JP2005307676A - 基礎杭頭部と上部基礎との接合構造 - Google Patents

基礎杭頭部と上部基礎との接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】
地震時の過大な曲げ力と引抜き力を低減して地震時の過大な地震による基礎杭頭部の損傷等を未然に防止することのできる基礎杭頭部と上部基礎との接合構造を提供する。
【解決手段】
基礎杭1と基礎杭1の上部に構築された上部基礎2とを接合する。基礎杭1の杭頭部にリング形状のキャップリング3を外接する。基礎杭1の杭頭部と上部基礎2との間に引抜き抵抗部材として複数のアンボンドシース付PC鋼より線4を設置する。アンボンドシース付PC鋼より線4の下端側は基礎杭1の杭頭部のコンクリート内に、上端側は上部基礎2のコンクリート内にそれぞれ埋設する。アンボンドシース付PC鋼より線4の上端部と下端部はそれぞれ定着プレート9と8を取り付けることにより上部基礎2と杭頭部のコンクリート内に定着する。
【選択図】 図1


Description

本願発明は、基礎杭と当該基礎杭の上部に構築された上部構造の基礎(以下「上部基
礎」という)とを接合する基礎杭頭部と上部基礎との接合構造に関し、特に基礎杭頭部
と上部基礎との間に軸圧縮力とせん断力のみを伝える接合部材としてリング形状のキャップリングを設置することにより基礎杭頭部の回転固定度をフリーな状態に近づけて杭頭部の曲げ抵抗力を低減し、かつ基礎杭頭部と上部基礎との間に引抜き抵抗部材としてアンボンド構造のPC鋼材または棒鋼材を設置することにより地震時の過大な曲げ力と引抜き力による基礎杭頭部の損傷等を未然に防止できるようにしたものである。
基礎杭と当該基礎杭の上部に構築された上部基礎とを接合する基礎杭頭部と上部基礎との接合構造として、杭頭部と上部基礎との回転固定度をフリーな状態に近づけて、すなわち杭頭部に作用するせん断力と鉛直力(軸圧縮力)は基礎杭側に伝わるものの回転力(曲げ力)は伝わらないようにすることで、地震時の過大な曲げ力と引抜き力による基礎杭頭部の損傷等を防ぐようにした基礎杭頭部の接合構造が知られている。
この種の基礎杭頭部の接合構造として、例えば基礎杭の杭頭部にリング形状のキャップリング材を嵌合するとともに、当該キャップリング材に突設された定着部材をその上側に構築された上部基礎のコンクリート内に定着して基礎杭頭部と上部基礎とを接合する接合構造(特許文献1参照)、または基礎杭の杭芯に軸鉄筋を配筋し、この軸鉄筋の上端側を上部基礎のコンクリート内に定着して基礎杭頭部と上部基礎とを接合する基礎杭頭部の接合構造(特許文献2参照)が知られている。
特開2002−167776号公報 特開2002−339351号公報
しかし、基礎杭として特に大口径の場所打ちコンクリート杭が必要となる建物の場合、前者のキャップリング材を用いた接合構造では、基礎杭の杭頭部と上部基礎との間に引抜き力に抵抗する部材が特に設置されていないため、地震時の過大な引抜き力が作用するような杭頭部の接合には適用できないという課題があった。
一方、後者の軸鉄筋を用いた接合構造では、いわゆる半固定性能を維持したまま引抜き力にも抵抗する機能(引張り抵抗機能)を付加するために接合部材として軸鉄筋が配筋されているが、この軸鉄筋を配筋することで曲げ抵抗も発生するため、半固定性能の効果が低減するのを免れず、むしろ軸鉄筋によって接合部の固定度が高くなりかねないという問題があった。
さらに施工に際しても、特に基礎杭のコンクリートを打設する際、軸鉄筋の位置保持にかなりの手間がかかり、しかも杭頭部の上部基礎に定着される部分には軸鉄筋が軸芯まわりに配筋されているため、杭頭部の処理(杭頭部のコンクリートを一部はつり、軸鉄筋を上部基礎への定着部として露出させるための処理)がきわめて困難であり、非常に手間がかかるという施工上の課題もあった。
本願発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、杭頭部の半固定性能を保持しつつ引抜き力にも抵抗する性能を有し、特に地震時の過大な引抜き力による杭頭部の損傷等を未然に防止することができ、しかも簡単で素早く施工できる基礎杭頭部と上部基礎との接合構造を提供することを目的とする。
