JP2005140835A - 電気泳動表示用分散液 - Google Patents

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Abstract

【課題】
分散安定性が高く、かつ電気泳動性の高い電気泳動表示用分散液を提供する。また、経時安定性に優れており、長時間経っても高い分散安定性と電気泳動性の経時安定性を得ることができる電気泳動表示用分散液を提供する。
【解決手段】
溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、該分散剤が親水性であるAブロックと、疎水性であるBブロックとからなるブロック共重合体であることを特徴とする電気泳動表示用分散液、及びそれを用いた電気泳動表示用粒子、電気泳動表示装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、顔料等の着色粒子を含有する分散媒体に電界を印加することによって分散媒体中の着色粒子の移動により視認状態を変化させ得る電気泳動表示用分散液及びその分散液を利用した電気泳動表示装置部材並びに電気泳動表示装置に関するものである。
従来、電気泳動効果を利用した電気泳動表示装置が多く提案されてきているが、それらは、通常少なくとも一方が透明な2枚の基板の片面側に電極を設けた一対の表示用基材をスペーサーを介して対向配置した空間に着色粒子を分散させた分散液を封入し、その電極間に電界を印加することにより着色粒子を移動させて画像を形成させ、所望の画像を表示させるものである。このような電気泳動表示装置においては、電界の印加方向を制御することにより着色粒子、例えば顔料粒子の極性に応じて透明電極側に移動・離反させて所望の表示を行う。従って、顔料粒子は長期間、分散安定性がよく、低電圧で電気泳動することが課題となる。
分散安定性の改善方法として、特許文献1には、顔料粒子の表面をエチレン系共重合体で被覆すること、特許文献2には顔料粒子の表面をポリヒドロキシアルカノエートで被覆されることが提案されている。しかしながら、微細な個々の顔料粒子を樹脂で被覆するのは困難であり、該処理のための製造プロセスが長かったりと工業的に不利であった。また、特許文献3には、顔料分散剤として、高分子量の界面活性剤を系中に添加して顔料の分散安定性を改善することも提案されているが未だ十分とは言えない。
また、特許文献4には、分散液中にアクリル系モノマーを重合させたランダム共重合体を含有する顔料粒子成分と炭化水素溶媒と相溶性のある重合体を含有することで、分散安定性を改善することが提案されている。しかしながら、該発明では1000Vという高電圧でないと電気泳動が不可能であるという問題点があった。
特開昭62−183439号公報 特開2003−15168号公報 特開2001−125147号公報 特開2002−241624号公報
本発明の目的は、上記の様な問題点を解決し、経時分散安定性が良好で、簡単な製造プロセスで製造でき、かつ低電圧でも電気泳動可能な電気泳動表示用分散液を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討の結果、親水性のAブロックと、疎水性のBブロックを分散剤として使用することにより上記問題点を解決し、経時分散安定性が良好で、簡単な製造プロセスで製造でき、かつ低電圧でも電気泳動可能な電気泳動表示用分散液を提供することが出来ることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、該分散剤が親水性であるAブロックと、疎水性であるBブロックとからなるブロック共重合体であることを特徴とする電気泳動表示用分散液、及びそれを用いた電気泳動表示用粒子、電気泳動表示装置に存する。
本発明によれば経時分散安定性が良好で、簡単な製造プロセスで製造でき、かつ低電圧でも電気泳動可能な電気泳動表示用分散液を提供することができる。この電気泳動表示用分散液は、長時間経っても高い分散性と電気泳動性を安定して得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、該分散剤が親水性を有するAブロックと、疎水性を有するBブロックとからなるブロック共重合体であることを特徴とする電気泳動表示用分散液に関する。本発明の特徴である分散剤は、親水性部分と疎水性部分を有することから、顔料表面の官能基に応じて顔料表面に吸着しやすい部分、吸着しにくい部分が存在し、顔料に吸着しにくい部分との親和性の高い溶剤種を組み合わせることで、ブロック共重合体が効率よく、規則的に顔料表面に吸着し、かつ、溶剤との親和性が保たれるため、顔料粒子等が分散安定性を極めて良好に設計することができる。
本発明においては、親水性を有する部分と、疎水性を有する部分がブロックとして存在することが重要である。ブロック共重合体の少なくとも一部は顔料に吸着していることが好ましく、ブロックとして存在することにより吸着点が固まって存在し顔料と強く吸着することができると考えられる。ランダム共重合体、グラフト共重合体の場合も吸着はするものの、その吸着点が疎らに存在することから時間が経過すると脱着しやすく分散安定性を保ちにくいと考えられる。すなわち、本発明は、分散剤がブロック共重合体であることにより、上記の様に時間をおいても顔料によく吸着しているため分散安定性を保つことが出来るものと考えられる。
更に、本発明は高い電気泳動性を有する。本発明で使用する分散剤がブロック共重合体であるため、上述のように顔料との吸着点がブロックで存在し、かつそのブロックが適当な距離をおいて存在するため分散が安定すると共に、顔料粒子が移動しやすく電気泳動性が高くなると考えられる。
親水性を有するAブロックと疎水性を有するBブロックはそれぞれ親水性、疎水性を有するもの、例えば親水基を有するもの、有さないもの等であって、分散剤として使用可能なものであればよい。
本発明では、該Aブロックがアミノ基、アンモニウム塩基或いはその共役塩基を有するもの、該Bブロックがアミノ基、アンモニウム塩基及びその共役塩基のいずれも有さないものとからなるブロック共重合体を使用することが良好な電気泳動性、分散安定性を得る上で好ましい。上記アミノ基或いはアンモニウム塩基或いはその共役塩基は、直接主鎖に結合していても良いが、2価の連結基を介して主鎖に結合していても良い。また、本発明の特徴とするブロック共重合体は、Aブロック−Bブロック共重合体及び/又はBブロック−Aブロック−Bブロック共重合体であることが良好な電気泳動性、分散安定性を得る上で好ましい。
