクは、次のように求める。図6−1に示すように、車両100の質量をmとし、重力加速度をgとする場合、車両100が坂道Lsを下ろうとする力Fは式(1)で表すことができる。
F=m×g×sinθ・・・(1)
車両100は、前輪2輪が駆動輪なので、駆動輪1輪当たりでは、F/2の力が作用する。図6−2に示すように、車両100が坂道Ls上に停止している場合、坂道Lsと駆動輪6d1(2)との間には、駆動輪1輪当たりF/2の大きさの摩擦力が作用する。したがって、駆動輪1輪当たりにおける駆動軸の必要静止トルクTd1は、
Td1=rt×F/2=rt×m×g×sinθ/2・・・(2)
となる。ここで、rtは、駆動輪6d1(2)の半径である。車両100の場合、駆動輪は2輪あるので、車両100が坂道Ls上で停止している場合において、車両100が備える駆動装置200には、
Td=rt×m×g×sinθ・・・(3)
の必要静止トルク(駆動輪の駆動軸)が入力される。
式(1)〜(3)により、必要静止トルクTdを求めたら、駆動制御装置10のクラッチ温度比較部11は、クラッチ温度センサ40からクラッチ4の温度tcを取得して、予め定めた規定温度tlと比較する(ステップS104)。クラッチ4の温度tcが前記規定温度tl以上である状態が継続すると、クラッチ4が焼き付くおそれがあるため、かかる状態が継続しないように制御する必要があるからである。この規定温度tlは、例えば、クラッチ4を構成する摩材の耐熱温度から一定のマージン温度を減じた温度とすることができる。
このため、クラッチ4の温度tcが前記規定温度tl以上である場合(ステップS104;No)、ハイブリッドECU30の内燃機関制御部31は、内燃機関1のトルクを低減する(ステップS105)。そして、駆動制御装置10のクラッチ制御部13は、クラッチ4の係合状態を現状よりも緩和することにより、クラッチ4の伝達トルク容量を低減して(ステップS106)、クラッチ4の負荷を低減する。これにより、クラッチ4の過熱を抑制して焼き付きを抑制する。車両保持手段変更部14は、電動機であるM/G50のトルクを増加して(ステップS107)、M/G50により車両100を坂道Ls上に停止させる。このようにすることにより、クラッチ4の耐久性低下を抑制できるとともに、M/G50で車両を坂道Lsに停止させることができるので、車両100の緩やかな後退による違和感を抑制できる。ここで、「クラッチ4の係合状態の緩和」とは、クラッチ4が係合している状態から解除される状態へ移行すること、すなわち、クラッチ4の伝達トルク容量を小さくすることをいう。
クラッチ4の温度tcが前記規定温度tlよりも低い場合(ステップS104;Yes)、クラッチ4にはまだ余裕がある。このときには、クラッチ4の係合状態を調整することにより内燃機関1で車両100を坂道Lsに停止させる、いわゆる半クラッチホールドにより車両100を坂道Lsに停止させてもよい(以下、必要に応じて第1車両停止形態という)。あるいは、内燃機関1で発電手段である発電機51を駆動することにより発生した電力を、電動機であるM/G50に与えて車両100を坂道Lsに停止させてもよい(以下、必要に応じて第2車両停止形態という)。
この実施例では、燃料消費の得失を考慮して、いずれの車両停止形態によるかを決定する。より具体的には、燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて、車両100を坂道Lsに停止させる。このため、第1車両停止形態により車両100を坂道Lsに静止させる場合の燃料消費率QEと、第2車両停止形態よって車両100を坂道Lsに静止させる場合の燃料消費率QMとを求める(ステップS108)。この手順について説明する。
図7は、燃料消費率を求める手順を示すフローチャートである。第1及び第2車両停止形態による燃料消費率を求めるにあたっては、駆動輪6d1、6d2の駆動軸に入力されるトルクが必要である。このトルクは、上記式(1)〜(3)によって求められる必要静止トルクである。燃料消費判定部12は、処理部30pが求め、記憶部30mへ一時的に格納しておいた前記必要静止トルクを取得する(ステップS201)。そして、燃料消費判定部12は、取得した必要静止トルクから、内燃機関1によって車両100を坂道Lsに静止させるために必要な保持トルク(内燃機関の必要トルク)TEと、電動機であるM/G50によって車両100を坂道Lsに静止させるために必要な保持トルク(電動機の必要トルク)TMとを求める。
図8−1は、内燃機関の必要トルクを説明する概念図である。図8−2は、電動機の必要トルクを説明する概念図である。図9−1は、内燃機関のトルクと燃料消費率との関係を示す説明図である。図9−2は、電動機のトルクと損失との関係を示す説明図である。内燃機関1による必要トルクTEは、変速機20の減速比を考慮して求める。半クラッチホールドにより、内燃機関1で車両100を坂道Lsに静止させる場合、シフト位置は1速である。図8−1に示すように、シフト位置が1速である場合、駆動輪6d1、6d2の駆動軸に入力されるトルクは、ファイナルギヤ24f、アウトプットギヤ22o、1速のカウンタギヤ22g1、1速のインプットギヤ21g1を経た後、クラッチ4を介して内燃機関1のクランク軸6へ入力される。シフト位置が1速である場合の総減速比をRE1:1(機関回転数:駆動輪の回転数)とすると、内燃機関1による必要トルクTEは、
