JP2005307013A - 放熱材料用アクリルゾル組成物 - Google Patents

放熱材料用アクリルゾル組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱伝導性、柔軟性、成形性に優れた放熱材用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (メタ)アクリル重合体の微粒子、可塑剤及び充填材を配合することを特徴とする放熱材料用アクリルゾル組成物。上記充填材は、熱伝導率が20W/m・K以上の無機充填材を必須成分とし、かつ上記(メタ)アクリル重合体微粒子と可塑剤の合計量を100質量部とした場合に、充填材を100質量部〜1000質量部含有することが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、放熱材料を得るための樹脂組成物及びその硬化物に関し、より詳細には、熱伝導性、柔軟性、成形性に優れた放熱材料を得ることの出来る樹脂組成物及びその硬化物に関するものである。
柔軟性を有する樹脂に、例えばアルミナ、シリカなどの熱伝導性の高い無機充填材を配合してなる樹脂組成物をシート状に成形したものは、例えば電気・電子部品などの発熱体と例えばヒートシンク、放熱フィン、金属放熱板等の放熱体の間に介在させ、電気・電子部品などから発生する熱を除去、拡散させる用途に用いられ、一般に放熱材料と呼ばれている。発熱体や放熱体の表面は平滑でないことが多く、接触面積を多くして発熱体から放熱体への熱伝導効率を高めるために、使用される樹脂には柔軟性が求められている。従来より柔軟性を有する樹脂としてシリコーンゴムやウレタンゲル、アクリル樹脂等が用いられてきたが(例えば、特許文献1、2参照)、熱伝導性充填材を多く含むため、柔軟性、可撓性の耐熱性の面で不十分なものであった。また、ウレタンゲルやアクリル樹脂を使用する場合には、イソシアネートや多官能ラジカル重合性モノマー等の反応性架橋剤を使用して架橋、硬化することにより放熱材料の成形を行うが、熱伝導性充填材を多く含むため硬化不良を起こしやすく、作業性、生産性の面で問題があった。
特開平11−111899号公報 特開平9−316388
そこで本発明では、上記従来技術の問題を考慮して、柔軟性、可撓性に優れ、放熱材料として十分な耐熱性を有し、さらに作業性、生産性の良好な放熱材料用の樹脂組成物とその成形品の提供を課題とした。
本発明は、柔軟性、成形性に優れた放熱材料用樹脂組成物であって、(メタ)アクリル微粒子と充填材を可塑剤に配合してアクリルゾル組成物とし、アクリルゾル組成物を加熱することにより(メタ)アクリル重合体微粒子を可塑剤に溶解、一体化させることにより成形品を得るところに特徴を有している。
本発明のアクリルゾル組成物は、(メタ)アクリル重合体の微粒子と可塑剤と充填材を必須成分として含有することにより、柔軟性と成形性、耐熱性を兼ね備えた放熱材料を得ることに成功した。
本発明の放熱材料用アクリルゾル組成物は、(メタ)アクリル微粒子を可塑剤に配合したものであり、上記組成物を加熱することにより成形を行っているため、硬化の際に反応性の架橋剤を使用することなく成形を行うことが出来る。このため、製造時の硬化不良、成形不良を起こしにくく、放熱材料を得る場合の作業性や生産性に優れている。さらに、得られた放熱材料は熱伝導率、耐熱性、柔軟性、可撓性を兼ね備え、放熱材料として十分な性能を有している。従って、例えばPDP、電気・電子部品などの発熱体と、例えばヒートシンク、放熱フィン、金属板等の放熱体との間に介在させ、PDP、電気・電子部品等からの発熱を放熱させる用途に用いることができる。
本発明の放熱材料用アクリルゾル組成物(以下、単にアクリルゾル組成物という)は、(メタ)アクリル重合体微粒子と、充填材と、可塑剤とを含有するものである。
本発明における(メタ)アクリル重合体微粒子は、(メタ)アクリル単量体を共重合して得られる(メタ)アクリル重合体を粒状化したものである。(メタ)アクリル重合体としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体又は共重合体が挙げられる。(メタ)アクリル重合体を構成する(メタ)アクリル単量体としては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、i−アミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、i−ミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、i―ノニル(メタ)アクリレート、i−デシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、i−ステアリル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で用いる他、2種以上併用してもよい。また、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン等の(メタ)アクリル酸エステル以外の重合性二重結合を有する単量体の少なくとも1種以上を使用して(メタ)アクリル共重合体を得てもよい。
