JP2005309079A - 電気泳動表示用分散液、並びにこれを用いた電気泳動表示用粒子及び電気泳動表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気泳動表示用分散液における顔料粒子の電気泳動性を高めて、高反射率かつ高コントラストな表示を実現するとともに、高い電気抵抗値を付与させる。
【解決手段】電気絶縁性溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、水含有量が2000〜4000ppmである電気泳動表示用分散液。この分散液をマイクロカプセルに封入した電気泳動表示用粒子。この電気泳動表示用分散液又は電気泳動表示用粒子を用いた電気泳動表示装置。分散液に所定量の水を含有させることにより、分散液中の顔料粒子の帯電を促進して電気泳動性を向上し、高い反射率とコントラスト比を実現することができ、かつ遊離水分子を低減し、電気抵抗値の低下を抑えることにより、パルス駆動を可能にすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】電気絶縁性溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、水含有量が2000〜4000ppmである電気泳動表示用分散液。この分散液をマイクロカプセルに封入した電気泳動表示用粒子。この電気泳動表示用分散液又は電気泳動表示用粒子を用いた電気泳動表示装置。分散液に所定量の水を含有させることにより、分散液中の顔料粒子の帯電を促進して電気泳動性を向上し、高い反射率とコントラスト比を実現することができ、かつ遊離水分子を低減し、電気抵抗値の低下を抑えることにより、パルス駆動を可能にすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、顔料粒子を含有する分散液に電界を印可することによって、分散液中の顔料粒子の移動により視認状態を変化させる電気泳動表示用分散液と、この分散液を利用した電気泳動表示用粒子及び電気泳動表示装置に関するものである。
従来、電気泳動効果を利用した電気泳動表示装置が多く提案されてきている。電気泳動表示装置は、通常、一方の板面に電極が形成された一対の表示用基板(少なくとも一方の表示用基板は透明である。)をスペーサを介して対向配置させ、この一対の表示用基板間に着色粒子を分散させた分散液を封入し、その表示用基板の電極間に電界を印加することにより着色粒子を移動させて画像を形成させ、所望の画像を表示させるものである。
このような電気泳動表示装置においては、電界の印加方向を制御することにより着色粒子、例えば顔料粒子を、その極性に応じて透明電極側に移動又は離反させて所望の表示を行う。従って、顔料粒子を電気絶縁性で低誘電率の溶媒(分散媒)中に安定に分散させると共に、顔料粒子を所望の位置へ移動させるために必要とされる電極間印加電圧を低下させることが、電気泳動表示装置の性能向上のための大きな課題となっている。
従来、顔料粒子の凝集を防止する目的で、特許文献1には、分散液の水分量を所定値以下に抑える技術が記載されている。しかしながら、このような低水分量においては、着色粒子の電気泳動性が著しく低下し、10V以上の大きな電圧を印可しても着色粒子の移動が不十分であった。
また、同様に顔料粒子の凝集を防止する目的で、特許文献2には、分散液をセルに封入したときのセルに含まれる水分量を所定の範囲に制御する方法が記載されている。該特許文献2に記載されているセルは、泳動粒子分散液をマイクロカプセル外皮で包んだ構造のセルであり、該特許文献2に記載されているマイクロカプセル外皮の材料及び公知のマイクロカプセル外皮の材料は、親水性の特性を有するものがほとんどであって、その場合、セル内に含有される水分の大部分はマイクロカプセル外皮材料に存在する。このため、該特許文献2に記載されているセル含有水分量の場合、分散液に含有される水分量は、特許文献1にあるような低水分量となり、特許文献1と同様、着色粒子の移動が不十分である問題があった。更には、この水分量では、電気抵抗値が著しく低下し、電界の印可を停止するとただちに着色粒子が拡散して画像が消失するため、パルス電圧による駆動ができない問題があった。
特許第2515665号公報
特開2002−350904号公報
本発明は、電気泳動表示用分散液における顔料粒子の電気泳動性を高めて、高反射率かつ高コントラストな表示を実現するとともに、高い電気抵抗値を付与させることを目的とする。
本発明はまた、このような電気泳動表示用分散液を用いた電気泳動表示用粒子及び電気泳動表示装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、このような電気泳動表示用分散液を用いた電気泳動表示用粒子及び電気泳動表示装置を提供することを目的とする。
本発明の電気泳動表示用分散液は、電気絶縁性溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、水含有量が2000〜4000ppmであることを特徴とする。
即ち、本発明者らは、上記課題を解決すべく分散液の配合成分について鋭意検討した結果、電気絶縁性溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、水含有量を2000〜4000ppmという限られた範囲にすることにより、高い電気泳動特性と高い電気抵抗特性が共に達成できることを見出し本発明に至った。
本発明に従って、分散液に所定量の水を含有させることにより、分散液中の顔料粒子の帯電を促進して電気泳動性を向上し、高い反射率とコントラスト比を実現することができ、かつ遊離水分子を低減し、電気抵抗値の低下を抑えることにより、パルス駆動を可能にすることができる。
本発明において、分散剤はウレタン系高分子分散剤であることが好ましく、電気絶縁性溶剤はエステル系溶剤であることが好ましい。
本発明の電気泳動表示用粒子は、このような本発明の電気泳動表示用分散液を、マイクロカプセルに封入したことを特徴とする。
本発明の電気泳動表示装置は、このような本発明の電気泳動表示用分散液又は電気泳動表示用粒子を用いたものであり、次を要旨とする。
(1) 一方の板面に電極が形成された、一対の表示用基板が、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、該表示用基板同士の間に本発明の電気泳動表示用分散液が充填され、少なくとも一方の表示用基板が透明である電気泳動表示装置。
(2) 絶縁フィルムと、一方の板面に電極が形成された表示用基板とが、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、該絶縁フィルムと表示用基板との間に本発明の電気泳動表示用分散液が充填されており、該絶縁フィルムと表示用基板との少なくとも一方が透明である電気泳動表示装置。
(3) 一方の板面に電極が形成された、一対の表示用基板が、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、該表示用基板同士の間に本発明の電気泳動表示用粒子が充填され、少なくとも一方の表示用基板が透明である電気泳動表示装置。
(4) 絶縁フィルムと、一方の板面に電極が形成された表示用基板とが、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、該絶縁フィルムと表示用基板との間に本発明の電気泳動表示用粒子が充填されており、該絶縁フィルムと表示用基板との少なくとも一方が透明である電気泳動表示装置。
(5) 一方の板面に電極が設けられた表示用基板と、該表示用基板の該電極上に設けられた、本発明の電気泳動表示用粒子及びバインダーを含有する塗布層とを有する電気泳動表示装置。
(1) 一方の板面に電極が形成された、一対の表示用基板が、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、該表示用基板同士の間に本発明の電気泳動表示用分散液が充填され、少なくとも一方の表示用基板が透明である電気泳動表示装置。
(2) 絶縁フィルムと、一方の板面に電極が形成された表示用基板とが、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、該絶縁フィルムと表示用基板との間に本発明の電気泳動表示用分散液が充填されており、該絶縁フィルムと表示用基板との少なくとも一方が透明である電気泳動表示装置。
(3) 一方の板面に電極が形成された、一対の表示用基板が、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、該表示用基板同士の間に本発明の電気泳動表示用粒子が充填され、少なくとも一方の表示用基板が透明である電気泳動表示装置。
(4) 絶縁フィルムと、一方の板面に電極が形成された表示用基板とが、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、該絶縁フィルムと表示用基板との間に本発明の電気泳動表示用粒子が充填されており、該絶縁フィルムと表示用基板との少なくとも一方が透明である電気泳動表示装置。
(5) 一方の板面に電極が設けられた表示用基板と、該表示用基板の該電極上に設けられた、本発明の電気泳動表示用粒子及びバインダーを含有する塗布層とを有する電気泳動表示装置。
