JP2005309048A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走査パルスを発生させるインバータ回路のプロセスを大きく変更することなく、当該インバータ回路のリーク電流に伴う縦方向のクロストークやフリッカを抑制する表示装置を提供する。
【解決手段】画素回路が行列状に配置された画素部と、当該画素部に接続された走査線に対して順に走査パルスを送出する垂直駆動回路を有し、垂直駆動回路は、その最終出力段にある出力バッファにインバータ回路を含み、当該インバータ回路のNチャネルトランジスタ2aをダブルゲート化する。
【選択図】図3

Description

本発明は、たとえば、アクディブマトリクス型液晶表示装置等の表示装置に関するものである。
画素がマトリクス状に配列されて構成される表示装置、たとえば、液晶表示装置(液晶ドライバ)の駆動方式として、画素のそれぞれに対して個々の独立した画素電極を配列し、これらの画素電極のそれぞれに薄膜トランジスタ(以下、TFT:Thin Film Transistor)等のスイッチング素子を接続して、画素を選択的に駆動する、いわゆるアクティブマトリクス駆動方式が知られている。
アクティブマトリクス型液晶表示装置では、スイッチング素子として例えば薄膜トランジスタが形成されたTFT基板と、カラーフィルタや対向電極等が形成された対向基板とを重ね合わせ、これら基板間に液晶を封入することによって液晶パネルが構成されている。そして、この液晶パネルにおいて、薄膜トランジスタによるスイッチング制御と映像信号に基づく電位印加によって、液晶の配向を制御し、光の透過率を変えることで映像表示を行っている。
アクティブマトリクス型液晶パネルの駆動系では、一般的に、映像信号と水平、垂直同期信号をタイミングジェネレータおよび液晶ドライバが受け、タイミングジェネレータからは各種のタイミング信号を、液晶ドライバからは交流駆動化されたアナログ映像信号をそれぞれ液晶パネルに供給することによって表示駆動が行われる。
液晶パネルは、垂直駆動回路を含み、当該垂直駆動回路が生成する走査パルスにより、順次走査線を通して、画素トランジスタであるTFTをオン状態とし、オン状態とした走査線に接続された液晶セルに映像信号を書き込む。
ところで、走査パルスを生成する上記垂直駆動回路は、多段のゲート回路により構成されるが、走査パルスを出力する最終出力段である出力バッファ回路(出力バッファ)は、インバータ回路を含んで構成されるのが一般的である。
このインバータ回路は、たとえば図4に示すように、PMOSトランジスタ1とNMOSトランジスタ2とからなるCMOSスイッチで構成され、入力(Vin)がハイレベル(Hレベル)になると、NMOSトランジスタ2がオン状態となって、出力(Vout)はVSS(接地電圧)レベルの電位となり、また、入力(Vin)がローレベル(Lレベル)になると、PMOSトランジスタ1がオン状態となって、出力(Vout)はVDD(電源電圧)レベルの電位となる。
かかる動作により、インバータ回路では、入力波形の電位が反転した出力波形が出力Voutから取り出される。
しかしながら、上記インバータ回路においては、NMOSトランジスタ2のドレイン〜ソース間にリーク電流が発生することにより、このリークに起因して発生する縦方向のクロストークや、フリッカ(ちらつき)により画品位を損なう場合がある。
すなわち、理想的なNMOSトランジスタ2では、ゲート電位が印加されていない状態(VGS=0)で、ドレイン〜ソース間に電流IDSは流れない(IDS=0)のであるが、実際には、図5のNMOSトランジスタ2の特性図に示すように、製造プロセス等のばらつきにより、ドレイン〜ソース間にリーク電流Ioffが発生する。
このように、リーク電流Ioffが発生すると、NMOSトランジスタ2の出力側の画素回路の画素電位がリークすることに起因して、縦方向のクロストークや、表示画面のフリッカ等の画質不良が生ずることになる。
また、リーク電流Ioffの絶対値もさることながら、プロセスのばらつき等が原因となって、このリーク電流Ioffがばらつくと、各走査線から出力される走査パルスの電位の最大値(最高到達電位)が、走査線毎にバラツクこととなる。
