JP2005320541A - 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷 - Google Patents

放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷 Download PDF

Info

Publication number
JP2005320541A
JP2005320541A JP2005133238A JP2005133238A JP2005320541A JP 2005320541 A JP2005320541 A JP 2005320541A JP 2005133238 A JP2005133238 A JP 2005133238A JP 2005133238 A JP2005133238 A JP 2005133238A JP 2005320541 A JP2005320541 A JP 2005320541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
jet
radiation
curable
black
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005133238A
Other languages
English (en)
Inventor
Roland Claes
ローラント・クレス
Geert Deroover
ゲールト・デローバー
Frank De Voeght
フランク・ド・ボークト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Agfa Gevaert NV
Original Assignee
Agfa Gevaert NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agfa Gevaert NV filed Critical Agfa Gevaert NV
Publication of JP2005320541A publication Critical patent/JP2005320541A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/02Printing inks
    • C09D11/10Printing inks based on artificial resins
    • C09D11/101Inks specially adapted for printing processes involving curing by wave energy or particle radiation, e.g. with UV-curing following the printing

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract


【課題】 スループットを減ずることなく且つ印刷工程における余分な費用や複雑さを必要とせずに二方向色相変化を減少させるインキ−ジェット印刷方法を提供すること並びに減少したインキ消費量を有するインキ−ジェット印刷方法を提供すること。
【解決手段】 1種の黒色顔料、少なくとも1種のカラー顔料および少なくとも1種の放射線−硬化可能な化合物を含んでなる放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキが開示される。放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを含んでなるインキ−ジェットインキセットおよびそのようなインキ−ジェットインキセットを用いる印刷方法も開示される。二方向印刷の隣接印刷パッチ中の顕著な色変動の像品質欠陥が除かれそして減少したインキ消費量が観察される。
【選択図】 なし

