JP2011053539A - 電気泳動粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 - Google Patents

電気泳動粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】分散媒中で高い分散安定性を実現した電気泳動粒子を提供すること。
【解決手段】電気泳動粒子は、有機顔料と、有機顔料の表面に付着した重合体と、有する。そして、当該重合体が、下記一般式(I)で表されるシラン化合物と、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体の少なくとも1種と、下記一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体の少なくとも1種と、の重合体である。
・一般式(I):CF(CF(CH−SiX
・一般式(II):CH=CRCOOR
・一般式(III):CH=CH−A
・一般式(IV):(CH=CRCOO)
・一般式(V):(CH=CH)
【選択図】図1

Description

本発明は、 電気泳動粒子分散液、表示媒体、及び表示装置に関するものである。
画像維持性(所謂メモリー性)を有するディスプレイとして電気泳動表示媒体が盛んに研究されている。本表示方式では、液体中に帯電した電気泳動粒子(電気泳動粒子)を用いて、電場付与によって泳動粒子をセル内(二枚の電極基板を重ねてその間に電気泳動材料を分散媒と共に封入した構成)の視野面及び背面へ交互に移動させることによって表示が行なわれる。
泳動粒子の分散性と帯電性を改善する方法としては、例えば、顔料粒子に該顔料の1重量%以上15重量%以下の重合体を化学的に結合させるか、或いはその周りに架橋させる方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)
また、泳動粒子表面にポリマーのグラフト鎖が形成された電気泳動粒子が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、(a)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又はスチレン誘導体、(b)ラジカル重合性基含有ポリシロキサンマクロモノマー、(c)ラジカル重合性基含有アルコキシシランとの共重合によって得られるケイ素含有樹脂と、(d)テトラアルコキシシランを共加水分解して得られるケイ素含有化合物からなる微粒子が、電気泳動粒子として開示されている(例えば、特許文献3参照。)
また、泳動粒子表面を含フッ素化(メタ)アクリレート重合体で被覆した電気泳動表示素子に用いられる帯電泳動粒子(例えば、特許文献4参照。)や、末端にフルオロ基を有するモノマーと末端に炭素数8以上のアルキル基を有するモノマーとの共重合体によって被覆され、ζ電位値が−50mV以下である電気泳動粒子(例えば、特許文献5)なども開示されている。
また、粒子分散剤を用いて固体粒子を該非極性溶媒中に分散させ、非極性溶媒に可溶なモノマーを加えて重合反応を行い、生成されたポリマーを前記固体粒子表面にヘテロ凝集させることを特徴とする複合粒子の製造方法(例えば、特許文献6参照)が開示されている。
特表2004−526210号公報 特開平5−173193号公報 特開2005−309363号公報 特開2005−352423号公報 特開2006−18026号公報 特開2005−265938号公報
本発明の課題は、下記特定の重合体が有機顔料に付着していない電気泳動粒子に比べ、分散媒中で高い分散安定性を実現した電気泳動粒子を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
有機顔料と、
前記有機顔料の表面に付着し、下記一般式(I)で表されるシラン化合物と、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体の少なくとも1種と、下記一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体の少なくとも1種の重合体と、
を有する電気泳動粒子。
・一般式(I):CF(CF(CH−SiX
〔一般式(I)中、mは、1以上20以下の整数を表す。nは、0以上5以下の整数を表す。Xは、メトキシ基、エトキシ基、又は塩素原子を表す。〕
・一般式(II):CH=CRCOOR
〔一般式(II)中、Rは、水素原子、又はメチル基を表す。Rは、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。Rで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
・一般式(III):CH=CH−A
〔一般式(III)中、Aは、アリール基を表す。Aで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
・一般式(IV):(CH=CRCOO)
〔一般式(IV)中、pは、2又は3の整数を表す。Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、2価若しくは3価の脂肪族炭化水素基、又は2価若しくは3価の芳香族炭化水素基を表す。Rで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
・一般式(V):(CH=CH)
〔一般式(V)中、Aは、2価の芳香族炭化水素基を表す。Aで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
請求項2に係る発明は、
前記重合体が、前記一般式(I)で表されるシラン化合物と、前記一般式(II)で表される重合性単量体と、前記一般式(IV)で表される多官能重合性単量体と、の重合体である請求項1に記載の電気泳動粒子。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は2に記載の電気泳動粒子と、
前記電気泳動粒子を分散させる分散媒と、
を備える電気泳動粒子分散液。
請求項4に係る発明は、
少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
前記一対の基板間に封入された、請求項3に記載の電気泳動粒子分散液と、
を備えたことを特徴とする表示媒体。
請求項5に係る発明は、
少なくとも一方が透光性を有する一対の電極と、
前記一対の電極間に設けられた、請求項3に記載の電気泳動粒子分散液を有する領域と、
を備えたことを特徴とする表示媒体。
請求項6に係る発明は、
請求項4又は5に記載の表示媒体と、
前記表示媒体の前記一対の基板間又は前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、
を備えた表示装置。
請求項1及び2に係る発明によれば、特定の重合体が有機顔料に付着していない電気泳動粒子に比べ、分散媒中で高い分散安定性が実現される。
請求項3、4、5、及び6に係る発明によれば、特定の重合体が有機顔料に付着していない電気泳動粒子を適用した場合に比べ、繰り返し表示による表示劣化が抑制される。
本実施形態に係る表示装置の概略構成図である。 本実施形態に係る表示装置の表示媒体の基板間に電圧を印加したときの粒子群の移動態様を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(電気泳動粒子)
本実施形態に係る電気泳動粒子は、有機顔料と、有機顔料の表面に付着した重合体と、有する。そして、当該重合体が、下記一般式(I)で表されるシラン化合物と、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体の少なくとも1種と、下記一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体の少なくとも1種と、の重合体である。
・一般式(I):CF(CF(CH−SiX
〔一般式(I)中、mは、1以上20以下の整数を表す。nは、0以上5以下の整数を表す。Xは、メトキシ基、エトキシ基、又は塩素原子を表す。〕
・一般式(II):CH=CRCOOR
〔一般式(II)中、Rは、水素原子、又はメチル基を表す。Rは、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。Rで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
・一般式(III):CH=CH−A
