JP5200441B2 - 電気泳動性着色粒子、電気泳動性着色粒子の製造方法、電気泳動性着色粒子分散液、画像表示媒体、及び画像表示装置 - Google Patents

電気泳動性着色粒子、電気泳動性着色粒子の製造方法、電気泳動性着色粒子分散液、画像表示媒体、及び画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気泳動性着色粒子、電気泳動性着色粒子の製造方法、電気泳動性着色粒子分散液、画像表示媒体、及び画像表示装置に関する。
従来から、繰り返し書き換えが可能なシート状の画像表示媒体として、Twisting Ball Display(2色塗り分け粒子回転表示)、電気泳動、磁気泳動、サーマルリライタブル媒体、メモリ性を有する液晶などの表示技術が提案されている。
上記表示技術の一つである電気泳動表示技術は、対向する電極基板間に導電性着色粒子と白色粒子を封入した表示装置において、非表示基板の電極内側表面に設けた電荷輸送層を介して導電性着色粒子へ電荷を注入し、電荷注入された導電性着色粒子が非表示基板に対向して位置する表示基板側へ電極基板間の電界により移動し、導電性着色粒子が表示側の基板内側へ付着することを利用し、導電性着色粒子と白色粒子とのコントラストにより画像表示する表示技術である。
ところで、上記表示技術において、基板間を移動する導電性着色粒子は、分散媒に分散された状態で基板間に封入されている。したがって、分散性の良好な粒子を用いる必要がある。また、印加電圧に対して充分対応できる帯電性が必要である。
導電性着色粒子の分散性と帯電性を改善する方法としては、例えば、顔料粒子に該顔料の1重量%以上15重量%以下の重合体を化学的に結合させるか、或いはその周りに架橋させる方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)
また、粒子表面にポリマーのグラフト鎖が形成された電気泳動粒子が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
更に、(a)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、またはスチレン誘導体、(b)ラジカル重合性基含有ポリシロキサンマクロモノマー、(c)ラジカル重合性基含有アルコキシシランとの共重合によって得られるケイ素含有樹脂と、(d)テトラアルコキシシランを共加水分解して得られるケイ素含有化合物からなる微粒子が、電気泳動粒子として開示されている(例えば、特許文献3参照。)
表面を含フッ素化(メタ)アクリレート重合体で被覆した電気泳動表示素子に用いられる帯電泳動粒子(例えば、特許文献4参照。)や、末端にフルオロ基を有するモノマーと末端に炭素数8以上のアルキル基を有するモノマーとの共重合体によって被覆され、ζ電位値が−50mV以下である電気泳動性着色粒子(例えば、特許文献5)なども開示されている。
特表2004−526210号公報 特開平5−173193号公報 特開2005−30936号公報 特開2005−352423号公報 特開2006−18026号公報
電気泳動表示を実現するためには、分散媒中の粒子の分散性を向上させる他に、サブミクロンオーダーの分散粒径で、かつ粒子の種類(色)毎に泳動速度を精密に制御できる電気泳動粒子が必要となる。
しかしながら、サブミクロン以下の粒径で、かつ絶縁性溶媒中、特にシリコーンオイル中での高い分散安定を示す粒子を得ることは一般に困難であった。
そこで、本発明の課題は、高い分散安定性を示し、且つ帯電性を制御しやすい電気泳動性着色粒子、電気泳動性着色粒子の製造方法、電気泳動性着色粒子分散液、画像表示媒体、及び画像表示装置を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に記載の発明は、下記一般式(I)で表されるシラン化合物、下記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物、および下記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体、の反応により表面処理された有機顔料であることを特徴とする電気泳動性着色粒子である。
一般式(I): R−SiX
一般式(I)中、Rは、フッ素原子含有のアルキル基、フッ素原子含有のアリール基またはフッ素原子含有のアラルキル基を表し、Xはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表す。
一般式(II): CH=CRCOO(CHSiY
一般式(II)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Yはメトキシ基またはエトキシ基を表し、nは1以上20以下の整数を表す。
一般式(III): CH=CH−(A)−SiZ
一般式(III)中、Aは2価の脂肪族残基または芳香族残基を表し、Aで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。Zはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表し、mは0または1を表す。
一般式(IV): CH=CRCOOR
一般式(IV)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。Rはアルキル基またはアラルキル基を表し、Rで表されるこれらの置換基は更に置換基を有していてもよい。
一般式(V): CH=CH−R
一般式(V)中、Rはアリール基または複素環基を表し、Rで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。
請求項2に記載の発明は、前記表面処理では、少なくとも、前記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物により表面処理した後に、前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体によって表面処理されてなることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動性着色粒子である。
請求項3に記載の発明は、前記有機顔料が、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、およびアゾ系顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気泳動性着色粒子である。
請求項4に記載の発明は、有機顔料を、下記一般式(I)で表されるシラン化合物、下記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物、および下記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体、の反応により表面処理する電気泳動性着色粒子の製造方法であり、
少なくとも、前記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物により表面処理した後に、前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体によって表面処理することを特徴とする電気泳動性着色粒子の製造方法である。
一般式(I): R−SiX
一般式(I)中、Rは、フッ素原子含有のアルキル基、フッ素原子含有のアリール基またはフッ素原子含有のアラルキル基を表し、Xはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表す。
一般式(II): CH=CRCOO(CHSiY
一般式(II)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Yはメトキシ基またはエトキシ基を表し、nは1以上20以下の整数を表す。
一般式(III): CH=CH−(A)−SiZ
一般式(III)中、Aは2価の脂肪族残基または芳香族残基を表し、Aで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。Zはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表し、mは0または1を表す。
一般式(IV): CH=CRCOOR
一般式(IV)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。Rはアルキル基またはアラルキル基を表し、Rで表されるこれらの置換基は更に置換基を有していてもよい。
一般式(V): CH=CH−R
一般式(V)中、Rはアリール基または複素環基を表し、Rで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。
請求項5に記載の発明は、前記一般式(I)で表されるシラン化合物による表面処理が、
(1)前記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物による表面処理と同時、
(2)前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体による表面処理と同時、
(3)前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体による表面処理の後、
のうち少なくとも1つを満たすように行なわれることを特徴とする請求項4に記載の電気泳動性着色粒子の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電気泳動性着色粒子が、透光性を有する分散媒に分散されてなることを特徴とする電気泳動性着色粒子分散液である。
請求項7に記載の発明は、対向して配置された、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
前記一対の基板の間に注入された請求項6に記載の電気泳動性着色粒子分散液と、
を備えることを特徴とする画像表示媒体である。
請求項8に記載の発明は、
前記電気泳動性着色粒子分散液が、複数種類の電気泳動性着色粒子群を含有し、
それぞれの前記電気泳動性着色粒子群は、電界に応じて移動するために必要な電圧の絶対値が互いに異なり、且つ互いに異なる発色性を呈することを特徴とする請求項7に記載の画像表示媒体である。
請求項9に記載の発明は、それぞれの前記電気泳動性着色粒子群が、電界に応じて移動するために必要な電圧範囲を有し、且つ互いに前記電圧範囲が異なることを特徴とする請求項8に記載の画像表示媒体である。
請求項10に記載の発明は、請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の画像表示媒体と、
前記画像表示媒体の前記一対の基板間に、電圧を印加する電圧印加手段と、
を有することを特徴とする画像表示装置である。
本発明によれば、高い分散安定性を示し、且つ帯電性を制御しやすい電気泳動性着色粒子、電気泳動性着色粒子分散液、及びその製造方法を提供できる。
また、本発明によれば、表示性及び信頼性に優れる画像表示媒体及び画像表示装置を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(電気泳動性着色粒子)
第1実施形態に係る電気泳動性着色粒子は、下記一般式(I)で表されるシラン化合物、下記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物、および下記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体、の反応により表面処理された有機顔料である。
一般式(I): R−SiX
一般式(I)中、Rは、フッ素原子含有のアルキル基、フッ素原子含有のアリール基またはフッ素原子含有のアラルキル基を表し、Xはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表す。
一般式(II): CH=CRCOO(CHSiY
