JP2005306007A - クリーニングカセット及びクリーニングシート - Google Patents

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Abstract

【課題】 サーマルヘッドを発熱させて被印字媒体を介してプラテンに押圧し、印字を行う印字装置のサーマルヘッド及びプラテンの汚れを除去するクリーニングカセット及びクリーニングシートを提供する。
【解決手段】 クリーニングシート30は、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂で形成された基材32の一方の面にプラテンローラをクリーニングするための微粘着剤が塗布された微粘着層31が形成されており、他方の面にはサーマルヘッドをクリーニングするための研磨剤が塗布された研磨層33が形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、クリーニングカセット及びクリーニングシートに関するものであり、詳細には、サーマルヘッドを発熱させて被印字媒体をプラテンとの間に押圧し、その被印字媒体に印字を行う印字装置のサーマルヘッド及びプラテンの汚れを除去するクリーニングカセット及びクリーニングシートに関するものである。
従来、サーマルヘッドを発熱させて被印字媒体をプラテンとの間に押圧し、その被印字媒体に印字を行う印字装置においては、サーマルヘッド及びプラテンに紙粉や埃等の異物が付着することにより、サーマルヘッドによる発熱が阻害されて被印字媒体に対してインクリボンのインクが転写されずに、異物の付着部分に被印字媒体の進行方向に平行して印字できない部分(所謂、ホワイトライン)が発生し、印字結果に影響を及ぼすという不具合が発生していた。そこで、これを解消するために、被印字媒体のサーマルヘッド側の表面に研磨剤が塗布されているテープを装着したクリーニングカセットが使用されている。しかしながら、サーマルヘッド側のみの異物を除去しても、プラテン側に異物がある場合にはその異物がサーマルヘッドへ付着してしまい、印字結果に影響を及ぼしてしまうことがあるという問題点があった。
そこで、サーマルヘッド及びプラテンの両方の異物を除去するクリーニング用カセットやインクリボンが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1では、表面に和紙等が貼り付けられたクリーニングテープの装着されたクリーニング用カセットにアルコール等のクリーナ液を収納するクリーナ液容器が備えられており、クリーニングテープが送り出される際にクリーナ液をしみ込ませて、サーマルヘッド及びプラテンローラの両方の異物を除去するクリーニング用カセットや、クリーニングテープの進行速度を決定する巻きリールの回転駆動速度と、プラテンローラの回転駆動速度とを異なる速度となるように回転させる搬送ローラを備え、クリーナ液を使用せずにクリーニングテープのみでサーマルヘッド及びプラテンローラの両方の異物を除去するクリーニング用カセットが提案されている。また、特許文献2では、熱転写記録用のインクリボンの両面に所定回数の記録に用いるインク層の長さごとに間隔を設けて異物除去用の感熱粘着剤が塗布されており、そのインクリボン及び被印字媒体をサーマルヘッドとプラテンとの間に圧接させつつ搬送して、前記インク層の長さ範囲に亘る熱転写記録を行った後、前記被印字媒体のみをサーマルヘッドとプラテンとの間から除去し、その後、前記感熱粘着剤によってサーマルヘッド及びプラテンの両方の異物を除去するインクリボンが提案されている。
特開平10−76738号公報 特開2002−166666号公報
しかしながら、特許文献1のようなクリーニングカセットでは、クリーナ液を収納するクリーナ液容器や搬送ローラを特別に備える必要があり、構造が複雑となり製造コストや製造工程の手間がかかるという問題点があり、さらに使用者にとってもクリーナ液を補充するという手間がかかるという問題点がある。また、特許文献2のようなインクリボンによる異物の除去を行うには、熱転写記録を行う度に、一旦被印字媒体をサーマルヘッドとプラテンとの間から除去する操作が必要であり、また、インクリボンの感熱粘着剤が塗布された部分をサーマルヘッドに対応させて、サーマルヘッドを異物除去用に別途発熱制御しなければならない。したがって、この印字装置では、前記一連の制御においてインクリボンにおけるインク層や感熱粘着剤の検出を必要とし、また、サーマルヘッドを熱転写用と異物除去用との各別の発熱の制御を行わなければならないという問題点がある。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、クリーニングシートをサーマルヘッドとプラテンとの間で単に走行させるだけで、サーマルヘッド及びプラテンのいずれの汚れも確実に除去することができるクリーニングカセット及びクリーニングシートを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明のクリーニングカセットでは、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドとそのサーマルヘッドに当接されるプラテンローラとの間にテープ状の被印字媒体を走行させてその被印字媒体に印字する印字装置に装着され、前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとの間に走行させてそれらの表面をクリーニングするためのクリーニングシートを備えたクリーニングカセットであって、前記クリーニングシートの前記サーマルヘッドに当接する側の表面には研磨剤が塗布されており、前記クリーニングシートの前記プラテンローラに当接する側の表面には粘着剤が塗布されている。
