JP2005308675A - Spmカンチレバー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高信頼性及び高耐久性を有し、安定した高分解能測定が可能な探針を備えたSPMカンチレバー及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 単結晶シリコンウエハを加工して作製された支持部1と、該支持部から伸びるように形成されたレバー部2と、該レバー部の自由端側に配置された探針3と、該探針の形成側全面及び探針全体を覆うようにコーティングされたグラファイト膜5と、探針先端部3aのグラファイト膜から成長形成された一本のカーボンナノファイバー(CNF)細線6とでSPMカンチレバーを構成する。
【選択図】 図 1

Description

この発明は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)に用いられるSPMカンチレバー、特にその探針部を改良したSPMカンチレバー及びその製造方法に関する。
走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、原子オーダーの測定分解能を有し、表面形状の計測等各種分野に利用されており、探針と試料の間をナノメートルのオーダーの距離に保持し、探針・試料間に生じるトンネル電流や原子間力等の物理量を検出することにより、微細形状の測定を行うものである。中でも原子間力顕微鏡(AFM)は、試料表面の形状を高分解能で検出するのに適しており、半導体や光ディスクあるいは生体試料等にいたる表面形状の測定に利用されている。
しかしながら、最近では高解像度の測定要求や、トレンチ溝内等の今まで探針の届かなかった部分の測定要求が高く、市販のSi製カンチレバーでは、それらの要求を満たすことが困難になってきている。
一方、近年においてはカーボンナノチューブ(以下CNT)の研究が盛んに行われ、現在熱分解法とアーク放電法により主に形成されている。これらのCNTの形成方法によれば、直径が数nmから数十nmであるのに対し、軸方向には数μmから数十μmもある高アスペクト比のチューブを形成することが可能である。また、このチューブは、ほぼ完全にグラファイト化しており、硬度の高いダイヤモンドと同等以上の結合状態であることがわかっており、機械的強度特性が非常に優れている。
そのため、CNTをSPMカンチレバーの探針として利用することが注目を集め、例えば特許第3441397号公報には、CNTを予め別の装置で成長形成させ、そのCNTをマニピュレータを用いてSPMカンチレバーの探針先端部に接着する方法が提案されている。
この従来提案のCNT付きSPMカンチレバーの構成を図11に示す。図11において、101 は探針、102 はカンチレバー部、103 は探針先端部101aに取り付けたCNTを示す。103aはCNT103 の実質の長さ、103bが探針先端部との接着部を示している。このように構成された、CNT103 を探針先端部101aに接着形成したSPMカンチレバーは、先端の曲率半径がナノメートルオーダーと小さく、得られる分解能が高い。また耐磨耗性に優れ、仮にCNT103 の先端が磨耗しても鉛筆の芯のように、新たに現れるCNT103 の先端の曲率半径は変わらないという利点があるため、多数の試料面をスキャニングしても高解像度を維持することが可能となる。
また、CNTの特徴として、柔軟性に優れているため、チューブ自体しなやかで、生体試料等の柔らかな試料に対しても、試料を傷つけずにデータを得ることが可能となる。勿論、CNTを用いることにより高アスペクト比の探針が形成できるという特徴を活かして、深いトレンチ溝形状をスキャニングした場合でも溝深くまで探針が達することができ、溝形状を忠実に測定することが可能となる。
特許第3441397号公報
ところで、カンチレバー探針先端部101aにマニピュレータを用いてCNT103 を取り付けた場合、接着力が弱く、過剰な振動や圧力により接着部103bが探針先端部101aから外れてしまうことがある。また接着力を増すために、CNTの接着部103bと探針101 の先端部101aの接合部に接着剤等を多量に付着させると、探針のアスペクト比が低下することになる。更に探針先端部101aにCNT103 を取り付ける角度や方向を制御するのが難しく、また一本一本作業するため再現性のあるCNT付きの探針を形成するのが難しい。更に両者を接着により結合しているため、CNT103 と探針101 間には抵抗が発生し、微小な電気的な特性を測定することはできない。
また、CVD法により触媒金属を介してCNTを形成する場合、大量に成長形成可能であるが、探針先端部から一本のCNTを選択的に成長方向を制御して形成するのは非常に難しい。また、触媒金属がレバー部や支持部全面に形成されているので、SPMカンチレバーの探針先端部のみではなく、探針側面やレバー部や支持部にもCNTが多数成長して、特に探針側面に発生したCNTはAFM測定等に悪影響を及ぼすことになる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、高信頼性及び高耐久性を有し、安定した高分解能測定が可能な探針を備えたSPMカンチレバーを提供することを目的とする。また、簡単な方法で再現性よく製造可能なSPMカンチレバーの製造方法を提供することを目的とする。更に、用途に応じて最適な探針構造あるいは特性を有するSPMカンチレバー及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項毎に目的を述べると、請求項1に係る発明は、高信頼性及び高耐久性を有し、安定した高分解能測定が可能なSPMカンチレバーを提供することを目的とする。請求項2〜4に係る発明は、具体的且つ最適な探針先端部の細線を備えたSPMカンチレバーを提供することを目的とする。請求項5〜15に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係るSPMカンチレバーの最適な製造方法及びその製造方法に用いる最適な材質を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、支持部と、該支持部から伸びるレバー部と、該レバー部の自由端近傍に形成される突起状探針とからなるSPMカンチレバーにおいて、前記探針の先端部に一本の細線を備えていることを特徴とするものである。
