JP2005317561A - 半導体ウエハ,プローブ装置,ウエハテスト装置およびウエハテスト方法 - Google Patents

半導体ウエハ,プローブ装置,ウエハテスト装置およびウエハテスト方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 プローブに無駄なプローブ針を備えることを回避することの可能な半導体ウエハを提供する。
【解決手段】 ウエハ24では、チップの配列が4回の回転対称性を有するように設計されており、その全てのチップが、ウエハ24の中心を回転軸として90度づつずれた状態の、4個の同一のチップ群(小領域A〜Dのチップ群)に分割されている。そして、ウエハテスト時、1つのチップ群に応じた数だけのプローブ針を備えたプローブを使用し、ウエハ24を回転させながら全プローブ針を1つのチップ群の全チップに接触させる。従って、プローブに無駄なプローブ針を備える必要がないため、プローブのコストを低減することが可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の半導体チップが形成されている半導体ウエハ(LSIウエハなど)に関するものである。
従来、LSIチップ(チップ)の製造では、基板材料からなる大判のLSIウエハ(ウエハ)を用いる手法がとられている。
すなわち、ウエハ上に多数のIC(Integrated Circuit)回路を形成することで、多数のチップの連なったチップ配列をウエハ上に形成する。その後、チップ間でウエハを分断する。これにより、多数のチップを一度に製造できるようになっている。
このようなチップの製造工程では、チップの適否を判定するために、ウエハ上に連なった状態のチップを、ある程度まとめてテストするようになっている(ウエハテスト;特許文献1参照)。
以下に、従来のウエハテストについて説明する。
図7は、従来のウエハを示す説明図である。
この図7に示すように、円形のウエハ100には、複数のチップ120が略菱形(略正方形)状に配列されている。また、ウエハ100上の全てのチップ120は、全て同一の向きに配されている。
そして、ウエハテストでは、扇形形状の4つの小領域G〜Jに分け、小領域毎に一度にテストを行うようになっている。
すなわち、まず、図8(a)に示すように、太枠内に位置する小領域Gのチップ群に対し、テスト器具であるプローブを接触(タッチダウン)させ、各チップのテスト(導通テスト)を行う。
次に、図8(b)〜(d)に示すように、プローブに対してウエハを平行移動させながら、小領域H〜Jのチップに対して、同様のテストを順に行ってゆく。
なお、プローブは、図7(b)に示す各チップ120の全電極パッドT1〜T60に一括して接触できるように、パッドT1〜T60の配置に合わせて多数のプローブ針(探針)を植え込んだカード状の基板である。
そして、ウエハテストでは、プローブからチップ120のパッドT1〜T60に信号を入力し、チップ120からの返信を受けることで、チップ120の良否を判定するようになっている。
特開2004−55910号公報(公開日;平成16年2月19日)
しかしながら、図8(a)〜(d)に示したように、ウエハ100における各小領域G〜Jに形成されているチップ群の配列形状(向き)は、小領域によって異なっている。
そして、プローブは、平行移動される全小領域のチップ群のパッドに対し、一度にプローブ針を接触させる必要がある。
このため、従来のプローブには、図8(a)〜(d)に示す例では、全小領域のチップ群に対応できるように、1つのチップ群の面積よりも広い、3×5個のチップ120をカバーできる範囲(太枠内の全範囲)にプローブ針を備えておく必要がある。
このため、従来では、図の斜線部分に示すチップ120の存在しない領域にもプローブにプローブ針を備えなくてはならず、無駄なコストがかかっていた。
また、図9に示すように、このような無駄なプローブ針については、ウエハ上のチップ数が多くなるにつれて増加する傾向にある(太枠内の全て(斜線部分も)カバーするようにプローブ針を備える必要がある)。
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたものである。そして、その目的は、プローブに無駄なプローブ針を備えることを回避することの可能な半導体ウエハ(LSIウエハなど)を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の半導体ウエハ(本ウエハ)は、複数の半導体チップが形成されている半導体ウエハにおいて、半導体チップの配列が、n回(nは2以上の整数)の回転対称性を有していることを特徴としている。
