JP2005324677A - ディスクブレーキの制振制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電力消費が抑えられ、かつ制御回路を簡素化できるディスクブレーキの制振制御装置を提供する。
【解決手段】 加振装置8により、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキ1のブレーキ系の共振周波数でディスクブレーキを加振する。すなわち、ディスクブレーキを構成するキャリパやディスクロータやブレーキパッドなどのブレーキ系において発生する振動は、ブレーキ系の共振周波数域で最も大きくなる。このため、加振装置8での振動を可聴域外の周波数とすることで音の発生を抑制しつつ、さらに、ブレーキ系の共振周波数とすることで効率良くブレーキ鳴きを抑制することが可能となる。これにより、ブレーキ鳴き抑制に必要とされる消費電力を抑えることが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】 加振装置8により、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキ1のブレーキ系の共振周波数でディスクブレーキを加振する。すなわち、ディスクブレーキを構成するキャリパやディスクロータやブレーキパッドなどのブレーキ系において発生する振動は、ブレーキ系の共振周波数域で最も大きくなる。このため、加振装置8での振動を可聴域外の周波数とすることで音の発生を抑制しつつ、さらに、ブレーキ系の共振周波数とすることで効率良くブレーキ鳴きを抑制することが可能となる。これにより、ブレーキ鳴き抑制に必要とされる消費電力を抑えることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ディスクブレーキにおける鳴きを防止するために、鳴きの原因となるディスクブレーキの振動をディスクブレーキに対して振動を与えることで抑制するディスクブレーキの制振制御装置に関するものである。
従来のディスクブレーキの制振制御装置として、特許文献1と特許文献2に示されるものがある。
特許文献1に示されるディスクブレーキの制振制御装置では、振動センサによってディスクロータに押し付けられるブレーキパッドの振動を検知し、ブレーキパッドの振動が検知されたときに、加振アクチュエータによって可聴域外の振動をブレーキパッドに加えることで、ブレーキ鳴きを抑制するようにしている。
また、特許文献2に示されるディスクブレーキの制振制御装置では、振動センサによってディスクロータに押し付けられるブレーキパッドの振動を検知し、圧電素子にて検知された振動と逆位相の振動をブレーキパッドに与えることで、鳴きの原因となるディスクロータの振動を押さえ、ブレーキ鳴きを抑制するようにしている。
特開平4−54324号公報
特開平8−320038号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に記載のディスクブレーキの制振制御装置では、以下のような問題がある。
特許文献1に示されるディスクブレーキの制振制御装置では、ブレーキパッドの振動を検知したときに、単に可聴域外の振動をブレーキパッドに加えるようにしただけであるため、振動を発生させるために必要とされるエネルギーの割には、効率的な鳴き抑制効果を得ることができない。すなわち、本発明者らは、ディスクブレーキを構成するキャリパやディスクロータやブレーキパッドなどのブレーキ系において発生する振動は、ブレーキ系の共振周波数域で最も大きくなることを確認している。このため、このブレーキ系の共振周波数と無関係な振動をブレーキパッドに与えたとしても、効率的な鳴き抑制効果が得られず、振動発生のための電力消費が多大になるという問題を発生させる。
また、特許文献2に示されるディスクブレーキの制振制御装置では、様々なモードの鳴きに対応した逆位相の振動を発生させられるように、圧電素子の駆動を行う制御回路の回路定数を各モードに合わせて調整しなければならない等、複雑な制御回路が必要になるという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、電力消費が抑えられ、かつ制御回路を簡素化できるディスクブレーキの制振制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1ないし5に記載の発明では、ディスクブレーキ(5)の鳴き発生領域での振動を検出する振動検出手段(6、20)と、ディスクブレーキを加振する加振手段(8、20)と、加振手段によるディスクブレーキの加振を制御する加振制御手段(10、12)とを有し、加振制御手段が振動検出手段の検出結果に応じて加振手段を制御することでブレーキ鳴きを抑制するディスクブレーキの制振制御装置であって、加振制御手段は、加振手段によって、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキを構成するブレーキ系の共振周波数でディスクブレーキの加振を行うことにより、ブレーキ鳴きの抑制を行うことを特徴としている。