このような構成により、高信頼性及び高耐久性を有し、安定した高分解能測定が可能なSPMカンチレバーが実現できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るSPMカンチレバーにおいて、前記細線は、カーボンナノファイバー(CNF)又はカーボンナノチューブ(CNT)又はグラファイトナノファイバー(GNF)のいずれかであることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に係るSPMカンチレバーにおいて、前記細線は、半導体ナノワイヤー(SNW)又は半導体ナノチューブ(SNT)であることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1に係るSPMカンチレバーにおいて、前記細線は、メタルナノワイヤー(MNW)又はメタルナノチューブ(MNT)であることを特徴とするものである。
以上のような構成とすることにより、用途に応じて細線の構造や特性を使い分けることが可能となる。また、高アスペクト比の探針となるため、高分解能測定が可能となる。特に、CNF,CNTあるいはGNFの場合は、高耐久性を有し高分解能測定が可能となる。またSNWやSNTの場合は、従来のシリコン製SPMカンチレバーをそのまま用いて構成することが可能となる。またMNWやMNTの場合は、導電性あるいは強磁性を有する細線を備えたSPMカンチレバーを実現することができる。
請求項5に係る発明は、請求項2に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針の少なくとも先端部自体をカーボン化合物で形成するか、又は少なくとも該先端部の表面にカーボン化合物を形成し、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項2に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針先端部近傍にカーボン化合物を供給しながら、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記カーボン化合物は、グラファイト(C),グラッシーカーボン(g−C),シリコンカーバイト(SiC),ダイヤモンドライクカーボン(DLC),アモルファスカーボン(a−C),炭化チタン(TiC),タングステンカーバイト(WC),クロムカーバイト(CrC),バナジウムカーバイト(VC)又はニオブカーバイト(NbC)のいずれかであることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項3に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針の少なくとも先端部自体を半導体で形成するか、又は少なくとも該先端部の表面に半導体を形成し、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項3に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針先端部近傍に半導体を供給しながら、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記半導体は、シリコン(Si)又はゲルマニウム(Ge)の単体半導体、あるいはインジウムリン(InP),ガリウム砒素(GaAs),インジウムアンチモン(InSb),アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs),カドミウムテルル(CdTe),ジンクオキサイド(ZnO)の化合物半導体のいずれかであることを特徴とするものである。
請求項11に係る発明は、請求項4に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針の少なくとも先端部自体を金属あるいは金属化合物で形成するか、又は少なくとも該先端部の表面に金属あるいは金属化合物を形成し、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするものである。
請求項12に係る発明は、請求項4に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針先端部近傍に金属あるいは金属化合物を供給しながら、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成することを特徴とするものである。
請求項13に係る発明は、請求項11又は12に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記金属は、タングステン(W),チタン(Ti),モリブデン(Mo),銅(Cu),アルミニウム(Al),ニッケル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),クロム(Cr),ガドリニウム(Gd),マンガン(Mn)のいずれかであり、前記金属化合物は前記金属の化合物のいずれかであることを特徴とするものである。
