JP2005313474A - 追記型記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 追記型記録媒体における記録再生特性の向上、耐久性の向上を図る。
【解決手段】 基体上に、無機記録膜3を有する追記型記録媒体であって、無機記録膜3が、Geを主成分とする記録膜32と、Agを主成分とする記録膜31とが隣接して形成され、上記Agを主成分とする記録膜の厚さが、4nm以上7nm以下とすることによってすぐれた記録再生特性と、耐久性の向上を図ることができるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、追記型記録媒体に関する。
追記型記録媒体の例えば追記型光ディスクは、例えば追記型のCD(Compact Disc)や、追記型のDVD(Digital Versatile Disc)、いわゆるCD−Rや、DVD−Rで広く知られているように、その記録層を構成する記録材料は、有機色素を用いたものが普及している。
一方、無機記録材料を用いる記録媒体の提案も種々なされている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、現在、記録材料が無機材料による記録媒体(以下無機記録媒体という)に比し、記録材料が有機材料による記録媒体(以下有機記録媒体という)が広く用いられている。
その理由は、無機材料を記録膜とした場合、反射率の自由度が狭いためROM(Read on Memory)との互換性が得られないという不都合があったこと、更に、記録特性や耐久性の向上を図ると、多層膜とせざるを得ず、その製造装置、例えばスパッタ装置への設備投資などが必要となることから、有機材料による場合に比して、コスト高となるなどの問題を有することである。
これに対して有機材料を記録材料とする追記型記録媒体においては、その記録層はスピンコート法により成膜することができるものであり、これに反射膜の成膜を行えば良い程度であることから、その製造方法は簡単で、製造装置の設備費用も低廉である。
一方、光ディスクの高密度化は、主として光源の波長の短波長化と対物レンズの開口数(N.A.)により実現されてきた。現在は短波長400nm近辺のブルーの半導体レーザが実用化されてきたため、このような波長の光源に適した有機色素の開発が必要となっている。
しかし、このように光源が短波長化するに伴い、これに対する光学的な特性を満たすためには色素分子のサイズは小さくなる方向であり、分子設計の自由度が少なく、結果として、スピンコートが可能でかつ上述した短波長のブルー光源で良好な記録の行える有機色素の開発は、現在実用化されるに至っていない。
また、次世代光ディスクの規格として商品化されているBlu-ray Discと呼称されるディスクにおいては、N.A.が、0.85であるため、スキューの許容度が小さいなどの問題から、記録層に対する記録再生のブルーレーザ光の照射は、記録層上に形成された厚さ0.1mmの光透過層側からなされる。
ところが、有機色素の成膜に用いられるスピンコート法では、基本的にランド部よりもグルーブ部に色素が厚く成膜される。Blu-ray Discにおいては、上述したように、光透過層側から光を入射させるという事情から、ランド部(Blu-ray Discにおけるいわゆるオン・グルーブ部)が記録トラックとして規格化されている。スピンコート法による場合、特性上有利なグルーブ部(Blu-ray Discにおけるいわゆるイン・グルーブ部)記録を採ると極性が逆となる。
そこで、スピンコートにより成膜した記録媒体においても、ランド部に記録することが必要であるが、上述したように、スピンコートによる成膜によるときは、グルーブ部に厚く記録層の有機色素が成膜されるために、ランド部間のクロストークが大きな問題となってくる。
このように、有機色素の場合には、グルーブ部に厚く色素が成膜されることによる問題がある。これに対して、無機記録材料によるときは、ランド・グルーブ部の膜厚が同じであることから、ランド・グルーブのどちらにも記録可能である無機記録材料の記録媒体が特性的に有利といえる。
更に、CD−RやDVD−Rの光学系において、無機記録媒体が有機記録媒体より優位となる場合がある。
また、次世代記録媒体として、記録容量の増大化のために記録層が2層設けられる記録媒体の開発が急務となっている。
この場合、無機記録媒体が特性的に有利である。
すなわち、このように2層の記録層を有する記録媒体を作製するには、例えば2枚の基板にそれぞれ記録層を形成し、これらを、透明な中間層によって貼りあわせ、一方の基板側からのレーザ光の照射によって、その焦点位置を調整して、各記録層に対しての追記および再生を行うとういう方法がとられる。