また、請求項2に係る発明のクリーニングカセットでは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記クリーニングシートが巻回されたスプールを備え、前記クリーニングシートは、前記粘着剤が塗布されている側を内側として前記スプールに巻回されていることを特徴とする構成となっている。
また、請求項3に係る発明のクリーニングカセットでは、請求項1又は請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記スプールは前記サーマルヘッドの近傍に備えられていることを特徴とする構成となっている。
また、請求項4に係る発明のクリーニングシートでは、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドとそのサーマルヘッドに当接されるプラテンローラとの間にテープ状の被印字媒体を走行させてその被印字媒体に印字する印字装置に用いられ、前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとの間に走行させてそれらの表面をクリーニングするためのクリーニングシートであって、一方の表面には研磨剤が塗布されており、他方の表面には粘着剤が塗布されていることを特徴とする構成となっている。
また、請求項5に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4に記載の発明の構成に加えて、前記クリーニングシートの前記粘着剤が塗布されている面には、少なくとも前記粘着剤が塗布されている領域を覆い、剥離可能なシートである保護シートが貼付されていることを特徴とする構成となっている。
また、請求項6に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4又は請求項5に記載の発明の構成に加えて、前記粘着剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向には、少なくとも前記プラテンローラの外周の長さを有し、前記クリーニングシートの幅方向には、少なくとも前記サーマルヘッドに列設された前記発熱素子の列設方向の長さを有することを特徴とする構成となっている。
また、請求項7に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至6の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記研磨剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向における所定幅部分の領域であることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至7の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記クリーニングシートの粘着剤が塗布された側の表面の搬送方向の先端部から所定範囲には、前記粘着剤を塗布しない粘着剤非塗布領域を設けたことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至8の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記粘着剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向の後端部から所定範囲の領域であり、且つ、前記研磨剤の塗布領域も、前記クリーニングシートの搬送方向の後端部から所定範囲の領域であることを特徴とする。
また、請求項10に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至6の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記粘着剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向に対して、斜め方向に延設されていることを特徴とする。
また、請求項11に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至6の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記研磨剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向に対して、斜め方向に延設されていることを特徴とする。
また、請求項12に係る発明のクリーニングシートでは、請求項10又は11に記載の発明の構成に加えて、前記粘着剤の塗布領域の延設方向と前記研磨剤の塗布領域の延設方向とが交差することを特徴とする。
本発明の請求項1に係る発明のクリーニングカセットでは、クリーニングシートのサーマルヘッドに当接する側の表面に研磨剤が塗布されており、クリーニングシートのプラテンローラに当接する側の表面に粘着剤が塗布されている。したがって、サーマルヘッドとプラテンローラとの両方を一度にクリーニングすることができるが、この場合、サーマルヘッドの表面は研磨剤によって強制的にクリーニングされ、また、プラテンローラの表面はそれ自体回転するにも拘らずその全周に亘って一様に粘着剤でクリーニングされるので、いずれも確実、かつ合理的にクリーニングすることができる。
