JP2005308911A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 シート後処理装置全体を引出せるようにしてメンテナンスを容易に行えるようにする。
【解決手段】 画像形成装置Ａは、画像情報に基づいてシートに形成するプリンタ部２００と、プリンタ部によって画像を形成されたシートに後処理を施すステイプラユニット４２０を有するシート後処理装置４００と、シート後処理装置４００を引出し可能に支持するスライドレール４４０と、を備えて、シート後処理装置４００を引出せるようになっているので、シート後処理装置４００のステイプラユニット４２０のメンテナンスを容易に行うことができるようになっている。
【選択図】 図１０

Description

本発明は、シート後処理装置を備えた画像形成装置、特に、シート後処理装置のシート処理部のメンテナンスを行えるようにした画像形成装置に関する。

従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの複合機器等の画像形成装置において、設置占有面積を小さくするという観点から、画像形成装置本体の上方に画像読取装置を離間して設けて、外匣に開口するよう形成された凹所（空間）内にシート排出部を形成して、シート排出部から排出されるシートを受け取って綴じ処理等の後処理を施すシート後処理装置を上記凹所内に設けたいわゆる胴内排出方式のものが知られている（特許文献１参照）。

そして、このようなシート後処理装置としては、画像形成装置本体から排出されたシートをシート後処理部に搬送し、このシート後処理部において、排出されたシートを積載整合するシート積載整合動作、およびシートを綴じるステイプル動作等の処理を施すようにしたものがある。

また、シート排出部が画像形成装置の例えば右側に設けられ、左方向に排出するタイプの胴内排出方式の画像形成装置においては、シート後処理部としての例えばシートを綴じるステイプル処理部が奥側に設けられていると、ステイプル針の交換が困難なため、ステイプル処理部を手前側に移動させる必要がある。

そこで、ステイプル処理部に駆動源を持たせ、ガイドレールの案内によって装置前面までステイプル処理部を移動させるようにしたものがある。

特開２００１−７２３１１号公報

しかし、シート後処理装置を備えた従来の胴内排出方式の画像形成装置は、例えば、ステイプル針の交換をするようなメンテナンスの際に、ステイプル処理部を、駆動源によって、ガイドレールを案内にして装置前面まで移動させるようになっているので、シート後処理装置全体が大きくなり、また、生産コストが高くなるという問題があった。

また、従来の画像形成装置は、シート排出部とシート後処理装置のシート受取り部とが機内に設けられ、上方に画像読取装置を備えた構成になっている。このため、従来の画像形成装置は、シート排出部とシート後処理装置の受取り部との間でのシートジャム処理が非常に困難であるという問題があった。

本発明は、シート後処理手段である例えばシート後処理装置を引出せるようにしてメンテナンスを容易に行える画像形成装置を提供することを目的としている。

本発明は、シート後処理装置を引出せるようにしてシート排出部とシート後処理装置との間で生じたジャムシートの除去を容易に行えるようにした画像形成装置を提供することを目的としている。

上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、画像情報に基づいてシートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像を形成されたシートに後処理を施すシート後処理部を有するシート後処理手段と、前記シート後処理手段を引出し可能に支持する支持手段と、を備えている。

上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、原稿の画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段の下方に離間して配設されて前記画像読取手段によって読み取られた読み取り情報に基づいてシートに形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像を形成されたシートに後処理を施すシート後処理部を有して前記画像読取手段と前記画像形成手段との間の空間に設けられたシート後処理手段と、前記シート後処理手段を引出し可能に支持する支持手段と、を備えている。

本発明の画像形成装置における前記支持手段は、前記シート後処理部がメンテナンス可能な位置まで前記シート後処理手段を引出し可能に支持するようになっている。

本発明の画像形成装置は、前記画像読取手段の側端部を前記画像形成手段の側端部に支持して、前記画像形成手段から前記シート後処理手段にシートを送り込むシート排出部を有する連結部を備え、前記支持手段が、前記シート後処理手段が前記連結部から離れながら斜め手前側に引出可能に前記シート後処理手段を支持している。

本発明の画像形成装置における前記支持手段は、前記画像形成手段側に固定の固定レールと、前記シート後処理手段に設けられて、前記固定レール上を往復移動可能な移動レールとを有する前記レール機構である。

本発明の画像形成装置における前記支持手段は、前記シート後処理手段が回転して手前側に引出せるように前記シート後処理手段を支持する軸承機構である。

本発明の画像形成装置は、シート後処理手段を引出せるようになっているので、シート後処理手段のシート後処理部のメンテナンスを容易に行うことができる。

本発明の画像形成装置は、シート後処理部をメンテナンス可能な位置までシート後処理手段を引出せるようになっているので、メンテナンスを確実に行うことができる。

本発明の画像形成装置は、シート後処理手段を、シート排出部を有する連結部から離れながら斜め手前に引出せるようになっているので、シート後処理手段のメンテナンスのみならず、シート排出部やシート後処理手段に詰まったシートを容易に除去することができる。