本発明によれば、電気泳動表示用分散液における顔料粒子の電気泳動特性を高めて高コントラストな表示を実現すると共に、顔料粒子の電気抵抗特性を高めてパルス駆動を可能とすることができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
まず、電気絶縁性溶剤、顔料、及び分散剤を含有する、特定の水分量の本発明の電気泳動表示用分散液について説明する。
<顔料>
本発明の分散液に使用される着色粒子としての顔料粒子は特に制限されず、電気泳動用表示分散液に従来使用されている各種顔料粒子から、適宜選定して使用することができる。顔料粒子は、電荷を有している顔料、電荷を付与することができる顔料、或いは全く電荷を持たない(つまり電気泳動しない)顔料のいずれをも使用することができ、例えば、一般の顔料、レーキ顔料、樹脂で被覆された顔料等が挙げられる。これらの顔料は有機物質であっても無機物質であっても良いし、光吸収性であっても光放射性であっても良く、また、光散乱性であっても光反射性であっても良い。ただし、顔料は、分散液に使用する溶剤(分散媒)に対し難溶ないし不溶であるものを選定することが必要である。
本発明の分散液に使用される着色粒子としての顔料粒子は特に制限されず、電気泳動用表示分散液に従来使用されている各種顔料粒子から、適宜選定して使用することができる。顔料粒子は、電荷を有している顔料、電荷を付与することができる顔料、或いは全く電荷を持たない(つまり電気泳動しない)顔料のいずれをも使用することができ、例えば、一般の顔料、レーキ顔料、樹脂で被覆された顔料等が挙げられる。これらの顔料は有機物質であっても無機物質であっても良いし、光吸収性であっても光放射性であっても良く、また、光散乱性であっても光反射性であっても良い。ただし、顔料は、分散液に使用する溶剤(分散媒)に対し難溶ないし不溶であるものを選定することが必要である。
本発明に使用される顔料としては、白色、黒色、シアン色、マゼンタ色、黄色などの所望の表示色に応じた公知の顔料から選ばれる。具体的には、シリカ、酸化チタン、アルミナ、などの金属酸化物;カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、チタンブラック等の黒色の顔料:フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等のシアン色顔料;ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等のマゼンタ色顔料;クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等の黄色顔料などが挙げられる。また、USP6,300,932号公報に記載の各種着色顔料を使用することも可能である。これらの顔料は、1種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができる。
また、上記顔料を樹脂と複合化した複合化粒子も使用することができる。このような複合化粒子としては、例えば、顔料粒子の周りを樹脂で被覆してカプセル化したものや、微細顔料粒子を樹脂中に均一に分散させたものを所望の粒子径に粉砕したものなどが挙げられる。複合化に用いることができる樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フェノール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(Du Pont(社)Elvax resins)、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体(Du pont(社)製Nucrel Resins, Dow Chemical(社)製Primacor Resins)、アクリル系共重合体及び三元共重合体(Du Pont(社)製Elvacite Resins)、及びポリメチルメタクリレート等が挙げられる。高速剪断溶融(in high shear melt)における単独重合体/顔料相分離に有用な物質としては、これらに限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイソブチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリラウリルメタクリレート、ポリステアリルメタクリレート、ポリイソボルニルメタクリレート、ポリt−ブチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、及びこれらの物質の2種以上の共重合体等が挙げられる。
本発明において、白色顔料として用いる顔料は、特に酸化チタンが望ましい。酸化チタンはアルミナやシリカなどの無機物で表面処理されていても良いし、高級脂肪酸などの有機物で表面処理されていても良く、また、これら両方の物質で表面処理されていても良い。またシランカップラー、チタンカップラー、アルミニウムカップラー、ジルコニウムカップラーなどで表面処理されていても良い。
なお、酸化チタンとしては、ルチル型酸化チタンとアナターゼ型酸化チタンとがあるが、ルチル型酸化チタンの方がアナターゼ型酸化チタンよりも望ましい。これは、ルチル型の方が純白に近いという色味の点と、アナターゼ型は光触媒として働くため、例えば溶剤(分散媒)中に染料を溶解し、着色して使用する場合には、この染料を分解してしまうおそれがあるため、不活性なルチル型酸化チタンの方が好ましいことによる。
本発明で用いる顔料粒子としては、特に、有機物によって表面処理されたものが好ましい。この「表面処理」とは、有機物を用いて顔料表面に疎水性を付与する処理をさす。
この表面処理の具体的方法としては、乾式法、湿式法等が挙げられる。乾式法は、固体微粉末状の有機物を顔料粒子と攪拌混合したり、或いは有機物固体を顔料と混合した後、共粉砕することによって、顔料粒子表面を処理する方法である。湿式法は、有機物を溶解可能な溶媒に溶解した後、顔料粒子と接触させ、その後、別の適当な溶媒によって余剰の有機物及び塩などの副生成物を除去し、乾燥させることによって顔料粒子表面を処理する方法である。中でも、乾式法は処理プロセスが比較的簡便である特長を持ち、湿式法は使用時に粒子の再分散が不要であるメリットがある。状況に応じて好ましい処理方法が適宜選択される。
本発明の表面処理において用いられる有機物としては、例えばシリコーンオイル、脂肪酸及びその塩、ポリオール化合物などが挙げられる。中でも、顔料粒子の泳動特性を低下させにくい傾向があるとの理由から、本発明で用いる顔料粒子は脂肪酸、脂肪酸塩、及びポリオール化合物のうちの1種又は2種以上で表面処理されているものが好ましい。
顔料には、大別して光散乱性と光吸収性の2タイプがあり、通常、白色やメタリック調の顔料は光散乱タイプ、その他の色味(有色)の顔料は光吸収タイプに分類される。本発明において、電気泳動表示用分散液中の顔料の配合量は白に代表される光散乱性顔料と、その他の色味の光吸収性顔料とではその好適配合量が異なる。
本発明の電気泳動表示用分散液において、酸化チタンに代表される白色顔料(光散乱性顔料)の含有量は、分散液中の溶剤(分散媒)100重量部に対して通常5重量部以上、好ましくは10重量部以上であり、また通常50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。白色以外の有色顔料(黒色を含む光吸収性顔料)の含有量は、溶剤(分散媒)100重量部に対して通常0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上であり、また、通常100重量部以下、好ましくは50重量部以下である。
白色以外の有色顔料の中でも、特にカーボンブラックは、比較的少量の使用で色純度の高い黒色表示が実現できるため、本発明の分散液中におけるカーボンブラックの含有量は、溶剤(分散媒)100重量部に対して通常0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上であり、また、通常20重量部以下、好ましくは5重量部以下である。
また、本発明の分散液に含有される顔料の総量は、分散液に対し通常30重量%以下、好ましくは25重量%以下程度であり、好ましくは15重量%以上程度である。
本発明の分散液に使用する顔料粒子の好適な平均粒径は、顔料自体の比重や粒径、表面状態などにより異なり画一的に決められないが、分散安定性や電気泳動性等から、おおよそ通常0.05μm以上、好ましくは0.1μm以上であり、通常5μm以下、好ましくは2μm以下である。
<分散剤>
本発明における分散剤は、公知の分散剤の中から適宜選択して使用することができるが、下記の電気泳動試験(以下「特定電気泳動試験」と称す場合がある。)において反射率が20%以上かつコントラスト比が4以上であるものが好ましい。この反射率は、より好ましくは35%以上、特に好ましくは45%以上であり、またコントラスト比は、より好ましくは8以上、特に好ましくは10以上である。反射率やコントラスト比が、上記下限より小さいと、電気泳動表示用分散液として用いた場合の表示性能が低くなるため、好ましくない。反射率及びコントラスト比は高い程好ましいが、一般的には反射率の上限は70%程度、コントラスト比の上限は200程度である。
本発明における分散剤は、公知の分散剤の中から適宜選択して使用することができるが、下記の電気泳動試験(以下「特定電気泳動試験」と称す場合がある。)において反射率が20%以上かつコントラスト比が4以上であるものが好ましい。この反射率は、より好ましくは35%以上、特に好ましくは45%以上であり、またコントラスト比は、より好ましくは8以上、特に好ましくは10以上である。反射率やコントラスト比が、上記下限より小さいと、電気泳動表示用分散液として用いた場合の表示性能が低くなるため、好ましくない。反射率及びコントラスト比は高い程好ましいが、一般的には反射率の上限は70%程度、コントラスト比の上限は200程度である。