E=Td/RE1=rt×m×g×sinθ/RE1・・・(4)
により求めることができる(ステップS202)。
式(4)によって求めた内燃機関1による必要トルクTEがTe3であるとする。このときの燃料消費率QEは、燃料消費判定部12が図9−2に示す関係に内燃機関1による必要トルクTE=Te3を与えることにより、QE=Q1と求めることができる(ステップS203)。
同様に、電動機であるM/G50による必要トルクTMも、変速機20の減速比を考慮して求める。M/G50により車両100を坂道Lsに静止させる場合、この実施例においては、シフト位置は4速である。図8−2に示すように、シフト位置が4速である場合、駆動輪6d1、6d2の駆動軸に入力されるトルクは、ファイナルギヤ24f、アウトプットギヤ22o、4速のカウンタギヤ22g4、M/G50のアウトプットギヤ50gを経た後、M/G50へ入力される。M/G50を選択した場合の総減速比をRM4:1(電動機回転数:駆動輪の回転数)とすると、M/G50による必要トルクTMは、
M=Td/RM4=rt×m×g×sinθ/RM4・・・(5)
により求めることができる(ステップS204)。
式(5)によって求めた電動機による必要トルクTMがTmであるとする。燃料消費判定部12は、電動機による必要トルクTM=Tmから、電動機であるM/G50により車両100を坂道Lsに静止させるために必要な電力を求める(ステップS205)。電動機による必要トルクTM=Tmなので、図9−2に示すように、電動機であるM/G50の損失はWmとなる。すなわち、電動機であるM/G50により車両100を坂道Lsに静止させるためには、Wmの電力が必要になる。
この実施例に係る駆動装置200では、内燃機関1で発電機51を駆動することにより、この電力Wmを発生させる。燃料消費判定部12は、発電機51の発電効率ηを考慮して、内燃機関1が電力Wmを発生させるときに要するトルクを算出する(ステップS206)。内燃機関1が発電機51により電力Wmを発生させるとき、内燃機関1は、
E=Wm×η・・・(6)
の仕事量が必要になる。したがって、このときに要求される内燃機関1の必要トルクTEMは、
EM=Wm×η×k/Ne・・・(7)
で求めることができる(ステップS206)。ここで、Neは内燃機関1の機関回転数であり、kは定数である。
図10は、機関回転数と発電効率との関係の一例を示す説明図である。一般に、発電機51は最も発電効率ηが高くなる回転数がある。この実施例に係る駆動装置200では、内燃機関1により発電機51を駆動するので、発電機51の最も発電効率ηが高くなる機関回転数Neが存在する。図10に示す関係では、内燃機関1の機関回転数がNe2のときに、発電機51の発電効率ηは最も高くなる。このときの発電効率を最大発電効率ηmaxとする。内燃機関1が電力Wmを発生させるときに要するトルクを算出するにあたり、式(7)のηに最大発電効率ηmaxを用いてもよい。このようにすれば、発電効率が高い領域で発電機51を駆動できるので、より燃料消費率を低くできる。
燃料消費判定部12は、式(7)によって求めた内燃機関1の必要トルクTEMでの燃料消費率QMを求める(ステップS207)。この例において、TEM=Te5であるとすると、燃料消費判定部12が図9−2に示す関係に内燃機関1による必要トルクTEM=Te5を与えることにより、QM=Q2と求めることができる(ステップS207)。図9−1に示すように、この例ではQ1<Q2なので、第1車両停止形態、すなわち半クラッチホールドを用いて、内燃機関1により車両100を坂道Lsに停止させる方が、燃料消費を抑制することができる。
第1車両停止形態により車両100を坂道Lsに静止させる場合の燃料消費率QEと、第2車両停止形態によって車両100を坂道Lsに静止させる場合の燃料消費率QMとを求めたら(ステップS108)、燃料消費判定部12が両者を比較する(ステップS109)。QE<QMである場合(ステップS109;Yes)、第1車両停止形態により内燃機関1で車両100を坂道Lsに静止させた方が燃料消費率は小さくなる。このため、クラッチ制御部13がクラッチ4を半クラッチ状態に維持するとともに、車両保持手段変更部14は内燃機関1のトルクを車両100の停止に必要な大きさまで増加させる。これにより、半クラッチホールドを用いて、内燃機関1で車両100を坂道Lsに静止させる(ステップS110)。
E≧QMである場合(ステップS109;No)、第2車両停止形態で車両100を坂道Lsに静止させた方が燃料消費率は小さくなる。このため、内燃機関制御部31が内燃機関1のトルクを低減するとともに(ステップS111)、クラッチ制御部13がクラッチ4を解除して(ステップS112)、車両保持手段変更部14が電動機であるM/G50で車両100を坂道Lsに静止させる(ステップS113)。