この場合、前述したようにスピンコート法により成膜される有機記録媒体は、ランド部に記録する場合、クロストークが問題となることから、グルーブ部を記録部とすることになる。したがって、上述した2枚の基板に形成した記録層側を貼り合せた構成とするとき、2つの基板上にスピンコートして片側から記録再生すると、膜の向きが層の間で反転しているため、プッシュプル信号が反転し、記録可能なグルーブにフォーカスを合わせるには極性の切り替えが必要になり、ROMとの互換性がとれなくなる。
そこで、CD−RやDVD−Rの光学系においても、ランド・グルーブ部の膜厚が同一であるスパッタ法により成膜できる無機記録膜が有利である。
無機記録媒体用途に対してもさまざまな記録膜が検討・提案されている(例えば特許文献1)。ここの記録媒体においては、記録膜を2層構造とし、それぞれの層の成分が共晶合金化することを記録原理としている。
また、Cu/Siを記録膜とし、記録後にこれらの層が共融結晶化されることを記録原理としている記録媒体の提案がなされている(特許文献2)。
しかし、これらにはそれぞれ欠点がある。前者は、提案されている材料、膜厚等では、記録後のマークの不安定性が問題となる。
また、後者は、基本的にCuがSiにきわめて拡散しやすい材料であることから記録前の安定性が悪く、耐久性に問題がある。
特開昭62−204442号公報 特開2003−203383号公報
本発明は、グルーブ極性、記録特性の面で書き換え型である相変化メディアとの互換性がとれ、かつ、良好な耐久性を有する追記型記録媒体を提供するものである。
本発明は、無機記録膜を有する追記型記録媒体であって、上記無機記録膜が、Geを主成分とする記録膜と、Agを主成分とする記録膜とが隣接して形成され、上記Agを主成分とする記録膜の厚さが、4nm以上7nm以下とされて成ることを特徴とする。
また、本発明は、上述した追記型記録媒体にあって、上記Geを主成分とする記録膜がGeOx(xは、Geを1としたときの酸素の組成、原子比)であり、xが、0.1<x<1.0であることを特徴とする。
また、本発明は、上述した追記型記録媒体にあって、上記Geを主成分とする記録膜が、膜厚6nm以上10nm以下であることを特徴とする。
また、本発明は、上述した追記型記録媒体にあって、上記無機記録膜を構成する上記Geを主成分とする記録膜が、該無機記録膜に対する光入射側に配置されて成ることを特徴とする。
また、本発明は、上述した追記型記録媒体にあって、上記無機記録膜が、誘電体層によって挟まれていることを特徴とする。
また、本発明は、上述した追記型記録媒体にあって、上記無機記録膜に対する光入射側と反対側に反射膜が設けられて成ることを特徴とする。
また、本発明は、上述した追記型記録媒体にあって、ランド・グルーブの凹凸面が形成された基体上に、少なくとも上記無機記録膜が形成されて成ることを特徴とする。
なお、本発明において、主成分ないしは主たる材料とは、他の元素に比して組成比が最も高いことを指称する。
上述したように、本発明は、AgおよびGeを無機記録膜として用い、また、Geを酸化させたGe1Oxとすることにより、グルーブ極性、記録特性の面で書き換え型である相変化メディアとの互換性がとれ、かつ、良好な耐久性を有する追記型記録媒体構成することができることを究明したものである。
更に、本発明による追記型記録媒体は、無機記録膜の構成の特定によって無機記録膜として、上述したGeOxで、その組成を、0.1<x<1.0に特定された構成とすることによって、後に詳述するような記録再生特性にすぐれた追記型記録媒体を構成することができたものである。
また、本発明による追記型記録媒体においては、無機記録膜構成とすることによってスピンコートを回避でき、無機記録膜をスパッタ膜とすることができるものである。
したがって、追記型記録媒体を構成する基体に、ランド・グルーブによる凹凸面が形成されている場合において、グルーブ内に集中的に記録材が充填されることが回避される。
したがって、ランド・グルーブの記録層の著しい記録再生特性の変化を回避でき、例えばランドとグルーブとの双方に記録を行うランド・グルーブ記録が可能となる。
また、例えば貼りあわせ2層記録層構成をとる場合においても、極性の問題を回避できる。
また、後述するところから明らかなように、ROMとの互換性、記録特性、耐久性の向上を図ることができるものである。
本発明による追記型記録媒体の実施の形態を例示するが、本発明は、これら例示する実施の形態に限定されないことはいうまでもない。
図1は、本発明による追記型記録媒体10の実施の形態例の概略断面図である。
