JP2002155110A - 重合性組成物及び熱伝導性シート - Google Patents

重合性組成物及び熱伝導性シート

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JP2002155110A
JP2002155110A JP2000356033A JP2000356033A JP2002155110A JP 2002155110 A JP2002155110 A JP 2002155110A JP 2000356033 A JP2000356033 A JP 2000356033A JP 2000356033 A JP2000356033 A JP 2000356033A JP 2002155110 A JP2002155110 A JP 2002155110A
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conductive filler
heat conductive
thermally conductive
polymerizable composition
heat
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Kenichi Azuma
賢一 東
Shunji Hyozu
俊司 俵頭
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱伝導性に優れており、かつ柔軟性及び形状
追従性に優れた熱伝導性シートや熱伝導性樹脂を得るこ
とを可能とする重合性組成物を提供する。 【解決手段】 炭素数2〜18のアルキル基を有するア
クリル酸アルキルエステルモノマーを主成分とする重合
性単量体100重量部と、光重合開始剤0.01〜10
重量部と熱伝導性充填材とを含み、熱伝導性充填材の熱
伝導率が20Wm/K以上であり、かつ重合性組成物全
体に占める割合が15〜80体積%である重合性組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、放熱用途
に用いられる熱伝導性シートを得るのに好適な重合性組
成物及び該熱伝導性シートに関し、より詳細には、熱伝
導性に優れ、柔軟性及び形状追従性に優れた熱伝導性シ
ートを与える重合性組成物及び該熱伝導性シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】柔軟性を有する熱伝導性樹脂は、例えば
電気・電子部品などの発熱体と放熱体との間に介在さ
れ、電気・電子部品からの発熱を放熱させる用途に用い
られている。電気・電子部品に限らず、発熱体及び放熱
体の表面は平滑でないことが多く、発熱体や放熱体と、
熱伝導性樹脂との間の接触面積が減少し、発熱体から放
熱体への熱伝導効率が低下し、本来の放熱効果を得るこ
とができない。従って、この種の用途に用いられる熱伝
導性樹脂では、柔軟性を有することが求められている。
【0003】柔軟性を備えた熱伝導性樹脂として、窒化
ホウ素、アルミナ、窒化ケイ素または窒化アルミニウム
などの熱伝導性の高い充填材を、シリコーンゴムやシリ
コーンオイルといった柔軟性を有する樹脂材料に充填し
た組成物が知られている。
【0004】特に、熱伝導性充填材の粒子形状が球形で
なく、非球形や繊維型である場合、単位重量当たりの表
面積が大きくなる。そのため、樹脂材料に充填された場
合、熱伝導性粒子同士が接触し易く、熱の通り道となる
パスを形成し易い。よって、球状の熱伝導性充填材を充
填する場合に比べて、非球形の熱伝導性充填材を充填し
た場合、高い熱伝導率を得ることができる。
【0005】しかしながら、高い熱伝導性を得るため
に、偏平形状や繊維状などの非球形の熱伝導性充填材の
充填量を大きくした場合、樹脂組成物が急激に固くな
り、柔軟性を維持することができないという問題があっ
た。すなわち、高い熱伝導性を求めた場合には、樹脂組
成物が固くなり、逆に柔軟性が十分な熱伝導性樹脂組成
物を構成した場合には熱伝導性がそれ程高くならないと
いう問題があった。
【0006】上記のような問題を解決するために、特開
平3−200397号公報に記載の先行技術では、板状
充填材と粒状充填材とが併用されている。すなわち、板
状充填材を、シートの長手方向において、層状に、かつ
厚み方向に多段状に分布させ、粒状充填材が板状充填材
の層間に分布されている充填材含有樹脂シートが開示さ
れている。
【0007】しかしながら、この構造では、板状充填材
を層状をなすように分散させる必要があり、また、厚み
方向に多段状に分散された板状充填材の層間に、必ず粒
状充填材を分散させる必要があった。そのため、板状充
填材の層間が、粒状充填材の直径よりも離れている必要
があり、単に混練機や攪拌機などの設備を用いて樹脂と
熱伝導性充填材とを混練しただけでは再現性が十分でな
かった。特に、板状充填材が高充填されている領域で
は、層間の隙間がさらに狭くなると考えられるため、板
