JP4298595B2 - 撮像装置及びその信号処理方法 - Google Patents
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Description
通常撮像素子として用いるCCD(Charge Coupled Device)センサー又はCMOS(Complimentary Metal Oxte Semiconductor)センサーを一枚だけで撮像装置を構成する場合、即ち、単板式のセンサーにおいては、色分解を行う色フィルタとして、画素ごとに異なる色のものがセンサー上に設けられている。
赤(R)、緑(G)、青(B)の色信号を得るには、R、G、Bに対応する光の帯域を透過させる、R、G、Bの原色フィルタを用いる場合と、マゼンタ(Mg)、シアン(Cy)、イエロー(Ye)、Gの補色フィルタを用いる場合がある。上記のいずれの色フィルタも染料もしくは顔料を用いて目的の色を透過させるようにその分光透過特性が設計されているが、近赤外領域でも一定の透過率を有する。また、撮像素子の光電変換部は主にシリコン(Si)などの半導体で構成されているため、光電変換部の分光感度特性は波長の長い近赤外領域で感度を有している。よって、色フィルタを具備した撮像素子から得られた信号は近赤外領域の光線にも反応している。
また、撮像素子の電子シャッタを用いて光量調整を行う簡易的な撮像装置(例えば、ピーシー(PC)カメラ、携帯電話用カメラ、トイ(TOY)カメラ、民生用監視カメラ)は絞り機構を有していないことが多いため、新たにIRCFを着脱する機構手段を設けなければならない。
入射光を受けて、入射光を少なくとも3つの色成分に分離し、前記少なくとも3つの色成分に対応する第1乃至第3の色信号を出力する色信号生成手段と、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号とマトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算を行うことにより、前記色信号生成手段が有する近赤外領域での応答特性を補正する分光感度補正手段と、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号を受けて、これらの組み合わせが予め定めた例外色を表すものであるかどうかを判定し、判定結果に応じて前記マトリクス係数を切り換える係数設定手段と
を備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
図1はこの発明の実施の形態1による撮像装置の概略構成を示す図である。図示のように、この撮像装置は、色信号生成手段2と、分光感度補正手段4と、係数設定手段6、映像信号処理手段8とを有する。
分光感度補正手段4は、色信号生成手段2から出力される色信号R2、G2、B2とマトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算により、近赤外成分、すなわち、色信号生成手段2が近赤外領域において分光感度を有することによって第1の映像信号に含まれる信号成分を除去して、第2の映像信号、例えばR3、G3、B3の色信号を生成するものである。
係数設定手段6は、色信号生成手段2から出力される色信号R2、G2、B2を受けて、これらの組み合わせが予め定めた特定の例外色を表すものであるかどうかを判定し、判定結果に応じてマトリクス係数を切り換える。
映像信号処理手段8は、分光感度補正手段4から出力される第2の映像信号を、外部に出力するのに適した信号(第3の映像信号)に変換するものである。
複数の光電変換素子は第1乃至第3の群に分けられている。
色フィルタ群23は、第1の群の光電変換素子の各々に対して設けられた複数の赤のフィルタ(Rフィルタ)26と、第2の群の光電変換素子の各々に対して設けられた複数の緑のフィルタ(Gフィルタ)27と、第3の群の光電変換素子の各々に対して設けられた複数の青のフィルタ(Bフィルタ)28とを有し、これらが例えば図示のように即ちベイヤ型に配列されている。
利得制御手段34は積算値の比ΣR1/ΣG1及びΣB1/ΣG1を入力とし、理想とする色信号Rt、Gt、Btの少なくとも一画面にわたる積算値の比ΣRt/ΣGt及びΣBt/ΣGtへ変換し、ホワイトバランス手段15のホワイトバランス係数を算出し、ホワイトバランス係数を増幅手段31r乃至31bへ出力する。上記した理想とする色信号とは本発明による撮像装置にて良好な色再現を実現するにターゲットとするR、G、B信号であり、近赤外光による不要な信号が含まれていない良好な色再現性を実現する信号である。変換の方法については後述する。