上記(メタ)アクリル重合体の分子量は、得られる放熱材料の強度の面から重量平均分子量で10000以上が好ましい。(メタ)アクリル重合体の平均分子量の下限値は、20000以上がより好ましく、50000以上がさらに好ましい。
上記(メタ)アクリル重合体微粒子の平均粒径は、貯蔵安定性の面から0.1〜100μmであることが好ましい。より好ましくは0.5〜50μmであり、さらに好ましくは1〜10μmである。(メタ)アクリル重合体微粒子の平均粒径は、例えば電子顕微鏡、レーザー式粒度分布測定装置等で測定することが出来る。
上記(メタ)アクリル重合体微粒子としては、外層と内層でガラス転移温度Tgの異なる重合体で構成されるコアシェル構造を有していることが好ましく、外層が内層と比較してTgの高い重合体で構成されていることが好ましい。外層を構成する重合体のTgは、貯蔵安定性の面から、30℃以上が好ましく、より好ましくは50℃以上である。(メタ)アクリル重合体微粒子の内層を構成する重合体のTgは、得られる放熱材料の柔軟性の面から20℃以下が好ましく、より好ましくは0℃以下、更に好ましくは−10℃以下である。なお、各共重合体のガラス転移点は、例えば、示差走査熱量計を用いて、常法により測定することができる。
上記(メタ)アクリル重合体微粒子は、公知の重合開始剤を用いて公知の方法、例えば乳化重合又は懸濁重合をおこなうことで得ることができる。また、重合により得られたエマルジョン溶液から公知の方法により(メタ)アクリル重合体の微粒子を得ることが出来るが、例えば、スプレードライ法、パルスドライ法、酸または塩析により凝固、乾燥させる方法などが挙げられる。
本発明における充填材としては、熱伝導性シートの分野で一般的に使用されている各種の充填材を使用することができるが、粒子状の無機充填材を必須成分とすることが好ましい。また、上記無機充填材の粒子としては、熱伝導率が20W/m・K以上の無機充填材を必須成分として含むことが好ましい。熱伝導率が20W/m・K以上の無機充填材としては、具体的には、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素等が挙げられる。これらを使用するときは、2種以上を併用してもよく、熱伝導率が20W/m・K未満の無機微粒子を併用しても良い。使用する無機充填材の熱伝導率は、その焼結品を用いて、京都電子工業社製のホットディスク法による熱伝導率測定装置、品番TPA−501を用いて測定することができる。
上記充填材は、必要に応じて、組成物中における分散性を高めたり、充填量を上げるために、シラン処理等により表面処理が行われてもよい。
また、上記充填材の形状としては、球状、繊維状、鱗片状、平面状、破砕状、不定形状などが挙げられる。
本発明における可塑剤としては、たとえばジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジヘプチルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレートなどのフタル酸エステル;ジオクチルアジペート、ジデシルアジペート、ジオクチルセバケートなどの脂肪族二塩基酸エステル;ポリオキシエチレングリコールジベンゾエート、ポリオキシプロピレングリコールジベンゾエートなどのポリグリコール安息香酸エステル;トリメリット酸エステル;ピロメリット酸エステル;トリブチルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどのリン酸エステル;アルキル置換ジフェニル、アルキル置換ターフェニル、部分水添アルキルターフェニル、芳香族系プロセスオイル、パインオイルなどの炭化水素類が挙げられる。中でも、アクリルゾル組成物の粘度の面から、トリメリット酸エステル;ピロメリット酸エステル;トリブチルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどのリン酸エステルが好ましい。
本発明の可塑剤としては、得られる放熱材料の柔軟性を長期にわたり安定的に発現させるために、耐熱性の高いものを使用することが好ましい。具体的には、可塑剤が150℃で3時間保持された場合の重量減量率が10%以下であることが好ましく、8%以下であることがさらに好ましく、5%以下であることが最も好ましい。重量減量率は、例えば150℃に過熱したオーブン中に可塑剤を静置し、試験前と試験後の重量を測定し、下記の式により算出することが出来る。
重量減量率(%)=(150℃、3時間保持後の重量)/(初期重量)×100