なお、この例においては、QE=QMである場合もM/G50により車両100を坂道Lsに静止させているが、この場合、半クラッチホールドを用いて内燃機関1により車両100を坂道Lsに停止させてもよい。また、ステップS112において、クラッチ4を完全に解除せず一部係合させた状態として、M/G50と内燃機関とで分担して車両100を坂道Lsに停止させてもよい。これにより、車両100が発進する際においてはクラッチ4の係合遅れを回避できるので、ドライバビリティが向上する。
ここで、M/G50は、車両搭載上の自由度を向上させるため、できるだけ小型化することが好ましい。M/G50が相対的に小さい場合、発生トルクが大きくなる程、損失が大きくなる。一般に、損失は発生トルクの2乗に比例して増加するので、車両100が坂道で停止する際に、安易にM/G50を用いると、坂道の勾配が大きくなるにしたがって損失、すなわち燃料消費が増加する。
この実施例に係る駆動制御装置10及び駆動装置200では、クラッチ4の係合状態を調整することにより内燃機関1で車両100を坂道Lsに停止させるときの燃料消費率QEと、内燃機関1で発電機51を駆動することにより発生した電力を電動機であるM/G50に与えて車両100を坂道Lsに停止させるときの燃料消費率QMとを比較する。これにより、内燃機関1又はM/G50のうち、燃料消費率の小さい方を用いて車両100を坂道Lsに静止させることができる。その結果、例えば、坂道Lsの勾配が小さいときにはM/G50で、坂道Lsの勾配が大きくなった場合には内燃機関1で、車両100を坂道Lsに停止させて、燃料消費を抑制することができる。
以上、この実施例では、クラッチの温度を監視して、クラッチが焼き付くおそれがある状況のときには、クラッチの係合を緩和又は解除して、電動機により車両を坂道に停止させる。これにより、車両を坂道に停止させつつ、クラッチの焼き付きを抑制できるので、クラッチの耐久性低下を抑制しつつ、車両後退による違和感を抑制できる。
また、この実施例では、電動機により車両を坂道に停止させる場合の燃料消費率と、内燃機関により車両を坂道に停止させる場合の燃料消費率とを比較して、燃料消費率の小さい方で車両を坂道に停止させる。これにより、車両が坂道に停止している場合の燃料消費を抑制できる。特に、電動機が小さい場合には、大きいトルクを発生させると損失、すなわち燃料消費が増大するので、かかる制御は、小型の電動機を用いる場合に特に好ましい。
以上のように、本発明に係る駆動制御装置及び駆動装置は、車両に搭載される駆動装置及びその制御に有用であり、特に、坂道停止時における燃料消費を抑制することに適している。
この実施例に係る車両を示す説明図である。 この実施例に係る駆動装置の詳細を示す説明図である。 この実施例に係る車両が備える駆動装置に関する制御系統の概要を示す説明図である。 この実施例に係る駆動制御装置の構成を示す説明図である。 この実施例に係る駆動制御方法の手順を示すフローチャートである。 必要静止トルクを算出する方法の説明図である。 必要静止トルクを算出する方法の説明図である。 燃料消費率を求める手順を示すフローチャートである。 内燃機関の必要トルクを説明する概念図である。 電動機の必要トルクを説明する概念図である。 内燃機関のトルクと燃料消費率との関係を示す説明図である。 電動機のトルクと損失との関係を示す説明図である。 機関回転数と発電効率との関係の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 内燃機関
4 クラッチ
5 クラッチ制御用アクチュエータ
6d1、6d2 駆動輪
6f1、6f2 後輪
10 駆動制御装置
11 クラッチ温度比較部
12 燃料消費判定部
13 クラッチ制御部
14 車両保持手段変更部
20 変速機
30 ハイブリッドECU
30p 処理部
30m 記憶部
40 クラッチ温度センサ
41 傾斜センサ
50 M/G
51 発電機
52 M/G用インバータ
53 発電機用インバータ
54 バッテリー
100 車両
200 駆動装置

Claims (8)

  1. 車両に搭載されて、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達するとともに、前記内燃機関の駆動力はクラッチを介して前記駆動輪に伝達される駆動装置を制御するものであり、
    前記クラッチの温度を規定温度と比較するクラッチ温度比較部と、
    前記車両が坂道に停止する場合において、前記クラッチの温度が前記規定温度以上である場合には、前記クラッチの係合状態を現状よりも緩和、又は解除するクラッチ制御部と、
    前記クラッチの係合状態が現状よりも緩和、又は解除されたときには、前記電動機により前記車両を停止させる車両保持手段変更部と、
    を含んで構成されることを特徴とする駆動制御装置。
  2. 車両に搭載されて、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達するとともに、前記内燃機関の駆動力はクラッチを介して前記駆動輪に伝達される駆動装置を制御するものであり、