また、請求項2に係る発明のクリーニングカセットでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、スプールにクリーニングシートが巻回され、クリーニングシートは、粘着剤が塗布されている側を内側としてスプールに巻回されているので、スプールにクリーニングシートが巻回されている間は、粘着剤が外界に露出することがなく、空気中の埃等を付着してしまうこともなく、粘着剤が乾いてしまうこともない。
また、請求項3に係る発明のクリーニングカセットでは、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、サーマルヘッドの近傍にスプールを備えたので、サーマルヘッドから遠くにスプールを設けるよりも、スプールからサーマルヘッドまでの距離が短くなり、インクリボンの撓みを防止することができ、また、粘着剤が空気に触れている期間も短くなるので、空気中の埃等を付着してしまう率も低くなる。
また、請求項4に係る発明のクリーニングシートでは、一方の表面に研磨剤が塗布されており、他方の表面に粘着剤が塗布されている。したがって、サーマルヘッドとプラテンローラとの両方を一度にクリーニングすることができるが、この場合、サーマルヘッドの表面は研磨剤によって強制的にクリーニングされ、また、プラテンローラの表面はそれ自体回転するにも拘らずその全周に亘って一様に粘着剤でクリーニングされるので、いずれも確実、かつ合理的にクリーニングすることができる。
また、請求項5に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4に記載の発明の効果に加え、クリーニングシートの粘着剤が塗布されている面に剥離可能なシートである保護シートを貼付し、少なくとも粘着剤が塗布されている領域が保護シートで覆われているので、使用直前に保護シートを剥がせば粘着剤に対する空気中の埃等の付着や、乾燥を避けることができる。
また、請求項6に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4又は請求項5に記載の発明の効果に加え、クリーニングシートの搬送方向には、少なくともプラテンローラの外周の長さを有し、クリーニングシートの幅方向には、少なくともサーマルヘッドに列設された発熱素子の列設方向の長さを有する領域に粘着剤が塗布されているので、プラテンローラが1回転することによりプラテンローラの外周の全てが粘着剤と対面し、異物を除去することができる。また、少なくともサーマルヘッドに列設された発熱素子の列設方向の長さだけ粘着剤が塗布されているので、発熱素子が当接する全ての領域の異物を除去することができ、したがって、印刷品質に影響を及ぼすことがない。
また、請求項7に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至6の何れかに記載の発明の効果に加え、研磨剤の塗布領域は、クリーニングシートの搬送方向における所定幅部分の領域であるので、クリーニングシートの全面に研磨剤を塗布したものに比べて、サーマルヘッドの摩耗量を最小限に押さえることができる。また、研磨剤の塗布領域を減らすことができ、コストを削減することができる。
また、請求項8に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至7の何れかに記載の発明の効果に加え、クリーニングシートの粘着剤が塗布された側の表面の搬送方向の先端部から所定範囲には、前記粘着剤を塗布しない粘着剤非塗布領域を設けたので、この粘着剤非塗布領域は、プラテンローラに貼り付くことがない。従って、クリーニングシートの先端部がプラテンローラに貼り付いて、クリーニングシートがプラテンローラに巻き付くことを防止できる。
また、請求項9に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至8の何れかに記載の発明の効果に加え、粘着剤の塗布領域は、クリーニングシートの搬送方向の後端部から所定範囲の領域であり、且つ、研磨剤の塗布領域も、クリーニングシートの搬送方向の後端部から所定範囲の領域であるので、クリーニングシートが通過する最後に、プラテンローラに付着している異物が粘着剤に貼りついて除去され、研磨剤によりサーマルヘッドに付着している異物が掻き取られることになる。従って、プラテンローラ及びサーマルヘッドのクリーニング後にクリーニングシートの基材部分が通過してプラテンローラやサーマルヘッドを再び汚すことがない。
また、請求項10に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至6の何れかに記載の発明の効果に加え、粘着剤の塗布領域は、クリーニングシートの搬送方向に対して、斜め方向に延設されているので、粘着剤がクリーニングシートの搬送方向の先端側に横幅一杯に設けられなくなるので、クリーニングシートの搬送方向の先端部がプラテンローラに貼り付いて、クリーニングシートがプラテンローラに巻き付くことを防止できる。
また、請求項11に係る発明のクリーニングシートでは、請求項4乃至6の何れかに記載の発明の効果に加え、研磨剤の塗布領域は、クリーニングシートの搬送方向に対して、斜め方向に延設されているので、クリーニングシートの全面に研磨剤を塗布したものに比べて、サーマルヘッドの摩耗量を減少することができる。また、研磨剤の塗布領域を減らすことができ、コストを削減することができる。
また、請求項12に係る発明のクリーニングシートでは、請求項10又は11に記載の発明の効果に加え、粘着剤の塗布領域の延設方向と研磨剤の塗布領域の延設方向とが交差するので、クリーニングシートの搬送時に、クリーニングシートが片方に寄って行く「シートの片寄り」を防止できる。