本発明のアクリルゾル組成物は、(メタ)アクリル重合体微粒子、可塑剤の合計量を100質量部とした場合には、粘度の面から(メタ)アクリル重合体微粒子10〜80質量%、可塑剤20〜90質量%からなることが好ましく、(メタ)アクリル重合体微粒子15〜70質量%、可塑剤30〜85質量%からなることがより好ましく、(メタ)アクリル重合体微粒子20〜60質量%、可塑剤40〜80質量%からなることが最も好ましい。
また、本発明のアクリルゾル組成物において、充填材の添加量は、必要とされる熱伝導率、添加する充填材の種類に従って適宜決定すればよいが、得られる放熱材料の(メタ)アクリル重合体微粒子と可塑剤の合計量を100質量部とした場合に、充填材の添加量は50質量部〜1500質量部であることが好ましい。より好ましい充填材の添加量の下限は70質量部であり、最も好ましい下限値は90質量部である。また、より好ましい充填材の添加量の上限値は1200質量部であり、さらに好ましい上限値は1100質量部でり、最も好ましい上限値は1000質量部である。
本発明のアクリルゾル組成物は、従来公知の混練機を用いて得ることができる。例えば、ミキサー、ロールミル、バンバリーミキサー、ニーダー、加圧型ニーダー、二軸混練機等の連続混練機等が挙げられる。また、必要に応じて、混練の際には、装置内を減圧して組成物中に含まれる空気を除去したり、加熱や加圧しながら行ってもかまわない。
本発明のアクリルゾル組成物は所望の形状に成形することができる。例えば、射出成形金型やバッチ式金型に上記アクリルゾル組成物を投入し、所望の形状に成形しても良く、押出し機や注型などの方法によりシート状に成形しても良い。本発明のアクリルゾル組成物を成形する際には、例えば加熱することにより上記可塑剤と(メタ)アクリル重合体微粒子、充填材とを一体化させ、放熱材料として得ることが出来る。この際、加熱しながら成形を行ない所望の形状への成形を促進させて、成形と本発明の放熱材料を得ることを同時に行っても良く、また、所望の形状へ成形しその後に加熱し、本発明の放熱材料を得ても良い。また、本発明のアクリルゾル組成物をシート状に成形して放熱材料とする場合は、シートの厚みとしては0.1mm以上が好ましく、20mm以下が好ましい。より好ましくは、0.5mm以上、15mm以下である。
本発明のアクリルゾル組成物より得られる放熱材料は、柔軟性を長期にわたり安定的に発現させるために、該放熱材料が150℃に加熱されたオーブンで3時間保持された場合の重量減量率が5%以下であることが好ましく、4%以下であることがさらに好ましく、3%以下であることが最も好ましい。該放熱材料を150℃に加熱されたオーブンで3時間保持しその重量減量を測定することにより、放熱材料として必要な長期間にわたる柔軟性を保持しているかどうかの判断が行える。
本発明のアクリルゾル組成物より得られる放熱材料の熱伝導率は、放熱材料が使用される用途により適宜設計すればよいが、0.1W/m・K〜20W/m・Kであることが好ましく、0.2W/m・K〜10W/m・Kであることがより好ましい。得られた放熱材料の熱伝導率は、例えば京都電子工業製 迅速熱伝導率計 品番QT−500により測定することができる。
また、本発明のアクリルゾル組成物には、得られる樹脂組成物の強度や取り扱い性等を高めるために、樹脂、無機繊維または有機繊維等を樹脂組成物の表面に含浸または付着させてもよい。
本発明のアクリルゾル組成物には、成形材料分野等で従来公知の、例えば、強化繊維、無機・有機充填材、重合開始剤、重合禁止剤、低収縮化剤、離型剤、増粘剤、泡消剤、揺変化剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、難燃化剤、カップリング剤、顔料、染料、磁性体、帯電防止剤、電磁波吸収剤、ペースト状オイル、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、高級脂肪油、熱軟化剤等、本発明の目的を阻害しない限りは、いずれも使用可能である。
添加量の目安としては、本発明の目的に反しない程度の量が好ましく、具体的には、アクリルゾル組成物100質量部に対し、添加剤の合計として1000質量部以下とするのが望ましい。より好ましい添加量の上限値は900質量部、さらに好ましい上限値は800質量部である。
以下実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含される。なお実施例および比較例において特に断らない限り「部」とあるのは「質量部」、「%」とあるのは「質量%」である。
合成例1