〔一般式(III)中、Aは、アリール基を表す。Aで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
・一般式(IV):(CH=CRCOO)
〔一般式(IV)中、pは、2又は3の整数を表す。Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、2価若しくは3価の脂肪族炭化水素基、又は2価若しくは3価の芳香族炭化水素基を表す。Rで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
・一般式(V):(CH=CH)
〔一般式(V)中、Aは、2価の芳香族炭化水素基を表す。Aで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
本実施形態に係る電気泳動粒子は、有機顔料の表面を、上記分子中にフッ素を有するシラン化合物(一般式(I)で表されるシラン化合物)と、一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体と、一般式(IV)又は一般式(V)で表される多官能重合性単量体との反応で形成される重合体(高分子化合物)で修飾したものである。なお、重合体(高分子化合物)は、有機顔料の表面と化学的に結合して修飾(付着)していてもよいし、物理的に修飾(付着)していてもよい。
上記重合体(高分子化合物)が有機顔料の表面に修飾(付着)した電気泳動粒子は、分散媒中で高い分散安定性が実現される。特に、非極性溶媒中(例えばシリコーンオイル)に、サブミクロン以下の粒径で、高い分散安定性が得られる。
これは、上記重合体は、上記分子中にフッ素を有するシラン化合物(一般式(I)で表されるシラン化合物)に由来する部位が外側に配向して、有機顔料の表面に修飾(付着)し易いと推測されるためである。
そして、当該電気泳動粒子を適用した電気泳動粒子分散液、表示媒体や表示装置は、繰り返し表示による表示劣化が抑制される。
また、上記重合体(高分子化合物)が有機顔料の表面に修飾(付着)した電気泳動粒子は、当該粒子の帯電性も制御し易い。
そして、当該電気泳動粒子を適用した電気泳動粒子分散液、表示媒体や表示装置は、一画素多色表示が実現され易くなる。
以下、各成分について説明する。
まず、重合体(高分子化合物)について説明する。
重合体は、下記一般式(I)で表されるシラン化合物と、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体の少なくとも1種と、下記一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体の少なくとも1種と、の重合体である。
特に、重合体としては、前記一般式(I)で表されるシラン化合物と、前記一般式(II)で表される重合性単量体と、前記一般式(IV)で表される多官能重合性単量体と、の重合体であることがよい。
ここで、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体は、1種又は2種以上の単量体を用いて上記重合体としてもよいし、これら2種以上の単量体を重合させた重合体を用いて上記重合体としてもよい。
同様に、下記一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体は、1種又は2種以上の単量体を用いて上記重合体としてもよいし、これら2種以上の単量体を重合させた重合体を用いて上記重合体としてもよい。
重合体において、下記一般式(I)で表されるシラン化合物に由来する構造と、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体の少なくとも1種に由来する構造との比率は、1:10乃至1:1000の範囲であることがよい。
また、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体の少なくとも1種に由来する構造と、下記一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体の少なくとも1種に由来する構造と、の比率は、20:1乃至1:1の範囲であることがよい。
重合体の有機顔料の表面への付着量としては、例えば0.1重量部以上10重量部以下であることがよい。
また、重合体を有機顔料の表面へ付着(修飾)させる手法としては、例えば、
1)一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体、又は一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体の少なくとも1成分として顔料親和性の重合性単量体を用いて、顔料表面に重合体を析出させる手法、
2)ビニルシラン類あるいは4−ビニルアニリン等を顔料表面に反応させた後、一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体、及び一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体をグラフト重合させる手法、
等が挙げられる。
なお、重合体において、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体と共に、
上記一般式(II)又は(III)で表される重合性単量体は、他の重合体単量体を併用してもよい。同様に、上記一般式(IV)又は(V)で表される多官能重合性単量体は、他の多官能重合性単量体と併用してもよい。
以下、各単量体について詳細に説明する。
−一般式(I)で表されるシラン化合物−
一般式(I):CF3(CF2m(CH2−SiX
〔一般式(I)中、mは、1以上20以下の整数を表す。nは、0以上5以下の整数を表す。Xは、メトキシ基、エトキシ基、又は塩素原子を表す。〕
一般式(I)中、mは、1以上8以下の整数を表すことがよい。nは、0以上2以下の整数を表すことがよい。
一般式(I)中、Xは、シラン化合物の反応性等を考慮すると、メトキシ基又はエトキシ基であることがよい。
以下、一般式(I)で表されるシラン化合物の具体例を以下に挙げるが、下記の具体例に限定されない。
一般式(I)で表されるシラン化合物の具体的としては、例えば、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシランが挙げられる。
一般式(I)で表されるシラン化合物の中でも、シラン化合物の反応性等を考慮すると、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシランなどが好ましく、より好ましくは、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシランである。
−一般式(II)で表される重合性単量体−
・一般式(II):CH=CRCOOR
〔一般式(II)中、Rは、水素原子、又はメチル基を表す。Rは、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。Rで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
一般式(II)中、Rを表すアルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基のいずれであってもよく、炭素数1以上20以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数1以上10以下のアルキル基であることがより好ましい。
を表すアルキル基として具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
一般式(II)中、Rを表すアリール基としては、炭素数6以上20以下のアリール基であることが好ましく、炭素数6以上10以下のアリール基であることがより好ましい。
を表すアリール基として具体的には、例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
一般式(II)中、Rが表すアラルキル基としては、炭素数7以上20以下のアラルキル基であることが好ましく、炭素数7以上12以下のアラルキル基であることがより好ましい。
が表すアラルキル基として具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等が挙げられる。
一般式(II)中、Rを表す基に置換される置換基としては、例えば、水酸基、アルコキシ基、置換されていてもよいアミノ基、四級アンモニウム基、フッ素原子、塩素原子、オルガノシロキサン残基等が挙げられる。