Description

本発明は実質的に非吸収性のインキ−ジェットインキ受容体上でのUV硬化可能なインキの印刷に関する。それはさらにUV硬化可能な黒色インキにも関する。
インキ−ジェット印刷では、印刷装置とインキ−受容体との間の物理的接触なしに、インキ流体の小滴がインキ−受容体表面上に直接噴射される。印刷装置は印刷データを電子的に貯蔵しそしてインキ滴をインキ−受容体上に像通りに射出するための機構を調節する。
ほとんどの場合、印刷ヘッドをインキ受容体を越える方向(主走査方向)に移動させながら、同時にインキ受容体を主走査方向に垂直な方向(副走査方向)に進めることにより、印刷を行う。インキジェットカラー印刷機の印刷ヘッドは一般的には、主走査方向に配置された複数のヘッド−区分を含んでなる。各ヘッド区分は、異なる位置に副走査方向で配置された複数のノズルを有する。カラー印刷は減色モデルに従い行われる。減色モデルは典型的には、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)インキの組み合わせであるCMY、またはCMYプラス黒色(K)インキのより典型的な組み合わせであるCMYKにより代表される。印刷ヘッドの典型的な構成はKCMYのノズル順序で配置されている1色当たり1個ずつの4個のヘッド−区分であるため、一方向方式で印刷する場合にはKインキが最初に、引き続きC、Mが、そして最後にYインキがインキ受容体上に噴射されるはずである。しかしながら、印刷時間を短縮するために、印刷機は一般的には印刷能力の二方向方式で設計される。
二方向方式印刷では、ノズル順序KCMYを有する印刷ヘッドは左から右にK、C、M、およびYのインキ順序でパッチをそして右から左に印刷する場合にはY、M、C、およびKの逆転されたインキ順序で印刷パッチを印刷するであろう。これが隣接する印刷パッチにおける顕著な彩色変動をもたらす。K、C、M、およびYのインキ順序で印刷されたパッチはY、M、C、およびKのインキ順序で印刷されたパッチより肉眼には「より淡く」見えるようである。この現象は、4つの標準的減色の各々が肉眼により区別可能な独特な輝度を有する事実による。黒色インキKは光のほとんどを吸収するため、それは彩色変動に関する最も重要なインキであると考えられうる。
「二方向色相変化」と一般的に称するこの像品質欠陥は、特許文献1(ゼロックス(XEROX))では、2つのカラーマッピングループアップテーブルを有する複雑なカラー管理を導入することにより、減じられる。印刷ヘッドが左から右に移行する時には第一のカラーマッピングループアップテーブルが使用されるが、印刷が右から左に移行する時には第二のカラーマッピングループアップテーブルが使用される。二方向印刷における色補正用の同様な方法は特許文献2(ヒューレット−パッカード(HEWLETT−PACKARD))および特許文献3(ヒューレット−パッカード)に開示されている。
別の方式は特許文献4(OCE・テク(OEC TECH))に開示されており、それは各色用に2つのヘッド区分を有しそしてそれらを主走査方向で対称的に配置することにより印刷ヘッドのヘッド区分数を二倍にする。これがヘッド区分の下記の順序:C1、M1、Y1、Y2、M2、およびC2、を有する印刷ヘッドを生ずる。左から右への印刷ではヘッド区分C1、M1、およびY1が使用されるが、右から左への印刷ではヘッド区分Y2、M2、およびC2が使用される。これにより、シアンインキが常に最初に、引き続きマゼンタインキが、そして最後にイエローインキがインキ受容体上に噴射されるはずである。複数のヘッド区分を有する印刷ヘッドを用いることにより二方向色相変化を減ずるための同様な印刷方法は特許文献5(ヒューレット−パッカード)および特許文献6(ムトウ(MUTOH))に開示されている。
インキ−ジェット用のインキ組成物は典型的には下記の成分:染料もしくは顔料、水および/または有機溶媒、湿潤剤、例えばグリコール類、洗剤、濃稠化剤、重合体状結合剤、防腐剤などを包含する。そのようなインキの最適な組成は使用されるインキ−噴射方法および印刷しようとするインキ−受容体の性質に依存することは容易に理解されるであろう。インキ組成物はおおまかに、
・水−ベース、乾燥機構は吸収、浸透および蒸発を包含する;
・油−ベース、乾燥は吸収および浸透を包含する;
・溶媒−ベース、乾燥は主として蒸発を包含する;
・熱溶融または相変化、インキは射出温度においては液体であるが室温においては固体でありそして乾燥は固化により代替される;
・UV硬化可能な、乾燥は重合により代替される
に分類することができる。
水−ベースインキは多くの欠点、例えば(a)特に印刷速度が重要である場合の、それらの要求される水蒸発およびその結果としての大きな乾燥システム、(b)大きな印刷された領域がしわになる傾向、(c)湿潤および乾燥こすりに対する像の感度、(d)オリフィスの先端において低粘度インキが乾燥する傾向、を有する。有極性の溶媒−ベースインキの使用は水−ベースインキに固有の問題の一部を克服しうるが、例えば毒性または可燃性蒸気の発生可能性の如き他の問題を生ずる。従って、UV硬化可能なインキ組成物の概念がそこから出現する低−溶媒インキ組成物を開発するための努力が行われた。
最初の2つのタイプのインキ組成物は多少なりとも吸収性である受容媒体用により良く適するが、UV硬化可能なインキは非吸収性インキ−受容体用により良く適することは容易に理解されるであろう。
しかしながら、実質的に非吸収性のインキ−受容体上のUV硬化可能なインキの性能および相互作用は吸収性インキ−受容体上の水−または溶媒−ベースインキと比べて極めて複雑であることが見出された。例えば、基質上のインキの良好で且つ調節される延展性が問題である。また、異なるカラーインキの小滴が互いの頂部に噴射され、例えば隣接するインキドットの合着の如き問題を引き起こす。これらの問題を減ずるために、硬化手段をインキ−ジェット印刷機の印刷ヘッドと組み合わせてそれと共に移行するように配置することができ、インキ−受容体の表面に印刷された像がインキ−受容体に印刷された直後に硬化用放射線に露出される。特許文献7では、インキの噴射および硬化は印刷ヘッドと連結された紫外線ランプを有するインキジェット印刷ヘッドにより行われる。これは、印刷ヘッドをさらに大型にそしてそのデザインを複雑にする。
従って、スループットを減ずることなく且つ印刷工程における余分な費用や複雑さを必要とせずに二方向色相変化を減少させるUV硬化可能なインキ−ジェット印刷方法があることが非常に望ましいであろう。
先行技術
これまでに、本発明の特許性に関連する下記の文献が既知である:
1999年11月3日に発行された特許文献8、
2004年4月1日に発行された特許文献9、
2004年2月25日に発行された特許文献10、
1995年10月4日に発行された特許文献11、
2000年3月7日に発行された特許文献12。
欧州特許第737001A号明細書 欧州特許第1048475A号明細書 米国特許第20030048327号明細書 欧州特許第1208991A号明細書 欧州特許第1273453A号明細書 米国特許第6273550号明細書 米国特許第2004006157号明細書 欧州特許第953,613号明細書 国際公開第2004/026978号パンフレット 欧州特許第1,391,488号明細書 欧州特許第675,178号明細書 米国特許第6,033,463号明細書
発明の目的
本発明の目的は、スループットを減ずることなく且つ印刷工程における余分な費用や複雑さを必要とせずに二方向色相変化を減少させるインキ−ジェット印刷方法を提供することである。
本発明の別の目的は、減少したインキ消費量を有するインキ−ジェット印刷方法を提供することである。
本発明のこれらおよび他の目的は以下の記述から明らかになるであろう。
発明の要旨
少なくとも1種の黒色顔料、少なくとも1種のカラー顔料および少なくとも1種の放射線−硬化可能な化合物を含んでなる放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを用いる印刷が二方向印刷における隣接する印刷パッチ中の顕著な彩色変動の像品質欠陥を除くことが見出された。
本発明の目的は、黒色顔料、少なくとも1種のカラー顔料および少なくとも1種の放射線−硬化可能な化合物を含んでなる放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキにより実現される。
本発明の目的は、
a)以上で定義された放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを準備し、そして
b)該放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを実質的に非吸収性のインキ−ジェットインキ受容体上に噴射する
段階を含んでなるインキ−ジェット印刷方法によっても実現される。
本発明の別の利点および態様は以下の記述から明らかになるであろう。
発明の詳細な記述
定義
用語「UV」は本出願の開示では紫外線の略語として使用される。
本発明の開示で使用される用語「紫外線」は4〜400ナノメートルの波長範囲内の電磁放射線を意味する。
本発明の開示で使用される用語「活性放射線」は光化学反応を開始させうる電磁放射線を意味する。
本発明の開示で使用される用語「インキ−ジェットインキセット」は少なくとも1種の黒色インキ並びに少なくとも3種のカラーインキ、例えばマゼンタインキ(M)、シアンインキ(C)およびイエローインキ(Y)、の組み合わせを意味する。
本発明の開示で使用される用語「着色剤」は染料および顔料を意味する。
本発明の開示で使用される用語「染料」はそれが適用される媒体中でそして関連する周囲条件下で10mg/L以上の溶解度を有する着色剤を意味する。
用語「顔料」は、引用することにより本発明の内容となるDIN55943では、関連する周囲条件下で適用媒体中に事実上不溶性であり、従ってその中で10mg/Lより低い溶解度を有する無機もしくは有機の発色性または非発色性着色剤として定義されている。
本発明の開示で使用される用語「黒色顔料」は黒色を示す顔料を意味する。
本発明の開示で使用される用語「カラー顔料」は黒色でない色を示す顔料、例えばシアン顔料、マゼンタ顔料、イエロー顔料、赤色顔料、青色顔料および緑色顔料、を意味する。
本発明の開示で使用される用語「カラーインキ」は黒色でない色、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、赤色、青色および緑色、を示すインキ−ジェットインキを意味する。
本発明の開示で使用される「彩色C」は
Figure 2005320541
として定義され、ここでaおよびbはCieLbカラーシステムにおける色相値である。L、aおよびbCIELAB−値はASTM Norm E179−90にR(45/0)形状で、ASTM Norm E308−90に従う評価と共に、定義されている。
本発明の開示で使用される用語「面積スループット」は1単位時間当たりに印刷されたインキ−受容体の面積を意味する。
本発明の開示で使用される用語「充填剤」は、インキ−受容体に対してその性質、例えばポリエステルフィルムへの下塗り層の付着性、インキ−受容体の不透明度および圧電性質、を改変するために加えられる無機または有機物質を意味する。
用語「一官能性」は1個の反応性官能基を意味する。
用語「二官能性」は2個の反応性官能基を意味する。
用語「多官能性」は1個より多い反応性官能基を意味する。
用語「アルキル」は、アルキル基中の各炭素数に関する可能な全ての変種、すなわち炭素数3に関してはn−プロピルおよびイソプロピル、炭素数4に関してはn−ブチル、イソブチルおよびターシャリー−ブチル、炭素数5に関してはn−ペンチル、1,1−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチルプロピルおよび2−メチル−ブチルなど、を意味する。
本発明の開示で使用される用語「アシル基」は、−(C=O)−アリールおよび−(C=O)−アルキル基を意味する。
本発明の開示で使用される用語「脂肪族基」は、飽和された直鎖状、分枝鎖状および脂環式の炭化水素基を意味する。
本発明の開示で使用される用語「不飽和脂肪族基」は、少なくとも1個の二重または三重結合を含有する直鎖状、分枝鎖状および脂環式の炭化水素基を意味する。
本発明の開示で使用される用語「芳香族基」は、大きな共鳴エネルギーにより特徴づけられる環式共役炭素原子の集合体、例えばベンゼン、ナフタレンおよびアントラセン、を意味する。
用語「脂環式炭化水素基」は、芳香族基を形成しない環式共役炭素原子の集合体、例えばシクロヘキサンを意味する。
本発明の開示で使用される用語「置換された」は、脂肪族基、芳香族基または脂環式炭化水素基中の1個もしくはそれ以上の炭素原子および/または1個もしくはそれ以上の炭素原子の水素原子が酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子により置換されていることを意味する。そのような置換基はヒドロキシル基、エーテル基、カルボン酸基、エステル基、アミド基およびアミン基を包含する。
用語「ヘテロ芳香族基」は、環式共役炭素原子の少なくとも1個が酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子により置換されている芳香族基を意味する。
用語「複素環式基」は、環式共役炭素原子の少なくとも1個が酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子により置換されている脂環式炭化水素基を意味する。
用語「実質的に非吸収性のインキ−ジェットインキ−受容体」は、下記の2つの基準:
1)2μmより深いインキ−ジェットインキ−受容体中へのインキの浸透なし、
2)インキ−ジェットインキ−受容体の表面上に噴射された100pLの小滴の20%より多くない部分がインキ−ジェットインキ−受容体中で5秒間内に消える、
の少なくとも1つを満たすインキ−ジェットインキ−受容体を意味する。1つもしくはそれ以上のコーティングされた層が存在する場合には、乾燥厚さは5μmより小さくすべきである。インキ−受容体が実質的に非吸収性のインキ−受容体の上記の基準の一方もしくは両方に入るかどうかを決めるための標準的分析方法を当業者は使用することができる。例えば、インキをインキ−受容体表面上に噴射した後に、インキ−受容体の片を採取しそして透過型電子顕微鏡により試験してインキの浸透深さが2μmより大きいかどうかを測定することができる。適切な分析方法に関するさらなる情報は、論文:DESIE,G.et al. Influence of Substrate Properties in Drop on Demand Printing. Proceedings of Imaging Science and Technology‘s 18th International Conference on Non Impact Printing.2002,p.360−365に見ることができる。