状充填材の層間に確実に粒状充填材を存在させるのが困
難であった。
【0008】また、板状充填材の長手方向の粒径が、粒
状充填材の粒径と同じ程度の場合には、層状に分散され
ている板状充填材のうち1枚に対し、層間には粒状充填
材は1個あるいはそれ以下しか存在することができな
い。従って、シートの厚み方向に沿う熱伝導径路の数が
少なくなり、シートの厚み方向の熱伝導率が低くなると
いうおそれがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規な重合
性組成物及び上述した従来技術の欠点を解消し、優れた
熱伝導性を発現するだけでなく、柔軟性に優れ、従って
適用部位に対する形状追従性に優れた熱伝導性樹脂を与
える重合性組成物並びに該重合性組成物により得られる
熱伝導性シートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のある広い局面に
よれば、炭素数が2〜18のアルキル基を有する少なく
とも1種の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成
分とする重合性単量体(以下、単に単量体)100重量
部と、光重合開始剤0.01〜10重量部と、熱伝導性
充填材とを含む重合性組成物であって、前記熱伝導性充
填材の熱伝導率が20W/m/K以上であり、かつ重合
性組成物全体に占める割合が15〜80体積%であるこ
とを特徴とする重合性組成物が提供される。上記特定の
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモ
ノマーが、光重合されることにより、柔軟性に優れたア
クリル系樹脂が得られる。従って、本発明に係る重合性
組成物を光重合することにより、柔軟性に優れた熱伝導
性樹脂シートが得られる。また、本発明に係る熱伝導性
樹脂シートでは、熱伝導性充填材の熱伝導率及び重合性
組成物全体に占める割合が上記特定の範囲とされている
ので、該重合性組成物を光重合することにより得られた
熱伝導性樹脂は、優れた熱伝導性を発現する。
【0011】本発明に係る重合性組成物の特定の局面で
は、熱伝導性充填材が、平均アスペクト比が2未満の熱
伝導性充填材(A)と、平均アスペクト比が2.0〜1
00の熱伝導性充填材(B)とを含む。好ましくは、前
記熱伝導性充填材(A)の平均粒径は、熱伝導性充填材
(B)の平均縦寸法の0.5倍以下である。また、好ま
しくは、前記熱伝導性充填材(A)の熱伝導率が、熱伝
導性充填材(B)の熱伝導率以上とされる。このように
形状の異なる2種類の熱伝導性充填材(A)及び(B)
を併用することにより、さらに、熱伝導性充填材(A)
の平均粒径及び/または熱伝導率を上記特定の範囲とす
ることにより、熱伝導性がより一層高められる。
【0012】本発明に係る重合性組成物の特定の局面で
は、熱伝導性充填材(A)として、窒化アルミニウム/
または炭化ケイ素が用いられ、熱伝導性充填材(B)と
して窒化ホウ素が用いられる。
【0013】本発明に係る熱伝導性シートは、本発明に
係る重合性組成物を光重合することにより得られてお
り、かつシート状の形状を有する。本発明に係る熱伝導
性シートは、様々な放熱用途に用いることができるが、
本発明に係る熱伝導性シートは、主にOA機器や家電製
品等に使用されている発熱する電子部品と放熱体との間
に介在される用途に好適に用いられる。
【0014】以下、本発明の詳細を説明する。本発明に
おいては、重合性組成物の単量体組成の主成分として炭
素数が2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸アルキルエステルが用いられる。このような(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸sec−ブチ
ル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−オクチル、
アクリル酸イソオクチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソミリスチル、
アクリル酸ノニル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸
イソステアリル、アクリル酸ステアリル等が挙げられ
る。これらは単独で使用されても2種類以上が併用され
てもよい。
【0015】また、本発明に係る重合性組成物の単量体
組成においては、上記(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルと共重合可能な極性モノマーを用いることができ
る。この場合、光重合により、上記(メタ)アクリル酸
アルキルエステルと極性モノマーとのアクリル系共重合
体が得られる。
【0016】使用し得る極性モノマーとしては、(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等