温度計、撹拌機、ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えた容器に、イオン交換水70部を入れ、攪拌しながら窒素ガスを系内に導入し、30分間窒素置換を行った。80℃に系内を昇温し、重合開始剤として過硫酸カリウム0.4部を投入し、15分攪拌した後に2−エチルヘキシルアクリレート15部を60分間で滴下した。滴下終了後、15分攪拌した後に乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王(株)製、商品名:ペレックスSSL)0.6部をイオン交換水4部に溶解させた溶液を投入した。さらに、内温を80℃に保ったまま30分攪拌し、メチルメタクリレート30部、メタクリル酸1部、グリシジルメタクリレート1部、乳化剤としてジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(花王(株)製、商品名:ペレックスOTP)を混合した溶液を180分で滴下した。滴下終了後、さらに60分間攪拌したのちに反応を終了させ、固形分40%の乳白色のエマルションを得た。
得られたエマルションをスプレードライヤーにより噴霧乾燥を行い、(メタ)アクリル重合体微粒子を得た。乾燥条件は、チャンバー入口温度160℃、チャンバー出口濃度75℃、アトマイザ回転数20000rpmで行った。
実施例1〜5
得られた(メタ)アクリル重合体微粒子、可塑剤、充填材を、表1に示した組成で配合し、アクリルゾル組成物を得た。各アクリルゾル組成物を加圧型ニーダーを用いて25℃で30分間、混練し、押出し機を用いて2枚のPETフィルムの間に1mm厚み設定で押し出して、シート状に成形した。さらに、180℃で30分加熱することにより、シート状に成形した放熱材料を得た。
比較例1
ポリプロピレングリコールPP−950(三洋化成(株)製、ポリプロピレングリコール、数平均分子量950)25部、可塑剤としてトリメリット酸エステルC880(旭電化(株)製、アデカサイザーC880)75部、ジブチルスズジラウレートを0.06部、イソホロンジイソシアネート5.9部、酸化アルミニウム300部(昭和電工製;品番AS−40)を配合し、加圧型ニーダーを用いて25℃で30分間、混練し、押出し機を用いて2枚のPETフィルムの間に1mm厚み設定で押し出して、シート状に成形した。さらに、80℃で1時間、100℃で1時間加熱することにより、シート状に成形した放熱材料を得た。
比較例2
比較例1の酸化アルミニウム300部を800部に代え、以下同様の操作を行って放熱材料の成形を行ったが、得られたシートは十分に硬化せず、成形できなかった。
得られたアクリルゾル組成物及び放熱材料を、下記に示す評価方法により物性評価を行った。得られた試験結果を表2に示した。
<粘度>
JIS K−7117−1に従い、B型粘度計を用いて25℃でのアクリルゾル組成物の粘度を測定した。
<硬度>
JIS K7312に準じ、高分子計器社製アスカーゴム硬度計C型を用いて放熱材料の硬度を測定した。測定するサンプルは、シート状に成形した放熱材料を、厚み10mmになるように積層したものを用いた。なお数値は小さいほど、柔軟性に富んでいる。
<曲げ強さ>
得られた放熱材料をPETフィルムから剥離し、完全に二つに折り曲げ、以下の基準により評価した。
〇容易に曲がり、ひびも入らない
△部分的にひびが入る
×完全に割れる
<熱伝導率>
得られた放熱材料の熱伝導率を京都電子工業製 迅速熱伝導率計 品番QTM−500により測定した。
<可塑剤の重量減量率>
アルミカップに各可塑剤を約3g加え、150℃のオーブン中に3時間保持し、試験前後の重量を測定した。測定値より、重量減量率を下記の式に従って算出した。
重量減量率(%)=(150℃、3時間保持後の重量)/(初期重量)×100
Figure 2005307013
C880:旭電化製アデカサイザーC880、トリメリット酸エステル
TXP:味の素ファインテクノ株式会社製、トリキシレニルホスフェート
TCP:味の素ファインテクノ株式会社製、トリクレジルホスフェート
AS10:昭和電工製酸化アルミニウム
BN100:共立マテリアル社製窒化ホウ素
Figure 2005307013
表2から明らかなように、実施例1〜5では、放熱材料として適当な硬度、熱伝導率、曲げ強さ、耐熱性を示している。一方、比較例1では、硬度、熱伝導率は実施例と同等なものの、曲げ強さに劣ることが明らかとなった。また、比較例2では成形性が劣ることが明らかとなった。

Claims (3)

  1. (メタ)アクリル重合体の微粒子、可塑剤及び充填材を配合することを特徴とする放熱材料用アクリルゾル組成物。
  2. 上記充填材は、熱伝導率が20W/m・K以上の無機充填材を必須成分とし、かつ上記(メタ)アクリル重合体微粒子と可塑剤の合計量を100質量部とした場合に、充填材を100質量部〜2000質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の放熱材料用アクリルゾル組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の放熱材料用アクリルゾル組成物から得られる放熱材料。
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