用語「dpi」は、用語1インチ当たりのドット、すなわち2.54cm当たりのインキジェット−インキ小滴により製造されたドット数の略語である。
インキ−ジェットインキ
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、少なくとも3種の成分:(i)黒色顔料、(ii)カラー顔料、および(iii)放射線−硬化可能な化合物を含有する。
放射線−硬化可能な化合物は、インキ−ジェット印刷機により硬化することにより重合されうる単量体および/またはオリゴマーから選択することができる。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは好ましくは少なくとも1種の光−開始剤をさらに含有する。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、熱または活性放射線による重合を制限するための重合抑制剤を含有することができる。インキ−ジェットインキの製造中に抑制剤を加えることが好ましい。
本発明の目的は、少なくとも1種の以上で定義された放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキおよび少なくとも3種の放射線−硬化可能なインキ−ジェットカラーインキを含んでなる放射線−硬化可能なインキ−ジェットセットを用いても実現される。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキはインキ−ジェットインキ中の着色剤の安定な分散液を得るために少なくとも1種の樹脂をさらに含有することができる。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、実質的に非吸収性のインキ−ジェットインキ受容体上のインキ−ジェットインキ小滴の延展性を調節するための少なくとも1種の界面活性剤をさらに含有することができる。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、水並びに/または有機液体、例えばアルコール類、弗素化された溶媒および双極性非プロトン性液体をさらに含有することができる。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、インキの蒸発速度を遅らせるその能力によるノズルの詰まりを防止するために少なくとも1種の湿潤剤を含有することができる。
殺生物剤を本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキに加えて、時間経過でインキ−ジェットインキ中で起きうる望ましくない微生物成長を防止することができる。殺生物剤は単独でまたは組み合わせて使用することができる。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、添加剤、例えば緩衝剤、抗カビ剤、pH調節剤、電気伝導性調節剤、キレート化剤、抗サビ剤および光安定剤をさらに含有することができる。所望に応じて、そのような添加剤を本発明のインキ−ジェットインキ中に有効量で加えることができる。本発明のインキに適するpH調節剤の例は酸、並びにアルカリ金属の水酸化物、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムを包含する塩基を包含するが、それらに限定されるものではない。その量は含まれる具体的成分に依存するであろう。
好ましくはインキ−ジェットインキは、100s−1の剪断速度において且つ意図する噴射温度において100mPa.sより低い、好ましくは50mPa.sより低い、そしてより好ましくは30mPa.sより低い粘度を有する。
着色剤
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは少なくとも1種の黒色顔料および少なくとも1種のカラー顔料を含有する。さらに、他の着色剤を加えることもできる。着色剤は染料であってもよいが、好ましくは顔料またはそれらの混合物である。有機および/または無機顔料を使用することができる。
好ましい態様では、本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、500〜700nmの間に吸収極大を有する少なくとも1種のカラー顔料を含む。
別の好ましい態様では、本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキはシアン顔料またはマゼンタ顔料を含む。
さらに別の好ましい態様では、本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキはシアン顔料およびマゼンタ顔料を含む。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットは、少なくとも1種の本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ並びに少なくとも3種の放射線−硬化可能なインキ−ジェットカラーインキ、好ましくはマゼンタインキ(M)、シアンインキ(C)およびイエローインキ(Y)を含有する。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットは、同じ着色剤を第一の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキより低い濃度で使用するかまたはほぼ同じ色相を有する異なる着色剤を使用する第二の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを含有することができる。一般に、この第二の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは低密度黒色インキと称する。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットは、追加のカラーインキ、例えば淡いマゼンタインキおよび淡いシアンインキ、または特殊なスポットカラー用のインキ、例えば橙色、緑色、赤色および青色を含むこともできる。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットは、特殊タイプのインキ、例えば白色インキ、赤外吸収インキおよび蛍光インキを含むこともできる。
好ましい態様では、本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットは、本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ並びにシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)インキを含んでなる。C、MおよびYインキの着色剤は染料であってもよいが、好ましくは顔料またはそれらの組み合わせである。有機および/または無機顔料の両方を使用することができる。
顔料粒子は、インキ−ジェット印刷装置中を、特に一般には10μm〜50μmの範囲内の直径を有する噴射ノズルのところで、インキの自由流動が可能になるほど充分に小さくすべきである。粒子寸法は顔料分散安定性にも影響する。最大色強度に関しては小さい粒子を使用することも望ましい。インキ−ジェットインキ中に分散される顔料の粒子は10μmより小さい、好ましくは3μmより小さい、そして最も好ましくは1μmより小さい粒子寸法を有していなければならない。顔料粒子の平均粒子寸法は好ましくは0.05〜0.5μmである。顔料の非常に微細な分散液およびそれらの製造方法は、例えば、欧州特許第776952A号明細書、米国特許第5538548号明細書、米国特許第5443628号明細書、欧州特許第259130A号明細書、米国特許第5285064号明細書、欧州特許第429828A号明細書および欧州特許第526198A号明細書に開示されている。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットに適する染料は直接染料、酸性染料、塩基性染料および反応性染料を包含する。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットに適する直接染料は下記のものを包含する:
・C.I.ダイレクト・イエロー(Direct Yellow)1、4、8、11、12、24、26、27、28、33、39、44、50、58、85、86、100、110、120、132、142、および144
・C.I.ダイレクト・レッド(Direct Red)1、2、4、9、11、134、17、20、23、24、28、31、33、37、39、44、47、48、51、62、63、75、79、80、81、83、89、90.94、95、99、220、224、227および343
・C.I.ダイレクト・ブルー(Direct Blue)1、2、6、8、15、22、25、71、76、78、80、86、87、90、98、106、108、120、123、163、165、192、193、194、195、196、199、200、201、202、203、207、236、および237
・C.I.ダイレクト・ブラック(Direct Black)2、3、7、17、19、22、32、38、51、56、62、71、74、75、77、105、108、112、117、および154。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットに適する酸性染料は下記のものを包含する:
・C.I.アシド・イエロー(Acid Yellow)2、3、7、17、19、23、25、20、38、42、49、59、61、72、および99
・C.I.アシド・オレンジ(Acid Orange)56および64
・C.I.アシド・レッド(Acid Red)1、8、14、18、26、32、37、42、52、57、72、74、80、87、115、119、131、133、134、143、154、186、249、254、および256
・C.I.アシド・バイオレット(Acid Violet)11、34、および75
・C.I.アシド・ブルー(Acid Blue)1、7、9、29、87、126、138、171、175、183、234、236、および249
・C.I.アシド・グリーン(Acid Green)9、12、19、27、および41
・C.I.アシド・ブラック(Acid Black)1、2、7、24、26、48、52、58、60、94、107、109、110、119、131、および155。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットに適する反応性染料は下記のものを包含する:
・C.I.リアクティブ・イエロー(Reactive Yellow)1、2、3、14、15、17、37、42、76、95、168、および175
・C.I.リアクティブ・レッド(Reactive Red)2、6、11、21、22、23、24、33、45、111、112、114、180、218、226、228、および235
・C.I.リアクティブ・ブルー(Reactive Blue)7、14、15、18、19、21、25、38、49、72、77、176、203、220、230、および235
・C.I.リアクティブ・オレンジ(Reactive Orange)5、12、13、35、および95
・C.I.リアクティブ・ブラウン(Reactive Brown)7、11、33、37、および46
・C.I.リアクティブ・グリーン(Reactive Green)8および19
・C.I.リアクティブ・バイオレット(Reactive Violet)2、4、6、8、21、22、および25
・C.I.リアクティブ・ブラック(Reactive Black)5、8、31、および39。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットに適する塩基性染料は下記のものを包含する:
・C.I.ベーシック・イエロー(Basic Yellow)11、14、21、および32
・C.I.ベーシック・レッド(Basic Red)1、2、9、12、および13
・C.I.ベーシック・バイオレット(Basic Violet)3、7、および14
・C.I.ベーシック・ブルー(Basic Blue)3、9、24、および25。
染料はpH値の適切な範囲内で理想色だけを表示する。従って、本発明の放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットは好ましくはpH緩衝剤、例えば水酸化カリウム(KOH)をさらに含んでなる。
黒色顔料
カーボンブラックが一般に黒色インキ中の着色物質として使用される。UV硬化可能なインキ中で、それは常に暖かい褐色がかった黒色の色調を示し、それはシアンおよびマゼンタインキを用いる重複印刷により純色調に補正される。二方向印刷方式が使用される場合に、これは隣接する印刷パッチ中の顕著な彩色変動をもたらす。少なくとも1種の黒色顔料、少なくとも1種のカラー顔料および少なくとも1種の放射線−硬化可能な化合物を含んでなる放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキはこれらの二方向色相変化を除く。
適する黒色顔料物質は、カーボンブラック類、例えばピグメント・ブラック(Pigment Black)7(例えばミツビシ・ケミカル(MITSUBISHI CHEMICAL)からのカーボンブラック(Carbon Black)MA8TM)、カボット・Co.(CABOT Co.)からのリーガル(Regal)TM400R、モグル(Mogul)TML、エルフテックス(Elftex)TM320、またはデグッサ(DEGUSSA)からのカーボンブラックFW18、スペシャル・ブラック(Special Black)250、スペシャル・ブラック350、スペシャル・ブラック550、プリンテックス(Printex)TM25、プリンテックスTM35、プリンテックスTM55、プリンテックスTM90、プリンテックスTM150Tを包含する。適する顔料の別の例は米国特許第5389133号明細書(ゼロックス)に開示されている。
黒色顔料は、放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキの合計重量を基準として0.1〜10重量%の範囲内、好ましくは1〜5重量%の範囲内で存在する。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、好ましくは4.0より大きくない、特に好ましくは1.5より小さい彩色Cを有する。シアンおよびマゼンタ顔料を含んでなり且つ4.0より大きくない彩色Cを有する放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキでは、減少したインキ消費量が観察された。