分光感度補正手段4は、マトリクス演算によってそのような補正を行うものであり、マトリクス演算に用いられる係数が、上記のような条件を満たすように定められている。マトリクス係数の定め方については後述する。
ガンマ補正手段16は分光感度補正手段4から出力された色信号R3、G3、B3に非線形の階調変換を行って、ガンマ補正された色信号R4、G4、B4を出力する。
図6に人間の色覚特性を表した分光感度特性を示す。図6に示した特性は正常色覚者の等色関数の平均値であり、CIE(Commission Internationale de l‘E’clairage)1931にて規定されている。人間が感じる色は、色順応などの機能を無視し、簡単に表せば図6に示したR、G、Bの分光感度特性(等色関数)と被写体の反射分光特性と照明の分光特性とを乗算し、乗算結果を可視域にて積算することにより得られる値として表すことができる。図6に示したように人間の感度特性はいわゆる可視域と呼ばれるように略380nmから780nmまでしか感度が無く、700nmより長波長側ではほとんど感度がない。
また、更に厳密に色再現性の精度を上げるためにはR、G、B信号に対して3行3列のマトリクス演算を行うことにより、更に等色関数への近似を行い色再現性を向上させるという信号処理も行われていた。
撮像手段11から得られた信号に対する処理により、近赤外領域から得られる余分な信号成分を元の信号から除去することができれば、IRCFを用いずに良好な色再現性を実現することができる。
さらに付け加えると、ホワイトバランスは元来照明の色温度が異なる場合に、白い被写体が白く写るようにRチャンネル、Gチャンネル、Bチャンネルの利得を調整するものであり、色再現性をすべて補正できるものではない。例えば、色温度の低い(赤い)照明下で撮影した被写体は全体的に赤く写り、ホワイトバランスを行うことで白い被写体が白く写るようにすることはできる。しかし、例えばマクベスのカラーチェッカーを例に挙げると、撮像素子の不適切な分光感度特性により赤色がややマゼンタがかったり、黄色がやや緑がかったりする色再現性の場合、上記ホワイトバランスではこれらに対する補正を行うことができず、後述するマトリクス演算による色再現性の補正を行う。
すなわち、特定の照明を用いて特定の被写体を撮像したときの色再現性が最も良くなるように、すなわち、IRCFを用いなくてもIRCFを用いたときと略等しい信号が分光感度補正手段4の出力側に得られるように、マトリクス係数を定める。
照明としては、例えば図9に示す5000Kの色温度を有する照明を用いる。
被写体としては、標準的なカラーチャート、例えばマクベスカラーチェッカー(Macbeth Color Checker)の24色のカラーパッチ(色票)を用いる。
2:明るい肌色(Light Skin)、
3:青空の色(Blue sky)、
4:草の色(Foliage)、
5:青色の花(Blue flower)、
6:青みの緑色(Bluish green)、
7:オレンジ色(Orange)、
8:紫みの青色(Purplish blue)、
9:中程の赤色(Moderate red)、
10:紫色(Purple)、
11:黄緑色(Yellow green)、
12:オレンジみの黄色(Orange yellow)、
13:青色(Blue)、
14:緑色(Green)、
15:赤色(Red)、
16:黄色(Yellow)、
17:マゼンタ(Magenta)、
18:シアン(Cyan)、
19:白色(White)、
20:グレイ8(Neutral 8)、
21:グレイ6.5(Neutral 6.5)、
22:グレイ5(Neutral 5)、
23:グレイ3.5(Neutral 3.5)、
24:黒色(Black)
である
(なお、上記した各カラーパッチの和訳は、新編色彩化学ハンドブック第2版、日本色彩学会編による。)
次に図9に示した照明の分光特性と、図12に示した各カラーパッチの分光反射率と、図4に示した分光感度特性との積を全波長にわたって積算することで各カラーパッチに対応するR、G、B信号を算出し、カラーターゲットとすべき分光感度特性(図7破線)で求めたときのホワイトバランス係数の値をR、G、Bの色信号に掛け合わせることでホワイトバランスを行い、R2、G2、B2を算出する。
このようにして、Rt、Gt、Bt及びR3、G3、B3は24パッチ分算出でき、これらの値から式(2)の係数e11乃至e33の値を最小二乗誤差法にて算出することができる。
e11=0.3288、e12=0.4454、e13=−0.3080、e21=−0.1981、e22=1.1294、e23=−0.1594、e31=−0.1421、e32=0.1495、e33=0.7857である。色差ΔE*abは