本ウエハのような半導体ウエハは、半導体チップの製造過程で用いられる中途生成物であり、半導体チップの基板材料上に多数の回路を形成してなる、多数の半導体チップの連なったものである。このような半導体ウエハを形成した後、ウエハをチップ間で分断することにより、多数の半導体チップを一度に製造できるようになっている。
また、通常、半導体ウエハは、分断前に、各半導体チップの適否を判定するためのウエハテストを施されるようになっている。
そして、特に、本ウエハでは、半導体チップの配列に関し、n回(nは2以上の整数)の回転対称性を有するように設計されている。
ここで、半導体チップの配列(チップ配列)とは、チップの形状,配置(位置)および向きのことである。
すなわち、本ウエハは、その中心を回転軸として〔360/n〕度回転したとき、回転の前後でチップ配列が同一となるように設計されている。
従って、本ウエハでは、その全ての半導体チップを、本ウエハの中心を回転軸として〔360/n〕度づつずれた状態の、n個の同一のチップ群に分割することが可能である。
従って、本ウエハに対してウエハテストを実施する場合、1つのチップ群に応じた数(チップ群の全半導体チップにおける電極パッドの総数)だけのプローブ針を備えたプローブ装置を用いることが可能である。
ここで、プローブ針とは、半導体チップの電極パッドにテスト信号を出力するとともに、半導体チップからのリターン信号を受信するものである。
そして、本ウエハに対するウエハテストでは、このようなプローブ装置に対して本ウエハを回転させながら、プローブ装置の全プローブ針を、1つのチップ群の電極パッドに接触(タッチダウン)させてテストを行うこととなる。
このように、本ウエハに対するテストでは、プローブ装置のプローブ針数と、1回のタッチダウンで必要なプローブ針数(1つのチップ群における電極パッドの総数)とを等しくできる。
従って、プローブ装置に無駄な(テストするチップ群によっては使用されないことのある)プローブ針を備える必要がない。このため、プローブ装置のコストを低減することが可能である。
また、本ウエハの形状(輪郭)がn回の回転対称性を有している場合、本ウエハを、上記のチップ群を含むn個の小領域に分割した状態で形成してもよい。
この場合、本ウエハは、中心から放射状にのびる扇形形状を有するn個の小領域に分割され、各小領域に、同数の半導体チップからなるチップ群が形成される。そして、隣り合う小領域に形成されているチップ群が、互いに〔360/n〕度だけ回転している構成となる。
本ウエハをこのような構成とすれば、小領域を用いてチップを分割できるので、全チップをチップ群に分けることが容易となる。
また、本発明のプローブ装置(本プローブ装置)は、本ウエハに形成された半導体チップの適否を判定するためのウエハテスト装置に備えられているものである。そして、本ウエハのチップ群の1つにおける全半導体チップの電極パッドと同数のプローブ針を備えている。
上記したように、このようなプローブ装置を用いれば、無駄なプローブ針を備えない分、コストを低減させられる。
また、本発明のウエハテスト装置(本テスト装置)は、本プローブ装置と、本プローブ装置に対して半導体ウエハを回転させる回転機構を備えている構成である。
このようなテスト装置を用いれば、本プローブ装置に対して本ウエハを容易に回転させられる。従って、本プローブ装置を用いた本ウエハに対するウエハテストを容易に行える。
また、本テスト装置に、本テスト装置の動作を制御する制御部を備えることも好ましい。
この制御部は、回転機構を制御して、プローブ装置に対して半導体ウエハを360度/n度だけ回転させながら、プローブ装置を制御して、そのプローブ針によって、半導体ウエハの1つのチップ群における全半導体チップの電極パッドにテスト信号を出力させ、半導体チップからのリターン信号を受信させる。そして、リターン信号に基づいて、半導体チップの適否を判定するものである。
これにより、本ウエハに対するウエハテストを容易に実施できる。
また、本発明のウエハテスト方法(本テスト方法)は、本テスト装置によって半導体ウエハに形成された半導体チップの適否を判定するためのウエハテスト方法において、上記プローブ装置のプローブ針によって、半導体ウエハの1つのチップ群における全半導体チップの電極パッドにテスト信号を出力し、半導体チップからのリターン信号を受信するテスト工程と、プローブ装置に対して半導体ウエハを360度/n度だけ回転させる回転工程とを含んでいる方法である。
この方法は、制御部を備えた本テスト装置において実施されている方法である。従って、本方法を用いれば、本ウエハに対するウエハテストを簡単に行える。
また、本発明の第1ウエハテストプログラムは、上記した本テスト装置に接続されたコンピューターを、本テスト装置の制御部として機能させるものである。
また、本発明の第2ウエハテストプログラムは、本テスト装置に接続されたコンピューターに、本テスト方法におけるテスト工程および回転工程とを実施させるものである。
