JP2005323141A - 撮像装置、カメラ、及び信号処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 入射光に対応した第1のRGB信号の積算値の比(ΣR1/ΣG1)に応じて第1〜第3の係数(k1、k2、k3)を定め、第1のRGB信号に、予め定めた係数を掛けて加算した結果(aR1+bG1+cB1)に第1〜第3の係数を乗算し、その乗算結果を、第1のRGB信号から減算して第2のRGB信号(R2、G2、B2)を得る。第1〜第3の係数は、比(ΣR1/ΣG1)に基づいて、第2のRGB信号を画面毎に積算することにより得られる第2のRGBの積算値(ΣR2、ΣG2、ΣB2)が、ターゲットとして予め定めた色信号の画面毎の積算値(ΣR0、ΣG0、ΣB0)に近似するように定められる。
【選択図】 図1
Description
通常撮像素子として用いるCCD(Charge Coupled Device)センサー又はCMOS(Complimentary Metal Oxide)センサを一枚だけで撮像装置を構成する場合、即ち、単板式のセンサーにおいては、色分解を行う色フィルタとして、画素ごとに異なる色のものがセンサー上に設けられている。
赤(R)、緑(G)、青(B)の色信号を得るには、R、G、Bに対応する光の帯域を透過させる、R、G、Bの原色フィルタを用いる場合と、マジェンタ(Mg)、シアン(Cy)、イエロー(Ye)、Gの補色フィルタを用いる場合がある。上記のいずれの色フィルタも染料もしくは顔料を用いて目的の色を透過させるようにその分光透過特性が設計されているが、近赤外領域でも一定の透過率を有する。また、撮像素子の光電変換部は主にシリコン(Si)などの半導体で構成されているため、光電変換部の分光感度特性は波長の長い近赤外光まで感度を有している。よって、色フィルタを具備した撮像素子から得られた信号は近赤外領域の光線にも反応している。
また、IRCFを設置せずにホワイトバランスを取り、IRCFを設置したときに輝度信号を生成するR、G、B信号の混色比とは異なる混色比で輝度信号を生成することで感度向上を図る技術も提案されている(特許文献2、3参照)。
入射光を受けて、入射光に対応した第1の赤、緑、青の色信号を出力する色信号生成手段と、
前記色信号生成手段から得られた第1の赤、緑、青の色信号を画面毎に積算することにより、第1の赤、緑、青の積算値を得る積算手段と、
前記積算手段から得られた第1の赤の積算値と第1の緑の積算値の比、又は第1の青の積算値と第2の緑の積算値の比を算出する除算手段と、
前記除算手段から得られた前記比に応じて第1乃至第3の係数を定める係数生成手段と、
前記色信号生成手段から得られる第1の赤、緑、青の色信号に、予め定めた係数を掛けて加算した信号を得る加算手段と、
前記加算手段の出力値に前記第1の係数を乗算する第1の乗算手段と、
前記加算手段の出力値に前記第2の係数を乗算する第2の乗算手段と、
前記加算手段の出力値に前記第3の係数を乗算する第3の乗算手段と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の赤の色信号から、前記第1の乗算手段より得られる信号を減じて第2の赤の色信号を算出する第1の減算手段と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の緑の色信号から、前記第2の乗算手段より得られる信号を減じて第2の緑の色信号を算出する第2の減算手段と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の青の色信号から、前記第3の乗算手段より得られる信号を減じて第2の青の色信号を算出する第3の減算手段と
を具備し、
前記係数生成手段は、前記比に基づいて、前記第2の赤、緑、青の色信号を画面毎に積算することにより得られる第2の赤、緑、青の積算値が、ターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号の画面毎の積算値に近似するように前記第1乃至第3の係数を定める
ことを特徴とする撮像装置
を提供する。