このように、加振手段により、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキのブレーキ系の共振周波数でディスクブレーキを加振するようにしている。すなわち、ディスクブレーキを構成するブレーキ系において発生する振動は、ブレーキ系の共振周波数域で最も大きくなる。このため、加振手段での振動を可聴域外の周波数とすることで音の発生を抑制しつつ、さらに、ブレーキ系の共振周波数とすることで効率良くブレーキ鳴きを抑制することが可能となる。これにより、ブレーキ鳴き抑制に必要とされる消費電力を抑えることが可能となる。
請求項2に記載の発明では、振動検出手段は、ディスクブレーキの振動に応じた検出信号を出力するようになっており、加振制御手段は、振動検出手段が出力する検出信号に基づいて、加振手段に、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキを構成するブレーキ系の共振周波数となる自励振動を発生させるようになっていることを特徴としている。
このように、振動検出手段の検出信号に基づいて、加振手段を用いてディスクブレーキを自励振動させ、ブレーキ鳴きを抑制することが可能となる。このようにしても、請求項1と同様の効果を得ることが可能である。
この場合、請求項3に示されるように、検出信号から可聴域外帯域の周波数を通過させる可聴域外帯域通過手段(12)を設け、加振制御手段にて、フィルタ手段通過後の検出信号からディスクブレーキの振動の速度に応じた電圧を加振手段に印加するようにすれば、可聴域外帯域のブレーキ系の共振周波数で自励振動を発生させることができる。
請求項4に記載の発明では、加振手段と振動検出手段とは、これら双方の機能を兼ねた振動検出加振手段(20)によって構成されていることを特徴としている。
このような振動検出加振手段によって加振手段と振動検出手段を構成することが可能である。これにより、より制振制御装置の構成の簡素化を図ることが可能となり、装置の低コスト化を図ることが可能となる。
請求項5に記載の発明では、振動検出手段は、ディスクブレーキが鳴き発生領域で振動していることを検出したときに、検出信号を加振制御手段に送るスイッチ手段(11)を備えていることを特徴としている。
このようなスイッチ手段を備えることにより、ブレーキ鳴きが発生したと想定されるときにのみ、加振手段による加振を行うことができる。これにより、常に加振を行う場合と比べて、ブレーキ鳴き抑制に必要とされる電力消費を抑えることも可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態を適用したディスクブレーキの制振制御装置のブロック構成を図1に示す。以下、この図に基づいて本実施形態におけるディスクブレーキの制振制御装置の構成について説明する。
本発明の一実施形態を適用したディスクブレーキの制振制御装置のブロック構成を図1に示す。以下、この図に基づいて本実施形態におけるディスクブレーキの制振制御装置の構成について説明する。
本実施形態の制振制御装置は、ディスクブレーキ1における鳴き抑制に用いられる。ディスクブレーキ1は、キャリパ2内に設置された円筒状ピストン3の先端と、この円筒状ピストン3とは反対側に位置するキャリパ2の内壁とのそれぞれにブレーキパッド4a、4bを備え、ドライバがブレーキペダルを踏み込むことで発生する液圧によって円筒状ピストン3を駆動することにより、ディスクロータ5の両端面をブレーキパッド4a、4bで挟み込み、制動力を発生させるものである。
制振制御装置は、ブレーキパッド4bに取り付けられた振動センサ6、ピストン7および加振装置8に加え、鳴き検出回路9と鳴き制御回路10とスイッチ部11とを有して構成されている。
振動センサ6は、キャリパ2の内壁に取り付けられたブレーキパッド4bにおけるディスクロータ5と反対側の端面に備えられている。この振動センサ6は、ブレーキパッド4bの振動に応じた検出信号を出力することで、ブレーキパッド4bを通じてディスクブレーキの振動を検出できるようになっている。例えば、振動センサ6は、加速度センサによって構成され、振動に応じた検出信号として、振動加速度に応じた信号を出力する。この振動センサ6が本発明の振動検出手段に相当するものである。
ピストン7は、円筒状ピストン3の中空部に配置され、円筒状ピストン3と連動してブレーキパッド3aをディスクロータ5に押し付ける方向もしくはディスクロータ5から離れる方向に動くようになっている。これにより、ピストン7の先端位置からブレーキパッド4aまでの距離が所定距離となるように保たれるようになっている。
加振装置8は、ピストン7の先端位置、つまりブレーキパッド4aにおけるディスクロータ5と反対側の端面と対向するように配置されている。加振装置8は、例えば電圧が印加されると、その電圧の周波数に応じた振動を行う圧電素子などによって構成されている。この加振装置8によりブレーキパッド4aを振動させられるようになっている。この加振装置8が本発明の加振手段に相当するものである。
