JP2005082995A - 杭頭部接合構造 - Google Patents

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Abstract

【目的】杭頭部に加わる圧縮力や引き抜き力、更にせん断力に対して十分な強度を示す杭頭部接合構造を低コストで提供すること。
【解決手段】鋼管4の両端部4a、4bをそれぞれ杭頭部2aと基礎3に埋設するとともに、芯鉄筋5の両端部5a、5bをそれぞれ杭頭部2aと基礎3に埋設する。これにより杭2と基礎3を接合する。このとき杭頭部2aと基礎3の間には隙間h3を設ける。杭頭部接合構造1はいわゆる鉄筋コンクリート杭であるため、杭2には鉄筋籠7が、基礎3には鉄筋籠8がそれぞれ埋設されるが、鉄筋籠7の主筋は基礎3に定着させない。
【選択図】図1A

Description

本発明は、杭頭部接合構造に関し、更に詳しくは、耐震性能を高めるべく用いられる杭頭部接合構造に関する。
建築物を支え地盤に定着させる部分を基礎という。この基礎は地中で建築物を支持する支持層が深くなる場合には、地中の支持層に打った杭の上に設けられる。そして杭のうち基礎との接合部分を杭頭部といい、その接合構造を杭頭部接合構造という。以下のように種々の杭頭部接合構造が周知である。
一般工法による従来の杭頭部接合構造を図5に示す。同図に示した杭頭部接合構造30は、杭31に埋設される鉄筋籠32の主筋32aを上方に伸ばして基礎33に埋め込み、杭31と基礎33とを完全に接合した剛接合工法によるものである。尚、符号34は基礎33に埋設される鉄筋籠を示す。
そのため杭31と基礎33とは固定度が高くその間に全く余裕がなかったため、瞬間的に大きな力が加わるとその力を吸収しきれず却って破損に至りやすいという問題があった。例えば阪神淡路大震災ではこの一般工法の建築物が杭頭部の損傷によって使えなくなる被害が多かった。
このため震災後、杭頭を基礎に完全には固定しない半剛接工法の研究が新たな接合工法として活発になった。この半剛接工法は、一般工法とは逆に杭頭部の応力の伝達機構を弱くして地震時の損傷を少なくしようというものである。
半剛接工法による杭頭部接合構造として以下のものが周知である。
図6(a)〜(c)に示した非特許文献1に開示された杭頭部接合構造40は、鉄筋コンクリート杭44の主筋41を基礎42に定着させず、杭頭部43の回転を許すことで地震時に受ける応力を効率良く減衰する仕組みを採用したものである。杭断面は従来よりも2割程度縮小でき、そのため掘削量を減少させることもでき、工事コストは杭/基礎部分で約2割下げることができる。
同図(a)のテーパータイプは錘台形状の杭頭上に基礎を単に載せるもの、同図(b)の芯鉄筋テーパータイプは錘台形状の杭頭上に基礎を載せるが杭頭接合部には芯鉄筋を配置するもの、同図(c)のフラットタイプは水平形状の杭頭上に基礎を単に載せるものである。これらの杭頭部接合構造は地盤状態や地震時における力の加わり方に応じて使い分けがなされ、特に芯鉄筋テーパータイプは引き抜き力が生じやすい箇所に用いられる。
図7に示した非特許文献2に開示された杭頭部接合構造50は、同図(a)が鉄筋コンクリート杭への適用例、同図(b)が鋼管コンクリート杭への適用例であり、杭頭部51、52の杭主筋53や鋼管54をそれぞれ基礎55、56には定着させずに基礎55、56の下面をテーパー状に成型し、杭頭接合部51、52に芯鉄筋57、58を埋設したものである。これにより杭頭部と基礎との接合部分の断面を一般部より縮小させる。そのため地震時に杭頭部に加わる応力を低減させることができ、杭地中部の応力とのバランスを良くして耐震性を向上させることができる。