のカルボキシル基含有モノマーまたはその無水物、(メ
タ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビ
ニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、(メ
タ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等の窒素含
有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリオキシエ
チレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン
(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成(メタ)ア
クリレート等の水酸基含有モノマー、N−ビニルホルム
アミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルカルボ
ン酸アミド等が挙げられる。
【0017】上記極性モノマーを使用する場合、その使
用量は特に限定されるわけではないが、好ましくは、単
量体組成100重量%において、最大30重量%、好ま
しくは最大20重量%を占めるように用いることが望ま
しい。30重量%を超えると、重合性組成物を光重合す
ることにより得られた熱伝導性樹脂や熱伝導性シートの
柔軟性が損なわれることがある。
【0018】本発明に係る重合性組成物においては、モ
ノマー成分としては、上記(メタ)アクリル酸アルキル
エステル及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共
重合可能な極性モノマーだけでなく、これらと共重合可
能な他のモノマーを用いてもよい。このような共重合可
能な他のモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、スチレン、イソボロニル(メタ)アク
リレート、末端に重合性不飽和二重結合を有するオレフ
ィン系重合体等が好適に用いられる。なお、これらの他
のモノマーは必要に応じて適宜添加されるが、その添加
割合はモノマー組成100重量%において、上記(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルが70重量%を占める
範囲内で適宜選択すればよい。
【0019】本発明に係る重合性組成物では、必要に応
じて最終的に得られる熱伝導性樹脂に架橋構造を導入し
て耐熱性やクリープ特性を高めるために、架橋剤を添加
してもよい。架橋剤としては、特に限定されるわけでは
ないが、例えば、多官能(メタ)アクリレート化合物を
挙げることができ、重合性組成物の光重合反応と同時に
架橋を施すことができる。
【0020】上記多官能(メタ)アクリレート化合物と
しては、1,4−ブタンジオ−ルジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、
(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセ
リンメタクリレートアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メ
タ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、エポキシ
(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレ
ート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられ、こ
れらは単独で使用されても、2種以上で併用されてもよ
い。
【0021】上記架橋剤を使用する場合、単量体組成1
00重量部に対し、最大で5重量部、より好ましくは多
くとも3重量部の範囲とすることが望ましい。架橋剤の
添加割合が5重量部を超えると、光重合により得られた
熱伝導性樹脂及び熱伝導性シートの柔軟性が損なわれる
ことがある。
【0022】本発明に係る重合性組成物には、熱伝導性
を高めるために、熱伝導性充填材が添加される。熱伝導
性充填材としては、熱伝導率が20W/m/K以上のも
のが用いられる。熱伝導率が20W/m/K未満の熱伝
導性充填材を用いた場合には、重合性組成物を光重合し
て得られた熱伝導性樹脂や熱伝導性シートにおいて高い
熱伝導率を得ることができない。
【0023】また、上記熱伝導性充填材の重合性組成物
全体に占める割合は15〜80体積%とされ、好ましく
は20〜70体積%とされる。15体積%未満の場合に
は、光重合組成物を光重合することにより得られた熱伝
導性樹脂や熱伝導性シートの熱伝導性が低下し、80体
積%を超えると、柔軟性が損なわれたり、重合効率が低
下することがある。
【0024】好ましくは、上記熱伝導性充填材として
は、アスペクト比が平均で2.0未満、より好ましくは