減少したインキ消費量は、より薄い硬化したインキジェット像を生ずる。多孔性インキ−受容体中に浸透する水または溶媒ベースインキジェットインキとは異なり放射線−硬化可能なインキは普通は実質的に非吸収性のインキ−受容体に噴射されそしてある程度の厚さの像を形成する。この像厚さは異なる外観および感触を与えるだけでなく、物理的性質における欠点も有しうる。例えば、硬化した像を有するインキ受容体が曲げられる時に、この像は割れや減じられた付着性を示しうる。
カラー顔料
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットに適する顔料は赤色またはマゼンタ顔料として:ピグメント・レッド(Pigment Red)3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257;ピグメント・バイオレット(Pigment Violet)3、19、23、29、30、37、50、および88;青色およびシアン顔料として:ピグメント・ブルー(Pigment Blue)1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、および60;緑色顔料として:ピグメント・グリーン(Pigment Green)7、26、36および50;黄色顔料として:ピグメント・イエロー(Pigment Yellow)1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94、95、97、108、109、110、128、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、177、180、185、および193;白色顔料として:ピグメント・ホワイト(Pigment White)6、18、および21を含む。
さらに、顔料はHERBST,W.et al.Industrial Organic Pigments,Production,Properties,Applications.2nd edition.VCH,1997により開示されたものから選択することができる。
最も好ましい顔料はピグメント・イエロー1、3、128、109、93、17、14、10、12、13、83、65、75、74、73、138、139、154、151、180、185;ピグメント・レッド122、22、23、17、210、170、188、185、146、144、176、57:1、184、202、206、207;ピグメント・ブルー15:3、ピグメント・ブルー15:2、ピグメント・ブルー15:1、ピグメント・ブルー15:4、ピグメント・ブルー15:6、ピグメント・ブルー16およびピグメント・バイオレット19である。
カラー顔料は、放射線−硬化可能なインキ−ジェットカラーインキの合計重量を基準として0.1〜10重量%の範囲内、好ましくは1〜5重量%の範囲内である。
単量体およびオリゴマー
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、インキ−ジェット印刷機による硬化により重合される単量体および/またはオリゴマーを含有する。単量体、オリゴマーまたはプレポリマーは異なる官能度を有することができ、そして一−、二−、三−およびそれより多い官能性単量体、オリゴマーおよび/またはプレポリマーの組み合わせを包含する混合物を使用することができる。これらの成分は硬化可能であり、典型的には光−硬化可能であり、例えばUV硬化可能であり、そして印刷後にインキ−受容体表面に付着しそして着色剤を結合するために作用すべきである。同一官能度の2種もしくはそれ以上の単量体の混合物が好ましい。2種の二官能性単量体の混合物が特に好ましい。
単量体およびオリゴマーの間の比を変えることにより、インキ−ジェットインキの粘度を調節することができる。
従来のラジカル重合、光酸もしくは光塩基発生剤を使用する光−硬化システム、または光誘発性交互共重合を使用することができる。一般に、ラジカル重合およびカチオン系重合が好ましく、そして開始剤を必要としない光誘発性交互共重合を使用することもできる。さらに、これらのシステムの組み合わせの混成システムも有効である。
カチオン系重合は酸素による重合の抑制がないため有効性において優れているが、それは遅く且つ費用がかかる。カチオン系重合が使用される場合には、エポキシ化合物をオキセタン化合物と一緒に使用して重合速度を高めることが好ましい。ラジカル重合が好ましい重合方法である。
当該技術で普遍的に知られている重合可能化合物を使用することができる。一官能性および/または多官能性アクリレート単量体、オリゴマーまたはプレポリマー、例えばアクリル酸イソアミル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソアミルスチル、アクリル酸イソステアリル、アクリル酸2−エチルヘキシル−ジグリコール、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸エトキシジエチレングリコール、アクリル酸メトキシジエチレングリコール、アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、アクリル酸メトキシプロピレングリコール、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、アクリル酸ビニルエーテル、2−アクリロイルオキシエチル琥珀酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリルオキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン改質柔軟性アクリレート、およびアクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、二アクリル酸トリエチレングリコール、二アクリル酸テトラエチレングリコール、二アクリル酸ポリエチレングリコール、二アクリル酸ジプロピレングリコール、二アクリル酸トリプロピレングリコール、二アクリル酸ポリプロピレングリコール、二アクリル酸1,4ブタンジオール、二アクリル酸1,6ヘキサンジオール、二アクリル酸1,9ノナンジオール、二アクリル酸ネオペンチルグリコール、二アクリル酸ジメチロール−トリシクロデカン、二アクリル酸ビスフェノールAEO(エチレンオキシド)付加物、二アクリル酸ビスフェノールAPO(プロピレンオキシド)付加物、二アクリル酸ヒドロキシピバレートネオペンチルグリコール、プロポキシル化二アクリル酸ネオペンチルグリコール、アルコキシル化二アクリル酸ジメチロールトリシクロデカンおよび二アクリル酸ポリテトラメチレングリコール、三アクリル酸トリメチロールプロパン、EO改質三アクリル酸トリメチロールプロパン、三アクリル酸トリ(プロピレングリコール)、カプロラクトン改質三アクリル酸トリメチロールプロパン、三アクリル酸ペンタエリトリトール、四アクリル酸ペンタエリトリトール、四アクリル酸ペンタエリトリトールエトキシ、六アクリル酸ジペンタエリトリトール、四アクリル酸ジトリメチロールプロパン、三アクリル酸グリセリンプロポキシ、およびカプロラクタム改質六アクリル酸ジペンタエリトリトール、またはN−ビニルアミド、例えばN−ビニルカプロラクタムもしくはN−ビニルホルムアミド、またはアクリルアミドもしくは置換されたアクリルアミド、例えばアクリロイルモルホリンが本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ中の放射線−硬化可能な化合物としての使用に特に好ましい。
さらに、上記のアクリレート類に対応するメタクリレート類をこれらのアクリレート類と共に使用することもできる。メタクリレート類の中では、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸シクロヘキシル、二メタクリル酸テトラエチレングリコール、および二メタクリル酸ポリエチレングリコールが、それらの相対的に高い感度およびインキ−受容体表面に対するより高い付着性のために、好ましい。
さらに、インキ−ジェットインキは重合可能オリゴマーを含有することもできる。これらの重合可能オリゴマーの例はアクリル酸エポキシ、アクリル酸脂肪族ウレタン、アクリル酸芳香族ウレタン、アクリル酸ポリステル、および直鎖状アクリル系オリゴマーを包含する。
光−開始剤
光−開始剤と称する触媒は典型的には重合反応を開始させる。光−開始剤は活性化するために単量体およびオリゴマーより少ないエネルギーを必要として重合体を生成する。
光−開始剤は光を吸収しそしてフリーラジカルまたはカチオンの製造に寄与する。フリーラジカルまたはカチオンは単量体、オリゴマーおよび重合体の重合を誘発する高エネルギー種であり、そして多官能性単量体およびオリゴマーはそれにより架橋結合も誘発する。
開始剤の好ましい量は合計インキ重量の1〜10重量%であり、そしてより好ましくは合計インキ重量の1〜6重量%である。
活性放射線を用いる照射は二段階で波長または強度を変えることにより実現できる。そのような場合、2つのタイプの開始剤を一緒に使用することが好ましい。
光−開始剤は、フリーラジカル硬化にとって必要であり、そして下記の化合物またはそれらの組み合わせ:ベンゾフェノンおよび置換されたベンゾフェノン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン類、例えばイソプロピルチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンまたは5,7−ジヨード−3−ブトキシ−6−フルオロン、弗化ジフェニルヨードニウムおよびヘキサフルオ燐酸トリフェニルスルホニウムを包含しうるが、それらに限定されない。
本発明に従うインキ−ジェット印刷システムのインキ−ジェットインキに適する光−開始剤は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(CIBA SPECIALTY CHEMICALS)から入手可能なイルガキュア(Irgacure)TM184、イルガキュアTM500、イルガキュアTM907、イルガキュアTM369、イルガキュアTM1700、イルガキュアTM651、イルガキュアTM819、イルガキュアTM1000、イルガキュアTM1300、イルガキュアTM1870、ダロクル(Darocur)TM1173、ダロクルTM4265およびダロクルTMITX、バスフ・AG(BASFAG)から入手可能なルセリン(Lucerin)TPO、ランベルティ(LAMBERTI)から入手可能なエサキュア(Esacure)TMKT046、エサキュアTMKIP150、エサキュアTMKT37およびエサキュアTMEDB、スペクトラ・グループ・Ltd.(SPECTRA GROUP Ltd.)から入手可能なH−NuTM470およびH−NuTM470X、並びにイソプロピル−チオキサントンを包含する。
抑制剤
適する重合抑制剤は、フェノールタイプ酸化防止剤、立体障害アミン光安定剤、蛍燐光体タイプ酸化防止剤、一般的に(メタ)アクリレート単量体中で使用されるヒドロキノンモノメチルエーテルを包含し、そしてヒドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロールを使用することもできる。これらの中で、アクリル酸から誘導される分子内に二重結合を有するフェノール化合物は閉鎖された酸素を含まない環境中での加熱時でも重合−抑制効果を有するために、それが特に好ましい。適する抑制剤は、例えば、スミトモ・ケミカル・Co.,Ltd.(Sumitomo Chemical Co.,Ltd.)により製造されるスミリザー(Sumilizer)TMGA−80、スミリザーTMGMおよびスミリザーTMGSである。
これらの重合抑制剤の過剰添加は、硬化に対するインキ感度を低下させるであろうため、重合を防止できる量を配合前に決めることが好ましい。重合抑制剤の量は一般に合計インキ重量の200〜20,000ppmの間である。
ラジカル重合抑制剤と共に酸素重合抑制を下げる化合物の適する組み合わせは、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1および1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンおよびベンゾフェノン;2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オンまたは2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オンおよびジエチルチオキサントンまたはイソプロピルチオキサントン;並びにベンゾフェノンおよび第三級アミノ基を有するアクリレート誘導体、並びに第三級アミン類の添加である。酸素重合抑制を減ずるためまたは感度を高めるためにはアミン化合物が一般に使用される。しかしながら、アミン化合物を高酸価化合物と組み合わせて使用する場合には、高温における貯蔵安定性が減少する傾向がある。従って、具体的には、インキ−ジェット印刷における高酸価化合物と一緒のアミン化合物の使用は回避すべきである。
硬化品質を改良しそして酸素抑制の影響を減少させるために相乗添加剤を使用することができる。そのような添加剤はアクゾ・ノベル(AKZO NOBEL)から入手可能なアクチラン(ACTILANE)TM800およびアクチランTM725、UCBケミカルズ(UCB CHEMICALS)から入手可能なエベクリル(Ebecryl)TMP115およびエベクリルTM350、並びにクレイ・バレイ(CRAY VALLEY)から入手可能なCD1012、クレイノル(Craynor)CN386(アミン改質アクリレート)およびクレイノルCN501(アミン改質エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート)を包含するが、それらに限定されない。
相乗添加剤の含有量は、放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキの合計重量を基準として、0〜50重量%の範囲内、好ましくは5〜35重量%の範囲内である。
樹脂
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、インキ−ジェットインキ中の1種もしくは複数の顔料の安定な分散液を得るために、顔料安定剤または分散剤とも称する樹脂をさらに含有することもできる。
顔料は分散剤を含んでなる分散液として本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキに加えることができる。