一般式(II)で表される重合性単量体の具体例を以下に挙げるが、このような具体例化合物に限定されない。
一般式(II)で表される重合性単量体の具体例としては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、(3−メタクリルオキシプロピル)ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
−一般式(III)で表される重合性単量体−
・一般式(III):CH=CH−A
〔一般式(III)中、Aは、アリール基を表す。Aで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
一般式(III)中、Aを表すアリール基としては、炭素数6以上20以下のアリール基であることが好ましく、炭素数6以上10以下のアリール基であることがより好ましい。
を表すアリール基として具体的には、例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
一般式(III)中、Aを表す基に置換される置換基としては、例えば、水酸基、アルコキシ基、置換されていてもよいアミノ基、四級アンモニウム基、フッ素原子、塩素原子、オルガノシロキサン残基等が挙げられる。
一般式(III)で表される重合性単量体の具体例を以下に挙げるが、このような具体例化合物に限定されない。
一般式(III)で表される重合性単量体の具体例としては、例えば、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−クロロメチルスチレン、4−フルオロスチレン、4−ブロモスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレンが挙げられる。
−一般式(IV)で表される多官能重合性単量体−
・一般式(IV):(CH=CRCOO)
〔一般式(IV)中、pは、2又は3の整数を表す。Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、2価若しくは3価の脂肪族炭化水素基、又は2価若しくは3価の芳香族炭化水素基を表す。Rで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
一般式(IV)中、pは2が好ましい。
一般式(IV)中、Rは、メチル基が好ましい。
一般式(IV)中、Rを表す2価又は3価の脂肪族炭化水素基としては、直鎖状、分岐状、環状の脂肪族炭化水素基のいずれであってもよく、炭素数1以上20以下の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、炭素数1以上10以下の脂肪族炭化水素基であることがより好ましい。
を表す2価又は3価の脂肪族炭化水素基として具体的には、例えば、エチレン基、1,3−ブチレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレンン基、1,6−ヘキシレン基、1,9−ノニレン基、1,10−デシレン基、CCH(CH−)等が挙げられる。
一般式(IV)中、Rを表す2価又は3価の芳香族炭化水素基としては、炭素数6以上20以下である芳香族炭化水素基であることが好ましく、炭素数6以上10以下である芳香族炭化水素基がより好ましい。
を表す2価3価の芳香族炭化水素基として具体的には、例えば、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,5−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基等が挙げられる。また、Rを表す3価の芳香族炭化水素基として具体的には、例えば、ベンゼン−1,2,4−トリイル基、ベンゼン−1,3,5−トリイル基等が挙げられる。
一般式(IV)で表される多官能重合性単量体の具体例を以下に挙げるが、このような具体例化合物に限定されない。
一般式(IV)で表される多官能重合性単量体の具体例としては、例えば、 エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリメタクリレートが挙げられる。
−一般式(V)で表される多官能重合性単量体−
・一般式(V):(CH=CH)
〔一般式(V)中、Aは、2価の芳香族炭化水素基を表す。Aで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
一般式(V)中、Aを表す2価の芳香族炭化水素基としては、炭素数6以上20以下である芳香族炭化水素基ことが好ましく、炭素数6以上10以下である芳香族炭化水素基がより好ましい。
を表す2価の芳香族炭化水素基として具体的には、例えば、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,5−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基等が挙げられる。
一般式(V)で表される多官能重合性単量体の具体例を以下に挙げるが、このような具体例化合物に限定されない。
一般式(V)で表される多官能重合性単量体の具体例としては、例えば、1,3−ジビニルベンゼン、1,4−ジビニルベンゼン、1,8−ジビニルナフタレンが挙げられる。
次に、有機顔料について説明する。
有機顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、イソシンドリノン系顔料、アゾ系顔料、ポリ縮合アゾ系顔料、金属錯体アゾ系顔料、ピランスロン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、等の有機顔料の粒子が挙げられる。
有機顔料として好ましくは、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、アゾ系顔料である。
なお、シアン色としてフタロシアニン系顔料、マゼンタ色としてキナクリドン系顔料、イエロー色としてアゾ系顔料を適用することが好ましく、表面処理が効率よく行なわれる観点からは、フタロシアニン系顔料が更に好ましい。
有機顔料として具体的には、例えば、ジスアゾイエロー、縮合アゾイエロー、ローダミン6Gレーキ、アントラキノニルレッド、ペリレンレッド、ペリレンマルーン、キナクリドンマルーン、キナクリドンスカーレッド、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、ローダミンBレーキ、ジオキサジンバイオレット、ナフトールバイオレット、等が挙られる。
有機顔料(その粒子)の平均粒径は、10nm以上1000nm以下であることが好ましく、50nm以上500μm以下であることがより好ましく、100nm以上300μm以下であることが更に好ましい。
有機顔料の上記平均粒径は、レーザー散乱法によって測定した値をいう。
次に、本実施形態に係る電気泳動粒子の他の配合材料について説明する。
本実施形態に係る電気泳動粒子には、有機顔料の以外に配合材料を含有してもよい。
他の配合材料としては、例えば、得られる電気泳動粒子の帯電量を調整する目的で、帯電制御剤が挙げられる。電制御剤としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが挙げられる。なお、なお、本実施形態では、帯電性制御剤を用いなくとも、帯電量が制御された電気泳動粒子が得られるが、例えば、帯電特性の調整等を目的して用いてよい。
(電気泳動粒子分散液)
本実施形態に係る電気泳動粒子分散液は、上記実施形態に係る電気泳動粒子と、電気泳動粒子を分散させる分散媒と、を備える。
分散媒としては、絶縁性液体であることがよい。なお、絶縁性とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。以下同様である。
上記絶縁性液体として具体的には、トリデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、ケロセン、パラフィン、イソパラフィン、鉱物油、シリコーンオイルなどや、それらの混合物が挙げられる。
上記絶縁性液体の中でも、安全性、環境に対する負荷等の観点から、シリコーンオイルがよい。
シリコーンオイルとして具体的には、例えば、シロキサン結合に炭化水素基が結合したシリコーンオイル(例えば、ジメチルシリコーンオイル、ジエチルシリコーンオイル、メチルエチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル等)、変性シリコーンオイル(例えば、フッ素変性シリコーンオイル、アミン変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイルなど)が挙げられる。