該アミノ基或いはアンモニウム塩基或いはその共役塩基としては、好ましくはそれぞれ2置換アミノ基或いは4級アンモニウム塩基である。2置換アミノ基は−N+、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基
を表し、R1、R2及びR3のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成していてもよ
い。Y-は対アニオンを表す。)で表されるものが好ましく、最も好ましくは前記の4級
アンモニウム塩基である。
−N+123において、R1、R2及びR3のうち2つ以上が互いに結合して形成する
環状構造としては、例えば5〜7員環の含窒素複素環単環又はこれらが2個縮合してなる縮合環が挙げられる。該含窒素複素環は芳香性を有さないものが好ましく、飽和環であればより好ましい。具体的には、例えば下記のものが挙げられる。
Figure 2005140835
これらの環状構造は、さらに置換基を有していてもよい。
−N+123におけるR1〜R3として、より好ましいものは、置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基である。
Aブロックは、特に下記一般式(I)で表される部分構造を含有するものが好ましい。
Figure 2005140835
(式中、R1、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、又は置換されていてもよい環状若
しくは鎖状の炭化水素基を表し、R1、R2及びR3のうち2つ以上が互いに結合して環状
構造を形成していてもよい。R4は水素原子又はアルキル基(アルキル基の中ではメチル
基が好ましい)を表す。Xは2価の連結基を表し、Y-は対アニオンを表す。)
上記一般式(I)における−N+123は4級アンモニウム塩基の構造として前述したものと同義であり、好ましいものも同様である。
上記一般式(I)において、2価の連結基Xとしては、例えば、炭素数1〜10のアルキレン基、アリーレン基、−CONH−R7−基、−COO−R8−基(但し、R7及びR8は、各々独立に直接結合、炭素数1〜10のアルキレン基、又は炭素数1〜10のエーテル基(−R’−O−R”−:R’及びR”は、各々独立にアルキレン基)である)等が挙げられ、好ましくは−COO−R8−基である。
また、対アニオンのY-としては、Cl-、Br-、I-、ClO4 -、BF4 -、CH3CO
-、PF6 -等が挙げられる。
上記の如き特定の4級アンモニウム塩基を含有する部分構造は、1つのAブロック中に2種以上含有されていてもよい。その場合、2種以上の4級アンモニウム塩基含有部分構
造は、該Aブロック中においてランダム共重合又はブロック共重合のいずれの態様で含有されていてもよい。また、該4級アンモニウム塩基を含有しない部分構造が、Aブロック中に含まれていてもよく、該部分構造の例としては、後述の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造等が挙げられる。かかる4級アンモニウム塩基を含まない部分構造の、Aブロック中の含有量は、好ましくは0重量%以上、50重量%以下、より好ましくは20重量%以下であるが、係る4級アンモニウム塩基非含有部分構造はAブロック中に含まれないことが最も好ましい。
一方、ブロック共重合体を構成する疎水性を有するBブロックとしては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチルアクリル酸グリシジル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、
(メタ)アクリル酸クロライドなどの(メタ)アクリル酸塩系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系モノマー、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、N−メタクリロイルモルホリン、
などのコモノマーを共重合させたポリマー構造が挙げられる。
Bブロックは、特に下記一般式(II)で表される、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造であることが好ましい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリレート」等は、「アクリル又はメタクリル」、「アクリレート又はメタクリレート」等を意味するものとし、例えば「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸又はメタクリル酸」を意味するものとする。
Figure 2005140835
(式中、R5は水素原子又はアルキル基(アルキル基の中では好ましくはメチル基)を表
す。R6は置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していても
よいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)
上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造は、1つのBブロック中に2種以上含有されていてもよい。もちろん該Bブロックは、更にこれら以外の部分構造を含有していてもよい。2種以上のモノマー由来の部分構造が、Bブロック中に存在する場合、各部分構造は該Bブロック中においてランダム共重合又はブロック共重合のいずれの態様で含有されていてもよい。Bブロック中に上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造以外の部分構成を含有する場合、当該(メタ)アクリル酸エステル系モノマー以外の部分構造の、Bブロック中の含有量は、好ましくは下限値として0重量%以上、上限値として50重量%以下、より好ましくは20重量%以下であるが、かかる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー以外の部分構造はBブロック中に含まれないことが最も好ましい。