本発明で使用可能な樹脂は具体的に制限されないが、下記の樹脂が好ましい:石油タイプ樹脂(例えば、スチレンタイプ、アクリルタイプ、ポリエステル、ポリウレタンタイプ、フェノールタイプ、ブチラールタイプ、セルロースタイプ、およびロジン);並びに熱可塑性樹脂(例えば、塩化ビニル、酢酸ビニルタイプ)。これらの樹脂の具体例はアクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体、アセタール化されそして不完全に鹸化されたポリビニルアルコール、および酢酸ビニル共重合体を包含する。市販の樹脂はアベシア(AVECIA)から入手可能なソルスパース(Solsperse)TM32000およびソルスパースTM39000、エフカ・ケミカルズ・BV(EFKA CHEMICALS BV)から入手可能なエフカ(EFKA)TM4046並びにバイク・ヘミー・GMBH(BYK CHEMIE GMBH)から入手可能なディスパーバイク(Disperbyk)TM168の商品名で既知である。
非重合体状並びに一部の重合体状分散剤の詳細なリストはMC CUTCHEON.Functional Materials, North American Edition. Glen Rock,N.J.: Manufacturing Confectioner Publishing Co.,1990.p.110−129により開示されている。適当な顔料安定剤は独国特許第19636382号明細書(バイエル(BAYER))、米国特許第5720802号明細書(ゼロックス)、米国特許第5713993号明細書(デュポン(DU PONT))、PCT/GB95/02501、米国特許第5085689号明細書(バスフ)および米国特許第2303376号明細書(フジツウ・イソテク(FUJITSU ISOTEC))にも開示されている。
典型的には、樹脂は顔料の2.5〜200重量%、より好ましくは50〜150重量%、で加えられる。
界面活性剤
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは少なくとも1種の界面活性剤を含有することができる。1種もしくは複数の界面活性剤はアニオン系、カチオン系、非イオン系、または両性イオン系であることができ、そして一般的には合計インキ重量を基準として20重量%より少ない合計量でそして特に合計インキ重量を基準として10重量%より少ない合計量で加えられる。
弗素化されたまたはシリコーン化合物を界面活性剤として使用することができるが、考えられる欠点は界面活性剤が架橋結合しないことによる像形成後の滲出である。従って、界面活性効果を有する共重合可能単量体、例えば、シリコーン−改質アクリレート、シリコーン改質メタクリレート、弗素化アクリレート、および弗素化メタクリレートを使用することが好ましい。具体例は、引用することにより本発明の内容となる米国特許第4781985号明細書(ジェームス・リバー・グラフィックス(JAMES RIVER GRAPHICS))および米国特許第5084340号明細書(コダック(KODAK))に開示されている。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセットの好ましい態様では、放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキの少なくとも1種はポリエーテル改質ポリ−ジメチル−シロキサンを含有し、バイク・ヘミーGMBHから入手可能なバイク(Byk)TM−333が特に好ましい。
溶媒
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは水および/または有機溶媒、例えばアルコール、弗素化された溶媒および双極性非プロトン性溶媒、を溶媒として含有することができ、溶媒は好ましくは各々放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキの合計重量を基準として10〜80重量%の間のそして特に好ましくは20〜50重量%の間の濃度で存在する。
しかしながら、本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは、好ましくは蒸発可能成分を含有しないが、UV硬化後のインキ−受容体表面に対する付着性を改良するために極端に少量の有機溶媒をそのようなインキの中に加えることが時には有利でありうる。この場合、加えられる溶媒は、溶媒耐性およびVOCの問題を引き起こさない範囲内の量で、そして好ましくは各々放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキの合計重量を基準として0.1〜5.0重量%の間のそして特に好ましくは0.1〜3.0重量%の間の量でありうる。
適する有機溶媒は、アルコール、芳香族炭化水素、ケトン、エステル、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸、カルビトール、セロソルブ、高級脂肪酸エステルを包含する。適するアルコールはメタノール、エタノール、プロパノールおよび1−ブタノール、1−ペンタノール、2−ブタノール、t.−ブタノールを包含する。適する芳香族炭化水素は、トルエンおよびキシレンを包含する。適するケトンは、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2,4−ペンタンジオンおよびヘキサフルオロアセトンを包含する。グリコール、グリコエーテル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドを使用することもできる。
湿潤剤
溶媒が本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ中で使用される場合には、インキの蒸発速度を遅らせうるノズルの詰まりを防止するために湿潤剤が一般に加えられる。
適する湿潤剤は、トリアセチン、N−メチル−2−ピロリドン、グリセロール、ウレア、チオウレア、エチレンウレア、アルキルウレア、アルキルチオウレア、ジアルキルウレアおよびジアルキルチオウレア;エタンジオール類、プロパンジオール類、プロパントリオール類、ブタンジオール類、ペンタンジオール類、およびヘキサンジオール類を包含するジオール類;プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコールを包含するグリコール類、並びにそれらの混合物および誘導体を包含し、ポリエチレングリコールが特に好ましい。湿潤剤は好ましくはインキ−ジェットインキ調合物に調合物の0.1〜20重量%、より好ましくは調合物の0.1〜10重量%、そして最も好ましくは約4.0〜6.0重量%の量で加えられる。
殺生物剤
本発明のインキ−ジェットインキに適する殺生物剤は、デヒドロ酢酸ナトリウム、2−フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルおよび1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン並びにそれらの塩を包含する。本発明のインキ−ジェットインキ用に好ましい殺生物剤は、ゼネカ・カラーズ(ZENECA COLOURS)から入手可能なプロキセル(Proxel)TMGXLである。
殺生物剤は、各々インキ−ジェットインキを基準として、0.001〜3重量%、より好ましくは0.01〜1.00重量%の量で加えられる。
インキ−ジェットインキの製造
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセット中での使用のための着色剤の分散液は、着色剤および樹脂の混合、粉砕および分散により製造することができる。混合装置は加圧混練器、開放混練器、遊星ミキサー、溶解器、およびダルトン・ユニバーサル・ミキサー(Dalton Universal Mixer)を包含しうる。適する粉砕および分散装置はコロイドミル、高速分散器、二重ローラー、ビードミル、塗料コンディショナー、および三重ローラーである。
混合、粉砕および分散の工程において、各工程は熱の蓄積を防止するために冷却しながら且つできるだけUV線が実質的に除かれるような光条件下で行われる。
本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキは各着色剤用の別個の分散液を用いて製造することができ、或いは分散液の製造において数種の顔料を混合しそして共粉砕することもできる。
インキ−受容体
本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキと一緒の使用のためのインキ−受容体は好ましくは実質的に非吸収性である。適切な例は樹脂−コーティング紙、例えばポリエチレン−コーティング紙およびポリプロピレン−コーティング紙である。インキ−受容体は透明、半透明または不透明でありうる。
本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキと一緒の使用のために適するインキ−受容体は、重合体状基質、例えば酢酸プロピオン酸セルロール、酢酸酪酸セルロース、ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN);配向ポリスチレン(OPS);配向ナイロン(ONy);ポリプロピレン(PP)、配向ポリプロピレン(OPP);ポリ塩化ビニル(PVC);並びに種々のポリアミド類、ポリカーボネート類、ポリイミド類、ポリオレフィン類、ポリ(ビニルアセタール)類、ポリエーテル類およびポリスルホンアミド類、不透明な白色ポリエステル類、並びにポリエチレンテレフタレートおよびポリプロピレンの押し出し配合物である。アクリル系樹脂、フェノール樹脂、ガラスおよび金属をインキ−受容体として使用することもできる。他の適するインキ−受容体物質は、Modern Approaches to Wettability: Theory and Applications. Edited by SCHRADER, Malcolm E.,et al. New York: Plenum Press, 1992. ISBN 0306439859に見ることができる。
インキ−受容体は、鉱物粒子、例えば充填剤、例えばCaCOを含有するPET、TiOを含有するPET、a−PETおよびPET−gを組み入れることもできる。
印刷前のインキ−受容体を着色することができ、例えば医学用像形成に適する青色染料を含有する透明なPETをインキ−受容体として使用することができる。
ポリエステルフィルム基質そして特にポリエチレンテレフタレートがある種の用途、特に優れた寸法安定性を有するタイプにとって好ましい。そのようなポリエステルがインキ−受容体として使用される時には、下塗り層が下塗りされなかった基質と一緒になって実質的に非吸収性インキ−受容体を構成する場合には噴射されたインキの基質に対する結合性を改良するために下塗り層を使用することができる。この目的のために有用な下塗り層は写真製版で既知であり、そして例えば塩化ビニリデンの重合体、例えば塩化ビニリデン/アクリロニトリル/アクリル酸三元共重合体または塩化ビニリデン/アクリル酸メチル/イタコン酸三元共重合体を包含する。
安定剤、均一化用添加剤、艶消し剤、物理的フィルム性質の調節剤、例えばワックスを必要に応じて下塗り層に加えることもできる。
噴射手段
本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキに関しては、噴射手段は1個もしくは複数の印刷ヘッドに対して移動するインキ−受容体表面上へノズルを通してインキの小滴を調節された方法で射出する印刷ヘッドである。射出または噴射されたインキがインキ−受容体表面上に像を形成する。高い印刷速度では、インキは印刷ヘッドから容易に射出されなくてはならず、それがインキの物理的性質、例えば25〜110℃で変動しうる噴射温度における低い粘度、例えば印刷ヘッドノズルが必要な小滴を形成しうる表面エネルギーおよび乾いた印刷された領域への急速転換可能な均質液体に対して多くの制限を与える。
本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキを噴射するための好ましい印刷ヘッドは圧電ヘッドである。圧電インキ−ジェット印刷は、電圧の適用時の圧電セラミック変換器の移動を基にする。電圧の適用が印刷ヘッド中の圧電セラミック変換器の形状を変えて空所を形成し、次にそれにインキが充填される。電圧が除かれる時に、セラミックはその元の形状まで膨張してインキの小滴を印刷ヘッドから射出する。
しかしながら、本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキを噴射するための手段は圧電インキ−ジェット印刷ヘッドに制限されない。インキ射出用の他のインキ−ジェット印刷ヘッドを使用することができ、そして種々のタイプ、例えば連続タイプ、並びに熱、静電および音波オンデマンドタイプを包含する。
本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキを用いる印刷方式の好ましい態様は二方向印刷であり、そこではインキ−ジェット印刷ヘッドが移動するインキ−受容体表面を越えて横方向に前後に走査する。二方向印刷は高い面積スループットを生ずる。
本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキは有利には「一回通過印刷方法(single pass printing process)」で使用することができる。これは新規な印刷方式であり、それは頁幅のインキ−ジェット印刷ヘッド(例えば、XAARから入手可能な頁幅の印刷ヘッド)またはインキ−受容体表面の幅全体を覆う1個もしくは複数のずらして配置されたインキ−ジェット印刷ヘッドを使用することにより行うことができる。一回通過印刷方法では、インキ−ジェット印刷ヘッドは普通は静止したままでありそしてインキ−受容体表面がインキ−ジェット印刷ヘッド下に移送される。そのような一回通過インキ−ジェット印刷機の例は、ドトリックス(DOTRIX)により製造される「ザ・ドット・ファクトリー(The Dot Factory)」である。
高面積スループットインキ−ジェット印刷は、像が50m/時より多く、好ましくは100m/時より多く、より好ましくは200m/時より多く、そして最も好ましくは300m/時より多く印刷されなければならないことを意味する。解像度は少なくとも180dpi、好ましくは少なくとも300dpi、でなければならない。本発明に従う高面積スループットインキ−ジェット印刷システム中で使用されるインキ−受容体は好ましくは少なくとも240mmの幅を有するため、少なくとも35m/分の印刷速度を必要とする。より好ましくはインキ−受容体の幅は少なくとも300mmであり、そして特に好ましくはインキ−受容体の幅は少なくとも500mmである。
硬化手段
本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキは、インキ−受容体表面に噴射され、硬化されていない印刷された像を作成する。引き続き、この印刷された像が放射線または電子線露出により硬化される。放射線硬化の好ましい手段は紫外線である。