本発明の画像形成装置は、支持手段がレール機構であるので、シート後処理手段を引出しても画像形成手段に確実に支持させておくことができる。

本発明の画像形成装置は、支持手段が軸承機構であるので、シート後処理手段を引出しても画像形成手段に確実に支持させておくことができる。

以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。

図１は、本発明の実施形態に係わるシート後処理装置を備えた画像形成装置の構成を示す断面図である。同図において、画像形成装置Ａは、画像形成装置本体５００、画像形成装置本体５００の上面に設けられた自動原稿給送装置（ＡＤＦ）３００、画像形成装置Ａから排出されたシートの後処理を行うシート後処理手段である例えばシート後処理装置４００等を備えている。

シート後処理装置４００の下部にはスライドレール４４０を設けてある。シート後処理装置４００は、スライドレール４４０によって搬送方向に対して斜めに引出して、ステイプラユニット４２０の針を補充することができるようになっている。

また、同図において、画像読取手段である例えばリーダ部１２０は原稿を画像データに変換するようになっている。画像形成手段である例えばプリンタ部２００は複数種類のシートカセット２０４．２０５を有し、プリント命令により画像データをシート上に可視像として出力するようになっている。

このような構成の画像形成装置Ａにおいて、原稿画像を読み取って画像を形成する場合には、まず、自動原稿給送装置（ＡＤＦ）３００上に積載された原稿を、自動原稿給送装置（ＡＤＦ）３００が１枚づつ順次プラテンガラス面１０２上に搬送する。

次に、このように原稿がガラス面１０２上の所定位置へ搬送されると、リーダ部１２０のランプ１０３が点灯し、かつスキャナ１０４が移動して原稿を照射する。そして、この原稿からの反射光は、ミラー１０５，１０６，１０７及びレンズ１０８を通してＣＣＤイメージセンサ部１０９に入力され、このＣＣＤイメージセンサ部１０９において光電変換等の電気処理が行われ、通常のデジタル処理が施される。

次に、このように電気処理が施された画像信号は、プリンタ部２００の露光制御部２０１で、変調された光信号に変換され、感光体ドラム２０２を照射する。そして、この照射光によって感光体ドラム２０２上に潜像が形成され、この潜像は、現像器２０３によって現像され、この結果、感光体ドラム２０２上にトナー像が形成される。

次に、このトナー像の先端とタイミングを合わせて、シートカセット２０４，２０５からシートＳが搬送され、転写部２０６にてトナー像がシートＳにて転写される。この後、シートＳに転写されたトナー像は、定着部２０７にて定着される。このようにトナー像が定着された後、シートＳはシート排出部２０８からシート後処理装置４００に送り込まれる。

そして、シート排出部２０８から出力されたシートＳは、シート後処理装置４００に搬送され、このシート後処理装置４００であらかじめ指定された動作モードに応じて仕分け、綴じ等の処理が行われる。

シート後処理装置４００は、シートを仕分けるソート動作に加えて、ステイプルユニットによる綴じ動作であるステイプル機能を備えている。図２に示すように、シート後処理装置４００は、画像形成装置本体５００から順次排出されるシートＳを処理する処理トレイ４１０と、処理トレイ４１０上で処理されたシート束を最終的に積載するスタックトレイ４２１等を備えており、原稿枚数に対応した枚数のシート束を処理トレイ４１０上で形成し、シート束毎にスタックトレイ４２１へ排出するようになっている。

なお、同図において、シート受け入れ部４０１は、画像形成装置本体５００から排出されたシートＳを受け取るようになっている。このシート受け入れ部４０１で受け取ったシートＳは、入口センサ４０３により検知された後、搬送ローラ４０５及びオフセットローラ４０７によって搬送され、その後、図３に示すように処理トレイ４１０上に排出される。なお、このように処理トレイ４１０に積載されたシートＳは図２に示すシート束排出センサ４１５によりシートの有無を検知される。

ここで、このオフセットローラ４０７は、図４及び図５に示す軸４０６ａを中心として上下方向へ移動可能なオフセットローラアーム４０６によって昇降可能に保持されている。そして、オフセットローラ４０７は、シートＳが処理トレイ４１０に排出されるときには、オフセットローラアーム４０６を介して上方に移動するようになっている。これによりシートＳは、オフセットローラ４０７に邪魔されることなく、処理トレイ４１０上に排出される。

なお、このオフセットローラアーム４０６は、ピックアップソレノイド４３３によって軸４０６ａを支点として昇降可能となっている。すなわち、オフセットローラ４０７は、このピックアップソレノイド４３３のオン・オフ動作により昇降するようになっている。

また、このオフセットローラ４０７は、図５に示すように搬送ローラ４０５を駆動する搬送モータ４３１によりベルト４３１ａ、４３１ｂを介して駆動されるようになっており、搬送モータ４３１が回転すると、搬送モータ４３１の回転量に応じた量だけ搬送方向、或いは搬送方向の逆方向に回転（以下、逆転という）するようになっている。