図8に示した特許文献1に開示された杭頭部接合構造60は、杭頭61及び基礎62の相対向する面のいずれか一方又は双方に鋼板63、63を設置し、杭頭61及び基礎62との間に鋼板63、63に対して接した状態で、杭頭及び鋼板の双方に比較して平面径寸法の小さい細径部65を設け、細径部65内を貫通して杭頭61から基礎62にまで至るように配置された芯鉄筋66を鋼板63、63に設けた孔部67内に挿通させたものである。これもまた杭頭と基礎との接合部断面を縮小させることにより応力を緩和している。また鋼板を設置することにより圧縮力に対する耐荷性を持たせると同時に、杭頭から基礎に至る芯鉄筋を配置することで引き抜き力に対する耐荷性を持たせている。
図9に示した特許文献2に開示された杭頭部接合構造70は、杭頭部71と上部構造物の基礎72とを中空鋼管73とその内部に充填されたコンクリート74とからなる接合部材75を介して接合させたものである。これもまた杭頭と基礎との接合部断面を縮小させることにより応力が杭頭部に集中するのを回避している。
2002年11月15日 日刊建設工業新聞(3)面 2002年12月 9日 日刊建設工業新聞(3)面 特開2002−138469号公報 特開2001−234549号公報
しかしながら、非特許文献1や非特許文献2の杭頭部接合構造は杭に基礎をただ単に載せて、場合に応じて杭頭部と基礎とを芯鉄筋で接合するものである。そのためテーパー形状部分はコンクリートだけからなり上から下へ向けて加わる圧縮力に対する耐荷性が十分ではないという問題があった。また芯鉄筋を埋設しないタイプのものは特に、地震時に建物を水平方向に動かすせん断力が加わると基礎が水平方向へ移動するという問題があった。更に強いせん断力が加わると芯鉄筋を埋設しても回転を許容してしまうので基礎が水平方向へ移動する傾向があるという問題があった。
また特許文献1の杭頭部接合構造は鋼板を介したものであるが、鋼板は表面が滑りやすいため、地震時に建築物を浮き上がらせる引き抜き力が加わると鋼板と杭頭部、鋼板と基礎とが剥がれ、基礎の浮き上がりが懸念されるという問題があった。更に特許文献2の杭頭部接合構造では中にコンクリートが詰まった鋼管によって杭頭部と基礎とを接合しているが、この場合も鋼管は表面がつるつるしているため、地震時に建築物を浮き上がらせる引き抜き力が加わると鋼管に付着しているコンクリートが剥がれて、その結果基礎が浮き上がるのではないかという問題があった。
そのため上記従来技術のように杭頭部と基礎との接合断面を縮小させることにより、杭頭部に加わる応力を緩和させるだけではなく、圧縮力や引き抜き力、更にはせん断力に対して十分な強度を示す杭頭部接合構造が望まれていた。また併せてコストダウンを図ることも検討されてきた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、杭頭部に加わる圧縮力や引き抜き力、更にせん断力に対して十分な強度を示す杭頭部接合構造を低コストで提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、地中に埋設される杭の杭頭部と当該杭によって支持される建物の基礎とを接合する請求項1に記載の杭頭部接合構造は、一端部が前記杭頭部に埋設され、他端部が前記基礎に埋設された鋼管と、一端部が当該杭頭部に埋設され、他端部が当該基礎に埋設された芯鉄筋とを備えたことを要旨とするものである。
ここで「杭」は建築物を支え地盤に定着させる「基礎」の下の支持層に埋設されるものである。「接合」とは杭と基礎を何らかの方法でつなぐものであればよく、両者を密着させてつなぐものも、両者を離して単に基礎を杭にのせるものも含む意味である。「鋼管」は圧縮力やせん断力に対する強度を高めるために損傷を受けやすい箇所に埋設される。「芯鉄筋」は引き抜き力に対する強度を高めるために埋設される。「芯鉄筋」は杭に埋設される鉄筋籠の主筋より内側に取り付けられる鉄筋をいう。これらはそれぞれ単体で耐震機能を発揮するのではなく鉄筋コンクリート構造と相互に関わり合って外部から加わる圧縮力や引き抜き力、せん断力に対して十分な強度を示す。