この走査パルスの最高到達電位のばらつきは、液晶に印加される画素電位のリーク量のばらつきを発生させ、その結果、表示画面上は、リーク量が大きい画素の部分が横線として視認されることになる。
一方、上述した画質不良を生じさせないために、上記インバータ回路のNMOSトランジスタ2に対してのみ、閾値電圧Vth(電流IDSが流れ始めるVGSの値)を増加させる方法も考えられるが、かかる方法は、プロセスの追加による経済的不利益、およびゴーストの発生等の画質不良を伴う。なお、ゴーストとは、正規の画像からずれて重複して生ずる望ましくない妨害像のことである。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、走査パルスを発生させる出力バッファ回路のプロセスを大きく変更することなく、当該出力バッファのリーク電流に伴う縦方向のクロストークやフリッカを抑制し、またリーク量が大きい画素の部分が横線として視認されることを抑制する表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の第1の観点は、画素回路が行列状に配置され、各行に走査線が配線される画素部と、前記画素部の各走査線に対し走査パルスを与える駆動手段と、を有する表示装置であって、前記駆動手段の最終出力段は、制御端子への入力信号に応じて、第1の端子と第2の端子間の導通状態が制御され、前記第1の端子と第2の端子がそれぞれ出力端子と基準電位間に接続された電界効果トランジスタが、複数直列に接続されたマルチゲート型電界効果トランジスタを含む出力バッファを有する表示装置である。
上記目的を達成するために本発明の第2の観点は、画素回路が行列状に配置され、各行に走査線が配線される画素部と、前記画素部の各走査線に対し走査パルスを与える駆動手段と、を有する表示装置であって、前記駆動手段の最終出力段は、制御端子への入力信号に応じて、第1の端子と第2の端子間の導通状態が制御され、前記第1の端子と第2の端子がそれぞれ出力端子と基準電位間に接続された第1の電界効果トランジスタと、制御端子への入力信号に応じて、第3の端子と第4の端子間の導通状態が制御され、前記第3の端子と第4の端子がそれぞれ電源端子と出力端子間に接続された第2の電界効果トランジスタと、を含み、前記第2の電界効果トランジスタのチャネル幅を、前記第1の電界効果トランジスタのチャネル幅よりも広くした表示装置である。
本発明の第1の観点によれば、駆動手段の出力バッファの電界効果トランジスタをマルチゲート化したので、当該当該電界効果トランジスタのリーク電流が抑制され、したがって、前記駆動手段の駆動対象である画素回路の画素電位のリークが抑制される。
本発明によれば、走査パルスを発生させる出力バッファ回路のプロセスを大きく変更することなく、当該出力バッファのリーク電流に伴う縦方向のクロストークやフリッカを抑制するので、表示映像の画質が向上する。
実施の形態
以下、本発明の実施の形態について添付図面に関連付けて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るアクティブマトリックス型の液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。
同図に示すように、液晶表示装置は、画素回路が行列状に配置され、各行は垂直駆動回路16に接続され、各列は水平駆動回路17に接続される。
液晶表示装置は、外部の液晶ドライバから供給されるアナログ映像信号により、所定のタイミング信号に同期して、映像表示のために垂直駆動回路16および水平駆動回路17を駆動する。
ここでは、図面の簡略化のため、3行(n−1行〜n+1行)4列(m−1列〜m+2列)の画素配列を有する場合を例として示している。
以下、上記構成の液晶表示装置の各構成要素について説明する。
図1において、表示エリア(有効画素領域)11には、画素トランジスタである薄膜トランジスタTFT、液晶セルLCおよび保持容量Csを有する単位画素12が行列状に配列されている。ここで、液晶セルLCは、薄膜トランジスタTFTで形成される画素電極とこれに対向して形成される対向電極との間で発生する容量を意味する。