本発明では、上記のようなAブロック、Bブロックが挙げられるが、特に好ましいAブロック、Bブロックの組合せは、Aブロックとして上記一般式(I)で表される4級アンモニウム塩基の部分構造を含有するものと、Bブロックとして上記一般式(II)で表される(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の部分構造を有するものとの組合せであり、最も好ましくは、メタクリル酸由来の側鎖に下記構造の4級アンモニウム塩基を有するモノマー由来のブロック構造単位のAブロックと、メタクリル酸エステル由来のブロック構造単位のBブロックを有するAブロック−Bブロック共重合体である。
Figure 2005140835
本発明で用いる分散剤は、このようなAブロックとBブロックとからなる、Aブロック−Bブロック又はBブロック−Aブロック−Bブロック共重合型化合物であることが好ましいが、このようなブロック共重合体は、例えば以下に示すリビング重合法にて調製される。
リビング重合法にはアニオンリビング重合法、カチオンリビング重合法、ラジカルリビング重合法がある。アニオンリビング重合法は、重合活性種がアニオンであり、例えば下記スキームで示される。
Figure 2005140835
ラジカルリビング重合法は重合活性種がラジカルであり、例えば下記スキームで示される。
Figure 2005140835
なお、本発明で用いる分散剤を合成するに際しては、特開平9−62002号公報や、P.Lutz, P.Masson et al, Polym. Bull. 12, 79 (1984), B.C.Anderson, G.D.Andrews et
al, Macromolecules, 14, 1601(1981), K.Hatada, K.Ute,etal, Polym. J. 17, 977(1985), 18, 1037(1986), 右手浩一、畑田耕一、高分子加工、36, 366(1987),東村敏延、沢本光男、高分子論文集、46, 189(1989), M.Kuroki, T.Aida, J. Am. Chem. Sic, 109, 4737(1987)、相田卓三、井上祥平、有機合成化学、43, 300(1985), D.Y.Sogoh, W.R.Hertler et al, Macromolecules,20, 1473(1987)などに記載の公知の方法を採用することができる。
本発明で用いる分散剤がAブロック−Bブロック共重合体であっても、Bブロック−Aブロック−Bブロック共重合体であっても、その共重合体を構成するAブロック/Bブロック比(重量比)は好ましくは1/99以上、特に5/95以上、好ましくは80/20以下、特に60/40以下であることが好ましく、この範囲外では、良好な分散性を示すことができない場合がある。
また、このブロック共重合体の酸価は、該酸価の元となる酸性基の有無及び種類にもよるが、一般に低い方が好ましく、通常10mg−KOH/g以下であり、その分子量は、ポリスチレン換算の重量平均で下限値として1000以上、上限値として100,000以下の範囲が好ましい。ブロック共重合体の分子量が1000未満であると分散安定性が低下し、100,000を超えると顔料分散液の粘度が上昇して好ましくない。
本発明の特徴とする分散剤は、顔料100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上(固形分換算)、更に好ましくは0.1重量部以上、最も好ましくは1重量部以上であり、好ましくは500重量部以下、更に好ましくは300重量部以下、最も好ましくは100重量部以下を含む。分散剤の含有量が多すぎると、性能が飽和するにも関わらずブロック共重合体は高価であることからコストが高くなり工業的に不利である。反対に、含有量が少なすぎると粒子の分散安定性が低下してしまうという欠点がある。
また、本発明の性能を損なわない範囲で、顔料粒子の表面電荷量を制御したり、分散性を高める目的で、慣用的に用いられる各種の分散剤を添加して用いることができる。これらの補助成分としては、アクリル系高分子分散剤、ウレタン系高分子分散剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、保護コロイド剤等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明で使用される溶剤(分散媒)としては電気絶縁性のものが使用され、好ましくは、低い粘性(5センチストークス(「cst」)未満)、低い毒性および環境影響、高い沸点(100℃より高い)を有するものである。
本発明の電気泳動表示方法、電気泳動表示用液及び電気泳動表示用粒子において用いることのできる分散媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、フェニルキシリルエタン、ジイソプロピルナフタレン、ナフテン系炭化水素等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ドデシルベンゼン、シクロヘキサン、ケロシン、パラフィン系炭化水素等の脂肪族炭化水素類、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ジクロロメタン、臭化エチル等のハロゲン化炭化水素類、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)ポリマー(Halogenated hydroca
