JP2005322894A - 基板用位置決めテーブル、基板用位置決め設備、基板の位置決め方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板4が載置される載置台11の外周部に配置したサイドフリーベアリング12によって、載置台11の上方から下降させて載置台11上に載置される基板4の周囲をガイドして、載置台11上の基板位置決め領域Mに位置決めする。また、サイドフリーボールベアリング12のボール12bの少なくとも表面が導電性材料によって形成されており、サイドフリーボールベアリング12のボール支持体12aにはボール12bと接するグランド用通電部が設けられ、基板4がボール12bに接触したときに、基板4に帯電している静電気によるスパークの発生を防止する。
【選択図】図2
Description
また、位置決めテーブルへのガラス基板の搬入は、ガラス基板が搬入される搬入台(カセット)からガラス基板を取り出して位置決めテーブル上に載せる専用の移載ロボットによって行う。この移載ロボットとしては、例えば、図5に示すように、複数本の可動アーム101上にガラス基板102を載せて搬送するもの(移載ロボット103)や、図7に示すように、バキューム装置に接続された吸盤形の吸着ヘッド104でガラス基板102の複数箇所を吸着固定して搬送するもの(移載ロボット105)等がある。この移載ロボットは、位置決めテーブル106上に搬送したガラス基板102を下降させて、位置決めテーブル106上に載せるようになっている。また、膜付け等のプロセスを完了して、処理室から位置決めテーブル106上に戻されたガラス基板102を、位置決めテーブル106から取り出して、搬出位置に搬送する機能も有している。
位置決めテーブル106は、移載ロボットによって載せられたガラス基板102を横移動させる横送り装置(図示略)と、この横送り装置で横送りしたガラス基板102の外周部の端面が押し当てられることでガラス基板102を位置決めする位置決めゲージ107とを具備しており、移載ロボットによって搬入されたガラス基板102を横送り装置で移動して位置決めゲージ107に当接させることで、ガラス基板102を精密に位置決めできる。また、位置決めテーブル106としては、テーブル本体108上に多数設けられたフリーボールベアリング109によってガラス基板102を横移動自在に支持して、ガラス基板102の横移動を軽い力で実現できる。
本発明では、基板が載置される載せ台と、この載せ台の外周部の複数箇所に配置され、前記載せ台の上方からの下降によって前記載せ台上に載置される基板の外周部をガイドすることで前記基板を前記載せ台上に設定された基板位置決め領域内に位置決めするフリーボールベアリングとを有し、
前記フリーボールベアリングは、ボール支持体と、このボール支持体に回転自在に支持されたボールとを有して構成され、かつ、前記ボールの中心が前記載せ台が前記基板を支持する支持面の延長上、あるいは、前記載せ台に載置される基板の板厚寸法の範囲で前記支持面よりも上となる位置に配置されており、前記ボールの前記ボール支持体から突出した部分に当接された基板を前記ボールの回転によって各フリーボールベアリングのボールによって囲まれる内側の前記基板位置決め領域に誘導できることを特徴とする基板用位置決めテーブルを提供する。
この基板用位置決めテーブルでは、前記フリーボールベアリングのボールの少なくとも表面が導電性材料によって形成されており、前記フリーボールベアリングのボール支持体には前記ボールと接するグランド用通電部が設けられている構成も採用可能である。
また、この基板用位置決めテーブルでは、前記載せ台には、該載せ台に載せられる基板を前記支持面に沿った方向の変位を許容して支持する基板支持手段を具備する構成を採用することがより好ましい。前記基板支持手段としては、例えば、フリーボールベアリングを採用できる。
また、本発明では、基板が搬入される搬入台と、本発明に係る基板用位置決めテーブルと、前記搬入台から基板を取り出して前記基板用位置決めテーブルの載せ台上に載せる基板移送装置とを具備することを特徴とする基板用位置決め設備を提供する。
また、本発明では、本発明に係る基板用位置決めテーブルの前記載せ台上に載置する基板を、前記載せ台の外周部の複数箇所に配置されているフリーボールベアリングであるサイドフリーベアリングのボールよりも上にて、前記基板位置決め領域よりも、各サイドフリーベアリングのボールのボール支持体からの突出分だけ広く確保された領域である基板受入領域の上から下降させて前記基板受入領域に入れた後、この基板を各サイドフリーベアリングのボールにガイドさせつつ下降させて前記基板位置決め領域に配置することを特徴とする基板の位置決め方法を提供する。