図1はこの発明の実施の形態1による撮像装置を示す概略構成図である。図示のように、この撮像装置は、撮像手段1と、増幅手段2と、A/D変換器(ADC)3と、直流成分再生手段(DC再生手段)4と、ホワイトバランス手段(WB)5と、ガンマ(γ)補正手段6と、輝度色差信号生成手段7と、積算手段8と、除算手段9と、係数生成手段10と、加算手段11と、乗算手段12、13、14と、減算手段15r、15g、15bとを有する。
撮像素子22の複数の光電変換素子は、例えば図2(a)に示すようにベイヤ(Bayer)型に配置された、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に対応する分光透過率を有する色フィルタ23で覆われている。
なお、ここで、積算値の比はその分母をG信号としたが、逆数であっても良い(実質的に同じことである)問題ないが、本願ではG信号を分母とした比にて説明する。
さらにまた、後述のように、積算手段8が、DC再生手段4から出力される第1のB信号B1及びG信号G1をそれぞれ複数の画素に亘って、例えば画面全体に亘って積算し、B信号の積算値ΣB1及びG信号の積算値ΣG1を求め、除算手段9が積算手段8からのB信号の第1の積算値ΣB1とG信号の第1の積算値ΣG1とを受けて、これらの積算値の相互間の比ΣB1/ΣG1(又はその逆数)を算出して出力するように構成されていても良い。
a×R1+b×G1+c×B1
(a、b、cは定数、R1、G1、B1は各信号の値)
を算出する。
第1の減算手段15rは、第1のR信号R1から、第1の乗算手段12の出力(k1×(a×R1+b×G1+c×B1))を減ずる。
第2の乗算手段13は、加算手段11の出力値に、係数生成手段10より出力される第2の係数k2を乗じて乗算結果k2×(a×R1+b×G1+c×B1)を出力する。
第2の減算手段15gは、第1のG信号G1から、第2の乗算手段13の出力(k2×(a×R1+b×G1+c×B1))を減ずる。
第3の乗算手段14は、加算手段11の出力値に、係数生成手段10より出力される第3の係数k3を乗じて乗算結果k3×(a×R1+b×G1+c×B1)を出力する。
第3の減算手段15bは、第1のB信号B1から、第3の乗算手段14の出力k3×(a×R1+b×G1+c×B1)を減ずる。
上記のターゲットとしては、予め定めた赤、緑、青の色信号は、色信号生成手段20と減算手段15r、15g、15bの総合的な特性が人間の色覚特性又はそれを線形変換することによって得られる分光感度特性を有するときに得られる色信号、或いは色信号生成手段20と減算手段15r、15g、15bの総合的な特性がCIE1931等色関数又はそれを線形変換することによって得られる等色関数に近似した分光応答度特性を有するときに得られる色信号が用いられる。
ホワイトバランス手段5は一般被写体の、画面内のすべての画素についての積算した色は無彩色であるというエバンスの原理に基づき、ホワイトバランス手段5の出力R3,G3,B3の積算値ΣR3、ΣB3、ΣG3の値が等しくなるように、内部の3つの増幅手段の利得を変化させてホワイトバランスを得るための処理を行う。
ホワイトバランス手段5は、例えば図3に示すように、減算手段15r、15g、15bからの第2のR,G,Bの信号R2,G2,B2を受けて増幅する増幅手段51r、51g、51bと、増幅手段51r、51g、51bの出力R3,G3,B3をそれぞれ、複数の画素について、例えば画面内のすべての画素について積算して積算値ΣR3,ΣG3,ΣB3を出力する積算手段52r、52g、52bと、積算手段52r、52g、52bからの積算値ΣR3,ΣG3,ΣB3を受けてこれに基づき増幅手段51r、51g、51bの増幅利得を制御する利得制御手段53とを有する。
図5に撮像手段1のR、G、B信号の分光感度特性r(λ)、g(λ)、b(λ)を実線で示す。図5に示すようにRの色フィルタは近赤外領域の透過率も比較的高いため、近赤外線を撮像素子111に入射させる。また、Bの光を入射するためのBの色フィルタや、Gの光を入射するためのGの色フィルタも同様に近赤外領域に一定の透過率を有する。これは、RGBの色フィルタは通常それぞれの色を含んだ染料や顔料を用いてフィルタを構成するが、その分光透過率は構成する材質に依存し、長波長側の可視域から近赤外領域に掛けて再び透過率が上がる特性を有しているためである。