例えば図1に示すように、グルーブ11GおよびランドLが形成された凹凸面11を有するポリカーボネート基板等による基体1上に、順次、金属反射膜2、第1の誘電体膜41、第1および第2の記膜31および32より成る無機記録膜3、第2の誘電体膜42順が形成され、この上に光透過層5が塗布されて成る。
この追記型記録媒体10に対する記録および再生レーザ光は、光透過層5側から照射される。
本発明による追記型記録媒体の無機記録膜3は、上述したように、第1および第2の記録膜31および32から成る。
第1の記録膜31は、Agより成る。
第2の記録膜32は、Ge1Oxで、その組成を、0.1<x<1.0に選定する事が望ましく、また、その厚さは、6nm〜10nmとすることが望ましい。
この第2の記録膜32は無機記録膜3において光入射側に配置されるものであり、この図1の形態例では、追記型記録媒体10に対して保護膜5側から光入射がなされる。
しかしながら、後述するように、基体側を光入射側とすることができる。
光透過層5は、例えば紫外線硬化樹脂によって、例えばBlu-ray Discにおいては、0.1mmの厚さに塗布する。
次に本発明による追記型記録媒体の実施例を挙げて説明する。
[実施例1]
この実施例においては、開口数(N.A.)0.85の2群対物レンズを通じて、波長405nmの青紫色半導体レーザ光源からの光ディスク記録再生装置によるBlu-ray Disc(以下BDという)対応の実施例である。
図2は、この実施例による追記型記録媒体10の構成を示す凹凸面を省略した膜構成を示す模式的断面図である。
この追記型記録媒体10を作製する成膜装置は、Unaxis製Cubeを用いた。このときのターゲットサイズは、φ200mmである。
基板1は、ポリカーボネート樹脂を用いて射出成型によってその1主面にランド・グルーブによる上述した凹凸面11がディスク基体1の成型と同時に成型される。
このランド・グルーブのピッチ、すなわちトラックピッチは、0.32μm(BD仕様))であり、グルーブ11Gの深さは20nmである。
先ず、上述したディスク基体1上に、膜厚50nmのAg金属反射膜、膜厚50nmのSiNによる第1の誘電体膜41、膜厚5nmのAgによる第1の記録膜31および膜厚8nmのGe1Ox(x=0.6)による第2の記録膜32の積層による無機記録膜3、厚さ20nmのSiNによる第2の誘電体膜42をスパッタによって形成した。
更に、この上に膜厚0.1mmの光透過層5を、UVレジン(紫外線硬化樹脂)のスピンコート法により形成した。
金属反射膜2のAgは、実際には銀合金であり、耐久性を上げるためにPd,Cuがそれぞれ1原子%以下含まれているものを用いた。また、Nd,Cuが0.5原子%以下含まれているAg合金も同様に実験を行い、ほぼ同じ結果が得られている。
また、反射膜2としてAlを用いた場合も同様であったため、反射膜2の材料としては特に制限はない。このことは、後述する実施例2以下でも同様である。
また、第1および第2の誘電体膜41および42を、SiNによって構成したが、これは原子組成比で3:4のもので、屈折率が2、吸収係数が0のものである。
しかし、その一部にSiO2を用いたものでも同様の結果が得られている。ただし、この場合はSiOの屈折率が1.5であるため、SiNのみの場合と同一の反射率を得るためには膜厚の選定が必要である。
また、第1および第2の誘電体膜41および42として、ZnS−SiO2やAl23を用いた場合も同様であった。
したがって、第1および第2の誘電体膜41および42の材料、膜厚については特に制限がない。
しかし、光学的理由により、これら誘電体には、用いられる光に対し吸収がないことが好ましい。これは実施例2以下でも同様である。
なお、図1の膜構成で得られた反射率は、グルーブ部にフォーカスをかけた際に、16%であった。
第1の記録膜31のAgは、Pd,Cuがそれぞれ1原子%以下含まれているものを用いた。また、Nd,Cuが0・5原子%以下含まれているAg合金も同様に実験を行い、ほぼ同じ結果が得られた。Agを主成分とする限り、耐久性を上げるために他の材料を添加しても記録特性は損なわれず、本発明の効果が得られる。
第2の記録膜32のGeOは、1:0.6の原子組成比のもので、純Geターゲットを用い、ArとO2の混合ガス中にて成膜した。耐久性向上や成膜特性向上のためにGeに添加物を入れても、同様に本発明の効果が得られる。
評価装置は、パルステック製DDU−1000を用い、線速度5.28m/s、チャンネルビット長80.0nmで記録媒体の評価を行った。これらは、Blu-ray Discの23.3GB密度の規格にのっとったものである。変調方式は1−7PPで、最短マーク長は2T(0.16μm)、最長マーク長は8T(0.64μm)である。