図16に自然の木の葉2種類(「木の葉(1)」、「木の葉(2)」)と、化学繊維の青色、赤色、黒色(「青布」、「赤布」、「黒布」)の分光反射率を例として示す。この5色をマクベスカラーチェッカー24パッチに加え合計29色で、上述した最小二乗法であらたにマトリクス係数を算出したときの色差ΔE*abを図17に示す。ここでマトリクス係数は
e11=0.2925、e12=0.5184、e13=−0.3522、e21=−0.2118、e22=1.1587、e23=−0.1804、e31=−0.1541、e32=0.1762、e33=0.7663を用いた。マクベスカラーチャートのカラーパッチの色差の平均値(色番号1乃至24)は2.9と、24パッチだけで求めたときとほぼ同値の良好な色再現性を実現しているが、新たに加えた5パッチについては色差が大きく、特に化学繊維の赤を除けば色差は9以上と大きな値となっている。
分光感度補正手段4は、係数設定手段6から供給されるマトリクス係数を用いて分光感度補正のためのマトリクス演算を行う。
識別信号生成手段41は信号R2、G2、B2を入力し、予め定めた対象とする色を識別するために必要な複数の、例えば3つ以上の信号(識別信号)を算出する。
色識別手段42は識別信号生成手段41から出力された複数の識別信号の組合せが、予め定められた条件を満たすかどうかの判定を行い、判定結果を示す判別信号DSを出力する。即ち、予め定められた条件を満たすときは、例外色であると判定して、判別信号DSを第1の値、例えば「1」とする。それ以外のときは、判別信号DSを第2の値、例えば「0」とする。
係数決定手段43は色識別手段42から供給される判別信号DSの値に応じて適切なマトリクス係数を分光感度補正手段4へ出力する。
識別信号生成手段41は、識別信号として、信号R2とG2を加算することにより第1の和信号Yeを生成し、信号G2とB2を加算することにより第2の和信号Cyを生成し、信号R2とB2を加算して第3の和信号Mgを生成する。さらに、信号R2とG2とB2とを一定の比率a:b:cで加算して第4の和信号Zを生成し、これを信号レベルの基準とする。識別信号生成手段41は入力したR2、G2、B2と新たに生成したMg、Cy、Ye、Zを色識別手段42へ出力する。a、b、cは任意の値とすれば良いが、一例として、
a:b:c=0.7:0.2:0.1として、
Z=0.7R2+0.2G2+0.1B2
によってZを求める。
図21には本発明の実施の形態2の撮像装置の概略構成を示す。
実施の形態2の撮像装置は、実施の形態1の撮像装置と概して同じであるが、
分光感度補正手段4と、映像信号処理手段6の間に後ホワイトバランス(後WB)手段18と、3行3列の調整用マトリクス演算手段19とが挿入されている点で異なる。
なお、図21では、色信号生成手段2及び係数設定手段6の内部構成の図示が省略されている。
後ホワイトバランス手段18との区別のため、色信号生成手段2内のホワイトバランス手段15を前ホワイトバランス手段と呼ぶことがある。
後ホワイトバランス手段18は、図22に示すように、色信号R3、G3、B3を増幅して色信号R5、G5、B5を生成する増幅手段51r、51g、51bと、色信号R3、G3、B3を積算して積算値ΣR3、ΣG3、ΣB3を生成する積算手段52と、積算値の比ΣR3/ΣG3及びΣB3/ΣG3を求める除算手段53と、除算手段53から出力される積算値の比ΣR3/ΣG3及びΣB3/ΣG3に基づいて増幅手段51r、51g、51bの増幅率を制御する利得制御手段54とを有する。
そのため、ホワイトバランスもホワイトバランス手段15で予め行っているが、上記した誤差の分に対してホワイトバランスの誤差も若干生じるため、これを補正するため、再度、信号の画面全体の積算値を積算手段52によって算出し、除算手段53により算出した積算値の比を用いて、利得制御手段54は積算値の比が等しくなるように、ホワイトバランス処理を行う。これにより、より正確なホワイトバランスを行うことができる。
このような改善を行うことによって得られた色信号R6、G6、B6がガンマ補正手段15に入力される。
図23は、実施の形態3の撮像装置の概略を示す図である。
実施の形態3の撮像装置は、実施の形態1の撮像装置と概して同じであり、図23は、図1と類似であるが、図23には、図5に示したのと同様の、ホワイトバランス手段15の内部構成が示されている。一方、映像信号処理手段8の内部構成の図示は省略されている。
実施の形態3の撮像装置は、実施の形態1の撮像装置と比べ、ホワイトバランス手段15の除算手段33の出力ΣR1/ΣG1が係数決定手段43に入力されている点で異なり、また、係数決定手段43は、複数の互いに異なる色温度の値に応じて異なるマトリクス係数の組を記憶しており、除算手段33の出力ΣR1/ΣG1の値に応じて、複数組のマトリクス係数のうちの一組のマトリクス係数を選択し、選択された組のうち、色識別手段42の出力に応じて第1のマトリクス係数及び第2のマトリクス係数を選択して出力する。