「一端部」は、鋼管や芯鉄筋の一端部及びその周辺をいい、「他端部」は、鋼管や芯鉄筋の一端部及びその周辺をいう。「埋設」とは杭や基礎を構成する材料中にそのまま埋め込まれていればよく施工方法は限定されない。
上記構成を備えた請求項1に記載の杭頭部接合構造によれば、鋼管の一端部が杭頭部に埋設され、その他端部が基礎に埋設されているので杭や基礎のコンクリートを押しつぶす圧縮力が加わってもこれに耐え、建築物を水平に動かすせん断力が加わってもこれに耐えることができる。例えば裸のコンクリートの場合には100kg/cmとしたら割れるものでも、鋼管で巻くことによってその1.5倍くらいの圧縮力に対して耐え得る。また、芯鉄筋の一端部が当該杭頭部に埋設され、その他端部が当該基礎に埋設されているので建築物を浮き上がらせる引き抜き力が加わってもこれに耐えることができる。
この場合に請求項2に記載されるように、前記杭頭部と前記基礎との間には隙間が形成されていることが望ましい。「隙間」の大きさは特に限定されないが、杭と基礎との接合断面を縮小させて杭頭部に加わる応力を緩和させることができる程度の大きさでよい。
上記構成を備えた請求項2に記載の杭頭部接合構造によれば、杭頭部と基礎との間には隙間が形成されているため接合断面を縮小させることができ、杭頭部に加わる応力を緩和させることができる。従って地震時には杭頭部にかかる応力が緩和され損傷の発生が抑えられる。
上記課題を解決するために、地中に埋設される杭の杭頭部と当該杭によって支持される建物の基礎とを接合する請求項3に記載の杭頭部接合構造は、一端部が前記杭頭部に埋設され、他端部が前記基礎に埋設された鋼管と、一端部が当該杭頭部に埋設され、他端部が前記鋼管に接合された第一の芯鉄筋と、一端部が前記基礎に埋設され、他端部が前記鋼管に接合された第二の芯鉄筋とを備えたことを要旨とするものである。
かかる構成によっても鋼管によって第一の芯鉄筋と第二の芯鉄筋とが互いに連結されるので、引き抜き力に対して十分な強度を示すとともに、鋼管を配置したことによってせん断力に対しても十分な強度を示す。前記第一の芯鉄筋と前記第二の芯鉄筋とは同一直線上に配置するとより引っ張り力に対する強度がより高まる。
本発明に係る杭頭部接合構造は、一端部が前記杭頭部に埋設され、他端部が前記基礎に埋設された鋼管と、一端部が当該杭頭部に埋設され、他端部が当該基礎に埋設された芯鉄筋とを備えたものであるから杭頭部に加わる圧縮力や引き抜き力、更にせん断力に対して十分な強度を示すことができるという効果がある。
また杭頭部接合構造は杭頭部と基礎とを鋼管と芯鉄筋とを用いて半剛接するものであるから、使用する鉄筋量やコンクリート量を削減することができ低コストを実現することができるという効果がある。
また本発明に係る杭頭部接合構造は、一端部が前記杭頭部に埋設され、他端部が前記基礎に埋設された鋼管と、一端部が当該杭頭部に埋設され、他端部が前記鋼管に接合された第一の芯鉄筋と、一端部が前記基礎に埋設され、他端部が前記鋼管に接合された第二の芯鉄筋とを備えたものであるから杭頭部に加わる圧縮力や引き抜き力、更にせん断力に対して十分な強度を示すことができるという効果がある。
以下図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1Aは本発明の第一の実施形態に係る杭頭部接合構造を示したものであり、同図(a)が上面図、同図(b)が側断面図である。図1Bは、分かり易くするために後述する鉄筋籠7、8を除外して図示したものであり図1Aと同様、本発明の一実施形態に係る杭頭部接合構造を示したものである。これらの図に示したように杭頭部接合構造1は、杭2と、基礎3と、鋼管4と、芯鉄筋5とを備える。
杭2は略円柱型をしており、地中の支持層に直径r1(数十cm〜数m)、高さh1(数m〜数十m)にわたって設けられる。杭2は鉄筋コンクリート製であり、鉄筋7aを組んだ図中点線で示した鉄筋籠7が内部に埋設される。鉄筋籠7としては、コンクリートと付着性のよい表面が粗めの鉄筋7aを略円筒型の籠に編んだものが用いられる。籠の形状大きさは、特に限定されず建築物や地盤状態、更には杭2の強度に応じて任意に設定することができ、例えば、直径をr2(数十cm〜数m)、高さをh1(数m〜数十m)とすることができる。