一般式(II)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Yはメトキシ基またはエトキシ基を表し、nは1以上20以下の整数を表す。
一般式(III): CH=CH−(A)−SiZ
一般式(III)中、Aは2価の脂肪族残基または芳香族残基を表し、Aで表される置換基は、更に置換基を有していてもよい。Zはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表し、mは0または1を表す。
一般式(IV): CH=CRCOOR
一般式(IV)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。Rはアルキル基またはアラルキル基を表し、Rで表されるこれらの置換基は更に置換基を有していてもよい。
一般式(V): CH=CH−R
一般式(V)中、Rはアリール基または複素環基を表し、Rで表される置換基は、更に置換基を有していてもよい。
本実施形態に係る電気泳動性着色粒子は、有機顔料粒子の表面を、分子中にフッ素を有する一般式(I)で表されるシラン化合物、重合性基を有する一般式(II)または一般式(III)で表されるシラン化合物、および一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体の反応で形成される高分子化合物鎖で修飾したものである。
これにより得られた電気泳動性着色粒子は、非極性溶媒中での分散性が向上し、分散粒径の微小化、高い分散安定性、および帯電性の自由な制御が可能となる。その結果、一画素多色表示の実現に必要な電気泳動性着色粒子の微粒化、および各色の泳動性の制御を実現することができる。
以下、各組成物について説明する。
<一般式(I)で表されるシラン化合物>
一般式(I): R−SiX
一般式(I)中、Rは、フッ素原子含有のアルキル基、フッ素原子含有のアリール基またはフッ素原子含有のアラルキル基を表す。
一般式(I)のRで表される基としては、炭素数2以上のアルキル基であることが好ましく、炭素数8以上20以下のアルキル基であることがより好ましい。
具体的には、例えば、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
一般式(I)のRで表されるアルキル基の水素原子のうち、フッ素原子に置換される水素原子は1個以上であればよいが、好ましくは、3個以上であることが好ましく、10個以上20個以下であることがより好まし。
一般式(I)のRで表されるフッ素原子含有のアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル基、等が挙げられる。
一般式(I)中、Xは、メトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表す。Xとしては、シラン化合物の反応性等を考慮すると、メトキシ基またはエトキシ基であることが好ましい。
一般式(I)で表されるシラン化合物の具体例を以下に挙げるが、下記の具体例に限定されない。
−一般式(I)で表されるシラン化合物の具体例−
トリフルオロメチルトリエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、(ペンタフルオロフェニル)トリエトキシシラン、、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン。
一般式(I)で表されるシラン化合物の中でも、Rが炭素数2以上フッ素原子数3以上のフッ素原子含有のアルキル基であるような場合が、分散性の改善の観点から好ましく、具体的には、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシランなどを挙げることができ、より好ましくは、Rが炭素数8以上20以下、フッ素原子数10以上で直鎖のフッ素原子含有のアルキル基である場合であり、具体的には、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシランである。
<一般式(II)で表される重合性基を有するシラン化合物>
一般式(II): CH=CRCOO(CHSiY
一般式(II)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(II)中、Yはメトキシ基またはエトキシ基を表す。
一般式(II)中、nは1以上20以下の整数を表し、好ましくは1以上3以下の整数であり、より好ましくは3を表す。
一般式(II)で表される重合性単量体の具体例を以下に挙げるが、このような具体例化合物に限定されない。
−一般式(II)で表される重合性単量体の具体例−
アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン。
<一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物>
一般式(III): CH=CH−(A)−SiZ
一般式(III)中、Aは2価の脂肪族残基または芳香族残基を表す。
前記脂肪族残基としては、例えば、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,6−ヘキサメチレン基、等を挙げることができる。
前記芳香族残基としては、例えば、m−フェニレン基、p−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基、2,7−ナフチレン基等を挙げることができ、好ましくは、p−フェニレン基である。
一般式(III)中、Zはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表し、Zとして好ましくは、メトキシ基またはエトキシ基である。
一般式(III)中、mは0または1を表す。
一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物の具体例を以下に挙げるが、このような具体例化合物に限定されない。
ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、4−ブテニルトリエトキシシラン、6−ヘキセニルトリエトキシシラン、7−オクテニルトリメトキシシラン、p-スチリルトリエトキシシラン。
<一般式(IV)で表される重合性単量体>
一般式(IV): CH=CRCOOR
一般式(IV)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(IV)中、Rはアルキル基またはアラルキル基を表す。
一般式(IV)におけるRで表されるアルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1以上20以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数1以上10以下のアルキル基であることがより好ましくい。
具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
一般式(IV)におけるRで表されるアラルキル基としては、炭素数7以上20以下のアラルキル基であることが好ましく、炭素数7以上10以下のアラルキル基であることが更に好ましい。
具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等が挙げられる。
一般式(IV)におけるRで表されるアルキル基およびアラルキル基は、更に置換基を有していてもよい。このような置換基としては、水酸基、アルコキシ基、置換されていてもよいアミノ基、四級アンモニウム基、フッ素原子、塩素原子、オルガノシロキサン残基等を挙げることができる。
一般式(IV)におけるRが、アミノ基で置換されたアルキル基である場合、このアミノ基はアルキル基で置換された2級又は3級のアミノ基であることが好ましい。
一般式(IV)で表される重合性単量体の具体例を以下に挙げるが、このような具体例化合物に限定されない。
−一般式(IV)で表される重合性単量体の具体例−
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n-ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、(3−メタクリルオキシプロピル)ポリジメチルシロキサン。
<一般式(V)で表される重合性単量体>
一般式(V): CH=CH−R
一般式(V)中、Rはアリール基または複素環基を表し、Rで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。
一般式(V)におけるRで表されるアリール基としては、炭素数6以上20以下であることが好ましく、具体的には、例えば、フェニル基、m-メチルフェニル基、p-メチルフェニル基、p−クロロメチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、等が挙げられる。
一般式(V)におけるRで表される複素環基としては、具体的には、例えば、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、N-ビニルピロリドン等が挙げられる。
一般式(V)で表される重合性単量体の具体例を以下に挙げるが、このような具体例化合物に限定されない。
スチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−クロロメチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン。
<有機顔料>
本発明の電気泳動性着色粒子を構成する粒子としては、有機顔料粒子を用いる。
有機顔料としては、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、イソシンドリノン系顔料、アゾ系顔料、ポリ縮合アゾ系顔料、金属錯体アゾ系顔料、ピランスロン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、等の有機顔料を用いることができる。
有機顔料として好ましくは、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、アゾ系顔料である。
なお、シアン色としてフタロシアニン系顔料、マゼンタ色としてキナクリドン系顔料、イエロー色としてアゾ系顔料を適用することが好ましく、表面処理が効率よく行なわれる観点からは、フタロシアニン系顔料が更に好ましい。
具体的には、有機顔料粒子は、ジスアゾイエロー、縮合アゾイエロー、ローダミン6Gレーキ、アントラキノニルレッド、ペリレンレッド、ペリレンマルーン、キナクリドンマルーン、キナクリドンスカーレッド、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、ローダミンBレーキ、ジオキサジンバイオレット、ナフトールバイオレット、等を挙げることができる。
有機顔料粒子の平均粒径は、10nm以上1000nm以下であることが好ましく、50nm以上500μm以下であることがより好ましく、100nm以上300μm以下であることが更に好ましい。
有機顔料の上記平均粒径は、レーザー散乱法によって測定した値をいう。
<他の配合材料>
電気泳動性着色粒子には、有機顔料の以外に配合材料を含有することができる。
他の配合材料としては、例えば、得られる電気泳動性着色粒子の帯電量を調整する目的で、帯電制御剤が用いられる。帯電制御剤としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、例えば、セチルピリジルクロライド、BONTRON P-51、BONTRON P-53、BONTRON E-84、BONTRON E-81(以上、オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、酸化金属微粒子、各種カップリング剤により表面処理された酸化金属微粒子を挙げられる。
なお、本実施形態では、帯電性制御剤を用いなくとも、帯電量が制御された電気泳動性着色粒子が得られるが、例えば、帯電特性の調整等を目的して用いてよい。
<表面処理方法>