上記のようなコンピューターにこれらのプログラムを読み込ませることで、本テスト装置の制御部の機能、あるいは、本テスト方法の各工程を、そのコンピューターによって実施することが可能となる。
また、このプログラムをコンピューターによって読取可能な記録媒体に記録させておくことで、プログラムの保存・流通を容易に行えるようになる。
以上のように、本発明の半導体ウエハ(本ウエハ)は、複数の半導体チップが形成されている半導体ウエハにおいて、半導体チップの配列が、n回(nは2以上の整数)の回転対称性を有している構成である。
本ウエハでは、半導体チップの配列に関し、n回(nは2以上の整数)の回転対称性を有するように設計されている。
ここで、半導体チップの配列(チップ配列)とは、チップの形状,配置(位置)および向きのことである。すなわち、本ウエハは、その中心を回転軸として〔360/n〕度回転したとき、回転の前後でチップ配列が同一となるように設計されている。
従って、本ウエハでは、その全ての半導体チップを、本ウエハの中心を回転軸として〔360/n〕度づつずれた状態の、n個の同一のチップ群に分割することが可能である。
従って、本ウエハに対してウエハテストを実施する場合、1つのチップ群に応じた数(チップ群の全半導体チップにおける電極パッドの総数)だけのプローブ針を備えたプローブ装置を用いることが可能である。
そして、本ウエハに対するウエハテストでは、このようなプローブ装置に対して本ウエハを回転させながら、プローブ装置の全プローブ針を、1つのチップ群の電極パッドに接触(タッチダウン)させてテストを行うこととなる。
このように、本ウエハに対するテストでは、プローブ装置のプローブ針数と、1回のタッチダウンで必要なプローブ針数(1つのチップ群における電極パッドの総数)とを等しくできる。
従って、プローブ装置に無駄な(テストするチップ群によっては使用されないことのある)プローブ針を備える必要がない。このため、プローブ装置のコストを低減することが可能である。
本発明の一実施形態について説明する。
本実施の形態にかかるウエハテスト装置(本テスト装置)は、LSIウエハ上のLSIチップに対し、その適否(良否)を判定する(テストする)ための装置である。
なお、LSIウエハ(ウエハ)は、LSIチップの製造過程で用いられる中途生成物であり、LSIチップの基板材料上に多数のLSI回路を形成してなる、多数のLSIチップ(チップ)の連なったものである。
このようなウエハを形成した後、ウエハをチップ間で分断することにより、多数のチップを一度に製造できるようになっている。
まず、本テスト装置のテスト対象であるウエハについて説明する。
図1は、ウエハ24の構成を示す説明図である。
この図に示すように、ウエハ24は、円形状を有しており、中心から放射状に延びる4本の線分(破線)によって分けられる、4つの扇形(内角90度)の小領域A〜Dを有している。
そして、各小領域A〜Dに、12個のチップ(A1〜A12,B1〜B12,C1〜C12,D1〜D12)が、それぞれ設けられている。
また、図1に示すように、各小領域A〜Dに設けられているチップ群は、5×3個のチップからなる長方形から、1角に位置する3個分のチップを欠いた階段形状を有している。
そして、各チップ群は、ウエハ24の中心を軸として、小領域A〜Dの順に90度(360度/4)づつ回転した形状および配置(ウエハ24上の配置)となるように設計されている。
すなわち、小領域B〜Dのチップ群は、小領域Aのチップ群を、ウエハの中心を軸として、それぞれ90度,180度,270度回転した形状・配置となっている。
また、図2(A)〜(D)は、各小領域A〜Dに設けられているチップの向きを示す説明図である。これらの図に示すように、各チップは、長方形状を有しており、その一方の短辺Lに電極パッドP1〜P30を、他方の短辺Rに電極パッドP31〜P60を備えた構成となっている。
また、各チップは、同一の小領域内では、全て同じ向きに配列されている。また、各小領域A〜Dのチップの向きは、小領域A〜Dの順に90度づつ回転した状態となっている。
このように、ウエハ24は、その上に設けられているチップの配列(チップ配列;チップ群の形状・配置および各チップの向き)に関し、4回の回転対称性(ウエハ24の中心を回転軸とする4回の回転対称性)を有するように設計されている。
次に、本テスト装置の構成について説明する。
図3は、本テスト装置の構成を示す説明図である。この図に示すように、本テスト装置は、プローバ装置30,プローブカード22,テスタ装置21を備えた構成である。
プローバ装置30は、ウエハ24を載置した状態で、プローブカード22に対してウエハを移動(回転,平行および垂直移動)させるものである。