以下、本発明のクリーニングカセット及びクリーニングシートについて、図面を参照して説明する。まず、第1の実施の形態のクリーニングカセット10について、図1乃至図2を参照して説明する。図1は、テープ印刷装置のプラテンローラ3及びサーマルヘッド2と共に示すクリーニングカセット10の平面図であり、図2はクリーニングカセット10に装着されているテープ状のクリーニングシート30の拡大断面図である。本実施の形態のクリーニングカセット10は、複数の発熱素子を有するサーマルヘッド2とそのサーマルヘッド2に当接されるプラテンローラ3との間にテープ状の被印字媒体とインクリボンとを走行させてその被印字媒体に前記インクリボンを介して印字する周知のテープ印字装置において、サーマルヘッド2及びプラテンローラ3をクリーニングするために使用されるものである。プラテンローラ3やサーマルヘッド2に異物が付着すると、サーマルヘッド2による発熱が阻害されて、被印字媒体に転写が行われず、印刷結果に不具合が発生する。そこで、サーマルヘッド2及びプラテンローラ3をクリーニングする必要が生じる。
図1に示すように、クリーニングカセット10は、平面視略矩形であって、全体が略直方体形状であり、図1においては上面が開放されている。ここで、クリーニングカセット10において、後述するプラテンローラ3に対向する側を前部とし、その反対側を後部とする。クリーニングカセット10は、カセット底面11,カセット側面12a,12b,12c,12d,12e,12f,12gを有し、カセット底面11上に、テープ状のクリーニングシート30が巻回されたテープスプール20、使用済みのクリーニングシート30が巻き取られる巻取りスプール22等が設けられている。また、カセット側面12aはカセット底面11の左端に立設されており、カセット側面12bは後端に立設されており、カセット側面12cは右端に立設されている。そして、カセット底面11の図1における前部において、左約1/3には、カセット側面は立設されておらず、開放されている。そして、カセット底面11の前部左端には、クリーニングシート30を導く第1スプール21が設けられている。また、中央約1/3にはカセット側面12gが立設されている。そして、カセット側面12gの右端から図1における前方向にカセット側面12fが設けられ、カセット側面12fの前端から略左方向にカセット側面12eが設けられている。また、カセット底面11の右端に立設されたカセット側面12cの前方部分から左方向にカセット側面12dが弧状に立設されている。そして、このカセット側面12dの左端は図1におけるやや左後方向に屈折しており、その端と、カセット側面12eの左端との間がクリーニングシート30の排出口14となっている。
また、クリーニングカセット10がテープ印刷装置にセットされた際には、図1に示すように、カセット側面12e,12f,12gに囲まれた位置に、サーマルヘッド2が配置される。また、カセット側面12c,12d,12fに囲まれた位置である、カセット底面11の右前にテープスプール20が設けられている。そして、このテープスプール20に左巻きに巻回されているクリーニングシート30は、カセット側面12fとカセット側面12eとが成す角部16の前側、カセット側面12eの左端15の前側を経由して、排出口14からクリーニングカセット10の外部へ排出され、サーマルヘッド2の図1における前側を通過して、第1スプール21の左側を経由して、再びクリーニングカセット10の内部へ導入される。尚、サーマルヘッド2のクリーニングシート30を挟んで対向した位置には、プラテンローラ3が設けられている。そして、被印字媒体(図示外)に印字が行われたり、クリーニングが行われる際には、プラテンローラ3がサーマルヘッド2側へ移動され、被印字媒体やクリーニングシート30がサーマルヘッド2とプラテンローラ3とに押圧挟持されることになる。
また、第1スプール21の右後方には第2スプール23が設けられており、第2スプール23の右には、図1における横向きに、やや右後方にカーブを持った誘導壁17が立設されており、その右側に巻取りスプール22が設けられている。そこで、第1スプール21によりクリーニングカセット10内へ導入されたクリーニングシート30は、第2スプール23の前側、誘導壁17の前側を経由して、巻取りスプール22に反時計回りに巻き取られる。
次に、図2を参照して、クリーニングシート30について説明する。図2に示すように、クリーニングシート30は、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂で形成された基材32の一方の面にプラテンローラ3をクリーニングするための微粘着剤が塗布された微粘着層31が形成されており、他方の面にサーマルヘッド2をクリーニングするための研磨剤が塗布された研磨層33が形成されている。この微粘着層31では、微粘着剤として、例えば、綜研化学株式製の水系粘着剤RE−339,RE−330,T−700などが使用される。また、研磨層33では、研磨剤として酸化アルミニウムなどの砥粒が熱硬化性高分子接着剤で基材32に固定されている。尚、図1のサーマルヘッド2とプラテンローラ3に挟まれた状態位置におけるクリーニングシート30のプラテンローラ3側(前側)に微粘着層31が形成されており、サーマルヘッド2側(後側)に研磨層33が形成されている。このようなクリーニングシート30を用いることにより、サーマルヘッド2の表面に付着している異物が酸化アルミニウムなどの砥粒により掻き取られて、サーマルヘッド2の表面は異物のない状態にクリーニングされる。また、プラテンローラ3の表面に付着している異物は、微粘着剤に粘着されクリーニングシート30へ移動する。よって、プラテンローラ3の表面も異物のない状態にクリーニングされる。