シート束排出センサ４１５がシートを検知すると、ピックアップソレノイド４３３がオフされる。すると、オフセットローラ４０７は自重で下降してシート上に着地し、この後、所定時間シート搬送方向に回転して、さらに所定時間が経過すると所定時間逆転する。

そして、逆転するオフセットローラ４０７は、シートの後端を処理トレイ４１０の搬送方向上流側端部に立設されたシート後端ストッパ４１１に突き当ててシートＳの搬送方向の整合を行う。

なお、図４において、側端位置決め壁４１６は、シートＳのシート搬送方向と直交する方向（以下、幅方向という）の端部の整合位置基準となる壁である。ステイプラユニット４２０は、処理トレイ４１０の側端位置決め壁４１６付近に配設されており、処理トレイ４１０上で形成されたシート束に対してステイプル処理を行うようになっている。オフセットローラ４０７は、オフセットモータ４３２の駆動によりピニオン４２３とラック４２４とを介して幅方向に移動し、側端位置決め壁４１６に近接することができるようになっている。

オフセットローラ４０７が側端位置決め壁４１６に接近するとき、オフセットローラ４０７の回転によって、シート後端ストッパ４１１に突き当てられ搬送方向の整合がなされたシートＳは、回転を停止してシートＳに接触したままのオフセットローラ４０７がシートの幅方向（矢印Ｋ方向）に移動することによって、オフセットローラ４０７の摩擦力によって側端位置決め壁４１６までオフセットローラ４０７に追従移動させられて幅方向の位置決めが行われるようになっている。

シート後処理動作の説明を続ける。

処理トレイ４１０上に排出されたシートは、図６の（ａ）に示すようにシート搬送方向に回転するオフセットローラ４０７によりスタックトレイ４２１（図１乃至図３参照）側に搬送された後、図６の（ｂ）に示すようにオフセットローラ４０７の逆転によりシート後端ストッパ４１１まで戻されて、シート後端ストッパ４１１に後端を突き当てられて後端を整合される。

なお、この図６及び後述する図７、図８においては、既述した図４と異なり、オフセットローラ４０７がオフセットローラアーム４０６の内側に配された構成のものを用いて説明しているが、この構成の違いは単に設計上の違いに過ぎず、図４に示した構成のものと、機能及び作用についての差異はない。

そして、この後、図６の（ｃ）に示すようにオフセットローラ４０７をシートＳに接地した状態で軸４０６ａに沿って側端位置決め壁側に移動させることにより、シートＳの幅方向の端端Ｓａが側端位置決め壁４１６により押し当てられ、シートＳの幅方向の整合が行われる。

一方、図５において、シートクランプ部材４１２は、整合されたシートＳの後端部を不図示の付勢手段による付勢力により上方から処理トレイ４１０に押さえ付けるようになっている。シートの後端の整合が行われた後、図７の（ａ）に示すように、オフセットローラ４０７がピックアップソレノイド４３３によって持ち上げられた後、整合されたシートＳをシートクランプ部材４１２が、図７の（ｂ）に示すように上方から押さえる。これにより、処理トレイ４１０に先に排出されたシートＳは、この後、順次送られてくるシートＳにより連れ送り等の影響を受けることなく所定の位置に保持されている。

なお、このシートクランプ部材４１２は、オフセットローラ４０７が逆転している間にシートＳを受け入れることができるように図８の（ａ）に示すように上方回動した位置に保持されている。また、シートクランプ部材４１２は、シートの後端を整合するためオフセットローラ４０７とともにシートＳが幅方向に移動しているときには、シートＳの移動の負荷にならないよう図８の（ｂ）に示すように上方回動した位置に保持されている。

また、図５において、シート束排出部材４１３は、処理されたシート束をスタックトレイ４２１に排出するようになっている。このシート束排出部材４１３はシートクランプ部材４１２を回動自在に保持しているとともに、整合されたシート束を、あるいは整合されてステイプラユニット４２０によってステイプルされたシート束を、シートクランプ部材４１２により保持した状態で、図９に示すように処理トレイ４１０の下流側に設けられたスタックトレイ４２１の方向に移動するようになっている。

さらに、この後、図９に実線で示すシート排出位置である処理トレイ４１０の先端部に到達すると、スタックトレイ４２１上でシートクランプ部材４１２によるシート束ＳＡの保持を解除し、シート束ＳＡをスタックトレイ４２１に排出するようになっている。

シート束排出部材４１３は、図５に示すようにシート束排出モータ４３０の動力がラックとピ二オンを介して伝達されると、スタックトレイ４２１にシートを排出する位置と、後端ストッパ４１１付近のホームポジションとの間を往復移動するようになっている。なお、このシート束排出部材４１３は、通常、シート束排出モータ４３０の励磁によってホームポジションに固定されている。

図５において、クランプソレノイド４３４は、シートクランプ部材４１２を回転させるようになっている。このクランプソレノイド４３４は、オフセットローラ４０７がシートを搬送した後、回転を停止したとき、及びオフセットローラ４０７がシートの幅方向に移動するとき、オンとなり、レバー４３４ａを介してシートクランプ部材４１２を上方回動させるようになっている。