そして、図3に示すように、プローバ装置30は、基台81,水平駆動部29,垂直駆動部28,支持部27,回転駆動部26,ステージ25を備えた構成である。
基台81は、プローバ装置30の台座であり、その最下部に配置されている。
水平駆動部(XY方向機構部)29は、基台81上を水平方向に移動することによって、垂直駆動部28,支持部27,回転駆動部26,ステージ25を、水平方向(XY方向)に移動させるものである。
支持部27は、回転駆動部26,ステージ25を水平駆動部29上で支えるシャフトである。
また、支持部27は、水平駆動部29の上部に垂直方向に沿って形成された縦孔(図示せず)に挿入されている。
垂直駆動部(Z方向機構部)28は、水平駆動部29の縦穴に対する支持部27の挿入深さを調節することにより、支持部27,回転駆動部26,ステージ25を垂直方向(Z方向)に移動させるものである。
回転駆動部(回転機構)26は、ステージ25を載せた状態で、支持部27上で回転するターンテーブル(回転板)である。
ステージ25は、その上部にウエハ24を載せるためのウエハ載置台である。
プローブカード(プローブ装置)22は、ステージ25に載置されたウエハ24上のチップにテスタ信号を入力するとともに、テスタ信号を受けてチップから出力されるリターン信号(テスタ信号に対するチップからの返信信号)を受信するものである。
なお、プローブカード22によるチップに対する信号の送受信は、プローブ針Hを介して行われる。
図4は、プローブカード22におけるチップとの接触面(タッチダウン面)を示す説明図である。
この図に示すように、プローブカード22は、ウエハ24の各小領域A〜D(図1参照)に形成されているチップ群と同様の形状を有している。そして、各チップ群のチップにあわせて、プローブ領域K1〜K12を備えている。
さらに、プローブカード22における全プローブ領域K1〜K12には、チップに配されている電極パッドP1〜P60に対応する位置に、プローブ針H1〜H60が備えられている。
すなわち、本テスト装置では、プローブカード22は、ウエハ24の各小領域A〜Dに形成された全12個のチップの電極パッドP1〜P60に対し、一括して接触させられるだけの多数の(60×12本の)プローブ針Hを備えるようになっている。
テスタ装置21は、チップに入力するためのテスタ信号を生成してプローブカード22に伝達するとともに、プローブカード22を介して受信されたリターン信号を取得し、各チップの適否を判定するものである。
また、本テスト装置には、図示しない制御部が備えられている。この制御部は、本テスト装置の全動作を制御する中枢部である。
次に、本テスト装置によるウエハテストについて説明する。
ウエハテストでは、まず、ユーザーが、テストしたいウエハ24をステージ25にセット(載置・固定)する。
次に、制御部が、回転駆動部26および水平駆動部29を制御して、プローブカード22に対するウエハ24の位置を調整する。
この調整は、プローブカード22のプローブ針Hの直下に、ウエハ24における小領域AのチップA1〜A12の電極パッドP1〜P60を配するように行われる。
その後、制御部は、垂直駆動部28を制御して支持部27を上昇させ、ウエハ24のA領域を、プローブカード22のプローブ針Hに当接(タッチダウン)させる。
そして、制御部は、テスタ装置21を制御して、プローブカード22を介してチップA1〜A12の電極パッドP1〜P60にテスタ信号を入力する。
その後、制御部は、チップA1〜A12から出力されるリターン信号をテスタ装置21により検出する。そして、制御部は、検出結果に基づいてチップA1〜A12の適否を判定し、小領域Aのチップ群に対するテストを終了する。
次に、制御部は、垂直駆動部28を制御して支持部27を降下させ、ウエハ24をプローブカード22から離す。そして、回転駆動部26を制御して、ウエハ24を、時計回りに90度回転させる。
これにより、プローブカード22のプローブ針Hの直下に、ウエハ24における小領域BのチップB1〜B12の電極パッドP1〜P60が配される。
次に、制御部は、垂直駆動部28を制御して支持部27を上昇させ、ウエハ24のB領域を、プローブカード22のプローブ針Hに当接(タッチダウン)させる。そして、A領域と同様に、B領域のチップ群に対するテストを行う。
その後、制御部は、ウエハ24をプローブカード22から離し、回転駆動部26によってウエハ24を時計回りに90度回転させる。
これにより、プローブ針Hの直下に、小領域CのチップC1〜C12の電極パッドP1〜P60が配される。そして、制御部は、C領域のチップ群に対しても、A領域と同様にテストを行う。
その後、制御部は、回転駆動部26を時計回りに90度回転させ、プローブ針Hの直下に小領域DのチップD1〜D12の電極パッドP1〜P60を配する。そして、D領域に対するテストを実行する。