[特定電気泳動試験方法]
(1)試験用分散液の調製
キシレン4gと試料分散剤0.5gを10ccのガラス容器に量り取り、均一に溶解させる。ただし分散剤が溶液の場合は、分散剤固形分が0.5gとなるように分散剤溶液を量り取り、キシレンと分散剤溶液の合計重量が4.5gとなるようにキシレンの量を適宜減少させ、均一に混合させる。その溶液に平均一次粒径0.2μmの酸化チタン粒子5gとジルコニア製メディアミルを5cc入れ、ペイントシェーカーにて3時間シェイクしたものを溶液Aとする。
次にキシレン8g、分散剤Disperbyk−161(ビックケミー社製)1gを別の10ccのガラス容器に量り取り、均一に溶解させ、そこに、平均1次粒径25nm、DBP吸油量100ml/100gのカーボンブラック粒子1g、ジルコニア製メディアミルを5cc入れ、ペイントシェーカーにて1時間シェイクしたものを溶液Bとする。
溶液A4gと、溶液B0.5gと、キシレン5.5gとを、更に別の10ccのガラス容器に量り取り、ジルコニア製メディアミルを5cc入れ、ペイントシェーカーにて1時間シェイクしたものを試験用分散液とする。
(1)試験用分散液の調製
キシレン4gと試料分散剤0.5gを10ccのガラス容器に量り取り、均一に溶解させる。ただし分散剤が溶液の場合は、分散剤固形分が0.5gとなるように分散剤溶液を量り取り、キシレンと分散剤溶液の合計重量が4.5gとなるようにキシレンの量を適宜減少させ、均一に混合させる。その溶液に平均一次粒径0.2μmの酸化チタン粒子5gとジルコニア製メディアミルを5cc入れ、ペイントシェーカーにて3時間シェイクしたものを溶液Aとする。
次にキシレン8g、分散剤Disperbyk−161(ビックケミー社製)1gを別の10ccのガラス容器に量り取り、均一に溶解させ、そこに、平均1次粒径25nm、DBP吸油量100ml/100gのカーボンブラック粒子1g、ジルコニア製メディアミルを5cc入れ、ペイントシェーカーにて1時間シェイクしたものを溶液Bとする。
溶液A4gと、溶液B0.5gと、キシレン5.5gとを、更に別の10ccのガラス容器に量り取り、ジルコニア製メディアミルを5cc入れ、ペイントシェーカーにて1時間シェイクしたものを試験用分散液とする。
(2)試験用セルの調製
片面に0.8cm角のITO電極をスパッタした、一対の2cm角のガラス基板を、0.1mmのスペーサを介してITO面を対向配置させて空間を形成し、その空間に、(1)の試験用分散液を充填したものを試験用セルとする。なお、充填は試験用分散液調製後、速やかに行う。
片面に0.8cm角のITO電極をスパッタした、一対の2cm角のガラス基板を、0.1mmのスペーサを介してITO面を対向配置させて空間を形成し、その空間に、(1)の試験用分散液を充填したものを試験用セルとする。なお、充填は試験用分散液調製後、速やかに行う。
(3)電圧印可と特性評価
対向させたITO電極に+5V及び−5Vの電圧を順次印可させ、それぞれの電圧印可時に、セルの一方側から、拡散光入射型分光測色計(X−Rite社製)にてそれぞれの反射率値を測定し、得られた反射率のうち大きい方をR、小さい方をrとする。
対向させたITO電極に+5V及び−5Vの電圧を順次印可させ、それぞれの電圧印可時に、セルの一方側から、拡散光入射型分光測色計(X−Rite社製)にてそれぞれの反射率値を測定し、得られた反射率のうち大きい方をR、小さい方をrとする。
以上の要領にて試験を実施して得られた値R及びrを用いて、試料分散剤の反射率及びコントラスト比は以下のように計算される。なお、この電圧印加と特性評価は、(2)試験用セルの調製後、3時間以内に行う。
反射率=R(%)
コントラスト比=R/r
反射率=R(%)
コントラスト比=R/r
上述の特定電気泳動試験において反射率が20%以上かつコントラスト比が4以上である分散剤は、例えば、電気泳動型ディスプレイ用懸濁液に用いられる代表的な高抵抗率の液体である非水界面活性剤から選択して用いても良い。このような界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、又は両性系の高分子或いは低分子の各種界面活性剤が挙げられる。
具体的には、
・スルホン酸アミド系(アベシアピグメンツ&アジティブス社製「ソルスパース3000」)
・ハイドロステアリン酸系(アベシアピグメンツ&アジティブス社製
「ソルスパース17000」)
・脂肪酸アミン系
・ε−カプロラクトン系(アベシアピグメンツ&アジティブス社製
「ソルスパース24000」)
・1,2-ヒドロキシステアリン酸多量体
・牛脂ジアミンオレイン酸塩(ライオンアクゾ社製「デュオミンTDO」)
などが挙げられる。
・スルホン酸アミド系(アベシアピグメンツ&アジティブス社製「ソルスパース3000」)
・ハイドロステアリン酸系(アベシアピグメンツ&アジティブス社製
「ソルスパース17000」)
・脂肪酸アミン系
・ε−カプロラクトン系(アベシアピグメンツ&アジティブス社製
「ソルスパース24000」)
・1,2-ヒドロキシステアリン酸多量体
・牛脂ジアミンオレイン酸塩(ライオンアクゾ社製「デュオミンTDO」)
などが挙げられる。
本発明において、分散剤は、上記以外に、電気泳動表示装置用の顔料分散液や、各種インク、塗料、電子写真用トナーなどの微粒子分散液に使用される、分散剤から選択して使用することもできる。このような分散剤としては、中でもウレタン系分散剤が好ましく、特にウレタン系高分子分散剤が好ましい。
ウレタン系高分子分散剤において、−NH−COO−で表されるウレタン結合は、ウレタン系高分子分散剤中の親油性基及び/又は親水性基に存在することができ、また該分散剤の主鎖及び/又は側鎖に存在することができ、更に該分散剤1分子中に1個以上存在することができる。ウレタン結合がウレタン系高分子分散剤中に2個以上存在する場合、各ウレタン結合は同一であっても異なっていても良い。このようなウレタン系高分子分散剤は、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系或いは両性であることができ、またシリコーン系、フッ素系等の構造をとることもできる。
分散液中におけるウレタン系高分子分散剤の存在形態は問わないが、遊離或いは顔料と相互作用している形態で存しており、顔料の分散安定性の点から少なくとも顔料と相互作用している分散剤が存在する分散液が好ましい。
ここで相互作用とは、例えば、化学吸着や物理吸着などが挙げられる。本発明の分散液において、ウレタン系高分子分散剤の少なくとも一部が顔料に吸着している形態は、例えば顔料に吸着した分散剤を定量することにより確認することができる。具体的には、分散液から顔料を濾去し、濾液中に含まれる分散剤を定量して仕込量との差を求めることにより、分散剤が顔料に吸着していること、及びその量が確認できる。
本発明において使用し得る市販のウレタン系高分子分散剤としては、商品名で、例えば、EFKA−4008、EFKA−4009、EKFA−4046、EFKA−4047、EFKA−4080、EFKA−4520、EFKA−4010、EFKA−4015、EFKA−4050、EFKA−4055、EFKA−4060(以上、エフカ アディティブス社製)、EFKA−46、EFKA−47(以上、エフカーケミカルズビーブイ(EFKA)社製);Disperbyk(ビックケミー(BYK)社製)、ディスパロン(楠本化成(株)社製)等を挙げることができる。
本発明で使用するウレタン系高分子分散剤としては、特に、(a)1個以上の水酸基を有する水酸基含有化合物(以下、「水酸基含有成分」と称す場合がある。)、及び(b)ポリイソシアネート成分を必須成分とし、必要に応じて後述する(c)鎖伸長剤などを利用して、公知の合成方法により反応溶媒の存在下で製造されたものが好ましい。
このウレタン系高分子分散剤の構成分である(a)水酸基含有成分は、メタノール、ブタノール、オクタノール、イソプロパノール、フェノール等の炭素数1以上、好ましくは4以上であり、25以下、好ましくは15以下程度の脂肪族(脂環族を含む。以下同様)モノアルコールや、フェノール系化合物など、1個の水酸基を含む化合物であっても良く、また分子中に2以上の水酸基を有するポリオール成分であっても良い。好ましくは、以下に記す(a’)ポリオール成分が挙げられる。