撮像手段1から得られた信号に対する処理により、近赤外領域から得られる余分な信号成分を元の信号から除去することができれば、IRCFを用いずに良好な色再現性を実現することができる。ここでの色再現性とは人間の目で見える色に略一致させることであり、かつ目で違うものに見える色は違う色に、同じものに見える色は同じ色に再現することを意味する。
図6に完全反射体(全波長において分光反射率が均一)を被写体とし、光源としてハロゲンランプや太陽光など黒体輻射を行う照明を用いた場合に、除算手段9から得られる積算値の比ΣR1/ΣG1と積算値の比ΣB1/ΣG1の関係を○印及びこれを結ぶ鎖線にて示す。また、異なる色温度の照明の分光特性の例を図7および図8に示す。
図6に示すように、積算値の比ΣR1/ΣG1と積算値の比ΣB1/ΣG1の関係は、黒体輻射に準ずる照明(太陽光、フィラメント発光)の色温度の値に応じて線状の軌跡で表されるため、積算値の比のいずれかが分れば他方の積算値の比及び色温度が一義的に求まる。
sRGBの等色関数(既知の値)と完全反射体と上記の照明の分光特性(既知の値)を掛け合わせ、全波長において積算することにより得られる色信号の値R0、G0、B0を、カラーターゲットに対応する信号とし、これを画面全体にわたって積算することにより得られる積算値ΣR0、ΣG0、ΣB0相互間の比ΣR0/ΣG0及びΣB0/ΣG0を、図6において、●印及びこれを結ぶ実線で示す。
図6にて示される鎖線上の各点と実線の対応する点との差(破線で示す)が不必要とする近赤外領域での信号成分の積算値を表すこととなる。
図10の各パッチの分光反射率において、可視域外の長波長側(780nm以上)を大局的にみるとその分光特性は変化がほぼ一様と見ることができ、すなわちエバンスの原理は可視域に留まらず近赤外領域を含む波長領域でも成り立つと考えることができる。よって、図6に示した正しい色再現性を実現するために不要な信号成分の積算値をすべての色から全体的に除去すれば、ターゲットカラーに近似できると考えることができる。除去すべき不要信号は例えば、以下のようにして求める。
一般にR,G,B信号を所定の割合(a:b:c)で合成すれば、即ち、a・R+b・G+c・Bの演算により、輝度及び色を表す信号が得られる。RGB信号が可視領域の成分のみから成っていれば、上記の割合a:b:c=0.3:0.6:=0.1とすれば、ほぼ人間の比視感度特性に近似した輝度及び色を表す信号が得られる。しかし、本発明で考慮している例では、DC再生手段4の出力側に現われる信号R1,G1,B1の値r1、g1、b1には不要な近赤外光成分が含まれるため、a、b、cとして上記とは異なる値とする必要がある。本実施の形態では、DC再生手段4の出力側に現われる信号R1、G1、B1の値r1i、g1i、b1iと、上記のホワイトバランス手段5の入力となるべきR、G、B信号(ターゲットカラーに対応する信号)の値r0i、g0i、b0iとの色差が小さくなるように、a、b、cの値の組み合わせを経験則に基づいて決定して採用した。
(r1i−k1・(a・r1i+b・g1i+c・b1i)=r0i …(2A)
(g1i−k1・(a・r1i+b・g1i+c・b1i)=g0i …(3A)
(b1i−k1・(a・r1i+b・g1i+c・b1i)=b0i …(4A)
式(2A)乃至(4A)において、マクベスカラーチェッカーの各パッチは同一の面積を有するため、カラーチェッカーの各パッチを撮像しているときは、式(2A)乃至(4A)は画面全画素の積算を行ったと等価である。即ち、
Σ(r1i−k1・(a・r1i+b・g1i+c・b1i)=Σr0i …(2B)
Σ(g1i−k1・(a・r1i+b・g1i+c・b1i)=Σg0i …(3B)
Σ(b1i−k1・(a・r1i+b・g1i+c・b1i)=Σb0i …(4B)
上記式(2A)乃至(4A)から求められる係数k1、k2、k3を用いて、実際の被写体を撮像したときにDC再生手段4の出力側に得られる信号R1,G1,B1に対して、以下の式(5)乃至(7)に示す減算を行えば、不要な信号を除去することができる。
R2=R1−k1・(a・R1+b・G1+c・B1) …(5)
G2=B1−k1・(a・R1+b・G1+c・B1) …(6)
B2=B1−k1・(a・R1+b・G1+c・B1) …(7)
ここで述べる条件等色とは分光特性の異なる2つの色刺激が、特定の観測条件で等しい色に見えることである。