鳴き検出回路9は、振動センサ6からの検出信号を受け取り、その検出信号からブレーキ鳴きが発生していると想定される振動が発生していることを検出し、そのような振動が検出されるか否かでスイッチ部11のオンオフを制御するようになっている。
具体的には、鳴き検出回路9は、バンドパスフィルタ回路9aと振幅検出回路9bとを有して構成されている。
バンドパスフィルタ回路9aは、振動センサ6の検出信号から鳴き発生周波数帯域の周波数成分を抽出するものである。なお、ここでいう鳴き発生周波数帯域とは、ブレーキ鳴きが発生すると想定される周波数として周知のものであり、例えば、1kHz〜16kHzがこの鳴き発生周波数帯域となる。
振幅検出回路9bは、バンドパスフィルタ回路9aを通過後の検出信号の振幅を検出すると共に、その振幅を所定のしきい値とを比較し、検出された振幅が所定のしきい値を超えた場合には、ブレーキ鳴きが発生していると想定して、スイッチ部11をオンさせる信号を出力するものである。この振幅検出回路9bには、例えば、所定期間に検出された検出信号を平均化する平滑回路が備えられ、この平滑回路での平均化後の検出信号の振幅が所定のしきい値と比較されるようになっている。
鳴き制御回路10は、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキ1を構成するキャリパ2、円筒ピストン3、ブレーキパッド4a、4bおよびディスクロータ5等のブレーキ系の共振周波数の電圧を印加するものである。この鳴き制御回路10が、本発明の加振制御手段に相当するものであり、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキのブレーキ系の共振周波数の電圧を発生させる電圧発生源10aで構成されている。この電圧発生源10aが発生させる電圧が、スイッチ部11を通じて、加振装置8へ印加されるようになっている。
スイッチ部11は、鳴き検出回路9における振幅検出回路9bの出力によってオンオフ制御されるもので、振幅検出回路9aによって検出信号の振幅が所定のしきい値を超えていると判定されたときに、オンされるようになっている。このスイッチ部11がオンされているときに、鳴き制御回路10における電圧発生源10aから加振装置8への電圧供給が成される。
続いて、本実施形態における制振制御装置を用いたブレーキ鳴き防止の作動について説明する。
まず、図示しないブレーキペダルがドライバによって踏み込まれ、ブレーキパッド4a、4bによってディスクロータ5が挟み込まれると、これらの間に発生する摩擦力に基づいて制動力が発生させられる。このとき、ディスクロータ5に振動が発生すると、その振動がブレーキパッド4bに伝わり、振動センサ6からブレーキパッド4bの振動に応じた検出信号が出力される。そして、この検出信号が鳴き検出回路9に伝えられる。
鳴き検出回路9では、まず、バンドパスフィルタ回路9aにて検出信号のうち鳴き周波数帯域の周波数のものが抽出される。続いて、バンドパスフィルタ回路9aを通過後の検出信号の振幅、もしくはその検出信号が平均化されたものの振幅が所定のしきい値を超えているか否かが判定され、所定のしきい値を超えていると判定されたときには、スイッチ部11をオンさせるための信号が出力される。
そして、スイッチ部11がオンされると、鳴き制御回路10における電圧発生源10aにて、可聴域外であり、かつ、ディスクブレーキ1を構成するブレーキ系の共振周波数の電圧が加振装置8に印加される。これにより、加振装置8が、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキ1のブレーキ系の共振周波数でブレーキパッド4aを振動させ、それがディスクロータ5にも伝えられ、ブレーキ鳴きを発生させる要因となる振動を打ち消すことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の制振制御装置では、加振装置8により、可聴域外で、かつ、ディスクブレーキ1のブレーキ系の共振周波数でブレーキパッド4aを振動させ、ディスクロータを加振するようにしている。すなわち、ディスクブレーキを構成するキャリパやディスクロータやブレーキパッドなどのブレーキ系において発生する振動は、ブレーキ系の共振周波数域で最も大きくなる。このため、加振装置8での振動を可聴域外の周波数とすることで音の発生を抑制しつつ、さらに、ブレーキ系の共振周波数とすることで効率良くブレーキ鳴きを抑制することが可能となる。これにより、ブレーキ鳴き抑制に必要とされる消費電力を抑えることが可能となる。
また、本実施形態による制振制御装置では、ブレーキ鳴きが発生したと想定されるときにのみ、加振装置8によるブレーキパッド4aの加振を行うようにしている。このため、常に加振を行う場合と比べて、ブレーキ鳴き抑制に必要とされる電力消費を抑えることも可能となる。