撮像手段の分光感度特性(図4)が、理想の分光感度特性と異なるため、被写体への照明の色温度が異なるとその色再現性も異なるものとなる。つまり、色補正のマトリクス係数はある色温度の照明下において、理想の分光感度特性から得られた色再現と同じになるように求めた係数であり、条件等色である。そのため、照明の色温度が異なる場合には、その色温度の照明下において、得られた色からターゲットとすべき色へ変換(色補正)するためのマトリクス係数を異なるものとする必要がある。
上記のように、比ΣR1/ΣG1は、各色温度に対応するので、各色温度の対応する比ΣR1/ΣG1に対して、通常色についてのマトリクス係数(第1のマトリクス係数)と、例外色についてのマトリクス係数(第2のマトリクス係数)を組にして係数決定手段43に予め記憶させておく。従って、係数決定手段43は、複数の色温度に対して、複数組のマトリクス係数を記憶していることになる。
除算手段33は積算された色信号の比ΣR1/ΣG1及びΣB1/ΣG1を計算し、利得制御手段34に出力するが、本実施の形態では、ΣR1/ΣG1を係数決定手段43へも出力を行う。
係数決定手段43は、除算手段33から供給されたΣR1/ΣG1の値に応じて、複数組のマトリクス係数のうちの一組のマトリクス係数を選択し、さらに色識別手段42の出力に基づいて、選択された組のマトリクス係数のうちの第1のマトリクス係数又は第2のマトリクス係数を選択して、選択したマトリクス係数を分光感度補正手段4へ出力する。分光感度補正手段4では、係数決定手段43から供給されるマトリクス係数を用いて補正マトリクス演算を行う。これにより、照明の色温度に応じ、かつ例外色かどうかに応じて適切な補正マトリクスを選択することができ、良好な色再現性を実現することができる。
以上の実施の形態1乃至3において、処理の対象が例えば静止画の場合には、特にホワイトバランス手段15以降の処理は、ソフトウェアによって、即ち、プログラムされたコンピュータによって実現することができる。
以上の実施の形態の撮像装置は、動画や静止画を撮像するビデオカメラ、カメラ一体型VTR、デジタルスチルカメラ、PCカメラ、並びに携帯電話や携帯端末機に内蔵されるデジタルスチルカメラに適用可能であり、これらからIRCFを不要とし、かつ暗視に利用することが多い、監視カメラや車載カメラなどにも適用できる。
Claims (18)
- 入射光を受けて、入射光を少なくとも3つの色成分に分離し、前記少なくとも3つの色成分に対応する第1乃至第3の色信号を出力する色信号生成手段と、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号とマトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算を行うことにより、前記色信号生成手段が有する近赤外領域での応答特性を補正する分光感度補正手段と、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号を受けて、これらの組み合わせが予め定めた例外色を表すものであるかどうかを判定し、判定結果に応じて前記マトリクス係数を切り換える係数設定手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記係数設定手段は、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号から、前記例外色の識別に用いられる識別信号を生成する識別信号生成手段と、
前記識別信号が所定の条件を満たすかどうかの判定により、前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号で表される色が前記例外色であるかどうかの判定を行う色識別手段と、
前記色識別手段における判定結果に基づいてマトリクス係数を定める係数決定手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記識別信号生成手段は、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号R2、G2、B2に基づいて、
前記第1の色信号R2と前記第2の色信号G2を加算して得られる第1の和信号Yeと、
前記第2の色信号G2と前記第3の色信号B2を加算して得られる第2の和信号Cyと、
前記第1の色信号R2と前記第3の色信号B2を加算して得られる第3の和信号Mgと
を生成することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記識別信号生成手段は、さらに、