上記有機顔料(必要に応じて他の配合材料を含む)は、前記一般式(I)で表されるシラン化合物、前記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物、および前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体、の少なくとも3種の化合物の反応によって表面処理される。
以下、「一般式(I)で表されるシラン化合物」を『第一群の表面処理剤』と称し、「一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物」を『第二群の表面処理剤』と称し、「一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体」を『第三群の表面処理剤』と称して説明を行う場合がある。
有機顔料は、少なくとも第二群の表面処理剤で表面処理した後に、第三群の表面処理剤で表面処理することが好ましい。
この表面処理方法では、第二群の表面処理剤がいわゆるシランカップリング剤として働き、有機顔料の表面に存在する水酸基や各種極性基と、第二群の表面処理剤の−SiY部分(Yは、メトキシ基又はエトキシ基)とが反応し、結果、有機顔料の表面に第二群の表面処理剤が導入される。導入された第二群の表面処理剤の残基部分には重合性基が存在するので、この部分と第三群の表面処理剤の重合性基とが反応し、有機顔料の表面に高分子化合物鎖が形成される。
更に、第一群の表面処理剤の−SiZ部分は、有機顔料の表面に存在する水酸基や各種極性各種極性基と反応し、あるいは有機顔料粒子に導入された第二群の表面処理剤におけるY(Yは、メトキシ基又はエトキシ基)と反応する。
したがって、表面処理剤による表面処理は、以下(1)〜(3)のいずれかを満たすことが好ましい。
(1)第一群の表面処理剤および第二群の表面処理剤によって表面処理を行なった後に、第三群の表面処理剤によって表面処理を行なう。
(2)第二群の表面処理剤によって表面処理を行なった後に、第一群の表面処理剤および第三群の表面処理剤によって表面処理を行なう。
(3)第二群の表面処理剤によって表面処理を行なった後に、第三群の表面処理を行い、その後、第一群の表面処理剤によって表面処理を行なう。
このような表面処理によって、表面処理後の有機顔料は、非極性溶媒中での分散性が向上し、分散粒径が微小化し、高い分散安定性を示し、且つ帯電性の自由な制御が可能となる。
有機顔料の表面処理において、第一群の表面処理剤の割合は、有機顔料に対して1質量%以上100質量%以下であることが好ましく、10質量%以上100質量%以下であることが更に好ましい。
有機顔料の表面処理において、第二群の表面処理剤の割合は、有機顔料に対して1質量%以上100質量%以下であることが好ましく、10 質量%以上100質量%以下であることが更に好ましい。
有機顔料の表面処理において、第三群の表面処理剤の割合は、有機顔料に対して10質量%以上1000質量%以下であることが好ましく、100質量%以上1000質量%以下であることが更に好ましい。
表面処理後の電気泳動性着色粒子の平均粒径は、50μm以上1000μm以下であることが好ましく、100μm以上500μm以下であることがより好ましい。
(電気泳動性着色粒子分散液)
第2実施形態に係る電気泳動性着色粒子分散液は、第1実施形態に係る電気泳動性着色粒子を、透光性を有する分散媒に分散したものである。以下、電気泳動性着色粒子分散液を、「粒子分散液」と称する場合がある。
分散媒としては、絶縁性液体であることが好ましい。
上記絶縁性液体として具体的には、、トリデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、ケロセン、パラフィン、イソパラフィン、鉱物油、シリコーンオイルなどや、それらの混合物が好適に使用できる。
上記分散媒の中でも、安全性、環境に対する負荷等の観点から、シリコーンオイルが最も好ましい。
シリコーンオイルとして具体的には、シロキサン結合に炭化水素基が結合したシリコーンオイル(例えば、ジメチルシリコーンオイル、ジエチルシリコーンオイル、メチルエチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル等)、変性シリコーンオイル(例えば、フッ素変性シリコーンオイル、アミン変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイルなど)が挙げられる。
これらシリコーンオイルの中も、安全性が高く、化学的に安定で長期の信頼性が良く、且つ電気抵抗率が高いといった観点から、ジメチルシリコーンオイルが特に望ましい。
シリコーンオイルの粘度は、温度20℃の環境下において、0.1mPa・s以上20mPa・s以下であることが望ましく、より望ましくは0.1mPa・s以上2mPa・s以下である。粘度を上記範囲とすることで、電気泳動性着色粒子の移動速度、すなわち、表示速度の向上が図れる。なお、この粘度の測定には、東京計器製B−8L型粘度計を用いる。
電気泳動性着色粒子分散液中、第1実施形態に係る電気泳動性着色粒子の含有量は、所望の色相が得られる濃度であれば特に制限されるものではないが、一般的には、0.01質量%以上10質量%以下であり、0.1質量%以上5質量%以下で含有させることが、素子中での発色性、分散安定性の維持等の観点からより好ましい。
<その他の配合材料>
電気泳動性着色粒子分散液にはその他の配合材料を含有させることができる。
他の配合材料としては、例えば、得られる電気泳動性着色粒子の表面に付着させる目的で、外添剤を用いてもよい。外添剤の色は、電気泳動性着色粒子の色に影響を与えないように、透明であることが好ましい。
上記外添剤の添加は、上記表面処理の後に添加することが好ましい。
外添剤としては、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、アルミナのような金属酸化物等の無機粒子が用いられる。粒子の帯電性、流動性、及び環境依存性等を調整するために、これらをカップリング剤やシリコーンオイルで表面処理してもよい。
カップリング剤には、アミノシラン系カップリング剤、アミノチタン系カップリング剤、ニトリル系カップリング剤等の正帯電性のものと、窒素原子を含まない(窒素以外の原子で構成される)シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アクリルシランカップリング剤等の負帯電性のものがある。同様に、シリコーンオイルには、アミノ変性シリコーンオイル等の正帯電性のものと、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスルホン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等の負帯電性のものが挙げられる。これらは外添剤の所望の抵抗に応じて選択される。
このような外添剤の中では、よく知られている疎水性シリカや疎水性酸化チタンが好ましく、特に特開平10−3177記載のTiO(OH)2と、シランカップリング剤のようなシラン化合物との反応で得られるチタン化合物が好適である。シラン化合物としてはクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用することも可能である。このチタン化合物は、湿式工程の中で作製されるTiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを反応、乾燥させて作製される。数百度という焼成工程を通らないため、Ti同士の強い結合が形成されず、凝集が全くなく、粒子はほぼ一次粒子の状態である。さらに、TiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを直接反応させるため、シラン化合物やシリコーンオイルの処理量を多くすることができて、シラン化合物の処理量等を調整することにより帯電特性が制御され、且つ付与される帯電能も従来の酸化チタンのそれより顕著に改善される。
外添剤の一次粒子は、一般的には5nm以上100nm以下であり、好ましくは10nm以上50nm以下であるが、これに限定されない。
外添剤と電気泳動性着色粒子の配合比は、電気泳動性着色粒子の粒径と外添剤の粒径の兼ね合いから適宜調整される。外添剤の添加量が多すぎると電気泳動性着色粒子表面から該外添剤の一部が遊離し、これが他方の電気泳動性着色粒子の表面に付着して、所望の帯電特性が得られなくなる。一般的には、外添剤の量は、電気泳動性着色粒子100質量部に対して、0.01質量部以上3質量部以下、より好ましくは0.05質量部以上1質量部以下である。
得られた粒子分散液に対し、必要に応じて、酸、アルカリ、塩、分散安定剤、酸化防止や紫外線吸収などを目的とした安定剤、抗菌剤、防腐剤などを添加してもよい。
得られた粒子分散液に対し、帯電制御剤として、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、金属石鹸、アルキルリン酸エステル類、コハク酸イミド類等を添加してもよい。
帯電制御剤としては、イオン性若しくは非イオン性の界面活性剤、親油性部と親水性部からなるブロック若しくはグラフト共重合体類、環状、星状若しくは樹状高分子(デンドリマー)等の高分子鎖骨格をもった化合物、サリチル酸の金属錯体、カテコールの金属錯体、含金属ビスアゾ染料、テトラフェニルボレート誘導体等が挙げられる。
イオン性及び非イオン性の界面活性剤としては、より具体的には以下があげられる。ノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸等がある。カチオン界面活性剤としては、第一級ないし第三級のアミン塩、第四級アンモニウム塩等があげられる。これら帯電制御剤は、電気泳動性着色粒子固形分に対して0.01重量%以上、20重量%以下が好ましく、特に0.05重量%以上10重量%以下の範囲が望ましい。
また、得られた粒子分散液に対し、必要に応じて、例えば、溶媒(必要に応じて乳剤剤を含む溶媒)で希釈したり、添加剤(例えば乳化剤)を添加してもよい。
本実施形態に係る電気泳動性着色粒子分散液は、電気泳動方式の画像表示媒体、液体現像方式電子写真システムの液体トナーなどに利用される。特に、得られた粒子分散液は、安全性が高く、化学的に安定で長期の信頼性の良いシリコーンオイルを分散媒としていることから、他の分散媒に代えることなく、そのまま利用することができ、電気泳動性着色粒子の分散安定性が良好なまま各分野に適応され得る。
(画像表示媒体および画像表示装置)
第3実施形態に係る画像表示媒体は、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板を備え、対向して配置された一対の基板の間に、上記第2実施形態の電気泳動性着色粒子分散液が注入されている。
また、第4実施形態に係る画像表示装置は、第3実施形態の画像表示媒体と、画像表示媒体における一対の基板間に、電圧を印加する電圧印加手段と、を有する。
図1は、第4実施形態の画像表示装置の一例を示す概略構成図である。第4実施形態の画像表示装置10は、第3実施形態の画像表示媒体12の分散媒50と粒子群34とを含む粒子分散液として、上記第2実施形態の電気泳動性着色粒子分散液を適用する形態である。このため、第4実施形態に係る画像表示装置(第3実施形態に係る画像表示媒体)では、表示性及び信頼性に優れるものとなる。
第4実施形態に係る画像表示装置10は、図1に示すように、画像表示媒体12と、電圧印加部16と、制御部18とを含んで構成されている。制御部18は、電圧印加部16に信号授受可能に接続されている。
制御部18は、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)と、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、装置全体を制御する制御プログラムや処理ルーチンによって示されるプログラムを含む各種プログラムが予め記憶されたROM(Read Only Memory)と、を含むマイクロコンピュータとして構成されている。
