JP2005316012A - 着色層形成用感放射線性組成物、カラーフィルタおよび液晶表示パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)下記一般式(1)で表される化合物を必須成分とする感放射線性重合開始剤を含有することを特徴とする着色層形成用感放射線性樹脂組成物。
【化1】
(R1 はアルキル基を示し、R2 およびR3 は水素原子;アルキル基;またはベンジル基を示し、R4 、R5 、R7 およびR8 は水素原子;ハロゲン原子:アルキル基;または低級アルコキシル基を示し、R6 はハロゲン原子;アルキル基;水酸基あるいは低級アルコキシル基で置換されたアルキル基;低級アルコキシル基;または水酸基あるいは低級アルコキシル基で置換された低級アルコキシル基を示す。)
【選択図】なし
Description
また近年、液晶表示パネルの大面積化や生産性の向上等から、マザーガラス基板のサイズが、従来の680×880mm程度から、1,500×1,800mm程度にまで大型化してきている。しかし基板の大型化に伴って、カラーフィルタの形成時に感放射線性組成物中の感放射線性重合開始剤成分が昇華して、焼成炉やフォトマスクを汚染する問題が、生産タクトの低下および生産コストの上昇を引き起こすことから懸念されている。
(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)下記一般式(1)で表される化合物を必須成分とする感放射線性重合開始剤を含有することを特徴とする着色層形成用感放射線性樹脂組成物、からなる。
本発明でいう「放射線」とは、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プロトンビーム線等を含むものを意味する。
また、本発明でいう「着色層」とは、画素および/またはブラックマトリックスからなる層を意味する。
前記着色層形成用感放射線性組成物から形成された着色層を備えてなるカラーフィルタ、からなる。
前記カラーフィルタを具備してなる液晶表示パネル、からなる。
(A)着色剤
本発明における着色剤は、色調が特に限定されるものではなく、得られるカラーフィルタの用途に応じて適宜選定され、顔料、染料あるいは天然色素の何れでもよい。
カラーフィルタには高精細な発色と耐熱性が求められることから、本発明における着色剤としては、発色性が高く、かつ耐熱性の高い着色剤、特に耐熱分解性の高い着色剤が好ましく、通常、顔料、特に好ましくは有機顔料、カーボンブラックが用いられる。
前記有機顔料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行) においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38;
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36;
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25;
C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7。
また、これらの有機顔料は、例えば、硫酸再結晶法、溶剤洗浄法や、これらの組み合わせ等により精製して使用することができる。
本発明において、有機顔料および無機顔料は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、また有機顔料と無機顔料とを併用することができるが、画素を形成する際には、好ましくは1種以上の有機顔料が使用され、またブラックマトリックスを形成する際には、好ましくは2種以上の有機顔料および/またはカーボンブラックが使用される。
前記分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることができる。
前記界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレン n−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン n−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類等のほか、以下商品名で、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子(株)製)、Disperbyk(ビックケミー・ジャパン(株)製)、ソルスパース(セネカ(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の使用量は、着色剤100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは0〜30重量部である。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂としては、着色剤に対してバインダーとして作用し、かつ着色層を形成する際に、その現像処理工程において用いられる現像液、好ましくはアルカリ現像液に対して可溶性を有するものであれば、特に限定されるものではないが、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂が好ましく、特に、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「カルボキシル基含有不飽和単量体」という。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「共重合性不飽和単量体」という。)との共重合体(以下、「カルボキシル基含有共重合体」という。)が好ましい。
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸またはその無水物類;
3価以上の不飽和多価カルボン酸またはその無水物類;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;
ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート類
等を挙げることができる。
これらのカルボキシル基含有不飽和単量体のうち、こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)およびフタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)は、それぞれM−5300およびM−5400(東亞合成(株)製)の商品名で市販されている。
前記カルボキシル基含有不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ビニルベンジルメチルエーテル、m−ビニルベンジルメチルエーテル、p−ビニルベンジルメチルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等の芳香族ビニル化合物;
インデン、1−メチルインデン、アセナフチレン等の他の重合性芳香族化合物;
グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;
(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;
マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類
等を挙げることができる。
これらの共重合性不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
メタクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/スチレン/アリル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体