最後に、制御部は、垂直駆動部28を制御して、ウエハ24をプローブカード22から離した状態とし、処理を終了する。
以上のように、ウエハ24では、チップの配列が、4回の回転対称性を有するように設計されている。
すなわち、ウエハ24は、その中心を回転軸として〔360/4=90〕度回転したとき、回転の前後でチップ配列が同一となるように設計されている。
従って、ウエハ24では、その全てのチップを、ウエハ24の中心を回転軸として90度づつずれた状態の、4個の同一のチップ群に分割できるようになっている。
従って、ウエハ24に対してウエハテストを実施する場合、1つのチップ群に応じた数(チップ群の全チップにおける電極パッドP1〜P60の総数)だけのプローブ針H1〜H60を備えた、プローブカード22を用いることが可能となっている。
そして、ウエハ24に対するウエハテストでは、このようなプローブカード22に対してウエハ24を回転させながら、プローブカード22の全プローブ針を、1つのチップ群の電極パッドP1〜P60に接触(タッチダウン)させてテストを行う。
このように、ウエハ24に対するテストでは、プローブカード22のプローブ針数と、1回のタッチダウンで必要なプローブ針数(1つのチップ群における電極パッドP1〜P60の総数)とを等しくできる。
従って、プローブカード22に無駄な(テストするチップ群によっては使用されないことのある)プローブ針を備える必要がない。このため、プローブカード22のコストを低減することが可能である。
また、ウエハ24は、4回の回転対称性を有する円形の形状(輪郭)を有している。このため、ウエハ24を、中心から放射状にのびる扇形形状を有する4個の小領域A〜Dに分割し、各小領域A〜Dに、同数のチップからなるチップ群を形成できるようになっている。そして、隣り合う小領域に形成されているチップ群が、互いに90度だけ回転している構成となっている。
このように、小領域A〜Dを用いてチップを分割することで、全チップをチップ群に分けることが容易となっている。
なお、本実施の形態では、ウエハ24として、チップ配列に関して4回対称性を有するものを用いるとしている。
しかしながら、これに限らず、ウエハ24としては、2回以上の対称性を有するものであれば、どのようなチップ配列のものでも利用できる。
図5は、2回対称性を有するウエハ24の構成を示す説明図である。
この図に示すように、このウエハ24は、円形状を有しており、中心を通る線分(破線)によって分けられる、2つの半円形の小領域E・Fを有している。
そして、各小領域E・Fに、24個のチップ(E1〜E24,F1〜F24)が、それぞれ設けられている。
そして、各小領域E・Fに設けられているチップ群は、ウエハ24の中心を軸として、180度(360度/2)回転した形状および配置(ウエハ24上の配置)となるように設計されている。
また、図6(a)(b)は、各小領域E・Fに設けられているチップの向きを示す説明図である。これらの図に示すように、各小領域E・Fのチップの向きは、互いに180度回転した状態となっている。なお、この場合も、各チップは、同一の小領域内では、全て同じ向きに配列されている。
従って、このウエハ24は、その上に設けられているチップ配列に関し、2回の回転対称性を有するように設計されている。
このような2回の回転対称性を有するウエハ24を用いる場合、プローブカード22としては、各小領域E・Fのチップ群と同様の形状を有し、各小領域E・Fの全24個のチップに配されている全電極パッドP1〜P60に対応する位置に、プローブ針(60×24本)を備えているものを用いることとなる。
この構成では、制御部は、E領域に対するテストを行った後、ウエハを180度回転させて、F領域に対するテストを行うこととなる。従って、ウエハ24に対するプローブカード22の接触動作(タッチダウン)の回数を2回とすることが可能である。このため、テスト時間を短縮できる。
なお、従来のように、ウエハを平行移動させながら2回のタッチダウンでテストを行う場合、プローブカードに、60×30本のプローブ針を備える必要がある。
また、同様に、ウエハ24として、チップ配列がn回対称性を有するものを用いることもできる(nは3以上の整数)。
この場合、ウエハには、〔360/n〕度毎に、小領域が設けられる。そして、制御部は、ウエハを〔360/n〕度回転させながら、ウエハテストを行うこととなる。また、タッチダウン数はn回となる。
なお、nの値を大きく設定すると、ウエハテストにおけるタッチダウン数は多くなるものの、使用するプローブカード22のプローブ針Hの数を小さくできる。従って、プローブカード22のコストを低減できる。
また、本実施の形態では、ウエハ24が円形であるとしている。しかしながら、ウエハ24は、面形状であれば、どのような輪郭を有していてもよい(長方形でも他の多角形でもよい)。また、ウエハ24の輪郭については、回転対称性を有している必要はない。