請求項14に係る発明は、請求項11又は12に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記金属は、金(Au),白金(Pt),銀(Ag),パラジウム(Pd)等の貴金属であり、前記金属化合物は前記貴金属の化合物のいずれかであることを特徴とするものである。
請求項15に係る発明は、請求項5〜14のいずれか1項に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記高エネルギービームは、イオンビーム、レーザービーム、電子ビームあるいは高密度プラズマのいずれかであることを特徴とするものである。
以上のような製造方法により、カーボン系、半導体系あるいは金属系のうちの所望の細線を、用途に応じて細線の構造や特性を使い分けながら選択的に成長形成が可能になると共に、所望の細線を制御性且つ再現性よく、簡単に形成できる。また、高エネルギービームのうち、イオンビームや高密度プラズマは低温合成が可能で、イオンの種類によって細線の直径が制御できる。また電子ビームの場合は、イオンを細く絞ることができるので、極所領域のみに成長させることが可能となる。更にレーザービームの場合は、高融点金属細線の形成で特に有効である。
本発明によれば、高信頼性及び高耐久性を有し安定した高分解能測定が可能なSPMカンチレバーを提供することができる。また本発明に係るSPMカンチレバーの製造方法によれば、SPMカンチレバーの探針先端部に方向を制御しながら、選択的にカーボンナノファイバー(CNF),カーボンナノチューブ(CNT),グラファイトナノファイバー(GNF),半導体ナノワイヤー(SNW),半導体ナノチューブ(SNT),メタルナノワイヤー(MNW)あるいはメタルナノチューブ(MNT)などからなる細線をバッチファブリケーションにて簡単に作製できる。このような細線は太さがほぼ均一で、高アスペクト比とすることが可能なため、SPM装着時に探針頂点が常に測定試料の水平表面と垂直に作用させることができ、高分解能測定が可能になる。また、高耐久性を有し、用途に応じて材質や太さや構造あるいは電気的特性及び磁気特性を自由に選択し最適な細線を選択使用できる。したがって、信頼性のある探針を備えたSPMカンチレバーが製造可能となる。
次に、発明を実施するための最良の形態について説明する。
(実施例1)
まず、本発明に係るSPMカンチレバーの実施例1について説明する。図1は、本発明の実施例1に係るSPMカンチレバーを示す断面図である。図1において、1は単結晶シリコンウエハを加工して作製した支持部、2は支持部1より伸びたレバー部、3はレバー部2の自由端4側に配置されている探針である。5はカンチレバーの探針形成側の全面及び探針全体を覆うようにコーティングされたカーボン化合物であるグラファイト膜、6は探針先端部3aに成長形成された一本のカーボンナノファイバー(CNF)細線である。
次に、本実施例に係るCNFを探針先端部に備えたSPMカンチレバーの製造方法を、図2の(A)〜(C)に基づいて簡単に説明する。まず、図2の(A)に示すようなシリコン材料で形成されたカンチレバーを用意する。このカンチレバーは、単結晶シリコンウエハを加工して作製した支持部(図示せず)より伸びたレバー部2及び該レバー部2の自由端4側に配置された探針3を備えている。探針3は角錐状の形状をしており、例えばテトラヘドラル型の三角錐形状が望ましい。
次に、図2の(B)に示すように、カンチレバーの探針3を配置した側の表面及び側面に、例えばカーボン系材料の例えばグラファイト膜5をスパッタリング法、あるいは電子ビーム蒸着法により数nm〜数μm程度成膜する。このグラファイト膜5は、広い膜厚範囲で同等の効果が得られる。次に、図2の(C)に示すように、超高真空装置内にて方向制御しながら、カンチレバー探針先端部3aに選択的に一本のCNF細線6を成長させる。
ここで、CNF細線6の成長にあたっては、図3に示すように、真空排気口63と、高エネルギービーム照射用のビーム径数mm〜数十cmのイオンガン64と、駆動部62を有し試料の加熱が1000℃程度まで可能なヒーター加熱部65を備えた試料ステージ68とからなる真空装置61を用いる。そして、真空装置61内において、イオンガン64がCNF細線6の成長をさせる方向と平行になるようにステージ68を可動させて、ステージ68上にカンチレバー66(支持部図示省略)を配置する。このとき、カンチレバー66と垂直に形成されている探針3に対して、約12°レバー部2の自由端方向に傾けてCNF細線6が形成されるように、カンチレバー66を配置する。これは、一般にSPMなどにSPMカンチレバーをセットして使用する場合、レバー部面を12°程度傾けてセットし、レーザー光のレバー部面からの反射光をフォトディテクター上に正常に戻すためである。これにより、CNF細線6の先端が常に測定試料と最も近い位置で走査することができ、高分解能な測定が可能となる。勿論、上記傾き角度は、用途に応じて12°以外でも、角度制御しながらCNF細線を成長させることが可能である。
このような真空装置61内では、真空度10-2〜10-8Pa程度、好ましくは10-3Pa〜10-5Pa程度とし、希ガスイオン種のアルゴンイオンを加速電圧0.1 〜 300keVとし、平均イオン電流密度を2μA/cm2 〜10mA/cm2 程度とし、イオンビームのスパッタ速度は2nm〜1μm/min程度として、室温で1〜100 分のイオン照射により、探針先端部より1μm程度のCNF細線を成長形成させる。このように、探針先端部にイオンビーム照射を行うと、探針先端部の原子の化学結合及び移動が起こり、選択的に探針先端部にCNFからなる一本の細線が成長形成されることになる。