(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/ω−カルボキシポリカクロラクトンモノ(メタ)アクリレート/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/アセナフチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート共重合体
等を挙げることができる。
また、本発明におけるアルカリ可溶性樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)は、通常、3,000〜60,000、好ましくは5,000〜25,000である。
本発明においては、このような特定のMwおよびMnを有するアルカリ可溶性樹脂を使用することによって、現像性に優れた感放射線性組成物が得られ、それにより、シャープなパターンエッジを有する画素パターンおよびブラックマトリックスパターンを形成することができるとともに、現像時に未露光部の基板上および遮光層上に残渣、地汚れ、膜残り等が発生し難くなる。
また、本発明におけるアルカリ可溶性樹脂のMwとMnの比(Mw/Mn)は、好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜4である。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の使用量は、(A)着色剤100重量部に対して、通常、10〜1,000重量部、好ましくは20〜500重量部である。この場合、アルカリ可溶性樹脂の使用量が10重量部未満では、例えば、アルカリ現像性が低下したり、未露光部の基板上あるいは遮光層上に地汚れや膜残りが発生するおそれがあり、一方1,000重量部を超えると、相対的に着色剤濃度が低下するため、薄膜として目的とする色濃度を達成することが困難となる場合がある。
本発明における多官能性単量体は、2個以上の重合性不飽和結合を有する単量体である。
多官能性単量体の例としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類や、それらのジカルボン酸変性物;
ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等のオリゴ(メタ)アクリレート類;
両末端ヒドロキシポリ−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類や、
トリス〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕フォスフェート
等を挙げることができる。
本発明において、多官能性単量体の使用量は、(B)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、5〜500重量部、好ましくは20〜300重量部である。この場合、多官能性単量体の使用量が5重量部未満では、着色層の強度や表面平滑性が低下する傾向があり、一方500重量部を超えると、例えば、アルカリ現像性が低下したり、未露光部の基板上あるいは遮光層上に地汚れ、膜残り等が発生しやすくなる傾向がある。
前記単官能性単量体としては、例えば、前記(B)アルカリ可溶性樹脂について例示したカルボキシル基含有不飽和単量体や共重合性不飽和単量体と同様の単量体のほか、N−(メタ)アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタムや、市販品として、M−5600(商品名、東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
これらの単官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。 前記単官能性単量体の使用割合は、多官能性単量体と単官能性単量体との合計に対して、通常、90重量%以下、好ましくは50重量%以下である。この場合、単官能性単量体の使用割合が90重量%を超えると、着色層の強度や表面平滑性が不十分となるおそれがある。
本発明における感放射線性重合開始剤は、前記一般式(1)で表される化合物(以下、「重合開始剤(1)」という。)を必須成分とし、露光により前記(C)多官能性単量体および場合により使用される単官能性単量体の重合を開始しうる活性種を生じる作用を有するものである。
また、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 の炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等を挙げることができる。
R6 の置換された炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基に対する置換基としては、例えば、水酸基、メトキシ基等が好ましい。
R6 の置換される炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基としては、例えば、前記R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 の炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基について例示した基と同様のものを挙げることができる。
R6 の置換された炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基において、置換基は1種以上あるいは1個以上存在することができる。
R6 の置換された炭素数2〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基に対する置換基としては、例えば、水酸基、メトキシ基等が好ましい。
R6 の置換される炭素数2〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基としては、例えば、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等を挙げることができる。
R6 の置換された炭素数2〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基において、置換基は1種以上あるいは1個以上存在することができる。
また、R2 およびR3 としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が好ましい。
また、R4 、R5 、R7 およびR8 としては、水素原子、メチル基、エチル基等が好ましい。
2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−エチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−i−プロピルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−n−ブチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−i−ブチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−n−ドデシルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(3,4−ジメチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−エトキシベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−ヒドロキシメチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジル〕−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−〔4−(2−メトキシエトキシ)ベンジル〕−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−i−プロピルベンジル)−2−〔(n−ブチル)(メチル)アミノ〕−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−n−ブチルベンジル)−2−〔(n−ブチル)(メチル)アミノ〕−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