rbon Inc.,River Edge,NJ)、Galden(登録商標)(Ausimont,Morristown,Nj、パーフルオロ化エーテル)、またはDupont(Wilmington、DE)社製のKrytox(登録商標)等のハロゲン含有オリゴマー、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリシクロヘキシル等のリン酸エステル類、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ジシクロヘキシル等のフタル酸エステル類、オレイン酸ブチル、ジエチレングリコールジベンゾエート、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、トリメリット酸トリオクチル、クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸オクチル、マレイン酸ジブチル、酢酸エチル等のカルボン酸エステル類が挙げられる。
また、エステル系溶剤である、例えば、アルキレングリコールアルキルエーテルのエステル化物、脂肪族カルボン酸エステル、脂肪族アルコキシカルボン酸エステル等が好適に用いられる。アルキレングリコールアルキルエーテルのエステル化物を構成するアルキレングリコールアルキルエーテルは、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数2以上、10以下、好ましくは炭素数2以上、3以下のアルキレングリコールのモノ、ジ、又はトリアルキレングリコールのモノ又はジアルキルエーテルが挙げられ、アルキル基は炭素数1以上、10以下,好ましくは炭素数1以上、4以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。
具体的には、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールジメチルエーテル,エチレングリコールジエチルエーテル,エチレングリコールモノプロピルエーテル,エチレングリコールモノイソプロピルエーテル,エチレングリコールジプロピルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル,エチレングリコールモノイソブチルエーテル,エチレングリコールジブチルエーテル,エチレングリコールイソアミルエーテル,エチレングリコールモノヘキシルエーテル,エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル,メトキシエトキシエタノール,エチレングリコールモノアリルエーテル等のエチレングリコールエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル,ジエチレングリコールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル,ジエチレングリコールジメチルエーテル,ジエチレングリコールジエチルエーテル,ジエチレングリコールジブチルエーテル,ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル,ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル等のジエチレングリコールエーテル類;トリエチレングリコールモノエチルエーテル,トリエチレングリコールモノメチルエーテル,トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル,トリエチレングリコールモノブチルエーテル,トリエチレングリコールジメチルエーテル等のトリエチレングリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル,プロピレングリコールモノエチルエーテル,プロピレングリコールモノプロピルエーテル,プロピレングリコールモノブチルエーテル,ブトキシプロパノール等のプロピレングリコールエーテル類;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル,ジプロピレングリコールモノエチルエーテル,ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル,ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のジプロピレングリコールエーテル類;トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のトリプロピレングリコールエーテル類が挙げられる。
また、グリコールエーテルのエステル化物としては、上記グリコールエーテルの脂肪族カルボン酸とのエステル化物が挙げられ、脂肪族カルボン酸としては、該カルボン酸のアルキル鎖が直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜4のカルボン酸が挙げられるが、酢酸によりアセテート化したものが好ましい。代表的なものとしては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート,エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート,エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート,ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート,ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアルキレート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアルキレートが挙げられる。これらのうち、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。
また、鎖状炭酸エステル、例えば、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸メチルフェニル等の鎖状炭酸エステル、環状炭酸エステル、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、2,3−ジメチル炭酸エチレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、2−ビニル炭酸エチレン等の環状炭酸エステル等の炭酸エステル、ラクトン、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のカルボン酸エステルも挙げられる。