鉄筋籠7の高さは杭2の高さとほぼ同じh1であり、鉄筋籠7は基礎3に定着させずに配置される。そのため杭頭部接合構造1は、鉄筋籠7が杭2から基礎3まで貫通する従来構造に較べると地震時に杭頭部2aにかかる応力が緩和され杭2の損傷を抑えることができる。
基礎3は略角柱状をしており、その大きさが高さh2(数m)、幅w1(数m)、奥行きd1(数m)程度であり、後述するように鋼管4と芯鉄筋5によって接合する以外は杭2に定着させずに杭2の上に隙間h3を置いて設けられる。基礎3は鉄筋コンクリート製であり、鉄筋8aを組んだ図中点線で示した鉄筋籠8が内部に埋設される。鉄筋籠8としては、コンクリートと付着性のよい表面が粗めの鉄筋8aを角柱型の籠に編んだものが用いられる。籠の大きさは基礎3に埋設できれば限定されない。
鋼管4の形状大きさは、特に限定されず建築物や地盤状態に応じて任意に設定することができ、例えば、直径を数十cm〜数mの間、厚さを数mm〜数cmの間、長さを数十cm〜数mの間で任意に設定することができる。また芯鉄筋5の形状大きさは、特に限定されず建築物や地盤状態に応じて任意に設定することができ、例えば、直径を数mm〜数cmの間、長さを数十cm〜数mの間で任意に設定することができる。
鋼管4と芯鉄筋5との組立についてであるが、予め鋼管4の内周面に芯鉄筋5を等間隔で配置して接合することにより組み立てることができる。鋼管4と芯鉄筋5との接合は溶接により行うことができる。組立筋6は芯鉄筋5の各端部の位置を調整するために用いられる。芯鉄筋5は杭に埋設される鉄筋籠7の主筋より内側に取り付けられる鉄筋をいう。
杭2と基礎3との接合は、これらの間に隙間h3が形成されるように、鋼管4の一端部4aを杭頭部2aに埋設し、他端部4bを基礎3に埋設するとともに、芯鉄筋5の一端部5aを杭頭部2aに埋設し、他端部5bを基礎3に埋設することによりなされる。その手順については後述する。隙間h3は数cm〜数十cmの範囲で形成することができる。また上述したように鉄筋籠7と鉄筋籠8はそれぞれ杭2と基礎3に埋設されるが別個の部材として埋設されいわば接合部分で分断されている。杭頭部2aは、固定度が従来構造に較べて弱められ杭頭部2aにかかる応力が緩和される。図1A及び図1Bに示したように鋼管4の内周面及び芯鉄筋5の周りは全てコンクリートで充填される。
従って、地震時においては揺れによって建物を浮き上がらせようとする力が加わるがコンクリートと付着性の高い芯鉄筋5を入れたことで建物の浮き上がりを回避させることができる。また、地震時においては揺れによって建物を水平に動かそうとする力が加わるが接合部に鋼管4を配置したことで建物の水平移動を回避させることができる。更に鋼管4を埋設したことでコンクリートを押しつぶそうとする圧縮力に対する強度が上がり、圧縮力に対する軸力保持性能が高まる。このように鋼管4と芯鉄筋5を埋設することで耐震性能を向上させることができる。杭2と基礎3とは半剛接されるため使用するコンクリート量や鉄筋量を削減することができるし、鋼管4は部分的に埋設されるので材料コストを抑えることができる。
次に図2を参照して杭頭部接合構造1の施工方法について説明する。符号は可能な限り図1Aと共通する部分については同図で用いたものと同じものを用いる。
(1)杭孔掘削(穴掘り)
まず矢示Aで示した地表面から杭孔を掘削する。杭孔の全体深さは杭の高さh1と、隙間h3と、基礎の高さh2とを加えた程度であるが、建築物や地盤状態に応じて適宜設定される。
(2)スライム処理(沈殿物除去)
次にポンプを杭孔の底へ挿入してスライム処理を行う。
(3)鉄筋挿入