(a’)ポリオール成分としては、特に制限されず、ポリウレタン樹脂の製造に当たりポリオールとして通常使用されている数平均分子量500〜10000程度の各種のポリオール成分を使用できる。具体的には、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体であるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンジオール(ブロック及び/又はランダム)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポリオール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレンジオール等の脂肪族ジオールやビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、m−及びp−キシリレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4′−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−ジフェニルプロパン等の環状基を有するジオール類等と、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸やアジピン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、しゅう酸、マロン酸、アゼライン酸、セバシン酸等脂肪族ジカルボン酸等を脱水縮合させて得られるポリエステルポリオール類;環状エステル化合物を開環重合して得られるポリエステルポリオール類;その他ポリカーボネートポリオール類、ポリブタジエングリコール類、等の各種公知の高分子ポリオール、及びこれらの化合物の片末端水酸基が炭素数1〜25のアルキル基でアルコキシ化されたものが例示される。これらは、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
中でも、屈折率の低い分散液が得られる点から、脂肪族(脂環族を含む。以下、同様とする。)ポリオール成分が好ましい。屈折率の低い分散液であれば、電気泳動表示装置における反射率が高くなり、白色表示の明度が上がるためコントラストが向上する。
また、ポリオール成分としてポリアルキレングリコール類又はそのアルコキシ化物を使用することにより、分散液における顔料の分散安定性が向上し、得られる電気泳動表示装置におけるコントラストの向上、駆動電圧の低下が実現されるため好ましい。
ポリアルキレングリコール類として、より好ましくは下記構造式で表される化合物、又は該化合物の炭素数1〜25、好ましくは1〜15程度のアルキル基によるアルコキシ化物が挙げられる。
HO−(RO)n−H
HO−(RO)n−H
上記式中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表す。nは2〜50の整数を表し、より好ましくは2〜10の整数である。Rにおける炭素数、及びnの数が上限値を超えると、分散液中での溶解度が低下し、分散剤として充分に機能しなくなる可能性があり、また下限値を下回ると、該部分構造を有する利点が充分に発揮されないおそれがある。
ウレタン系高分子分散剤の他の構成成分である(b)ポリイソシアネート成分としては、特に制限されず、公知の芳香族、脂肪族のイソシアネート類が使用できる。例えば、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;イソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ω,ω′−ジイソシネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート類;リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニルメタン)、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等のトリイソシアネート類;並びにこれらのオリゴマー、水付加物、及びこれらのポリオール付加物等が挙げられる。
中でも、上述した(a)ポリオール成分の場合と同様に、屈折率の低い分散液が得られる点から、脂肪族のポリイソシアネート成分が好ましい。
本発明のウレタン系高分子分散剤としては、その原料となる(a)水酸基含有成分、及び(b)ポリイソシアネート成分が、いずれも脂肪族である場合が特に好ましく、更に(a)水酸基含有成分がポリオール成分であって、その一部がポリアルキレングリコール又はそのアルコキシ化物である場合が最も好ましい。
また、本発明におけるウレタン系高分子分散剤は、上記(a)及び(b)に、反応時(c)鎖伸長剤を併用して調製されたものであっても良い。(c)鎖伸長剤としては、各種公知のポリアミン化合物を使用することができる。具体的にはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジアミン等が挙げられる。また、分子内に水酸基を有するジアミン類、例えば2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等のポリアミン化合物も使用できる。
このようなウレタン系高分子分散剤のポリスチレン換算数平均分子量に、特に制限はないが、通常2000以上、好ましくは4000以上、通常50000以下、好ましくは20000以下、程度である。
本発明において、ウレタン系高分子分散剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。また、ウレタン系高分子分散剤は、前述のウレタン系高分子分散剤以外の分散剤の1種又は2種以上と併用しても良い。
本発明の電気泳動表示用分散液中のウレタン系高分子分散剤等の分散剤の配合量は、該分散剤の種類にもよるが、顔料100重量部に対して、固形分換算で、通常0.01以上、好ましくは0.1重量部以上、更に好ましくは1重量部以上であり、通常500重量部以下、好ましくは300重量部以下、更に好ましくは100重量部以下である。分散剤の量が多すぎると、その性能が飽和するばかりでなく、粘度が高くなり電気泳動性が落ちる傾向があり、少なすぎると、分散剤による顔料粒子の分散安定性向上効果が十分に発揮されないおそれがある。
なお、本発明の電気泳動表示用分散液において、ウレタン系高分子分散剤は予め製造したものを分散媒としての溶剤に添加しても良いが、上記の(a)水酸基含有成分、及び(b)ポリイソシアネート成分を、表示用分散液における溶剤と同種の溶媒中で反応させ、得られるポリウレタンプレポリマーを含有する反応生成液をそのまま、分散液に使用することもできる。その際、反応溶媒としてポリウレタンプレポリマーの溶解性に優れたエステル系溶媒を含む溶媒を使用するのが好ましい。ポリウレタンプレポリマーと反応溶媒の割合(重量比)は、60/40〜20/80程度である。
<電気絶縁性溶剤>
本発明の電気泳動表示用分散液における溶剤としては、低誘電率で体積抵抗が高く、低屈折率で低粘度であり、毒性及び環境に悪い影響を与えることなく、水に難溶(溶解度10ppm以下)で高沸点(100℃以上)であるものが好ましく、特に、エステル系溶剤を含有するものが好ましい。
本発明の電気泳動表示用分散液における溶剤としては、低誘電率で体積抵抗が高く、低屈折率で低粘度であり、毒性及び環境に悪い影響を与えることなく、水に難溶(溶解度10ppm以下)で高沸点(100℃以上)であるものが好ましく、特に、エステル系溶剤を含有するものが好ましい。
エステル系溶剤としては、例えば、アルキレングリコールアルキルエーテルのエステル化物、脂肪族カルボン酸エステル、脂肪族アルコキシカルボン酸エステル等が好適に用いられる。
アルキレングリコールアルキルエーテルのエステル化物を構成するアルキレングリコールアルキルエーテルとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜3のアルキレングリコール(モノ、ジ、又はトリアルキレングリコール)のモノ又はジアルキルエーテルが挙げられ、このアルキル基は炭素数1〜10、特に炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。
具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、メトキシエトキシエタノール、エチレングリコールモノアリルエーテル等のエチレングリコールエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル等のジエチレングリコールエーテル類;トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のトリエチレングリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ブトキシプロパノール等のプロピレングリコールエーテル類;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のジプロピレングリコールエーテル類;トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のトリプロピレングリコールエーテル類が挙げられる。
アルキレングリコールアルキルエーテルとしては、これらのうち、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ブトキシプロパノール等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類が好ましく挙げられる。
アルキレングリコールアルキルエーテルのエステル化物としては、上記アルキレングリコールアルキルエーテルの脂肪族カルボン酸とのエステル化物が挙げられ、脂肪族カルボン酸としては、該カルボン酸のアルキル鎖が直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜4のカルボン酸が挙げられるが、酢酸によりアセテート化したものが好ましい。代表的なものとしては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアルキレート類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアルキレート類が挙げられる。これらのうち、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。これらは、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