また、イソプロピルビフェニル、イソアミルビフェニル、塩素化パラフィン、ジイソプロピルナフタレン、1,1−ジトリルエタン、1,2−ジトリルエタン、2,4−ジター
シャリアミノフェノール、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ターシャリオクチルアニリン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記列挙した溶剤はそれぞれ単独で、又は2種類以上を混合して用いることができる。
本発明の分散液に使用される顔料粒子としての顔料は特に制限されず、電気泳動用表示分散液に従来使用されている各種顔料粒子から、適宜選定して使用することが出来る。顔料粒子は、電荷を有している顔料、電荷を付与することができる顔料、あるいはまた全く電荷を持たない(つまり電気泳動しない)顔料のいずれをも使用することができ、たとえば、一般の顔料、レーキ顔料、樹脂で被覆された顔料等が挙げられる。これらの顔料は有機物質であっても無機物質であってもよいし、光吸収性であっても光放射性であってもよく、又光散乱性であっても光反射性であってもよい。また、顔料の選定は、分散液に使用する溶剤(分散媒)に対し難溶ないし不溶である組み合わせのものを選定することが必要である。
本発明に使用される顔料としては、白色、黒色、シアン色、マゼンタ色、黄色などの所望の表示色に応じた公知の顔料から選ばれる。具体的には、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、などの金属酸化物;カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、チタンブラック等の黒色の着色剤:フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等のシアン色着色剤;ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等のマゼンタ色着色剤;クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等の黄色着色剤などが挙げられる。これらの顔料は、単独あるいは混合したものを用いることができる。また、米国特許第6,300,932号明細書に記載の各種着色顔料を使用することも可能である。
また、上記顔料を樹脂と複合化した複合化粒子も使用することが出来る。具体的には、例えば顔料粒子の周りを樹脂で被覆してカプセル化したものでもよいし、微細顔料粒子を樹脂中に均一に分散させたものを所望の粒子径に粉砕して用いてもよい。複合化するのに用いることができる樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フェノール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(Du Pont (社)Elvax resins )
、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体 (Du pont(社)製Nucrel Resins, Dow Chemical(社)製Primacor Resins)、アクリル系共重合体及び三元共重合体 (Du Pont(社)製Elvacite Resins,) 、及びポリメチルメタクリレート等が挙げられる。高速剪断溶融(in high shear melt)における単独重合体/顔料相分離に有用な物質としては、これらに限定されないが、 以下
のものが挙げられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、 ポリメチルメタクリレ
ート、ポリイソブチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリラウリルメタクリレート、ポリステアリルメタクリレート、ポリイソボルニルメタクリレート、 ポリt−ブチルメタクリレート、ポリエチルメタクリ
レート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、及びこれらの物質の2種以上の共重合体等が挙げられる。
白色顔料として用いる顔料は、酸化チタンが望ましい。酸化チタンはアルミナやシリカなどの無機物で表面処理されていてもよいし、高級脂肪酸などの有機物で表面処理されていてもよいし、これら両方の物質で表面処理されていてもよい。またシランカップラー、チタンカップラー、アルミニウムカップラー、ジルコニウムカップラーなどで表面処理されていてもよい。
なお、ルチル型酸化チタンの方がアナターゼ型酸化チタンよりも望ましい。ルチル型の方が純白に近いという色味の点と、アナターゼ型は光触媒として働くため、例えば溶剤(分散媒)中に染料を溶解し、着色して使用する場合には、この染料を分解してしまうおそれがあるため、不活性なルチル型酸化チタンの方が好ましい。
顔料には、大別して光散乱性と光吸収性の2タイプがあり、通常、白色やメタリック調の顔料は光散乱タイプ、その他の色味(有色)の顔料は光吸収タイプに分類される。本発明において、使用する顔料の量は白に代表される光散乱性顔料と、その他の色味の光吸収性顔料とでは異なる。
本発明の電気泳動表示用分散液において、酸化チタンに代表される白色顔料(光散乱性顔料)の含有量は、分散液中の溶剤(分散媒)100重量部に対して、好ましくは1重量部以上、更に好ましくは5重量部以上、好ましくは100重量部以下、更に好ましくは50重量部以下である。白色以外の有色顔料(黒色を含む)の場合、溶剤(分散媒)100重量部に対して好ましくは0.01重量部以上、更に好ましくは0.1重量部以上、好ましくは100重量部以下、更に好ましくは50重量部以下である。
白色以外の有色顔料の中でも、特にカーボンブラックは、比較的少量の使用で色純度の高い黒色表示が実現できるため、本発明の分散液中におけるカーボンブラックの含有量は、溶剤(分散媒)100重量部に対して通常0.01重量部以上が好ましく、更に好ましくは0.1重量部以上、通常20重量部以下が好ましく、更に好ましくは5重量部以下である。
