JP2005307001A - 射出成形体 - Google Patents

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久人 川口
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Abstract

【課題】 成形加工性と機械的強度に優れた射出成形体を提供する。
【解決手段】 下記(1)〜(6)の要件を満たすエチレン単独重合体、または、エチレンおよび炭素数が3〜20のα−オレフィンとの共重合体からなることを特徴とする射出成形体。
(1)密度が900〜975kg/mであり、
(2)メルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分であり、
(3)GPC測定で求められるMw/Mn(Qw)が3.0以上であり、
(4)GPC測定で求められるMz/Mw−Mw/Mn≧0.5の関係を満たし、
(5)GPC測定で得られる分子量パターンから分子量100万g/モル以上の分子量成分がポリマー全重量の0.1〜5.0重量%であり、
(6)GPC測定で得られる分子量パターンから半値幅(Log(MH/ML))<1.1の関係を満たす。
【選択図】 選択図なし。

Description

本発明は、特異な分子量分布パターンを有するエチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体からなる射出成形体に関する。さらに詳しくは、高分子量側に広がりを持った分子量分布を有するエチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体からなり、成形加工性と機械的強度に優れた射出成形体に関する。
射出成形により得られるコンテナ、パレット、ペール缶、カップ類、日用品、容器類等の射出成形体の原料としては、一般にチーグラー型触媒によって重合されたポリエチレンが使用されている。
近年コストダウンのために、これらの射出成形体を薄肉化する傾向にある。薄肉化のためのポリエチレンの流動性を向上させる方法としては、分子量分布を広げる方法が良く知られている。しかし、分子量分布を広げると、機械的強度が低下する傾向にある。
機械的強度の高いポリエチレン材料としては、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン系重合体が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。しかし、特許文献1,2に記載のエチレン系重合体では、射出成形時の流動性が劣り薄肉成形性に劣っている。
特開平10−193379号公報
特開平11−1580号公報
本発明は、射出成形時の成形加工性が良好であり、かつ機械的強度に優れた射出成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、分子量分布が適度に広く、さらに高分子量側の分子量分布の広がりが特に大きく、分子量の異なるポリマーが均質に混ざり合った特異な分子構造・組成を有するエチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体からなる射出成形体が、成形加工性と機械的強度に優れる射出成形体となることを見出し、上記の課題を解決するに至った。
すなわち本発明は、下記(1)〜(6)の要件を満たすエチレン単独重合体、または、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体(以下、エチレン系重合体と略す)からなる射出成形体に関するものである。
(1)密度が900〜975kg/mであり、
(2)メルトフローレート(MFR)(荷重2.16kg、温度190℃条件)が0.5〜50g/10分であり、
(3)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で求められるMw/Mn(Qw)が3.0以上であり、
(4)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で求められるMz/Mw−Mw/Mn≧0.5の関係を満たし、
(5)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で得られる分子量パターンから分子量100万g/モル以上の分子量成分がポリマー全重量の0.1〜5.0重量%であり、
(6)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で得られる分子量パターンから半値幅(Log(MH/ML))<1.1の関係を満たす。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体は、エチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。
炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレンおよびエチリデンノルボルネン等を例示することができる。また、これらのα−オレフィンを2種類以上混合して用いることもできる。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体の密度は、JIS K6922−1に準じて密度勾配管法で測定した値であり、900〜975kg/mの範囲である。密度が900kg/m未満では、剛性が低く射出成形体の変形が大きく、975kg/mを越えると、耐ストレスクラッキング性が低く射出成形体の長期耐久性が劣り好ましくない。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体のメルトフローレート(MFR)(荷重2.16kg、温度190℃条件)は0.5〜50g/10分の範囲である。MFRが0.5g/10分未満の場合では、射出成形時の流動性が劣りショートショット等の成形不良となる場合があり、またコンプレッションモールド成形等により射出成形体を成形する際に、押出負荷がかかり成形不良となる場合があり好ましくない。