JP2013159968A - 杭頭部接合構造、杭頭部接合方法、及びプレキャストコンクリート製のリング - Google Patents

杭頭部接合構造、杭頭部接合方法、及びプレキャストコンクリート製のリング Download PDF

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Abstract

【課題】杭頭部の回転剛性を抑えると共に、基礎から杭への水平力の伝達性能を確保することを課題とする。
【解決手段】基礎20と一体化されたプレキャストコンクリート製のリング30に挿入された状態で基礎20と接合された既製杭10の頭部10Aの接合構造であって、リング30の外周部と基礎20とを一体化させる鉄筋34が設けられ、リング30の内周下部と頭部10Aとの間には、隙間が形成されて圧縮力により収縮する緩衝材40が挟み込まれ、リング30と頭部10Aとの間における緩衝材40より上側には、リング30の内周部と頭部10Aとの間にコンクリートが充填されてなり、リング30が頭部10Aを水平方向に拘束する拘束部50が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、基礎と一体化されたプレキャストコンクリート製のリングに挿入された状態で前記基礎と接合された既製杭の頭部の接合構造、接合方法、及び該接合構造に備えられるプレキャストコンクリート製のリングに関する。
杭頭部と基礎との相対的な回転変位を許容しつつこれらの相対的な水平変位を拘束することを目的として、基礎と一体化されたプレキャストコンクリート製のリングに杭頭部を挿入し、これらを水平方向に係合させた状態で杭頭部と基礎とを接合した杭頭部接合構造が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2004―124458号公報 特開2002−167776号公報
特許文献1、2に記載の杭頭部接合構造では、基礎から杭への水平力の伝達を可能とするために、リングと杭頭部とを係合させていることから、これらに水平力が作用すると杭頭部が回転しようとするが(図6の矢印O参照)、杭頭部とリングとが当接した状態で杭頭部に基礎から支圧力が作用することによって、杭頭部の回転が拘束される。そのため、支圧力によって杭頭部に局部的に曲げモーメントが与えられ、杭の回転剛性が高くなる。
また、杭頭部とリングとの間には、製作寸法精度による或いは設置するための隙間が必要となるところ、基礎から杭へ水平力を伝達させるにあたり、鉛直方向の力(建物重量)による杭と基礎との摩擦力が水平力よりも大きい場合には、基礎と杭との間に滑りが生じないことから、基礎から杭へ上記摩擦力により直接伝達されるが、軸力が小さいことにより上記摩擦力が水平力よりも小さい場合には、上記隙間があることにより基礎と杭との間に滑りが生じることから、基礎から杭へリングを介して伝達される。そのため、水平力によりリングに加わる衝撃が大きくなり、リングが損傷し易くなる。そして、リングが損傷すると、基礎から杭へ水平力を伝達させることができなくなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、杭頭部の回転剛性を抑えると共に、基礎から杭への水平力の伝達性能を確保することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る杭頭部接合構造は、基礎と一体化されたプレキャストコンクリート製のリングに挿入された状態で前記基礎と接合された既製杭の頭部の接合構造であって、前記リングの外周部と前記基礎とを一体化させる一体化構造が設けられ、前記リングの内周下部と前記頭部との間には、隙間が形成されて圧縮力により収縮する圧縮収縮部材が挟み込まれ、前記リングと前記頭部との間における前記圧縮収縮部材より上側には、前記リングが前記頭部を水平方向に拘束する拘束部が形成されていることを特徴とする。
前記杭頭部接合構造において、前記一体化構造は、前記リングから放射方向へ突出し前記基礎に埋設された鉄筋を備えてもよい。また、前記一体化構造は、前記リングの外周部に凹凸形状に形成された凹凸部を備えてもよい。
また、前記杭頭部接合構造において、前記リングは、前記基礎よりも高強度のコンクリートで形成されてもよい。
また、前記杭頭部接合構造において、前記リングの内周上部と前記頭部との間の前記拘束部より上側には、隙間が形成されて圧縮力により収縮する圧縮収縮部材が挟み込まれてもよい。