1.0〜1.5の熱伝導性充填材(A)と、アスペクト
比が平均2.0〜100の熱伝導性充填材(B)とが併
用される。なお、アスペクト比とは、熱伝導性充填材の
縦/横の比を示す。
【0025】本発明では、上記2種類の熱伝導性充填材
を併用することにより、重合性組成物を光重合すること
により得られる熱伝導性樹脂や熱伝導性シートにおい
て、より高い熱伝導性を発現させることができる。
【0026】上記熱伝導性充填材(A)の形状として
は、球形のものが挙げられるが、特にこれに限定される
ものではない。また、熱伝導性充填材(B)の形状につ
いては、針状、繊維状、鱗片状、樹枝状、平板状、不定
形等が挙げられる。特に、鱗片状、樹枝状、または平板
状であり、平均アスペクト比が5.0以上の範囲のもの
が熱伝導性充填材(B)として好ましく用いられる。
【0027】なお、上記平均アスペクト比は、200個
以上の熱伝導性充填材粒子を光学顕微鏡、電子顕微鏡ま
たはデジタル顕微鏡等により直接観察し、これらの熱伝
導性充填材粒子の縦及び横の寸法を測定し、平均値を算
出することにより求められる。
【0028】上記熱伝導性充填材(B)の、平均縦寸法
は100μm以下であることが好ましく、より好ましく
は2〜50μmの範囲である。平均縦寸法が100μm
を超えると、最終的に得られた熱伝導性樹脂や熱伝導性
シートの表面平滑性が低くなり、発熱体や放熱体に十分
に密着せず、良好な熱伝導性の発現がし難くなる。
【0029】熱伝導性充填材(A)の平均粒径は、熱伝
導性充填材(B)の平均縦寸法の0.01〜0.5倍の
範囲が好ましく、より好ましくは0.02〜0.5倍の
範囲である。なお、平均粒径はレーザー回折法により測
定できる。
【0030】熱伝導性充填材(A)の平均粒径が、熱伝
導性充填材(B)の平均縦寸法の0.01倍よりも小さ
いと、重合性組成物の粘度が非常に高くなり、熱伝導性
充填材の配合割合を高めることが困難となり、熱伝導性
を高め難くなることがある。逆に、0.5倍より大きい
場合には重合性組成物中に分散されている熱伝導性充填
材(B)間の隙間に熱伝導性充填材(A)が入り込み難
くなり、また、上記隙間に熱伝導性充填材(A)の粒子
数が少なくなり、熱伝導性充填材(B)の層間を結ぶ熱
伝導経路の数が少なくなる。従って、熱伝導性樹脂や熱
伝導性シートの熱伝導率が低下することがある。
【0031】上記熱伝導性充填材(A)と、熱伝導性充
填材(B)との配合割合については、重合性組成物全体
の配合量を100体積%としたとき、両者の合計が15
〜80体積%を占めるように構成されるが、熱伝導性充
填材(A)については、重合性組成物全体の50体積%
以下の範囲内となるように、また熱伝導性充填材(B)
については、5体積%〜80体積%未満の範囲内となる
ように用いることが好ましい。
【0032】熱伝導性充填材(B)の配合量が5体積%
未満の場合には、熱伝導性充填材(B)の層間を連絡す
る熱伝導経路の数が少なくなり、最終的に得られた熱伝
導性樹脂や熱伝導性シートの熱伝導率が低下することが
ある。また、熱伝導性充填材(A)が50体積%を超え
ると、同様に、熱伝導経路の数が低下し、得られた熱伝
導性樹脂や熱伝導率が低下することがある。
【0033】さらに、最終的に得られた熱伝導性樹脂や
熱伝導性シートの熱伝導性を高めるには、熱伝導性充填
材(A)の熱伝導率が、熱伝導性充填材(B)の熱伝導
率よりも高いことが好ましい。より好ましくは、熱伝導
性充填材(A)の熱伝導率の熱伝導性充填材(B)の熱
伝導率に対する比率は、1.2以上であり、より好まし
くは2.0以上とされる。
【0034】本発明において用いられる熱伝導性充填材
を構成する材料についは特に限定されず、通常、熱伝導
性樹脂組成物に配合される適宜の熱伝導性充填材を用い
ることができる。このような熱伝導性充填材としては、
例えば、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウ
ム、酸化チタン等の酸化物類;窒化ホウ素、窒化ケイ
素、窒化アルミニウム等の窒化物類;炭化ケイ素等の炭
化物類;銅、銀、鉄、アルミニウム,ニッケル等の金属
充填材;チタン等の金属合金充填材;ダイヤモンド、カ
ーボン等の炭素系充填材;石英、石英ガラス等のシリカ
粉類等が挙げられる。また無機充填材粒子に銀や銅等の
金属材料を表面被覆したもの;金属充填材粒子に無機材
料や炭素材料を表面被覆したもの等も挙げられる。
【0035】また、上記熱伝導性充填材(A)として
は、好ましくは、窒化アルミニウムまたは炭化ケイ素等
が用いられ、窒化アルミニウムまたは炭化ケイ素が併用
されてもよい。さらに、上記熱伝導性充填材(B)とし
ては、好ましくは、六角板状の窒化ホウ素が用いられ
る。
【0036】なお、本発明においては、1種の熱伝導性
充填材のみが用いられてもよく2種以上の熱伝導性充填
材が併用されてもよく、上記熱伝導性充填材(A)、
(B)を併用する場合、熱伝導性充填材(A)として、