ここでは、CNF細線の成長にあたっては室温で行ったものを示したが、室温から約500 〜 600℃まで加熱しながら成長を行うことも可能であり、また室温から−150 ℃まで冷却してもよい。このようにイオンビーム照射時の温度を変える場合には、CNF細線の膜質及び成長速度を制御することができる。また、イオンビームのイオン電流密度及び加速電圧を変えることにより、スパッタ速度を容易に変えることができる。更に、希ガスイオン種としてアルゴンイオンを用いたものを示したが、ヘリウムイオン,ネオンイオン,キセノンイオンでもよく、あるいはまた窒素イオン,酸素イオン又はCH基を含むイオン等の反応性ガスイオン種でもよい。なお、上記CNF細線の生成条件は一例であって、この限りではないことは言うまでもない。
以上のようにして製造された、探針先端部に一本のCNF細線を備えたSPMカンチレバーによれば、探針先端部に形成するCNF細線の先端の角度や方向を制御でき、且つ高アスペクト比の探針が得られるので、SPM装置に装着する際に探針先端部の細線が常に試料水平表面と垂直になるようにすることができ、SPM測定時における分解能の向上が期待できる。またバッチファブリケーションによって制御性よく、一本だけのCNF細線を探針先端部に形成することができるのでコスト低減につながる。また、同一元素から細線を成長形成しており、接着剤がなくてとも高耐久性が得られる。更に、CNFがほぼ同じ太さで成長するため、高アスペクト比の細線を実現でき、凹凸の大きい試料も再現性よく、且つ安定した高分解能測定が可能となる。したがって、高信頼性のあるSPMカンチレバーが実現できる。
なお、本実施例では、SPMカンチレバーの探針形状としてテトラヘドラル形状のものを用いたものを示したが、これに限定されず、ピラミダル形状あるいは多角形形状の角錐状探針や、円錐状の突起探針であれば同様な効果が得られることは言うまでもない。
また、カンチレバーの探針側の表面及び側面に形成するカーボン化合物の成膜として、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法によるグラファイト膜を用いたものを示したが、これに限定されず、シリコンカーバイト(SiC),グラッシーカーボン(g−C),ダイヤモンドライクカーボン(DLC),アモルファスカーボン(a−C),炭化チタン(TiC),タングステンカーバイト(WC),クロムカーバイト(CrC),バナジウムカーバイト(VC)又はニオブカーバイト(NbC)等のカーボン元素を含む膜であれば、同様な効果を得ることができる。更に、カーボン化合物の成膜は、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法以外の方法で形成してもよく、CVD法や蒸着法等によって形成することも可能である。一方、レバー部及び探針からなるカンチレバー自体をカーボン化合物で作製すれば、探針先端部に容易にカーボン系のCNF細線の形成が行えることは言うまでもない。
また、カーボン化合物の成膜は、探針が形成されている側の全面に形成したものを示したが、これに限定されず、図4に示すように、レバー部2の自由端4の背面側から蒸着を行い、探針3の側面から先端に向けてのみカーボン化合物5を形成してもよい。この場合には、探針3の形成側のレバー部2の表面にはカーボン化合物が付くことがなく、探針先端部3a以外の余計な部分にCNF細線6を成長させることはなくなる。
また、探針先端部3aに形成する細線としてCNF細線6を用いたものを示したが、これには限定されず、成長速度や雰囲気を制御することによりCNT又はGNFの成長が可能で、同様な効果を得ることは言うまでもない。ここでは、用途に応じて使い分けることが可能で、高分解能が要求される場合には直径が数nmのCNTの極細の細線を形成し、それほど解像度を要求されず、高耐久性のある探針を用いる場合には、CNFあるいはGNFを形成することで、要求を満たすことが可能である。
また、探針先端部にあらかじめカーボン化合物を形成し、高エネルギービーム照射を行ってCNF細線を成長形成させるようにしたものを示したが、探針先端部にカーボン化合物を形成することなく、探針先端部近傍にカーボン化合物を供給しながら同時に高エネルギービームを照射して、CNFを形成してもよい。この場合には、図5に示すように、真空装置61内に、カーボン系のガスを導入し該ガスをイオン化して照射するイオン照射源67が必要となる。
また、高エネルギービームを探針先端部に照射する際、例えばMo,Ta,W,Ti等の元素(メタル粒子)を探針先端部に供給しつつ行ってもよい。この場合には、CNF、CNT又はGNFの成長、具体的には太さ、成長速度及び直径を制御することが可能になる。但し、真空装置61に上記メタル粒子を供給する場合、別個に例えばスパッタ、アークプラズマ、レーザーアブレーション、電子ビーム蒸着等の成膜機構が必要となる。
また、高エネルギービームとしてイオンビームを用いてCNF細線の成長形成を行うようにしたものを示したが、イオンビーム以外にレーザービーム、電子ビームあるいは高密度プラズマなどの高エネルギービームを用いてもよいことは勿論である。
更に、探針先端部に形成する細線としてカーボン化合物によるCNF細線の成長形成について説明したが、これに限らず、シリコン(Si),ゲルマニウム(Ge)などの単体半導体、あるいはガリウム砒素(GaAs),インジウムリン(InP),インジウムアンチモン(InSb),アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs),カドミウムテルル(CdTe),ジンクオキサイド(ZnO)などの化合物半導体による半導体ナノワイヤー(SNW)や半導体ナノチューブ(SNT)を、同様な高エネルギービームの照射手法を用いて、探針先端部に細線として形成することができる。また更に、タングステン(W),チタン(Ti),モリブデン(Mo),銅(Cu),アルミニウム(Al),ニッケル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),クロム(Cr),ガドリニウム(Gd),マンガン(Mn)等の金属や、金(Au),白金(Pt),銀(Ag),パラジウム(Pd)等の貴金属あるいはそれらの化合物によるメタルナノワイヤー(MNW)やメタルナノチューブ(MNT)を、同様な高エネルギービームの照射手法により、探針先端部に細線として形成できることは言うまでもない。