また、本発明に係る杭頭部接合方法は、基礎と一体化させるプレキャストコンクリート製のリングに挿入させた状態で前記基礎と接合する既製杭の頭部の接合方法であって、前記リングの外周部と前記基礎とを一体化させる一体化構造を設け、前記リングの内周下部と前記頭部との間には、隙間を形成して圧縮力により収縮する圧縮収縮部材を挟み込み、前記リングと前記頭部との間における前記圧縮収縮部材より上側には、前記リングが前記頭部を水平方向に拘束する拘束部を形成することを特徴とする。
前記杭頭部接合方法において、前記リングの上面に前記リングの開口を跨ぐように仮設材を取り付け、該仮設材を前記既製杭の天端に載置することで、前記リングを前記既製杭に対して位置決めしてもよい。
また、本発明に係るリングは、前記杭頭部接合構造において用いられるプレキャストコンクリート製のリングであって、内周下部に圧縮力により収縮する圧縮収縮部材が接合され、外周部から放射方向へ鉄筋が突出していることを特徴とする。
本発明によれば、杭頭部の回転剛性を抑えると共に、基礎から杭への水平力の伝達性能を確保することができる。
一実施形態に係る杭頭部接合構造を示す縦断面図(図2の1−1断面図)である。 図1における2−2断面図である。 本実施形態に係る杭頭部構造の施工方法を示す縦断面図である。 本実施形態に係る杭頭部構造の施工方法を示す縦断面図である。 本実施形態に係る杭頭部構造の施工方法を示す縦断面図である。 本実施形態に係る杭頭部接合構造の水平力の伝達のメカニズムを示す縦断面図(図7の6−6断面図)である。 図6における7−7断面図である。 他の実施形態に係る杭頭部接合構造を示す縦断面図(図9の8−8断面図)である。 図8における9−9断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る杭頭部接合構造を示す縦断面図(図2の1−1断面図)である。また、図2は、図1における2−2断面図である。これらの図に示すように、本実施形態に係る杭頭部接合構造では、杭10の頭部10Aが、基礎20と一体化されたリング30に挿入された状態で、基礎20に接合されている。なお、杭10の頭部10Aとは、リング30に挿入されている上端部分に相当する。
杭10は、地盤1に打設された中空すなわち円筒状の既製コンクリート杭であり、その頭部10Aは、地盤1から突出している。また、基礎20は、杭10の上部に構築された鉄筋コンクリート製のパイルキャップ22と、その周りに構築された不図示の基礎梁とを備えている。
リング30は、プレキャストコンクリート製の円環状の部材であり、パイルキャップ22の下端に埋設されている。リング30の内径は、杭10の外径より60mm程度大きく設定されており、リング30の内周面と杭10の頭部10Aの外周面との間には、30mm程度の隙間が設けられている。また、杭10の天端とリング30の上面とが略面一になるように、杭10の頭部10Aとリング30との高さが設定されている。
リング30には、その周方向に延びる円状の鉄筋32が埋設されている。さらに、鉄筋32には、放射方向へ延びる複数の鉄筋34が所定間隔おき(例えば、図示するように45°間隔)に配されている。ここで、鉄筋34は、リング30から放射方向へ突出し、パイルキャップ22に埋設されており、これにより、リング30の外周部とパイルキャップ22とが一体化されている。
地盤1と基礎20との間には捨てコンクリート2が打設されている。捨てコンクリート2の強度は基礎20に比して低く設定されている。また、捨てコンクリート2は、杭10の外周面近傍には打設されておらず、捨てコンクリート2と杭10との間には土または砕石が敷き詰められている。
ここで、杭10の頭部10Aの外周面とリング30の内周面との間には、30mm程度の隙間が設けられているところ、この隙間内の下側には円環状の緩衝材40が嵌め込まれ、この隙間内の緩衝材40の上側には、パイルキャップ22を構成するコンクリートが詰め込まれている。緩衝材40は、ゴムチューブやスポンジやスタイロフォーム等の圧縮力により収縮する材料で作製された目地ガスケットであり、杭10の頭部10Aの外周面とリング30の内周面との隙間内への土や石等の貫入を防止する。