通常撮像装置と人間の色彩に関する分光感度特性(等色関数)が完全に一致していなくても人間の分光感度特性の線形変換で成り立つルータ条件を満たしていればよい。
そこで、照明の色温度に応じて係数k1乃至k3の値を変えて適切に信号を補正する必要がある。
色温度に応じた適切なk1からk3の値を得るには、例えば、3000Kの色温度の照明を用いてマクベスカラーチェッカーを撮像したときに得られる色信号r1、g1、b1の値と、カラーターゲットに対応する色信号の値r0、g0、b0を式(2A)乃至(4A)に順次挿入して3000Kの色温度に対応するk1乃至k3の値を算出する。次に、4000K、5000Kと、照明の色温度を変え、それぞれの色温度の照明を用いてマクベスカラーチェッカーを撮像したときに得られる色信号r1、g1、b1の値と、カラーターゲットに対応する色信号の値r0、g0、b0を式(2A)乃至(4A)に順次挿入して、それぞれの色温度に対応するk1からk3の値を算出する。
上記の積算値の比ΣR1/ΣG1、ΣB1/ΣG1と色温度との間には一義的な関係がある。従って、それぞれの色温度に対応する係数k1乃至k3の値を、それぞれの色温度に対応する積算値の比比ΣR1/ΣG1又はΣB1/ΣG1に対応付けて、係数生成手段10に記憶しておき、入力されたΣR1/ΣG1又はΣB1/ΣG1に対して、対応する係数k1乃至k3の値を出力する。
代わりに、色温度に対応したΣR1/ΣG1又はΣB1/ΣG1と係数k1乃至k3の関係を表す数式を求めておき、これを用いて、入力されたΣR1/ΣG1又はΣB1/ΣG1に対して、係数k1乃至k3の値を算出するようにしても良い。
なお、図6に示したように照明の色温度に応じて積算値の比は一義的に求まるため得られたΣR1/ΣG1とΣB1/ΣG1のいずれか一方が得られれば照明の色温度を知ることができる。図1は、ΣR1/ΣG1を用いる場合を示している。
図14は照明の色温度が3000Kの場合であり、図15は、照明の色温度が6000Kの場合である。
図14及び図15の各々において二通りの色差が示されている。色差ΔE*abは、JIS Z8730−1995による色差であり、色差ΔEabは、Lab空間において、彩度と色相を示すabだけの色差であり、下記の式(8)で与えられる。
1:暗い肌色(Dark skin)、
2:明るい肌色(Light Skin)、
3:青空の色(Blue sky)、
4:草の色(Foliage)、
5:青色の花(Blue flower)、
6:青みの緑色(Bluish green)、
7:オレンジ色(Orange)、
8:紫みの青色(Purplish blue)、
9:中ほどの赤色(Moderate red)、
10:紫色(Purple)、
11:黄緑色(Yellow green)、
12:オレンジみの黄色(Orange yellow)、
13:青色(Blue)、
14:緑色(Green)、
15:赤色(Red)、
16:黄色(Yellow)、
17:マゼンタ(Magenta)、
18:シアン(Cyan)、
19:白色(White)、
20:グレイ8(Neutral8)、
21:グレイ6.5(Neutral6.5)、
22:グレイ5(Neutral5)、
23:グレイ3.5(Neutral3.5)、
24:黒色(Black)
である。
図16はこの発明の実施の形態2による撮像装置を示す概略構成図である。図16に示す撮像装置は、図1と同じ符号は同様の部材を示す。図1に示した撮像装置と異なる点は、切替制御手段20が付加されている点である。
積算手段8は、DC再生手段4から出力される第1のR信号R1、G信号G1及びB信号B1をそれぞれ複数の画素に亘って、例えば画面全体に亘って積算し、R信号の積算値ΣR1、G信号の積算値ΣG1及びB信号の積算値ΣB1を求める。
切替制御手段20は積算手段8から積算値ΣR1、ΣG1、ΣB1を得る。
撮影する被写体の照度が低くなると、これらの積算値ΣR1,ΣG1,ΣB1の値は小さくなる。逆に積算値ΣR1、ΣG1、ΣB1が小さくなれば被写体照度が低くなってきていることを意味する。
切替制御手段20は、積算値ΣR1、ΣG1、ΣB1の合計値が予め定めた値より小さいとき、被写体照度が一定より低くなったと判断して、低照度検出信号を係数生成手段10および輝度色差信号生成手段7へ出力する。