尚、本発明のクリーニングカセットは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。クリーニングカセット10のテープスプール20や巻取りスプール22の配置は、上記実施の形態の配置に限らないことは言うまでもない。また、使用後のクリーニングシート30はカセット内に巻き取らず、外部に排出するものであってもよい。また、粘着剤及び研磨剤は上記実施の形態に挙げた例に限らず、サーマルヘッド2又はプラテンローラ3に付着した異物を除去できる性質のものであればよい。
次に、第2の実施の形態について、図3乃至図6を参照して説明する。まず、本発明の他の実施の形態である第2の実施の形態のクリーニングシートを使用する印刷装置100について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、第2の実施の形態のクリーニングシートを使用する印刷装置100の外観を示す斜視図である。図4は、図3に示す2点鎖線A−Aにおける矢視方向からみた印刷機構部111の部分断面図である。また、図5は、クリーニングシート200の斜視図であり、図6は、図5に示す2点鎖線B−Bにおける矢視方向のクリーニングシート200の部分断面図である。
本実施の形態のクリーニングシート200は、図4に示すような、複数の発熱素子を有するサーマルヘッド125とそのサーマルヘッド125に当接されるプラテンローラ122との間にカット紙状の被印字媒体を走行させてその被印字媒体に印字する印刷装置100において使用される。尚、印刷装置100では、被印字媒体として、サーマルヘッドの加熱により染料と顕色剤とが化学結合して発色する発色層を有する感熱発色タイプのものや、加熱により穿孔される穿孔層を基材上に積層した感熱穿孔タイプのもの等、種々の感熱紙が使用される。よって、第1の実施の形態の印刷装置と同様に、プラテンローラ122やサーマルヘッド125に異物が付着すると、サーマルヘッド125による発熱が阻害されて、用紙に転写が行われず、印刷結果に不具合が発生する。そこで、サーマルヘッド125及びプラテンローラ122をクリーニングする必要が生じる。
まず、印刷装置100について説明する。図3に示すように、印刷装置100の本体ケース102は、平面視略矩形の形状を有し、長手方向の長さが約16cm、短手方向の長さが約10cmと略A6サイズの大きさで、厚みが約2cmの、上面が解放された直方体形状に構成されている。本体ケース102は、ケース側面102a,102b,102c,102dを有し、ケース側面102aの略中間部には、ケース側面102aの長手方向に沿って図中右手方向から、電源供給を受けるためのACアダプタコネクタ162、外部機器とUSB規格に基づいた通信を行うためのUSBコネクタ131、印刷装置100の電源のON/OFFを行う電源スイッチ166が設けられている。また、本体ケース102の上面には、本体ケース102の長手方向の一縁端寄りに本体上面の約1/4を占める大きさの固定カバー103と、それを除く部分に収納部105とが形成されている。固定カバー103に覆われた本体ケース102の内部には、後述の印刷機構部111が設けられている。また、印刷機構部111には、印刷後に被印字媒体を印刷装置100から排出するための排紙口128が、固定カバー103の収納部105側の縁端部に設けられている。さらに、収納部105を覆うようにケースカバー104が設けられている。
ケースカバー104は、収納部105を覆う大きさで略矩形の形状に形成されたカバー上面104aと、その長手側の両側面に接合されたカバー側面104bと、そのカバー側面104bの一端部に接合された開閉軸104cとで形成されており、カバー上面104aの自由端側には、ケースカバー104の開放を防ぐための爪104h及びロック片104e,104fと、収納部105に収納されている被印字媒体を抑えるための用紙押さえ104dと、給紙ローラ120(図4参照)へ被印字媒体を押圧するバネ104gとが設けられている。また、本体ケース102の長手側の両外側面の一端部(図中左手方向)にはスライド溝102eが設けられており、ケースカバー104の開閉軸104cと本体ケース102のスライド溝102eとが係合されている。尚、ケースカバー104は、固定カバー103と離間する方向へスライド溝102eの長さ分だけ摺動され、開閉軸104cを回転軸として開放される。また、ケースカバー104の上面には、排出されるカット紙106a(図4参照)を、その壁面とカバー上面104aとの間に案内し、連続して排紙されることによりカット紙106aが本体ケース102外に散乱されるのを防ぐための排紙受けカバー113が設けられている。
収納部105は、本体ケース102の上面の固定カバー103を除く部分に、上面が固定カバー103の上面に対してケースカバー104の厚み分だけ低い位置に配置され、固定カバー103側に開口するコの字形に設けられた上面部105fと、この開口部に面し、上面部105fの内側に設けられた凹部の底面をなす底面部105aと、底面部105aの四辺を囲む側面部105b,105c,105d,105eとによって形成されている。底面部105aには、例えばA7サイズの、所定の大きさに裁断された用紙であるカット紙106aが複数枚積層された状態で、そのカット紙106aの長手方向の約半分を覆う大きさの用紙ケースに収納された用紙パッケージが収納される。この用紙パッケージには、カット紙106aの他に、カット紙106aと略同じ大きさで、カット紙106aの用紙ケースから露出した部分を外圧から保護する補助シート106c(図4参照)が、積層されたカット紙106aの片面に添えられている。