ここで、シリコンのSNWやSNTの場合、従来のシリコン製カンチレバーをそのまま用いて細線を形成することが可能となる。また、探針先端部にSNWやSNT細線を形成する場合も、探針先端部自体を半導体で形成したり、探針先端部に半導体膜を形成しておいて、高エネルギービームの照射によりSNWやSNT細線を形成させることができる。更にまた、探針先端部近傍に半導体材料を供給しながら高エネルギービームを照射して、SNWやSNT細線を成長形成させることができる。
一方、MNWやMNTの場合は、導電性あるいは強磁性を持つ細線を備えたSPMカンチレバーを実現することができる。そして、探針先端部にMNWやMNT細線を形成する場合も、探針先端部自体を金属あるいはその化合物で形成したり、探針先端部に金属あるいはその化合物膜を形成しておいて、高エネルギービームの照射によりMNWやMNT細線を形成させることができる。更にまた、探針先端部近傍に金属あるいはその化合物を供給しながら高エネルギービームを照射して、MNWやMNT細線を成長形成させることができる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。図6は、本実施例に係るSPMカンチレバーの構成を示す側面図である。図6において、1は単結晶シリコンウエハを加工して作製した支持部、2は支持部1より伸びたレバー部、3はレバー部2の自由端4側に配置されている探針である。7は探針先端部3aのみに形成されたカーボン化合物であるグラファイト膜、8は探針先端部3aに形成されたグラファイト膜7から成長形成された一本のカーボンナノファイバー(CNF)細線である。
次に、本実施例に係るCNF細線を探針先端部に備えたSPMカンチレバーの製造方法を、図7の(A)〜(J)に基づいて簡単に説明する。まず、図7の(A)に示すように、(100)面方位を有するSOI(Silicon-On-Insulater)シリコン基板21を用意し、該SOIシリコン基板21に熱酸化シリコン膜にてカンチレバーの支持部形成用マスクパターン22をフォトリソグラフィーにより形成する。
次に、図7の(B)に示すように、SOIシリコン基板21の表裏面に窒化シリコン膜23を、例えば 100nm程度形成する。次いで、該窒化シリコン膜23を用いてテトラヘドラル型探針の2面を形成するマスクパターン24をフォトリソグラフィーにより形成する。
次に、図7の(C)に示すように、マスクパターン24にてSOIシリコン基板の活性層25側をDeep-RIE(Deep Reactive-Ion-Etching)により垂直に加工し、シリコンの垂直面26を形成する。次に、図7の(D)に示すように、垂直面26に熱酸化膜27を1μm程度形成した後、マスクパターン24を除去し、マスクパターン下のシリコン(100)面である活性層25を表面に出す。その後、アルカリ溶液、例えばKOH(水酸化カリウム)溶液に浸し、シリコン活性層25をエッチングして、図示のように、テトラヘドラル型の突起28を作製する。ここでは、テトラヘドラル型の突起28は面方位によるエッチングレートの違いを利用して作製する。また、シリコン活性層25のエッチングは、所定の特性に合うレバー部の厚さ29になるまで行う。これによって、ほぼ垂直立った2面とSiの結晶方位(111)面によって形成された探針(突起)28が作製される。
次に、図7の(E)に示すように、垂直面26に形成された熱酸化膜27をフッ酸系の溶液で除去し、続いて常圧CVD法等により表面全体に酸化膜30を 200nm程度形成する。
次に、図7の(F)に示すように、表面側にレジスト膜31をコートし、探針先端部32のみの酸化膜30が表面に現れるようにレジスト膜31を形成する。その後フッ酸系溶液に浸して、探針先端部32のみの酸化膜30を除去する。
次に、図7の(G)に示すように、全表面に、グラファイト膜33をスパッタリング法、あるいは電子ビーム蒸着法により、数nm〜数μm程度成膜する。このグラファイト膜33の広い膜厚範囲で同等の効果が得られる。レジスト膜31が形成されているので、グラファイト膜33は室温から 100℃程度の低温で形成する。これにより、探針先端部32がグラファイト膜33にて覆われることになる。
次に、図7の(H)に示すように、アルコール溶液に浸し、超音波洗浄することで表面側に形成したレジスト膜31をリフトオフさせる。これにより、探針先端部32のみにグラファイト膜34を残し、その他の部分のグラファイト膜33をレジスト膜31と一緒に取り除く。
次に、図7の(I)に示すように、SOIシリコン基板21の裏面側に形成していた窒化シリコン膜23を熱リン酸等により取り除いた後、表面側全面にレジスト膜35を探針及びレバー部等が完全に保護されるように厚く形成する。
次に、図7の(J)に示すように、SOIシリコン基板21を裏面側からKOH等のアルカリ溶液にて支持部36の形状となるように加工し、表面保護膜のレジスト膜35や、酸化膜からなるマスクパターン22等を除去することで、シリコン製カンチレバーの探針先端部32のみにグラファイト膜34を形成した構造体が完成する。
最後に、実施例1の製造方法と同様に、真空装置内で真空度10-2〜10-8Pa程度、好ましくは10-3Pa〜10-5Pa程度とし、希ガスイオン種のアルゴンイオンを加速電圧0.1 〜 300keVとし、平均イオン電流密度を2μA/cm2 〜10mA/cm2 程度とし、イオンビームのスパッタ速度は2nm〜1μm/min程度として、室温で1〜100 分のイオン照射により、探針先端部より1μm程度のCNF細線を成長形成させる。このように、探針先端部にイオンビーム照射を行うと、探針先端部の原子の化学結合及び移動が起こり、選択的に探針先端部にCNFからなる一本の細線が形成されることになる。