また、本実施の形態では、図1および図5に示した小領域A〜Fに、チップを12個あるいは24個づつ配するとしている。しかしながら、各小領域に配するチップ数はいくつであってもよい。
また、図1や図5に示したウエハ24では、小領域A〜Dあるいは小領域E・Fが、互いに同一の形状となっている。しかしながら、これに限らず、各小領域に配されているチップ群が向きの異なる同一形状となっていれば(チップ配列が回転対称性を有していれば)、小領域A〜D(あるいはE・F)の形状(輪郭)は、互いに異なっていてもよい。
また、本実施の形態では、ウエハ24を、多数のLSIチップを有するもの(多数のLSIチップの連なったもの)であるとしている。しかしながら、これに限らず、ウエハ24は、LSIチップ以外のチップ(半導体チップ)を有するものであってもよい。
また、本実施の形態では、回転駆動部26によってウエハ24を回転させ、プローブカード22に対向するウエハ24の小領域(テストされる小領域)を変えるとしている。
しかしながら、これに限らず、本テスト装置を、プローブカード22を回転させるプローブカード回転機構を備え、これによってプローブカード22を回転させることで、テストする小領域を変える構成としてもよい。
また、上記では、本テスト装置における全ての処理を、制御部の制御により行うとしている。しかしながら、これに限らず、回転駆動部26,水平駆動部29による水平面内でのウエハ24の位置調整,垂直駆動部28による支持部27の垂直移動,テスタ装置21によるテスタ信号の出力などを、ユーザーの制御により行うようにしてもよい。
また、本テスト装置の全ての処理を行うためのプログラムを記録媒体に記録し、このプログラムを読み出すことのできる情報処理装置(コンピューター)を、制御部に代えて用いるようにしてもよい。
この構成では、情報処理装置の演算装置(CPUやMPU)が、記録媒体に記録されているプログラムを読み出して処理を実行する。従って、このプログラム自体が処理を実現するといえる。
ここで、上記の情報処理装置としては、一般的なコンピューター(ワークステーションやパソコン)の他に、コンピューターに装着される、機能拡張ボードや機能拡張ユニットを用いることができる。
また、上記のプログラムとは、処理を実現するソフトウェアのプログラムコード(実行形式プログラム,中間コードプログラム,ソースプログラム等)のことである。このプログラムは、単体で使用されるものでも、他のプログラム(OS等)と組み合わせて用いられるものでもよい。また、このプログラムは、記録媒体から読み出された後、装置内のメモリ(RAM等)にいったん記憶され、その後再び読み出されて実行されるようなものでもよい。
また、プログラムを記録させる記録媒体は、情報処理装置と容易に分離できるものでもよいし、装置に固定(装着)されるものでもよい。さらに、外部記憶機器として装置に接続するものでもよい。
このような記録媒体としては、ビデオテープやカセットテープ等の磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROM,MO,MD,DVD,CD−R等の光ディスク(光磁気ディスク)、ICカード,光カード等のメモリカード、マスクROM,EPROM,EEPROM,フラッシュROM等の半導体メモリなどを適用できる。
また、ネットワーク(イントラネット・インターネット等)を介して情報処理装置と接続されている記録媒体を用いてもよい。この場合、情報処理装置は、ネットワークを介するダウンロードによりプログラムを取得する。すなわち、上記のプログラムを、ネットワーク(有線回線あるいは無線回線に接続されたもの)等の伝送媒体(流動的にプログラムを保持する媒体)を介して取得するようにしてもよい。なお、ダウンロードを行うためのプログラムは、装置内(あるいは送信側装置・受信側装置内)にあらかじめ記憶されていることが好ましい。
また、本発明は、1つのLSIウエハを4タッチダウン(4回コンタクト)、2タッチダウン(2回コンタクト)でテストを行う場合において、プローブカードの針立て領域及び本数を削減できるLISウエハの形成方法に関するともいえる。また、従来では、1つのLSIウエハを4タッチダウン(4回コンタクト)でテストを行う場合は、5行×3列のプローブカードを製作する必要があるため、針立て本数も増えるうえコストアップになるといえる。また、当然5行×3列のプローブカードに立てられている針に対応させてテスタ装置から信号(テスタ信号)も接続しておく必要があるため、テスタ装置の部品が増え高価かつ大きくなる。また、1つのLSIウエハを2タッチダウン(2回コンタクト)でテストする場合も同様のことが言える。また、本発明の目的は、1つのLSIウエハを4タッチダウン、2タッチダウンでテストを行う場合において、プローブカードの針立て領域及び本数を削減できるLISウエハを提供することにあるともいえる。また、図1に示したウエハ24に関し、小領域B〜Dのチップ群は、それぞれ小領域Aのチップ群を時計回りに90度、180度、270度回転させたものであるともいえる。