MFRが50g/10分を超える場合は、耐ストレスクラッキング性及び耐衝撃性が低く、射出成形体の長期耐久性もしくは耐衝撃性が劣る場合があり好ましくない。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、Z平均分子量(Mz)およびそれらの比であるMw/MnおよびMz/Mwは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHHR−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼン用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、ユニバーサルキャリブレーション法により、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されたものを用いた。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体のMw/Mnは3.0以上であり、さらに好ましくは3.5以上である。Mw/Mnが3.0未満では射出成形時の流動性が劣り、ショートショット等の成形不良となる場合があり好ましくない。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体は、Mz/Mw−Mw/Mn≧0.5の関係を満たし、GPCのチャートで明らかに高分子量側に分子量分布が広がっていることが特徴であることより、成形加工性、特に溶融時の流動性に特異な効果を醸し出す。また、この関係を満たすことで、エチレン系重合体を射出成形体とした際に低分子量成分の溶出あるいはブリードが比較的少なく、高分子量成分と低分子量成分が相互に溶融しやすい特性を示すことができる。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体は、GPCから得られる分子量パターンから分子量100万g/モル以上の分子量成分がポリマー全重量の0.1〜5.0重量%であることを特徴とする。分子量100万g/モル以上の分子量成分がポリマー全重量の0.1重量%未満では、加工性改良の効果が低く、5.0重量%を越えると、成形時のゲル発生や相対的に増加する低分子量成分によるワックス発生の問題が生じるため好ましくない。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体は、GPC測定で得られる分子量パターンから半値幅(Log(MH/ML))<1.1の関係を満たし、さらに好ましくは半値幅(Log(MH/ML))<1.05の関係を満たすことを特徴とする。この関係を満たすことで、成形加工性及び機械的強度に優れた射出成形体となる。ここで分子量パターンの半値幅は、GPCにおける分子量分布パターンのうち、最大ピークのピークトップ(最大頻度)周辺におけるスペクトルの広がり(分子量分布の度合い)を示す。すなわち、スペクトル中の強度がピークトップ(最大頻度)の半分となっているところ(それぞれ高分子量側をMH、低分子量側をMLとする)でのGPCスペクトル線の幅を半値幅とする。また、複数のピークが観測される場合は、それぞれのピークのうち、最大のものから算出する。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体の製造方法は特に制限はなく、例えばチーグラー触媒、フィリップス触媒またはメタロセン触媒の存在下、エチレン単独で重合もしくはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを共重合させて得られる。中でも、例えば特開平7−224106号公報、特開平9−59310号公報、特開平10−231312号公報、特開平10−231313号公報等に記載されるメタロセン触媒の存在下で得られるエチレン系重合体は、該重合体に含有される低分子量成分が少ないため、射出成形体表面のべたつきが低減されることから好ましい。
前記のオレフィン重合用触媒を用いて本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体を製造する際には、スラリー重合法、気相重合法等を用い製造することが可能であり、その中でも、ワックス成分等の除去率が良好なことからスラリー重合法を用いることが好ましい。スラリー重合法を用いる際の重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はなく、その中でも重合温度は−100〜100℃、好ましくは0〜100℃であり、重合時間は10秒〜20時間、重合圧力は常圧〜10MPaの範囲であることが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。
本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体には、必要に応じて熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、有機過酸化物、界面活性剤、酸素吸収剤、ガスバリア剤、防曇剤、流滴剤、造核剤、顔料、染料、シリカ、タルク、マイカ、カーボン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属ステアレート、木粉、コルク粉末、セルロースパウダー等の無機あるいは有機の添加剤、充填剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しても良い。特に熱劣化を防止するためのフェノール系、ヒンダードフェノール系、リン系及びイオウ系等の耐熱安定剤;粘度を調整するためのジアルキルパーオキサイド系及びジアシルパーオキサイド系等の有機過酸化物;触媒の活性を失活させるためのカルシウムステアレート、ジンクステアレート等の金属ステアレート;射出成形体を着色するための酸化チタン、フタロシアニンブルー等の顔料が好適に用いられる。