ジッターの評価はリミットイコライザーを通して評価した。規格では、ジッター値は6.5%以下である必要がある。ジッター評価には横河製TA720を、C/N評価にはTakeda Riken製TR4171を用いた。
この実施例における追記型記録媒体を評価したところ、8TマークのC/Nは58dB、2TマークのC/Nは46dBが得られ、十分実用的な特性が得られた。ランダムパターン記録では、マーク先頭部のジッターいわゆるリーディングジッターが5.4%、マーク後方(スペース先頭部)のジッターいわゆるトレーリングジッターが5.3%であり、23.3dBの規格値を下回る、きわめて良好な特性が得られた。
[実施例2]
この実施例においては、図3にその膜構成の模式的断面図を示すように、実施例1と同様の膜構成において、その第2の記録膜32のGe1Oxの酸素濃度xを変化させた場合で、それぞれの追記型記録媒体について、特性測定、すなわち2Tマークおよび8TマークのC/Nと変調度の酸素濃度依存性を測定した。
図4は、この測定結果を示すものである。変調度の定義は、8Tマークのスペース部分の戻り光量をI8H、マーク部分の戻り光量をI8Lとしたときの、(I8H−I8L)/ I8Hである。
測定した範囲はx=0〜1.5であるが、x=0.1〜1.0の範囲で変調度、C/N共に良好な値となっている。因みに、x=0.1で、変調度が53.7%、8TのC/Nが56.6、2TのC/Nが41.3であり、x=1.0で、変調度が57.1%、8TのC/Nが57.5、2TのC/Nが45.3であった。なお、酸素量(x)の測定精度はおよそ0.1きざみである。
一方で、変調度が最大となるのはx=0.6であり、ここが最良な組成といえる。また、酸素組成が増えるにつれて記録膜の吸収量が低下するため、x=1.0以上の組成では記録感度が不足したため、これ以上の組成は適さない。また、x=0.1以下では、変調度が低下し、2TのC/Nが低下すること、更に、保存安定性が悪くなった。なお、2TのC/Nの目安としては、実用レベルが約43dBであるが、最適化する余地を考慮すると40dBを超えれば比較的良好な特性であるといえる。
したがって、GeOの酸素組成はx=0.1以上、x=1.0以下が好ましくはx=0.14以上、特にx=0.6付近が特性としては最も良好であった。
[実施例3]
この実施例においては、実施例1と同様の膜構成とするものであるが、第2の記録膜32、すなわちGe1Ox(x=0.6)の膜厚のみを変化させた各追記型記録媒体を作製し、2Tマークおよび8TマークのC/Nおよび変調度の膜厚依存性を測定した。その測定結果を図5に示す。
これによると、変調度および2TマークのC/NはGeOの膜厚が8nmで最大であった。これよりも厚い場合は、8TのC/Nは上昇するものの2Tの記録特性が劣化し、C/Nが低下する。10nm以上では40dBを下回るため、膜厚は10nm以下が好ましい。また、膜厚が薄い場合、変調度が急激に低下する。6nm以下では変調度50%を下回るため、膜厚は6nm以上が好ましい。すなわち、Ge1Oxによる第2の記録膜32は、6nm〜10nmが好ましい。
[実施例4]
この実施例においては、実施例1と同様の膜構成とするものであるが、この実施例においては、第1の記録膜31、すなわちAgの膜厚をそれぞれ変化させた追記型記録媒体を作製した。
これら追記型記録媒体について、2Tマークおよび8TマークのC/Nおよび変調度のAgの膜厚依存性を測定した。その測定結果を図6に示す。
この場合、変調度はAgの膜厚が厚いほど大きくなるが、一方で2TマークのC/Nが低下した。そして、7nmを境に40dBを下回り、小さいマークの記録特性が明らかに悪くなっている。2TマークのC/Nが最大となるのは、5nmであった。
一方、5nm以下の膜厚で変調度が急激に低下しており、4nmでかろうじて40%となっている。変調度がこれ以下となると実用レベルとは言えず、また、Blu-ray Discの規格からもはずれる。従って、Agの膜厚は4nm〜7nm以下の範囲が好ましい。
[実施例5]
この実施例では、波長650nmでの光学系での記録再生がなされる追記型記録媒体を作製した。
この場合の膜構成は、図7にその膜構成の模式的断面図を示すように、厚さ0・6mmのポリカーボネートによる光透過基板による基体1上に、図2で示した実施例1とは、膜構成が反転された構成とした。そして、この場合、金属反射膜2上に、厚さ0.03mmのUVレジンによる保護層15をスピンコートとした。
基体1のトラックピッチは0.74μmである。この場合の反射率は25%であった。実施例1の場合よりも高くなっているが、これは波長が異なることからくるものであり、これら第1および第2の誘電体膜41および42の構成の選定によって反射率の調整を行うことができることは、言うまでもない。
