以下、実施例に係るパチンコ機に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例のパチンコ機1を示す正面図である。図示のパチンコ機1は、島構造体に着脱可能に装着される矩形枠状の木製外枠2と、外枠2に固着されたヒンジ3を介して開閉可能に枢着される前枠4とで構成されている。この前枠4には、遊技盤5が裏側から着脱自在に装着され、その前側には、ガラス扉6と前面板7とが夫々開閉自在に枢着されている。
前面板7には発射用の遊技球を貯留する上皿8が装着され、前枠4の下部には、上皿8から溢れ出し又は抜き取った遊技球を貯留する下皿9と、発射ハンドル10とが設けられている。発射ハンドル10は発射モータM2と連動しており、発射ハンドル10の回動角度に応じて動作する打撃槌によって遊技球が発射される。
上皿8のほぼ中央には、ランプを内蔵する楕円形のプッシュボタン11が設けられている。プッシュボタン11は、遊技者の左手で操作できる位置に設けられており、遊技者は、発射ハンドル10から右手を離すことなくプッシュボタン11を操作できる。このプッシュボタン11は、通常時には機能していないが、ゲーム状態が例えば「ボタンチャンス状態」となると内蔵ランプが点灯されて操作可能となる。
上皿8の右部には、カード式球貸し機に対する球貸し操作用の操作パネル12が設けられ、カード残額を3桁の数字で表示する残額表示部12aと、所定金額分の遊技球の球貸しを指示する球貸しスイッチ12bと、ゲーム終了時にカードの返却を指令する返却スイッチ12cとが設けられている。
図2に示すように、遊技盤5には、金属製の外レールと内レールとからなるガイドレール13が環状に設けられ、その内側の遊技領域5aの略中央には、大型の液晶カラーディスプレイ14Bが配置され、その上部にやや小型の液晶カラーディスプレイ14Aが配置されている。
大型の液晶ディスプレイ14Bは、大当り状態に係わる特別図柄と関連する演出図柄を変動表示する演出図柄表示部として機能する部分であり、背景画像や各種のキャラクタなども併せてアニメーション的に表示する。一方、やや小型の液晶カラーディスプレイ14Aは、表示領域が2つに区画されて、それぞれ普通図柄表示部19と特別図柄表示部20として機能している。
この遊技機の遊技状態には、「当り」状態と、更に格段に高価値の「大当り」状態があるが、普通図柄表示部19は、大型の液晶ディスプレイ14Bにおける演出図柄の変動動作を伴うことなく点滅動作をして、一定時間後に、当り状態か否かの抽選結果を表示する。一方、特別図柄表示部20では、大型の液晶ディスプレイ14Bにおける演出図柄の変動動作に同期した図柄演出が実行された後、液晶ディスプレイ14Bの停止動作に合わせて大当り抽選処理の当否結果を確定的に表示する。
この実施例では大当り状態は、確変大当りと、ノーマル大当りとに区分されているが、大型の液晶ディスプレイ14Bは、確変大当りか、ノーマル大当りか、ハズレかを、停止状態の演出図柄の配列によって報知するのに対して、やや小型の液晶ディスプレイ14Aでは、これを所定の停止模様や文字などによって報知している。具体的には、液晶表示部14Bは、確変大当りか、ノーマル大当りか、ハズレかに応じて、それぞれ「7・7・7」、「6・6・6」、「2・5・2」などの演出図柄を停止表示するのに合わせて、液晶ディスプレイ14Aでは、「◎確変大当り!!」、「○ノーマル大当り!!」、「−残念!!」の文字を表示する。なお、確変大当りとは、ノーマル大当りの場合と同様の特別遊技状態が終了した後、大当りの当選確率が増加した遊技(確変状態の遊技)が開始される大当り状態を意味する。
なお、普通図柄表示部19では、ゲート18を通過した遊技球が検出されると、表示内容が所定時間だけ変動し、その後、遊技球のゲート18の通過時点において抽選された抽選用乱数値に基づいて決定される当否状態を表示するようになっている。この実施例では、具体的には、2つのハート模様がピンク色に着色されて停止すると当り状態となり、何れか一方のハート模様が崩れた形(ハート模様が破壊された形)で停止するとハズレ状態となる。
遊技盤5の遊技領域5aの適所には、図柄始動口15、大入賞口16、4つの普通入賞口17、左右の通過口であるゲート18が配設されている。これらの入賞口15〜17及びゲート18は、それぞれ内部に検出スイッチを有しており、遊技球の通過を検出できるようになっている。
本実施例では、図柄始動口15は、一対の開閉爪を備えた電動式チューリップで拡大縮小され、普通図柄表示部19の変動後の停止状態で当り表示をした場合には、開閉爪が所定時間だけ拡大されるようになっている。そして、この図柄始動口15に遊技球が入賞すると、演出図柄表示部たる大型の液晶ディスプレイ14Bの表示図柄と、特別図柄表示部20たる液晶ディスプレイ14Aの表示図柄が所定時間だけ変動し、図柄始動口15への遊技球の入賞タイミングに応じた抽選結果に基づいて決定される停止図柄で停止する。