2−(4−i−ブチルベンジル)−2−〔(n−ブチル)(メチル)アミノ)〕−1−(4−モルフォリノフェニル)ペンタン−1−オン、
2−(4−n−ブトキシベンジル)−2−〔(n−ブチル)(メチル)アミノ〕−1−(4−モルフォリノフェニル)ペンタン−1−オン、
2−(4−メチルベンジル)−2−〔ジ(n−オクチル)アミノ〕−1−(4−モルフォリノフェニル)ヘキサン−1−オン、
2−(4−n−ドデシルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)オクタン−1−オン
等を挙げることができる。
本発明において、重合開始剤(1)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
他の重合開始剤としては、例えば、下記式(4)、式(5)または式(6)で表される主要骨格を少なくとも1種有するビイミダゾール系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ホスフィン系化合物、トリアジン系化合物、カルバゾール系化合物等を挙げることができ、これらのうちビイミダゾール系化合物、アセトフェノン系化合物等が好ましい。
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−
1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
等を挙げることができる。
4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールおよび2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好ましく、特に2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好ましい。
前記ビイミダゾール系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
このような水素供与体としては、下記で定義するメルカプタン系化合物、下記で定義するアミン系化合物等が好ましい。
前記メルカプタン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したメルカプト基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個有する化合物(以下「メルカプタン系水素供与体」という。)からなる。
また、前記アミン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したアミノ基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個有する化合物(以下「アミン系水素供与体」という。)からなる。
なお、これらの水素供与体は、メルカプト基とアミノ基とを同時に有することもできる。
メルカプタン系水素供与体は、ベンゼン環あるいは複素環をそれぞれ1個以上有することができ、またベンゼン環と複素環との両者を有することができ、これらの環を2個以上有する場合、縮合環を形成しても形成しなくてもよい。
また、メルカプタン系水素供与体は、メルカプト基を2個以上有する場合、少なくとも1個の遊離メルカプト基が残存する限りでは、残りのメルカプト基の1個以上がアルキル、アラルキルまたはアリール基で置換されていてもよく、さらには少なくとも1個の遊離メルカプト基が残存する限りでは、2個の硫黄原子がアルキレン基等の2価の有機基を介在して結合した構造単位、あるいは2個の硫黄原子がジスルフィドの形で結合した構造単位を有することができる。
さらに、メルカプタン系水素供与体は、メルカプト基以外の箇所で、カルボキシル基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のフェノキシカルボニル基、ニトリル基等によって置換されていてもよい。
これらのメルカプタン系水素供与体のうち、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾールが好ましく、特に、2−メルカプトベンゾチアゾールが好ましい。
また、アミン系水素供与体は、アミノ基の1個以上がアルキル基または置換アルキル基で置換されてもよく、またアミノ基以外の箇所で、カルボキシル基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のフェノキシカルボニル基、ニトリル基等によって置換されていてもよい。
これらのアミン系水素供与体のうち、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましく、特に、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。なお、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンや4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンは、ビイミダゾール系化合物が存在しない場合でも、それ単独で感放射線性重合開始剤として作用しうるものである。
メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との好ましい組み合わせの具体例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等を挙げることができ、さらに好ましい組み合わせは、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンであり、特に好ましい組み合わせは、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンである。
メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との組み合わせにおけるメルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との重量比は、通常、1:1〜1:4、好ましくは1:1〜1:3である。
これらのアセトフェノン系化合物のうち、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、1−(4−モルフォリノフェニル)−2−ベンジル−2−ジメチルアミノブタン−1−オン、1−(2−ブロモ−4−モルフォリノフェニル)−2−ベンジル−2−ジメチルアミノブタン−1−オン、1−(4−モルフォリノフェニル)−2−(4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノブタン−1−オン等が好ましい。
本発明においては、他の重合開始剤としてアセトフェノン系化合物を併用する場合にも、前記水素供与体を1種以上添加することができる。
また、前記ベンゾイン系化合物の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、メチル−2−ベンゾイルベンゾエート等を挙げることができる。
また、前記α−ジケトン系化合物の具体例としては、ジアセチル、ジベンゾイル、メチルベンゾイルホルメート等を挙げることができる。