請求項1記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造は、基礎杭と当該基礎杭の上部に構築された上部構造の基礎とを接合する基礎杭頭部と上部基礎との接合構造において、前記基礎杭の杭頭部にリング形状のキャップリングを外接するとともに、当該キャップリングに突設された複数の定着部材を前記上部構造の基礎に定着し、かつ前記基礎杭の杭頭部と前記上部構造の基礎との間にアンボンドPC鋼材を設置するとともに、当該PC鋼材の上端部と下端部を前記基礎杭の杭頭部と上部構造の基礎にそれぞれ定着してなることを特徴とするものである。
請求項2記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造は、基礎杭と当該基礎杭の上部に構築された上部構造の基礎とを接合する基礎杭頭部と上部基礎との接合構造において、前記基礎杭の杭頭部にリング形状のキャップリングを外接するとともに、当該キャップリングに突設された複数の定着部材を前記上部構造の基礎に定着し、かつ前記基礎杭の杭頭部と前記上部構造の基礎との間に棒鋼材を設置するとともに当該棒鋼材の下端側を前記基礎杭の杭頭部に、上端側を前記上部構造の基礎にそれぞれ定着してなることを特徴とするものである。
請求項3記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造は、請求項1または2記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造において、キャップリングはプレキャストコンクリートから形成されてなることを特徴するものである。
請求項4記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造は、請求項1または3記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造において、アンボンドPC鋼材はPC鋼材の表面をシース管または付着絶縁材で被覆することにより形成されてなることを特徴するものである。この場合のPC鋼材として特に可とう性に富むPC鋼より線を利用することにより施工性を高めることができる。
請求項5記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造は、請求項2または3記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造において、棒鋼材の上端側は表面をシース管または付着絶縁材で被覆することによりアンボンド構造とし、その端部で上部構造の基礎に定着してなることを特徴とするものである。
本願発明は、基礎杭頭部と上部基礎とをリング形状のキャップリングを用いて半固定状態に接合するとともに、基礎杭頭部と上部基礎との間に杭頭部に作用する地震時の引抜き力に抵抗する抵抗部材として従来の軸鉄筋に代わるアンボンド構造のPC鋼材または棒鋼材を設置することにより、上部構造からの軸圧縮力とせん断力を基礎杭に確実に伝達させることができる一方で、基礎杭頭部に集中する地震時の過大な応力、特に引抜き力と曲げ力を緩和することができるため、基礎杭頭部の損傷等を未然に防止することができる。また、軸鉄筋を用いた従来の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造の施工上および構造上の問題を解消することができる。
また本願発明は、基礎杭が場所打ちコンクリート杭の場合はもちろん、プレキャストレスコンクリート杭等の既成基礎杭の場合にも適用でき、特にリング形状のキャップリングは基礎杭頭部に外接するだけで簡単に取り付けることができ、またキャップリングに突設された定着部材を上部基礎のコンクリート内に埋設することにより上部基礎にも確実に定着することができる。
また、キャップリングはプレキャストコンクリート部材として容易に形成することができるだけでなく、必要に応じてキャップリングの内側または外側に鋼板プレートリングを取り付けて拘束力、耐力、変形性能などを高めることができる。
また、地震時の引抜き抵抗部材として、従来の軸鉄筋に代わるアンボンド構造のPC鋼材または棒鋼材を設置することで地震時の引抜き力に対して確実に抵抗し、特にPC鋼材および棒鋼材の上端側がアンボンド構造になっている場合には、軸圧縮力に抵抗しないため、軸鉄筋と異なり曲げ抵抗には全く寄与せず引張り抵抗部材としてのみ働く構造とすることができる。