また、基板を基板受入領域から下降させて基板位置決め領域に入れる際に、基板の外周部が前記ボールの前記ボール支持体から突出した部分に当接しても、サイドフリーベアリングは、前記ボールの前記ボール支持体から突出した部分の上に当接された基板を前記ボールの回転によって基板位置決め領域に円滑に誘導できる構成であるため、基板が基板位置決め領域に入る同時に、基板の位置決めを完了できる。
しかも、本発明では、位置決めテーブル上に載せた基板を横移動させて位置決めゲージに押し当てることで位置決めする構成に比べて、基板に部分的な撓み等の歪みを与えにくく、基板の寸法精度を安定に維持できるといった優れた効果が得られる。さらに、位置決めテーブルに、横送り装置などの複雑な機構を設ける必要が無いので、パーティクルの発生源を大幅に減少させることができ、また、低コスト化も可能である。
なお、この実施形態では、基板4として、ディスプレイ用のガラス基板(マザーガラス。以下、ガラス基板とも言う)を用いた例で説明するが、本発明に適用される基板4としてはガラス基板に限定されず、例えば、シリコン基板、セラミック基板、金属基板など、精密加工を行う各種基板を採用できる。また、基板4は、ここでは長方形板状であるが、これに限定されず、この基板4の形状は、例えば円形や楕円形などであっても良い。
なお、カセット37は、処理を施される基板4が搬入される搬入台としての機能を果たす。
カセット37と、位置決めテーブル1と、大気ロボット38とは、本発明に係る基板位置決め設備を構成する。
位置決めテーブル1に対する基板4の位置決め精度は、例えば±0.1〜0.7mm程度に設定できるが、これよりも微小なレベルに設定することも可能である。
スパークの発生は、基板4の損傷の原因になるため、上述の構成のサイドフリーベアリング12を採用することで、スパークに起因する基板4の損傷を防止でき、製品歩留まりの向上等を実現できる。
なお、ボール12bを形成する導電性樹脂材料としては、ベース樹脂に導電性金属フィラーを分散混入したものや、ベース樹脂に帯電防止ポリマーを添加したものなどを採用でき、このような材料によって、103〜×1010Ω/□の表面抵抗率を持つようにする。ベース樹脂としては、PAI(ポリアミドイミド)、PBI(ポリベンゾイミダゾール)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ポリエーテルエーテルケトン、PEI(ポリエーテルイミド)、PI(ポリイミド)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、メラミン樹脂、芳香族ポリアミド樹脂(アラミド樹脂)等を採用できる。また、LCP(液晶ポリマー)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、その他の樹脂も用いることができる。真空装置内の環境に対する特性安定性等の点で、ベスペル(芳香族ポリアミド樹脂であるデュポン社の登録商標)やPBIが好適である。
すなわち、上述の構成の位置決めテーブル1であれば、大気ロボット38の可動アーム38aの移動によって基板4を各サイドフリーベアリング12のボール12bよりも上から下降させていくに際して、基板4の外周部がサイドフリーベアリング12のボール12bのボール支持体12aから突出している部分の上に載ればボール12bの回転によって基板位置決め領域Mへの基板4の誘導が可能なので、サイドフリーベアリング12のボール12bの近くまで下降された基板4の位置が基板位置決め領域Mの範囲内に収まっている必要性は無い。大気ロボット38は、各サイドフリーベアリング12のボール12bよりも上から下降させていく基板4を、前記基板位置決め領域Mよりも各サイドフリーベアリング12のボール12bのボール支持体12aからの突出分(突出寸法P)だけ広い範囲(基板受入領域U)に収まるように位置決めした状態で、基板位置決め領域Mに下降させていけば良いので、基板位置決め領域Mの範囲に収まるように基板4の位置決め精度を保ったまま基板4を移動する場合に比べて、搬送精度を緩和できる。
大気ロボット38によって、基板4を各サイドフリーベアリング12のボール12bよりも上から下降させていくにあたり、基板4が基板受入領域Uの範囲内に確実に収まる位置決め精度(搬送精度)が確保されていれば、基板4をサイドフリーベアリング12のボール支持体12a等に接触させることなく、基板位置決め領域Mまで下降させることが可能であり、基板4は、位置決めテーブル1に対する所望の位置決め精度をもって基板位置決め領域Mに配置される。
基板位置決め領域Mにおける基板4の水平方向の位置決め精度が±0.5mm(図2のc1及びc2が0.5mm)、サイドフリーベアリング12のボール12bの突出寸法Pが2.5mmであれば、大気ロボット38によって基板受入領域Uに搬入される際の基板4の水平方向位置の許容誤差範囲は±3.0mmとなる。換言すれば、基板4の水平方向位置が±3.0mmに収まるように、大気ロボット38によって基板4を基板受入領域Uに搬入した後、基板4を下降させれば、位置決めテーブル1に対して基板4を±0.5mmの精度で位置決めすることが可能である。