なお、ここでは、ブレーキ鳴きが発生したと想定されるときにのみ、加振装置8による加振を行うようにしたが、ブレーキペダルの操作を検出するペダル操作センサ、例えば踏力センサ等からの検出信号が得られたときに、常に加振を行うようにしても良い。ただし、この場合には、ブレーキ鳴きが発生しているか否かに関わらず、加振装置8による加振を行うことになるため、ブレーキ鳴き抑制に必要とされる電力消費の抑制効果が少なくなる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図2は、本実施形態におけるディスクブレーキの制振制御装置のブロック構成を示したものである。
本発明の第2実施形態について説明する。図2は、本実施形態におけるディスクブレーキの制振制御装置のブロック構成を示したものである。
本実施形態は、第1実施形態の制振制御装置に対し、振動センサ8で検出されたブレーキパッド4bの振動に基づいて、加振装置8がブレーキパッド4aに加える振動を調整する自励振動制御を行わせるようにした点が異なり、その他の部分については同様である。したがって、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態の制振制御装置では、振動センサ8の検出信号が入力されるハイパスフィルタ回路12を備えていることに加え、鳴き制御回路10がこの可聴域外帯域通過回路12を通過後の検出信号に基づいて加振装置8に印加する電圧を調整するようになっている点が第1実施形態と異なる。
可聴域外帯域通過回路12は、ハイパスフィルタ回路12aを備えた構成となっている。このハイパスフィルタ回路12は、検出信号から可聴域外帯域の周波数成分を抽出し、可聴域の周波数成分を除去するためのものである。ここでいう可聴域外帯域通過回路12が本発明でいう可聴域外帯域通過手段に相当するものである。
鳴き制御回路10は、振動速度検出回路10bと振幅検出回路10cとゲイン調整回路10dとを備えた構成となっている。これら振動速度検出回路10b、振幅検出回路10cおよびゲイン調整回路10dが本発明の加振制御手段に相当するものである。
振動速度検出回路10bは、ハイパスフィルタ回路12aを通過後の検出信号から、振動速度成分を検出するものである。例えば、振動センサ6が加速度センサであり、振動加速度に応じた信号を出力するものであった場合には、その検出信号を1回積分することによって振動速度成分を求めるようにしている。これにより求められた振動速度が、加振装置8はブレーキパッド4aに与える振動の速度となる。
振幅検出回路10cは、ハイパスフィルタ回路12aを通過後の検出信号の振幅を検出するものである。
ゲイン調整回路10dは、振幅検出回路10cによって検出された振幅に基づいて、加振装置8がブレーキパッド4aに加える振動の大きさを決定するゲインの調整を行うものである。すなわち、振幅検出回路10cによって検出された振幅の大きさに応じてゲインを調整し、鳴きを抑制できる程度の自動振動レベルとするので、低消費で鳴きを抑制できる。
このゲイン調整回路10dにより、振動速度検出回路10bによって検出された振動速度に対応する振動のゲイン(振幅)が調整される。
本実施形態では、振動速度検出回路10bによって検出された振動速度成分の信号を正帰還するようにゲインを設定している。つまり、振動の速度成分は、振動系の減衰成分に相当し、負帰還であればダンパとして働き制振を行うのに対し、これとは逆の正帰還とすれば、自励振動を発生させることが可能となるのである。
このようにして、正帰還するように設定されたゲインを有する振動が加振装置8によりブレーキパッド4aに加えられ、ブレーキ鳴きを発生させる要因となる振動を打ち消すようになっている。
このように構成される本実施形態の制振制御装置によれば、振動センサ6の検出信号に基づいて、加振装置8を自励振動させ、ブレーキ鳴きを抑制することが可能となる。このように可聴域外の自励振動を利用すれば、経時変化などの共振周波数変化にも追従し、かつ、鳴きを抑制できる必要十分な一定の振幅レベルすることが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。図3は、本実施形態におけるディスクブレーキの制振制御装置のブロック構成を示したものである。
本発明の第3実施形態について説明する。図3は、本実施形態におけるディスクブレーキの制振制御装置のブロック構成を示したものである。
本実施形態は、第2実施形態の制振制御装置に対し、振動センサと加振装置とを兼ねた構成とした点が異なり、その他の部分については同様である。したがって、本実施形態では、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図3に示されるように、本実施形態の制振制御装置では、第2実施形態で示した振動センサ6と加振装置8(図2参照)を兼ねた振動検出加振装置20を備えた構成とし、この振動検出加振装置20に流される電流値に基づいてディスクロータ5の振動の検出を行うセルフセンシング回路21を備えた構成としている。
振動検出加振装置20は、例えば圧電素子によって構成され、鳴き制御回路10から電圧が印加されたときの圧電素子の変位に基づいてブレーキパッド4aの加振を行うと共に、そのときに圧電素子に流れる電流の値を検出し、検出信号としてセルフセンシング回路21に送るものである。すなわち、圧電素子が変位したときに、圧電素子のインピーダンスが変化し、圧電素子に流れる電流の電流値が変動することから、その電流値に基づいて圧電素子の振動を検出することができるのである。この振動検出加振装置20が本発明の制振検出加振手段に相当するものである。