これらシリコーンオイルの中も、安全性が高く、化学的に安定で長期の信頼性が良く、且つ電気抵抗率が高いといった観点から、ジメチルシリコーンオイルが特に望ましい。
シリコーンオイルの粘度は、温度20℃の環境下において、0.1mPa・s以上20mPa・s以下であることが望ましく、より望ましくは0.1mPa・s以上2mPa・s以下である。粘度を上記範囲とすることで、電気泳動粒子の移動速度、すなわち、表示速度の向上が図れる。なお、この粘度の測定には、東京計器製B−8L型粘度計を用いる。
本実施形態に係る電気泳動粒子分散液において、電気泳動粒子の含有量は、所望の色相が得られる濃度であれば特に制限されるものではないが、一般的には、0.01質量%以上10質量%以下であり、0.1質量%以上5質量%以下で含有させることが、素子中での発色性、分散安定性の維持等の観点からよい。
本実施形態に係る電気泳動粒子分散液には、その他の配合材料を含有させもよい。
他の配合材料としては、例えば、得られる電気泳動粒子の表面に付着させる目的で、外添剤が挙げられる。外添剤の色は、電気泳動粒子の色に影響を与えないように、透明であることがよい。なお、透明とは、可視光線透過率が50%以上であることを意味する。
外添剤としては、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、アルミナのような金属酸化物等の無機粒子が挙げられる。外添剤は、粒子の帯電性、流動性、及び環境依存性等を調整するために、これらをカップリング剤やシリコーンオイルで表面処理してもよい。
外添剤の一次粒子は、一般的には5nm以上100nm以下であり、好ましくは10nm以上50nm以下であるが、これに限定されない。
外添剤と電気泳動粒子の配合比は、電気泳動粒子の粒径と外添剤の粒径の兼ね合いから適宜調整される。例えば、一般的には、外添剤の量は、電気泳動粒子100質量部に対して、0.01質量部以上3質量部以下、より好ましくは0.05質量部以上1質量部以下である。
本実施形態に係る電気泳動粒子分散液には、必要に応じて、酸、アルカリ、塩、分散安定剤、酸化防止や紫外線吸収などを目的とした安定剤、抗菌剤、防腐剤などを添加してもよい。
本実施形態に係る電気泳動粒子分散液には、帯電制御剤を添加してもよい。帯電制御剤としては、例えば、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、金属石鹸、アルキルリン酸エステル類、コハク酸イミド類等が挙げられる。
本実施形態に係る電気泳動粒子分散液には、必要に応じて、例えば、溶媒(必要に応じて乳化剤を含む溶媒)で希釈したり、添加剤(例えば乳化剤)を添加してもよい。
本実施形態に係る電気泳動粒子分散液は、電気泳動方式の表示媒体、電気泳動方式の調光媒体(調光素子)、液体現像方式電子写真システムの液体トナーなどに利用される。なお、電気泳動方式の表示媒体、電気泳動方式の調光媒体(調光素子)としては、公知である電極(基板)面の対向方向に粒子群を移動させる方式、それとは異なり電極(基板)面に沿った方向に移動させる方式(いわゆるインプレーン型素子)、又はこれらを組み合わせたハイブリッド素子がある。
なお、本実施形態に係る電気泳動粒子分散液において、電気泳動粒子として色や帯電極性の異なる複数種の粒子を混合して使用すれば、カラー表示が実現される。
(表示媒体、表示装置)
以下、実施形態に係る表示媒体、及び表示装置の一例について説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置の概略構成図である。図2は、本実施形態に係る表示装置の表示媒体の基板間に電圧を印加したときの粒子群の移動態様を模式的に示す説明図である。
本実施形態に係る表示装置10は、その表示媒体12の分散媒50と粒子群34と線状高分子(不図示)とを含む粒子分散液として、上記本実施形態に係る電気泳動粒子分散液を適用する形態である。つまり、粒子群34として上記本実施形態に係る電気泳動粒子の群を適用した形態である。
本実施形態に係る表示装置10は、図1に示すように、表示媒体12と、表示媒体12に電圧を印加する電圧印加部16と、制御部18と、を含んで構成されている。
表示媒体12は、画像表示面とされる表示基板20、表示基板20に間隙をもって対向する背面基板22、これらの基板間を特定間隔に保持すると共に、表示基板20と背面基板22との基板間を複数のセルに区画する間隙部材24、各セル内に封入された粒子群34とは異なる光学的反射特性を有する反射粒子群36を含んで構成されている。
上記セルとは、表示基板20と、背面基板22と、間隙部材24と、によって囲まれた領域を示している。このセル中には、分散媒50が封入されている。粒子群34は、複数の粒子から構成されており、この分散媒50中に分散され、セル内に形成された電界強度に応じて表示基板20と背面基板22との基板間を反射粒子群36の間隙を通じて移動する。
なお、この表示媒体12に画像を表示したときの各画素に対応するように間隙部材24を設け、各画素に対応するようにセルを形成することで、表示媒体12を、画素毎の表示を行うように構成してもよい。
また、本実施形態では、説明を簡易化するために、1つのセルに注目した図を用いて本実施形態を説明する。以下、各構成について詳細に説明する。
まず、一対の基板について説明する。表示基板20は、支持基板38上に、表面電極40及び表面層42を順に積層した構成となっている。背面基板22は、支持基板44上に、背面電極46及び表面層48を積層した構成となっている。
表示基板20、又は表示基板20と背面基板22との双方は、透光性を有している。ここで、本実施形態における透光性とは、可視光の透過率が60%以上であることを示している。
支持基板38及び支持基板44の材料としては、ガラスや、プラスチック、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂等が挙げられる。
表面電極40及び背面電極46の材料としては、インジウム、スズ、カドミウム、アンチモン等の酸化物、ITO等の複合酸化物、金、銀、銅、ニッケル等の金属、ポリピロールやポリチオフェン等の有機材料等が挙げられる。表面電極40及び背面電極46は、これらの単層膜、混合膜又は複合膜のいずれであってもよい。表面電極40及び背面電極46の厚さは、例えば、100Å以上2000Å以下であることがよい。背面電極46及び表面電極40は、例えば、マトリックス状、又はストライプ状に形成されていてもよい。
また、表面電極40を支持基板38に埋め込んでもよい。また、背面電極46を支持基板44に埋め込んでもよい。この場合、支持基板38及び支持基板44の材料を粒子群34の各粒子の組成等に応じて選択する。
なお、背面電極46及び表面電極40各々を表示基板20及び背面基板22と分離させ、表示媒体12の外部に配置してもよい。
なお、上記では、表示基板20と背面基板22の双方に電極(表面電極40及び背面電極46)を備える場合を説明したが、何れか一方にだけ設けるようにして、アクティブマトリクス駆動させるようにしてもよい。
また、アクティブマトリックス駆動を実施するために、支持基板38及び支持基板44は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)を備えていてもよい。TFTは表示基板ではなく背面基板22に備えることがよい。
次に、表面層について説明する。表面層42及び表面層48は、表面電極40及び背面電極46各々上に形成されている。表面層42及び表面層48を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ、ポリイソシアネート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、共重合ナイロン、紫外線硬化アクリル樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
表面層42及び表面層48は、上記樹脂と電荷輸送物質を含んで構成されていてもよく、電荷輸送性を有する自己支持性の樹脂を含んで構成されてもよい。
次に、間隙部材について説明する。表示基板20と背面基板22との基板間の隙を保持するための間隙部材24は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、光硬化樹脂、ゴム、金属等で構成される。