即ち、上記隙間内の緩衝材40の上側にコンクリートが詰め込まれていることにより、緩衝材40の上側には、杭10の頭部10Aとリング30とが密着され、リング30が杭10の頭部10Aを水平方向に拘束する拘束部50が形成されている。一方で、拘束部50の下側では、杭10の頭部10Aとリング30との隙間が緩衝材40により確保されていることにより、杭10の頭部10Aの水平力による回転が拘束されていない。
図3〜図5は、本実施形態に係る杭頭部構造の施工方法を示す縦断面図である。まず、図3に示すように、杭10を頭部10Aがリング30の高さ以上突出するように地盤1に打設し、地盤1(基礎底面)に捨てコンクリート2を打設する。この際、杭10の外周面の近傍には捨てコンクリート2を打設せずに、杭10の外周面と捨てコンクリート2とを所定間隔だけ離間させる。そして、杭10の外周面と捨てコンクリート2との間に土又は砕石を敷き詰める。
次に、図4に示すように、リング30を杭10の頭部10Aにセットする。この際、リング30の上面に仮設の板材や山形鋼(L形鋼)等である金物3を、リング30の開口を跨ぐように、リング30の直径線と重なるように取り付ける。その取付方法としては、リング30の上面にボルト又はナットを埋設し、金物3にボルト挿通孔を形成しておき、ボルト及びナットで締結する方法等が挙げられる。そして、金物3を杭10の天端に載置することにより、杭10の天端とリング30の上面とが略面一となるように、リング30を杭10の頭部10Aに対して位置決めする。なお、金物3の形状は長方形状でも十字状でもよい。
ここで、リング30の内周下部には、緩衝材40を全周に亘って接着しておき、リング30の内周下部と杭10の頭部10Aとの間に挟み込む。
次に、図5に示すように、基礎20のパイルキャップ22を構築する。この際、鉄筋を配筋し、型枠を設置した後にコンクリートを打設するが、コンクリートを、リング30と杭10の頭部10Aとの間における緩衝材40の上側に充填する。また、コンクリートは、リング30の外周面から放射方向へ突出した鉄筋34が埋設されるように、さらには、リング30の全体が埋設されるように、杭10上から捨てコンクリート2上にかけて打設する。ここで、金物3は、パイルキャップ22に埋設してもよく、コンクリートに埋まる前に撤去してもよい。
図6は、本実施形態に係る杭頭部接合構造の水平力の伝達のメカニズムを示す縦断面図(図6の7−7断面図)であり、図7は、図6における7−7断面図である。これらの図に示すように、リング30の内周下部と杭10の頭部10Aとの間に、土や石の貫入を防止する緩衝材40を挟み込んで隙間を確保し、該緩衝材40を圧縮力により収縮可能な部材としたことにより、リング30の下部では、杭10の頭部10Aがリング30の内周面に接しない。従って、リング30の下部では、杭10の頭部10Aの水平力Pによる回転O(横軸周りの回転)がリング30により拘束されないため、杭10の頭部10Aに局部的に曲げモーメントが生じることを抑制でき、杭10の損傷を抑制できる。また、杭10の頭部10Aに生じる曲げモーメントを低減させることができることにより、この曲げモーメントを負担する基礎20の基礎梁を小さくしたり、基礎梁の鉄筋量を少なくしたりすることができる。さらに、杭10の頭部10Aの曲げモーメントが低減されるため、杭10の強度を低減することも可能である。
また、リング30の上部では、リング30の内周上部と杭10の頭部10Aとの間にコンクリートを充填してなる拘束部50において、リング30が杭10の頭部10Aを水平方向に拘束している。また、リング30の外周部とパイルキャップ22とが、リング30の外周部から放射方向へ突出してパイルキャップ22に埋設された鉄筋34により一体化されている。これにより、水平力Pが、鉛直方向の力(建物重量)による支圧力Qによるパイルキャップ22と頭部10Aとの摩擦力Rよりも大きい場合でも、パイルキャップ22と頭部10Aとの間に滑りがない状態で、パイルキャップ22が杭10をリング30を介して水平に押すことによって、パイルキャップ22から杭10へ水平力Pが伝達される。従って、パイルキャップ22から杭10へ水平力Pが伝達される際に、リング30に加わる衝撃を緩和でき、リング30の損傷を抑制できる。また、リング30の損傷を抑制できることによって、パイルキャップ22から杭10への水平力Pの伝達性能を確実に確保できる。
また、地上構造物は複数の杭で支持されているが、本実施形態に係る杭頭部接合構造によれば、各杭10への水平力Pの伝達性能を確保できることにより、各杭10に水平力Pを均等に負担させることができる。従って、一部の杭10に集中して水平力Pが作用して当該杭10が損傷することを防止できる。