なお、この場合のPC鋼材には特に可とう性に富むPC鋼より線が適し、棒鋼材には異形棒鋼などを利用することができ、またアンボンド構造のPC鋼材または棒鋼材としては、例えばシース材で被覆されたPC鋼材(シース付アンボンドPC鋼材)または棒鋼材を利用したり、あるいはこれらの部材の表面にアスファルトやグリース等の付着絶縁材を塗布したものを用いることできる。
さらにPC鋼材と棒鋼材は、必要により想定される地震時の引抜き力の大きさに応じて複数設置することができ、また両端部に定着プレート等の定着体を取り付けることにより両端部をそれぞれ杭頭部と上部基礎に定着させることで、地震時の引抜き力を定着体に生じるコンクリートの支圧力によって確実に抵抗させることができる。
なおこの場合の定着体は、各PC鋼材または棒鋼材ごとに個別に取り付けてもよく、あるいは数本ごとに共通の定着体を取り付けてもよい。
また、例えばアンボンドシース付PC鋼材を場所打ちコンクリートによる基礎杭の頭部に設置するには、まず基礎杭の補強筋として設置された鉄筋かごの内側に、複数のアンボンドシース付PC鋼材を鉄筋かごの円周方向に所定間隔おきに設置する。
この場合、各アンボンドシース付PC鋼材の下端側を鉄筋かごの内側に沿わせるとともに、鉄筋かごの主筋とせん断補強筋に結束線材などによって数箇所拘束し、上端側を鉄筋かごの上方に引き出しておく。そして、基礎杭のコンクリートを打設して各アンボンドシース付PC鋼材の下端側を基礎杭の杭頭部に定着する。
次に、基礎杭のコンクリートが充分に硬化したら、杭頭処理(杭頭部の不良コンクリートをはつる)を行い、また各アンボンドPC鋼材の上端側を鉛直に保持し、そしてその上に上部基礎のコンクリートを打設して上部基礎を構築し、かつ各アンボンドPC鋼材の上端側を上部基礎のコンクリート内に定着する。
このようにして、アンボンドシース付PC鋼材の設置は、基礎杭および上部基礎の施工時にきわめて簡単に、スピーディーかつ確実に行うことが可能となる。
なお棒鋼材としては、PC鋼材より低価格な異形鉄筋や丸鋼(鉄筋)などを用いることができる。
本願発明は、基礎杭頭部と上部基礎とをリング形状のキャップリングを用いて半固定状態に接合するとともに、基礎杭頭部と上部基礎との間に杭頭部に作用する地震時の引抜き力に抵抗する抵抗部材として従来の軸鉄筋に代わるアンボンド構造のPC鋼材または棒鋼材を設置することにより、上部構造からのせん断力を基礎杭に確実に伝達させることができる一方で、基礎杭頭部に集中する地震時の過大な応力、特に引抜き力と曲げ力を緩和することができるため、基礎杭頭部の損傷等を未然に防止することができる等の効果を有し、また、軸鉄筋を用いた従来の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造の施工上および構造上の問題を解消することができる。
図1〜図4は、本願発明に係る基礎杭頭部と上部基礎との接合構造の一例を示し、図において、基礎杭1の上部に上部基礎2が構築されている。また、基礎杭1の杭頭部と上部基礎2との間にせん断抵抗部材としてリング形状のキャップリング3と引抜き抵抗部材として複数のアンボンドシース付PC鋼材(以下「アンボンドシース付PC鋼より線」という)4がそれぞれ設置されている。
基礎杭1は、複数の軸鉄筋5aとその外周にリング状に配筋された複数のせん断補強筋5bとからなる鉄筋かご5を補強筋とする場所打ちコンクリートによって構築され、この基礎杭1の杭頭部にキャップリング3が外接されている。
キャップトリング3はプレキャストコンクリート製であって、上端部に上部基礎2への定着部材として複数の定着筋6が円周方向に所定間隔おきに立ち上げられ、定着筋6はキャップリング3の上端部分とともに上部基礎2のコンクリート内に定着されている。
アンボンドシース付PC鋼より線4は、鉄筋かご5の内側に鉄筋かご5の円周方向に所定間隔おきに設置され、その上端側は一定長さ鉄筋かご5の上方に立ち上げられている。また、各アンボンドシース付PC鋼より線4の下端部分は、一定長さ鉄筋かご5の内側に沿って垂直に立ち上げられ、またそれより上の部分の一定長さは基礎杭1の杭芯側に徐々に漸近するように斜めに立ち上げられ、そして残る上の部分は垂直に立ち上げられている。
また、各アンボンドシース付PCより線4の下端部は鉄筋かご5の内側に突設された定着プレート7に定着ナット8によってそれぞれ定着され、また上端部は上部基礎2のコンクリート内に定着プレート9とともに定着されている。