あるいは熱伝導性充填材(B)として、それぞれ2種以
上の熱伝導性充填材を用いてもよい。
【0037】上記熱伝導性充填材は、重合性組成物中に
おける分散性を高めるためにシラン処理等により表面処
理が行われていてもよい。本発明に係る重合性組成物
は、光重合により重合され、熱伝導性樹脂や熱伝導性シ
ートを与えるので、該重合性組成物には、上記のように
光重合開始剤が配合されている。
【0038】上記光重合開始剤としては、例えば、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ケトン[ダロキュア2959:メルク
社製];2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−
プロパン−1−オン[ダロキュア1173:メルク社
製];メトキシアセトフェノン、2 、2−ジメトキシ−
1,2−ジフェニルエタン−1−オン(イルガキュア6
51、チバスペシャルティケミカルズ社製)、1−ヒド
ロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア
184、チバスペシャルティケミカルズ社製)等のアセ
トフェノン系、;ベンジルジメチルケタール等のケター
ル系;その他、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキ
シド、アシルホスフォナート等が挙げられる。
【0039】上記光重合開始剤の添加量は、モノマー組
成100重量部に対し、0.01〜10重量部の範囲と
され、好ましくは0.05〜5重量部の範囲とされる。
光重合開始剤の添加量が、0.01重量部未満の場合に
は、重合転化率が低下し、モノマー臭の強い重合体しか
得られなくなる。10重量部を超えるとラジカル発生量
が多くなり、分子量が低下し、必要な凝集力が得られな
くなり、例えば、熱伝導性シート等の形状を保持し得な
くなる可能性がある。
【0040】本発明に係る重合性組成物には、上記モノ
マー、光重合開始剤及び熱伝導性充填材以外に、必要に
応じて各種添加剤が添加されていてもよい。上記添加剤
としては、例えば、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、
テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、C5及び
C9系石油樹脂、クマロン樹脂等及びこれらの水素添加
物、可塑剤、軟化剤、無機充填材、有機充填材、顔料、
染料、難燃材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料等が挙
げられる。また、充填材として、平均粒径5〜200μ
mの中空微粒子を添加したり、重合前の共重合成分に不
活性ガスを攪拌混合した状態で重合を行う等によって、
重合性組成物の体積を増加させてもよい。
【0041】本発明に係る重合性組成物では、最終的に
得られる熱伝導性樹脂または熱伝導性シートにおいて、
引張強度等を高めるために、樹脂または無機繊維もしく
は不織布等を重合性組成物中または表面に、含浸もしく
は付着させてもよい。
【0042】本発明に係る重合性組成物の製造方法は特
に限定されず、上記モノマー、熱伝導性充填材及び光重
合開始剤並びに必要に応じて添加される他の成分を混合
すればよい。混合方法についても特に限定されず、例え
ば、混練機、押出機、ミキサー、ロール、ニーダー、攪
拌機等の一般的な装置を用いることができる。また、必
要に応じて、混合時に装置内を減圧したり、脱気したり
してもよい。
【0043】本発明に係る重合性組成物は上述した各成
分を混合することにより得られるが、本発明に係る重合
性組成物を光重合することにより、熱伝導性及び柔軟性
に優れた熱伝導性樹脂または熱伝導性シートが得られ
る。上記熱伝導性樹脂は、適用される部分に応じて適宜
の形状に成形することができる。
【0044】この場合、光重合に用いられる光源として
は、光重合開始剤の種類によるが、波長420nm以下
に発光分布を有するものが好適に用いられる。このよう
な光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高
圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックラ
イトンプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライ
ドランプ等が挙げられる。中でも、光重合開始剤の活性
波長領域の光を効率よく発光するとともに、光重合開始
剤以外の成分における光吸収が少なく、内部まで光が透
過し、高膜厚の製品を製造するのに好ましいため、ケミ
カルランプが好適に用いられる。
【0045】上記光重合に際しての光の照射強度は、得
られる熱伝導性樹脂の重合度を左右する因子であり、目
的とする製品の性能に応じて適宜制御される。通常のア
セトフェノン基を有する開裂型の光重合開始剤を用いた