前記第1乃至第3の色信号を所定の比率で加算して第4の和信号Zを生成し、
前記色識別手段は、
前記第2の和信号Cyの前記第4の和信号Zに対する比Cy/Zが第1の所定値以上であり、
前記第1の和信号Yeの前記第3の和信号Mg信号に対する比Ye/Mgと前記第1の色信号R2の前記第2の和信号Cy信号の比R2/Cyとの差の絶対値が第2の所定値以下であり、
前記第1の信号R2の前記第2の和信号Cyに対する比R2/Cyと前記第2の色信号G2と前記第3の色信号B2に対する比G2/B2との差の絶対値が第3の所定値以上であるときに
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号で表される色が前記例外色であると判定することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。 - 前記色信号生成手段は、
赤、緑、青の光を抽出する第1乃至第3のカラーフィルタを有し、赤、緑、青の光に対応する信号を得る撮像手段を有し、
と、
前記第1のカラーフィルタの分光透過率は略560nmから透過率が大きくなる特性を有しており、
前記第2のカラーフィルタの分光透過率は略450nmから600nmまで透過率が大きくなり、略700nmから再び透過率が前記第1のカラーフィルタの透過率より大きくなる特性を有しており、
前記第3のカラーフィルタの分光透過率は略380nmから550nmまで透過率が大きくなり、略800nmから再び透過率が大きくなる特性を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記色信号生成手段は、
赤、緑、青の光を抽出する第1乃至第3のカラーフィルタを有し、赤、緑、青の光に対応する信号を得る撮像手段と、
前記撮像手段から得られた第1乃至第3の信号に対してホワイトバランス調整を行うホワイトバランス手段とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記ホワイトバランス手段は、
前記撮像手段から出力される赤、緑、青の信号を少なくとも一画面の積算を行い、赤、緑、青の信号の積算値を生成する積算手段と、
前記積算手段から得られた赤の信号の積算値と緑の信号の積算値の比、及び青の信号の積算値と緑の信号の積算値の比を算出する除算手段と、
前記除算手段から得られた積算値の比から、目標とすべき赤、青、緑の信号の積算値の比へ変換し、ホワイトバランス係数を算出する利得制御手段と、
前記利得制御手段で算出されたホワイトバランス係数により、前記撮像手段から出力される赤、緑、青の信号に対する利得を調整し、ホワイトバランス調整を行う増幅手段と
を備えることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。 - 前記色信号生成手段から前記第1乃至第3の色信号が前記例外色を表すものであるときは、例外色のためのマトリクス係数が用いられ、
前記色信号生成手段から前記第1乃至第3の色信号が前記例外色を表すものでないときは、通常色のためのマトリクス係数が用いられ、
前記通常色のために定められたマトリクス係数は、標準的なカラーチャートのカラーパッチを用いて定められ、
前記例外色のためのマトリクス係数は、例外色を用いて予め定められている
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記例外色は、前記標準的なカラーチャートのカラーパッチの一つと、略400nmから700nmまでは分光反射率が略同一であり、700nmから分光反射率が異なるものであることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
- 前記分光感度補正手段は、前記色信号生成手段から前記分光感度補正手段までの総合的な分光感度特性が、人間の色覚特性若しくはそれを線形変換することによって得られる分光感度特性、又はCIE1931等色関数若しくはそれを線形変換することによって得られる分光感度特性に近似したものとなるような補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 入射光を受けて、入射光を少なくとも3つの色成分に分離し、前記少なくとも3つの色成分に対応する第1乃至第3の色信号を出力する色信号生成手段を備えた撮像装置の信号処理方法において、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号とマトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算を行うことにより、前記色信号生成手段が有する近赤外領域での応答特性を補正する分光感度補正工程と、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号を受けて、これらの組み合わせが予め定めた例外色を表すものであるかどうかを判定し、判定結果に応じて前記マトリクス係数を切り換える係数設定工程と