大入賞口16は、前方に開放可能な開閉板16aで開閉されるが、演出図柄表示部14Bの変動停止後の図柄が「6・6・6」「7・7・7」などの整列した演出図柄のとき(特別図柄表示部20では、○又は◎などを関連する文字と共に表示)、「大当り」と称される特別遊技状態が開始され、開閉板16aが開放されるようになっている。また、大入賞口16の内部に特定領域16bがあり、この特定領域16bを入賞球が通過すると、遊技者に有利な特別遊技が継続される。
大入賞口16の開閉板16aが開放された後、所定時間が経過し、又は所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すると開閉板16aが閉じる。このとき、遊技球が特定領域16bを通過していない場合には特別遊技が終了するが、特定領域16bを通過していれば、本実施例では、最大16回まで特別遊技が継続され、遊技者に有利な状態に制御される。
図3は、実施例に係るパチンコ機1の全体構成を示すブロック図である。図示の通り、このパチンコ機1は、遊技動作を統括的に制御する主制御基板30と、大小の液晶ディスプレイ14A,14Bの動作を制御する演出制御基板31と、大型スピーカを駆動すると共にランプ群を点滅動作させる音声・ランプ制御基板32と、払出モータM1を制御して遊技球を払出す払出制御基板33と、発射モータM2を駆動して遊技球を発射させる発射制御基板34と、AC24Vを受けて装置各部に直流電圧を供給する電源基板35とを中心に構成されている。
主制御基板30、演出制御基板31、音声・ランプ制御基板32、及び、払出制御基板33は、それぞれ1又は2個のワンチップマイコンを備えるコンピュータ回路が搭載されている。この実施例では、演出制御基板31、音声・ランプ制御基板32、及び、払出制御基板33がサブ制御基板に該当し、各サブ制御基板31〜33では、主制御基板30から直接的に、又は他の基板を介して間接的に受信した制御コマンドCMD,CMD’に基づいて動作している。なお、以下の説明では、各制御基板30〜33に搭載された回路及びその回路によって実現される動作を機能的に総称して、それぞれ主制御部30、演出制御部31、音声ランプ制御部32、及び払出制御部33と称することがある。
本実施例の場合、演出制御部31は、小型の液晶ディスプレイ14Aの動作を制御する第1演出部31Aと、音声演出やランプ演出に同期して大型の液晶ディスプレイ14Bの演出動作を制御する第2演出部31Bとに区別されている。第1演出部31Aと第2演出部31Bには、それぞれワンチップマイコンが設けられており、主制御基板30から制御コマンドCMD(a)と制御コマンドCMD(b)を個別に受けて独立的に動作している。
第1演出部31Aに伝送される制御コマンドCMD(a)は、「当り」抽選及び「大当り」抽選の抽選結果を示すコマンドであり、具体的には、抽選結果とそれを確定的に報知するまでの演出動作の総時間とを特定する「変動パターンコマンド」と、演出動作の終了タイミングを指示する「変動停止コマンド」のみで構成されている。「変動パターンコマンド」は、それが「当り」抽選結果を示すか、「大当り」抽選結果を示すかに応じて二分されると共に、それぞれについて、演出総時間や大当りの種類(ノーマル/確変)などに応じて多数の種類が用意されている。
そして、この「変動パターンコマンド」については、特にパリティビットが付加されており、通信異常の有無を判定できるようにしている。これは、変動パターンコマンドは、「当り」や「大当り」の抽選結果を示すので、これがビット化けすると、ハズレ状態であるにも拘わらず当選状態であると報知する可能性があり、これでは、遊技者と遊技ホールとのトラブルのおそれがあるので、かかる事態を防止するためである。なお、「変動パターンコマンド」を受けた第1演出部31Aでは、「変動パターンコマンド」に応じた動作を開始して、所定時間後に当選結果を確定的に報知する。なお、第1演出部31Aは、抽選結果を停止表示すべきタイミングを「変動パターンコマンド」によって把握しているが、「変動停止コマンド」を受けたタイミングで、他の演出制御と正確に同期して報知動作を確定的に停止させている。
一方、第2演出部31Bに伝送される制御コマンドCMD(b)には、エラー報知やその他の待機画面などに関する制御コマンドも含まれるが、上記した「変動パターンコマンド」と「変動停止コマンド」についても、第1演出部31Aへの伝送に同期して、全く同一の制御コマンドが伝送される。但し、「変動パターンコマンド」の伝送には、あえて時間差を設けており、先ず、第2演出部31Bに伝送され、その後で第1演出部31Aに伝送される。その動作の結果、第1演出部1Aが制御コマンドCMD(a)を受けたタイミングでは、第2演出部1Bから転送された制御コマンドCMD(b)についても、第1演出部31Aで参照可能となる。