次に鉄筋籠7に鋼管4と芯鉄筋5を組み付けたものを杭孔に挿入する。鉄筋籠7への鋼管4と芯鉄筋5の取付は、予め組付け材(山型鋼)を上面視で井桁状に鉄筋籠主筋の所定高さ(矢示Bの位置)に溶接し、組付け材に鋼管4(芯鉄筋5に溶接済み)を結束鉄線にて固定することにより行っておく。
(4)コンクリート打設
次にトレミー管にてコンクリート打設を行い、鉄筋籠主筋の所定高さ(矢示Bの位置)よりも1m程度高い位置(矢示Cの位置)まで余盛りする。
(5)基礎掘削(杭頭露出)
次に基礎3を配置する高さ位置(矢示Bの位置)まで地盤を掘削し、杭頭2aを露出させる。
(6)杭頭余盛りはつり
次に余盛り部分を所定の高さ(矢示Bの位置)まで撤去する。
(7)基礎配筋
次に基礎3の鉄筋籠8を配筋する。鉄筋籠8には予め組み付け材を溶接しておき、組み付け材と鋼管4とを結束鉄線にて固定することにより配筋する。基礎配筋は、杭と基礎との間に所定の隙間h3が形成されるように行う。
(8)基礎型枠
次に基礎の型枠を建て込み、その後コンクリート打設を行う。これにより図1A(図1B)に示した杭頭部接合構造1が得られる。
次に図3を参照して本発明の第二の実施形態に係る杭頭部接合構造10について説明する。第一の実施形態と同一の部材については同一符号を付している。また鉄筋籠7、8は省略している。
同図に示した杭頭部接合構造10は、鋼管4の外周面に芯鉄筋5が等間隔で接合された構成を備える。鋼管4と芯鉄筋5との接合は溶接により行うことができる。また芯鉄筋5の地中での露出による錆を防止するため、コンクリート9が打設される。大きさ形状は第一の実施形態と同様であるためその詳細な説明を省略する。このような構成によっても第一の実施形態と同様に芯鉄筋5を入れたことで建物の浮き上がりを回避させることができ、鋼管4を配置したことで建物の水平移動を回避させることができる。更に鋼管4を埋設したことでコンクリートを押しつぶそうとする圧縮力に対する強度が上がり、圧縮力に対する軸力保持性能が高まる。
第二の実施形態の施工方法であるが、図2に示した(6)杭頭余盛りはつりにおいて、コンクリート9を残すように余盛り部分を撤去する点が異なる以外は第一の実施形態と同様であるためその詳細な説明を省略する。
次に図4を参照して本発明の第三の実施形態に係る杭頭部接合構造20について説明する。第一の実施形態と同一の部材については同一符号を付している。また鉄筋籠7、8は省略している。
杭頭部接合構造20は、一端部4aが杭頭部2aに埋設され、他端部4bが基礎3に埋設された鋼管4と、一端部12aが杭頭部2aに埋設され、他端部12bが鋼管4に接合された芯鉄筋12と、一端部13aが基礎3に埋設され、他端部13bが鋼管4に接合された芯鉄筋13とからなる。すなわち、杭頭部接合構造20は、鋼管4の長手方向に沿って一端部4aの外周面側に芯鉄筋12、12…が等間隔に接合されるとともに、同じく鋼管4の長手方向に沿って他端部4bの外周面側に芯鉄筋13、13…が等間隔に接合される。このとき芯鉄筋12、12…と芯鉄筋13、13…とは同一直線上になるように配置するとよい。地震などで建築物を浮き上がらせる方向へ力が加わっても同一直線上にある芯鉄筋12と芯鉄筋13とが互いに鋼管4を介して引っ張り合うことにより建築物の浮き上がりが効果的に防止されるからである。鋼管4と芯鉄筋12…、13…との接合は溶接により行うことができる。なお芯鉄筋12、13もまた、上述したように杭に埋設される鉄筋籠の主筋より内側に取り付けられる鉄筋をいう。
杭2と基礎3との接合は、これらの間に隙間h3が形成されるように、芯鉄筋12が接合された一端部4aを杭頭部2aに埋設し、芯鉄筋13が接合された他端部4bを基礎3に埋設することによりなされる。芯鉄筋12、13に着目すれば、芯鉄筋12の端部を杭頭部2aに埋設し、芯鉄筋13の端部を基礎3に埋設することとなる。