ここでは、CNF細線の成長にあたっては室温で行ったものを示したが、室温から約500 〜 600℃まで加熱しながら成長を行うことも可能であり、また室温から−150 ℃まで冷却してもよい。このようにイオンビーム照射時の温度を変える場合には、CNF細線の膜質、及び成長速度を制御することができる。また、イオンビームのイオン電流密度、及び加速電圧を変えることにより、スパッタ速度を容易に変えることができる。更に、希ガスイオン種としてアルゴンイオンを用いたものを示したが、ヘリウムイオン,ネオンイオン,キセノンイオンでもよく、あるいはまた窒素イオン,酸素イオン又はCH基を含むイオン等の反応性ガスイオン種でもよい。なお、上記CNF細線の生成条件は一例であって、この限りではないことは言うまでもない。以上の工程により、図6に示すような、探針先端部3aに一本のCNF細線8を形成したSPMカンチレバーが完成する。
このような構成のSPMカンチレバーによれば、探針先端部のCNF細線の先端を、SPM装置に装着した際に、常に試料水平表面と垂直に配置することができ、且つ高アスペクト比の探針となるため、SPM測定時に分解能の向上が期待できる。またバッチファブリケーションによって制御性且つ再現性よく、一本だけのCNF細線を探針先端部に形成することができるのでコスト低減につながる。また、カーボン系の材料が探針先端部のみに形成され、カンチレバーは従来から使われているシリコンのみで形成されているので、機械的な特性が安定している。更に、CNFがほぼ同じ太さで成長するため、高アスペクト比の細線を実現でき、凹凸の大きい試料も再現性よく、且つ安定した高分解能測定が可能となる。したがって、高信頼性のあるSPMカンチレバーが実現できる。
なお、本実施例では、カンチレバー探針の形状としてテトラヘドラル形状のものを用いたものを示したが、これに限定されず、図8の(A),(B)及び(C)にそれぞれ示すようなピラミダル形状あるいは多角形形状の角錐状探針や、円錐状探針であれば、同様な効果が得られることは言うまでもない。
また、探針先端部へのカーボン化合物のコーティング膜として、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法によるグラファイト膜を用いたものを示したが、これに限定されず、シリコンカーバイト(SiC),グラッシーカーボン(g−C),ダイヤモンドライクカーボン(DLC),アモルファスカーボン(a−C),炭化チタン(TiC),タングステンカーバイト(WC),クロムカーバイト(CrC),バナジウムカーバイト(VC)又はニオブカーバイト(NbC)等のカーボン元素を含む膜であれば、同様な効果を得ることは言うまでもない。更にCVD法によってグラファイト膜を形成することも可能である。また、成長させた細線はCNFで構成したものであるが、これに限定されず、成長速度や雰囲気を制御することでCNT又はGNF細線の成長が可能で、同様な効果を得られることは言うまでもない。
(実施例3)
次に、実施例3について説明する。図9は本実施例に係るSPMカンチレバーの一部断面で示す側面図である。図9において、1はパイレックスガラス(コーニング社の登録商標)を加工して作製した支持部、2は支持部1より伸びたレバー部、3はレバー部2の自由端4側に配置されている探針である。9はレバー部2及び支持部1の背面側と、探針先端部3aのみに形成された金(Au)膜、10は探針先端部3aの金膜9から成長形成された1本の金のナノワイヤー細線である。ここでは、実施例1及び実施例2とは異なり、細線10は金属からなるメタルナノワイヤー(MNW)となっている。
次に、本実施例に係るMNW細線10を探針先端部に備えたSPMカンチレバーの製造方法を、図10の(A)〜(I)の製造工程図に基づいて説明する。まず、図10の(A)に示すような(100)面方位を有するシリコン基板41に、熱酸化シリコン膜等で形成した探針形成用のマスクパターン42をフォトリソグラフィーにより形成する。このときシリコン基板41の裏面側には、裏面全面に熱酸化シリコン膜43が形成されている。
次に、図10の(B)に示すように、KOH等のアルカリ溶液に浸し、マスクパターン42の形成側のシリコン基板41の表面部に、(111)面で囲まれた孔状の四角錐44を形成する。
次に、図10の(C)に示すように、シリコン基板41の裏面側に形成している熱酸化シリコン膜43に、探針先端部に孔を形成するためのマスク45を形成する。続いてレバー部となる窒化シリコン膜46を、シリコン基板41の全面に例えば減圧CVD法等を用いて形成する。そして、表面の窒化シリコン膜46をレバー部の形状にパターニングすると共に、裏面側に形成された窒化シリコン膜を同時に除去する。
次に、図10の(D)に示すように、シリコン基板41の裏面側に形成した探針先端部に孔を形成するためのマスク45により、探針先端部を構成する窒化シリコン膜47が現れるまで、シリコン基板41を裏面側からKOH等のアルカリ溶液で加工する。
次に、図10の(E)に示すように、シリコン基板41の裏面側からRIE(Reactive-Ion-Etching)を用いて、探針先端部を構成している窒化シリコン膜47のみを除去することで、探針先端部に孔48を形成する。また、このとき、裏面の開口に用いたマスク45も同時に除去される。
次に、図10の(F)に示すように、支持部49となるパイレックスガラス(登録商標)をレバー部を構成する窒化シリコン膜46に陽極接合して、窒化シリコン膜を介してシリコン基板41と接合する。
次に、図10の(G)に示すように、KOH等のアルカリ溶液に浸し、シリコン基板41を除去する。
次に、図10の(H)に示すように、貴金属膜、例えば金膜50をレバー部を構成する窒化シリコン膜46の背面側にスパッタリング法、あるいは電子ビーム蒸着法により数nm〜数μm程度成膜する。この金膜50の広い膜厚範囲で、同等の効果が得られる。このとき探針先端部には孔48が形成されており、したがって金膜50は探針先端部51に現れ、図示形状の構成のカンチレバーが得られる。