また、「変動パターンコマンド」を受けた第2演出部31Bでは、「変動パターンコマンド」で規定される演出総時間などに拘束された状態で演出抽選を行い、大型の液晶ディスプレイ14Bによる図柄演出と、ランプ群によるランプ演出と、大型スピーカによる音声演出との連動による演出内容を決定する。そして、決定された演出内容を示す制御コマンドCMD’を音声・ランプ制御部32に伝送する。このように、本実施例では、演出動作の具体的な内容は、専ら第2演出部31Bで決定されるので、主制御部30や第1演出部31Aの制御負担が軽く、しかも、主制御部30から受信した制御コマンドCMDがビット化けしても、送信する制御コマンドCMD’がビット化けしない限り、音声演出やランプ演出と同期した図柄演出が確実に実現される。なお、制御コマンドCMD’のビット化けは、回路基板を近接させるなどの工夫によって容易に防止できる。
以上を踏まえて、各制御部30〜33の回路構成を確認的に説明する。主制御部30には、図柄始動口15や大入賞口16を開閉するソレノイド類をON/OFF駆動する駆動回路36と、図柄始動口15などに内蔵された検出スイッチ及び払出制御基板33の出力ポート45からの信号LIVEを受ける入力ポート37と、サブ制御基板に制御コマンドCMD(a),CMD(b),CMDを出力する出力ポート38a,38b,39とが設けられている。図示の通り、出力ポート38aは、第1演出部31Aに接続されて制御コマンドCMD(a)を出力し、出力ポート38bは、第2演出部31Bに接続されて制御コマンドCMD(b)を出力する。また、出力ポート39は、払出制御部33に接続されて制御コマンドCMDを出力する。これら出力ポート38a,38b,39は、一旦制御コマンドを出力すると、次の新たな制御コマンドを出力するまで、その出力状態を維持する。なお、先に説明したように、出力ポート38aから第1演出部31Aに対して伝送される「変動パターンコマンド」と「変動停止コマンド」は、重複して出力ポート38bから第2演出部31Bに向けて出力される。
主制御部30の上記の構成に対応して、演出制御部31には、主制御部30から制御コマンドCMDを受ける入力ポート40a,40bと、液晶ディスプレイ14A,14Bを駆動するLCD駆動回路41a,41bと、音声・ランプ制御部32に制御コマンドCMD’を出力する出力ポート42とが設けられている。そして、第1演出部31Aでは、主制御部30から「変動パターンコマンド」を受けると、液晶ディスプレイ14A,14Bを駆動して必要な処理を開始するが、第2演出31Bでは、受信した「変動パターンコマンド」に基づく演出抽選によって演出内容を決定した後、これを特定する制御コマンドCMD’を出力ポート41から音声・ランプ制御部32の入力ポート43に向けて出力している。なお、制御コマンドCMD’の伝送後に第2演出部31Bが液晶ディスプレイ14Bを駆動して演出動作を開始するのは勿論である。また、主制御部30から伝送される制御コマンドCMD(a)と制御コマンドCMD(b)の伝送経路は、空間的に分離した経路を採っており、それぞれ演出制御部31の2つの入力ポート40a,40bへの最短経路となっている。
ところで、先に説明したように、主制御部30が出力する「変動パターンコマンド」については、その最上位ケタが、パリティビットとなっており、演出制御部31では、受信した制御コマンドCMDについてパリティチェックを行い、通信異常の有無を判定している。また、第1演出部31Aと第2演出部31Bは、連絡部EXGを通して互いの制御コマンドCMD(a)CMD(b)の内容を把握して、互い矛盾のない演出動作を実現している。
具体的には、第1演出部31Aでは、受信した制御コマンドCMD(a)にパリティ異常が無い場合には、制御コマンドCMD(a)を第2演出部31Bに連絡すると共に、制御コマンドCMD(a)に基づいた動作を実行する。逆に、制御コマンドCMD(a)にパリティ異常が見つかれば、第2演出部31Bが受けた制御コマンドCMD(b)にパリティ異常が無いことを条件に制御コマンドCMD(b)に基づいた動作を実行する。なお、制御コマンドCMD(a)と制御コマンドCMD(b)が共にパリティ異常である場合には、通信異常時用の特別動作を実行する。通信異常時用の特別動作は、特に限定されないが、遊技ホールにとって安全策となるハズレ状態で終わるか、或いは、当否不明の状態で終わるものである。
一方、第2演出部31Bでは、受信した制御コマンドCMD(b)を、第1演出部31Aに通知すると共に、第1演出部31Aから通知された制御コマンドを取得して、その内容に応じて、制御コマンドCMD(b)又は制御コマンドCMD(a)に基づいた演出抽選動作に移行するか、或いは、通信異常時用の特別動作を開始する。なお、これらの動作については、図6及び図7に基づいて更に後述する。
図3に示すように、払出制御部33には、主制御部30から制御コマンドCMDを受ける入力ポート44と、自らの動作開始状態を主制御部30に通知するための出力ポート45とが設けられている。そして、電源投入後、払出制御部33の初期動作が完了すると、主制御部30に対してLレベルの動作開始信号LIVEを出力し、主制御部30ではこの動作開始信号LIVEを確認した後に、遊技制御動作を開始する。なお、出力ポート45はプルアップされており、払出制御部33は、所定時間経過後に動作開始信号LIVEがHレベルに戻される。