従って、地震時においては揺れによって建物を浮き上がらせようとする力が加わるがコンクリートと付着性の高い芯鉄筋12…、13…を入れたことで建物の浮き上がりを回避させることができる。また、地震時においては揺れによって建物を水平に動かそうとする力が加わるが接合部に鋼管4を配置したことで建物の水平移動を回避させることができる。更に鋼管4を埋設したことでコンクリートを押しつぶそうとする圧縮力に対する強度が上がり、圧縮力に対する軸力保持能力が高まる。このように鋼管4と芯鉄筋5を埋設することで耐震性能を向上させることができる。杭2と基礎3とは半剛接されるため使用するコンクリート量や鉄筋量を削減することができるし、鋼管4は部分的に埋設されるので材料コストを抑えることができる。
第三の実施形態に係る杭頭部接合構造20の施工方法であるが、図2に示した芯鉄筋5に代えて芯鉄筋12…、13…を用いるほかは第一の実施形態に係る杭頭部接合構造1と同様であるのでその説明を省略する。
なお第三の実施形態では鋼管4の外周面に芯鉄筋12…、13…を接合しているが、内周面に接合してもよい。また第三の実施形態では芯鉄筋12と芯鉄筋13とは同一直線上に配置するようにしたが、これに限定されるものではなく、同一直線上にはない配置としてもよい。
以上本発明の一実施の形態について説明したが本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。本発明は鋼管の両端部及び芯鉄筋の両端部を夫々杭と基礎とに埋設するものであればよく、杭や基礎の大きさや形状、鋼管や芯鉄筋の大きさや形状は何ら限定されるものではない。
本発明に係る杭頭部接合構造は、圧縮力や引き抜き力、更にせん断力に対して十分な強度を示すので特定の建築物に限定されることなく種々の建築物に適用可能である。
本発明の第一の実施形態に係る杭頭部接合構造1の構成を示した図である。 本発明の第一の実施形態に係る杭頭部接合構造1の構成を示した図である。 本発明の第一の実施形態に係る杭頭部接合構造1の施工方法を説明するための図である。 本発明の第二の実施形態に係る杭頭部接合構造10の構成を示した図である。 本発明の第三の実施形態に係る杭頭部接合構造20の構成を示した図である。 従来の杭頭部接合構造の構成を示した図である。 従来の杭頭部接合構造の構成を示した図である。 従来の杭頭部接合構造の構成を示した図である。 従来の杭頭部接合構造の構成を示した図である。 従来の杭頭部接合構造の構成を示した図である。
符号の説明
1 杭頭部接合構造
2 杭 2a 杭頭部
3 基礎
4 鋼管 4a、4b 鋼管の一端部、他端部
5、12、13 芯鉄筋 5a、5b 芯鉄筋の一端部、他端部

Claims (4)

  1. 地中に埋設される杭の杭頭部と当該杭によって支持される建物の基礎とを接合する杭頭部接合構造において、
    一端部が前記杭頭部に埋設され、他端部が前記基礎に埋設された鋼管と、
    一端部が当該杭頭部に埋設され、他端部が当該基礎に埋設された芯鉄筋と、
    を備えたことを特徴とする杭頭部接合構造。
  2. 前記杭頭部と前記基礎との間には隙間が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の杭頭部接合構造。
  3. 地中に埋設される杭の杭頭部と当該杭によって支持される建物の基礎とを接合する杭頭部接合構造において、
    一端部が前記杭頭部に埋設され、他端部が前記基礎に埋設された鋼管と、
    一端部が当該杭頭部に埋設され、他端部が前記鋼管に接合された第一の芯鉄筋と、
    一端部が前記基礎に埋設され、他端部が前記鋼管に接合された第二の芯鉄筋と、
    を備えたことを特徴とする杭頭部接合構造。
  4. 前記第一の芯鉄筋と前記第二の芯鉄筋とは同一直線上に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の杭頭部接合構造。
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