また、前記多核キノン系化合物の具体例としては、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン等を挙げることができる。
また、前記キサントン系化合物の具体例としては、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン等を挙げることができる。
また、前記ホスフィン系化合物の具体例としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等を挙げることができる。
これらのカルバゾール系化合物のうち、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕エタン−1−オンオキシム−O−アセテートが好ましい。
さらに、本発明においては、前記感放射線性重合開始剤と共に、必要に応じて、増感剤、硬化促進剤あるいは高分子光架橋・増感剤の1種以上を併用することもできる。
本発明の着色層形成用感放射線性組成物は、必要に応じて、種々の添加剤を含有することもできる。
前記添加剤としては、着色層形成用感放射線性組成物のアルカリ現像液に対する溶解特性をより改善し、かつ現像後の未溶解物の残存をより抑制する作用等を示す、有機酸または有機アミノ化合物(但し、前記水素供与体を除く。)等を挙げることができる。
前記脂肪族カルボン酸の例としては、
ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等のモノカルボン酸類;
しゅう酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルこはく酸、テトラメチルこはく酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸等のジカルボン酸類;
トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等のトリカルボン酸類
等を挙げることができる。
フェニル基含有カルボン酸の例としては、
安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸類;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類;
トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリット酸等の3価以上の芳香族ポリカルボン酸類や、
フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロけい皮酸、マンデル酸、フェニルこはく酸、アトロパ酸、けい皮酸、シンナミリデン酸、クマル酸、ウンベル酸
等を挙げることができる。
前記有機酸は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機酸の使用量は、感放射線性組成物全体に対して、通常、15重量%以下、好ましくは10重量%以下である。この場合、有機酸の使用量が15重量%を超えると、着色層の基板に対する密着性が低下する傾向がある。
前記脂肪族アミンの例としては、
n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−へプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、2−エチルシクロヘキシルアミン、3−エチルシクロヘキシルアミン、4−エチルシクロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン類;
メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチルn−プロピルアミン、エチルn−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−i−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−i−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、エチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シクロ)アルキルアミン類;
ジメチルエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルn−プロピルアミン、ジエチルn−プロピルアミン、メチルジ−n−プロピルアミン、エチルジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−i−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−i−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−t−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;
ジエタノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジ−i−プロパノールアミン、ジ−n−ブタノールアミン、ジ−i−ブタノールアミン、ジ−n−ペンタノールアミン、ジ−n−ヘキサノールアミン、ジ(4−シクロヘキサノール)アミン等のジ(シクロ)アルカノールアミン類;
トリエタノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、トリ−i−プロパノールアミン、トリ−n−ブタノールアミン、トリ−i−ブタノールアミン、トリ−n−ペンタノールアミン、トリ−n−ヘキサノールアミン、トリ(4−シクロヘキサノール)アミン等のトリ(シクロ)アルカノールアミン類;
1−アミノシクロペンタンメタノール、4−アミノシクロペンタンメタノール、1−アミノシクロヘキサンメタノール、4−アミノシクロヘキサンメタノール、4−ジメチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジエチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジメチルアミノシクロヘキサンメタノール、4−ジエチルアミノシクロヘキサンメタノール等のアミノ基含有シクロアルカンメタノール類;
β−アラニン、2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、2−アミノイソ酪酸、3−アミノイソ酪酸、2−アミノ吉草酸、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、1−アミノシクロプロパンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、4−アミノシクロヘキサンカルボン酸等のアミノカルボン酸類
等を挙げることができる。
フェニル基含有アミンの例としては、
アニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4―エチルアニリン、4−n−プロピルアニリン、4−i−プロピルアニリン、4−n−ブチルアニリン、4−t−ブチルアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、4−メチル−N,N−ジメチルアニリン等の芳香族アミン類;
2−アミノベンジルアルコール、3−アミノベンジルアルコール、4−アミノベンジルアルコール、4−ジメチルアミノベンジルアルコール、4−ジエチルアミノベンジルアルコール等のアミノベンジルアルコール類;
2−アミノフェノール、3―アミノフェノール、4―アミノフェノール、4−ジメチルアミノフェノール、4−ジエチルアミノフェノール等のアミノフェノール類
等を挙げることができる。