最後に、実施例1及び実施例2と同様に、真空装置内に上記構成のカンチレバーをセットして、高エネルギービームの照射により、探針先端部51から一本の金ナノワイヤー細線52を成長形成させる。具体的には、真空度10-2〜10-8Pa程度、好ましくは10-3Pa〜10-5Pa程度とし、希ガスイオン種のアルゴンイオンを加速電圧0.1 〜 300keVとし、平均イオン電流密度を2μA/cm2 〜10mA/cm2 程度とし、イオンビームのスパッタ速度は2nm〜1μm/min程度として、室温で1〜100 分のイオン照射により、金膜からなる探針先端部より1μm程度の金ナノワイヤー細線52を成長形成させる。このように、探針先端部にイオンビーム照射を行うと、探針先端部の原子の化学結合及び移動が起こり、選択的に探針先端部に一本の金ナノワイヤーからなる細線が成長形成されることになる。
ここでは、金ナノワイヤー細線の成長にあたっては室温で行ったものを示したが、室温から約500 〜 600℃まで加熱しながら成長を行うことも可能であり、また室温から−150 ℃まで冷却してもよい。このようにイオンビーム照射時の温度を変える場合には、金ナノワイヤー細線の膜質及び成長速度を制御することができる。また、イオンビームのイオン電流密度及び加速電圧を変えることにより、スパッタ速度を容易に変えることができる。更に、希ガスイオン種としてアルゴンイオンを用いたものを示したが、ヘリウムイオン,ネオンイオン,キセノンイオンでもよく、あるいはまた窒素イオン,酸素イオン又はCH基を含むイオン等の反応性ガスイオン種でもよい。なお、上記金ナノワイヤー細線の生成条件は一例であって、この限りではないことは言うまでもない。以上の工程により、図10の(I)に示すようなSPMカンチレバーが完成する。
このような構成のSPMカンチレバーによれば、SPM装置に装着した際に、探針先端部のMNW細線の先端を、常に試料の水平表面と垂直に配置することができ、且つ高アスペクト比の探針となるため、SPM測定時に分解能の向上が期待できる。また、金属のナノワイヤーのため、導電性を持たせることができる。またバッチファブリケーションによって制御性よく、一本だけの細線を探針先端部に形成することができるので、コスト低減につながる。また、金膜が探針先端部に形成された孔のみに形成され、MNW細線の形成部位の選択性が向上する。またレバー部に窒化シリコン膜を用いており、バネ定数の小さな軟らかなSPMカンチレバーが作製でき、生物等の測定試料においても傷付けずに走査することができる。更に、金属膜をレバー背面側にコートすることで、窒化シリコン等からなる反射光量の得られないレバー部に対しても、容易に反射光量を得ることが可能となる。更に、MNWがほぼ同じ太さで成長形成されるため、高アスペクト比の探針を実現でき、凹凸の大きい試料も再現性よく、且つ安定した高分解能測定が可能となる。したがって、高信頼性のあるSPMカンチレバーができる。なお、本実施例では、カンチレバーの探針の形状としてピラミダル形状のものを用いたものを示したが、これに限定されず、多角形形状の角錐状探針や円錐状探針であれば、同様な効果が得られることは言うまでもない。
また、探針形成側の反対側全面と探針先端部に金(Au)膜を成膜したものを示したが、少なくとも探針先端部のみに金膜が形成されていればよい。また、金属膜としては、金膜には限定されず、タングステン(W),チタン(Ti),モリブデン(Mo),銅(Cu),アルミニウム(Al),ニッケル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),クロム(Cr),ガドリニウム(Gd),マンガン(Mn)等の金属や、金(Au),白金(Pt),銀(Ag),パラジウム(Pd)等の貴金属あるいはそれらの化合物による膜を形成することにより、高エネルギービームの照射により、メタルナノワイヤー(MNW)細線やメタルナノチューブ(MNT)細線を成長形成できることは言うまでもない。これらにより導電性あるいは強磁性を持つ細線を備えたSPMカンチレバーを実現することができる。
また、探針の形成側の背面側に形成する金属膜としては金膜に限定されず、試料測定時にレーザー光を反射できるものであれば、白金(Pt)などの貴金属でもよい。また、高エネルギービームとしてイオンビームを用いてMNWの成長形成を行ったものを示したが、イオンビーム以外にレーザービーム、電子ビームあるいは高密度プラズマなどの高エネルギービームを用いてもよいことは勿論である。
本発明に係るSPMカンチレバーの実施例1の構成を示す断面図である。 図1に示した実施例1に係るSPMカンチレバーの製造方法を説明するための製造工程図である。 図2に示した実施例1に係るSPMカンチレバーの製造工程における真空装置を用いてCNF細線を成長形成する態様を示す図である。 図2に示した実施例1に係るSPMカンチレバーの製造方法の変形例を示す図である。 図1に示した実施例1に係るSPMカンチレバーの他の製造方法において用いる真空装置でCNF細線を成長形成させる態様を示す図である。 本発明の実施例2に係るSPMカンチレバーの構成を示す側面図である。 図6に示した実施例2に係るSPMカンチレバーの製造方法を説明するための製造工程図である。 図6に示した実施例2に係るSPMカンチレバーの変形例を示す斜視図である。 本発明の実施例3に係るSPMカンチレバーの構成を一部断面で示す側面図である。 図9に示した実施例3に係るSPMカンチレバーの製造方法を説明するための製造工程図である。 従来のCNTを備えたSPMカンチレバーの要部を示す斜視図である。
符号の説明
1 支持部
2 レバー部
3 探針
3a 探針先端部
4 レバー部自由端
5 グラファイト膜
6 CNF細線
7 グラファイト膜
8 CNF細線
9 金膜
10 MNW細線