なお、画像表示媒体12が本発明の画像表示媒体に相当し、画像表示装置10が本発明の画像表示装置に相当し、電圧印加部16が、本発明の画像表示装置の電圧印加手段に相当する。
電圧印加部16は、表面電極40及び背面電極46に電気的に接続されている。なお、本実施の形態では、表面電極40及び背面電極46の双方が、電圧印加部16に電気的に接続されている場合を説明するが、表面電極40及び背面電極46の一方が接地されており、他方が電圧印加部16に接続されていてもよい。
電圧印加部16は、表面電極40及び背面電極46に電圧を印加するための電圧印加装置であり、制御部18の制御に応じた電圧を表面電極40及び背面電極46間に印加する。
以下、画像表示媒体12について詳細に説明する。
画像表示媒体12は、図1に示すように、画像表示面とされる表示基板20、表示基板20に間隙をもって対向する背面基板22、これらの基板間を所定間隔に保持すると共に、表示基板20と背面基板22との間を複数のセルに区画する間隙部材24、及び各セル内に封入された粒子群34を含んで構成されている。
上記セルとは、表示基板20と、背面基板22と、間隙部材24と、によって囲まれた領域を示している。このセル中には、分散媒50が封入されている。粒子群34(詳細後述)は、この分散媒50中に分散され、セル内に形成された電界強度に応じて表示基板20と背面基板22との間を移動する。
なお、この画像表示媒体12に画像を表示したときの各画素に対応するように間隙部材24を設け、各画素に対応するようにセルを形成することで、画像表示媒体12を、画素毎の色表示が可能となるように構成してもよい。
そして、画像表示媒体12の分散媒50中には、互いに色が異なる複数種類の粒子群34が分散されている。複数種類の粒子群34は、基板間を電気泳動する粒子であり、電界に応じて移動するために必要な電圧の絶対値が各色の粒子群でそれぞれ異なる。
このような、電界に応じて移動するために必要な電圧の絶対値が異なる複数種の粒子群34の各粒子としては、上記第1実施形態に係る電気泳動性着色粒子において、例えば、帯電性制御剤の種類や添加量を変える等して、帯電量の異なる電気泳動性着色粒子を混合することで得られる。
ここで、上記セル中の全質量に対する粒子群34の含有量(質量%)としては、所望の色相が得られる濃度であれば特に限定されるものではなく、セルの厚さにより含有量を調整することが、画像表示媒体12としては有効である。即ち、所望の色相を得るために、セルが厚い場合には含有量は少なく、セルが薄い場合には含有量を多くしてもよい。一般的には、0.01質量%以上50質量%以下である。
以下、画像表示媒体12の各構成部材について説明する。
表示基板20は、支持基板38上に、表面電極40及び表面層42を順に積層した構成となっている。背面基板22は、支持基板44上に、背面電極46及び表面層48を順に積層した構成となっている。
上記支持基板38及び支持基板44としては、ガラスや、プラスチック、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂等が挙げられる。
背面電極46及び表面電極40には、インジウム、スズ、カドミウム、アンチモン等の酸化物、ITO等の複合酸化物、金、銀、銅、ニッケル等の金属、ポリピロールやポリチオフェン等の有機導電性材料等を使用してもよい。これらは単層膜、混合膜あるいは複合膜として使用でき、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等で形成される。また、その厚さは、蒸着法、スパッタリング法によれば、通常100オングストローム以上2000オングストローム以下である。背面電極46及び表面電極40は、従来の液晶表示素子あるいはプリント基板のエッチング等従来公知の手段により、所望のパターン、例えば、マトリックス状、あるいはパッシブマトリックス駆動を可能とするストライプ状に形成される。
また、表面電極40を支持基板38に埋め込んでもよい。同様に、背面電極46を支持基板44に埋め込んでもよい。この場合、支持基板38及び支持基板44の材料が粒子群34の各電気泳動性着色粒子の帯電特性や流動性に影響を及ぼすことがあるので、粒子群34の各電気泳動性着色粒子の組成等に応じて適宜選択する。
なお、背面電極46及び表面電極40各々を表示基板20及び背面基板22と分離させ、画像表示媒体12の外部に配置してもよい。この場合、背面電極46と表面電極40との間に画像表示媒体12が挟まれる構成となるため、背面電極46と表面電極40との間の電極間距離が大きくなって電界強度が小さくなるため、所望の電界強度が得られるように画像表示媒体12の支持基板38及び支持基板44の厚みや、支持基板38と支持基板44との基板間距離を小さくする等の工夫が必要である。
なお、上記では、表示基板20と背面基板22の双方に電極(表面電極40及び背面電極46)を備える場合を説明したが、何れか一方にのみ設けるようにしてもよい。
また、アクティブマトリックス駆動を可能にするために、支持基板38及び支持基板44は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)を備えていてもよい。配線の積層化及び部品実装が容易であることから、TFTは表示基板ではなく背面基板22に形成することが好ましい。
なお、画像表示媒体12を単純マトリクス駆動とすると、画像表示媒体12を備えた後述する画像表示装置10の構成を簡易な構成とすることができ、TFTを用いたアクティブマトリックス駆動とすると、単純マトリクス駆動に比べて表示速度が速まる。
上記表面電極40及び背面電極46が、各々支持基板38及び支持基板44上に形成されている場合、表面電極40及び背面電極46の破損や、粒子群34の各粒子の固着を招く電極間のリークの発生を防止するため、必要に応じて表面電極40及び背面電極46各々上に誘電体膜としての表面層42、及び、あるいは表面層48を形成することが好ましい。
この表面層42、及び、あるいは表面層48を形成する材料としては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ、ポリイソシアネート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、共重合ナイロン、紫外線硬化アクリル樹脂、フッ素樹脂等を用いてもよい。
また、上記した絶縁材料の他に、絶縁性材料中に電荷輸送物質を含有させたものも使用され得る。電荷輸送物質を含有させることにより、電気泳動性着色粒子への電荷注入による電気泳動性着色粒子の帯電性の向上や、電気泳動性着色粒子の帯電量が極度に大きくなった場合に電気泳動性着色粒子の電荷を漏洩させ、電気泳動性着色粒子の帯電量を安定させるなどの効果が得られる。
電荷輸送物質としては、例えば、正孔輸送物質であるヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、アリールアミン化合物等が挙げられる。また、電子輸送物質であるフルオレノン化合物、ジフェノキノン誘導体、ピラン化合物、酸化亜鉛等も使用してもよい。さらに、電荷輸送性を有する自己支持性の樹脂を用いてもよい。
具体的には、ポリビニルカルバゾール、米国特許第4806443号に記載の特定のジヒドロキシアリールアミンとビスクロロホルメートとの重合によるポリカーボネート等が挙げられる。誘電体膜は、電気泳動性着色粒子の帯電特性や流動性に影響を及ぼすことがあるので、電気泳動性着色粒子の組成等に応じて適宜選択する。基板の一方である表示基板は光を透過する必要があるので、上記各材料のうち透明のものを使用することが好ましい。
表示基板20と背面基板22との間隙を保持するための間隙部材24は、表示基板20の透明性を損なわないように形成され、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、光硬化樹脂、ゴム、金属等で形成される。
間隙部材24には、セル状のものと、粒子状のものがある。セル状のものとしては、例えば、網がある。網は入手が容易で安価であり、厚さも比較的均一であることから、安価な画像表示媒体12を製造する場合に有益である。網は微細な画像の表示には不向きであり、高い解像度が必要とされない大型の画像表示装置に使用することが好ましい。また、他のセル状のスペーサーとしては、エッチングやレーザー加工等によりマトリックス状に穴を開けたシートが挙げられ、このシートでは、網に比べ、厚さ、穴の形状、穴の大きさなどを容易に調整される。このため、シートは微細な画像を表示するための画像表示媒体に使用し、コントラストをより向上させるのに効果的である。
間隙部材24は表示基板20及び背面基板22の何れか一方と一体化されてもよく、支持基板38又は支持基板44をエッチング処理、レーザー加工したり、予め作製した型を使用し、プレス加工、印刷等によって、任意のサイズのセルパターンを有する支持基板38又は支持基板44、及び間隙部材24が作製される。
この場合、間隙部材24は、表示基板20側、背面基板22側のいずれか、又は双方に作製し得る。
間隙部材24は有色でも無色でもよいが、画像表示媒体12に表示される表示画像に悪影響を及ぼさないように無色透明であることが好ましく、その場合には、例えば、ポリスチレンやポリエステルやアクリルなどの透明樹脂等を使用してもよい。
また、粒子状の間隙部材24は、透明であることが好ましく、ポリスチレン、ポリエステル又はアクリル等の透明樹脂粒子の他、ガラス粒子も使用される。
画像表示媒体12においては、各セル中に絶縁性粒子36が封入されている。絶縁性粒子36は、同一のセル内に封入されている粒子群34とは異なる色で且つ絶縁性の粒子であり、粒子群34の各々の電気泳動性着色粒子が通過可能な間隙を持って、背面基板22と表示基板20との対向方向に略直交する方向に添って配列されている。また、この絶縁性粒子36と背面基板22との間、及び表示基板20と絶縁性粒子36との間には、同一セルに含まれる粒子群34の各電気泳動性着色粒子を背面基板22と表示基板20との対向方向に複数積層可能な程度の間隔が設けられている。
すなわち、絶縁性粒子36の間隙を通って、背面基板22側から表示基板20側、又は表示基板20側から背面基板22側へ粒子群34の各電気泳動性着色粒子は移動される。この絶縁性粒子36の色としては、例えば、背景色となるように白色又は黒色を選択することが好ましい。
絶縁性粒子36としては、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物の球状粒子、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物の球状粒子、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物の球状粒子、((株)日本触媒製エポスター)、酸化チタン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状粒子(積水化成品工業(株)製MBX−ホワイト)、架橋ポリメチルメタクリレートの球状粒子(綜研化学製ケミスノーMX)、ポリテトラフルオロエチレンの粒子(ダイキン工業(株)製ルブロンL、Shamrock Technologies Inc.製 SST-2)、フッ化炭素の粒子(日本カーボン製 CF-100、ダイキン工業製CFGL,CFGM)、シリコーン樹脂粒子(東芝シリコーン(株)製トスパール)、酸化チタン含有ポリエステルの粒子(日本ペイント製ビリューシア PL1000ホワイトT)、酸化チタン含有ポリエステル・アクリルの粒子(日本油脂製コナックNo181000ホワイト)、シリカの球状粒子(宇部日東化成製ハイプレシカ)等が挙げられる。上記に限定せずに、酸化チタン等の白色顔料を樹脂に混合分散したのち、所望の粒径に粉砕、分級したものでもよい。
これらの絶縁性粒子36は、上述のように表示基板20と背面基板22との間に設けるために、セルの表示基板20と背面基板22との対向方向の長さに対して、1/50以上1/5以下となるような体積平均一次粒径であり、このセルの体積に対して含有量が1体積%以上50体積%以下であることがよい。
画像表示媒体12における上記セルの大きさとしては、画像表示媒体12の解像度と密接な関係にあり、セルが小さいほど高解像度な表示媒体を作製することができ、通常、10μm以上1mm以下程度である。