次に、図4を参照して、印刷装置100の印刷機構部111の構造について説明する。図4に示すように、印刷機構部111は、積層されたカット紙106aを分離して搬送方向に給紙を行う給紙ローラ120,分離部121及びガイド板127と、カット紙106aをバネ124による付勢力でプラテンローラ122方向に押圧するペーパーガイド123と、カット紙106aをサーマルヘッド125へ搬送するプラテンローラ122と、バネ126の付勢力でプラテンローラ122方向に押圧され、そのプラテンローラ122上でカット紙106aに加熱印刷を行うサーマルヘッド125とが設けられている。分離部121には、ケースカバー104にかかる不用意な外力によってケースカバー104が開くのを防止するために爪104hが係止される爪押さえ121aと、カット紙106aの重送を防止するための傾斜面121bと、カット紙106aに発生した反りを補正しつつ、カット紙106aが本体ケース102外へと排出されるよう案内するための傾斜面121cとが設けられている。
次に、図4を参照して、印刷装置100の印刷機構について説明する。積層されたカット紙106aは、ケースカバー104に設けられているバネ104gの付勢力が用紙押さえ104d及び補助シート106cを介して加えられることで、給紙ローラ120に対して押圧される。給紙ローラ120の回転に伴い、最下層のカット紙106aは給紙ローラ120との摩擦力によって搬送される。ここで、カット紙106aは、上層のカット紙106aとの摩擦力の影響で複数枚が重送される場合がある。そこで、複数枚が重送されたまま搬送されることを防止するため、分離部121の、給紙ローラ120に対向する側の面には下方向への傾斜面121bが形成されている。搬送されたカット紙106aの端部がこの傾斜面121bに接触すると、カット紙106aの搬送方向先端面と傾斜面121bとの摩擦力により、重送されたカット紙106aは単葉に分離される。
次に、分離されたカット紙106aが傾斜面121bに案内されてガイド板127に接触すると、カット紙106aはガイド板127の面方向に従って水平方向に搬送され、ペーパーガイド123へと案内される。ペーパーガイド123は円弧状の断面形状を成しており、搬送されたカット紙106aの搬送方向はペーパーガイド123の凹面部に沿う方向に矯正される。給紙ローラ120と連動して回転するプラテンローラ122の外周面はペーパーガイド123の内面と略密着状態にあり、カット紙106aはペーパーガイド123によってプラテンローラ122に密着するように押圧され、プラテンローラ122とに発生する摩擦力によってその外周面上を搬送される。
プラテンローラ122の上部では、サーマルヘッド125がプラテンローラ122に対峙し、プラテンローラ122に対して線接触するようにバネ126の付勢力によって押圧されている。このため、搬送されたカット紙106aはサーマルヘッド125とプラテンローラ122との間隙にはさまれる。サーマルヘッド125では、サーマルヘッド125のプラテンローラ122と対向する面側の、カット紙106aの搬送方向と直交する方向に列設された複数の発熱素子(図示外)が印刷データに基づいてそれぞれ加熱され、この熱エネルギーによってカット紙106aの感熱層が反応してライン印刷が行われる。印刷されたカット紙106aはプラテンローラ122によって搬送され、分離部121の上側の傾斜面121cによって案内され、排紙口128から印刷装置100の外方へと排紙される。
次に、図5及び図6を参照して、クリーニングシート200について説明する。図5に示すように、このクリーニングシート200は、矢印C方向に搬送されるものであり、印刷装置100で使用される用紙サイズであるA7サイズとほぼ同じサイズのシートである。基材202として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)が用いられて略A7サイズのシートが形成され、一方の面にはプラテンローラ122をクリーニングするための微粘着剤が塗布された微粘着層201が形成されており、他方の面にはサーマルヘッド125をクリーニングするための研磨剤が塗布された研磨層203が形成されている。そして、微粘着層201の表面には、微粘着層201を保護するための保護シート209が貼付されている。この微粘着層201では、微粘着剤として、例えば、綜研化学株式製の水系粘着剤RE−339,RE−330,T−700などが使用される。また、研磨層203では、研磨剤として酸化アルミニウムなどの砥粒が熱硬化性高分子接着剤で基材202に固定されている。
尚、図5及び図6に示すように、微粘着層201は、基材202の短手方向には端から端まで形成されているが、基材202の長手方向には、基材202の所定幅部分(一例として、約1/5程度の長さ)に形成されている。これは、この微粘着層201がプラテンローラ122をクリーニングするためのものであり、基材202の長手方向全てに形成される必要はなく、少なくともプラテンローラ122の1周分の長さを要していればよいためである。また、同様に、サーマルヘッド125をクリーニングする研磨層203も、基材202の長手方向全てに形成される必要はないため、微粘着層201の背面に同じく基材202の長手方向の所定幅部分(一例として、約1/5程度の長さ)に形成されている。尚、クリーニングシート200の長手方向の長さは、印刷機構部111をクリーニングシートが正常に通過し、送り出される長さを有していれば、A7サイズの長手方向の長さより短くてもよい。
このクリーニングシート200の保護シート209を剥がして、微粘着層201を上として、印刷装置100の収納部105にセットし、印刷装置100に対して、用紙送りの指示を与える。すると、クリーニングシート200がプラテンローラ122とサーマルヘッド125の間を通過し、プラテンローラ122に付着している異物が微粘着層201に貼りついて、プラテンローラ122の異物が除去される。この場合、プラテンローラ122が回転しているのに拘らず、微粘着層201がプラテンローラ122の全周に亘って順次粘着するため、異物が確実に除去される。また、研磨層203に固定されている砥粒により、サーマルヘッド125に付着している異物が掻き取られて、除去される。