また、好適に使用される脂肪族カルボン酸エステルとしては、式R1COOR2(式中R1は炭素数1〜6、好ましくは1〜2のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜10、好ましくは4〜10のアルキル基を表す。ここでR1及びR2で示されるアルキル基は直鎖状、分岐鎖状のいずれであっても良い。)で表されるエステルである。具体的には、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル類;プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸アミル、プロピオン酸ヘキシル等のプロピオン酸エステル類が挙げられ、これらの中、比較的高沸点であることから、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル類がより好ましい。これらは、単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
また、脂肪族アルコキシカルボン酸エステルは、上記式R1COOR2で表されるカルボン酸エステルにおけるR1で示されるアルキル基の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも1個がアルコキシ基で置換されたものであり、アルコキシ基を構成するアルキル基の炭素数は通常1〜6、好ましくは1〜3である。具体的には、上記と同様の酢酸エステル類及びプロピオン酸エステル類にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルコキシ基が置換されたアルコキシカルボン酸エステル類が挙げられる。これらのうち、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、プロポキシプロピオン酸メチル、ブトキシプロピオン酸メチル、イソブトキシプロピオン酸エチル、ペンチルオキシプロピオン酸ペンチル、ヘキシルオキシプロピオン酸ヘキシル等のアルコキシプロピオン酸エステル類がより好ましく挙げられ、エトキシプロピオン酸エチルが特に好ましい。これらは、単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
本発明に使用される電気絶縁性溶剤は、上記エステル系溶剤のみに限定されるものではなく、本発明の性能を損なわない電気的特性を有する限り、他の任意の有機溶剤を使用することができる。
例えば、下記の溶剤の中から適宜選択してその1種又は2種以上を使用することができ、また前述したエステル系溶剤に、これらの他の溶剤の1種又は2種以上を併用しても良い。
芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、
脂肪族系溶媒(ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、市販品ではエクソンモービル社製のアイソパーG、アイソパーH等)、
ケトン系溶媒(メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、
アルコール系溶媒(エチルアルコール、ブチルアルコール等)、
ハロゲン系溶媒(クロロブタン、トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、クロロベンゼン等)。
脂肪族系溶媒(ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、市販品ではエクソンモービル社製のアイソパーG、アイソパーH等)、
ケトン系溶媒(メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、
アルコール系溶媒(エチルアルコール、ブチルアルコール等)、
ハロゲン系溶媒(クロロブタン、トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、クロロベンゼン等)。
エステル系溶剤に、上述のような他の溶剤を混合して使用する場合、溶剤総量におけるエステル系溶剤の割合は、併用する溶剤によって好ましい範囲が異なるが、通常10重量%以上である。
<水含有量>
本発明の電気泳動表示用分散液は、2000〜4000ppm(重量比)の水を含有することを特徴とする。水含有量は、好ましくは2100ppm以上、更に好ましくは2200ppm以上で、好ましくは3500ppm以下、更に好ましくは3000ppm以下である。上記上限を超えると、電気抵抗値が低下し、電界の印可を停止するとただちに顔料粒子が拡散して画像が消失するため、パルス電圧による駆動ができなくなる。下限を下回ると顔料粒子の電気泳動性が低下し、顔料粒子を所望の位置へ移動させるために必要とされる電極間印加電圧が増大する。
本発明の電気泳動表示用分散液は、2000〜4000ppm(重量比)の水を含有することを特徴とする。水含有量は、好ましくは2100ppm以上、更に好ましくは2200ppm以上で、好ましくは3500ppm以下、更に好ましくは3000ppm以下である。上記上限を超えると、電気抵抗値が低下し、電界の印可を停止するとただちに顔料粒子が拡散して画像が消失するため、パルス電圧による駆動ができなくなる。下限を下回ると顔料粒子の電気泳動性が低下し、顔料粒子を所望の位置へ移動させるために必要とされる電極間印加電圧が増大する。
電気絶縁性溶剤に顔料及び分散剤を加えて顔料を分散した場合、その分散液の水含有量は通常500〜1800ppmであるため、本発明の分散液は、通常、適宜水含有量を適正にするために、更に水を添加する。
水の添加方法としては、例えば下記の方法の1種を、又は2種以上を組み合わせて採用することができる。
(1)顔料に水を添加して吸着させたものを、電気絶縁性溶剤及び分散剤と混合して顔料を分散させ、所定の水含有量の分散液を得る方法。
(2)分散剤もしくは分散剤溶液に水を添加し、それと電気絶縁性溶剤及び顔料を混合して顔料を分散させ、所定の水含有量の分散液を得る方法。
(3)電気絶縁性溶剤に水を添加し、それと顔料及び分散剤と混合して顔料を分散させ、所定の水含有量の分散液を得る方法。
(4)電気絶縁性溶剤と顔料と分散剤を混合して顔料を分散させた後に、水を添加して所定の水含有量の分散液を得る方法。
(5)電気絶縁性溶剤と顔料を混合した後に水を添加し、最後に分散剤を混合して顔料を分散させ、所定の水含有量の分散液を得る方法。
(1)顔料に水を添加して吸着させたものを、電気絶縁性溶剤及び分散剤と混合して顔料を分散させ、所定の水含有量の分散液を得る方法。
(2)分散剤もしくは分散剤溶液に水を添加し、それと電気絶縁性溶剤及び顔料を混合して顔料を分散させ、所定の水含有量の分散液を得る方法。
(3)電気絶縁性溶剤に水を添加し、それと顔料及び分散剤と混合して顔料を分散させ、所定の水含有量の分散液を得る方法。
(4)電気絶縁性溶剤と顔料と分散剤を混合して顔料を分散させた後に、水を添加して所定の水含有量の分散液を得る方法。
(5)電気絶縁性溶剤と顔料を混合した後に水を添加し、最後に分散剤を混合して顔料を分散させ、所定の水含有量の分散液を得る方法。
これらのうち、電気泳動特性を良好にするためには、(4)及び(5)の方法が好ましい。
なお、分散液中の水の含有量の測定は、公知の方法で行うことができるが、例えば一般的なカールフィッシャー測定法の他、イソシアネートを用いた逆滴定法によって行うことができる。イソシアネートを用いた逆滴定法による水分測定では、まず試料にイソシアン酸フェニルを過剰に加えて水と反応させ、余ったイソシアネート基を過剰のジブチルアミンを加えて反応させ、その残ったジブチルアミンを塩酸によって滴定することにより、試料中の水の量を定量することができる。
<任意成分>
本発明の電気泳動表示用分散液は、基本的には電気絶縁性溶剤、顔料及び分散剤とを含有する、所定の水含有量のものであり、所定の水含有量で水分を含有することにより、分散液中の顔料粒子の帯電を促進して電気泳動性を向上し、高い反射率とコントラスト比を実現する一方で、遊離水分子を低減し、電気抵抗値の低下を抑えることにより、パルス駆動を可能にするものであるが、更なる特性の改善のために、他の成分を含有していても良い。例えば、いわゆる電荷制御剤を使用して、電気泳動性の向上を図ることもできる。この電荷制御剤としては、液体トナー、電気泳動ディスプレイ、非水系塗料、エンジンオイル添加剤などで知られている物質を用いることができ、例えば、有機サルフェート、有機スルホネート、金属石鹸、ブロック又はくし型共重合体、有機アミド、有機両性イオン、有機ホスフェート、及び有機ホスホネート等が挙げられる。
本発明の電気泳動表示用分散液は、基本的には電気絶縁性溶剤、顔料及び分散剤とを含有する、所定の水含有量のものであり、所定の水含有量で水分を含有することにより、分散液中の顔料粒子の帯電を促進して電気泳動性を向上し、高い反射率とコントラスト比を実現する一方で、遊離水分子を低減し、電気抵抗値の低下を抑えることにより、パルス駆動を可能にするものであるが、更なる特性の改善のために、他の成分を含有していても良い。例えば、いわゆる電荷制御剤を使用して、電気泳動性の向上を図ることもできる。この電荷制御剤としては、液体トナー、電気泳動ディスプレイ、非水系塗料、エンジンオイル添加剤などで知られている物質を用いることができ、例えば、有機サルフェート、有機スルホネート、金属石鹸、ブロック又はくし型共重合体、有機アミド、有機両性イオン、有機ホスフェート、及び有機ホスホネート等が挙げられる。