また、リング30の外周面から放射方向に突出する複数の鉄筋34があることにより、リング30の水平力Pに対する正面のみならず側面においても、パイルキャップ22から杭10への水平力Pの伝達を行うことができる。従って、パイルキャップ22から杭10への水平力Pの伝達性能を向上させることができる。
ここで、リング30から鉄筋を上方に突出させた場合には、リング30の運搬時にリング30を上下に重ねようとすると鉄筋が障害になり、上のリング30を浮かせるための対策が必要になる。これに対して、本実施形態では、リング30の外周面から鉄筋34を放射方向に突出させているので、リング30の運搬時にリング30を上下に重ねるにあたって、鉄筋が障害になることがなく上記対策は不要である。従って、リング30から鉄筋を上方に突出させる場合に比して、リング30の運搬性を向上させることができる。
また、リング30をパイルキャップ22よりも高強度のコンクリートで形成したことにより、リング30の損傷を抑制でき、ひいてはパイルキャップ22の損傷をも抑制でき、パイルキャップ22の杭10からの端空き距離を小さくしたり、パイルキャップ22の鉄筋量を減らしたりすることも可能になる。
図8は、他の実施形態に係る杭頭部接合構造を示す縦断面図(図9の8−8断面図)である。また、図9は、図8における9−9断面図である。これらの図に示すように、本実施形態に係る杭頭部接合構造では、杭10の頭部10Aが、基礎20と一体化されたリング130に挿入された状態で、基礎20に接合されている。
リング130の内周下部及び内周上部には、全周に亘って溝130A、130Bが形成されており、杭10の頭部10Aとリング130の内周下部及び内周上部との間は離間されている。また、上下の溝130A、130Bとの間には、リング130の内周部と杭10の頭部10Aとが接してなる拘束部150が形成されている。なお、本実施形態のようにリング130の内周の中間部と杭10の頭部10Aの外周部とを面で接するように構成することは必須ではなく、点で接するように、リング130の内周面を内周側へ凸の形状にしてもよい。
溝130A、130Bには、円環状の緩衝材140が接着されている。この緩衝材140は、ゴムチューブやスポンジやスタイロフォーム等の圧縮力により収縮する材料で作製された目地ガスケットであり、杭10の頭部10Aの外周面とリング130の内周面との隙間内への土や石等の貫入を防止する。
また、リング130には、複数の鉄筋134が所定角度(例えば、図示するように45°)おきに設けられている。各鉄筋134は、コの字状(U字状)に屈曲されており、その中間の軸部134Aがリング130の外周面から放射方向に突出するように、一部がリング130に埋設され、他の部位がパイルキャップ22に埋設されている。これにより、リング130の外周部とパイルキャップ22とが一体化されている。
また、リング130の外周面には、鉄筋134の位置に対応して、所定幅(例えば50mm)、所定深さ(例えば6mm)の凹部136が形成されている。この凹部136は、リング130の外周面の下端から上端まで形成されており、この凹部136にパイルキャップ22のコンクリートが埋め込まれていることにより、リング130の外周部とパイルキャップ22との一体化がさらに強固になっている。
以上のような構成の杭頭部接合構造によれば、リング130の内周下部及び上部と杭10の頭部10Aとの間に、土や石の貫入を防止する緩衝材140を挟み込んで隙間を確保し、該緩衝材140を圧縮力により収縮可能な部材としたことにより、リング130の下部及び上部(中間部の上下)では、杭10の頭部10Aがリング30の内周面に接しない。従って、リング130の下部及び上部では、杭10の頭部10Aの水平力Pによる回転がリング130により拘束されないため、杭10の頭部10Aに局部的に曲げモーメントが生じることを抑制でき、杭10の損傷を抑制できる。また、杭10の頭部10Aに生じる曲げモーメントを低減させることができることにより、この曲げモーメントを負担する基礎20の基礎梁を小さくすることができ、基礎梁の鉄筋量も少なくすることができる。さらに、杭10の頭部10Aの曲げモーメントが低減されるため、杭10の強度を低減することも可能である。