場合には、光重合開始剤の活性化に有効な波長領域(光
重合開始剤によって異なるが、通常、365〜420n
mの光が用いられる。)の光強度は、0.1〜100m
W/cm2 の範囲が好ましい。
【0046】上記のように、重合性組成物に光を照射す
ることにより上記モノマー組成が重合され、柔軟性及び
形状追従性に優れ、含有されている熱伝導性充填材によ
り優れた熱伝導性を発現する熱伝導性樹脂が得られる。
【0047】なお、熱分解型重合開始剤を用いて溶液重
合により得られたアクリル系樹脂に熱伝導性充填材を配
合した場合には、柔軟性を高めようとすると、アクリル
系樹脂粘度が非常に高いため、熱伝導性充填材を均一に
分散することができない。また、酢酸エチルやトルエン
等の有機溶剤でアクリル系樹脂を希釈し粘度を低下させ
てから、熱伝導性樹脂を配合する方法では、大量の有機
溶剤で希釈する必要がある。加えて、使用された有機溶
剤は、例えば熱伝導性樹脂シートを成形した後には不要
となるため揮発させる必要がある。従って、環境上好ま
しくなく、製造工程も煩雑になる。
【0048】これに対して、本発明に係る重合性組成物
を用いた場合には、予め重合性組成物中に熱伝導性充填
材が含有されており、上記光重合により熱伝導性樹脂が
得られる。従って、柔軟性に優れたアクリル系樹脂をベ
ースとするので、柔軟性及び形状追従性に優れており、
かつ熱伝導性充填材が予め含有されているので、該熱伝
導性充填材の含有率を高めて高い熱伝導性を発現させる
ことができる。例えば、1000cps以下の低粘度の
モノマー組成中に熱伝導性充填材を均一に分散させるこ
とができるので、熱伝導効率に優れた熱伝導性樹脂を形
成することができる。特に、重合性組成物を予めシート
状に成形し、光を照射して熱伝導性シートを得た場合に
は、熱伝導性充填材による熱伝導経路を高密度に形成す
ることができ、より一層熱伝導性を高めることができ
る。
【0049】本発明に係る熱伝導性シートは、上記本発
明に係る重合性組成物を光重合することにより得られる
が、この場合、重合性組成物を予めシート状に成形し、
光を照射することにより本発明に係る熱伝導性シートが
得られる。もっとも、本発明に係る重合性組成物に光を
照射し、熱伝導性樹脂を得た後に、該熱伝導性樹脂を成
形することにより熱伝導性シートを得てもよい。
【0050】本発明に係る熱伝導性シートは、柔軟性及
び形状追従性に優れており、優れた熱伝導性を発現する
ので、様々な熱伝導用途に用いることができ、その用途
は特に限定されるものではない。もっとも、柔軟性及び
形状追従性に優れており、かつ熱伝導性に優れているの
で、OA機器や家電製品等に使用される発熱する電子部
品と放熱体との間に熱伝導性部材として好適に用いられ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
説明することにより本発明を明らかにするが、本発明は
以下の実施例に限定されるものではない。
【0052】(実施例1)2−エチルヘキシルアクリレ
ート90重量部と、アクリル酸10重量部と、ヘキサン
ジオールジアクリレート0.1重量部と、光重合開始剤
(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名:イルガ
キュア651)0.1重量部と、熱伝導性充填材(A)
として窒化アルミニウム(トクヤマ社製、品番:グレー
ドF、略球形、平均粒径0.7μm)108重量部と、
熱伝導性充填材(B)として窒化ホウ素(電気化学工業
社製、商品名:グレードSGP、鱗片形状、平均粒径1
8μm、アスペクト比32μm/1.5μm=21.
3)151重量部とを均一になるまで混練押出機で混合
し、重合性組成物を得た。この重合性組成物における窒
化アルミニウム体積分率は16.7体積%、窒化ホウ素
の体積分率は33.3体積%である。すなわち、熱伝導
性充填材(A),(B)の合計の体積分率は50体積%
とした。
【0053】次に、離型処理された50μm厚のポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルム上に、0.5
mmの厚みの枠状スペーサーを配置し、上記重合性組成
物を、スペーサーで囲まれた領域において、PETフィ
ルム上に展開した。次に、PETフィルムを折り曲げ、
離型処理面が展開された重合性組成物に接するように重
合性組成物をPETフィルムで被覆した。この状態で、
被覆側のPETフィルム上における紫外線照射強度が1
0mW/cm2 となるように、ケミカルランプのランプ
強度を調節し、紫外線を10分間照射した。このように
して、実施例1の熱伝導性シートを得た。
【0054】(実施例2)窒化アルミニウムを炭化ケイ
素(屋久島電工社製、商品名:グレードOY−15、略
球形、平均粒径0.7μm)108重量部に変更したこ
と以外は、実施例1と同様にして熱伝導性シートを得
た。なお、重合性組成物中の炭化ケイ素の体積分率は1
6.7体積%、窒化ホウ素の体積分率は33.3%、つ