図4は、演出制御基板31であって、特に連絡部EXGの構成を中心に図示したブロック図である。図示の通り、演出制御部31は、上側の第1演出部31Aと、下側の第2演出部31Bとに区分されている。ここで、第1演出部31Aは、主制御部30から制御コマンドCMD(a)を受けるワンチップマイコン57aと、ワンチップマイコン57aで実行される制御プログラムを記憶している制御ROM56aと、液晶ディスプレイ14Aに描画されるスプライトに関する情報をワンチップマイコン57aから受けて描画信号を生成するグラフィックコントローラ(具体的にはVDP:Video Display Processor)58aと、液晶ディスプレイ14Aに描画可能な各スプライトのパターンデータなどを記憶するCGROM59aとを中心に構成されている。
ここで、スプライトとは、液晶ディスプレイ上で他の画像とは独立して、任意に移動可能な一単位のグラフィックデータの総称であり、この実施例では、「1」〜「9」の装飾文字や、「◎」「○」「−」などの模様や、各種の演出キャラクタを特定するものである。また、背景画像についてもスプライトで構成されている。
第2演出部31Bについても同様であり、第2演出部31Bは、主制御部30から制御コマンドCMD(b)を受けるワンチップマイコン57bと、制御ROM56bと、グラフィックコントローラ58bと、CGROM59bとを中心に構成されている。なお、グラフィックコントローラ58a,58bと、CGROM59a,59bとでLCD駆動回路41a,41bを構成している。 また、連絡部EXGは、ワンチップマイコン57aのデータバスに接続された3つのレジスタ50〜52と、ワンチップマイコン57bのデータバスに接続された3つのレジスタ53〜55とで構成されている。図示の通り、レジスタ51の出力データは、レジスタ54の入力端子に供給され、レジスタ52の出力データは、レジスタ55の入力端子に供給されている。また、レジスタ53の出力データは、レジスタ50の入力端子に供給されている。ここで、レジスタ52とレジスタ55は、それぞれの最下位ビットが有効であり、この1ビットデータが、第1演出部31Aから第2演出部31Bに向けて通知される通知フラグとして機能する。
これらのレジスタは、この実施例では、D型フリップフロップで構成されており、各ワンチップマイコン57a,57bからのチップセレクト信号CSによって、入力データをラッチするようになっている。明らかなように、CSi(a)は、ワンチップマイコン57a側のデコーダ回路(不図示)から供給され、CSi(b)は、ワンチップマイコン57b側のデコーダ回路(不図示)から供給される。また、CSiの添字iは、その順番にアクティブになる時間的タイミングを示している。
ところで、図3に示す主制御部30は、図5に示すタイマ割込み処理を所定時間(例えば2mS)毎に実行することによって、パチンコ機1の動作全体を総括的に制御している。以下、図5に基づいて説明すると、タイマ割込みが生じると、各レジスタの内容がスタック領域に退避された後(ST20)、最初に乱数作成処理が実行される(ST21)。乱数作成処理とは、普通図柄処理ST29や特別図柄処理ST34における抽選動作で使用される当り用カウンタRGや大当たり用カウンタCTの更新処理を含んでいる。
当り用カウンタRGや大当り用カウンタCTは、ステップST21において、それぞれ所定数値範囲内でインクリメント(+1)処理によって更新され、更新後のカウンタの値は、それぞれ、当り判定用乱数値や大当り判定用乱数値として当否抽選動作で活用される。
具体的には、当り用カウンタRGの値は、遊技球がゲート18を通過した場合に、普通図柄処理(ST29)における抽選動作で使用され、大当り用カウンタCTの値は、遊技球が図柄始動口15を通過した場合に、特別図柄処理(ST34)における抽選動作に使用される。なお、従来装置では、乱数作成処理において、演出図柄表示部たる液晶ディスプレイ14Bにおける停止図柄を決定するための、大当り図柄用乱数作成処理を行っていたが、本実施例では、かかる処理は存在しない。
すなわち、本実施例では、特別図柄処理(ST34)において、大当り状態の当否抽選のみを行い、その当否結果を、大当り用の「変動パターンコマンド」として演出制御部31に伝送し、演出図柄表示部14Bや特別図柄表示部14Aにおけるリーチ演出時や演出図柄の停止図柄の選択については演出制御部31に委ねている。
乱数作成処理(ST21)が終わると、各遊技動作の時間を管理しているタイマについてタイマ減算処理が行なわれた後(ST22)、図柄始動口15やゲート18の検出スイッチ、及び大入賞口16の検出スイッチを含む各種スイッチ類の信号が入力され記憶される(ST23)。なお、ステップST22の処理で減算される各タイマは、電動チューリップや大入賞口16の開放時間やその他の遊技演出時間を管理するためのものである。