これらの樹脂、エラストマー、添加剤、充填剤等を添加する場合は、公知な種々の方法、例えば、ヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕する方法、事前に溶融混練せずにドライブレンド又はオートフィーダーによるブレンド方法等を用いることができる。
本発明の射出成形体を得るのに使用される射出成形法は、通常使用される方法で良く、成形温度150〜230℃、射出圧力10〜300MPa、射出時間0.1〜10秒、冷却時間5〜180秒、金型温度10〜60℃などの条件で成形することが可能である。使用される金型は、製品の1個取り金型あるいは2個以上の多数個取り金型を使用することができる。また、射出圧縮成形に代表されるような特殊な射出成形方法を使用することも可能である。
本発明の射出成形体は、射出成形時の成形加工性や機械的強度に優れる。本発明の射出成形体は、コンテナ、パレット、ペール缶、カップ類、日用品、容器類、シール容器のふた、人工芝、マット、ガスケットやパッキンなどに好適に用いることが可能である。また本発明の射出成形体に供するエチレン系重合体は、射出成形時の流動性に優れるため、成形温度を下げることが可能となるため、生産コストの低減や熱による樹脂劣化を抑えることができる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本発明において、射出成形体に供するエチレン系重合体の樹脂評価と射出成形体の評価は以下のように実施した。
[密度]
JIS K 6922−1に準じて密度勾配管法で測定した。
[メルトフローレート(MFR)]
JIS K 6922−1(荷重2.16kg、温度190℃条件)に準じて測定した。
[ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定]
GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHHR−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼン用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、ユニバーサルキャリブレーション法により、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されたものを用いた。
[引張試験]
実施例および比較例で得られた射出成形体をJIS K 7113に準じ、試験速度50mm/分で引張破壊強さを測定した。
[流動長評価]
東芝機械(株)製射出成形機「IS150EN−9Y」と厚み2mmのスパイラルフロー金型を用い、成形温度200℃、金型温度40℃、射出圧力75MPa、射出速度50%、射出時間10秒、スクリュー回転数75%、背圧0MPaにて射出成形を行い流動長(cm)を求めた。なお、流動長は10回の測定値の平均値を用いた。
[製造例1]
エチレン系重合体(A−1)の製造
重合操作、反応および溶媒精製は、すべて不活性ガス雰囲気下で行った。また、反応に用いた溶媒等は、すべて予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸素を行ったものを用いた。さらに、反応に用いた化合物は、公知の方法により合成、同定したものを用いた。
[変性粘土化合物の調製]
脱イオン水4.8L、エタノール3.2Lの混合溶媒に、メチルジココアルキルアミン368gと37%塩酸83.3mLを加え、メチルジココアルキルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液に合成ヘクトライト1000gを加えた後、溶液温度を60℃に昇温し、3時間反応させた。反応終了後、反応液をヌッチェでろ過し、ケーキを5Lの水で洗浄した。ケーキを電気オーブン中60℃で12時間乾燥させたところ、1250gの有機変性粘土化合物を得た。赤外線水分計で測定した含液量は0.8重量%であった。次に、この有機変性粘土化合物を粉砕し、平均粒径を6.0μmに調整した。
[固体触媒の調製]
5Lのフラスコに、[変性粘土化合物の調製]に従って合成した有機変性粘土化合物450g、ヘキサン1.4kgを加えた後、別途調整したトリイソブチルアルミニウムのヘキサン20重量%溶液1.78kg(1.8モル)、ビス(n−ブチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド7.32g(18ミリモル)を加え、60℃に加熱して1時間撹拌した。反応溶液を45℃に冷却し2時間静置した後、傾斜法で上澄液を除去した。次に、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン1重量%溶液1.78kg(0.09モル)を添加し、60℃で30分間反応させた。反応溶液を再度45℃に冷却し2時間静置した後、傾斜法で上澄液を除去し、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン20重量%溶液0.45kg(0.45モル)を加え、ヘキサンで再希釈して4.5Lとした。この反応溶液に、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.56g(0.9ミリモル)を加え、100回転/分で一晩室温にて攪拌した。
[重合]
内容積300Lの重合器に、ヘキサンを105kg/時、エチレンを40.0kg/時、水素90NL/時および得られた固体触媒を連続的に供給した。また、液中のトリイソブチルアルミニウムの濃度を0.93ミリモル/kgヘキサンとなるように、それぞれ連続的に供給し、重合温度を85℃に制御した。重合器で生成したポリマーを含むスラリーはフラッシュタンク、送液ポンプを経て、遠心分離器でポリマーとヘキサンに分離され、ポリマーを連続的に乾燥した。4時間毎に抜き出した乾燥ポリマーは約120kgであり、活性は12,500g/gcatであった。
[造粒]
