JP2005303372A - デジタルアンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】要求される信号品質および消費電力に対応して、最適な忠実度および消費電力を設定することができるデジタルアンプを実現する。
【解決手段】スイッチング増幅器1は、高い信号品質が要求される場合、出力トランジスタ51〜54を駆動するのにマルチプレクサ41〜44の切り替えによってDフリップフロップ回路35・36を選択して使用する。これにより、出力トランジスタ51〜54のスイッチングタイミングを厳密に一致させ、忠実度の高い振幅増幅を行う。消費電力の抑制が要求される場合、出力トランジスタ51〜54を駆動するのにマルチプレクサ41〜44の切り替えによってバッファ31・33およびインバータ32・34を選択して使用する。これにより、1ビットラッチ用クロック信号出力端子13の動作を停止させて、消費電力が少なくなる振幅増幅を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、PDM(pulse Density Modulation)信号またはPWM(pulse Width Modulation)信号を用いて、音声信号などのデジタル信号のスイッチング増幅を行うデジタルアンプ(D級増幅器)に関するものである。
前記スイッチング増幅を行うデジタルアンプは、前記音声信号の再現が可能な高速なスイッチング素子が比較的容易に入手できるようになり、元来の電力効率の高さから、急速に使用されるようになってきている。
図6は、典型的な従来技術のデジタルアンプであるスイッチング増幅器150の電気的構成例を示すブロック図である。このスイッチング増幅器150では、ΔΣ変調ブロック101は、図示しないΔΣ変換回路を備えており、アナログ入力信号、マルチビットデジタル入力信号、または1ビット入力信号から、1系列の2値信号である1ビット正相信号bを作成して、1ビット正相出力端子102から出力する例を示しているけれども、スイッチング素子の駆動用のデジタル信号は、PWM信号であってもよいことは、言うまでもない。
電源端子512に接続される高電位側の電源ラインとGNDラインとの間には、Nチャネルの出力トランジスタ501・503からなる直列回路と、Nチャネルの出力トランジスタ502・504からなる直列回路とからなるH型ブリッジ回路であるフルブリッジ回路が接続される。前記ΔΣ変調ブロック101の1ビット正相出力端子102から出力される正相の1ビット信号は、バッファ301を介して前記出力トランジスタ501のゲートに与えられるとともに、バッファ303を介して前記出力トランジスタ504のゲートに与えられる。バッファ301は上側バッファ、バッファ303は下側バッファである。またインバータ302を介して前記出力トランジスタ502のゲートに与えられるとともに、インバータ304を介して前記出力トランジスタ503のゲートに与えられる。インバータ302は上側バッファ、インバータ304は下側バッファである。こうして、出力トランジスタ501・503と出力トランジスタ502・504とが相反動作でスイッチングを行うことになる。
前記出力トランジスタ501・503の接続点は逆相の出力端となり、コイル506およびコンデンサ508からなるローパスフィルタを介して逆相出力端子510に接続され、前記出力トランジスタ502・504の接続点は正相の出力端となり、コイル505およびコンデンサ507からなるローパスフィルタを介して正相出力端子509に接続される。前記出力端子509・510間には、スピ−カなどの負荷511が接続される。前記ΔΣ変調ブロック101や図示しない電源回路などの該スイッチング増幅器150内の各回路は、制御マイコン201によって制御信号線104を介して制御されている。
図7は、上述のように構成されるスイッチング増幅器150の動作を説明するための波形図である。図7のAに示す1ビット正相信号bは、バッファ301・303において、図7のB、Cに示すようにそれぞれの立ち上がりおよび立ち下がりタイミングが僅かに異なるように、ある時間だけ遅延され、出力トランジスタ501・504のゲートに与えられる。同様に、1ビット正相信号bは、インバータ302・304において、図7のD、Eに示すようにそれぞれの立ち上がりおよび立ち下がりタイミングが僅かに異なるように、ある時間だけ遅延され、出力トランジスタ502・503のゲートに与えられる。
従って、出力トランジスタ501・503は図7のF、Iで示すスイッチング動作を行い、出力トランジスタ502・504は図7のH、Gで示すスイッチング動作を行い、相互に僅かに異なったタイミングで相反動作を行い、正相出力と逆相出力とにより、負荷511をプッシュプル駆動する。このスイッチング増幅器150を用いれば、1ビット信号の再生にあたって、デジタル/アナログ変換を行うことなく、コイル505・506とコンデンサ507・508とからなるローパスフィルタによって高周波信号を除去するだけの単純なプロセスで、元のアナログ信号を再現することができる。
しかしながら、このスイッチング増幅器150では、フルブリッジ回路の出力トランジスタ501〜504を駆動する信号は1ビット正相信号bにのみ依存し、図7のB〜Eで説明したように立ち上がりおよび立ち下がりのタイミングが互いにずれることにより1ビット信号が微妙に時間的に揺らぐと、
1)S/N比、歪率、セパレーション、周波数特性といったオーディオ性能、すなわち信号品質も変動する。
2)電源ライン間に直列に接続されるハイ側の出力トランジスタ501・502とロー側の出力トランジスタ503・504とのスイッチタイミングも揺らぐので前記電源ライン間を短絡する貫通電流が流れ、消費電力が大きくかつ変動する
という問題がある。
そこで、このような不具合を解消するための他の従来技術は、図8のスイッチング増幅器250で示される。このスイッチング増幅器250において、前述のスイッチング増幅器150に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、このスイッチング増幅器250では、ΔΣ変調ブロック101にクロック出力端子103を備え、これから出力されるクロック信号を用いるDフリップフロップ回路305・306が設けられていることである。Dフリップフロップ回路はD(ディレイ)端子、CK(クロック入力)端子、Q(正相出力)端子、QB(逆相出力)端子を備え、クロック信号の立ち上がりエッジでD(データ入力)端子の信号をQ(正相出力)端子は正転出力、QB(逆相出力)端子は反転出力する。これによりスイッチタイミングはより正確になる。