スイッチ入力処理(ST23)が終わると、次に、この段階で生成されている制御コマンドを、対応するサブ制御部31、33に伝送した後(ST24)、エラー管理処理が行われる(ST25)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、遊技球が詰まっていないかなど、機器内部に異常が生じていないかの判定である。次に、払出制御部33向けの制御コマンドを作成した後(ST26)、生成された制御コマンドを対応するサブ制御部に伝送する(ST27)。
次に、現在が「当り中」の動作状態でないことを条件に、普通図柄処理を行う(ST29)。普通図柄処理とは、電動チューリップなど、普通電動役物を作動させるか否かの判定を意味する。具体的には、ステップST23のスイッチ入力結果によって遊技球がゲートを通過していると判定された場合に、乱数生成処理(ST21)で更新された当り用カウンタRGの値を取得し、このとき取得された乱数値が、変動開始時に当り当選値と対比される。そして、対比結果が当選状態であれば「当り中」の動作状態に変更する。また、「当り中」となれば、電動式チューリップなど、普通電動役物の作動に向けた処理を行う(ST31)。
続いて、必要な制御コマンドを演出制御部31に伝送する(ST32)。この制御コマンドは、普通図柄処理における当り抽選処理の当否結果に対応したものであり、最初に伝送するのは、普通図柄についての「変動パターンコマンド」である。先に説明したように、「変動パターンコマンド」には、パリティビットが付加されており、また、この「変動パターンコマンド」は、先ず第2演出部31Bに伝送され、その後、第1演出部31Aに重複して伝送される。
次に、現在が「大当り中」の動作状態でないことを条件に、特別図柄処理を行う(ST34)。特別図柄処理(ST34)とは、大入賞口16など第1種特別電動役物を作動させるか否かの判定である。具体的には、ステップST23のスイッチ入力結果によって遊技球が図柄始動口15に入賞したと判定された場合に、乱数生成処理(ST21)で更新された大当り用カウンタCTの値を取得し、このとき取得された乱数値が大当り当選値と対比され、対比結果が当選状態であれば「大当り中」の動作状態に変更される。
以上のような特別図柄処理(ST34)が終わったら、現在が、「大当り中」の動作状態であることを条件に、大入賞口16を用いた第1種特別電動役物の作動に向けた処理が行われる(ST36)。続いて、コマンド伝送処理(ST37)が行われ、直近に特別図柄処理(ST34)が行われた場合には、その際の当否結果に応じて、特別図柄の「変動パターンコマンド」が演出制御部31に伝送される。普通図柄の場合と同様、特別図柄用の「変動パターンコマンド」にも、パリティビットが付加されているが、最初に第2演出部31Bに伝送され、その後で、第1演出部31Aに重複して伝送される。
次に、ステップST20の処理で退避しておいたレジスタを復帰させてタイマ割込み処理を終える(ST38)。その結果、メインルーチンの処理に戻ることになるが、所定時間経過すると、再度ステップST20の処理が開始されるので、ステップST20〜38の処理は、所定時間毎に繰り返されることになる。
続いて、図6及び図7に基づいて、主制御部30が制御コマンドCMDを伝送した後の演出制御部31の動作内容を説明する。図6は、第1演出部31Aに制御コマンドCMD(a)が供給されて発生するワンチップマイコン57aの割込み処理プログラムを示しており、図7は、第2演出部31Bに制御コマンドCMD(b)が供給されて発生するワンチップマイコン57bの割込み処理プログラムを示している。
図4に示すように、制御コマンドCMD(a)の供給に合わせて、ワンチップマイコン57aにストローブ信号STBが供給されており、その結果、第1演出部31Aのワンチップマイコン57aに受信割込みが生じる。すると、図6に示すように、先ず、通知フラグがリセットされると共に、必要があれば所定の時間消費がされる(ST1)。先に説明したように、通知フラグとは、具体的には、レジスタ52及びレジスタ55の最下位ビットであり、第1演出部31Aが通知フラグとしてレジスタ52の最下位ビットに「0」を書き込むことで、通知フラグがリセットされる。
次に、入力ポート40aから制御コマンドCMD(a)が入力され(ST2)、これが変動パターンコマンドか否かが判定される(ST3)。なお、制御コマンドの一部がビット化けしていても、他の制御コマンドとのビットパターンの違いから変動パターンコマンドか否かは判定できるようになっている。そして、受信した制御コマンドCMD(a)が変動パターンコマンドでない場合には、これを受信バッファに格納した後、その制御コマンドに応じた処理に移行する。
一方、変動パターンコマンドを受信したと思われる場合には、レジスタ50のデータを読み込む(ST4)。なお、主制御部30では、第2演出部31B→第1演出部31Aの順番に制御コマンドを伝送しており、しかも最初に必要な時間消費(ST1)をしているので、このステップST4のタイミングでは、レジスタ50には第2演出部31Bが入力した制御コマンドCMD(b)が確実に書き込まれている。