重合で得られたエチレン系重合体のパウダー100重量部に対して、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.02重量部、ステアリン酸カルシウム(日本油脂社製)を0.05重量部配合し、ヘンシェルミキサー(三井三池製作所社製 型番FM75C)により820rpmで1分間混合した。その後に50mmφ単軸押出機(プラコー社製 型番PDA−50)を用い、設定温度200℃、回転数100rpmで混練してペレット状にし、エチレン系重合体(A−1)を得た。エチレン系重合体(A−1)の物性について測定した値を表1に示す。
エチレン系重合体(A−1)は、実施例1で使用した。
[製造例2]
エチレン系重合体(A−2)の製造
[重合]
水素を85NL/時とした以外は製造例1と同様に重合を行った。4時間毎に抜き出した乾燥ポリマーは約120kgであり、活性は13,250g/gcatであった。
[造粒]
重合で得られたエチレン系重合体のパウダーを製造例1と同様にペレット状にし、エチレン系重合体(A−2)を得た。エチレン系重合体(A−2)の物性について測定した値を表1に示す。
エチレン系重合体(A−2)は、実施例2で使用した。
[製造例3]
エチレン系重合体(A−3)の製造
[重合]
エチレンを25.0kg/時、1−ブテンを0.9kg/時、水素を28NL/時とした以外は製造例1と同様に重合を行った。4時間毎に抜き出した乾燥ポリマーは約120kgであり、活性は26,300g/gcatであった。
[造粒]
重合で得られたエチレン系重合体のパウダーを製造例1と同様にペレット状にし、エチレン系重合体(A−3)を得た。エチレン系重合体(A−3)の物性について測定した値を表1に示す。
エチレン系重合体(A−3)は、実施例3で使用した。
[製造例4]
エチレン系重合体(A−4)の製造
[重合]
重合温度を80℃とし、エチレンを32.0kg/時、1−ブテンを8.2kg/時、水素を30NL/時とした以外実施例1と同様に重合を行った。4時間毎に抜き出した乾燥ポリマーは約120kgであり、活性は11,600g/gcatであった。
[造粒]
重合で得られたエチレン系重合体のパウダーを製造例1と同様にペレット状にし、エチレン系重合体(A−4)を得た。エチレン系重合体(A−4)の物性について測定した値を表1に示す。
エチレン系重合体(A−4)は、実施例3で使用した。
エチレン系重合体(B−1)
エチレン系重合体(B−1)として、東ソー(株)製高密度ポリエチレン(商品名:ニポロンハード2500)を用いた。エチレン系重合体(B−1)の物性について測定した値を表1に示す。
エチレン系重合体(B−2)
エチレン系重合体(B−2)として、東ソー(株)製高密度ポリエチレン(商品名:ニポロンハード2000)を用いた。エチレン系重合体(B−2)の物性について測定した値を表1に示す。
Figure 2005307001
[実施例1]
製造例1で得られたエチレン系重合体(A−1)を、東芝機械(株)製射出成形機「IS150EN−9Y」を用い成形温度200℃、金型温度40℃にて成形し、射出成形体を得た。得られた射出成形体を用い引張試験を実施した。加えて、成形温度200℃での射出成形による流動長を求めた。これらの結果を表2に示す。
[実施例2]
製造例2で得られたエチレン系重合体(A−2)を用い、実施例1と同様に射出成形体を成形し、引張試験を実施した。加えて、成形温度200℃での射出成形による流動長を求めた。これらの結果を表2に示す。
[実施例3]
製造例3で得られたエチレン系重合体(A−3)を用い、実施例1と同様に射出成形体を成形し、引張試験を実施した。加えて、成形温度200℃での射出成形による流動長を求めた。これらの結果を表2に示す。
[実施例4]
製造例4で得られたエチレン系重合体(A−4)を用いて、実施例1と同様に射出成形体を成形し、引張試験を実施した。加えて、成形温度200℃での射出成形による流動長を求めた。これらの結果を表2に示す。
[比較例1]
エチレン系重合体(B−1)を用いて、実施例1と同様に射出成形体を成形し、引張試験を実施した。加えて、成形温度200℃での射出成形による流動長を求めた。これらの結果を表2に示す。用いたエチレン系重合体(B−1)は、Mz/Mw−MW/Mn≧0.5の規定、半値幅(Log(MH/ML))<1.1の規定を見たさず、得られた射出成形体の引張破壊強さは低く、成形加工時の流動性も低いものであった。
[比較例2]
エチレン系重合体(B−2)を用いて、実施例1と同様に射出成形体を成形し、引張試験を実施した。加えて、成形温度200℃での射出成形による流動長を求めた。これらの結果を表2に示す。用いたエチレン系重合体(B−2)は、Mz/Mw−MW/Mn≧0.5の規定、半値幅(Log(MH/ML))<1.1の規定を見たさず、得られた射出成形体の引張破壊強さは低いものであった。
Figure 2005307001

Claims (1)

  1. 下記(1)〜(6)の要件を満たすエチレン単独重合体、または、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体からなることを特徴とする射出成形体。
    (1)密度が900〜975kg/mであり、
    (2)メルトフローレート(MFR)(荷重2.16kg、温度190℃条件)が0.5〜50g/10分であり、
    (3)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で求められるMw/Mn(Qw)が3.0以上であり、
    (4)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で求められるMz/Mw−Mw/Mn≧0.5の関係を満たし、
    (5)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で得られる分子量パターンから分子量100万g/モル以上の分子量成分がポリマー全重量の0.1〜5.0重量%であり、
    (6)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定で得られる分子量パターンから半値幅(Log(MH/ML))<1.1の関係を満たす。
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