間隙部材24は表示基板20及び背面基板22の何れか一方と一体化されてもよい。この場合には、支持基板38又は支持基板44をエッチングするエッチング処理、レーザー加工処理、予め作製した型を使用してプレス加工処理又は印刷処理等を行うことによって作製する。
この場合、間隙部材24は、表示基板20側、背面基板22側のいずれか、又は双方に作製する。
間隙部材24は有色でも無色でもよいが、無色透明であることがよく、その場合には、例えば、ポリスチレンやポリエステルやアクリルなどの透明樹脂等で構成される。
また、粒子状の間隙部材24もまた透明であることが望ましく、ポリスチレン、ポリエステル又はアクリル等の透明樹脂粒子の他、ガラス粒子も使用される。
なお、「透明」とは、可視光に対して、透過率60%以上有することを示している。
次に、反射粒子群について説明する。反射粒子群36は、粒子群34とは異なる光学的反射特性を有する反射粒子から構成され、粒子群34とは異なる色を表示する反射部材として機能するものである。そして、表示基板20と背面基板22との基板間の移動を阻害することなく、移動させる空隙部材としての機能も有している。すなわち、反射粒子群36の間隙を通って、背面基板22側から表示基板20側、又は表示基板20側から背面基板22側へ粒子群34の各粒子は移動される。この反射粒子群子36の色としては、例えば、背景色となるように白色又は黒色を選択することがよいが、その他の色であってもよい。また、反射粒子群36は、帯電されていない粒子群(つまり電界に応じて移動しない粒子郡)であってもよいし、帯電されている粒子群(電界に応じて移動する粒子郡)であってもよい。なお、本実施形態では、反射粒子群36は、帯電されていない粒子群で、白色である場合を説明するが、これに限定されることはない。
反射粒子群36の粒子は、例えば、白色顔料(例えば酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜鉛など)を、樹脂(例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ホルムアルデヒド縮合物等)に分散した粒子が挙げられる。また、反射粒子群36の粒子として、白色以外の粒子を適用する場合、例えば、所望の色の顔料、あるいは染料を内包した前記した樹脂粒子を使用してもよい。顔料や染料は、例えばRGBやYMC色であれば、印刷インキやカラートナーに使用されている一般的な顔料又は染料が挙げられる。
反射粒子群36を基板間へ封入するには、例えば、インクジェット法などにより行う。また、反射粒子群36を固定化する場合、例えば、反射粒子群36を封入した後、加熱(及び必要があれば加圧)して、反射粒子群36の粒子群表層を溶かすことで、粒子間隙を維持させつつ行われる。
表示媒体12における上記セルの大きさとしては、表示媒体12の解像度と密接な関係にあり、セルが小さいほど高解像度な画像を表示する表示媒体12を作製することができ、通常、表示媒体12の表示基板20の板面方向の長さが10μm以上1mm以下程度である。
上記表示基板20及び背面基板22を、間隙部材24を介して互いに固定するには、ボルトとナットの組み合わせ、クランプ、クリップ、基板固定用の枠等の固定手段を使用する。また、接着剤、熱溶融、超音波接合等の固定手段も使用してもよい。
このように構成される表示媒体12は、例えば、画像の保存及び書換えがなされる掲示板、回覧版、電子黒板、広告、看板、点滅標識、電子ペーパー、電子新聞、電子書籍、及び複写機・プリンタと共用するドキュメントシート等に使用する。
上記に示したように、本実施形態に係る表示装置10は、表示媒体12と、表示媒体12に電圧を印加する電圧印加部16と、制御部18とを含んで構成されている(図1参照)。
電圧印加部16は、表面電極40及び背面電極46に電気的に接続されている。なお、本実施形態では、表面電極40及び背面電極46の双方が、電圧印加部16に電気的に接続されている場合を説明するが、表面電極40及び背面電極46の一方が、接地されており、他方が電圧印加部16に接続された構成であってもよい。
電圧印加部16は、制御部18に信号授受されるように接続されている。
制御部18は、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)と、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、装置全体を制御する制御プログラム等の各種プログラムが予め記憶されたROM(Read Only Memory)と、を含むマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。
電圧印加部16は、表面電極40及び背面電極46に電圧を印加するための電圧印加装置であり、制御部18の制御に応じた電圧を表面電極40及び背面電極46間に印加する。
次に、表示装置10の作用を説明する。この作用は制御部18の動作に従って説明する。
ここで、表示媒体12に封入されている粒子群34が正極性に帯電されている場合を説明する。また、分散媒50は透明であり、反射粒子群36が白色であるものとして説明する。すなわち、本実施形態では、表示媒体12は、粒子群34の移動によって、その呈する色を表示し、その背景色として反射粒子群36による白色を表示する場合を説明する。
なお、下記動作は、説明上、粒子群34が背面基板22側へ付着した状態からの動作について説明する。
まず、電圧を、特定時間、表面電極40が負極となり背面電極46が正極となるように印加することを示す動作信号を、電圧印加部16へ出力する。図2(A)に示す状態から、電極間に印加する電圧を上昇させ、表面電極40が負極で且つ濃度変動が終了する閾値電圧以上の電圧が印加されると、粒子群34の凝集力が低減された状態で、正極に帯電している粒子群34を構成する粒子が表示基板20側へと移動して、表示基板20に至る(図2(B)参照)。
そして、電極間への印加を終了すると、粒子群34が表面基板20側で拘束され、粒子群34の呈する色が、反射粒子群36の色としての白色を背景色とし表示基板20側から視認される表示媒体12の色として視認される。
次に、表面電極40と背面電極46との電極間に、電圧を、特定時間、表面電極40が正極となり背面電極46が負極となるように印加することを示す動作信号を、電圧印加部16へ出力する。電極間に印加する電圧を上昇させ、表面電極40が正極で且つ濃度変動が終了する閾値電圧以上の電圧が印加されると、粒子群34の凝集力が低減された状態で、正極に帯電している粒子群34を構成する粒子が背面基板22側へと移動して、背面基板22に至る(図2(A)参照)。
そして、電極間への印加を終了すると、粒子群34が背面基板22側で拘束される一方で、反射粒子群36の色としての白色が、表示基板20側から視認される表示媒体12の色として視認される。なお、粒子群34は、反射粒子群36に隠蔽され、視認され難くなる。
ここで、電極間への電圧印加時間は、動作中の電圧印加における電圧印加時間を示す情報として、予め制御部18内の図示を省略するROM等のメモリ等に記憶しておけばよい。そして、処理実行のときに、この電圧印加時間を示す情報を読み取るようにすればよい。
このように、本実施形態に係る表示装置10では、粒子群34が表示基板20又は背面基板22に到達して、付着・凝集することで表示が行われる。
なお、上記本実施形態に係る表示媒体12及び表示装置10では、表示基板20に表面電極40、背面基板22に背面電極46を設けて当該電極間(即ち基板間)に電圧を印加して、当該基板間を粒子群34を移動させて表示させる形態を説明したがこれに限られず、例えば、表示基板20に表面電極40を設ける一方で、間隙部材に電極を設けて、当該電極間に電圧を印加して、表示基板20と間隙部材との間を粒子群34を移動させて表示させる形態であってもよい。
また、上記本実施形態に係る表示媒体12及び表示装置10では、粒子群34として1種類(1色)の粒子群を適用した形態を説明したが、これに限られず、2種類(2色)以上の粒子群を適用した形態であってもよい。
以下、本発明を、実施例を挙げて、さらに具体的に説明する。
[実施例1]
(電気泳動粒子分散液(シアン粒子分散液)の製造)
フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)1.0g、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.1g、及びシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)25gを、ガラスビーズ(1mmΦ)40gとともに試料瓶(50ml)に入れ、ペイントシェーカーを用いて、2時間分散処理を行った。