セルフセンシング回路21は、振動検出加振装置20から伝えられる検出信号を増幅するなど、必要に応じた信号処理を行うことで、ディスクロータ5の振動に応じた検出信号を出力するものである。そして、このセルフセンシング回路21が出力する検出信号に基づいて、鳴き検出回路9によるブレーキ鳴きの検出や鳴き制御回路10による振動検出加振装置20への鳴き抑制のための電圧印加などが行われるようになっている。このセルフセンシング回路21に関しては、例えば、TECHNICAL DIGEST OF THE 12TH SENSOR SYMPOSIUM, 1994. pp.67-70において公知のものとなっていることから、詳細については省略する。
このように、振動センサと加振装置とを兼ねた振動検出加振装置20とし、セルフセンシング回路を用いることにより、より制振制御装置の構成の簡素化を図ることが可能となり、装置の低コスト化を図ることが可能となる。
(他の実施形態)
第2実施形態では、ゲイン調整回路10dにて、振幅検出回路10cの検出結果に応じたゲインが設定されるようになっているが、これを一定値とすることも可能である。すなわち、第2実施形態によれば、振幅検出回路10cにより、それに応じたゲインが設定されることになり、鳴き抑制ができる程度の自励振動レベルを達成できれるように自動的に調整しているが、ゲインを一定値とすれば、前述の効果を得ることができなくなるが、ゲイン調整回路10dの構成を簡略化できると共に振幅検出回路10cを削除することが可能となる。
第2実施形態では、ゲイン調整回路10dにて、振幅検出回路10cの検出結果に応じたゲインが設定されるようになっているが、これを一定値とすることも可能である。すなわち、第2実施形態によれば、振幅検出回路10cにより、それに応じたゲインが設定されることになり、鳴き抑制ができる程度の自励振動レベルを達成できれるように自動的に調整しているが、ゲインを一定値とすれば、前述の効果を得ることができなくなるが、ゲイン調整回路10dの構成を簡略化できると共に振幅検出回路10cを削除することが可能となる。
1…ディスクブレーキ、2…キャリパ、3…円筒状ピストン、4a、4b…ブレーキパッド、5…ディスクロータ、6…振動センサ、7…ピストン、8…加振装置、9…鳴き検出回路、9a…バンドパスフィルタ回路、9b…振幅検出回路、10…鳴き制御回路、10a…電圧発生源、10b…振動速度検出回路、10c…振幅検出回路、10d…ゲイン調整回路、11…スイッチ部、20…振動検出加振回路、21…セルフセンシング回路。
Claims (5)
- ディスクブレーキ(5)の鳴き発生領域での振動を検出する振動検出手段(6、20)と、
前記ディスクブレーキを加振する加振手段(8、20)と、
前記加振手段による前記ディスクブレーキの加振を制御する加振制御手段(10、12)とを有し、前記加振制御手段が前記振動検出手段の検出結果に応じて前記加振手段を制御することでブレーキ鳴きを抑制するディスクブレーキの制振制御装置であって、
前記加振制御手段は、前記加振手段によって、可聴域外で、かつ、前記ディスクブレーキを構成するブレーキ系の共振周波数で前記ディスクブレーキの加振を行うことにより、前記ブレーキ鳴きの抑制を行うことを特徴とするディスクブレーキの制振制御装置。 - 前記振動検出手段は、前記ディスクブレーキの振動に応じた検出信号を出力するようになっており、
前記加振制御手段は、前記振動検出手段が出力する検出信号に基づいて、前記加振手段に、前記可聴域外で、かつ、前記ディスクブレーキを構成するブレーキ系の共振周波数となる自励振動を発生させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキの制振制御装置。 - 前記検出信号から可聴域外帯域の周波数を通過させる可聴域外帯域通過手段(12)を備え、
前記加振制御手段は、前記可聴域外帯域通過手段を通過後の前記検出信号から前記ディスクブレーキの振動の速度に応じた電圧を前記加振手段に印加するようになっていることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキの制振制御装置。 - 前記加振手段と前記振動検出手段とは、これら双方の機能を兼ねた振動検出加振手段(20)によって構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のディスクブレーキの制振制御装置。
- 前記振動検出手段は、前記ディスクブレーキが鳴き発生領域で振動していることを検出したときに、前記検出信号を前記加振制御手段に送るスイッチ手段(11)を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のディスクブレーキの制振制御装置。
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