そして、この追記型記録媒体の評価を行った。
評価機はパルステック製DDU−1000であり、波長650nm、レンズの開口数は0.6、基板の厚さ0.6mmにレンズを調整してある。
この追記型記録媒体に対しDVD−R準拠の記録を行ったところ、ジッター値88%が得られた。
したがって、この情報記録媒体は、誘電体膜の膜厚を記録再生波長に応じて最適化することにより、波長に依存せず良好な記録が可能であることが示された。これは、記録のメカニズムがAgとGeOの反応・共融がメカニズムとなっていることと、AgおよびGeOの吸収係数が広い波長域で高い値となっているため、光ディスクで用いられている光波長範囲であれば、本発明の効果は特定の波長に限定されるものではない。
[実施例6]
この実施例においては、実施例1と同様の膜構成のディスクを作製し、80℃、湿度85%の恒温槽に投入し、50時間の後にとりだし、実施例1と同様の測定を行った。
その結果、反射率、記録感度、変調ドープ、C/Nは、恒温槽投入前と同じ結果が得られた。これにより本発明による追記型記録媒体は、耐久性にすぐれていることが分かった。
上述したように、本発明構成によれば、無機記録膜とすることにより、スパッタ膜構成とすることができることから、前述したように、スピンコートによる場合におけるグルーブの膜厚が大となることに基くROMとの互換性の問題を解決することができる。
また、上述したように、本発明構成によれば、記録特性、耐久性にすぐれた追記型記録媒体が得られる。
また、反射膜、第1および第2記録膜、第1および第2誘電体膜にとどめられることから、膜層数で、良好な記録特性が得られることから、量産性にすぐれ、また、層数が少ないことから、不良品の発生率を低減できるなどコストの低減化を図ることができる。
このように、本発明においては、基本的には、上述した3層を設けることによって、良好な記録再生が良好に行われるが、使用態様、目的応じて反射率を更に上げる場合や、耐久性を上げるなどの理由により、この3層以外にも反射膜、誘電体膜を設けることもできるなど上述した例に限定されるものではなく、本発明構成において、種々の変更を行うことができる。
本発明による追記型記録媒体の一例の概略断面図である。 本発明の追記型記録媒体の実施例の膜構成の模式的断面図である。 本発明の追記型記録媒体の実施例の膜構成の模式的断面図である。 本発明による追記型記録媒体のC/Nおよび変調度の、無機記録膜を構成するGe1Oxの酸素組成依存性を示す図である。 本発明による追記型記録媒体のC/Nおよび変調度の、無機記録膜を構成するGeOの膜厚に対する依存性を示す図である。 本発明による追記型記録媒体のC/Nおよび変調度の、無機記録膜を構成するAgの膜厚に対する依存性を示す図である。 本発明の追記型記録媒体の実施例の膜構成の模式的断面図である。
符号の説明
1・・・基体、2・・・金属反射膜、3・・・無機記録膜、31・・・第1の記録膜、32・・・第2の記録膜、41・・・第1の誘電体膜、42・・・第2誘電体膜、5・・・光透過層、10・・・追記型記録媒体、11・・・凹凸面、11G・・・グルーブ、11L・・・ランド、15・・・保護層

Claims (7)

  1. 無機記録膜を有する追記型記録媒体であって、
    上記無機記録膜が、Geを主成分とする記録膜と、Agを主成分とする記録膜とが隣接して形成され、
    上記Agを主成分とする記録膜の厚さが、4nm以上7nm以下とされて成ることを特徴とする追記型情報記録媒体。
  2. 上記Geを主成分とする記録膜がGeOx(xは、Geを1としたときの酸素の組成、原子比)であり、
    xが、0.1<x<1.0であることを特徴とする請求項1に記載の追記型記録媒体。
  3. 上記Geを主成分とする記録膜が、膜厚6nm以上10nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の追記型記録媒体。
  4. 上記無機記録膜を構成する上記Geを主成分とする記録膜が、該無機記録膜に対する光入射側に配置されて成ることを特徴とする請求項1に記載の追記型記録媒体。
  5. 上記無機記録膜が、誘電体層によって挟まれていることを特徴とする請求項1に記載の追記型記録媒体。
  6. 上記無機記録膜に対する光入射側と反対側に反射膜が設けられて成ることを特徴とする請求項1に記載の追記型記録媒体。
  7. ランド・グルーブの凹凸面が形成された基体上に、少なくとも上記無機記録膜が形成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の追記型記録媒体。
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