図１、図１０乃至図１２に示すように、シート後処理装置４００は、支持手段でありレール機構である例えば１本のスライドレール４４０に支持されて画像形成装置本体５００に設けられている。スライドレール４４０は、１本に限定されない。複数本でもあってもよい。また、シート後処理装置４００の奥側には、シート後処理部である例えばステイプラユニット４２０を設けてある。なお、シート後処理部は、穿孔装置であってもよい。ステイプラユニットに限定されない。

画像形成装置本体５００の上部右側には側部支持部５０１が設けられ、背面部側に背面支持部５０２が設けられている。支持部である例えば側面支持部５０１と背面支持部５０２は、リーダ部１２０を支持している。連結部である例えば側面支持部５０１には、シート排出部２０８を設けてある。

したがって、画像形成装置本体５００、側面支持部５０１、背面支持部５０２、及びリーダ部１２０によって空間ＡＲが形成されており、この空間ＡＲ内にシート後処理装置４００が収納されている。

スライドレール４４０は、図１０に示すように、手前側に来る程、側面支持部５０１から離れるようにして、斜めに画像形成装置本体５００の上部５００ａ（図１参照）に配設されている。

スライドレール４４０は、図１１に示すように、画像形成装置本体５００の上部５００ａ（図１参照）に固定のチャネル状の固定レール４４１と、シート後処理装置４００の下面に設けられて固定レール４４１上を往復移動可能な断面コ字状の移動レール４４２と、移動レール４４２にねじ込まれるストッパピン４４３と、固定レール４４１に切り起こされてストッパピン４４３を受け止めるストッパ片４４４等で構成されている。ストッパピン４４３は、移動レール４２２が固定レール４４１に組み込まれてからねじ込まれて、ストッパ片４４４とで、移動レール４４２が固定レール４４１に対して所定位置で停止して固定レール４４１から抜け出ないようにするいわゆるストッパ機構の役目をしている。

なお、図１１に示すレール機構４４０の分解斜視図においてストッパ片４４４の向きが斜めになっているように見えるが、これは、固定レール４４１の両端が図１０に示すように固定レール４４１の長手方向に対して斜めに切断されていることによる目の錯覚であって、ストッパ片４４４は、固定レール４４１の長手方向に対して直交して設けられている。

また、画像形成装置Ａは、図１０、図１２に示す、引出し機構４５０を備えている。引出し機構４５０は、シート後処理装置４００を空間ＡＲ内の所定の位置に押し込まれていないと、シート排出部２０８から排出されるシートをシート後処理装置４００が確実に受け止めることができないため、シート後処理装置４００を所定の位置に位置決めするとともに、シート後処理装置４００が不必要に抜け出ないようにする機能を備えている。また、シート後処理装置４００を手前側に引出すための把手の役目もしている。

引出し機構４５０は、固定ピン４５３、ピン４５４、ラッチ爪４５２、引出し把手４５１、引っ張りばね４５５、及びストッパ４５６で構成されている。固定ピン４５３は、画像形成装置本体５００の上部５００ａに上向きに突設されている。ピン４５４は、シート後処理装置の下面に下向きに突設されている。ラッチ爪４５２は、ピン４５４に回転自在に設けられている。引出し把手４５１も、ピン４５４に回転自在に設けられている。引っ張りばね４５５は、ラッチ爪４５２と引出し把手４５１との間に架け渡してある。ストッパ４５６は、引出し把手４５１に突設されてラッチ爪４５２を受け止めるようになっている。

図１２（ａ）に示すように、引出し把手４５１を矢印ａ方向に回転させると引出し把手のストッパ４５６によりラッチ爪４４２も連動して矢印ｂ方向に回転し、ラッチ爪４５２が固定ピン４５３から外れる。この結果、シート後処理装置４００を空間ＡＲからスライドレール４４０の案内によって引出すことができる。

シート後処理装置４００は、図１０（ｂ）に示す、位置に引出されると、ステイプラユニット４２０が外部に露出し、ステイプラユニット４２０の針詰まり、針の補充等メンテナンスを行うことができる。また、シート後処理装置４００は、手前斜めに引出されて、側面支持部５０１から離れているので、ジャム処理を行えるスペースを空けることができて、シート排出部２０８に詰まっているシート、あるいはシート後処理装置４００の入口に詰まっているシートを容易に、かつ確実に除去することができる。

その後、シート後処理装置４００を空間ＡＲに押し込むと、図１２（ｂ）に示すように、ラッチ爪４５２の傾斜部４５２ａが固定ピン４５３に当接してラッチ爪４５２のみ矢印ｂ方向に引っ張りばね４５５に抗して回動する。そして、ラッチ爪４５２は、固定ピン４５３を受け入れる位置まで回転すると、引っ張りばね４５５に引っ張られて固定ピン４５３に係合する。これによって、シート後処理装置４００は、シート排出部２０８から送られてくるシートを受け取る位置にロックされたことになる。