例示した顔料表面には一般に、COOH、OH等の親水性基が存在していることが多く、この親水性基に対してブロック共重合体の親水性基が吸着し、例示した有機溶媒中に疎水性基部分が張り出すことによって有機溶媒との親和性を良好に保ち、かつ顔料分子表面を効率よく分散剤が覆うことができる。
本発明の分散液に含有される顔料の総量は、通常、分散液に対し0.01体積%以上、30体積%以下程度である。本発明の分散液に使用する顔料の好適な平均粒径は、顔料自体の比重や粒径、表面状態などにより異なり画一的に決められないが、分散安定性や泳動性等から、通常0.05μm以上が好ましく、更に好ましくは0.1μm以上、好ましくは5μm以下、更に好ましくは2μm以下である。
本発明の分散液は以下のような添加剤を含有していてもよい。添加剤としては任意の電荷制御剤が使用され得る。これらの構成成分は、典型的に、低分子量界面活性剤、高分子化合物、または1以上の成分のブレンドからなり、そして電気泳動粒子上の電荷の符号および/または大きさの安定化、または改変に役立つ。顔料自体の荷電特性は、顔料表面の酸性または塩基性などの表面特性、または荷電部位がキャリア樹脂表面上に発生し得る(存在するならば)こと、あるいはこれら2つの組合せを考慮することによって説明され得る。関連し得るさらなる顔料特性は、粒子サイズ分布、化学組成、および光耐色性である。粒子表面電荷を改変および/または安定化するために使用される電荷制御剤は、液体トナー、電気泳動ディスプレイ、非水性ペイントディスパージョン、およびエンジンオイル添加剤の分野で一般に知られているように適用され得る。これらの技術の全てにおいて、電荷制御剤は、電気泳動移動度を増加させるために、または静電的安定化を増加させるために分散媒に添加され得る。これらの物質は、同様に立体安定性を改善し得る。帯電の理論が仮定され、それらは、選択的イオン吸着、プロトン移動、および接触帯電を含む。
電荷補助剤(adjuvent)がまた、添加され得る。これらの物質は、電荷制御剤または電荷ディレクターの有効性を増加する。この電荷補助剤は、ポリヒドロキシ化合物であり得るか、またはアミノアルコール化合物であり得、これらは、少なくとも2重量%の量で顔料分散液に好ましくは溶解可能である。
少なくとも2つのヒドロキシル基を含むポリヒドロキシ化合物の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:エチレングリコール、2,4,7,9−テトラメチル−デシン−4,7−ジオール、ポリ(プロピレングリコール)、ペンタエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、ペンタエリトリトール、グリセロール−トリ−12ヒドロキシステアレート、プロピレングリセロールモノヒドロキシステアレート、およびエチレングリコールモノヒドロキシステアレート(strearate)。
同じ分子内に少なくとも1つのアルコール官能基および1つのアミノ官能基を含むアミノアルコール化合物の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、o−アミノフェノール、5−アミノ−1−ペンタノール、およびテトラ(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン。電荷補助剤は、粒子質量1g当たり好ましくは約1mg/g以上、更に好ましくは50mg/g以上、好ましくは約100mg/g以下、より好ましくは約200mg/g以下の量で顔料分散液に存在する。
<表示用分散液の調製方法>
本発明の電気泳動表示用分散液は、公知の常法に従って製造される。例えば分散剤、顔料、溶剤およびその他の任意成分を分散処理することにより顔料分散液を調製し、必要であればさらに樹脂、添加剤などを配合、混合し均一な溶液とすることにより得られる。通常、顔料は予めペイントコンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー、超音波分散機等を用いて分散処理するのが好ましい。分散処理により顔料が微粒子化されるため顔料分散体の電気泳動特性および色彩特性の向上が達成される。
サンドグラインダーなどで分散メディアを用いて分散させる場合、好ましくは0.1mm以上、数mm以下の径のガラス製、アルミナ等、ジルコニア等のセラミック製、金属製のビーズを媒体として用いるのが好ましい。分散時の温度は、通常、好ましくは0℃以上、更に好ましくは室温以上であり、好ましくは100℃以下であり、更に好ましくは80℃以下である。分散時間は分散液の組成(顔料、溶剤、分散剤)及びサンドグラインダーの装置サイズ等により適正時間が異なるため適宜調節する。
<マイクロカプセル化>
本発明の電気泳動表示用分散液は、マイクロカプセルに封入して電気泳動表示用粒子として使用することが出来る。
マイクロカプセル化の方法は、公知のin−situ法、界面重合法、コアセルベーション
法等の種々の方法を適宜採用することが出来るが、これらに限定されるものではない。マイクロカプセル化に使用される壁材としては、特に制限されないが、光を十分透過させる材質が好ましい。具体的には、ゼラチン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレア、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
マイクロカプセル粒子の粒径としては、通常好ましくは0.5μm程度以上、更に好ましくは1.0μm程度以上、好ましくは500μm程度以下、更に好ましくは100μm程度以下である。
<電気泳動セル形成方法>
本発明の電気泳動表示用分散液を用いた電気泳動表示装置は、上述した顔料粒子の沈降防止対策が必要であり、具体的には、電気泳動表示用分散液のマイクロカプセル化や、電気泳動セル内での隔壁形成等の手段が適用される。 分散液のマイクロカプセル化を用いた電気泳動表示装置の製造は、例えば米国特許第6,300,932号明細書に記載の方法などに
より行うことができる。例えば、公知文献[Microencapsulation, Processes and Applic
ations, (I. E. Vandegaer, ed.),Plenum Press, New York, N.Y. (1974)、及び Gutcho,