以上説明したように、第2の実施の形態のクリーニングシート200では、図5に示すように、クリーニングシート200の搬送方向(矢印C方向)の先端部から所定範囲には、粘着剤を塗布しない粘着剤非塗布領域202aが設けられている。この粘着剤非塗布領域202aは、プラテンローラ122に貼り付くことがないので、クリーニングシート200の搬送方向(矢印C方向)の先端部がプラテンローラ122に貼り付いて、クリーニングシート200がプラテンローラ122に巻き付くことを防止できる。また、研磨層203も基材202の長手方向の所定範囲にしか形成されていないため、サーマルヘッド125の摩耗量を最小限に押さえることができる。また、研磨剤の塗布領域を減らすことができ、コストを削減することができる。
次に、図7を参照して第3の実施の形態のクリーニングシート300について説明する。図7は、クリーニングシート300の斜視図である。このクリーニングシート300は、研磨層303、微粘着層301及び保護シート309の設けられている位置が、第2の実施の形態のクリーニングシート200と異なるのみで、基材302等の他の構成は、クリーニングシート200と同じである。この第3の実施の形態のクリーニングシート300では、研磨層303及び微粘着層301の設けられている位置が、クリーニングシート300の搬送方向(矢印C方向)後端側に設けられている。従って、保護シート309もクリーニングシート300の後端側に設けられている。この第3の実施の形態のクリーニングシート300では、クリーニングシート300が通過する最後に、プラテンローラ122に付着している異物が微粘着層301に貼りついて異物が除去され、且つ、研磨層303によりサーマルヘッド125に付着している異物が掻き取られることになる。従って、微粘着層301がプラテンローラ122の異物を除去し、研磨層303によりサーマルヘッド125に付着している異物が掻き取られた後に、クリーニングシート300の基材302部分が通過してプラテンローラ122やサーマルヘッド125を再び汚すおそれがなくなる。
次に、図8を参照して第4の実施の形態のクリーニングシート400について説明する。図8は、クリーニングシート400の斜視図である。このクリーニングシート400は、研磨層403、微粘着層401及び保護シート409の設けられている位置が、第2の実施の形態のクリーニングシート200と異なるのみで、基材402等の他の構成は、クリーニングシート200と同じである。この第4の実施の形態のクリーニングシート400では、研磨層403及び微粘着層401の延設方向が、クリーニングシート400の搬送方向(矢印C方向)に対して、斜めになるように設けられている。従って、微粘着層401がクリーニングシート400の搬送方向の先端側に横幅一杯に設けられなくなるので、クリーニングシート400の搬送方向(矢印C方向)の先端部がプラテンローラ122に貼り付いて、クリーニングシート400がプラテンローラ122に巻き付くことを防止できる。
次に、図9を参照して第5の実施の形態のクリーニングシート500について説明する。図9は、クリーニングシート500の斜視図である。このクリーニングシート500は、研磨層503、微粘着層501及び保護シート509の設けられている位置が、第2の実施の形態のクリーニングシート200と異なるのみで、基材502等の他の構成は、クリーニングシート200と同じである。この第5の実施の形態のクリーニングシート500では、研磨層503及び微粘着層501の延設方向が、クリーニングシート500の搬送方向(矢印C方向)に対して、斜めになるように設けられている。さらに、クリーニングシート500を平面視したときに、研磨層503の延設方向と微粘着層501の延設方向とが、互いに交差するようになっている。従って、微粘着層501がクリーニングシート500の搬送方向の先端側に横幅一杯に設けられなくなるので、クリーニングシート500の搬送方向(矢印C方向)の先端部がプラテンローラ122に貼り付いて、クリーニングシート500がプラテンローラ122に巻き付くことを防止できる。また、研磨層503の延設方向と微粘着層501の延設方向とが、互いに交差するようになっているので、クリーニングシート500を矢印C方向に搬送した時に、クリーニングシート500が片方に寄って行く「シートの片寄り」を防止できる。
尚、本発明のクリーニングシートは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、研磨層や微粘着層の延設方向は、ジグザグにしても良い。また、第2〜第5の実施の形態におけるクリーニングシート200〜500は、上記実施の形態の印刷装置100において使用されるのみでなく、プラテンローラとサーマルヘッドとの間にセットされた被印字媒体に対して、サーマルヘッドを発熱して印刷を行うような印刷装置において使用可能である。また、使用される印刷装置のサーマルヘッドの発熱素子の列設方向の長さや、プラテンローラの幅や外周により、クリーニングシートのサイズは適宜決定されればよいことは言うまでもない。また、クリーニングシートの全面に微粘着層や研磨層を設けてもよい。
本発明のクリーニングシートは、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドとそのサーマルヘッドに当接されるプラテンローラとの間に被印字媒体を走行させて、発熱素子の発熱により印刷が行われる印刷装置のサーマルヘッド及びプラテンローラのクリーニングに利用可能である。