得られたスラリーをシリコーンオイル100gで希釈して、温度計、攪拌機、還流管、及び窒素導入管を付けた四つ口フラスコ(200ml)に入れ、メチルメタクリレート4.0g、N,N−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート0.5g、エチレングリコールジメタクリレート0.5g、2,2‘−アゾビス(イソブチリロニトリル)(AIBN)0.03gを加え、窒素気流中、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、シリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)50gに再分散し、電気泳動粒子分散液を得た。
この電気泳動粒子分散液中での電気泳動粒子の粒度分布を、レーザー散乱法(堀場製作所製LA−300)により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.25μmであった。
上記電気泳動粒子分散液を光学測定用セル(ポリスチレン製、12.5×12.5×45mm)に入れ、この中に2枚の銅製電極を、厚さ1mmのガラス板をスペーサーとして対向して設置した。両電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、電気泳動粒子は負極側に移動した。
この電気泳動粒子の移動速度を、顕微鏡(キーエンス社製VHX−100)による動画解析によって測定したところ、0.8mm/sであった。
[実施例2]
(電気泳動粒子分散液(マゼンタ粒子分散液)の製造)
キナクリドンマゼンタ(ピグメントレッド122)1.0g、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.1g、及びシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)25gを、ガラスビーズ(1mmΦ)40gとともに試料瓶(50ml)に入れ、ペイントシェーカーを用いて、2時間分散処理を行った。得られたスラリーをシリコーンオイル100gで希釈して、温度計、攪拌機、還流管、及び窒素導入管を付けた四つ口フラスコ(200ml)に入れ、メチルメタクリレート4.5g、エチレングリコールジメタクリレート0.5g、トリヘキシルアミン0.5g、2,2‘−アゾビス(イソブチリロニトリル)(AIBN)0.03gを加え、窒素気流中、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、シリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)50gに再分散し、電気泳動粒子分散液を得た。
この電気泳動粒子分散液中での電気泳動粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.45μmであった。
この電気泳動粒子分散液を、実施例1と同様にして光学測定用セル中、電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、粒子は負極側に移動した。
また、この電気泳動粒子分散液における電気泳動粒子の移動速度(電極間電圧300V、1000V)を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
[実施例3]
(電気泳動粒子分散液(シアン粒子分散液)の製造)
フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)1.0g、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.1g、及びシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)25gを、ガラスビーズ(1mmΦ)40gとともに試料瓶(50ml)に入れ、ペイントシェーカーを用いて、2時間分散処理を行った。
得られたスラリーをシリコーンオイル100gで希釈して、温度計、攪拌機、還流管、及び窒素導入管を付けた四つ口フラスコ(200ml)に入れ、2−エチルヘキシルメタクリレート4.0g、N,N−(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート0.5g、エチレングリコールジメタクリレート0.5g、2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)(AIBN)0.03gを加え、窒素気流中、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、シリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)50gに再分散し、電気泳動粒子分散液を得た。
この電気泳動粒子分散液中での電気泳動粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.25μmであった。
この電気泳動粒子分散液を、実施例1と同様にして光学測定用セル中、電極間に300Vの直流電圧を印加したところ、粒子は負極側に移動した。
また、この電気泳動粒子分散液における電気泳動粒子の移動速度(電極間電圧100V、300V)を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
[実施例4]
(電気泳動粒子分散液(マゼンタ)の製造)
ピグメントイエロー74 1.0g、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン0.1g、及びシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)25gを、ガラスビーズ(1mmΦ)40gとともに試料瓶(50ml)に入れ、ペイントシェーカーを用いて、2時間分散処理を行った。得られたスラリーをシリコーンオイル100gで希釈して、温度計、攪拌機、還流管、及び窒素導入管を付けた四つ口フラスコ(200ml)に入れ、メチルメタクリレート4.5g、エチレングリコールジメタクリレート0.5g、トリヘキシルアミン0.5g、2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)(AIBN)0.03gを加え、窒素気流中、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、シリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)50gに再分散し、電気泳動粒子分散液を得た。
この電気泳動粒子分散液中での電気泳動粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.6μmであった。
この電気泳動粒子分散液を、実施例1と同様にして光学測定用セル中、電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、粒子は負極側に移動した。
また、この電気泳動粒子分散液における電気泳動粒子の移動速度(電極間電圧300V、1000V)を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す
[実施例5]
(電気泳動粒子分散液(マゼンタ粒子分散液)の製造)
キナクリドンマゼンタ(ピグメントレッド122)1.0g、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン0.1g、及びシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)25gを、ガラスビーズ(1mmΦ)40gとともに試料瓶(50ml)に入れ、ペイントシェーカーを用いて、2時間分散処理を行った。得られたスラリーをシリコーンオイル100gで希釈して、温度計、攪拌機、還流管、及び窒素導入管を付けた四つ口フラスコ(200ml)に入れ、2,2,2−トリフルオロメチルメタクリレート4.5g、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート0.5g、トリヘキシルアミン0.5g、2,2‘−アゾビス(イソブチリロニトリル)(AIBN)0.03gを加え、窒素気流中、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、シリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)50gに再分散し、電気泳動粒子分散液を得た。