硬化手段はインキ−ジェット印刷機の印刷ヘッドと組み合わされて配置することができ、それと共に移行して、インキ−受容体の表面に印刷された像はインキ−受容体上に印刷された直後に硬化放射線に露出される。そのような配置では、印刷ヘッドと連結されそしてそれと共に移行する小さいが充分な放射線源を提供することは困難でありうる。従って、柔軟な放射線伝導手段、例えば繊維光束または内部反射性柔軟管、により放射線源に連結された静止固定放射線源、例えば硬化用UV源を使用することができる。
或いは、硬化放射線を固定源から放射線ヘッドに、放射線ヘッド上の鏡を包含する鏡の配置により供給することもできる。
印刷ヘッドと共に移動しないように配置された放射線源は、硬化させようとするインキ−受容体表面を越えて横方向に伸び且つ印刷ヘッドの横方向の行路に隣接するため印刷ヘッドにより形成される像のその後の列が放射線源の下を段階的にまたは連続的に通過するような細長い放射線源でもありうる。
実際には、異なる着色インキで印刷して多色像を形成するために印刷台に相対的に近接して複数の印刷ヘッドを準備することが望ましい。その場合、それぞれがそれ自体の専用の放射線源を有する。
紫外線光源、例えば照射源、例えば高もしくは低圧水銀ランプ、冷カソード管、黒色光、紫外線LED、紫外線レーザー、およびフラッシュ光を照射源として使用することができる。これらの中で、好ましい源は300−400nmの主要波長を有する相対的に長い波長のUV−寄与(UV−contribution)を示すものである。具体的には、UV−A光源がそれに伴う有効性のより大きい内部硬化をもたらす減少した光拡散のために好ましい。
UV放射線は一般に以下の通りにしてUV−A、UV−B、およびUV−Cとして分類される:
・UV−A:400nm〜320nm
・UV−B:320nm〜290nm
・UV−A:290nm〜100nm。
さらに、異なる波長または照度の2つの光源を用いて印刷された像を硬化させることも可能である。例えば、第一のUV源を、特に240nm〜200nmの範囲内の、UV−Cに富んでいるように選択することができる。次に第二のUV源はUV−Aに富んでいる、例えばガリウム−ドープされたランプ、またはUV−AおよびUV−Bの両方が高い異なるランプであることが可能である。2つのUV源の使用は利点、例えばより速い硬化速度を有することが見出された。
異なって着色されたインキがUV放射線を異なる方式で吸収すること、すなわちそれらは各々UV−A、UV−BおよびUV−C範囲のそれぞれにおいて異なる方式で吸収すること、は既知である。例えば、ある種のインキ−ジェットインキはUV−Cを吸収するためインキ層の深い部分は第一のUV源で硬化されないかもしれない。第一のUV−Cに富んだ源が表面に近いインキ層の部分の硬化を完了させる。そのような場合には第二のUV源がインキ層のより深い部分を硬化させる。かくして、例えば黒色および濃稠インキの如き「難しい」色でも全てのインキを一回通過で硬化させることができる。
硬化を促進させるために、インキ−ジェット印刷機は1つもしくはそれ以上の酸素枯渇ユニットを含む。硬化環境中の酸素濃度を減ずるために、酸素枯渇ユニットは調節可能な位置および調節可能な不活性気体濃度を有する窒素または他の相対的不活性気体(例えば、CO)のブランケットを載せる。残存酸素水準は普通は200ppm程度に低く保たれるが、一般には200ppm〜1200ppmの範囲内である。
工業用途
本発明に従う放射線−硬化可能な黒色インキ−ジェットインキは、例えば、在来のインキ−ジェット印刷用途において例えばポスター印刷用の重合体状支持体の如き平らな表面上で使用することができるが、最近出てきた用途、例えば装飾印刷(例えば、壁紙、カーテンおよび床カバーリング)、特殊対象上の印刷(例えば、スキーおよび自動車電話カバー)並びに保証印刷用途(例えば、パスポートおよび身分証明書)においても使用することができる。
本発明を次に以下の実施例により詳細に記載する。
測定方法
1.彩色
印刷された試料を分光光度計(グレタグ・INC.(GRETAG INC.)により製造されたグレタグ(GRETAG)SPM)で測定して、CIE(Commission International de l‘Eclairage)で指定された色差指示法のCieLカラーシステムの座標を決定した。この場合、測定は光源D50、無光源フィルターの準備、対比白色としての絶対白色、および可視角度(angle of visibility)2°の条件下で行われた。不透明なインキ受容体(例えば、PE−紙)上の印刷物の場合には、測定は白色背景上に置かれた不透明な受容体を用いて行われる。透明なインキ受容体(例えば、PETフィルム)の場合には、受容体は同一の印刷されていないPE−紙の頂部に、そして次に白色背景上に置かれる。彩色C
Figure 2005320541
として定義され、ここでaおよびbはCieLカラーシステム中の色相値である。
値は緑色/赤色軸に沿った色の測定値であり、負の値は緑色がより強く、そしてb値は青色/黄色軸に沿った色の測定値であり、負の値は青色がより強い。黒色印刷物はaおよびbの非常に小さい値に関して純色調を示す。彩色C−値は好ましくは4.0より大きくなく、そして最も好ましくは1.5より小さい。1.5より小さいCに関しては、印刷された黒色の色調は完全な純黒色に見える。視感色調は4.0より小さいC値ではほぼ純粋であると観察される。
2.視感色調
黒色の色調の視覚的評価は下記の基準:
1=純黒色
2=淡褐色がかった黒色
3=褐色がかった黒色
4=褐黒色
に従い行われた。
3.色相変化△E
同一色の2つの印刷パッチ間のCieLカラースペースにおける色値の差は典型的には色相変化△Eにより記載される。印刷された試料の座標L、aおよびbを彩色の測定と同じ方法で分光光度計(グレタグ・INC.により製造されたグレタグSPM)で測定した。
色相変化△Eは、下記式:
Figure 2005320541
において左から右に印刷する時にはL 、a およびb をインキ順序に関して得られる明度値L 並びに色相値a およびb で代替することによりそして右から左に印刷する時にはL 、a およびb をインキ順序に関して得られる明度値L 並びに色相値a およびb で代替することにより、測定された。1.0以上の色相変化△E−値は肉眼により認識される。
4.粘度
インキ−ジェットインキの粘度はブルックフィールド(Brookfield)DV−II+粘度計を用いて25℃および剪断速度3RPMにおいて測定された。
5.表面張力
インキ−ジェットインキの表面張力はクリュス(Kruess)張力計K9(ウィルヘルミー(Wilhelmy)板原理)を用いて測定された。
物質
下記の実施例で使用された全ての物質は断らない限りアルドリッヒ・ケミカル・Co.(Aldrich Chemical Co.)(ベルギー)から容易に入手可能であった。実施例で使用された「水」は脱塩水であった。
下記の物質を使用した:
顔料
カーボンブラックMA8TMはミツビシ・ケミカルから入手可能なカーボンブラックである。
スペシャルブラックTM550はデグッサから入手可能なカーボンブラックである。
プリンテックスTM90はデグッサから入手可能なカーボンブラックである。
ホスタパームTM・レッド(HostapermTMRed)E5B02はクラリアント(CLARIANT)から入手可能なマゼンタ顔料(ピグメントバイオレット19)である。
サンファストTMブルー(SunfastTMBlue)249−1284はサン・ケミカル(SUN CHEMICAL)から入手可能なシアン顔料(ピグメントブルー15:3)である。
感放射線化合物
DPGDATMはUCBから入手可能な二官能性アクリレート単量体である。
クレイノルTMCN501はクレイ・バレイから入手可能な単量体である。
サルトマー(Sartomer)TMSR9003はサルトマー(SARTOMER)から入手可能な二官能性アクリレート単量体である。
クレイノルTMCN386はクレイ・バレイから入手可能なアミン改質アクリレート相乗剤である。
イルガキュアTM500はチバ・スペシャルティーから入手可能な光−開始剤である。
イルガキュアTM1870はチバ・スペシャルティーから入手可能な光−開始剤である。
ダロクルTMITXはチバ・スペシャルティーから入手可能な光−開始剤である。
界面活性剤および分散剤
ソルスパースTM32000はアベシアから入手可能な樹脂である。
ソルスパースTM5000はアベシアから入手可能な樹脂である。
バイクTM−333はバイク・ヘミー・GMBHから入手可能な界面活性剤である。
インキ−受容体
PE−紙はフラントシャッフ・ベルコート(FRANTSCHACH BELCOAT)(ベルギー)から入手可能なポリ(エチレン)コーティングされた下塗りされていないRC−紙である。
PETはアグファ(AGFA)から入手可能な下塗りされていない175μm厚さのポリエチレンテレフタレートクリアベースフィルムである。
実施例1
この実施例では、本発明に従う放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキの像色調を典型的なカーボンブラック顔料を使用する異なる放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキと比較する。
放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキの製造
この実施例のインキ−ジェットインキは100%固体よりなり、インキ組成物の製造中に溶媒または水は使用されない。インキ組成物Ink−1〜Ink−8は表1に従い製造された。重量%(wt%)は合計インキ重量を基準とする。
Figure 2005320541
最初に、顔料、重合体状分散剤であるソルスパースTM32000および単量体DPGDATMを溶解器を用いて混合しそしてこの混合物をアイガー(Eiger)ビードミルで処理することにより、顔料の濃縮分散液を製造した。第二単量体、相乗剤であるクレイノルTMCN386、界面活性剤であるバイクTM−333および1種もしくは複数の光開始剤をこの順序で撹拌下で濃縮顔料分散液に加えた。全ての成分を確実に良好に分布させるために撹拌を1時間にわたり続けた。均質なインキ組成物が得られた。
本発明のインキ−ジェットインキInk−5〜Ink−8に関しては、3種の別個の顔料分散液(各顔料に関して1種)を上記の濃縮分散液の製造方法に従い製造し、そして次に表1に従う量で一緒に混合した。
性質の評価
バーコーターおよび10μmワイヤードバーを使用して、インキ組成物Ink−1〜Ink−3をPET上にコーティングしそしてインキ組成物Ink−4〜Ink−8をPE−紙上にコーティングした。コーティングされたインキ層を、試料をUVランプ下にコンベアベルト上で20m/分の速度で移動させるフュージョン(Fusion)VPS/1600ランプ(Dバルブ)を装備したフュージョンDRSE−120コンベアを使用して硬化させた。
Figure 2005320541
表2から、異なるタイプの黒色顔料またはインキ組成物を使用する比較試料COMP−1〜COMP−4が強く且つ不快な褐色の色調を示したことが明らかである。本発明の試料INV−1〜INV−3は全てほぼ純黒調を示したが、本発明の試料INV−4は完全な純黒調を示した。全ての本発明の試料の彩色C−値は4.0より大きくなかった。
実施例2
この実施例では、PE−紙上で放射線−硬化可能な黒色およびカラーインキ−ジェットインキの順序を変えることにより二方向色相変化が例示される。
放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキの製造
この実施例のインキ−ジェットインキは100%固体よりなり、インキ組成物の製造中に溶媒または水は使用されない。インキ組成物Ink−K(カーボンブラックインキ)、Ink−M(マゼンタインキ)、Ink−C(シアンインキ)およびInk−B(本発明に従う黒色インキ)は表3に従い製造された。重量%(wt%)は合計インキ重量を基準とする。
Figure 2005320541
最初に、顔料、重合体状分散剤であるソルスパースTM32000および単量体DPGDATMを溶解器を用いて混合しそしてこの混合物をアイガービードミルで処理することにより、顔料の濃縮分散液を製造した。Ink−Cを製造するためには、第二の重合体状分散剤であるルスパースTM5000をソルスパースTM32000と組み合わせて使用した。第二単量体であるサルトマーTMSR9003、相乗剤であるクレイノルTMCN386、界面活性剤であるバイクTM−333および光開始剤であるダロクルTMITXをこの順序で撹拌下で濃縮顔料分散液に加えた。全ての成分を確実に良好に分布させるために撹拌を1時間にわたり続けた。均質なインキ組成物が得られた。
本発明のインキ−ジェットインキであるInk−Bに関しては、3種の別個の顔料分散液(各顔料に関して1種)を上記の濃縮分散液の製造方法に従い製造し、そして次に表3に従う量で一緒に混合した。
性質の評価
バーコーターおよび10μmワイヤードバーを使用して、インキ組成物を表4に従いPE−紙上にコーティングした。各々のコーティングされたインキ層を、試料をUVランプ下にコンベアベルト上で20m/分の速度で移動させるフュージョンVPS/1600ランプ(Dバルブ)を装備したフュージョンDRSE−120コンベアを使用して硬化させた。
Figure 2005320541
各インキのコーティング後に硬化段階を行った。例えば、Ink−Kを第一インキ層としてPE−紙上にコーティングし、このコーティングされた層を硬化させ、次にInk−Mを第二インキ層として硬化した第一インキ層の頂部に適用し、引き続き再び硬化させそして最後にInk−Cを第三インキ層として硬化した第二インキ層の上にコーティングしそしてこの第三インキ層を硬化させることにより、表4の試料COMP−7を製造した。
比較試料セットであるCOMP−7およびCOMP−10並びに比較試料セットCOMP−8およびCOMP−9は両者とも二方向印刷方法の実例である。
Figure 2005320541
表5は、比較試料COMP−7〜COMP−10の彩色C値はカーボンブラックインキだけが使用された比較試料COMP−6の彩色C値より明らかに良好であることを示している。しかしながら、比較試料セットCOMP−7およびCOMP−10並びに比較試料セットCOMP−8およびCOMP−9に関しては彩色変動が観察される。両方の場合に、肉眼により明白に見える3.4の色相変化△Eが計算される。このInk−Bを二方向方式でインキ−ジェット印刷する場合には、本発明の試料であるINV−2はほぼ純粋な色調を示しそして彩色変動が観察されなかった。
本発明の詳細な好ましい態様を記載してきたが、特許請求の範囲で定義された発明の範囲から逸脱せずに多くの改変をここで行いうることは当業者に今後明らかになるであろう。