Microcapsules and Mircroencapsulation Techniques, Nuyes Data Corp., Park Ridge,
N.J. (1976)]
あるいは米国特許第4,087,376号明細書などに記載の、公知のカプセル化手法を用いて
上記分散液のマイクロカプセルを作成し、このマイクロカプセルを電気泳動表示装置の電極基板上に印刷したのち、他方の電極と張り合わせてディスプレイとする。マイクロカプセル印刷の際にバインダー樹脂を用いてもよい。
電気泳動セル内に隔壁形成された電気泳動表示装置の製造は、例えばWO01/67170A1公報などに記載の方法により行うことができる。例えば光硬化性樹脂モノマーを電極基板上にマイクロエンボス技術により碁盤目状に印刷した後、紫外線の照射によりこれを硬化させて隔壁を形成させる。その後、隔壁内に上記分散液を注入し、これを封止してディスプレイとすればよい。
本発明の電気泳動表示用分散液及び電気泳動表示用粒子を用いた電気泳動表示装置としては、例えば次のような形態のものが挙げられるが、本発明の電気泳動表示装置はこれらに限定されるものではない。
(1)基板の片面側に電極を設けた電極を設けた一対の表示用基材を、スペーサーを介して電極設置面を対向配置させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用分散液を充填し、且つ該一対の表示用基材の少なくとも一方が透明基板の片面側に透明電極を設けてなるものである電気泳動表示装置(図1)。
(2)基板の片面側に電極を設けた表示用基材にスペーサーを介して絶縁フィルムを対向させて空間を形成し、その空間に本発明の電気泳動表示用分散液を充填し、且つ表示用基材と該絶縁フィルムの少なくとも一方を透明とした電気泳動表示装置(図2)。
(3)基板の片面側に電極を設けた一対の表示用基材が、本発明の電気泳動表示用粒子(マイクロカプセル)を充填した層を介して、電極設置面を対向させて配置されており、且つ該一対の表示用基材の少なくとも一方が透明基板の片面側に透明電極を設けてなるものである電気泳動表示装置(図3)。
(4)基板の片面側に電極を設けた表示用基材に、本発明の電気泳動用粒子を充填した層を介して絶縁フィルムが対向させて配置されており、且つその表示用基材と絶縁フィルムの少なくとも一方を透明とした電気泳動表示装置(図4)。
(5)透明又は不透明な基板の片面に透明又は不透明な電極を設けた表示用基材の電極接地面に本発明の電気泳動表示用粒子(マイクロカプセル)及びバインダーを含む層(好ましくは塗布層)が形成されてなる電気泳動表示装置部材(図5)。該電気泳動表示装置部材の電気泳動表示粒子及びバインダーを含む層(以下「電気泳動表示用粒子含有層」という)に、透明又は不透明な基板に透明又は不透明な電極を設けた表示用基材の電極設置面を対向するように積層し、かつ該電気泳動表示用粒子含有層の少なくとも一方の面側の基板及び電極を透明基板及び透明電極とした電気泳動表示装置。
なお、図1〜図5において、1,1’は基板、2,2’は透明電極、3は表示用分散液、4はスペーサー、5は絶縁フィルム、6は表示用粒子(マイクロカプセル)充填層、7は分散液内包マイクロカプセル、8はマイクロカプセル及びバインダー含有塗布層である。
また、図1〜5記載の構成をもつ電気泳動表示装置では、スペーサーは必ずしも使用する必要はなく、装置の形態に応じて任意に選択使用されるものであり、図示されていない装置でも要すれば使用しても良い。本発明の電気泳動表示装置は、その機能を損なわない限り、上述した構成に限定されない。
また、本発明の電気泳動表示装置として、上記(5)の構成からなる電気泳動表示装置において、電気泳動表示用粒子とバインダーを含む層の上に、オーバーコート層が設けら
れている電気泳動表示装置、又、上記オーバーコート層上の少なくとも一部分及び/又は表示用基材の少なくとも一部分に、印刷層が設けられている電気泳動表示装置、更に、上記印刷層上に印刷保護層が設けられている電気泳動表示装置等も挙げられる。
本発明の上記のいずれかの構成からなる電気泳動表示装置において、電界の印加・制御により画像の形成と消去が可能な表示部以外に、情報記録部が設けられている電気泳動表示装置であっても良い。その場合、情報記録部が、磁気の作用により情報記録の書き込みと読み出しが可能な記録部である電気泳動表示装置、情報記録部が、集積回路メモリー又は光メモリーである電気泳動表示装置、情報記録部が、光の作用により情報記録の読み出しが可能な記録部である電気泳動表示装置、情報記録部が、表示媒体の表裏を示す情報及び/又は表示媒体の位置を示す情報を表示するものである電気泳動表示装置とすることができる。
本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ジエチルベンゼンとメトキシプロピルアセテートとからなる混合溶媒(混合体積比50:50)3.7gに下記構造を有する高分子分散剤A1.6gを均一に溶解させた後、酸化
チタン(ルチル型、平均粒子径0.21μm)4.7gを加え、さらにジルコニアビーズを加えてペイントシェーカーで3時間分散して白色顔料分散液を得た。
Figure 2005140835
別に調整したジエチルベンゼンとメトキシプロピルアセテートとからなる混合溶媒(混合体積比95:5)8.2gにウレタン系市販分散剤(EFKA4050、EFKA製)0.9gを均一に溶解させた後、カーボンブラック(一次粒子径50nm、DMP吸油量100cm3
/100g)0.9gを加え、さらにジルコニアビーズを加えてペイントシェーカーで3時間分散して黒色顔料分散液を得た。
黒色顔料分散液0.4gに白色顔料分散液4.1gを加え、さらにジエチルベンゼンと酢酸ブチルとメトキシプロピルアセテートとからなる混合溶媒(混合体積比2:7:1)5.4gを加え、ジルコニアビーズを加えてペイントシェーカーで30分間分散して電気泳動用顔料分散液を得た。
得られた分散液を対向配置された一対の透明ガラス電極からなる電気泳動セル(セル厚50μm、電極面積0.49cm2)に注入し、その後エポキシ系熱硬化性樹脂を用いて
封止した。