上記表示基板20及び背面基板22を固定するには、ボルトとナットの組み合わせ、クランプ、クリップ、基板固定用の枠等の固定手段を使用することができる。また、接着剤、熱溶融、超音波接合等の固定手段も使用することができる。
以上の画像表示媒体12は、画像の保存及び書換えが可能な掲示板、回覧版、電子黒板、広告、看板、点滅標識、電子ペーパー、電子新聞、電子書籍、及び複写機・プリンタと共用できるドキュメントシート等に使用することができる。
この画像表示媒体12では、表示基板20と背面基板22との間に印加する印加電圧(V)を変えることによって、異なる色を表示する。
画像表示媒体12では、表示基板20と背面基板22との間に形成された電界に応じて移動することによって、画像表示媒体12の各画素に対応するセル毎に、画像データの各画素に応じた色を表示することができる。
ここで、画像表示媒体12において、上述のように、図2に示すように、発色性の異なる粒子群34ごとに、基板間を電気泳動する際の電界に応じて電気泳動性着色粒子が移動するために必要な電圧の絶対値がそれぞれ異なる。そして、発色性の異なる粒子群34ごとに、電気泳動性着色粒子を移動させるために必要な電圧範囲がそれぞれ異なる。言い換えれば、当該電圧の絶対値は、当該電圧範囲を有し、粒子群34の各色毎に当該電圧範囲がそれぞれ異なる。
なお、本実施の形態では、画像表示媒体12の同一セル内に封入されている粒子群34としては、図1に示すように、マゼンタ色のマゼンタ粒子群34M、シアン色のシアン粒子群34C、及びイエロー色のイエロー粒子群34Yからなる3色の粒子群34が封入されているとして説明する。
また、マゼンタ色のマゼンタ粒子群34M、シアン色のシアン粒子群34C、及びイエロー色のイエロー粒子群34Yの3色の粒子群各々が移動を開始するときの電圧の絶対値として、マゼンタ色のマゼンタ粒子群34Mが|Vtm|、シアン色のシアン粒子群34Cが|Vtc|、イエロー色のイエロー粒子群34Yが|Vty|であるとして説明する。また、各色粒子群34のゼンタ色のマゼンタ粒子群34M、シアン色のシアン粒子群34C、及びイエロー色のイエロー粒子群34Yからなる3色の粒子群各々をほぼ全て移動させるための最大電圧の絶対値として、マゼンタ色のマゼンタ粒子群34Mが|Vdm|、シアン色のシアン粒子群34Cが|Vdc|、イエロー色のイエロー粒子群34Yが|Vdy|であるとして説明する。
なお、以下で説明するVtc、−Vtc、Vdc、−Vdc、Vtm、−Vtm、Vdm、−Vdm、Vty、−Vty、Vdy、及び−Vdyの絶対値は、|Vtc|<|Vdc|<|Vtm|<|Vdm|<|Vty|<|Vdy|の関係であるとして説明する。
具体的には、図2に示すように、例えば、粒子群34はすべて同極性に帯電され、シアン粒子群34Cを移動させるために必要な電圧範囲の絶対値|Vtc≦Vc≦Vdc|(VtcからVdcの間の値の絶対値)、マゼンタ粒子群34Mを移動させるために必要な電圧範囲の絶対値|Vtm≦Vm≦Vdm|(VtmからVdmの間の値の絶対値)、及びイエロー粒子群34Mを移動させるために必要な電圧範囲の絶対値|Vty≦Vy≦Vdy|(VtyからVdyの間の値の絶対値)が、この順で重複することなく、大きくなるように設定されている。
また、各色の粒子群34を独立駆動するために、シアン粒子群34Mをほぼ全て移動させるための最大電圧の絶対値|Vdc|が、マゼンタ粒子群34Mを移動させるために必要な電圧範囲の絶対値|Vtm≦Vm≦Vdm|(VtmからVdmの間の値の絶対値)、及びイエロー粒子群34Mを移動させるために必要な電圧範囲の絶対値|Vty≦Vy≦Vdy|(VtyからVdyの間の値の絶対値)よりも小さく設定されている。また、マゼンタ粒子群34Mをほぼ全て移動させるための最大電圧の絶対値|Vdm|が、イエロー粒子群34Mを移動させるために必要な電圧範囲の絶対値|Vty≦Vy≦Vdy|(VtyからVdyの間の値の絶対値)よりも小さく設定されている。
即ち、本実施形態では、各色の粒子群34を移動させるために必要な電圧範囲が重ならないように設定することによって、各色の粒子群34が独立駆動されるようにしている。
なお、「粒子群34を移動させるために必要な電圧範囲」とは、粒子が移動開始するために必要な電圧と移動開始からさらに電圧及び電圧印加時間を増加させても、表示濃度の変化が生じなくなり、表示濃度が飽和するまでの電圧範囲を示す。
また、「粒子群34をほぼ全て移動させるために必要な最大電圧」とは上記の移動開始からさらに電圧及び電圧印加時間を増加させても、表示濃度の変化が生じなくなり、表示濃度が飽和する電圧を示す。
また、「ほぼ全て」とは、各色の粒子群34の特性ばらつきがあるため、一部の粒子群34の特性が表示特性に寄与しない程度異なるものがあることを表す。すなわち上述した移動開始からさらに電圧及び電圧印加時間を増加させても、表示濃度の変化が生じなくなり、表示濃度が飽和した状態である。
また、「表示濃度」は、表示面側における色濃度を光学濃度(Optical Density=0D)の反射濃度計X-rite社の反射濃度計で測定しながら、表示面側と背面側との間に電圧を印加して且つこの電圧を測定濃度が増加する方向に徐々に変化(印加電圧を増加又は減少)させて、単位電圧あたりの濃度変化が飽和し、且つその状態で電圧及び電圧印加時間を増加させても濃度変化が生じず、濃度が飽和したときの濃度を示している。
そして、本実施形態に係る画像表示媒体12では、表面基板20と背面基板22との基板間に0Vから電圧を印加して除々に印加電圧の電圧値を上昇させて、基板間に印加された電圧が+Vtcを超えると、画像表示媒体12においてシアン粒子群34Cの移動により表示濃度に変化が現れ始める。さらに、電圧値を上昇させて、基板間に印加された電圧が+Vdcとなると、画像表示媒体12においてシアン粒子群34の移動による表示濃度の変化が止まる。
さらに電圧値を上昇させて、表面基板20と背面基板22との基板間に印加された電圧が+Vtmを超えると、画像表示媒体12においてマゼンタ粒子群34Mの移動による表示濃度の変化が現れ始める。さらに電圧値を上昇させて、表面基板20と背面基板22との基板間に印加された電圧が+Vdmとなると、画像表示媒体12においてマゼンタ粒子群34Mの移動による表示濃度の変化が止まる。
さらに、電圧値を上昇させて、基板間に印加された電圧が+Vtyを超えると、画像表示媒体12においてイエロー粒子群34Yの移動による表示濃度の変化が現れ始める。さらに電圧値を上昇させて、基板間に印加された電圧が+Vdyとなると、画像表示媒体12においてイエロー粒子群34Yの移動による表示濃度の変化が止まる。
反対に、表面基板20と背面基板22との基板間に0Vからマイナス極の電圧を印加して除々に電圧の絶対値を上昇させ、基板間に印加された電圧−Vtcの絶対値を超えると、画像表示媒体12においてイエロー粒子群34Cの基板間の移動により表示濃度に変化が現れ始める。さらに、電圧値の絶対値を上昇させ、表面基板20と背面基板22との基板間に印加された電圧が−Vdc以上となると、画像表示媒体12においてシアン粒子群34Cの移動による表示濃度の変化が止まる。
さらに電圧値の絶対値を上昇させてマイナス極の電圧を印加し、表面基板20と背面基板22との基板間に印加される電圧が−Vtmの絶対値を超えると、画像表示媒体12においてマゼンタ粒子群34Mの移動による表示濃度の変化が現れ始める。さらに電圧値の絶対値を上昇させて、表面基板20と背面基板22との基板間に印加された電圧が−Vdmとなると、画像表示媒体12においてマゼンタ粒子群34Mの移動による表示濃度の変化が止まる。
さらに電圧値の絶対値を上昇させてマイナス極の電圧を印加し、表面基板20と背面基板22との基板間に印加される電圧が−Vtyの絶対値を超えると、画像表示媒体12においてイエロー粒子群34Yの移動により表示濃度に変化が現れ始める。さらに電圧値の絶対値を上昇させて、基板間に印加された電圧が−Vdyとなると、画像表示媒体12においてイエロー粒子群34Cの移動による表示濃度の変化が止まる。
すなわち、本実施の形態では、図2に示すように、基板間に印加される電圧が−VtcからVtcの範囲内(電圧範囲|Vtc|以下)となるような電圧が表面基板20と背面基板22との基板間に印加された場合には、画像表示媒体12の表示濃度に変化が発生する程度の粒子群34(シアン粒子群34C、マゼンタ粒子群34M、及びイエロー粒子群34Y)の粒子の移動は生じていないといえる。そして、基板間に、電圧+Vtc及び電圧−Vtcの絶対値以上の電圧が印加されると、3色の粒子群34の内のシアン粒子群34Cについて画像表示媒体12の表示濃度に変化が発生する程度の粒子の移動が生じはじめて表示濃度に変化が生じはじめ、電圧−Vdc及び電圧Vdcの絶対値|Vdc|以上の電圧が印加されると、単位電圧あたりの表示濃度に変化は生じなくなる。
さらに、基板間に印加される電圧が−VtmからVtmの範囲内(電圧範囲|Vtm|以下)となるような電圧が表面基板20と背面基板22との基板間に印加された場合には、画像表示媒体12の表示濃度に変化が発生する程度のマゼンタ粒子群34M及びイエロー粒子群34Yの粒子の移動は生じていないといえる。そして、基板間に、電圧+Vtm及び電圧−Vtmの絶対値以上の電圧が印加されると、マゼンタ粒子群34M及びイエロー粒子群34Yの内のマゼンタ粒子群34Mについて、画像表示媒体12の表示濃度に変化が発生する程度の粒子の移動が生じはじめて単位電圧あたりの表示濃度に変化が生じはじめ、電圧−Vdm及び電圧Vdmの絶対値|Vdm|以上の電圧が印加されると、表示濃度に変化は生じなくなる。
さらに、基板間に印加する電圧が−VtyからVtyの範囲内(電圧範囲|Vty|以下)となるような電圧が表面基板20と背面基板22との基板間に印加された場合には、画像表示媒体12の表示濃度に変化が発生する程度のイエロー粒子群34Yの粒子の移動は生じていないといえる。そして、基板間に、電圧+Vty及び電圧−Vtyの絶対値以上の電圧が印加されると、イエロー粒子群34Yについて、画像表示媒体12の表示濃度に変化が発生する程度の粒子の移動が生じ始めて表示濃度に変化が生じはじめ、電圧−Vdy及び電圧Vdyの絶対値|Vdy|以上の電圧が印加されると、表示濃度に変化は生じなくなる。
次に、図3を参照して、本発明の画像表示媒体12に画像を表示するときの粒子移動のメカニズムを説明する。
例えば、画像表示媒体12に、複数種類の粒子群34として、図2を用いて説明したイエロー粒子群34Y、マゼンタ粒子群34M、シアン粒子群34Cが封入されているとして説明する。
また、以下では、イエロー粒子群34Yを構成する粒子が移動開始するために必要な電圧の絶対値より大きく、且つイエロー粒子群34Yの上記最大電圧以下で基板間に印加する電圧を「大電圧」と称し、マゼンタ粒子群34Mを構成する粒子が移動開始するために必要な電圧の絶対値より大きく、且つマゼンタ粒子群34Mの上記最大電圧以下で基板間に印加する電圧を「中電圧」と称し、シアン粒子群34Cを構成する粒子が移動開始するために必要な電圧の絶対値より大きく、且つシアン粒子群34Cの上記最大電圧以下で基板間に印加する電圧を「小電圧」と称して説明する。
また、表示基板20側に背面基板22側より高い電圧を基板間に印加する場合には、各々の電圧を、「+大電圧」、「+中電圧」、及び「+小電圧」各々と称する。また、背面基板22側に表示基板20側より高い電圧を基板間に印加する場合には、各々の電圧を、「−大電圧」、「−中電圧」、及び「−小電圧」各々と称して説明する。
図3(A)に示すように、初期状態では全ての粒子群としてのマゼンタ粒子群34M、シアン粒子群34C、及びイエロー粒子群34Yの全てが背面基板22側に位置されるとすると、この初期状態から、表示基板20と背面基板22との間に「+大電圧」を印加させると、全ての粒子群として、マゼンタ粒子群34M、シアン粒子群34C、及びイエロー粒子群34Yが表示基板20側に移動する。この状態で、電圧印加を解除しても、各粒子群各々は表示基板20側に付着したまま移動せずに、マゼンタ粒子群34M、シアン粒子群34C、及びイエロー粒子群34Yによる減色混合(マゼンタと、シアンと、イエロー色の減色混合)により黒色を表示したままの状態となる。(図3(B)参照)。