第1のマトリクス係数は、通常時(低照度時以外の時)に用いられるものであり、実施の形態1で説明したのと同じで、例えば、y1=0.2990、y2=0.5870、y3=0.1140、cr1=−0.1687、cr2=−0.3313、cr3=0.5000、cb1=0.5000、cb2=−0.4187、cb3=−0.0813である。
即ち、第1のマトリクス係数はR、G、Bの色信号から輝度色差信号YCrCbへの色再現性を重視した変換のためのものであり、輝度信号(Y信号)の生成に当たっては、人間の目の比視感度特性に近似するようにR、G、B信号の混合比を選択し、入力されるR,G,B信号の色の情報を保持したまま色差信号Cr,Cbを生成させている。
図17に比視感度特性の一例をY1(λ)として示す。Y信号を人間の目の比視感度特性に近似させることにより、輝度色差信号YCrCbにてカラー信号を表示するときは色再現性が正しく表示され、Y信号だけ表示するときは白黒の画像として人間の比視感度特性に近似した形にて表示されるため人間の目の特性に合わせ正しく表示される。
第2のマトリクス係数の値は、例えばy1=0.5、y2=0.4、y3=0.1、cr1=0、cr2=0、cr3=0、cb1=0、cb2=0、cb3=0とする。
但し、上記第2のマトリクス係数は一例であり、R信号の混合比を増やしていけば相対的に感度が向上するので適切なマトリクス係数を選択すればよい。
一方、切替制御手段20から低照度検出信号が出力されたときは低照度時と判断し、k1、k2、k3の係数を“0”にする。これにより、DC再生手段4から出力されたR、G、B信号R1、G1、B1は減算手段15r、15g、15bにて何も減算されず、そのままホワイトバランス手段5へ入力される。その後、輝度色差信号生成手段7によって感度優先の第2のマトリクス係数を介して感度の高いY信号を得ることができる。
係数生成手段10の係数k1、k2、k3および輝度色差信号生成手段7のマトリクス係数を切替制御手段20からの低照度検出信号により切り替えることで、被写体照度が比較的明るいときは良好な色再現性の映像信号を得ることができ、被写体照度が低いときは、感度を優先した白黒の映像信号を得ることができる。さらに、従来の監視カメラのように通常のカラー画像を撮像するときにはIRCFを装着し、暗時に白黒画像を撮像するときはIRCFをはずす着脱の必要が無く両方の撮像を可能とすることができ、かつ通常撮像時でもIRCFの必要もない。
以上の実施の形態1及び2において、DC再生手段4より後の処理は、特に静止画の場合には、ソフトウェアによって、即ち、プログラムされたコンピュータによって実現することができる。
以上の実施の形態の撮像装置は、動画や静止画を撮像するビデオカメラ、カメラ一体型VTR、デジタルスチルカメラ、PCカメラ、並びに携帯電話や携帯端末機に内蔵されるデジタルスチルカメラに適用可能であり、これらからIRCFを不要とし、かつ暗視に利用することが多い、監視カメラや車載カメラなどにも適用できる。
このディジタルカメラは、図1に示した撮像装置を構成する各要素のうち、撮像手段1の代わりに撮像手段21を備え、さらにシャッタボタン31、シャッタ駆動手段32、表示駆動手段33、ビューファインダ34、画像圧縮手段35、及び書き込み手段36を付加したものである。
シャッタ駆動手段32は、シャッタボタン31の操作に応じてシャッタを駆動する。
表示駆動手段33は、輝度色差信号生成手段8の出力を受けてビューファインダ34に画像を表示させる。
ビューファインダ34は、例えば液晶表示装置で構成され、表示駆動手段33に駆動されて、撮像手段1で撮像されている画像を表示する。
画像圧縮手段35は、輝度色差信号生成手段7の出力を受けて例えばJPEGに準拠した画像圧縮を行なう。
書き込み手段36は、画像圧縮手段35で圧縮されたデータを記録媒体37に書き込む。
Claims (12)
- 入射光を受けて、入射光に対応した第1の赤、緑、青の色信号を出力する色信号生成手段と、
前記色信号生成手段から得られた第1の赤、緑、青の色信号を画面毎に積算することにより、第1の赤、緑、青の積算値を得る積算手段と、
前記積算手段から得られた第1の赤の積算値と第1の緑の積算値の比、又は第1の青の積算値と第2の緑の積算値の比を算出する除算手段と、
前記除算手段から得られた前記比に応じて第1乃至第3の係数を定める係数生成手段と、