前記有機アミノ化合物は、単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
有機アミノ化合物の使用量は、感放射線性組成物全体に対して、通常、15重量%以下、好ましくは10重量%以下である。この場合、有機アミノ化合物の使用量が15重量%を超えると、着色層の基板に対する密着性が低下する傾向がある。
銅フタロシアニン誘導体等の青色顔料誘導体や黄色顔料誘導体等の分散助剤;
ガラス、アルミナ等の充填剤;
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル類、ポリ(フロロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;
ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の界面活性剤;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;
2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;
2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;
ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の熱ラジカル発生剤
等を挙げることができる。
本発明の着色層形成用感放射線性組成物は、前記(A)〜(D)成分を必須成分とし、場合により前記添加剤成分を含有するが、通常、溶媒を配合して液状組成物として調製される。
前記溶媒としては、感放射線性組成物を構成する各成分を分散または溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
メタノール、エタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、ジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−オン)、4−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン−2−オン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピオン酸n−ブチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ヒドロキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、2−オキソ酪酸酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類
等を挙げることができる。
前記溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記高沸点溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、得られる感放射線性組成物の塗布性、保存安定性等の観点から、当該組成物の溶媒を除いた各成分の合計濃度が、好ましくは、5〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%となる量が望ましい。
次に、本発明の着色層形成用感放射線性組成物を用いて着色層を形成する方法について説明する。
まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層を形成し、この基板上に、例えば赤色の顔料が分散された感放射線性組成物の液状組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶剤を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、現像液、好ましくはアルカリ現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去し、その後ポストベークすることにより、赤色の画素パターンが所定の配列で配置された画素アレイを形成する。
その後、緑色または青色の顔料が分散された各感放射線性組成物の液状組成物を用い、前記と同様にして、各液状組成物の塗布、プレベーク、露光、現像およびポストベークを行って、緑色の画素アレイおよび青色の画素アレイを同一基板上に順次形成することにより、赤色、緑色および青色の三原色の画素アレイが基板上に配置されたカラーフィルタを得ることができる。但し、本発明においては、各色の画素アレイを形成する順序は前記のものに限定されない。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
感放射線性組成物の液状組成物を基板に塗布する際には、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット法等の適宜の塗布法を採用することができるが、特に、スピンコート法、スリットダイ塗布法が好ましい。
塗布厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜8.0μm、特に好ましくは0.2〜6.0μmである。
露光に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
放射線の露光量は、好ましくは10〜10,000J/m2 程度である。
前記アルカリ現像液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像条件は、常温で5〜300秒程度が好ましい。なお、アルカリ現像液で現像後は、通常、水洗する。
また、ブラックマトリックスの形成も、前記画素アレイを形成する方法と同様にして実施することができる。
本発明のカラーフィルタは、前述したようにして形成された画素および/またはブラックマトリックスからなる着色層を備えるものであり、例えば、透過型あるいは反射型のカラー液晶表示装置、カラー撮像管素子、カラーセンサー等に極めて有用である。
本発明の液晶表示パネルは、前記カラーフィルタを具備するものである。
さらに、本発明の液晶表示パネルの1つの実施の形態として、本発明の着色層形成用感放射線性組成物を用いて、薄膜トランジスタ(TFT)基板アレイ上に、前述したようにして着色層を形成することにより、特に優れた特性を有する液晶表示パネルを製造することができる。
(イ) (B)アルカリ可溶性樹脂がカルボキシル基含有共重合体(I)を含む着色層形成用感放射線性組成物。
(ロ) (C)多官能性単量体がトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの群から選ばれる少なくとも1種からなる前記(イ)の着色層形成用感放射線性組成物。
(ハ) (D)感放射線性重合開始剤が2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オンを含む前記(イ)または(ロ)の着色層形成用感放射線性組成物。
(ニ) (D)感放射線性重合開始剤がさらにビイミダゾール系化合物および/またはアセトフェノン系化合物を含む前記(イ)、(ロ)または(ハ)の着色層形成用感放射線性組成物。
(ホ) (D)感放射線性重合開始剤がさらに水素供与体を1種以上含む前記(ニ)の着色層形成用感放射線性組成物。
(ヘ) (A)着色剤が有機顔料および/またはカーボンブラックを含む前記(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)または(ホ)の着色層形成用感放射線性組成物。
(ト) 前記(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)または(ヘ)の着色層形成用感放射線性組成物から形成された画素および/またはブラックマトリックスを備えたカラーフィルタ。