各アンボンドシース付PCより線4がこのように設置されていることで、基礎杭頭部の引抜き抵抗力を保持しつつ基礎杭頭部の曲げ抵抗力を低減することができ、さらに基礎杭頭部にコンクリートを拘束する効果を付与することができる。
なお、基礎杭1の杭頭部と上部基礎2との間に絶縁材10が介在されていることで基礎杭1と上部基礎2は互いに分離し、また上部基礎2とキャップリング3との間に絶縁材11が介在されていることで上部基礎2とキャップリング3も互いに分離している。
このような構成において、上部基礎2からのせん断力はキャップリング3を介して基礎杭1側に確実に伝達させることができ、また上部基礎2からの引抜き力はアンボンドシース付PC鋼より線4を介して基礎杭1側に確実に伝達させることができる。
また、PC鋼より線4はアンボンドシースで被覆されて周囲のコンクリートに付着しないように設置されていることにより、軸圧縮力に対して抵抗しない構造になっているため、従来の軸鉄筋と異なり、曲げ抵抗部材として働くことはない。
したがって、基礎杭頭部に集中する地震時の過大な応力、特に引抜き力と曲げ力を緩和することができ、基礎杭頭部の損傷等を未然に防止することができる。
次に、基礎杭が場所打ちコンクリート杭の場合について、本願発明の施工方法を簡単に説明する。
最初に、基礎杭1の補強筋として配筋された鉄筋かご5の内側に、複数のアンボンドシース付PC鋼より線4を鉄筋かご5の円周方向に所定間隔おきに設置する。この場合、各アンボンドシース付PCより線4は、下端部分を一定長さ鉄筋かご5の内側に沿って垂直に立ち上げた後、それより上の部分を一定長さ基礎杭1の杭芯側に徐々に漸近するように斜めに立ち上げ、そして残る上の部分を鉄筋かご5の上方に垂直に立ち上げ、そして結束線材や保持金具(図省略)によって鉄筋かご5に強固に固定する。
次に、基礎杭のコンクリートを打設して基礎杭1を構築するとともに各アンボンドシース付PC鋼より線4の下側部分を基礎杭1の杭頭部に定着する。基礎杭1のコンクリートが充分に硬化したら、杭頭処理(杭頭部の不良コンクリートをはつる)を行い、また各アンボンドPC鋼より線4の上端部分を鉛直に保持する。
次に、基礎杭1の杭頭部にキャップリング3を外接し、続いて基礎杭1の上側に上部基礎のコンクリートを打設して上部基礎2を構築し、かつキャップリング3の定着部材6と各アンボンドシース付PC鋼より線4の上端部分を上部基礎2のコンクリート内に定着する。こうして、アンボンドシース付PC鋼より線4の設置を基礎杭1および上部基礎2の施工と同時にきわめて効率的にかつきわめて簡単に、スピーディーかつ確実に行うことができる。
図3(a),(b)と図4(a),(b)はいずれも、基礎杭頭部の引抜き抵抗部材として、特に異形棒鋼または丸鋼(鉄筋)などの棒鋼材12が設置された例を示し、棒鋼材12は基礎杭1の杭頭部と上部基礎2との間に複数垂直に設置され、その下端側12aと上端側12bがそれぞれ基礎杭1の杭頭部と上部基礎2のコンクリート内に定着されている。
また特に、図3(a),(b)に図示する例の場合、棒鋼材12の下端側12aは基礎杭頭部のコンクリート内に埋設されたシース管13内に定着され、また上端側12bの表面にアスファルト等の付着絶縁材17が塗布され、さらに上端部に定着プレート14が取り付けられている。
一方、図4(a),(b)に図示する例の場合にあっては、棒鋼材12の下端側12aは基礎杭頭部のコンクリート内に直接埋設して定着され、上端側12bは表面にアスファルト等の付着絶縁材17を塗布することによりアンボンド構造に形成され、さらに上端部に定着プレート14が取り付けられている。
また、棒鋼材12の下端側12aと上端側12bは別部材として形成され、スリーブ継手15によって互いに連結されている。なお、必要により下端側12aの下端部に定着部として定着プレートまたはJ形フック(図省略)が突設されている。
図3および図4の例で、特に棒鋼材12の上端側12bが付着絶縁材で被覆されていることで、棒鋼材12は杭頭部に作用する軸圧縮力には抵抗しないが、引抜き力には強力に抵抗することができる。また、図4の例で棒鋼材12の下端側12aが杭頭部のコンクリート内に直接埋設して定着されていることで、施工の省力化などを図ることができる。
次に、棒鋼材12の設置方法を説明すると、図3(a),(b)に図示する例の場合、基礎杭1の鉄筋かご5を設置した後、所定位置にシース管13を設置し、各シース管13の上端部と下端部は、基礎杭コンクリートが浸入しないように適当に塞ぐ。