また、リング130の中間部では、リング30の内周中間部と杭10の頭部10Aとが接している。また、リング130の外周部とパイルキャップ22とが、リング130の外周面から放射方向へ突出してパイルキャップ22に埋設された鉄筋134と、リング130の外周面に形成された凹部136とにより一体化されている。これにより、水平力が、鉛直方向の力(建物重量)による支圧力によるパイルキャップ22と頭部10Aとの摩擦力よりも大きい場合でも、パイルキャップ22と頭部10Aとの間に滑りがない状態で、パイルキャップ22が杭10をリング130を介して水平に押すことによって、パイルキャップ22から杭10へ水平力Pが伝達される。従って、パイルキャップ22から杭10へ水平力が伝達される際に、リング130に加わる衝撃を緩和でき、リング130の損傷を抑制できる。また、リング130の損傷を抑制できることによって、パイルキャップ22から杭10への水平力Pの伝達性能を確実に確保できる。
なお、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上述の各実施形態では、リング30、130の外形を円形状としたが、矩形状であってもよい。また、リング30、130は、プレキャストコンクリート製の環状部材であればよく、その外周部に鋼管が一体化される等してもよい。
また、杭10を既製のコンクリート杭としたが、既製の鋼管杭としてもよい。さらに、基礎20に接合される杭が既製杭であればよく、場所打ちコンクリート杭の上に基礎20に接合される既製杭を接続してもよい。
1 地盤、2 捨てコンクリート、3 金物(仮設材)、10 杭、10A 頭部、20 基礎、22 パイルキャップ、30 リング、32、34 鉄筋、40 緩衝材(圧縮収縮部材)、50 拘束部、130 リング、130A、130B 溝、134 鉄筋、134A 軸部、136 凹部(凹凸部)、140 緩衝材(圧縮収縮部材)、150 拘束部

Claims (8)

  1. 基礎と一体化されたプレキャストコンクリート製のリングに挿入された状態で前記基礎と接合された既製杭の頭部の接合構造であって、
    前記リングの外周部と前記基礎とを一体化させる一体化構造が設けられ、
    前記リングの内周下部と前記頭部との間には、隙間が形成されて圧縮力により収縮する圧縮収縮部材が挟み込まれ、
    前記リングと前記頭部との間における前記圧縮収縮部材より上側には、前記リングが前記頭部を水平方向に拘束する拘束部が形成されていることを特徴とする杭頭部接合構造。
  2. 前記一体化構造は、前記リングから放射方向へ突出し前記基礎に埋設された鉄筋を備えることを特徴とする請求項1に記載の杭頭部接合構造。
  3. 前記一体化構造は、前記リングの外周部に凹凸形状に形成された凹凸部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の杭頭部接合構造。
  4. 前記リングは、前記基礎よりも高強度のコンクリートで形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の杭頭部接合構造。
  5. 前記リングの内周上部と前記頭部との間の前記拘束部より上側には、隙間が形成されて圧縮力により収縮する圧縮収縮部材が挟み込まれていることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の杭頭部接合構造。
  6. 基礎と一体化させるプレキャストコンクリート製のリングに挿入させた状態で前記基礎と接合する既製杭の頭部の接合方法であって、
    前記リングの外周部と前記基礎とを一体化させる一体化構造を設け、
    前記リングの内周下部と前記頭部との間には、隙間を形成して圧縮力により収縮する圧縮収縮部材を挟み込み、
    前記リングと前記頭部との間における前記圧縮収縮部材より上側には、前記リングが前記頭部を水平方向に拘束する拘束部を形成することを特徴とする杭頭部接合方法。
  7. 前記リングの上面に前記リングの開口を跨ぐように仮設材を取り付け、該仮設材を前記既製杭の天端に載置することで、前記リングを前記既製杭に対して位置決めすることを特徴とする請求項6に記載の杭頭部接合方法。
  8. 請求項1に記載の杭頭部接合構造において用いられるプレキャストコンクリート製のリングであって、
    内周下部に圧縮力により収縮する圧縮収縮部材が接合され、
    外周部から放射方向へ鉄筋が突出していることを特徴とするリング。
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