封入直後の電気泳動セルを直流電源に接続して5V印加したところ、一方の電極は明瞭な白色を呈し、他方の電極は明瞭な黒色を呈して酸化チタンおよびカーボンブラックが電気泳動していることが確認できた。この電気泳動セルを室温で1週間放置した後に上記と同様な電気泳動試験を実施しても明瞭な白色および黒色を呈した。
すなわち、本発明の分散液を使用すると、5Vという低電圧でも良好な電気泳動性を示し、かつ経時安定性もよいことがわかった。
本発明の表示用分散液を使用し得る電気泳動表示装置の一例を示す模式図である。 本発明の表示用分散液を使用し得る他の一例の電気泳動表示装置を示す模式図である。 本発明の表示用粒子を使用し得る他の一例の電気泳動表示装置を示す模式図である。 本発明の表示用粒子を使用し得る他の一例の電気泳動表示装置を示す模式図である。 本発明の表示用粒子を使用し得る他の一例の電気泳動表示装置部材を示す模式図である。
符号の説明
1,1’ 基板
2,2’ 電極
3 表示液
4 スペーサー
5 絶縁フィルム
6 マイクロカプセル充填層
7 分散液内包マイクロカプセル
8 マイクロカプセル及びバインダー含有塗布層

Claims (14)

  1. 溶剤、顔料及び分散剤を含有する電気泳動表示用分散液において、該分散剤が親水性を有するAブロックと、疎水性を有するBブロックとからなるブロック共重合体であることを特徴とする電気泳動表示用分散液。
  2. 前記分散剤がアミノ基、アンモニウム塩基或いはその共役塩基を有するAブロックと、アミノ基、アンモニウム塩基及びその共役塩基のいずれも有さないBブロックとからなるブロック共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示用分散液。
  3. 前記ブロック共重合体が、Aブロック−Bブロック共重合体及び/又はBブロック−Aブロック−Bブロック共重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気泳動表示用分散液。
  4. 前記アミノ基が2置換アミノ基であり、かつ/または前記アンモニウム塩基が4級アンモニウム塩基である請求項2又は3に記載の電気泳動表示用分散液。
  5. 前記4級アンモニウム塩基が、−N+123・Y-基(R1、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、又は、置換されていてもよい環状若しくは鎖状の炭化水素基を表し、R1
    2及びR3のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成していてもよい。Y-は対ア
    ニオンを表す。)であることを特徴とする請求項4に記載の電気泳動表示用分散液。
  6. 前記ブロック共重合体のAブロックが、下記一般式(I)で示される部分構造を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気泳動表示用分散液。
    Figure 2005140835
    (式中、R1、R2及びR3は、各々独立に、水素原子、又は、置換されていてもよい環状
    若しくは鎖状の炭化水素基を表し、R1、R2及びR3のうち2つ以上が互いに結合して環
    状構造を形成していてもよい。R4は水素原子又はアルキル基を表す。Xは2価の連結基
    を表し、Y-は対アニオンを表す。)
  7. 前記ブロック共重合体のBブロックが、下記一般式(II)で示される部分構造を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気泳動表示用分散液。
    Figure 2005140835
    (式中、R5は水素原子又はアルキル基を表す。R6は置換基を有していてもよい環状又は
    鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。)
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気泳動表示用分散液をマイクロカプセルに封入したことを特徴とする電気泳動表示用粒子。
  9. 基板の片面側に電極を設けた一対の表示用基材を、スペーサーを介して電極設置面を対向配置させて空間を形成し、その空間に請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気泳動表示用分散液を充填し、且つ該一対の表示用基材の少なくとも一方が透明基板の片面側に透明電極を設けてなるものであることを特徴とする電気泳動表示装置。
  10. 基板の片面側に電極を設けた表示用基材にスペーサーを介して絶縁フィルムを対向させて空間を形成し、その空間に請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気泳動表示用分散液を充填し、且つ該表示用基材と該絶縁フィルムの少なくとも一方を透明としたことを特徴とする電気泳動表示装置。
  11. 基板の片面側に電極を設けた一対の表示用基材が、請求項8に記載の電気泳動表示用粒子を充填した層を介して、電極設置面を対向させて配置されており、且つ該一対の表示用基材の少なくとも一方が透明基板の片面側に透明電極を設けてなるものであることを特徴とする電気泳動表示装置。
  12. 基板の片面側に電極を設けた表示用基材に、請求項8に記載の電気泳動表示用粒子を充填した層を介して絶縁フィルムが対向させて配置されており、且つ表示用基材と絶縁フィルムの少なくとも一方を透明としたことを特徴とする電気泳動表示装置。
  13. 透明又は不透明な基板の片面に透明又は不透明な電極を設けた表示用基材の電極設置面に請求項8に記載の電気泳動表示用粒子及びバインダーを含む層が形成されてなることを特徴とする電気泳動表示装置部材。
  14. 透明又は不透明な基板の片面に透明又は不透明な電極を設けた表示用基材の電極設置面を、請求項13に記載の電気泳動表示装置部材の電気泳動表示粒子及びバインダーを含む層(以下「電気泳動表示用粒子含有層」という)に対向するように積層し、かつ該電気泳動表示用粒子含有層の少なくとも一方の面側の基板及び電極を透明基板及び透明電極とすることを特徴とする電気泳動表示装置。
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