この電気泳動粒子分散液中での電気泳動粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.4μmであった。
この電気泳動粒子分散液を、実施例1と同様にして光学測定用セル中、電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、粒子は負極側に移動した。
また、この電気泳動粒子分散液における電気泳動粒子の移動速度(電極間電圧300V、1000V)を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す
[実施例6]
(電気泳動粒子分散液(シアン粒子分散液)の製造)
フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)1.0g、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン0.1g、及びシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)25gを、ガラスビーズ(1mmΦ)40gとともに試料瓶(50ml)に入れ、ペイントシェーカーを用いて、2時間分散処理を行った。
得られたスラリーをシリコーンオイル100gで希釈して、温度計、攪拌機、還流管、及び窒素導入管を付けた四つ口フラスコ(200ml)に入れ、t−ブチルメタクリレート2.0g、スチレン2.5g、1,4−ジビニルベンゼン0.5g、2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)(AIBN)0.03gを加え、窒素気流中、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、シリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)50gに再分散し、電気泳動粒子分散液を得た。
この電気泳動粒子分散液中での電気泳動粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)0.5μmであった。
この電気泳動粒子分散液を、実施例1と同様にして光学測定用セル中、電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、粒子は負極側に移動した。
また、この電気泳動粒子分散液における電気泳動粒子の移動速度(電極間電圧300V、1000V)を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す
[比較例1]
(電気泳動粒子分散液(シアン粒子分散液)の製造)
フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3)1.0g、及びシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)25gを、ガラスビーズ(1mmΦ)40gとともに試料瓶(50ml)に入れ、ペイントシェーカーを用いて、2時間分散処理を行った。
得られたスラリーをシリコーンオイル100gで希釈して、温度計、攪拌機、還流管、及び窒素導入管を付けた四つ口フラスコ(200ml)に入れ、メチルメタクリレート4.0g、N,N−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート0.5g、エチレングリコールジメタクリレート0.5g、2,2‘−アゾビス(イソブチリロニトリル)(AIBN)0.03gを加え、窒素気流中、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、シリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)50gに再分散し、電気泳動粒子分散液を得た。
この電気泳動粒子分散液中での電気泳動粒子の粒度分布を、レーザー散乱法(堀場製作所製LA−300)により測定したところ、平均粒径(メジアン径)6.0μmであった。
この電気泳動粒子分散液を、実施例1と同様にして光学測定用セル中、電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、粒子は負極側に移動した。
また、この電気泳動粒子分散液における電気泳動粒子の移動速度(電極間電圧300V、1000V)を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
[比較例2]
(電気泳動粒子分散液(マゼンタ粒子分散液)の製造)
キナクリドンマゼンタ(ピグメントレッド122)1.0g、及びシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)25gを、ガラスビーズ(1mmΦ)40gとともに試料瓶(50ml)に入れ、ペイントシェーカーを用いて、2時間分散処理を行った。
得られたスラリーをシリコーンオイル100gで希釈して、温度計、攪拌機、還流管、及び窒素導入管を付けた四つ口フラスコ(200ml)に入れ、メチルメタクリレート4.5g、メタクリル酸0.1g、エチレングリコールジメタクリレート0.5g、トリヘキシルアミン0.5g、2,2’−アゾビス(イソブチリロニトリル)(AIBN)0.03gを加え、窒素気流中、80℃で5時間攪拌を続けた。
放冷後、遠心沈降により溶媒を除去し、トルエンで繰り返し洗浄した後、シリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)50gに再分散し、電気泳動粒子分散液を得た。
電気泳動粒子分散液中の電気泳動粒子の粒度分布を、レーザー散乱法により測定したところ、平均粒径(メジアン径)15μmであった。
この電気泳動粒子分散液を、実施例1と同様にして光学測定用セル中、電極間に1000Vの直流電圧を印加したところ、粒子は負極側に移動した。
また、この電気泳動粒子分散液における電気泳動粒子の移動速度(電極間電圧300V、1000V)を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2011053539
表中、「−−−」は、測定を行なっていないことを意味する。
以上の結果から、実施例1〜6で得られた電気泳動粒子分散液中での電気泳動粒子の平均粒径(メジアン径)はサブミクロンオーダーであった。比較例1及び2で得られた電気泳動粒子分散液中での電気泳動性着色の平均粒径がミクロンオーダーであるのに比べると、分散安定性に優れていることがわかる。
[実施例7]
(電気泳動表示素子の作製)
実施例1で得られた電気泳動粒子分散液(シアン)1g、及び実施例2で得られた電気泳動粒子分散液(マゼンタ)1g、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)2g、及び白色粒子として酸化チタン粉末(平均粒径10μm)0.5gを混合して、2種の電気泳動粒子及び白色粒子の混合分散液を調製した。
一方、第1電極として縦×横×厚さ40mm×30mm×1.1mmのITOガラス基板を導電膜面が上面になるように置き、この上にスペーサーとして中央を10mm×10mmの正方形に切り抜いた縦×横×厚さ30mm×30mm×0.5mmのシリコーンゴム製シート)を載せ、中央の正方形の空隙に前記の混合分散液を入れ、この上から第2電極として縦×横×厚さ40mm×30mm×1.1mmのITOガラス基板を、ITO膜面が下面になるように置き、上下からクリップを用いて圧着して密封し、電気泳動表示素子を作製した。
上記で作製した電気泳動表示素子を用いて、第2電極側が正極となるように両電極間に500Vの直流電圧を印加した。分散液中の2種の着色粒子は、電圧印加により全て下面の第1電極側に移動し、表示素子の上面は白色を呈した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に100Vの直流電圧を印加したところ、マゼンタの粒子のみが第2電極側に移動し、表示素子の上面は赤紫色に変化した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に500Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子が第2電極側に移動し、マゼンタの粒子と混色を形成して、表示素子の上面は青紫色に変化した。
次に、第2電極が正極になるように、両電極間に100Vの直流電圧を印加したところ、マゼンタの粒子のみが第1電極側へ移動し、シアンの粒子のみが表示素子の上面に残留して青色に変化した。