したがって、本発明の着色層形成用感放射線性組成物は、電子工業分野におけるカラー液晶表示パネル用のカラーフィルタを始めとする各種のカラーフィルタおよび液晶表示パネルの製造に極めて好適に使用することができる。
合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1重量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸15重量部、スチレン15重量部、ベンジルメタクリレート35重量部、グリセロールモノメタクリレート10重量部、N−フェニルマレイミド25重量部および連鎖移動剤α−メチルスチレンダイマー2.5重量部を仕込んで窒素置換したのち、ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合した。その後、反応溶液の温度を100℃に昇温して、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部を加え、さらに1時間重合することにより、(B)アルカリ可溶性樹脂の溶液(固形分濃度=33.0%)を得た。
この(B)アルカリ可溶性樹脂は、Mw=17,000、Mn=8,000であった。この(B)アルカリ可溶性樹脂を「樹脂(B−1)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1重量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸15重量部、スチレン15重量部、ベンジルメタクリレート30重量部、グリセロールモノメタクリレート15重量部、N−フェニルマレイミド25重量部および連鎖移動剤α−メチルスチレンダイマー2.5重量部を仕込んで窒素置換したのち、ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合した。その後、反応溶液の温度を100℃に昇温して、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部を加え、さらに1時間重合することにより、(B)アルカリ可溶性樹脂の溶液(固形分濃度=32.9%)を得た。
この(B)アルカリ可溶性樹脂は、Mw=19,000、Mn=9,000であった。この(B)アルカリ可溶性樹脂を「樹脂(B−2)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1重量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸15重量部、スチレン15重量部、ベンジルメタクリレート30重量部、グリセロールモノメタクリレート10重量部、N−フェニルマレイミド30重量部および連鎖移動剤α−メチルスチレンダイマー2.5重量部を仕込んで窒素置換したのち、ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合した。その後、反応溶液の温度を100℃に昇温して、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部を加え、さらに1時間重合することにより、(B)アルカリ可溶性樹脂の溶液(固形分濃度=33.2%)を得た。
この(B)アルカリ可溶性樹脂は、Mw=15,000、Mn=7,000であった。この(B)アルカリ可溶性樹脂を「樹脂(B−3)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3重量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸15重量部、アセナフチレン30重量部、ベンジルメタクリレート35重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10重量部、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート10重量部および連鎖移動剤α−メチルスチレンダイマー5重量部を仕込んで窒素置換したのち、ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合した。その後、反応溶液の温度を100℃に昇温して、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部を加え、さらに1時間重合することにより、(B)アルカリ可溶性樹脂の溶液(固形分濃度=31.0%)を得た。
この(B)アルカリ可溶性樹脂は、Mw=10,000、Mn=6,000であった。この(B)アルカリ可溶性樹脂を「樹脂(B−4)」とする。
(A)着色剤としてC.I.ピグメントレッド254とC.I.ピグメントレッド177との80/20(重量比)混合物85重量部、(B)アルカリ可溶性樹脂として樹脂(B−1)70重量部、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80重量部、(D)感放射線性重合開始剤として2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(商品名イルガキュア379、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製。以下同様。)50重量部、および溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチルとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとの70/30(重量比)混合物1,000重量部を混合して、感放射線性組成物の液状組成物(R1)を調製した。
液状組成物(R1)を、表面にナトリウムイオンの溶出を防止するSiO2 膜が形成されたソーダガラス基板に、スピンコーターを用いて塗布したのち、90℃のホットプレート上で2分間プレベークを行って、膜厚1.7μmの塗膜を形成した。
次いで、この基板を室温に冷却したのち、高圧水銀ランプを用い、フォトマスク(スリット幅30ミクロン)を介して、塗膜に365nm、405nmおよび436nmの各波長を含む紫外線を5,000J/m2 の露光量で露光した。その後、基板を23℃の0.04重量%水酸化カリウム水溶液に1分間浸漬して、現像したのち、超純水で洗浄して、風乾した。その後、220℃のクリーンオーブン内で30分間ポストベークを行なって、基板上に赤色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成した。
画素アレイを光学顕微鏡にて観察したところ、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は80%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。
液状組成物(R1)を基板上に塗布したのち乾燥して、膜厚1.7μmの塗膜を形成した。その後、この塗膜について、標準物質としてn−オクタン(比重=0.701、注入量=0.02μリットル)を用い、パージ条件を100℃/10分とし、ヘッドスペースサンプラとしてJHS−100A(商品名、日本分析工業(株)製)を用い、ガスクロマトグラフィー/質量分析装置としてJEOL JMS−AX505W型質量分析計(商品名、日本分析工業(株)製)を用いて、ヘッドスペースガスクロマトグラフィー/質量分析を行い、(D)感放射線性重合開始剤成分に由来するピーク面積Aを求めて、下記計算式により、n−オクタン換算による揮発量を算出したところ、揮発量は0μgであった。 〈n−オクタン換算による揮発量の計算式〉
揮発量(μg)
=A×(n−オクタンの量)(μg)/(n−オクタンのピーク面積)
液状組成物(R1)を5℃で7日間保存したのち、(D)感放射線性重合開始剤成分の再結晶化物の有無を目視で観察した。また、保存後の液状組成物(R1)の温度を5℃から23℃に上げたとき、液状組成物(R1)1ミリリットル中に再溶解せずに残存する0.5μm以上の大きさの固形物(液中異物)の数を、光散乱式液中粒子検出器(商品名KS−28B、リオン(株)製)を用いて測定したところ、固形物は認められなかった。