Claims (14)

  1. 少なくとも1種の黒色顔料、少なくとも1種のカラー顔料および少なくとも1種の放射線−硬化可能な化合物を含んでなる放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ。
  2. 少なくとも1種の光−開始剤を含んでなる請求項1に記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ。
  3. 該カラー顔料が500〜700nmの間に吸収極大を有する請求項1または2に記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ。
  4. シアン顔料およびマゼンタ顔料を含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ。
  5. 該インキが4.0より大きくない彩度Cを有する請求項1〜4のいずれかに記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ。
  6. 該少なくとも1種の放射線−硬化可能な化合物が二官能性単量体である請求項1〜5のいずれかに記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ。
  7. 第二の二官能性単量体を含んでなる請求項6に記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ。
  8. 放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキの合計重量を基準として5重量%より少ない溶媒含有量を有する請求項1〜7のいずれかに記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキ。
  9. 少なくとも1種の請求項1で定義された放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキおよび少なくとも3種の放射線−硬化可能なインキ−ジェットカラーインキを含んでなる放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセット。
  10. 該放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキの少なくとも1種がポリエーテル改質ポリ−ジメチル−シロキサンを含有する請求項9に記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェットインキセット。
  11. a)請求項1に記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを準備し、そして
    b)該放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを実質的に非吸収性のインキ−ジェットインキ受容体の上に噴射する
    段階を含んでなるインキ−ジェット印刷方法。
  12. (c)該実質的に非吸収性のインキ−ジェットインキ受容体上の該噴射された放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキをUV照射により硬化させる
    段階をさらに含んでなる請求項11に記載のインキ−ジェット印刷方法。
  13. 少なくとも180dpiの解像度において面積スループット印刷速度が少なくとも50m/時である請求項11または12に記載のインキ−ジェット印刷方法。
  14. a)請求項1に記載の放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを準備し、そして
    b)該放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキを実質的に非吸収性のインキ−ジェットインキ受容体の上に噴射し、
    (c)該実質的に非吸収性のインキ−ジェットインキ受容体上の該噴射された放射線−硬化可能なインキ−ジェット黒色インキをUV照射により硬化させる
    段階を含んでなる純黒調を有する像形成された製品の形成方法。
JP2005133238A 2004-05-06 2005-04-28 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷 Withdrawn JP2005320541A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP04101967 2004-05-06