を備えることを特徴とする信号処理方法。 - 前記係数設定工程は、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号から、前記例外色の識別に用いられる識別信号を生成する識別信号生成工程と、
前記識別信号が所定の条件を満たすかどうかの判定により、前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号で表される色が前記例外色であるかどうかの判定を行う色識別工程と、
前記色識別工程における判定結果に基づいてマトリクス係数を定める係数決定工程とを備えることを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。 - 前記識別信号生成工程は、
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号R2、G2、B2に基づいて、
前記第1の色信号R2と前記第2の色信号G2を加算して得られる第1の和信号Yeと、
前記第2の色信号G2と前記第3の色信号B2を加算して得られる第2の和信号Cyと、
前記第1の色信号R2と前記第3の色信号B2を加算して得られる第3の和信号Mgと
を生成することを特徴とする請求項12に記載の信号処理方法。 - 前記識別信号生成工程は、さらに、
前記第1乃至第3の色信号を所定の比率で加算して第4の和信号Zを生成し、
前記色識別工程は、
前記第2の和信号Cyの前記第4の和信号Zに対する比Cy/Zが第1の所定値以上であり、
前記第1の和信号Yeの前記第3の和信号Mg信号に対する比Ye/Mgと前記第1の色信号R2の前記第2の和信号Cy信号の比R2/Cyとの差の絶対値が第2の所定値以下であり、
前記第1の信号R2の前記第2の和信号Cyに対する比R2/Cyと前記第2の色信号G2と前記第3の色信号B2に対する比G2/B2との差の絶対値が第3の所定値以上であるときに
前記色信号生成手段から出力される前記第1乃至第3の色信号で表される色が前記例外色であると判定することを特徴とする請求項13に記載の信号処理方法。 - 前記色信号生成手段は、
赤、緑、青の光を抽出する第1乃至第3のカラーフィルタを有し、赤、緑、青の光に対応する信号を得る撮像手段を有し、
と、
前記第1のカラーフィルタの分光透過率は略560nmから透過率が大きくなる特性を有しており、
前記第2のカラーフィルタの分光透過率は略450nmから600nmまで透過率が大きくなり、略700nmから再び透過率が前記第1のカラーフィルタの透過率より大きくなる特性を有しており、
前記第3のカラーフィルタの分光透過率は略380nmから550nmまで透過率が大きくなり、略800nmから再び透過率が大きくなる特性を有している
ことを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。 - 前記色信号生成手段から前記第1乃至第3の色信号が前記例外色を表すものであるときは、例外色のためのマトリクス係数が用いられ、
前記色信号生成手段から前記第1乃至第3の色信号が前記例外色を表すものでないときは、通常色のためのマトリクス係数が用いられ、
前記通常色のために定められたマトリクス係数は、標準的なカラーチャートのカラーパッチを用いて定められ、
前記例外色のためのマトリクス係数は、例外色を用いて予め定められている
ことを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。 - 前記例外色は、前記標準的なカラーチャートのカラーパッチの一つと、略400nmから700nmまでは分光反射率が略同一であり、700nmから分光反射率が異なるものであることを特徴とする請求項16に記載の信号処理方法。
- 前記分光感度補正工程は、前記色信号生成手段における色信号生成から前記分光感度補正工程における分光感度補正までの総合的な分光感度特性が、人間の色覚特性若しくはそれを線形変換することによって得られる分光感度特性、又はCIE1931等色関数若しくはそれを線形変換することによって得られる分光感度特性に近似したものとなるような補正を行うことを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。
Priority Applications (6)
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