    前記クラッチの係合状態を調整することにより前記内燃機関で前記車両を坂道に停止させる第1車両停止形態を用いるときの燃料消費率と、前記内燃機関で発電手段を駆動することにより発生した電力を前記電動機に与えて前記車両を坂道に停止させる第2車両停止形態を用いるときの燃料消費率とを比較する燃料消費判定部と、
    燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて前記車両を坂道上に停止させる車両保持手段変更部と、
    を含んで構成されることを特徴とする駆動制御装置。
  3. 車両に搭載されて、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達するとともに、前記内燃機関の駆動力はクラッチを介して前記駆動輪に伝達される駆動装置を制御するものであり、
    前記クラッチの温度を規定温度と比較するクラッチ温度比較部と、
    前記車両が坂道上に停止する場合に、前記クラッチの温度が前記規定温度よりも低い場合には、前記クラッチの係合状態を調整することにより前記内燃機関で前記車両を坂道に停止させ第1車両停止形態を用いるときの燃料消費率と、前記内燃機関で発電手段を駆動することにより発生した電力を前記電動機に与えて前記車両を坂道に停止させる第2車両停止形態を用いるときの燃料消費率とを比較する燃料消費判定部と、
    燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて前記車両を坂道上に停止させる車両保持手段変更部と、
    を含んで構成されることを特徴とする駆動制御装置。
  4. 前記発電手段の発電効率が最も高くなる状態で燃料消費率を比較することを特徴とする請求項2又は3に記載の駆動制御装置。
  5. 車両に搭載されるとともに、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達する駆動装置であって、
    前記内燃機関と前記駆動輪との間に介在するクラッチと、
    前記クラッチの係合状態を調整するとともに、前記車両が坂道上に停止するときには、前記クラッチの係合状態を緩和して前記内燃機関により前記車両を坂道上に停止させることのできるクラッチ制御手段と、
    前記クラッチの温度を検出するクラッチ温度検出手段と、を備え、
    前記車両が坂道上に停止する場合において、前記クラッチ温度検出手段が規定温度以上の前記クラッチの温度を検出したときには、前記クラッチの係合状態を現状よりも緩和、又は解除するとともに、前記電動機により前記車両を停止させることを特徴とする駆動装置。
  6. 車両に搭載されるとともに、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達する駆動装置であって、
    前記内燃機関と前記駆動輪との間に介在するクラッチと、
    前記内燃機関により駆動されて電力を発生する発電手段と、
    前記クラッチの係合状態を調整するとともに、前記車両が坂道上に停止するときには、前記クラッチの係合状態を緩和して前記内燃機関により前記車両を坂道上に停止させることのできるクラッチ制御手段と、を備え、
    前記内燃機関により前記車両を坂道上に停止させる第1車両停止形態を用いるときの燃料消費率と、前記内燃機関により前記発電手段を駆動して発生した電力を前記電動機に与えて前記車両を坂道上に停止させる第2車両停止形態を用いるときの燃料消費率とを比較して、燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて前記車両を坂道上に停止させることを特徴とする駆動装置。
  7. 車両に搭載されるとともに、内燃機関又は電動機の少なくとも一方の駆動力を駆動輪に伝達する駆動装置であって、
    前記内燃機関の駆動力を断続するクラッチと、
    前記内燃機関により駆動されて電力を発生する発電手段と、
    前記クラッチの係合を調整するとともに、前記車両が坂道上に停止しているときには、前記クラッチの係合状態を緩和して前記車両を坂道上に停止させるクラッチ制御手段と、
    前記クラッチの温度を検出するクラッチ温度検出手段と、を備え、
    前記車両が坂道上に停止する場合に、前記クラッチ温度検出手段が規定温度よりも低い前記クラッチの温度を検出したときにおいては、
    前記内燃機関により前記車両を坂道上に停止させる第1車両停止形態を用いるときの燃料消費率と、前記内燃機関により前記発電手段を駆動して発生した電力を前記電動機に与えて前記車両を坂道上に停止させる第2車両停止形態を用いるときの燃料消費率とを比較して、燃料消費率の小さい車両停止形態を用いて前記車両を坂道上に停止させることを特徴とする駆動装置。
  8. 前記発電手段の発電効率が最も高くなる状態で燃料消費率を比較することを特徴とする請求項6又は7に記載の駆動装置。
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