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014081100A Division JP2014141104A (ja) 2004-05-06 2014-04-10 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005320541A true JP2005320541A (ja) 2005-11-17

Family

ID=34929067

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005133238A Withdrawn JP2005320541A (ja) 2004-05-06 2005-04-28 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷
JP2014081100A Pending JP2014141104A (ja) 2004-05-06 2014-04-10 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014081100A Pending JP2014141104A (ja) 2004-05-06 2014-04-10 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷

Country Status (4)

Country Link
EP (2) EP1772497B1 (ja)
JP (2) JP2005320541A (ja)
CN (1) CN1693388B (ja)
DE (2) DE602005005380T2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012056932A1 (ja) * 2010-10-29 2012-05-03 富士フイルム株式会社 黒色系インク組成物の製造方法
JP2012096528A (ja) * 2010-10-08 2012-05-24 Ricoh Co Ltd インクジェット記録方法
JP2012097142A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Fujifilm Corp 黒色系インク組成物およびインクセット
JP2013067758A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Dic Corp 活性エネルギー線硬化型着色組成物、それを用いた活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク組成物、及び画像形成方法
JP2016160280A (ja) * 2015-02-26 2016-09-05 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1992669A4 (en) * 2006-02-24 2010-09-01 Teikoku Printing Ink Mfg PROCESS FOR PRODUCING INK AND INK, PRINTED MATERIAL AND MOLDING REFERRING TO THE PROCESS
US7918928B2 (en) 2007-02-09 2011-04-05 Canon Kabushiki Kaisha Pigment ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
US8013051B2 (en) 2007-02-09 2011-09-06 Canon Kabushiki Kaisha Liquid composition, image forming method, cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
JP5435876B2 (ja) * 2007-02-09 2014-03-05 キヤノン株式会社 顔料インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JP5227521B2 (ja) * 2007-02-26 2013-07-03 富士フイルム株式会社 インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、及び、インクセット
US8038279B2 (en) 2007-04-30 2011-10-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Ink-jet inks for neutral black printing
EP2243807B1 (en) * 2007-10-24 2013-02-20 AGFA Graphics NV White inkjet ink improved for dispersion stability
EP2072259A1 (en) 2007-12-21 2009-06-24 Agfa Graphics N.V. A system and method for high-speed, reliable ink jet printing
JP2011068121A (ja) * 2009-08-26 2011-04-07 Seiko Epson Corp 印刷システム
UA111997C2 (uk) 2012-04-02 2016-07-11 Кроноплюс Текнікал Аг Панель з покриттям, нанесеним методом прямого друку
JP6477113B2 (ja) * 2015-03-25 2019-03-06 東洋インキScホールディングス株式会社 電子線硬化型インクジェットインキ
JP6705106B2 (ja) * 2017-07-05 2020-06-03 花王株式会社 インクジェット記録方法
CN107506023B (zh) * 2017-07-20 2020-12-08 武汉秀宝软件有限公司 一种墙面图像红外线光斑的追踪方法及系统
DE102018205210A1 (de) 2018-04-06 2019-10-10 Marabu Gmbh & Co. Kg UV-härtbare Zusammensetzung zum Beschichten oder Bedrucken eines Substrats und/oder einer Substratoberfläche
CN112898824B (zh) * 2019-12-04 2022-08-02 中山大学 一种用于玻璃基材的uv-led光固化喷墨墨水及其制备方法
EP3896132B1 (en) * 2020-04-16 2023-02-15 Agfa Nv Uv curable inkjet ink sets and inkjet printing methods
JPWO2022014292A1 (ja) * 2020-07-15 2022-01-20
CN116396636B (zh) * 2023-04-04 2023-11-14 佛山市三水区康立泰无机合成材料有限公司 一种陶瓷喷墨打印用黑色色料及其制备方法和应用

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6474278A (en) * 1987-09-16 1989-03-20 Sumitomo Chemical Co Toning of black in containing carbon black
JPH1143639A (ja) * 1997-06-02 1999-02-16 E I Du Pont De Nemours & Co インクジェットインク組成物
JPH11228886A (ja) * 1998-02-09 1999-08-24 Seiko Epson Corp 黒色再現性に優れたブラックインク
JP2001115067A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Seiko Epson Corp インク組成物、記録方法、記録物、及び記録装置
JP2002179967A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 Dainippon Ink & Chem Inc 紫外線硬化型ジェットインク組成物及びその製造方法
JP2002241647A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Toyo Ink Mfg Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
JP2003276175A (ja) * 2002-03-22 2003-09-30 Konica Corp 画像形成方法、記録装置、インク、最終印刷物
JP2004027127A (ja) * 2002-06-27 2004-01-29 Seiko Epson Corp ブラックインク組成物を含むインクセット、並びにそれを用いる記録方法、記録物、及びインクジェット記録装置
WO2004031308A1 (en) * 2002-10-07 2004-04-15 Garlito B.V. Ink composition

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5614007A (en) * 1994-03-29 1997-03-25 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, and method and apparatus for image formation employing the same
JPH10291365A (ja) * 1997-04-21 1998-11-04 Fuji Xerox Co Ltd 多色インクセット及びインクジェット記録方法
JP3576862B2 (ja) * 1998-04-28 2004-10-13 キヤノン株式会社 インク、画像形成方法及び光重合開始剤
AUPP922299A0 (en) * 1999-03-16 1999-04-15 Silverbrook Research Pty Ltd An image creation method and apparatus (macro 01)
US6383274B1 (en) * 1999-11-24 2002-05-07 Xerox Corporation Ink jet ink compositions and printing processes
JP5098124B2 (ja) * 2000-06-19 2012-12-12 Dic株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用水性インク組成物
JP4711161B2 (ja) * 2001-06-07 2011-06-29 セイコーエプソン株式会社 ブラックインクセットおよびそれを用いた記録方法
US20030083396A1 (en) * 2001-07-23 2003-05-01 Ylitalo Caroline M. Ink jet ink compositions
US6550905B1 (en) * 2001-11-19 2003-04-22 Dotrix N.V. Radiation curable inkjet ink relatively free of photoinitiator and method and apparatus of curing the ink
JP4135062B2 (ja) * 2002-02-28 2008-08-20 Dic株式会社 紫外線硬化型ジェットインクに用いる処理顔料の製造方法、およびこれを用いた紫外線硬化型ジェットインク組成物の製造方法
JP2003342503A (ja) * 2002-05-28 2003-12-03 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録用ブラックインクおよび画像形成方法
JP4226860B2 (ja) * 2002-08-22 2009-02-18 富士フイルム株式会社 インクセット、インクカートリッジ、記録方法、プリンター及び記録物
GB0221894D0 (en) * 2002-09-20 2002-10-30 Avecia Ltd Compositions

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6474278A (en) * 1987-09-16 1989-03-20 Sumitomo Chemical Co Toning of black in containing carbon black
JPH1143639A (ja) * 1997-06-02 1999-02-16 E I Du Pont De Nemours & Co インクジェットインク組成物
JPH11228886A (ja) * 1998-02-09 1999-08-24 Seiko Epson Corp 黒色再現性に優れたブラックインク
JP2001115067A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Seiko Epson Corp インク組成物、記録方法、記録物、及び記録装置
JP2002179967A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 Dainippon Ink & Chem Inc 紫外線硬化型ジェットインク組成物及びその製造方法
JP2002241647A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Toyo Ink Mfg Co Ltd 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
JP2003276175A (ja) * 2002-03-22 2003-09-30 Konica Corp 画像形成方法、記録装置、インク、最終印刷物
JP2004027127A (ja) * 2002-06-27 2004-01-29 Seiko Epson Corp ブラックインク組成物を含むインクセット、並びにそれを用いる記録方法、記録物、及びインクジェット記録装置
WO2004031308A1 (en) * 2002-10-07 2004-04-15 Garlito B.V. Ink composition

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012096528A (ja) * 2010-10-08 2012-05-24 Ricoh Co Ltd インクジェット記録方法
WO2012056932A1 (ja) * 2010-10-29 2012-05-03 富士フイルム株式会社 黒色系インク組成物の製造方法
JP2012097142A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Fujifilm Corp 黒色系インク組成物およびインクセット
JP2013067758A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Dic Corp 活性エネルギー線硬化型着色組成物、それを用いた活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク組成物、及び画像形成方法
JP2016160280A (ja) * 2015-02-26 2016-09-05 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ

Also Published As

Publication number Publication date
DE602005005380T2 (de) 2009-04-23
DE602005005380D1 (de) 2008-04-30
EP1593718B1 (en) 2008-03-19
EP1593718A1 (en) 2005-11-09
CN1693388B (zh) 2010-12-22
CN1693383A (zh) 2005-11-09
EP1772497A1 (en) 2007-04-11
DE602005008977D1 (de) 2008-09-25
EP1772497B1 (en) 2008-08-13
JP2014141104A (ja) 2014-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8083338B2 (en) Radiation-curable ink-jet printing
JP2014141104A (ja) 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷
US11813843B2 (en) Ink jet recording method, ultraviolet curable ink, and ink jet recording apparatus
US7278728B2 (en) Ink-jet printing system
EP2636709B1 (en) Actinic radiation-curing type ink set, inkjet recording method, and printed material
CN100537257C (zh) 将可辐射固化的油墨印刷到可辐射固化的液体层中的方法
US7520601B2 (en) Printing of radiation curable inks into a radiation curable liquid layer
JP5502675B2 (ja) インクジェット記録方法
US20130063535A1 (en) Photocurable ink jet recording ink composition and ink jet recording method
JP2009062541A (ja) 印刷用インク
JP2005231371A (ja) 改良されたインクジェット印刷システム
JP5563921B2 (ja) インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法、及び、印刷物
US20050247235A1 (en) Multi-density ink-jet ink set for ink-jet printing
WO2012110815A1 (en) Method of ink- jet printing
JP6015274B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性インク、材料セット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP2005320540A (ja) インキ−ジェット印刷用の多濃度インキ−ジェットインキセット
WO2021224581A1 (en) Inkjet ink
US20220203741A1 (en) Ink Jet Recording Method And Ink Jet Recording Apparatus
JP2004359954A (ja) インキ−ジェット印刷のためのuv−吸収性インキ組成物
CN114656831A (zh) 油墨组以及喷墨记录方法
EP3071660B1 (en) Printing ink
EP4146754A1 (en) Method of inkjet printing
WO2012110814A1 (en) Method of ink- jet printing
EP1593719A1 (en) Multi-density ink-jet set for ink-jet printing.

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080319

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080418

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20081110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120306

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120606

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130404

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130409

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130722

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140410

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20140411