続いて、制御コマンドCMD(a)のパリティチェックが行われ(ST5)、パリティ異常が無ければ、レジスタ51に制御コマンドCMD(a)を書き込んだ後(ST7)、通知フラグをON状態にセットする(ST8)。具体的には、レジスタ52の最下位ビットに「1」を書き込む。そして、第1演出部31Aは、制御コマンドCMD(a)を正しく受信したと判断して、その後の処理に移行する。
一方、ステップST5の判定でパリティ異常が認められると、次に、制御コマンドCMD(b)のパリティチェックが行われ(ST6)、パリティ異常が無ければ、レジスタ51にNULLデータを書き込んだ後(ST9)、通知フラグをONにする(ST10)。この場合には、第1演出部31Aは、実際には、制御コマンドCMD(b)を受信したと判断して、その後の処理に移行する。
また、ステップST6の判定でパリティ異常が認められると、レジスタ51に異常コマンドデータを書き込んだ後(ST11)、通知フラグをONにする(ST12)。この場合には、制御コマンドCMD(a),CMD(b)は共にビット化けをしているので、第1演出部31Aは、通信異常時の動作を開始する。具体的な動作内容は適宜に設定されるが、ハズレ状態の動作か、或いは当否不明で終了する動作を実行する。この場合、実際には大当たり状態や当り状態であった可能性もあるが、そのような場合には、ハズレ状態の報知の後で、主制御部30の制御動作によって大当たり状態や当り状態の動作が開始されるので、遊技者に何の不利益もなく、遊技ホールとのトラブルも生じない。
続いて、図7に基づいて、第2演出部31Bの割込み処理プログラムを説明する。図4に示すように、制御コマンドCMD(b)の供給に合わせて、ワンチップマイコン57bにはストローブ信号STBが供給されており、その結果、第2演出部31Bのワンチップマイコン57bに受信割込みが生じる。第2演出部31Bでは、最初に、入力ポート40bから制御コマンドCMD(b)が入力されて(ST40)、これが変動パターンコマンドであるか否か判定される(ST41)。そして、その制御コマンドが変動パターンコマンドでない場合には、受信した制御コマンドCMD(b)を受信バッファに格納して、制御コマンドに応じた処理に移行する。
一方、受信した制御コマンドが変動パターンコマンドであると思われる場合には、これをレジスタ53に書き込み(ST42)、通知フラグがONになるのを待つ(ST43)。通知フラグは、具体的にはレジスタ55の最下位ビットであるが、第1演出部31Aによって、図6のステップST8,ST10,ST12の何れかのタイミングでレジスタ52の最下位ビットが「1」にされるので、その後であれば、レジスタ55の最下位ビットは「1」になる。
通知フラグがON状態であることが確認されれば、レジスタ54の値を読み込んで(ST44)、その値に応じた処理をする。レジスタ54の値は、第1演出部31Aによってレジスタ51に書き込まれた値であり、(a)第1演出部31Aが正しく受信した制御コマンドCMD(a)か、(b)第1演出部31Aのみが通信異常であった場合のNULLデータか、或いは、(c)第1と第2の演出部31A,31Bが共に通信異常であった場合の異常コマンドデータかのいずれかである。
そこで、第2演出部31Bでは、制御コマンドCMD(a)を取得したと判断される場合には、その制御コマンドCMD(a)に応じた処理を開始し、NULLデータを取得したと判断すれば制御コマンドCMD(b)に応じた処理を開始する。また、異常コマンドを取得したと判断される場合には、通信異常時の専用の動作を開始する。
以上の通り、第1演出部31Aと第2演出部31Bとは互いに協働して通信エラーを判定しているので、何れか一方が正しい制御コマンドを受信している限り、主制御部30の意図した動作が、2つの液晶ディスプレイ14A,14Bにおいて矛盾なく実行される。また、万一、第1演出部31Aと第2演出部31Bが共にビット化けした制御コマンドを受信した場合でも、専用の動作が2つの液晶ディスプレイ14A,14Bにおいて矛盾なく実行されるので遊技者に違和感を与えることはない。
図8は、連絡部EXGの別の実施例を図示したものである。この連絡部は、ワンチップマイコン57aのデータバスに接続された3つのレジスタ60a,61a,64aと、ワンチップマイコン57bのデータバスに接続された3つのレジスタ60b,61b,64bと、レジスタ60a,60bの出力を受けて各ビットの一致を判定する一致回路62と、一致回路62及びレジスタ61a,61bの各出力を受けるANDゲート63と、ANDゲート及びレジスタ61a,61bの各出力を受けるレジスタ64a,64bとで構成されている。
各レジスタは、この実施例ではD型フリップフロップで構成されているが、レジスタ61a,61bは、1ビットのみ有効であり、その入力データは「判定要求」を意味している。また、レジスタ64a,64bの下位3ビットのうち、ビット3にはレジスタ61aの出力(ワンチップマイコン57aからの判定要求データ)が供給され、ビット2にはレジスタ61bの出力(ワンチップマイコン57bからの判定要求データ)が供給され、ビット0にはANDゲート63の出力が供給されている。