(D)感放射線性重合開始剤として2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン20重量部、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製。以下同様。)20重量部、およびアミン系水素供与体として4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン4重量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感放射線性組成物の液状組成物(R2)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(R2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に赤色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は85%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。また、塗膜の揮発量は0μgで、かつ液中異物も認められなかった。
感放射線性重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン50重量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感放射線性組成物の液状組成物(r1)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(r1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に赤色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、画素アレイの残膜率は79%であり、画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められず、また液中異物も認められなかったものの、画素パターンのエッジにスカムや欠けが認められ、また塗膜の揮発量は1.0μgであった。
(A)着色剤としてC.I.ピグメントグリーン36とC.I.ピグメントイエロー150との60/40(重量比)混合物95重量部、(B)アルカリ可溶性樹脂として樹脂(B−2)70重量部、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80重量部、(D)感放射線性重合開始剤として2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン50重量部、添加剤としてマロン酸1重量部、および溶媒として3−メトキシブチルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとの50/50(重量比)混合物900重量部を混合して、感放射線性組成物の液状組成物(G1)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(G1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に緑色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は80%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。また、塗膜の揮発量は0μgで、かつ液中異物も認められなかった。
(D)感放射線性重合開始剤として2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン20重量部、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール12重量部、アミン系水素供与体として4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン12重量部、およびメルカプタン系水素供与体として2−メルカプトベンゾチアゾール6重量部を使用した以外は、実施例3と同様にして、感放射線性組成物の液状組成物(G2)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(G2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に緑色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は87%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。また、塗膜の揮発量は0μgで、かつ液中異物も認められなかった。
感放射線性重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン50重量部を使用した以外は、実施例3と同様にして、感放射線性組成物の液状組成物(g1)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(g1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に緑色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、画素アレイの残膜率は79%であり、画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められず、また液中異物も認められなかったものの、画素パターンのエッジにスカムや欠けが認められ、また塗膜の揮発量は1.0μgであった。
(A)着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との95/5(重量比)混合物70重量部、(B)アルカリ可溶性樹脂として樹脂(B−3)60重量部、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート90重量部、(D)感放射線性重合開始剤として2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン50重量部、添加剤としてノニオン系界面活性剤A−60(商品名、花王(株)製)5重量部、および溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチルとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとの60/40(重量比)混合物900重量部を混合して、感放射線性組成物の液状組成物(B1)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(B1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に青色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は85%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。また、塗膜の揮発量は0μgで、かつ液中異物も認められなかった。