図１０に示すようにリーダ部１２０（図１参照）のオペレータ側にはオペレーションパネル１５０が配置されている。このオペレーションパネル１５０には、通常のコピー動作用のスイッチやコピー枚数などを入力するテンキーが配置されているだけでなく、画像形成装置内にジャムが生じたときにその場所の表示、シートカセットの選択の表示、片面両面複写の表示等さまざまな情報を表示する表示部１５１が配置されている。近年の画像形成装置の表示はオペレータの操作性を考慮して大画面化、タッチパネル式により多くの階層に分かれ数多くの情報が盛込まれており、視認性についても著しく向上している。この表示部にシート後処理装置についての様々な情報を表示させることで操作性の向上がさらに図れる。

従来、針の詰まりや針の補充は、針詰まりの解消手順や針の補充手順が例えば図１３に示すような５個あるいは６個のイラストの描かれたシールをステイプラユニット４２０の開閉カバー（不図示）の裏側に貼り付けてあり、オペレータがそのイラストに従って行っていた。本実施形態の画像形成装置は、これらのイラスト等をオペレーションパネル１５０にそれぞれ順番に表示することで、オペレータは立ったまま作業し、かつステイプラユニット４２０をすぐ横のオペレーションパネル１５０の表示に従って取り扱うことができるので、視認性、操作性、作業性が著しく向上する。

オペレ−ションパネル１５０の表示部１５１に表示される針詰まりの解消手順や針の補充手順の文字表示、イラストを図１３に基づいて説明する。

オペレ−ションパネル１５０のテンキー部にユーザモードボタン（不図示）が設けられ、これを押すと色々なメニューが表示部１５１に表示され、その中の1つに図１３に示す「針の交換または針の補充」（Ｍ１）が表示される。この部分に触れると次の「装置を引出して下さい」（Ｍ２）の画面に変わる。ユーザは、その画面にしたがって、シート後処理装置４００を引出して「次へ」の表示に触れる（Ｍ３）。画面が、「針づまり」か「針補充」を選択する画面に変わる（Ｍ４）。どちらかに触れると、表示部に針づまり（Ｍ５）、または針補給（Ｍ６）のイラストが表示される。番号にしたがって作業が終わり「次へ」（Ｍ７、Ｍ８）に触れると「装置を元の位置にもどして下さい」（Ｍ９）が表示される。シート後処理装置を元の位置に押し戻した後、「もどる」（Ｍ１０）に触れると、オペレ−ションパネル１５０が初期画面に戻る。

なお、「針づまり」（Ｍ５）は、詰まった針を除くため、カバーを外す指示のイラスト（Ｍ５−１）、針を取り除く指示のイラスト（Ｍ５−２）、カバーを元の位置に戻す指示のイラスト（Ｍ５−３）が順に表示されるようになっている。また、「針補充」は、ステイプラユニットの背面図が表示されて、カートリッジの脇を押す指示のイラスト（Ｍ６−１）、カートリッジを上方に引く指示と針ケースを手前側に引く指示のイラスト（Ｍ６−２）、針ケースに針を補充してカートリッジと針ケースを元に戻す指示のイラスト（Ｍ６−３）、タグを手前に引く指示のイラスト（Ｍ６−４）の順に表示される。

以上のシート後処理装置４００は、スライドレール４４０によって画像形成装置本体５００に、手前側に引出せるように支持されているが、図１４に示すように、画像形成装置本体５００のブラケット４６１に立設した支持手段であり軸承機構である例えば固定中心軸４６０に係合支持させて、手前側に回転させて引出せるようにしてもよい。オペレーションパネル１５０は、図１４（ｂ）に示すように、引出されたステイプラユニット４２０の傍に設けてある。この場合、シート後処理装置４００が不必要に飛び出ないように、図１５に示すように、シート後処理装置４００に設けた弾性を有する突片４６２と画像形成装置本体５００に設けた固定突片４６３とが係合するロック機構４６４を設けてある。

また、シート後処理装置４００は、斜め手前に引出せるようになっているが、真っ直ぐ手前に引出せるようにしてあっても、針詰まりの処理、針の補充等のメンテナンスを行うことができる。

また、本実施例ではオペレーションパネルの左横にステイプラユニットを配置した構成になっているが、画像形成装置本体、オペレーションパネルやシート後処理装置のレイアウトにより右横に設けても良い。

図１６は、シート後処理装置４００の制御部の構成を示すブロック図である。ＣＰＵ１００は、内部にＲＯＭ１１０を有し、ＲＯＭ１１０には後述する図１７及び図１８に示す制御手順に対応するプログラム等が格納されている。ＣＰＵ１００は、このプログラムを読み出しながら各部の制御を行うようになっている。