次に、基礎杭1のコンクリートを打設し、コンクリートが充分に硬化したら、いわゆる杭頭処理を行う。また、各シース管13の上端部を開け、各シース管13内に棒鋼材12の下端側12aを立て込み、続いて各シース管13内にモルタル等のグラウト材16を充填して各棒鋼材12の下端側12aを基礎杭1の杭頭部に定着する。
次に、各棒鋼材12の上端側12bの表面に付着絶縁材17を塗布し、上端部に定着プレート14を取り付ける。そして、杭頭部にキャップリング3を取り付け、かつ上部基礎2のコンクリートを打設する。
続いて、図4(a),(b)に図示する例の場合について説明すると、基礎杭1の鉄筋かご1を設置した後、中間部分がスリーブ継手15によって仮連結された複数の棒鋼材12を所定の位置に設置する。
次に、基礎杭1のコンクリートを打設し、コンクリートが充分に硬化したら、いわゆる杭頭処理を行う。また、スリブ継手15内にモルタル等のグラウト材を充填して棒鋼材12の下端側12aと上端側12bを一体的に接合する。
次に、各棒鋼材12の上端側12bの表面に付着絶縁材17を塗布し、上端部に定着プレート14を取り付ける。そして、杭頭部にキャップリング3を取り付け、かつ上部基礎2のコンクリートを打設する。
本願発明は、特に基礎杭頭部と上部基礎との回転固定度をフリーな状態に近づけ、かつ基礎杭頭部と上部基礎との間に引抜き抵抗部材を設置することにより地震時の過大な引抜き力による基礎杭頭部の損傷等を未然に防止することができる。
基礎杭頭部と上部基礎との接合部を示し、(a)はその縦断面図、(b),(c)はそれぞれ(a)におけるイ−イ線、ロ−ロ線断面図である。 リング形状のキャップリングを示し、(a)はその縦断面図、(b)は(a)におけるハ−ハ線断面図である。 基礎杭頭部と上部基礎との接合部を示し、(a)はその縦断面図、(b)は(a)におけるロ−ロ線断面図である。 基礎杭頭部と上部基礎との接合部を示し、(a)はその縦断面図、(b)は(a)におけるロ−ロ線断面図である。
符号の説明
1 基礎杭
2 上部基礎
3 キャップリング
4 アンボンドシース付PC鋼より線(アンボンドシース付PC鋼材)
5 鉄筋かご
6 定着筋
7 定着プレート
8 定着ナット
9 定着プレート
10 絶縁材
11 絶縁材
12 棒鋼材
13 シース管
14 定着プレート
15 スリーブ継手
16 グラウト材
17 付着絶縁材

Claims (5)

  1. 基礎杭と当該基礎杭の上部に構築された上部構造の基礎とを接合する基礎杭頭部と上部基礎との接合構造において、前記基礎杭の杭頭部にリング形状のキャップリングを外接するとともに、当該キャップリングに突設された複数の定着部材を前記上部構造の基礎に定着し、かつ前記基礎杭の杭頭部と前記上部構造の基礎との間にアンボンドPC鋼材を設置するとともに、当該アンボンドPC鋼材の上端側と下端側を前記基礎杭の杭頭部と前記上部構造の基礎にそれぞれ定着してなることを特徴とする基礎杭頭部と上部基礎との接合構造。
  2. 基礎杭と当該基礎杭の上部に構築された上部構造の基礎とを接合する基礎杭頭部と上部基礎との接合構造において、前記基礎杭の杭頭部にリング形状のキャップリングを外接するとともに、当該キャップリングに突設された複数の定着部材を前記上部構造の基礎に定着し、かつ前記基礎杭の杭頭部と前記上部構造の基礎との間に棒鋼材を設置するとともに当該棒鋼材の下端側を前記基礎杭の杭頭部に、上端側を前記上部構造の基礎にそれぞれ定着してなることを特徴とする基礎杭頭部と上部基礎との接合構造。
  3. キャップリングはプレキャストコンクリートから形成してなることを特徴する請求項1または2記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造。
  4. アンボンドPC鋼材は、PC鋼材の表面をシース管または付着絶縁材で被覆することにより形成されてなることを特徴する請求項1または3記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造。
  5. 棒鋼材の上端側は、棒鋼材の表面をシース管または付着絶縁材で被覆することによりアンボンド構造とし、その端部で上部構造の基礎に定着してなることを特徴する請求項2または3記載の基礎杭頭部と上部基礎との接合構造。

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