クリーニングカセット10の平面図である。 クリーニングカセット10に装着されているテープ状のクリーニングシート30の断面図である。 第2の実施の形態のクリーニングシートを使用する印刷装置100の外観を示す斜視図である。 図3に示す2点鎖線A−Aにおける矢視方向からみた印刷機構部111の部分断面図である。 クリーニングシート200の斜視図である。 図5に示す2点鎖線B−Bにおける矢視方向のクリーニングシート200の部分断面図である。 クリーニングシート300の斜視図である。 クリーニングシート400の斜視図である。 クリーニングシート500の斜視図である。
符号の説明
2 サーマルヘッド
3 プラテンローラ
10 クリーニングカセット
20 テープスプール
30 クリーニングシート
31 微粘着層
32 基材
33 研磨層
100 印刷装置
111 印刷機構部
122 プラテンローラ
125 サーマルヘッド
200 クリーニングシート
201 微粘着層
202 基材
203 研磨層
209 保護シート
300 クリーニングシート
301 微粘着層
302 基材
303 研磨層
309 保護シート
400 クリーニングシート
401 微粘着層
402 基材
403 研磨層
409 保護シート
500 クリーニングシート
501 微粘着層
502 基材
503 研磨層
509 保護シート

Claims (12)

  1. 複数の発熱素子を有するサーマルヘッドとそのサーマルヘッドに当接されるプラテンローラとの間にテープ状の被印字媒体を走行させてその被印字媒体に印字する印字装置に装着され、前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとの間に走行させてそれらの表面をクリーニングするためのクリーニングシートを備えたクリーニングカセットであって、
    前記クリーニングシートの前記サーマルヘッドに当接する側の表面には研磨剤が塗布されており、前記クリーニングシートの前記プラテンローラに当接する側の表面には粘着剤が塗布されていることを特徴とするクリーニングカセット。
  2. 前記クリーニングシートが巻回されたスプールを備え、
    前記クリーニングシートは、前記粘着剤が塗布されている側を内側として前記スプールに巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングカセット。
  3. 前記スプールは前記サーマルヘッドの近傍に備えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクリーニングカセット。
  4. 複数の発熱素子を有するサーマルヘッドとそのサーマルヘッドに当接されるプラテンローラとの間にテープ状の被印字媒体を走行させてその被印字媒体に印字する印字装置に用いられ、前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとの間に走行させてそれらの表面をクリーニングするためのクリーニングシートであって、
    一方の表面には研磨剤が塗布されており、他方の表面には粘着剤が塗布されていることを特徴とするクリーニングシート。
  5. 前記クリーニングシートの前記粘着剤が塗布されている面には、少なくとも前記粘着剤が塗布されている領域を覆い、剥離可能なシートである保護シートが貼付されていることを特徴とする請求項4に記載のクリーニングシート。
  6. 前記粘着剤の塗布領域は、
    前記クリーニングシートの搬送方向には、少なくとも前記プラテンローラの外周の長さを有し、前記クリーニングシートの幅方向には、少なくとも前記サーマルヘッドに列設された前記発熱素子の列設方向の長さを有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のクリーニングシート。
  7. 前記研磨剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向における所定幅部分の領域であることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載のクリーニングシート。
  8. 前記クリーニングシートの粘着剤が塗布された側の表面の搬送方向の先端部から所定範囲には、前記粘着剤を塗布しない粘着剤非塗布領域を設けたことを特徴とする請求項4乃至7の何れかに記載のクリーニングシート。
  9. 前記粘着剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向の後端部から所定範囲の領域であり、且つ、前記研磨剤の塗布領域も、前記クリーニングシートの搬送方向の後端部から所定範囲の領域であることを特徴とする請求項4乃至8の何れかに記載のクリーニングシート。
  10. 前記粘着剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向に対して、斜め方向に延設されていることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載のクリーニングシート。
  11. 前記研磨剤の塗布領域は、前記クリーニングシートの搬送方向に対して、斜め方向に延設されていることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載のクリーニングシート。
  12. 前記粘着剤の塗布領域の延設方向と前記研磨剤の塗布領域の延設方向とが交差することを特徴とする請求項10又は11に記載のクリーニングシート。
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