21 SOIシリコン基板
22 支持部形成用マスクパターン
23 窒化シリコン膜
24 探針用マスクパターン
25 SOIシリコン基板活性層
26 垂直面
27 熱酸化膜
28 突起(探針)
29 レバー部厚さ
30 酸化膜
31 レジスト膜
32 探針先端部
33 グラファイト膜
34 先端部グラファイト膜
35 レジスト膜
36 支持部
41 シリコン基板
42 マスクパターン
43 熱酸化シリコン膜
44 孔状四角錐
45 マスク
46 窒化シリコン膜
47 先端部窒化シリコン膜
48 先端部孔
49 支持部
50 金膜
51 探針先端部
52 金ナノワイヤー細線
61 真空装置
62 駆動部
63 真空排気口
64 イオンガン
65 ヒーター加熱部
66 カンチレバー
67 イオン照射源
68 ステージ

Claims (15)

  1. 支持部と、該支持部から伸びるレバー部と、該レバー部の自由端近傍に形成される突起状探針とからなるSPMカンチレバーにおいて、前記探針の先端部に一本の細線を備えていることを特徴とするSPMカンチレバー。
  2. 前記細線は、カーボンナノファイバー(CNF)又はカーボンナノチューブ(CNT)又はグラファイトナノファイバー(GNF)のいずれかであることを特徴とする請求項1に係るSPMカンチレバー。
  3. 前記細線は、半導体ナノワイヤー(SNW)又は半導体ナノチューブ(SNT)であることを特徴とする請求項1に係るSPMカンチレバー。
  4. 前記細線は、メタルナノワイヤー(MNW)又はメタルナノチューブ(MNT)であることを特徴とする請求項1に係るSPMカンチレバー。
  5. 請求項2に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針の少なくとも先端部自体をカーボン化合物で形成するか、又は少なくとも該先端部の表面にカーボン化合物を形成し、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするSPMカンチレバーの製造方法。
  6. 請求項2に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針先端部近傍にカーボン化合物を供給しながら、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするSPMカンチレバーの製造方法。
  7. 前記カーボン化合物は、グラファイト(C),グラッシーカーボン(g−C),シリコンカーバイト(SiC),ダイヤモンドライクカーボン(DLC),アモルファスカーボン(a−C),炭化チタン(TiC),タングステンカーバイト(WC),クロムカーバイト(CrC),バナジウムカーバイト(VC)又はニオブカーバイト(NbC)のいずれかであることを特徴とする請求項5又は6に係るSPMカンチレバーの製造方法。
  8. 請求項3に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針の少なくとも先端部自体を半導体で形成するか、又は少なくとも該先端部の表面に半導体を形成し、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするSPMカンチレバーの製造方法。
  9. 請求項3に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針先端部近傍に半導体を供給しながら、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするSPMカンチレバーの製造方法。
  10. 前記半導体は、シリコン(Si)又はゲルマニウム(Ge)の単体半導体、あるいはインジウムリン(InP),ガリウム砒素(GaAs),インジウムアンチモン(InSb),アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs),カドミウムテルル(CdTe),ジンクオキサイド(ZnO)の化合物半導体のいずれかであることを特徴とする請求項8又は9に係るSPMカンチレバーの製造方法。
  11. 請求項4に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針の少なくとも先端部自体を金属あるいは金属化合物で形成するか、又は少なくとも該先端部の表面に金属あるいは金属化合物を形成し、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするSPMカンチレバーの製造方法。
  12. 請求項4に係るSPMカンチレバーの製造方法において、前記探針先端部近傍に金属あるいは金属化合物を供給しながら、前記探針先端部に高エネルギービームを照射することにより前記細線を成長形成させることを特徴とするSPMカンチレバーの製造方法。
  13. 前記金属は、タングステン(W),チタン(Ti),モリブデン(Mo),銅(Cu),アルミニウム(Al),ニッケル(Ni),コバルト(Co),鉄(Fe),クロム(Cr),ガドリニウム(Gd),マンガン(Mn)のいずれかであり、前記金属化合物は前記金属の化合物のいずれかであることを特徴とする請求項11又は12に係るSPMカンチレバーの製造方法。
  14. 前記金属は、金(Au),白金(Pt),銀(Ag),パラジウム(Pd)等の貴金属であり、前記金属化合物は前記貴金属の化合物のいずれかであることを特徴とする請求項11又は12に係るSPMカンチレバーの製造方法。
  15. 前記高エネルギービームは,イオンビーム、レーザービーム、電子ビームあるいは高密度プラズマのいずれかであることを特徴とする請求項5〜14のいずれか1項に係るSPMカンチレバーの製造方法。
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