次に、図3(B)の状態から、表示基板20と背面基板22との間に「−中電圧」を印加させると、全ての色の粒子群34の内、マゼンタ粒子群34Mと、シアン粒子群34Cと、が背面基板22側に移動する。このため、表示基板20側にはイエロー粒子群34Yのみが付着した状態となることから、イエロー色表示がなされる(図3(C)参照)。
さらに、図3(C)の状態から、表示基板20と背面基板22との間に「+小電圧」を印加させると、背面基板22側に移動したマゼンタ粒子群34M及びシアン粒子群34Cの内、シアン粒子群34Cが表示基板20側に移動する。このため、表示基板20側には、イエロー粒子群34Y及びシアン粒子群34Cが付着した状態となり、イエローとシアンとの減色混合による緑色が表示される(図3(D)参照)。
また、上記図3(B)の状態から、表示基板20と背面基板22との間に「−小電圧」を印加させると、全ての粒子群34のシアン粒子群34Cが背面基板22側に移動する。このため、表示基板20側にはイエロー粒子群34Yとマゼンタ粒子群34Mが付着した状態となることから、シアンとマゼンタの加色混合による赤色表示がなされる(図3(I)参照)。
一方、図3(A)に示す上記初期状態から、表示基板20と背面基板22との間に「+中電圧」を印加させると、全ての粒子群34(マゼンタ粒子群34M、シアン粒子群34C、及びイエロー粒子群34Y)の内、マゼンタ粒子群34Mとシアン粒子群34Cとが表示基板20側に移動する。このため、表示基板20側には、マゼンタ粒子群34Mとシアン粒子群34Cとが付着するので、マゼンタとシアンの減色混合による青色が表示される(図3(E)参照)。
この図3(E)の状態から、表示基板20と背面基板22との間に「−小電圧」を印加させると、表示基板20側に付着しているマゼンタ粒子群34Mとシアン粒子群34Cの内の、シアン粒子群34Cが背面基板22側に移動する。
このため、表示基板20側には、マゼンタ粒子群34Mのみが付着した状態となるので、マゼンタ色が表示される(図3(F)参照)。
この図3(F)の状態から、表示基板20と背面基板22との間に「−大電圧」を印加させると、表示基板20側に付着しているマゼンタ粒子群34Mが背面基板22側に移動する。
このため、表示基板20側には、何も付着しない状態となるため、絶縁性粒子36の色としての白色が表示される(図3(G)参照)。
また、上記図3(A)に示す上記初期状態から、表示基板20と背面基板22との間に「+小電圧」を印加させると、全ての粒子群34(マゼンタ粒子群34M、シアン粒子群34C、及びイエロー粒子群34Y)の内、シアン粒子群34Cが表示基板20側に移動する。このため、表示基板20側には、シアン粒子群34Cが付着するので、シアン色が表示される(図3(H)参照)。
さらに、上記図3(I)に示す状態から、表示基板20と背面基板22との間に「−大電圧」を印加させると、図3(G)に示すように全ての粒子群34が背面基板22側に移動して白色表示がなされる。
同様に、上記図3(D)に示す状態から、表示基板20と背面基板22との間に「−大電圧」を印加させると、図3(G)に示すように全ての粒子群34が背面基板22側に移動して白色表示がなされる。
このように、本実施形態では、各粒子群34に応じた電圧を基板間に印加することで、当該電圧による電界に応じて選択的に所望の粒子を移動させるので、所望の色以外の色の粒子が分散媒50中を移動することを抑制することができ、所望の色以外の色が混じる混色を抑制され、画像表示媒体12の画質劣化を抑制しつつ、カラー表示がなされる。なお、各粒子群34は、互いに電界に応じて移動するために必要な電圧の絶対値が異なれば、互いに電界に応じて移動するために必要な電圧範囲が重なっていても、鮮明なカラー表示が実現できるが、当該電圧範囲が互いに異なるほうが、より混色を抑制してカラー表示が実現される。
また、シアン、マゼンタ、イエローの3色の粒子群34を分散媒50中に分散することによって、シアン、マゼンタ、イエロー、青色、赤色、緑色、及び黒色を表示することができるとともに、白色の絶縁性粒子36によって白色を表示することができ、所望のカラー表示を行うことが可能となる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこのような実施例によって限定されない。
[実施例1]
(電気泳動性着色粒子分散液(シアン)の製造)
50mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)40g、フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)、1.0g、トルエン20ml、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン0.5g、および(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカー(東洋精機製)を用いて1時間震盪分散させた。
得られた顔料ペーストをジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlで希釈して、温度計、攪拌翼、窒素導入管、および還流管を付けた200ml四つ口フラスコに移し、2−エチルヘキシルメタクリレート5g、および2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)0.02gを加え、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)で繰り返し洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
この電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法(堀場製作所製LA−300)により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.3μmであった。
上記電気泳動性着色粒子分散液を光学測定用セル(ポリスチレン製、12.5×12.5×45mm)に入れ、この中に2枚の銅製電極を、厚さ1mmのガラス板をスペーサーとして対向して設置した。両電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、電気泳動性着色粒子は負極側に移動した。
この電気泳動性着色粒子の移動速度を、顕微鏡(キーエンス社製VHX−100)による動画解析によって測定したところ、1.0mm/sであった。
[実施例2]
(電気泳動性着色粒子分散液(マゼンタ)の製造)
20mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)12g、キナクリドンマゼンタ(ピグメントレッド122)1.0g、トルエン5ml、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン0.5g、および(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカー(東洋精機製)を用いて1時間震盪分散させた。
得られた顔料ペーストをジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlで希釈して、温度計、攪拌翼、窒素導入管、および還流管を付けた200ml四つ口フラスコに移し、2−エチルヘキシルメタクリレート4.8g、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート0.2g、および2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)0.02gを加え、窒素気流下、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)で洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)20mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
この電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.6μmであった。
この電気泳動性着色粒子分散液を、実施例1と同様にして光学測定用セル中、電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、粒子は負極側に移動した。
この粒子の移動速度を、顕微鏡(キーエンス社製VHX−100)による動画解析によって測定したところ、5.0mm/sであった。
[実施例3]
50mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)40g、フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)1.0g、トルエン20ml、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン0.5g、および(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカー(東洋精機製)を用いて1時間震盪分散させた。
得られた顔料ペーストをジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlで希釈して、温度計、攪拌翼、窒素導入管、および還流管を付けた200ml四つ口フラスコに移し、2−エチルヘキシルメタクリレート4.0g、3−メタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサン(商品名:サイラプレーンFM−0721、チッソ社製)1.0g、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート1.0g、および2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)0.02gを加え、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)で洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)20mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
この電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.3μmであった。
また、この電気泳動性着色粒子分散液における電気泳動性着色粒子の移動速度を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す
[実施例4]
50mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)40g、ピグメントイエロー74を1.0g、トルエン20ml、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン0.5g、および(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカー(東洋精機製)を用いて1時間震盪分散させた。
得られた顔料ペーストをジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlで希釈して、温度計、攪拌翼、窒素導入管、および還流管を付けた200ml四つ口フラスコに移し、2−エチルヘキシルメタクリレート5.0g、3−メタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサン)(商品名:サイラプレーンFM−0721、チッソ社製)1.0g、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート0.1g、および2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)0.02gを加え、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)で洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)20mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