また、ＣＰＵ１００は、作業用データや入力データが格納されたＲＡＭ１２１を有しており、ＣＰＵ１００は前述プログラムに基づいてＲＡＭ１２１に収納されたデータを参照して制御を行うようになっている。さらに、ＣＰＵ１００の入力ポートには入口センサ４０３、シート束排出センサ４１５等の各センサが接続されており、ＣＰＵ１００はこれらのセンサの状態に基づき、前述プログラムに従って出力ポートに接続された搬送モータ４３１、オフセットモータ４３２、シート束排出モータ４３０、ピックアップソレノイド４３３、クランプソレノイド４３４等の各負荷を制御するようになっている。

また、ＣＰＵ１００は、シリアルインターフェイス部（Ｉ／Ｏ）１３０を備えており、画像形成装置本体５００（の制御部）と制御データの授受を行うと供に、シリアルインターフェイス部（Ｉ／Ｏ）１３０を介して画像形成装置本体５００（の制御部）から送られてくる制御データをもとに各部の制御を行うようになっている。

なお、画像形成装置本体５００はシート排出部２０８から排出するシートのサイズを把握しているので、シート後処理装置４００の制御部は画像形成装置本体５００の制御部とシリアル通信をすることにより、処理トレイ４１０上に挿入されたシートサイズを把握することができるようになっている。

シート後処理装置４００の制御部（ＣＰＵ１００）は、画像形成装置本体５００からシートＳが排出されるたびに、そのサイズを把握し、オフセットモータ４３２を制御することにより、オフセットローラ４０７の待機位置までオフセットローラ４０７をシートサイズに応じた分だけ移動するように制御する。これにより、オフセットローラ４０７は、処理トレイ４１０上に排出されているシートの幅に応じた分だけ移動することでシートＳを側端位置決め壁４１６に確実に突き当てることができる。

次に、以上のように構成されたシート後処理装置４００のシート処理動作を図１７及び図１８に示すフローチャートに沿って説明する。

先ず、画像形成装置本体５００による画像形成動作が開始されると、シート後処理装置４００のＣＰＵ１００（図１６参照）は、画像形成装置本体５００からシート排出信号を受信したか否かをチェックする（Ｓ１００）。ここで、シート排出信号を受信した場合（Ｓ１００のＹＥＳ）、ＣＰＵ１００は、ピックアップソレノイド４３３（図４参照）をオンし（Ｓ１１０）、オフセットローラアーム４０６によって支えられているオフセットローラ４０７を引き上げる。

次に、ＣＰＵ１００は、搬送モータ４３１（図４参照）をオンし（Ｓ１２０）、パス途中に設置されている搬送ローラ４０５が、画像形成装置本体５００の排紙方向と同じ方向にシートを搬送できるようにする。ここで、最初のシートの先端が入口センサ４０３（図３参照）を通過して入口センサ４０３をオンにすると（Ｓ１３０のＹＥＳ）、最初のシートは搬送ローラ４０５に到達して搬送ローラ４０５から搬送力を受け、画像形成装置本体５００のシート排出部２０８（図１参照）から離れて（Ｓ１４０のＹＥＳ）シート後処理装置４００に渡される。

次に、ＣＰＵ１００は、搬送ローラ４０５によりシートを処理トレイ４１０まで搬送しつつ、搬送ローラ４０５からシートが抜けきらないうちに、ピックアップソレノイド４３３をオフさせ（Ｓ１５０）、オフセットローラ４０７を自重でシートの上に着地させる。この後、図６（ａ）に示すように、ＣＰＵ１００は、搬送モータ４３１を制御してオフセットローラ４０７によりシートＳをシート搬送方向の下流側の所定位置まで搬送する（Ｓ１６０）。そしてシートＳがシート搬送方向の下流側の所定位置まで搬送されると（Ｓ１６０のＹＥＳ）、ＣＰＵ１００は、搬送モータ４３１の回転を停止して（Ｓ１７０）、シートＳの搬送を停止させる。

次に、ＣＰＵ１００は、オフセットローラ４０７の回転が止まった時点でクランプソレノイド４３４をオンし（Ｓ１８０）、図６の（ｂ）に示すように、後端ストッパ４１１近傍に設置されているシートクランプ部材４１２を開く。この後、ＣＰＵ１００は、搬送モータ４３１を搬送方向とは逆方向に回転制御して、オフセットローラ４０７によってシートＳをシート搬送方向の下流側の所定位置から上流側に引き戻し（Ｓ１９０）、シートの後端を後端ストッパ４１１に当接させる。

なお、シートの後端を後端ストッパ４１１に突き当てるときのオフセットローラ４０７の回転量は、画像形成装置本体５００から送られてくる際に生じるシートＳの斜行を考慮して、シートＳのシート搬送方向下流側への搬送を止めて上流側に引き戻すスイッチバック地点から、後端ストッパ４１１までの距離よりもシートを若干多く搬送できるように設定されている。

次に、ＣＰＵ１００は、画像形成装置本体５００からのサイズ情報により排出されるシートサイズをチェックし（Ｓ２００）、排出されるシートの幅サイズに応じたオフセット移動量、すなわち、処理トレイ４１０に排出されたシートＳを側端位置決め壁４１６に押し付けるために必要なシートＳの幅方向の移動距離を算出する（Ｓ２１０）。