上述の画素構造において、薄膜トランジスタTFTは、ゲート電極が走査線13n−1,13n,13n+1に接続され、ソース電極が信号線14m−1,14m,14m+1,14m+2に接続されている。
液晶セルLCは、画素電極が薄膜トランジスタTFTのドレイン電極に接続され、対向電極がコモン線15に接続されている。保持容量Csは、薄膜トランジスタTFTのドレイン電極とコモン線15との間に接続されている。コモン線15には、基準電位であるコモン電位Vcomが印加されている。
走査線13n−1,13n,13n+1の各一端は、垂直駆動回路16の対応する行の各出力端にそれぞれ接続されている。信号線14m−1,14m,14m+1,14m+2の各一端は、水平駆動回路17の対応する行の各出力端にそれぞれ接続されている。
垂直駆動回路16には、外部のタイミングジェネレータからタイミング信号として、垂直スタートパルスVSTおよび垂直クロックパルスVCKが与えられる。
垂直駆動回路16は、垂直スタートパルスVSTに応答して垂直駆動(垂直走査)を開始し、走査線にゲートパルスを送出することによりTFTをオン状態として走査線を選択し、選択された走査線に対して、後述する水平駆動回路17からの映像信号が書き込まれる。
水平駆動回路17には、外部の液晶ドライバからアナログ映像信号が供給されるとともに、外部のタイミングジェネレータからタイミング信号として、水平スタートパルスHSTおよび水平クロックパルスHCKが与えられる。
水平駆動回路17は、水平スタートパルスHSTに応答して水平駆動を開始し、水平クロックパルスHCKに同期してアナログ映像信号を1H毎に順次サンプリングする。
水平駆動回路17の駆動方式として、たとえば、点順次駆動方式の場合、1H分のアナログ映像信号を順次サンプリングしてそのまま順に信号線14m−1,14m,14m+1,14m+2に出力する。これにより、垂直駆動回路16により選択されているライン(行)の画素12に対して、順番に映像信号が書き込まれる。
上記構成を有する液晶表示装置において、垂直駆動回路16に本発明が適用される。
図2は、垂直駆動回路16の構成例を示すブロック図である。
たとえば、図2に示すように、垂直駆動回路16は、垂直スタートパルスVSTを順次伝達するための画素部の行数nに対応したn段のシフトレジスタ(S/R)161−1〜161−nと、これらのシフトレジスタ161−1〜161−nの各出力段に設けられてn本の走査ライン162−1〜162−nのそれぞれに走査パルスを順に与える出力バッファ(BUF)163−1〜163−nとから構成されており、これらの出力バッファ163−1〜163−nのそれぞれに本発明が適用されることになる。
図3は、上述した出力バッファ163−1〜163−nに適用されるインバータ回路の一実施例である。
図3に示すインバータ回路は、PMOSトランジスタ1およびNMOSトランジスタ2のみで構成される従来のインバータ回路に対し、NMOSトランジスタ2の代わりに、NMOSトランジスタ2をダブルゲート化したNMOSトランジスタ2aを有している点で相違する。
ダブルゲート化したNMOSトランジスタ2aは、従来のNMOSトランジスタ2と比較して、同一のドレイン〜ソース間電流を流す場合には、ゲート一つあたりに流れる電流を1/2にすることができる。
すなわち、走査線を駆動しない場合のリーク電流Ioffを1/2に抑制することができる。
また、プロセスのばらつき等が原因となって生ずるリーク電流Ioffのばらつきを低減させる観点から、本実施形態に係るインバータ回路のPMOSトランジスタ1aは、従来のPMOSトランジスタ1よりゲート電極のチャネル幅を広くする。
これにより、従来の場合と比較して、各走査線から出力される走査パルスの電位の最大値(最高到達電位)が十分に上がりきらないということがなく、走査パルスの電位の最大値のばらつきを走査線間で抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る液晶表示装置によれば、画素回路が行列状に配置された画素部と、当該画素部に接続された走査線に対して順に走査パルスを送出する垂直駆動回路を有し、垂直駆動回路は、その最終出力段にある出力バッファにインバータ回路を含み、当該インバータ回路は、NMOSトランジスタをダブルゲート化することにより、出力リーク電流を抑制したので、以下の効果が得られる。