有用な有機サルフェート及び有機スルホネートとしては、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、石油スルホン酸カルシウム、中性又は塩基性ジノニルナフタレンスルホン酸バリウム、中性又は塩基性ジノニルナフタレンスルホン酸カルシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩及びアンモニウムラウリルサルフェートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、好適な金属石鹸としては、例えば、中性又は塩基性石油酸バリウム、石油酸カルシウム、ナフテン酸のCo、Ca、Cu、Mn、Ni、Zn、又はFe塩、ステアリン酸のBa、Al、Zn、Cu、Pb、又はFe塩、アルミニウムトリステアレート、アルミニウムオクトエート、リチウムヘプタノエート、鉄ステアレート、鉄ジステアレート、バリウムステアレート、クロムステアレート、マグネシウムオクトエート、カルシウムステアレート、鉄ナフテネーート、亜鉛ナフテネート、Mn−又はZn−ヘプタノエート、並びにBa−、Al−、Co−、Mn−又はZn−オクトエートなどのようなカルボン酸の二価又は三価の金属塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、有用なブロック又はくし型共重合体としては、2−(N,N)−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチル-p-トルエンスルホネートによる4級化物のポリマー(A)とポリ−2−エチルヘキシルメタクリレート(B)とのABジブロック共重合体、ポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)の油溶性の尾を有し、且つ分子量が約1800で、ポリ(メチルメタクリレート−メタクリル酸)の油溶性アンカー基にペンデイングした基を有するくし型共重合体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、有機アミドとしては、Chevron Oronite社製「OLOA 1200」の様なポリイソブチレンコハク酸アミド、及びN−ビニルピロリドン重合体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、有機両性イオンとしては、レシチンが挙げられるが、これに限定されない。また、有機ホスフェート及びホスホネートとしては、飽和又は不飽和酸置換基を有するリン酸モノ及びジグリセライドのナトリウム塩が挙げられるが、これに限定されものではない。
これらの電荷制御剤の配合量は、分散媒である溶剤に対して3重量%以下であることが好ましく、顔料粒子に対して50〜1万ppmであることが好ましい。
また、このような電荷制御剤の効果を高めるために、更に、エチレングリコール、2,4,7,9-テトラメチル−デカン−4,7-ジオール、ポリ(プロピレングリコール)、ペンタエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、ペンタエリスリトール、グリセロール−トリ−12ヒドロキシステアレート、プロピレングリセロール モノヒドロキシステアレート、エチレングリコールモノヒドロキシステアレート等の添加化合物を配合することができる。更に、このような添加化合物としては同一分子中に少なくとも1個のアルコール官能基と1個のアミン官能基を有するアミノアルコール化合物も用いることができ、例えば、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、o−アミノフェノール、5−アミノ−1−ペンタノール、テトラ(2−ヒドロキシエチル)エチレン−ジアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ただし、これらの添加化合物の配合量は、分散媒である溶剤に対して2重量%以下が望ましく、また顔料粒子100重量部に対して5〜20重量部とすることが望ましい。
また、本発明の電気泳動表示用分散液においては、好ましくは前述の特定の分散剤を用いるが、顔料粒子の凝集や電極への付着等を抑制するため、本発明の分散液の性能を損なわない範囲で、その他の公知の分散剤或いは界面活性剤を含有していても良い。
含有し得る分散剤としては、例えば、電気泳動ディスプレイ用懸濁液に用いられる代表的な高抵抗率の液体である非水界面活性剤が使用される。この界面活性剤としては、以下に限定されないが、例えばグリコールエーテル、アセチレングリコール、アルカノールアミン、ソルビトール誘導体、アルキルアミン、4級アミン、イミダゾリン、ジアルキルオキシド、及びスルホサクシネートなどが挙げられる。
更に、前述の分散剤と併用し得る界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、又は両性系の高分子或いは低分子の各種界面活性剤であり、具体的には特開2001-125147号公報に記載の界面活性剤などが挙げられる。
また、表示装置のコントラストを向上させるため、分散媒である前述の電気絶縁性溶剤に染料を溶解或いは混合することにより、色を付けても良い。使用する染料は公知の染料から適宜選定して使用することができ、蛍光性でも、光官能性でも良い。好適な染料の具体例として、オイルレッド染料:スーダンレッド、スーダンブラック系染料などのアゾ染料;オイルブルー染料:マクロレックスブルー系染料等のアンスラキノン系染料;ミカエルハイドロール、マラカイトグリーン、クリスタルバイオレット、オーラミンO等のトリフェニルメタン系染料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの染料は通常、電気絶縁性溶剤に対して5重量%以下、例えば1重量%以下であり、0.01重量%以上の範囲で用いられる。
<電気抵抗値>
本発明の電気泳動表示用分散液の電気抵抗値は、特定の値より小さいと、電圧の印可をOFFにしたときに急速に顔料粒子の拡散が起こって表示色を失わせるため、低電圧駆動及びパルス駆動をさせる際に不利であるので好ましくない。その適正な範囲の下限値は、0.5×10−8Ω以上、より好ましくは0.8×10−8Ω以上、更に好ましくは1.0×10−8Ω以上である。逆に、電気抵抗値が高すぎる場合は、電気泳動性が著しく低下する傾向があるので好ましくない。電気抵抗値の上限は50×10−8Ω以下、より好ましくは20×10−8Ω以下である。
本発明の電気泳動表示用分散液の電気抵抗値は、特定の値より小さいと、電圧の印可をOFFにしたときに急速に顔料粒子の拡散が起こって表示色を失わせるため、低電圧駆動及びパルス駆動をさせる際に不利であるので好ましくない。その適正な範囲の下限値は、0.5×10−8Ω以上、より好ましくは0.8×10−8Ω以上、更に好ましくは1.0×10−8Ω以上である。逆に、電気抵抗値が高すぎる場合は、電気泳動性が著しく低下する傾向があるので好ましくない。電気抵抗値の上限は50×10−8Ω以下、より好ましくは20×10−8Ω以下である。
本発明の電気泳動表示用分散液をこのような電気抵抗値に調整するために、本発明の分散液の水含有量を所定量に調整することが重要である。
<表示用分散液の調製方法>
本発明の電気泳動表示用分散液は、常法に従って製造される。例えば分散剤、顔料、電気絶縁性溶剤及び必要に応じて添加される水やその他の任意成分を分散処理することにより顔料分散液を調製し、必要であれば更に樹脂、添加剤などを配合、混合し均一な溶液とすることにより得られる。通常、顔料は予めペイントコンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー、超音波分散機等を用いて分散処理するのが好ましい。分散処理により顔料が微粒子化されるため顔料分散体の電気泳動特性及び色彩特性の向上が達成される。
本発明の電気泳動表示用分散液は、常法に従って製造される。例えば分散剤、顔料、電気絶縁性溶剤及び必要に応じて添加される水やその他の任意成分を分散処理することにより顔料分散液を調製し、必要であれば更に樹脂、添加剤などを配合、混合し均一な溶液とすることにより得られる。通常、顔料は予めペイントコンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー、超音波分散機等を用いて分散処理するのが好ましい。分散処理により顔料が微粒子化されるため顔料分散体の電気泳動特性及び色彩特性の向上が達成される。
サンドグラインダーなどで分散メディアを用いて分散させる場合、0.1mm〜数mm径のガラス製、アルミナ、ジルコニア等のセラミック製、又は金属製のビーズを媒体として用いるのが好ましい。分散温度は、通常0〜100℃であり、好ましくは室温〜80℃の範囲である。分散時間は分散液の組成(顔料、溶剤、分散剤、アクリル系ポリマー)及びサンドグラインダーの装置サイズ等により適正時間が異なるため適宜調節する。
<マイクロカプセル化>
本発明の電気泳動表示用分散液は、マイクロカプセルに封入して電気泳動表示用粒子として使用することができる。