そして、各レジスタ64a,64bの出力は、下位3ビットのみ有効であって、その出力データは「判定結果」を意味する。なお、レジスタ60a,60bは、変動パターンコマンドをラッチする回路であり、変動パターンコマンドのビット長に応じて8ビット又は16ビットのフリップフロップが選択される。また、一致回路は、2つのレジスタ60a,60bの各出力ビットが全て一致すると、Hレベルの1ビットデータを出力するが、一致しないビットが存在すれば、Lレベルの1ビットデータを出力する。なお、図8において、CSi(a),CSi(b)は、ワンチップマイコン57a,57bに管理されるデコーダ回路から供給されるチップセレクト信号であり、CSiの添字iは、その順番にアクティブになる時間的タイミングを示している。
図8の回路において、2つのレジスタ60a,60bの出力値が完全に一致する場合には、一致回路62の出力値はHレベルになるので、その後で、レジスタ61a,61bに書き込む判定要求データをHレベルにすれば、ANDゲート63の出力もHレベルとなる。そして、この段階では、レジスタ64a,64bに供給されている判定要求データも共にHレベルであるから、レジスタ64a,64bの下位3ビットの出力は全てHレベルとなり、2進数「111B」の判定結果となる。一方、2つのレジスタ60a,60bの出力が完全には一致しない場合には、レジスタ64a,64bの下位3ビットの出力は、2進数「110B」の判定結果となる。
図9は、図8の連絡部EXGを備える演出制御部31における動作内容を説明するフローチャートである。ストローブ信号STBを受けたワンチップマイコン57aは、図9(a)に示すように、割込み処理プログラムにおいて先ず、制御コマンドCMD(a)を入力し(ST20)、これが変動パターンコマンドか否かを判定する(ST21)。
そして、変動パターンコマンドである場合には、受信した制御コマンドCMD(a)をレジスタ60aに書き込み、続いて、レジスタ61aに判定要求データを書き込む(ST22)。その後、レジスタ64aから判定結果データを読み込んで(ST23)、ビット1とビット2の値が2進数「1」となるのを待つ(ST24)。
先に説明したように、ワンチップマイコン57aからの判定要求データと、ワンチップマイコン57bからの判定要求データとが出力されると、レジスタ64aの下位3ビットは「11*」となるので(*は任意の値)、第1演出部31Aは、レジスタ64aの下位3ビットが「11*」となったことを確認した後、最下位ビットが1か0かを判定する(ST25)。
ここで、最下位ビットが「1」の場合には、レジスタ60a,60bの出力値が完全に一致することを意味し、言い換えれば、第1演出部31Aが受けた制御コマンドCMD(a)と、第2演出部31Bが受けた制御コマンドCMD(b)とが一致することを意味するので、第1演出部31Aでは、通信エラーは無いと判断して、制御コマンドCMD(a)に基づく動作を開始する。
一方、最下位ビットが「0」の場合には、レジスタ60a,60bの出力値が完全には一致しないことを意味し、言い換えれば、第1演出部31Aが受けた制御コマンドCMD(a)と、第2演出部31Bが受けた制御コマンドCMD(b)とが不一致であることを意味するので、第1演出部31Aでは、通信エラー時の専用の動作を開始する。なお、通信エラー時の専用の動作としては、適宜なものが選択される。
以上の動作は、第2演出部31Bについても基本的に同じであり、ステップST30〜ST35の処理の後、レジスタ64bの最下位ビットが「1」の場合には、第2演出部31Bでは、通信エラーが無いと判断して、制御コマンドCMD(b)に基づく動作を開始する。一方、レジスタ64bの最下位ビットが「0」の場合には、第1演出部31Aが受けた制御コマンドCMD(a)と、第2演出部31Bが受けた制御コマンドCMD(b)とが不一致であることを意味するので、第2演出部31Bでも、第1演出部の動作に対応するエラー時の専用動作を開始する。
本実施例の場合には、第1演出部31Aの受けた変動パターンコマンドと、第2演出分31Bの受けた変動パターンコマンドとが一致するか否かを判定するので、2つの液晶ディスプレイ14A,14Bにおいて、矛盾のない演出動作が実現される。すなわち、図4の実施例ではパリティビットのみに依存して通信エラーを判定するので、仮に複数のビットがビット化けすると通信エラーを検出できないが、図8の実施例ではこのような場合でも通信エラーを検出でき、2つの表示部14A,14Bにおいて、矛盾のない演出を実行することができる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定するものではない。例えば、本実施例の場合には、通信異常を演出制御部で把握するため、1Bitのパリティビットによるチェックを行っているが、より複雑な通信チェックを行っても良い。また連絡部の回路構成も図示のものに限定されるものではない。また、実施例では、変動パターンコマンドのみについて通信異常をチェックしたが、その他の制御コマンドについても同様の処理によって通信異常を判定しても良い。