この電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.5μmであった。
また、この電気泳動性着色粒子分散液における電気泳動性着色粒子の移動速度を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す
[実施例5]
50mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)40g、キナクリドンマゼンタ(ピグメントレッド122)1.0g、トルエン20ml、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン0.5g、および(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカー(東洋精機製)を用いて1時間震盪分散させた。
得られた顔料ペーストをジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlで希釈して、温度計、攪拌翼、窒素導入管、および還流管を付けた200ml四つ口フラスコに移し、2−エチルヘキシルメタクリレート4.5g、3−メタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサン)(商品名:サイラプレーンFM−0721、チッソ社製)1.0g、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート0.5g、および2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)0.02gを加え、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)で洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)20mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
この電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.4μmであった。
また、この電気泳動性着色粒子分散液における電気泳動性着色粒子の移動速度を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す
[実施例6]
50mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)40g、フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)1.0g、トルエン20ml、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン0.5g、および(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカー(東洋精機製)を用いて1時間震盪分散させた。
得られた顔料ペーストをジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlで希釈して、温度計、攪拌翼、窒素導入管、および還流管を付けた200ml四つ口フラスコに移し、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート5.0g、および2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)0.02gを加え、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)で洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)20mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
この電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.6μmであった。
また、この電気泳動性着色粒子分散液における電気泳動性着色粒子の移動速度を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す
[比較例1]
50mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)40g、フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)1.0g、トルエン20ml、および3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカーを用いて1時間震盪分散させた。
得られた顔料ペーストをジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlで希釈して、温度計、攪拌翼、窒素導入管、および還流管を付けた200ml四つ口フラスコに移し、2−エチルヘキシルメタクリレート2g、および2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)0.02gを加え、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)で洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
この電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法(堀場製作所製LA−300)により測定したところ、平均粒径(メジアン径)5.1μmであった。
また、この電気泳動性着色粒子分散液における電気泳動性着色粒子の移動速度を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
[比較例2]
50mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)40g、キナクリドンマゼンタ(ピグメントレッド122)1.0g、トルエン20ml、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカーを用いて1時間震盪分散させた。
得られた顔料ペーストをジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)100mlで希釈して、温度計、攪拌翼、窒素導入管、および還流管を付けた200ml四つ口フラスコに移し、2−エチルヘキシルメタクリレート1.8g、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート0.2g、および2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)0.02gを加え、窒素気流下80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96−2cs、信越化学工業社製)100mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
電気泳動性粒子分散液中の電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)44μmであった。
また、この電気泳動性着色粒子分散液における電気泳動性着色粒子の移動速度を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
[比較例3]
(電気泳動性着色粒子分散液の製造)
(電気泳動性着色粒子分散液(シアン)の製造)
50mlの試料びん中に、ガラスビーズ(直径1mm)40g、キナクリドンマゼンタ(ピグメントレッド122)1.0g、トルエン20ml、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン0.5g、およびトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン0.5gを入れ、ペイントシェーカー(東洋精機製)を用いて1時間震盪分散させた。
遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96−2cs、信越化学工業社製)20mlを加え、超音波浴中で10分間分散処理を行い、電気泳動性着色粒子分散液を得た。
電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の粒度分布を、レーザー散乱法(堀場製作所製LA−300)により測定したところ、平均粒径(メジアン径)2.5μmであった。
また、この電気泳動性着色粒子分散液における電気泳動性着色粒子の移動速度を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0005200441

表中、「−−−」は、測定を行なっていないことを意味する。
以上の結果から、実施例1〜6で得られた電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色粒子の平均粒径(メジアン径)はサブミクロンオーダーであった。比較例1〜3で得られた電気泳動性着色粒子分散液中での電気泳動性着色の平均粒径がミクロンオーダーであるのに比べると、分散安定性に優れていることが分かる。
[実施例7]
(電気泳動表示素子の作製)
実施例1で得られた電気泳動性着色粒子分散液(シアン)1g、および実施例2で得られた電気泳動性着色粒子分散液(マゼンタ)1g、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)2g、および白色粒子として酸化チタン粉末(平均粒径10μm)0.5gを混合して、着色粒子および白色粒子の混合分散液を調製した。
一方、第1電極として縦×横×厚さ40mm×30mm×1.1mmのITOガラス基板を導電膜面が上面になるように置き、この上にスペーサーとして中央を10mm×10mmの正方形に切り抜いた縦×横×厚さ30mm×30mm×0.5mmのシリコーンゴム製シート)を載せ、中央の正方形の空隙に前記の混合分散液を入れ、この上から第2電極として縦×横×厚さ40mm×30mm×1.1mmのITOガラス基板を、ITO膜面が下面になるように置き、上下からクリップを用いて圧着して密封し、電気泳動表示素子を作製した。
上記で作製した電気泳動表示素子を用いて、第2電極側が正極となるように両電極間に500Vの直流電圧を印加した。分散液中の2種の着色粒子は、電圧印加により全て下面の第1電極側に移動し、表示素子の上面は白色を呈した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に100Vの直流電圧を印加したところ、マゼンタの粒子のみが第2電極側に移動し、表示素子の上面は赤紫色に変化した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に500Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子が第2電極側に移動し、マゼンタの粒子と混色を形成して、表示素子の上面は青紫色に変化した。
次に、第2電極が正極になるように、両電極間に100Vの直流電圧を印加したところ、マゼンタの粒子のみが第1電極側へ移動し、シアンの粒子のみが表示素子の上面に残留して青色に変化した。
[実施例8]
(電気泳動表示素子の作製)