そして、ＣＰＵ１００は、オフセットモータ４３２（図４参照）を制御し、ピ二オン４２３とラック４２４とを介して、オフセットローラ４０７を図６の（ｃ）に示すように、側端位置決め壁４１６までオフセット移動させる（Ｓ２２０）。ここで、このようにオフセットローラ４０７が移動するとき、オフセットローラ４０７に接したシートＳはオフセットローラ４０７の摩擦力によって側端位置決め壁４１６の方に、オフセットローラ４０７とともに移動する。

このとき、シートクランプ部材４１２は、シートＳの移動の負荷とならないように図８の（ｂ）に示すように上方に回動している。また、シートクランプ部材４１２は上向きになっていても、オフセットローラ４０７やオフセットローラアーム４０６に干渉しないようになっている。

次に、このように１枚目のシートＳの整合が完了すると、ＣＰＵ１００は、ピックアップソレノイド４３３（図４参照）をオンとし（Ｓ２４０）、図７の（ａ）に示すようにオフセットローラ４０７を持ち上げた後、クランプソレノイド４３４（図５参照）をオフする（Ｓ２５０）。これにより、図７の（ｂ）に示すようにシートクランプ部材４１２が閉じられ、整合済みのシートＳが処理トレイ４１０に挟持保持される。この結果、最初に排出されたシートＳが、次に排出されるシートによりシート搬送方向の下流側に連れ送りされることを防ぐことができる。

次に、ＣＰＵ１００は、オフセットモータ４３２を制御して、図７の（ｂ）に示すように、ピックアップソレノイド４３３によって持ち上げられた状態のオフセットローラ４０７をそのまま、ホームポジションまで復帰移動させる（Ｓ２６０）。

この後、ＣＰＵ１００は、処理トレイ４１０上に収容されたシートＳが複写原稿の最終ページに対応した最終のシートか否かをチェックし（Ｓ２７０）、画像形成装置本体５００から送られてきた情報に基づいて最終のシートＳでないと判断した場合には（Ｓ２７０のＮＯ）、Ｓ１００に戻って次に画像形成装置本体５００から送られるシート排出信号を受信し、最後のシートＳが処理トレイ４１０に収容されるまで、前述のフローを繰り返す。

これにより、シート後処理装置４００の制御部（ＣＰＵ）は、画像形成装置本体５００からシートＳが排出される毎に、そのシートＳの幅サイズを把握するとともにそのシートＳに適したオフセット待機位置、及びオフセット量を算出して、オフセットローラ４０７が接触しているシートＳを各シートサイズに関係なくほぼ一定量送って、側端位置決め壁４１６に整合させることができる。

一方、ＣＰＵ１００が最終シートであると判断した場合（Ｓ２７０のＹＥＳ）、処理トレイ４１０上に複写原稿に対応したシート束が形成されていることとなるので、次にステイプル処理が選択されているか否かをチェックし（Ｓ２８０）、選択されている場合には（Ｓ２８０のＹＥＳ）、ステイプルユニット４２０を駆動してステイプル処理を実行する（Ｓ２９０）。

次に、ステイプル処理が選択されない場合（Ｓ２７０のＮＯ）、あるいはステイプル処理が完了した後、ＣＰＵ１００は、シート束排出モータ４３０（図５参照）を制御して、シートクランプ部材４１２でシート束を掴んでいるシート束排出部材４１３（図３、図９参照）をスタックトレイ４２１の方に前進させて、シート束ＳＡを排出移動させる（Ｓ３００）。

ＣＰＵ１００は、クランプソレノイド４３４を作動させて、シートクランプ部材４１２によるシート束の把持を解除して、シート束をスタックトレイ４２１に排出する（Ｓ３１０）し、シート束排出モータ４３０を制御して、シート束排出部材４１３をホームポジションに戻す（Ｓ３２０）。さらに、この後、ＣＰＵ１００は、搬送ローラ４０５、オフセットローラ４０７の回転を止めるため、搬送モータ４３１を停止させ（Ｓ３３０）、ピックアップソレノイド４３３をオフさせることにより（Ｓ３４０）、オフセットローラ４０７を下げて一連の処理を終了する。

なお、本実施の形態では、図１７及び図１８のフローチャートに示すＲＡＭ（またはＲＯＭ）上に書かれたプログラムをＣＰＵが読み出しながら制御を行っているが、制御プログラム上の処理をハードが行うように構成しても同様の効果が得られる。