まり熱伝導性充填材の合計の体積分率は50体積%とし
た。
【0055】(実施例3)熱伝導性充填材(A)とし
て、炭化ケイ素(屋久島電工社製、商品名:グレードG
C800S、略球形、平均粒径15.7μm)108重
量部、熱伝導性充填材(B)として窒化ホウ素(電気化
学工業社製、商品名:グレードSGP)151重量部を
用いたこと以外は、実施例1と同様にして熱伝導性シー
トを得た。なお、重合性組成物中の炭化ケイ素の体積分
率は16.7体積%、窒化ホウ素の体積分率は33.3
%、つまり熱伝導性充填材(A),(B)の合計の体積分
率は50体積%とした。
【0056】(実施例4)熱伝導性充填材(A)とし
て、酸化アルミニウム(住友化学社製、グレードAKP
−3000、略球形、平均粒径0.7μm)132重量
部、熱伝導性充填材(B)として窒化ホウ素(電気化学
工業社製、商品名:グレードSGP)151重量部を用
いたこと以外は、実施例1と同様にして熱伝導性シート
を得た。なお、重合性組成物中の酸化アルミニウムの体
積分率は16.7体積%、窒化ホウ素の体積分率は3
3.3%、つまり熱伝導性充填材(A),(B)の合計の
体積分率は50体積%であった。
【0057】(実施例5)熱伝導性充填材として、窒化
アルミニウム(トクヤマ社製、商品名:グレードF)2
07重量部のみを用いたこと以外は、実施例1と同様に
して熱伝導性シートを得た。なお、重合性組成物中の窒
化アルミニウムの体積分率は50.0体積%、すなわち
熱伝導性充填材の体積分率は50体積%とした。
【0058】(実施例6)熱伝導性充填材として、窒化
ホウ素(電気化学工業社製、商品名:グレードSGP)
227重量部のみを用いたこと以外は、実施例1と同様
にして熱伝導性シートを得た。なお、重合性組成物中の
窒化ホウ素の体積分率は50.0体積%、すなわち熱伝
導性充填材の体積分率は50体積%とした。
【0059】(比較例1)ポリエチレン(日本ポリケム
社製、商品名:HB530)100重量部と、熱伝導性
充填材(A)として窒化アルミニウム(トクヤマ社製、
商品名:グレードF、平均粒径0.7μm)108重量
部と、熱伝導性充填材(B)として窒化ホウ素(電気化
学工業社製、商品名:グレードSGP)151重量部と
を、設定温度200℃で均一になるまで混練押出機で溶
融混練し、熱伝導性樹脂を得た。該熱伝導性樹脂中の窒
化アルミニウムの体積分率は16.7体積%、窒化ホウ
素の体積分率は33.3体積%、すなわち熱伝導性充填
材の合計の体積分率は50体積%とした。次に、得られ
た熱伝導性樹脂を200℃に昇温した熱プレスにより厚
さ0.5mmのシート状に成形して熱伝導性シートを得
た。
【0060】(比較例2)熱伝導性充填材(A)とし
て、窒化アルミニウム(トクヤマ社製、商品名:グレー
ドF、平均粒径0.7μm)11重量部及び熱伝導性充
填材(B)として窒化ホウ素(電気化学工業社製、商品
名:グレードSGP)15重量部を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして熱伝導性シートを得た。その際に
おける重合性組成物中の窒化アルミニウムの体積分率は
1.7体積%、窒化ホウ素の体積分率は3.3%、つま
り熱伝導性充填材の体積分率は5体積%であった。
【0061】(比較例3)熱伝導性充填材(A)として
窒化アルミニウム(トクヤマ社製、商品名:グレード
F、平均粒径0.7μm)260重量部及び熱伝導性充
填材(B)として窒化ホウ素(電気化学工業社製、商品
名:グレードSGP)362重量部を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして重合性組成物を得た。その際
における重合性組成物中の窒化アルミニウムの体積分率
は40体積%、窒化ホウ素の体積分率は80%、つまり
熱伝導性充填材の体積分率は120体積%であった。
【0062】次いで、離型処理した50μm厚のポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルム上に0.5m
m厚みのスペーサーを設置し、上記重合性組成物を離型
処理したPETフィルム上に展開した後、このPETフ
ィルムを折り曲げて、離型処理面が重合性組成物に接す
るように被覆した。この状態で、被覆側のPETフィル
ム上における紫外線照射強度が10mW/cm2 となる
ようにケミカルランプのランプ強度を調節し、10分間
紫外線を照射した。しかしながら、光重合反応が多量の
充填材によって妨げられ、重合が完了しなかった。
【0063】(実施例及び比較例の評価)各実施例及び
比較例で得られた熱伝導性シートについて、熱伝導
率、柔軟性を評価した。
【0064】熱伝導率…京都電子工業社製QTM−3
の熱伝導度計を用い測定を行った。 柔軟性…熱伝導性シートを複数枚重ね、20mm×5
0mm総厚み6mmの熱伝導性シート積層体を構成し、
アスカ−ゴム硬度計A型(高分子計器社製)を用いJI
S A硬度を測定した。