本発明の電気泳動表示用分散液は、マイクロカプセルに封入して電気泳動表示用粒子として使用することができる。
マイクロカプセル化の方法は、公知のin−situ法、界面重合法、コアセルベーション法等の種々の方法を適宜採用することができるが、これらに限定されるものではない。マイクロカプセル化に使用される壁材としては、特に制限されないが、光を十分透過させる材質が好ましい。具体的には、ゼラチン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレア、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
マイクロカプセル粒子の粒径は、通常0.5μm以上、好ましくは1.0μm以上で、通常500μm以下、好ましくは100μm以下、程度である。
<電気泳動セルの形成方法>
本発明の電気泳動表示用分散液を用いた電気泳動表示装置は、上述した顔料粒子の沈降防止対策が必要であり、具体的には、電気泳動表示用分散液のマイクロカプセル化や、電気泳動セル内での隔壁形成等の手段が適用される。
本発明の電気泳動表示用分散液を用いた電気泳動表示装置は、上述した顔料粒子の沈降防止対策が必要であり、具体的には、電気泳動表示用分散液のマイクロカプセル化や、電気泳動セル内での隔壁形成等の手段が適用される。
分散液のマイクロカプセル化を用いた電気泳動表示装置の製造は、例えばUSP6,300,932号公報に記載の方法などにより行うことができる。例えば、公知文献[Microencapsulation, Processes and Applications, (I.E. Vandegaer, ed.), Plenum Press, New York, N.Y. (1974)、及びGutcho, Microcapsules and Mircroencapsulation Techniques, Nuyes Data Corp., Park Ridge, N.J. (1976)]或いはUSP4,087,376号公報などに記載の、公知のカプセル化手法を用いて上記分散液のマイクロカプセルを作成し、このマイクロカプセルを電気泳動表示装置の電極基板上に印刷した後、他方の電極と張り合わせてディスプレイとする。マイクロカプセル印刷の際にバインダー樹脂を用いても良い。
電気泳動セル内に隔壁形成された電気泳動表示装置の製造は、例えばWO01/67170A1公報などに記載の方法により行うことができる。具体的には、電極基板上にマイクロエンボス技術により光硬化性樹脂モノマーを碁盤目状に印刷した後、紫外線の照射によりこれを硬化させて隔壁を形成させる。その後、隔壁内に上記分散液を注入し、これを封止してディスプレイとすれば良い。
本発明の電気泳動表示用分散液及び電気泳動表示用粒子を用いた電気泳動表示装置としては、例えば次のような形態のものが挙げられるが、本発明の電気泳動表示装置はこれらに限定されるものではない。
(1)図1に示す如く、基板1,1’の一方の板面に電極2,2’を設けた一対の表示用基板3,3’を、スペーサ4を介して電極2,2’面を対向配置させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用分散液5を充填した電気泳動表示装置。一対の表示用基板3,3’の少なくとも一方は、透明基板の片面に透明電極を設けた透明のものである。
(2)図2に示す如く、基板1の一方の板面に電極2を設けた表示用基板3の電極2面側にスペーサ4を介して絶縁フィルム6を対向させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用分散液9を充填した電気泳動表示装置。表示用基板3と絶縁フィルム6の少なくとも一方は透明である。
(3)図3に示す如く、基板1,1’の一方の面に電極2,2’を設けた一対の表示用基板3,3’を、電極2,2’面を対向配置させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用粒子(電気泳動表示用分散液内包マイクロカプセル)7を充填してマイクロカプセル充填層8を形成した電気泳動表示装置。一対の表示用基板3,3’の少なくとも一方は透明基板の片面に透明電極を設けてなる透明のものである。
(4)図4に示す如く、基板1の一方の板面に電極2を設けた表示用基板3の電極2面側に絶縁フィルム6を対向させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用粒子(電気泳動表示用分散液内包マイクロカプセル)7を充填してマイクロカプセル充填層8を形成した電気泳動表示装置。表示用基板3と絶縁フィルム6の少なくとも一方は透明である。
(5)図5に示す如く、透明又は不透明な基板1の片面に透明又は不透明な電極2を形成した表示用基板3の電極2面側に、本発明の電気泳動表示用粒子(電気泳動表示用分散液内包マイクロカプセル)及びバインダーを含む塗布層9を形成してなる電気泳動表示装置。
(1)図1に示す如く、基板1,1’の一方の板面に電極2,2’を設けた一対の表示用基板3,3’を、スペーサ4を介して電極2,2’面を対向配置させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用分散液5を充填した電気泳動表示装置。一対の表示用基板3,3’の少なくとも一方は、透明基板の片面に透明電極を設けた透明のものである。
(2)図2に示す如く、基板1の一方の板面に電極2を設けた表示用基板3の電極2面側にスペーサ4を介して絶縁フィルム6を対向させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用分散液9を充填した電気泳動表示装置。表示用基板3と絶縁フィルム6の少なくとも一方は透明である。
(3)図3に示す如く、基板1,1’の一方の面に電極2,2’を設けた一対の表示用基板3,3’を、電極2,2’面を対向配置させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用粒子(電気泳動表示用分散液内包マイクロカプセル)7を充填してマイクロカプセル充填層8を形成した電気泳動表示装置。一対の表示用基板3,3’の少なくとも一方は透明基板の片面に透明電極を設けてなる透明のものである。
(4)図4に示す如く、基板1の一方の板面に電極2を設けた表示用基板3の電極2面側に絶縁フィルム6を対向させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用粒子(電気泳動表示用分散液内包マイクロカプセル)7を充填してマイクロカプセル充填層8を形成した電気泳動表示装置。表示用基板3と絶縁フィルム6の少なくとも一方は透明である。
(5)図5に示す如く、透明又は不透明な基板1の片面に透明又は不透明な電極2を形成した表示用基板3の電極2面側に、本発明の電気泳動表示用粒子(電気泳動表示用分散液内包マイクロカプセル)及びバインダーを含む塗布層9を形成してなる電気泳動表示装置。
なお、本発明の電気泳動表示装置は、何ら図1〜5に示す構成のものに限定されず、他の様々な態様を採用することができる。例えば、スペーサ4は必ずしも使用する必要はなく、装置の形態に応じて任意に選択使用されるものであり、また、スペーサを用いていない装置でも要すればこれを使用しても良い。
また、図5に示す電気泳動表示装置において、電気泳動表示用粒子とバインダーを含む塗布層9の上に、オーバーコート層が設けられている電気泳動表示装置であっても良く、このオーバーコート層上の少なくとも一部分及び/又は表示用基板3の少なくとも一部分に、印刷層が設けられている電気泳動表示装置であっても良い、更に、この印刷層上に印刷保護層が設けられている電気泳動表示装置であっても良い。
また、上記のいずれかの電気泳動表示装置においても、電界の印加・制御により画像の形成と消去が可能な表示部以外に、情報記録部が設けられている電気泳動表示装置であっても良い。その場合、情報記録部が、磁気の作用により情報記録の書き込みと読み出しが可能な記録部である電気泳動表示装置、情報記録部が、集積回路メモリー又は光メモリーである電気泳動表示装置、情報記録部が、光の作用により情報記録の読み出しが可能な記録部である電気泳動表示装置、情報記録部が、表示媒体の表裏を示す情報及び/又は表示媒体の位置を示す情報を表示するものである電気泳動表示装置とすることができる。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制限されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において採用した諸特性の評価方法は次の通りである。
〔評価方法〕
1.電気泳動特性
試験用セルの対向ITO電極に+5V及び−5Vの電圧を印可させ、それぞれの電圧印可時に、セルの一方側から、拡散光入射型分光測色計(X−Rite社製)にてそれぞれの反射率値を測定し、得られた反射率のうち大きい方をR、小さい方をrとする。R及びrを用いて、下式にて反射率及びコントラスト比を求めた。
反射率=R(%)
コントラスト比=R/r
2.電気抵抗値
インピーダンス分析装置(SI−1260型;東陽テクニカ社製)を用いて、分散液を専用セルに注入して測定した。
3.水分量測定
三角フラスコに分散液試料を2g取り、イソシアン酸フェニルを0.3g(2.52×10−3mol)加え、窒素シールした状態で30分間攪拌後、0.5規定ジブチルアミンを6g加え、更に30分間攪拌したものを、自動滴定装置(GT−100型;三菱化学社製)にて0.5規定塩酸水溶液を用いてイソシアネートを逆滴定し、定量されたイソシアネートから、分散液試料中に含有されている水分を定量した。滴定操作を5回行い、その平均値をその試料の水分量とした。