なお、シート束排出部材４１３は、ラックとピニオンによって往復運動するようになっているが、カムの回転運動によって往復運動するようにしてもよい。

本発明の実施の形態に係わるシート後処理装置を備えた画像形成装置のシート搬送方向に沿った断面図である。 図１のシート後処理装置におけるシート搬送方向に沿った断面図である。 図１のシート後処理装置の処理トレイにシートが排出される様子を示す図である。 図１のシート後処理装置のオフセットローラ及び搬送ローラの駆動機構部分の概略平面図である。 図１のシート後処理装置のオフセットローラ、搬送ローラ、シート束排出部材及びシートクランプ部材の駆動機構の概略正面図である。 図１のシート後処理装置において、オフセットローラの動作、それに伴うシートの動きを説明するための図である。（ａ）オフセットローラがシートを下流側に搬送している図である。（ｂ）オフセットローラがシートを下流側の所定の位置まで搬送した後、シート後端ストッパに向けて搬送している図である。（ｃ）オフセットローラがシートを側端位置決め壁に向けて搬送している図である。 図１のシート後処理装置において、上記オフセットローラの動作、それに伴うシートの動きを説明するための図である。（ａ）オフセットローラがシートを側端位置決め壁に突き当てた後、シートから離れた状態の図である。（ｂ）オフセットローラが待機位置に戻る状態の図である。 図１のシート後処理装置において、シートクランプ部材の動作を説明するための図である。（ａ）オフセットローラがシートをシート後端ストッパに突き当てるときのシートクランプ部材の位置を示す図である。（ｂ）オフセットローラがシートを側端位置決め壁に突き当てるときのシートクランプ部材の位置を示す図である。 図１のシート後処理装置において、シート束排出部材がシート束をスタックトレイに排出する様子を示す図である。 図１のシート後処理装置をレール機構に支持されている状態を示す概略平面図である。（ａ）シート後処理装置が画像形成装置本体に収納されているときの図である。（ｂ）シート後処理装置が画像形成装置本体から引出されたときの図である。 レール機構の分解斜視図である。 引出し機構の平面図である。（ａ）ロック状態の図である。（ｂ）ロック解除状態の図である。 オペレーションパネルに表示される文字、イラストの表示順を示す図である。 シート後処理装置を他の支持手段である軸承機構によって画像形成装置本体に支持された状態を示す図である。 図１４に示す軸承機構によって支持されたシート後処理装置のロック機構の斜視図である。 シート後処理装置の制御部の構成を示すブロック図である。 シート後処理装置のシート処理動作の一部を説明するフローチャートである。 図１７に続くフローチャートである。

符号の説明

Ａ 画像形成装置
Ｓ シート
ＳＡ シート束
ＡＲ 空間
１００ ＣＰＵ
１２０ リーダ部（画像読取手段）
２００ プリンタ部（画像形成手段）
３００ 自動原稿給送装置
４００ シート後処理装置（シート後処理手段）
４０６ オフセットローラアーム
４０７ オフセットローラ
４１０ 処理トレイ
４１１ シート後端ストッパ
４１２ シートクランプ部材
４１３ シート束排出部材
４１６ 側端位置決め壁
４２０ ステイプラユニット（シート後処理部）
４２１ スタックトレイ
４４０ スライドレール（支持手段、レール機構）
４４１ 固定レール
４４２ 移動レール
４５０ 引出し機構
４５１ 引出し把手
４６０ 固定中心軸（支持手段、軸承機構）
４６４ ロック機構
５００ 画像形成装置本体
５００ａ 画像形成装置本体の上部
５０１ 側面支持部（連結部）
５０２ 背面支持部

Claims (6)

1. 画像情報に基づいてシートに画像を形成する画像形成手段と、
   前記画像形成手段によって画像を形成されたシートに後処理を施すシート後処理部を有するシート後処理手段と、
   前記シート後処理手段を引出し可能に支持する支持手段と、
   を備えたことを特徴とする画像形成装置。
2. 原稿の画像を読み取る画像読取手段と、
   前記画像読取手段の下方に離間して配設されて前記画像読取手段によって読み取られた読み取り情報に基づいてシートに形成する画像形成手段と、
   前記画像形成手段によって画像を形成されたシートに後処理を施すシート後処理部を有して前記画像読取手段と前記画像形成手段との間の空間に設けられたシート後処理手段と、
   前記シート後処理手段を引出し可能に支持する支持手段と、
   を備えたことを特徴とする画像形成装置。
3. 前記支持手段が、前記シート後処理部がメンテナンス可能な位置まで前記シート後処理手段を引出し可能に支持することを特徴とした請求項１又は２に記載の画像形成装置。
4. 前記画像読取手段の側端部を前記画像形成手段の側端部に支持して、前記画像形成手段から前記シート後処理手段にシートを送り込むシート排出部を有する連結部を備え、
   前記支持手段が、前記シート後処理手段が前記連結部から離れながら斜め手前側に引出可能に前記シート後処理手段を支持していることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の画像形成装置。
5. 前記支持手段が、前記画像形成手段側に固定の固定レールと、前記シート後処理手段に設けられて、前記固定レール上を往復移動可能な移動レールとを有する前記レール機構であることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の画像形成装置。
6. 前記支持手段が、前記シート後処理手段が回転して手前側に引出せるように前記シート後処理手段を支持する軸承機構であることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の画像形成装置。
   

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