【0065】下記の表1に実施例及び比較例で用いられ
た各種熱伝導性充填材の形状及び熱伝導率を示す。ま
た、表2に上記のようにして評価した熱伝導率及び硬度
を示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】本発明に係る重合性組成物は、炭素数2
〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを主成分とする重合性単量体100重量部
と、光重合開始剤0.01〜10重量部と、熱伝導性充
填材とを含み、光の照射により上記単量体が重合されア
クリル系重合体もしくは共重合体がベース樹脂として形
成される。従って、柔軟性に優れ、適用部位に対する形
状追従性に優れた熱伝導性樹脂や熱伝導性シートを得る
ことができる。加えて、上記光重合により重合されるも
のであり、熱伝導性充填材が予め重合性組成物中に含有
されているので、熱伝導性充填材の含有量を高めること
ができ、さらに熱伝導性充填材の熱伝導率20W/m/
K以上であり、重合性組成物全体に占める割合が15〜
80体積%の範囲とされているので、重合性組成物を重
合することにより得られた熱伝導性樹脂または熱伝導性
シートは高い熱伝導性能を発現する。
【0069】よって、本発明に係る重合性組成物を光重
合することにより、本発明に係る熱伝導性シートのよう
に、熱伝導性に優れていくだけでなく、柔軟性及び形状
追従性に優れた放熱部材を提供することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 5/08 C08L 33:06 H01L 23/373 C09K 5/00 D // C08L 33:06 H01L 23/36 M Fターム(参考) 4F071 AA33 AB03 AB07 AB08 AB09 AB12 AB18 AB22 AB26 AB27 AB30 AD06 AF44Y AH12 BC01 BC02 4J011 AA05 PA03 PA05 PA07 PA08 PA13 PA14 PB02 PB03 PB27 QA03 SA01 SA51 SA84 UA01 4J026 AC00 BA07 BA25 BA27 BA28 BA29 BA30 BA31 BA32 BA34 BA40 BA50 DB36 GA10 4J100 AB02Q AB16Q AG02Q AG04Q AJ02Q AJ08Q AJ09Q AK31Q AK32Q AL03P AL04P AL05P AL08Q AL09Q AL62Q AL63Q AL66Q AL67Q AL74Q AM02Q AM15Q AM21Q AN01Q AQ06Q AQ08Q BA02Q BA03Q BA08Q BA21Q BA31Q BA39Q BC08Q BC54Q BC79Q CA01 CA04 FA03 JA24 5F036 AA01 BA23 BB21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が2〜18のアルキル基を有する
    少なくとも1種の(メタ)アクリル酸アルキルエステル
    を主成分とする重合性単量体100重量部と、光重合開
    始剤0.01〜10重量部と、熱伝導性充填材とを含む
    重合性組成物であって、前記熱伝導性充填材の熱伝導率
    が20W/m/K以上であり、かつ重合性組成物全体に
    占める割合が15〜80体積%であることを特徴とする
    重合性組成物。
  2. 【請求項2】 熱伝導性充填材が、平均アスペクト比が
    2未満の熱伝導性充填材(A)と、平均アスペクト比が
    2.0〜1000の熱伝導性充填材(B)とを含み、前
    記熱伝導性充填材(A)の平均粒径が、熱伝導性充填材
    (B)の平均縦寸法の0.5倍以下であることを特徴と
    する、請求項1に記載の重合性組成物。
  3. 【請求項3】 熱伝導性充填材が、平均アスペクト比が
    2未満の熱伝導性充填材(A)と、平均アスペクト比が
    2.0〜1000の熱伝導性充填材(B)とを含み、前
    記熱伝導性充填材(A)の熱伝導率が、熱伝導性充填材
    (B)の熱伝導率以上であることを特徴とする、請求項
    1に記載の重合性組成物。
  4. 【請求項4】 前記熱伝導性充填材(A)が窒化アルミ
    ニウム及び/または炭化ケイ素であり、前記熱伝導性充
    填材(B)が窒化ホウ素である、請求項1〜3のいずれ
    かに記載の重合性組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の重合性
    組成物からなるシート状体であって、前記重合性単量体
    が光重合されている、熱伝導性シート。
  6. 【請求項6】 発熱する電子部品と放熱体との間に介在
    される、請求項5に記載の熱伝導性シート。
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