(D)感放射線性重合開始剤として2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン15重量部、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール6重量部、アミン系水素供与体として4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン9重量部、メルカプタン系水素供与体として2−メルカプトベンゾチアゾール3重量部、および2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン15重量部を使用した以外は、実施例5と同様にして、感放射線性組成物の液状組成物(B2)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(B2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に青色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は90%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。また、塗膜の揮発量は0μgで、かつ液中異物も認められなかった。
感放射線性重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1 50重量部を使用した以外は、実施例5と同様にして、感放射線性組成物の液状組成物(b1)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(b1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に青色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められず、画素アレイの残膜率は84%であり、塗膜の揮発量は0μgで、また液中異物も認められなかったものの、画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットが認められた。
(A)着色剤としてカーボンブラック(御国色素(株)製)250重量部、(B)アルカリ可溶性樹脂として樹脂(B−4)75重量部、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート75重量部、(D)感放射線性重合開始剤として2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン50重量部、および溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとシクロヘキサノンとの50/50(重量比)混合物1,000重量部を混合して、感放射線性組成物の液状組成物(BK1)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(BK1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に黒色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は80%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。また、塗膜の揮発量は0μgで、かつ液中異物も認められなかった。しかも、画素の基板との密着性も優れていた。
(A)着色剤としてカーボンブラック(御国色素(株)製)250重量部、(B)アルカリ可溶性樹脂として樹脂(B−4)75重量部、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート75重量部、(D)感放射線性重合開始剤として2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン20重量部、および1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕エタン−1−オンオキシム−O−アセテート(商品名CGI−242、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)20重量部、および溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとシクロヘキサノンとの50/50(重量比)混合物1,000重量部を混合して、感放射線性組成物の液状組成物(BK2)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(BK2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に黒色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は85%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。また、塗膜の揮発量は0μgで、かつ液中異物も認められなかった。しかも、画素の基板との密着性も優れていた。
感放射線性重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン30重量部、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール12重量部、アミン系水素供与体として4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン12重量部、およびメルカプタン系水素供与体として2−メルカプトベンゾチアゾール6重量部を使用した以外は、実施例7と同様にして、感放射線性組成物の液状組成物(bk1)を調製した。
次いで、液状組成物(BK1)に代えて液状組成物(bk1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に黒色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さが認められず、画素アレイの残膜率は83%であり、また塗膜の揮発量は0μgであったものの、画素パターンのエッジにはスカムや欠けが認められ、画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットが認められ、また液中異物が5個認められた。
溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチルとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとの70/30(重量比)混合物1,500重量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感放射線性組成物の液状組成物(R3)を調製した。
次いで、液状組成物(R1)に代えて液状組成物(R3)を用い、スピンコーターに代えてスリットダイコーターを用いて塗布した以外は、実施例1と同様にして、基板上に赤色のストライプ状画素からなる画素アレイを形成して、評価を行った。
その結果、未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつ画素パターンのエッジにスカムや欠けは認められなかった。また、画素アレイの残膜率は85%と良好であり、かつ画素パターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、アンダーカットは認められなかった。また、塗膜の揮発量は0μgで、かつ液中異物も認められなかった。
Claims (3)
- (A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)下記一般式(1)で表される化合物を必須成分とする感放射線性重合開始剤を含有することを特徴とする着色層形成用感放射線性樹脂組成物。
- 請求項1に記載の着色層形成用感放射線性組成物から形成された着色層を備えてなるカラーフィルタ。
- 請求項2に記載のカラーフィルタを具備してなる液晶表示パネル。
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