すなわち、画素回路のTFTのゲートが閉じている状態(オフ状態)である場合に、リーク電流Ioffが抑制されるため、当該インバータ回路に接続された画素回路の画素電位のリーク量が低減される。
これにより、画素電位のリークに起因する縦方向のクロストークや、表示画面のフリッカが改善される。
また、本実施形態に係る液晶表示装置によれば、NMOSトランジスタをダブルゲート化しない場合であっても、PMOSトランジスタのゲート電極のチャネル長を、NMOSトランジスタのゲート電極のチャネル長よりも長くしたので、垂直駆動回路16から送出される走査パルスの最高到達電位のばらつきが抑制され、その結果、液晶に印加される画素電位のリーク量のばらつきが抑制されるので、表示画面上に、リーク量が大きい画素の部分が横線として視認されることはない。
なお、上述した実施内容に拘泥せず、本発明の要旨を変更しない範囲で上述した内容は改変が可能である。
たとえば、上記実施内容においては、垂直駆動回路16の最終出力段に含まれるインバータ回路のNMOSトランジスタをダブルゲート化するとしたが、ダブルゲートに拘泥するものではなく、トライゲート等のマルチゲートであれば、リーク電流がさらに抑制され、同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
また、電界効果トランジスタは、MOS型でなくともMIS型(絶縁型)でも同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
実施形態に係る液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。 垂直駆動回路の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る垂直駆動回路の最終出力段のインバータ回路の回路図である。 従来の垂直駆動回路の最終出力段のインバータ回路の回路図である。 従来の垂直駆動回路の最終出力段のインバータ回路に含まれるNMOSトランジスタの特性を表す図である。
符号の説明
1…PMOSトランジスタ、2…NMOSトランジスタ、3…抵抗、4…プルアップ抵抗、11…表示エリア、12…画素、13…走査線、14…信号線、15…コモン線、16…垂直駆動回路、17…水平駆動回路。

Claims (3)

  1. 画素回路が行列状に配置され、各行に走査線が配線される画素部と、
    前記画素部の各走査線に対し走査パルスを与える駆動手段と、を有する表示装置であって、
    前記駆動手段の最終出力段は、
    制御端子への入力信号に応じて、第1の端子と第2の端子間の導通状態が制御され、前記第1の端子と第2の端子がそれぞれ出力端子と基準電位間に接続された電界効果トランジスタが、複数直列に接続されたマルチゲート型電界効果トランジスタを含む出力バッファを有する
    表示装置。
  2. 画素回路が行列状に配置され、各行に走査線が配線される画素部と、
    前記画素部の各走査線に対し走査パルスを与える駆動手段と、を有する表示装置であって、
    前記駆動手段の最終出力段は、
    制御端子への入力信号に応じて、第1の端子と第2の端子間の導通状態が制御され、前記第1の端子と第2の端子がそれぞれ出力端子と基準電位間に接続された第1の電界効果トランジスタと、
    制御端子への入力信号に応じて、第3の端子と第4の端子間の導通状態が制御され、前記第3の端子と第4の端子がそれぞれ電源端子と出力端子間に接続された第2の電界効果トランジスタと、を含み、
    前記第2の電界効果トランジスタのチャネル幅を、前記第1の電界効果トランジスタのチャネル幅よりも広くした
    表示装置。
  3. 前記画素回路は、液晶セルを含む
    請求項1記載の表示装置。
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