前記色信号生成手段から得られる第1の赤、緑、青の色信号に、予め定めた係数を掛けて加算した信号を得る加算手段と、
前記加算手段の出力値に前記第1の係数を乗算する第1の乗算手段と、
前記加算手段の出力値に前記第2の係数を乗算する第2の乗算手段と、
前記加算手段の出力値に前記第3の係数を乗算する第3の乗算手段と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の赤の色信号から、前記第1の乗算手段より得られる信号を減じて第2の赤の色信号を算出する第1の減算手段と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の緑の色信号から、前記第2の乗算手段より得られる信号を減じて第2の緑の色信号を算出する第2の減算手段と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の青の色信号から、前記第3の乗算手段より得られる信号を減じて第2の青の色信号を算出する第3の減算手段と
を具備し、
前記係数生成手段は、前記比に基づいて、前記第2の赤、緑、青の色信号を画面毎に積算することにより得られる第2の赤、緑、青の積算値が、ターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号の画面毎の積算値に近似するように前記第1乃至第3の係数を定める
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記ターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号は、前記色信号生成手段と前記減算手段の総合的な特性が人間の色覚特性又はそれを線形変換することによって得られる分光感度特性を有するときに得られる色信号であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記ターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号は、前記色信号生成手段と前記減算手段の総合的な特性がCIE1931等色関数又はそれを線形変換することによって得られる等色関数に近似した分光応答度特性を有するときに得られる色信号であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記第2の赤、緑、青の色信号又はこれに対してホワイトバランス処理及びガンマ補正の少なくとも一方を行うことにより得られる色信号と、3行3列の係数マトリクスとの乗算を含むマトリクス演算を行うことにより、輝度信号および2つの色差信号を算出する輝度色差信号生成手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。
- 被写体照度に応じて前記係数生成手段及び前記輝度色差信号生成手段を制御する切替制御手段をさらに有し、
前記被写体照度が所定値以上のときは、前記切替制御手段は、
前記係数生成手段に、上記のように、前記第1の積算値の比に基づいて、前記第2の赤、緑、青の色の画面毎の積算値がターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号の画面毎の積算値に近似するように前記第1乃至第3の係数を定めさせ、前記輝度色差信号生成手段に、前記第2の赤、緑、青の色信号又はこれに対してホワイトバランス処理及びガンマ補正の少なくとも一方を行うことにより得られる色信号の色の情報を保持したまま色差信号を生成させ、
前記被写体照度が所定値未満のときは、前記切替制御手段は、
前記係数生成手段に、前記第1乃至第3の係数としてゼロを出力させ、前記輝度色差信号生成手段に、色差信号をゼロとし、輝度信号のみを出力させる
ことを特徴とする
請求項4に記載の撮像装置。 - 前記色信号生成手段が、撮像手段と、前記撮像手段から出力された色信号の直流成分を再生する直流成分再生手段とを有し、前記積算手段が前記直流成分再生手段から出力される色信号の積算値を求めることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の撮像装置と、
前記撮像装置から出力される画像データを記録媒体に書き込む手段とを備えた