また、図1に示したウエハ24について、以下のように表現することもできる。すなわち、このウエハ24では、左上1/4領域のLSIチップA1〜A12を基準(0度)とすると、右上1/4領域のLSIチップB1〜B12は、LSIチップA1〜A12を右に90度回転させた形態でLSIチップを形成し、右下1/4領域のLSIチップC1〜C12は、LSIチップA1〜A12を右に180度回転させた形態でLSIチップを形成し、左下1/4領域のLSIチップD1〜D12は、LSIチップA1〜A12を右に270度回転させた形態でLSIチップを形成したものである。また、プローブカード22には、小領域A〜Dにおける12個のLSIチップの全パッドにコンタクト可能なプローブ針(垂直針)Hが立てられているといえる。
また、本テスト装置のウエハテストについて、以下のように表現することもできる。すなわち、まず、図3に示すようにプローバ装置30にプローブカード22を取り付け、テスタ装置21をプローバ装置30に接続し、ウエハ24をステージ25にセットし、ウエハ24の1/4領域のLSIチップ(図1のLSIチップA1〜A12)にて針合わせを行った後、1/4領域のLSIチップ(LSIチップA1〜A12)にコンタクト(LSIチップA1〜A12の全パッドにプローブ針Hをコンタクト)してテストを行いテストが完了すると、ウエハ24からプローブ針Hを外し、ウエハ24を左に90度回転させ、次の1/4領域のLSIチップ(図1のLSIチップB1〜B12)にコンタクト(LSIチップB1〜B12の全パッドにプローブ針Hをコンタクト)してテストを行いテストが完了すると、ウエハ24からプローブ針Hを外し、ウエハ24を左に90度回転させ、次の1/4領域のLSIチップ(図1のLSIチップC1〜C12)にコンタクト(LSIチップC1〜C12の全パッドにプローブ針Hをコンタクト)してテストを行いテストが完了すると、ウエハ24からプローブ針Hを外し、ウエハ24を左に90度回転させ、次の1/4領域のLSIチップ(図1のLSIチップD1〜D12)にコンタクト(SIチップD1〜D12の全パッドにプローブ針Hをコンタクト)してテストを行いテストが完了すると、ウエハ24からプローブ針Hを外し、ウエハ24のテストは完了する。
また、図5に示すLSIウエハ24は、2タッチダウン(2回コンタクト)に対応したLSIウエハで、上半分の1/2領域単位でLSIチップを0度で形成し、下半分の1/2領域のLSIチップは180度回転させた形態で形成したLSIウエハあるともいえる。このLSIウエハ24(図5のLSIウエハ)に関しても4タッチダウン(4回コンタクト)に対応したLSIウエハ24(図1のLSIウエハ)とほぼ同様のことがいえる。
また、本発明を、以下の第1・第2LSIウエハ,第1プローブカード,第1試験装置,第1試験方法として表現することもできる。すなわち、第1LSIウエハは、1つのLSIウエハ領域を1/4領域に分割し、各領域単位で該LSIチップ配列を0度、90度、180度、270度と回転させた形態で該LSIウエハを形成することを特徴とするものである。また、第2LSIウエハは、1つのLSIウエハ領域を1/2領域に分割し、各領域単位で該LSIチップ配列を0度、180度と回転させた形態でLSIウエハを形成することを特徴とするものである。また、第1プローブカードは、第1もしくは第2LSIウエハにコンタクト可能なプローブカードである。また、第1試験装置は、第1プローブカードを搭載し、回転機構を備えた構成である。また、第1試験方法は、第1試験装置にて、LSIウエハの試験を行うことを特徴とした方法である。
本発明では、1つのLSIウエハの1/4領域単位でLSIチップを0度、90度、180度、270度回転させた形態でLSIウエハを形成する、あるいは、1つのLSIウエハの1/2領域単位でLSIチップを0度、180度回転させた形態でLSIウエハを形成することで、プローブカードの針立て領域が小さくなり本数も削減できるため、プローブカード製作(プローブカード基板製作、針立て)が容易かつ安価になる(ウエハに形成するLSIチップ数を多くすることで、効果は大きくなる。第1・第2LSIウエハを使用すれば、図9や図8に示した斜線部が不要になる)。これにより、プローブカードに接続するテスタ装置から信号(テスタ信号)も削減できるため、テスタの部品数が減り、テスタ装置も安価で小さくできる。また、同時に行うことができる試験数(同測数)が増え、生産効率が良くなり生産性を向上することができる。