実施例4で得られた電気泳動性着色粒子分散液(シアン)1g、実施例2で得られた電気泳動性着色粒子分散液(マゼンタ)1g、実施例4で得られた電気泳動性着色粒子分散液(イエロー)1g、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)3g、および白色粒子として酸化チタン粉末(平均粒径10μm)0.75gを混合して、着色粒子および白色粒子の混合分散液を調製した。
一方、第1電極として縦×横×厚さ40mm×30mm×1.1mmのITOガラス基板を導電膜面が上面になるように置き、この上にスペーサーとして中央を10mm×10mmの正方形に切り抜いた縦×横×厚さ30mm×30mm×0.5mmのシリコーンゴム製シートを載せ、中央の正方形の空隙に前記の混合分散液を入れ、この上から第2電極として縦×横×厚さ40mm×30mm×1.1mmのITOガラス基板を、ITO膜面が下面になるように置き、上下からクリップを用いて圧着して密封し、電気泳動表示素子を作製した。
上記で作製した電気泳動表示素子を用いて、第2電極側が正極となるように両電極間に500Vの直流電圧を印加した。分散液中の2種の着色粒子は、電圧印加により全て下面の第1電極側に移動し、表示素子の上面は白色を呈した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に50Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子のみが第2電極側に移動し、表示素子の上面は青色に変化した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に150Vの直流電圧を印加したところ、マゼンタの粒子が第2電極側に移動し、シアンの粒子と混色を形成して、表示素子の上面は青紫色に変化した。
次に、第2電極が正極になるように、両電極間に50Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子のみが第1電極側へ移動し、マゼンタの粒子のみが表示素子の上面に残留して赤紫色に変化した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に500Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子とイエローの粒子が第2電極側に移動し、シアンの粒子とマゼンタの粒子とイエローの粒子とが混色を形成して、表示素子の上面は黒色に変化した。
次に、第2電極が正極になるように、両電極間に50Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子のみが第1電極側へ移動し、マゼンタの粒子とイエローの粒子のみが表示素子の上面に残留して混色を形成して橙色に変化した。
次に、第2電極が正極になるように、両電極間に150Vの直流電圧を印加したところ、マゼンタの粒子のみが第1電極側へ移動し、イエローの粒子のみが表示素子の上面に残留して黄色に変化した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に50Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子のみが第2電極側に移動し、イエローの粒子と混色を形成して、表示素子の上面は緑色に変化した。
[比較例4]
(電気泳動表示素子の作製)
比較例1で得られた電気泳動性着色粒子分散液(シアン)、および比較例2で得られた電気泳動性着色粒子分散液(マゼンタ)を用いた以外は、実施例8と同様にして電気泳動表示素子を作製した。
上記で作製した電気泳動表示素子を用いて、第2電極側が正極となるように両電極間に500Vの直流電圧を印加した。分散液中のシアン粒子の一部、およびマゼンタ粒子の大部分は電圧印加により第1電極側に移動したが、その他の着色粒子は表示素子の上面に取り残され、青紫色を呈した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に100Vの直流電圧を印加したが、表示素子の色に大きな変化は見られなかった。
次に、第1電極が正極になるように両電極間に500Vの直流電圧を印加したところ、下面に残されていた着色粒子の一部が第2電極側に移動し、表示素子の上面は、わずかに赤の強い紫色に変化したが、明瞭な変化は見られなかった。
次に、第2電極が正極になるように両電極間に100Vの直流電圧を印加したが、表示素子の色に大きな変化は見られなかった。
第4実施の形態に係る画像表示装置の概略構成図である。 印加する電圧と粒子の移動量(表示濃度)との関係を模式的に示す線図である。 画像表示媒体の基板間へ印加する電圧態様と、粒子の移動態様との関係を模式的に示す説明図である。
符号の説明
10 画像表示装置
12 画像表示媒体
16 電圧印加部
20 表示基板
22 背面基板
24 間隙部材
34 粒子群
34C シアン粒子群
34Y イエロー粒子群
34M マゼンタ粒子群
36 絶縁性粒子
38 支持基板
40 表面電極
42 表面層
44 支持基板
46 背面電極
48 表面層
50 分散媒

Claims (10)

  1. 下記一般式(I)で表されるシラン化合物、下記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物、および下記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体、の反応により表面処理された有機顔料であることを特徴とする電気泳動性着色粒子。
    一般式(I): R−SiX
    〔一般式(I)中、Rは、フッ素原子含有のアルキル基、フッ素原子含有のアリール基またはフッ素原子含有のアラルキル基を表し、Xはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表す。〕
    一般式(II): CH=CRCOO(CHSiY
    〔一般式(II)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Yはメトキシ基またはエトキシ基を表し、nは1以上20以下の整数を表す。〕
    一般式(III): CH=CH−(A)−SiZ
    〔一般式(III)中、Aは2価の脂肪族残基または芳香族残基を表し、Aで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。Zはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表し、mは0または1を表す。〕
    一般式(IV): CH=CRCOOR
    〔一般式(IV)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。Rはアルキル基またはアラルキル基を表し、Rで表されるこれらの置換基は更に置換基を有していてもよい。〕
    一般式(V): CH=CH−R
    〔一般式(V)中、Rはアリール基または複素環基を表し、Rで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。〕
  2. 前記表面処理では、少なくとも、前記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物により表面処理した後に、前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体によって表面処理されてなることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動性着色粒子。
  3. 前記有機顔料が、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、およびアゾ系顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気泳動性着色粒子。
  4. 有機顔料を、下記一般式(I)で表されるシラン化合物、下記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物、および下記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体、の反応により表面処理する電気泳動性着色粒子の製造方法であり、
    少なくとも、前記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物により表面処理した後に、前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体によって表面処理することを特徴とする電気泳動性着色粒子の製造方法。
    一般式(I): R−SiX
    〔一般式(I)中、Rは、フッ素原子含有のアルキル基、フッ素原子含有のアリール基またはフッ素原子含有のアラルキル基を表し、Xはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表す。〕
    一般式(II): CH=CRCOO(CHSiY
    〔一般式(II)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Yはメトキシ基またはエトキシ基を表し、nは1以上20以下の整数を表す。〕
    一般式(III): CH=CH−(A)−SiZ
    〔一般式(III)中、Aは2価の脂肪族残基または芳香族残基を表し、Aで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。Zはメトキシ基、エトキシ基または塩素原子を表し、mは0または1を表す。〕
    一般式(IV): CH=CRCOOR
    〔一般式(IV)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。Rはアルキル基またはアラルキル基を表し、Rで表されるこれらの置換基は更に置換基を有していてもよい。〕
    一般式(V): CH=CH−R
    〔一般式(V)中、Rはアリール基または複素環基を表し、Rで表されるこれらの置換基は、更に置換基を有していてもよい。〕
  5. 前記一般式(I)で表されるシラン化合物による表面処理が、
    (1)前記一般式(II)または一般式(III)で表される重合性基を有するシラン化合物による表面処理と同時、
    (2)前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体による表面処理と同時、
    (3)前記一般式(IV)または一般式(V)で表される重合性単量体による表面処理の後、
    のうち少なくとも1つを満たすように行なわれることを特徴とする請求項4に記載の電気泳動性着色粒子の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電気泳動性着色粒子が、透光性を有する分散媒に分散されてなることを特徴とする電気泳動性着色粒子分散液。
  7. 対向して配置された、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
    前記一対の基板の間に注入された請求項6に記載の電気泳動性着色粒子分散液と、
    を備えることを特徴とする画像表示媒体。
  8. 前記電気泳動性着色粒子分散液は、複数種類の電気泳動性着色粒子群を含有し、
    それぞれの前記電気泳動性着色粒子群は、電界に応じて移動するために必要な電圧の絶対値が互いに異なり、且つ互いに異なる発色性を呈することを特徴とする請求項7に記載の画像表示媒体。
  9. それぞれの前記電気泳動性着色粒子群は、電界に応じて移動するために必要な電圧範囲を有し、且つ互いに前記電圧範囲が異なることを特徴とする請求項8に記載の画像表示媒体。
  10. 請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の画像表示媒体と、
    前記画像表示媒体の前記一対の基板間に、電圧を印加する電圧印加手段と、
    を有することを特徴とする画像表示装置。
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