このように、薄く、大型のガラス基板4を、ロボットで搬送して、位置決めテーブルで位置決めする場合、ガラス基板4の撓み対策が必要である。例えば、本実施形態の大気ロボット38は、図2に例示したように、ガラス基板4の下に差し入れた可動アーム38aにガラス基板4を載せて搬送する構成であるが、ロボット自体の搬送精度が充分に確保されていても、ガラス基板4の撓みに起因する位置決め誤差の発生を解消することは困難である。また、図5に例示したように、位置決めゲージへの押し当てによってガラス基板を位置決めする構成の位置決めテーブルでは、位置決めゲージへの押し当て力によって、ガラス基板に部分的な撓みを発生させてしまい、ガラス基板の平坦度に影響を与えてしまう可能性がある。
ここで、受けフリーベアリング14は、載せ台11に載せられる基板4を前記支持面Fに沿った方向の変位を許容して支持する基板支持手段として機能する。但し、基板支持手段としては、受けフリーベアリングリング14に限定されず、例えば、載せ台上に複数突設したステー(受けフリーベアリングを含む)の上に載せた基板4の荷重の一部を、載せ台上面に開口するエア吹き出し口からの吹き出しエアによって基板4と載せ台上面との間に形成したエア層(大気圧よりも僅かに高圧)で支持することで、ステー上に支持されている基板4の横移動(複数のステーによって基板4を支持する面である支持面F(仮想面)に沿った方向の移動)を拘束しないようにしたもの等を採用する。
本発明に係る位置決めテーブルの設置位置は、ロードロックチャンバー内に限定されず、基板の位置決めの必要性に応じて適宜設定すれば良く、特に限定は無い。例えば、処理室への基板の搬入経路又は搬出経路の途中(例えば、前記真空装置31の外(大気中)で、真空装置31への基板の搬入口(大気ゲート)付近など)や、処理室内などに設置することも可能である。また、本発明に係る位置決めテーブルは、例えば、大気中の加工装置へ搬入する基板の位置決めや、搬送用カセットへの基板の収納前の位置決めなどにも利用できる。
Claims (6)
- 基板が載置される載せ台と、この載せ台の外周部の複数箇所に配置され、前記載せ台の上方からの下降によって前記載せ台上に載置される基板の外周部をガイドすることで前記基板を前記載せ台上に設定された基板位置決め領域内に位置決めするフリーボールベアリングとを有し、
前記フリーボールベアリングは、ボール支持体と、このボール支持体に回転自在に支持されたボールとを有して構成され、かつ、前記ボールの中心が前記載せ台が前記基板を支持する支持面の延長上、あるいは、前記載せ台に載置される基板の板厚寸法の範囲で前記支持面よりも上となる位置に配置されており、前記ボールの前記ボール支持体から突出した部分に当接された基板を前記ボールの回転によって各フリーボールベアリングのボールによって囲まれる内側の前記基板位置決め領域に誘導できることを特徴とする基板用位置決めテーブル。 - 前記フリーボールベアリングのボールは少なくとも表面が導電性材料によって形成されており、前記フリーボールベアリングのボール支持体には前記ボールと接するグランド用通電部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板用位置決めテーブル。
- 前記載せ台には、該載せ台に載せられる基板を前記支持面に沿った方向の変位を許容して支持する基板支持手段を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の基板用位置決めテーブル。
- 前記基板支持手段がフリーボールベアリングであることを特徴とする請求項3記載の基板用位置決めテーブル。
- 基板が搬入される搬入台と、請求項1〜4のいずれかに記載の基板用位置決めテーブルと、前記搬入台から基板を取り出して前記基板用位置決めテーブルの載せ台上に載せる基板移送装置とを具備することを特徴とする基板用位置決め設備。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の基板用位置決めテーブルの前記載せ台上に載置する基板を、
前記載せ台の外周部の複数箇所に配置されているフリーボールベアリングであるサイドフリーベアリングのボールよりも上にて、前記基板位置決め領域よりも、各サイドフリーベアリングのボールのボール支持体からの突出分だけ広く確保された領域である基板受入領域の上から下降させて前記基板受入領域に入れた後、
この基板を各サイドフリーベアリングのボールにガイドさせつつ下降させて前記基板位置決め領域に配置することを特徴とする基板の位置決め方法。
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