本発明は、LSIウエハなど、複数の半導体チップが形成されている半導体ウエハ、および、半導体ウエハに対するウエハテストを実行する装置に対して好適に利用できるものである。
本発明の一実施形態にかかる、4回対称性を有するLSIウエハの構成を示す説明図である。 図2(A)〜(D)は、それぞれ、図1に示したLSIウエハの小領域A〜Dに設けられているLSIチップの向きを示す説明図である。 本発明の一実施形態にかかるウエハテスト装置の構成を示す説明図である。 図3に示したウエハテスト装置に備えられたプローブカードにおけるLSIチップとの接触面を示す説明図である。 本発明の一実施形態にかかる、2回対称性を有するLSIウエハの構成を示す説明図である。 図6(a)(b)は、それぞれ、図5に示したLSIウエハの小領域E・Fに設けられているチップの向きを示す説明図である。 従来のウエハを示す説明図である。 図8(a)〜(d)は、従来のウエハテスト方法を示す説明図である。 従来のウエハを示す説明図である。
符号の説明
21 テスタ装置
22 プローブカード(プローブ装置)
24 LSIウエハ(半導体ウエハ)
25 ステージ
26 回転駆動部(回転機構)
27 支持部
28 垂直駆動部
29 水平駆動部
30 プローバ装置
81 基台
A〜F 小領域
A1〜A12 LSIチップ(半導体チップ)
B1〜B12 LSIチップ
C1〜C12 LSIチップ
D1〜D12 LSIチップ
E1〜E24 LSIチップ
F1〜F24 LSIチップ
H1〜H60 プローブ針
K1〜K12 プローブ領域
K1〜K12 全プローブ領域
L,R 短辺
P1〜P60 電極パッド

Claims (6)

  1. 複数の半導体チップが形成されている半導体ウエハにおいて、
    半導体チップの配列が、n回(nは2以上の整数)の回転対称性を有していることを特徴とする半導体ウエハ。
  2. 中心から放射状にのびる扇形形状を有するn個の小領域に分割され、各小領域に、同数の半導体チップからなるチップ群が形成されており、
    隣り合う小領域に形成されているチップ群が、互いに360/n度回転していることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハ。
  3. 請求項2に記載の半導体ウエハに形成された半導体チップの適否を判定するためのウエハテスト装置に備えられ、
    半導体チップの電極パッドにテスト信号を出力するとともに、半導体チップからのリターン信号を受信するプローブ針を備えたプローブ装置において、
    上記チップ群の1つにおける全半導体チップの電極パッドと同数のプローブ針を備えていることを特徴とするプローブ装置。
  4. 請求項3に記載のプローブ装置と、
    このプローブ装置に対して半導体ウエハを回転させる回転機構を備えていることを特徴とするウエハテスト装置。
  5. 上記の回転機構を制御して、プローブ装置に対して半導体ウエハを360度/n度だけ回転させながら、
    上記プローブ装置を制御して、そのプローブ針によって、半導体ウエハの1つのチップ群における全半導体チップの電極パッドにテスト信号を出力させ、半導体チップからのリターン信号を受信させ、
    リターン信号に基づいて半導体チップの適否を判定する制御部を備えていることを特徴とする、請求項4に記載のウエハテスト装置。
  6. 請求項4に記載のウエハテスト装置によって半導体ウエハに形成された半導体チップの適否を判定するためのウエハテスト方法において、
    上記プローブ装置のプローブ針によって、半導体ウエハの1つのチップ群における全半導体チップの電極パッドにテスト信号を出力し、半導体チップからのリターン信号を受信するテスト工程と、
    プローブ装置に対して半導体ウエハを360度/n度だけ回転させる回転工程とを含んでいることを特徴とするウエハテスト方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101151216B1 (ko) * 2009-11-13 2012-06-14 유병소 프로브카드를 구비한 적분구 유닛, 이를 구비한 엘이디 칩 테스트장치, 및 엘이디 칩 분류장치
CN102608519A (zh) * 2012-03-01 2012-07-25 西安电子科技大学 基于节点信息的电路故障诊断方法
US10527648B2 (en) 2016-05-19 2020-01-07 Mitsubishi Electric Corporation Semiconductor inspection device

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