カメラ。 - 入射光を受けて、入射光に対応した第1の赤、緑、青の色信号を出力する色信号生成手段を有する撮像装置における信号処理方法において、
前記色信号生成手段から得られた第1の赤、緑、青の色信号を画面毎に積算することにより、第1の赤、緑、青の積算値を得る積算工程と、
前記積算工程から得られた第1の赤の積算値と第1の緑の積算値の比、又は第1の青の積算値と第2の緑の積算値の比を算出する除算工程と、
前記除算工程から得られた前記比に応じて第1乃至第3の係数を定める係数生成工程と、
前記色信号生成手段から得られる第1の赤、緑、青の色信号に、予め定めた係数を掛けて加算した信号を得る加算工程と、
前記加算工程の出力値に前記第1の係数を乗算する第1の乗算工程と、
前記加算工程の出力値に前記第2の係数を乗算する第2の乗算工程と、
前記加算工程の出力値に前記第3の係数を乗算する第3の乗算工程と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の赤の色信号から、前記第1の乗算工程より得られる信号を減じて第2の赤の色信号を算出する第1の減算工程と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の緑の色信号から、前記第2の乗算工程より得られる信号を減じて第2の緑の色信号を算出する第2の減算工程と、
前記色信号生成手段から得られた前記第1の青の色信号から、前記第3の乗算工程より得られる信号を減じて第2の青の色信号を算出する第3の減算工程と
を具備し、
前記係数生成工程は、前記比に基づいて、前記第2の赤、緑、青の色信号を画面毎に積算することにより得られる第2の赤、緑、青の積算値が、ターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号の画面毎の積算値に近似するように前記第1乃至第3の係数を定める
ことを特徴とする信号処理方法。 - 前記ターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号は、前記色信号生成手段による色信号生成と前記減算工程における減算の総合的な特性が人間の色覚特性又はそれを線形変換することによって得られる分光感度特性を有するときに得られる色信号であることを特徴とする請求項8に記載の信号処理方法。
- 前記ターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号は、前記色信号生成手段による色信号生成と前記減算工程における総合的な特性がCIE1931等色関数又はそれを線形変換することによって得られる等色関数に近似した分光応答度特性を有するときに得られる色信号であることを特徴とする請求項8に記載の信号処理方法。
- 前記第2の赤、緑、青の色信号又はこれに対してホワイトバランス処理及びガンマ補正の少なくとも一方を行うことにより得られる色信号と、3行3列の係数マトリクスとの乗算を含むマトリクス演算を行うことにより、輝度信号および2つの色差信号を算出する輝度色差信号生成工程をさらに有することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の信号処理方法。
- 被写体照度に応じて前記係数生成工程及び前記輝度色差信号生成工程を制御する切替制御工程をさらに有し、
前記被写体照度が所定値以上のときは、前記切替制御工程は、
前記係数生成工程に、上記のように、前記第1の積算値の比に基づいて、前記第2の赤、緑、青の色の画面毎の積算値がターゲットとして予め定めた赤、緑、青の色信号の画面毎の積算値に近似するように前記第1乃至第3の係数を定めさせ、前記輝度色差信号生成工程に、前記第2の赤、緑、青の色信号又はこれに対してホワイトバランス処理及びガンマ補正の少なくとも一方を行うことにより得られる色信号の色の情報を保持したまま色差信号を生成させ、
前記被写体照度が所定値未満のときは、前記切替制御工程は、
前記係数生成工程に、前記第1乃至第3の係数としてゼロを出力させ、前記輝度色差信号生成工程に、色差信号をゼロとし、輝度信号のみを出力させる
ことを特徴とする
請求項11に記載の信号処理方法。
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