なお、上記した実施例の場合には、連絡部EXGにおいて第1演出部31Aと第2演出部31Bが、互いに連絡を取り合ったが、簡易的には、第1演出部31Aから第2演出部31Bに対してのみ通知する構成を採っても良い。図10は、この実施例を図示したものであり、連絡部EXGは、ワンチップマイコン57aのデータバスに接続された2つのレジスタ51,52と、ワンチップマイコン57bのデータバスに接続された2つのレジスタ54,55とで構成されている。
レジスタ52,55は、第1演出部31Aから第2演出部31Bに、通知フラグの値を伝えるためのD型フリップフロップであり、レジスタ51,54は、第1演出部31Aから第2演出部31Bに、制御コマンドCMD(a)の値を伝えるためのD型フリップフロップである。この実施例では、入力した制御コマンドが変動パターンコマンドである場合には、第1演出部31Aが所定回数、連続して同一の制御コマンドを取得した場合だけ、その制御コマンドCMD(a)(変動パターンコマンド)を使用することとし、それ以外は、通信異常時の専用動作を実行する。
図11に基づいて具体的に受信割込み処理を説明すると、第1演出部31Aは、最初に、通知フラグをOFFにすると共に、変数NとMをゼロクリアする(ST60)。次に、入力ポート40aから制御コマンドCMD(a)を入力し、これを作業領域のBUFFに格納する(ST61)。そして、入力した制御コマンドCMD(a)が変動パターンコマンドである場合、又は変動パターンコマンドと思われる場合には、再度、入力ポート40aから制御コマンドCMD(a)を入力し、変数N,Mをインクリメントする(ST63)。
そして、再入力した制御コマンドCMD(a)の値が、BUFFに格納している制御コマンドCMD(a)と一致するか否か判定され(ST64)、不一致の場合には、直近に入力した制御コマンドCMD(a)をBUFFに記憶して変数Nをゼロクリアし、変数Mが10に達しないことを条件にステップST63に戻る(ST65)。なお、変数が10に達するとステップST70に移行する(ST72)。
一方、ステップST64の判定において、BUFFの格納値と、再入力した制御コマンドCMD(a)とが一致する場合には、変数Mが10未満か否か判定され(ST66)、M=10であれば、レジスタ51に異常コマンドを書込み(ST70)、通知フラグをONにする(ST71)。この場合は、制御コマンドCMD(a)を繰り返し10回入力しても、3回連続して同一の制御コマンドCMD(a)を取得できない場合であり、したがって、通信異常が解消できないと判断して通信異常時の専用動作を実行する。
ステップST66の判定で、変数Mが10未満の場合には、次に、変数Nが3に達したか判定され(ST67)、N=3であれば、レジスタ51にBUFFの内容である制御コマンドCMD(a)を書込み(ST68)、通知フラグをONにする(ST69)。この場合は、同一の制御コマンドCMD(a)を繰り返し3回連続して取得できた場合であり、したがって、通信異常がないと判断して制御コマンドCMD(a)に基づく動作を開始させる。
続いて、図12に基づいて、演出部1Bの受信割込み処理を説明する。なお、図12は、図7のフローチャートと類似しており、同一内容の処理には同一符号を付している。
演出部1Bでは、先ず、入力ポート40bから制御コマンドCMD(b)を入力した後(ST40)、それが変動パターンコマンドか否か判定される(ST41)。そして、変動パターンコマンドの場合、又は変動パターンコマンドと思われる場合には、通知フラグがON状態となるのを待ち(ST43)、通知フラグがON状態となればレジスタ54から通知内容を読み込む(ST44)。
そして、レジスタ54から読み出される通知内容が、正常な制御コマンドCMD(a)である場合にはこれに応じた処理を開始する。一方、通知内容が異常コマンドである場合には、通信異常時の専用動作を実行する。
以上の通り、この実施例では、第1演出部1Aの受けた変動パターンコマンドに基づいて、演出制御部31が統一的な動作をしており、液晶ディスプレイ14Aと液晶ディスプレイ14Bの表示内容に矛盾は生じない。また、この場合には、必ずしもパリティビットを設ける必要はない。なお、第2演出部1Bの入力ポート40bから取得された制御コマンドCMD(b)は、図12の処理では機能しないが、入力ポート40bから変動パターンコマンド以外の制御コマンドCMD(b)を取得した場合には、その制御コマンドCMD(b)に基づいて処理が実行される。
但し、第2演出部1Bの入力ポート40bから取得された制御コマンドCMD(b)を、図12の処理で機能させてもよい。この場合には、例えば、第2演出分31Bは、制御コマンドCMD(a)と制御コマンドCMD(b)を対比し、一致する場合には制御コマンドCMD(b)に基づいて動作し、一致しない場合には制御コマンドCMD(a)に基づいて動作することとする。
また、上記した種々の実施例において、変動パターンコマンドについてだけ特別な処理をする必要はなく、変動停止コマンドなど所定のコマンドについても同様の処理を行っても良い。