[実施例8]
(電気泳動表示素子の作製)
実施例3で得られた電気泳動粒子分散液(シアン)1g、実施例5で得られた電気泳動粒子分散液(マゼンタ)1g、実施例4で得られた電気泳動粒子分散液(イエロー)1g、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KF96L−2cs、信越化学工業社製)3g、及び白色粒子として酸化チタン粉末(平均粒径10μm)0.75gを混合して、2種の電気泳動粒子及び白色粒子の混合分散液を調製した。
一方、第1電極として縦×横×厚さ40mm×30mm×1.1mmのITOガラス基板を導電膜面が上面になるように置き、この上にスペーサーとして中央を10mm×10mmの正方形に切り抜いた縦×横×厚さ30mm×30mm×0.5mmのシリコーンゴム製シートを載せ、中央の正方形の空隙に前記の混合分散液を入れ、この上から第2電極として縦×横×厚さ40mm×30mm×1.1mmのITOガラス基板を、ITO膜面が下面になるように置き、上下からクリップを用いて圧着して密封し、電気泳動表示素子を作製した。
上記で作製した電気泳動表示素子を用いて、第2電極側が正極となるように両電極間に500Vの直流電圧を印加した。分散液中の2種の着色粒子は、電圧印加により全て下面の第1電極側に移動し、表示素子の上面は白色を呈した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に50Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子のみが第2電極側に移動し、表示素子の上面は青色に変化した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に150Vの直流電圧を印加したところ、マゼンタの粒子が第2電極側に移動し、シアンの粒子と混色を形成して、表示素子の上面は青紫色に変化した。
次に、第2電極が正極になるように、両電極間に50Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子のみが第1電極側へ移動し、マゼンタの粒子のみが表示素子の上面に残留して赤紫色に変化した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に500Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子とイエローの粒子が第2電極側に移動し、シアンの粒子とマゼンタの粒子とイエローの粒子とが混色を形成して、表示素子の上面は黒色に変化した。
次に、第2電極が正極になるように、両電極間に50Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子のみが第1電極側へ移動し、マゼンタの粒子とイエローの粒子のみが表示素子の上面に残留して混色を形成して橙色に変化した。
次に、第2電極が正極になるように、両電極間に150Vの直流電圧を印加したところ、マゼンタの粒子のみが第1電極側へ移動し、イエローの粒子のみが表示素子の上面に残留して黄色に変化した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に50Vの直流電圧を印加したところ、シアンの粒子のみが第2電極側に移動し、イエローの粒子と混色を形成して、表示素子の上面は緑色に変化した。
[比較例3]
(電気泳動表示素子の作製)
比較例1で得られた電気泳動粒子分散液(シアン)、及び比較例2で得られた電気泳動粒子分散液(マゼンタ)を用いた以外は、実施例7と同様にして電気泳動表示素子を作製した。
上記で作製した電気泳動表示素子を用いて、第2電極側が正極となるように両電極間に500Vの直流電圧を印加した。分散液中のシアン粒子及びマゼンタ粒子の一部は電圧印加により第1電極側に移動したが、その他の着色粒子は表示素子の上面に取り残され、紫色を呈した。
次に、第1電極が正極になるように、両電極間に100Vの直流電圧を印加したが、表示素子の色に大きな変化は見られなかった。
次に、第1電極が正極になるように両電極間に500Vの直流電圧を印加したところ、下面に残されていた着色粒子の一部が第2電極側に移動し、表示素子の上面は、わずかに赤の強い紫色に変化したが、明瞭な変化は見られなかった。
次に、第2電極が正極になるように両電極間に100Vの直流電圧を印加したが、表示素子の色に大きな変化は見られなかった。
10 表示装置、12 表示媒体、16 電圧印加部、18 制御部、20 表示基板、22 背面基板、24 間隙部材、34 粒子群、36 反射粒子群、38、44 支持基板、40 表面電極、42、48 表面層、46 背面電極、50 分散媒

Claims (6)

  1. 有機顔料と、
    前記有機顔料の表面に付着し、下記一般式(I)で表されるシラン化合物と、下記一般式(II)及び一般式(III)で表される重合性単量体の少なくとも1種と、下記一般式(IV)及び一般式(V)で表される多官能重合性単量体の少なくとも1種の重合体と、
    を有する電気泳動粒子。
    ・一般式(I):CF(CF(CH−SiX
    〔一般式(I)中、mは、1以上20以下の整数を表す。nは、0以上5以下の整数を表す。Xは、メトキシ基、エトキシ基、又は塩素原子を表す。〕
    ・一般式(II):CH=CRCOOR
    〔一般式(II)中、Rは、水素原子、又はメチル基を表す。Rは、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。Rで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
    ・一般式(III):CH=CH−A
    〔一般式(III)中、Aは、アリール基を表す。Aで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
    ・一般式(IV):(CH=CRCOO)
    〔一般式(IV)中、pは、2又は3の整数を表す。Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、2価若しくは3価の脂肪族炭化水素基、又は2価若しくは3価の芳香族炭化水素基を表す。Rで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
    ・一般式(V):(CH=CH)
    〔一般式(V)中、Aは、2価の芳香族炭化水素基を表す。Aで表される基は置換基で置換されていてもよい。〕
  2. 前記重合体が、前記一般式(I)で表されるシラン化合物と、前記一般式(II)で表される重合性単量体と、前記一般式(IV)で表される多官能重合性単量体と、の重合体である請求項1に記載の電気泳動粒子。
  3. 請求項1又は2に記載の電気泳動粒子と、
    前記電気泳動粒子を分散させる分散媒と、
    を備える電気泳動粒子分散液。
  4. 少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
    前記一対の基板間に封入された、請求項3に記載の電気泳動粒子分散液と、
    を備えたことを特徴とする表示媒体。
  5. 少なくとも一方が透光性を有する一対の電極と、
    前記一対の電極間に設けられた、請求項3に記載の電気泳動粒子分散液を有する領域と、
    を備えたことを特徴とする表示媒体。
  6. 請求項4又は5に記載の表示媒体と、
    前記表示媒体の前記一対の基板間又は前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    を備えた表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103226276A (zh) * 2012-01-27 2013-07-31 精工爱普生株式会社 电泳粒子、电泳粒子的制造方法、电泳分散液、电泳片、电泳装置和电子设备
JP2014021176A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Seiko Epson Corp 電気泳動材料、電気泳動表示装置、及び電子機器
CN104136552A (zh) * 2011-10-10 2014-11-05 阿肯马法国公司 通过在有机介质中的聚合反应封装无机颜料的方法

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