1.電気泳動特性
試験用セルの対向ITO電極に+5V及び−5Vの電圧を印可させ、それぞれの電圧印可時に、セルの一方側から、拡散光入射型分光測色計(X−Rite社製)にてそれぞれの反射率値を測定し、得られた反射率のうち大きい方をR、小さい方をrとする。R及びrを用いて、下式にて反射率及びコントラスト比を求めた。
反射率=R(%)
コントラスト比=R/r
2.電気抵抗値
インピーダンス分析装置(SI−1260型;東陽テクニカ社製)を用いて、分散液を専用セルに注入して測定した。
3.水分量測定
三角フラスコに分散液試料を2g取り、イソシアン酸フェニルを0.3g(2.52×10−3mol)加え、窒素シールした状態で30分間攪拌後、0.5規定ジブチルアミンを6g加え、更に30分間攪拌したものを、自動滴定装置(GT−100型;三菱化学社製)にて0.5規定塩酸水溶液を用いてイソシアネートを逆滴定し、定量されたイソシアネートから、分散液試料中に含有されている水分を定量した。滴定操作を5回行い、その平均値をその試料の水分量とした。
〔実施例1〕
平均粒径0.2μmの酸化チタン粒子5g、分散剤としてDisperbyk−170(ビックケミー社製ウレタン系高分子分散剤;固形分30重量%;特定電気泳動試験における反射率40%、コントラスト比25)1.45g、溶剤としてキシレン:メトキシプロピルアセテート=9:1(容量比)の混合溶媒4gを10ccのガラス容器に量り取り、ジルコニア製メディアミルを5cc入れ、手で20回シェイクした。その後、水を0.025g加え、ペイントシェーカーにて3時間シェイクしたものを溶液Iとした。
平均粒径0.2μmの酸化チタン粒子5g、分散剤としてDisperbyk−170(ビックケミー社製ウレタン系高分子分散剤;固形分30重量%;特定電気泳動試験における反射率40%、コントラスト比25)1.45g、溶剤としてキシレン:メトキシプロピルアセテート=9:1(容量比)の混合溶媒4gを10ccのガラス容器に量り取り、ジルコニア製メディアミルを5cc入れ、手で20回シェイクした。その後、水を0.025g加え、ペイントシェーカーにて3時間シェイクしたものを溶液Iとした。
次にカーボンブラック粒子1g、キシレン8g、黒顔料用分散剤Disperbyk−161(ビックケミー社製)1gを別の10ccのガラス容器に量り取り、ジルコニア製メディアミルを5cc入れ、ペイントシェーカーにて1時間シェイクしたものを溶液IIとした。
最後に、溶液Iを4g、溶液IIを0.5g、キシレンを5.5g、更に別の10ccのガラス容器に量り取り、ジルコニア製メディアミルを5cc入れ、ペイントシェーカーにて1時間シェイクして、分散液を得た。
基板の一方の板面にITO電極をスパッタした一対のガラス基板を、0.1mmのスペーサを介してITO面を対向配置させて空間を形成し、その空間に、調製した分散液を充填して試験用セルを作成した。
基板の一方の板面にITO電極をスパッタした一対のガラス基板を、0.1mmのスペーサを介してITO面を対向配置させて空間を形成し、その空間に、調製した分散液を充填して試験用セルを作成した。
この試験用セルを用いて水分量、電気泳動特性及び電気抵抗特性を調べ、結果を表1に示した。
表1に示すように、本発明に係る適正な範囲の水を含有させることにより、優れた電気泳動特性及び電気抵抗特性を両立させることができた。
表1に示すように、本発明に係る適正な範囲の水を含有させることにより、優れた電気泳動特性及び電気抵抗特性を両立させることができた。
〔比較例1〕
水を添加しない以外は実施例1と同様にして分散液の調製、試験用セルの作成及び評価を行い、結果を表1に示した。
表1に示すように、水の含有量が少なすぎる分散液では、電気抵抗特性は良好であったが、電気泳動特性が低かった。
水を添加しない以外は実施例1と同様にして分散液の調製、試験用セルの作成及び評価を行い、結果を表1に示した。
表1に示すように、水の含有量が少なすぎる分散液では、電気抵抗特性は良好であったが、電気泳動特性が低かった。
〔比較例2〕
水の添加量を0.1gとした以外は、実施例1と同様にして分散液の調製、試験用セルの作成及び評価を行い、結果を表1に示した。
表1に示すように、水の含有量が多すぎる分散液では、電気泳動特性は良好であったが、電気抵抗特性が低かった。
水の添加量を0.1gとした以外は、実施例1と同様にして分散液の調製、試験用セルの作成及び評価を行い、結果を表1に示した。
表1に示すように、水の含有量が多すぎる分散液では、電気泳動特性は良好であったが、電気抵抗特性が低かった。
本発明によれば、電気泳動表示用分散液の顔料の電気泳動性が良好で、電気抵抗値が高く、このため、高反射率かつ高コントラストな表示が可能であると共にパルス駆動も可能な表示性能、作動性能に優れた電気泳動表示装置が提供される。
1,1’ 基板
2,2’ 電極
3,3’ 表示用基板
4 スペーサ
5 電気泳動表示用分散液
6 絶縁フィルム
7 分散液内包マイクロカプセル
8 マイクロカプセル充填層
9 マイクロカプセル及びバインダー塗布層
2,2’ 電極
3,3’ 表示用基板
4 スペーサ
5 電気泳動表示用分散液
6 絶縁フィルム
7 分散液内包マイクロカプセル
8 マイクロカプセル充填層
9 マイクロカプセル及びバインダー塗布層
Claims (9)
- 電気絶縁性溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、水含有量が2000〜4000ppmであることを特徴とする電気泳動表示用分散液。
- 分散剤が、ウレタン系分散剤であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示用分散液。
- 電気絶縁性溶剤が、エステル系溶剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気泳動表示用分散液。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電気泳動表示用分散液を、マイクロカプセルに封入したことを特徴とする電気泳動表示用粒子。
- 一方の板面に電極が形成された、一対の表示用基板が、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、
該表示用基板同士の間に電気泳動表示用分散液が充填され、
少なくとも一方の表示用基板が透明である電気泳動表示装置において、
該電気泳動表示用分散液が請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電気泳動表示用分散液であることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 絶縁フィルムと、一方の板面に電極が形成された表示用基板とが、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、
該絶縁フィルムと表示用基板との間に電気泳動表示用分散液が充填されており、
該絶縁フィルムと表示用基板との少なくとも一方が透明である電気泳動表示装置において、
該電気泳動表示用分散液が請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電気泳動表示用分散液であることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 一方の板面に電極が形成された、一対の表示用基板が、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、
該表示用基板同士の間に電気泳動表示用粒子が充填され、
少なくとも一方の表示用基板が透明である電気泳動表示装置において、
該電気泳動表示用粒子が請求項4に記載の電気泳動表示用粒子であることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 絶縁フィルムと、一方の板面に電極が形成された表示用基板とが、該電極面側を対向させて間隔をあけて対面配置されており、
該絶縁フィルムと表示用基板との間に電気泳動表示用粒子が充填されており、
該絶縁フィルムと表示用基板との少なくとも一方が透明である電気泳動表示装置において、
該電気泳動表示用粒子が請求項4に記載の電気泳動表示用粒子であることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 一方の板面に電極が設けられた表示用基板と、
該表示用基板の該電極上に設けられた、電気泳動表示用粒子及びバインダーを含有する塗布層と
を有する電気泳動表示装置において、
該電気泳動表示用粒子が請求項4に記載の電気泳動表示用粒子であることを特徴とする電気泳動表示装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2010538332A (ja) * | 2007-09-07 | 2010-12-09 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 電気泳動型移動性有機着色剤を含むカプセル化分散液 |
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-
2004
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