特開2002−246852号公報(公開日:平成14年8月30日公開)
しかしながら、上述のような不具合を解消するための図8の従来技術では、Dフリップフロップ回路を動作させるための上記クロック信号が必要となる。低消費電力化が要望される携帯機器でクロック信号を発生させると、その回路自体での貫通電流の増加により、消費電力が増加してしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、要求される信号品質および消費電力に対応して、最適な忠実度および消費電力を設定することができるデジタルアンプを実現することにある。
本発明のデジタルアンプは、上記課題を解決するために、信号を2値によって表現する2値信号を出力する2値信号出力手段と、前記2値信号をスイッチング増幅するスイッチング増幅手段と、前記スイッチング増幅手段の各プッシュプル動作回路に対して、前記2値信号出力手段から出力され高電位側または低電位側のスイッチング素子に入力される前記2値信号を正相信号として、また、前記正相信号が入力されるスイッチング素子と逆極性電位側のスイッチング素子に入力される前記2値信号を逆相信号として、前記スイッチング増幅手段に入力する正相信号逆相信号生成手段と、を備えるデジタルアンプにおいて、前記正相信号逆相信号生成手段は少なくとも第1の正相信号逆相信号生成手段および第2の正相信号逆相信号生成手段を備え、前記2値信号を前記第1の正相信号逆相信号生成手段によって前記正相信号または前記逆相信号として前記スイッチング増幅手段に入力するか、前記第2の正相信号逆相信号生成手段によって前記正相信号または前記逆相信号として前記スイッチング増幅手段に入力するかを切り替える切替手段を備え、前記第1の正相信号逆相信号生成手段は、前記2値信号出力手段から出力される前記2値信号を入力信号とするDフリップフロップ回路を含み、前記第2の正相信号逆相信号生成手段は、前記2値信号出力手段から出力される前記2値信号を入力信号とするバッファおよびインバータの対を含むことを特徴としている。
上記の発明によれば、正相信号逆相信号生成手段は第1の正相信号逆相信号生成手段および第2の正相信号逆相信号生成手段を備えているので、所望とする信号品質および消費電力に対応して、第1の正相信号逆相信号生成手段を選択してDフリップフロップ回路を使用することによりスイッチング増幅手段を駆動するか、第2の正相信号逆相信号生成手段を選択してバッファおよびインバータを使用することによりスイッチング増幅手段を駆動するかを切り替える。
高い信号品質が要求される場合、第1の正相信号逆相信号生成手段を選択し、Dフリップフロップ回路にクロック信号を入力する。クロック信号を発生させるために消費電力が増加するけれども、各スイッチング素子のスイッチングタイミングを厳密に一致させ、忠実度の高い振幅増幅を行う。
これに対して、消費電力の抑制が要求される場合、第2の正相信号逆相信号生成手段を選択し、Dフリップフロップ回路にクロック信号を入力する動作を停止させる。これにより消費電力の削減をはかり、各スイッチング素子のスイッチングタイミングの一致に対して多少の厳密さを犠牲にし、消費電力が少なくなる振幅増幅を行う。
以上により、要求される信号品質および消費電力に対応して、最適な忠実度および消費電力を設定することができるデジタルアンプを実現することができるという効果を奏する。
本発明のデジタルアンプは、上記課題を解決するために、前記スイッチング増幅手段は、前記2値信号をスイッチング増幅して平衡出力するフルブリッジ回路を備えていることを特徴としている。
上記の発明によれば、正相出力端子の電位と逆相出力端子の電位との差の電圧を負荷に印加するデジタルアンプにおいて、要求される信号品質および消費電力に対応して、最適な忠実度および消費電力を設定することができるという効果を奏する。
本発明のデジタルアンプは、上記課題を解決するために、前記切替手段は、前記スイッチング手段の各スイッチング素子の入力に対して、前記第1の正相信号逆相信号生成手段から出力される前記2値信号と、前記第2の正相信号逆相信号生成手段から出力される前記2値信号とのいずれかを制御信号に従って選択して出力するマルチプレクサを含んでいることを特徴としている。
上記の発明によれば、マルチプレクサを各スイッチング素子の入力に対して設けることにより、第1の正相信号逆相信号生成手段と第2の正相信号逆相信号生成手段とのいずれによって2値信号を各スイッチング素子に入力するかを容易に切り替えることができるという効果を奏する。
本発明のデジタルアンプは、以上のように、前記正相信号逆相信号生成手段は少なくとも第1の正相信号逆相信号生成手段および第2の正相信号逆相信号生成手段を備え、前記2値信号を前記第1の正相信号逆相信号生成手段によって前記正相信号または前記逆相信号として前記スイッチング増幅手段に入力するか、前記第2の正相信号逆相信号生成手段によって前記正相信号または前記逆相信号として前記スイッチング増幅手段に入力するかを切り替える切替手段を備え、前記第1の正相信号逆相信号生成手段は、前記2値信号出力手段から出力される前記2値信号を入力信号とするDフリップフロップ回路を含み、前記第2の正相信号逆相信号生成手段は、前記2値信号出力手段から出力される前記2値信号を入力信号とするバッファおよびインバータの対を含む。
それゆえ、要求される信号品質および消費電力に対応して、最適な忠実度および消費電力を設定することができるデジタルアンプを実現することができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について、図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
図1は、本発明の実施の一形態のデジタルアンプであるスイッチング増幅器1の電気的構成例を示すブロック図である。
スイッチング増幅器1は、ΔΣ変調ブロック11、マイコン21、バッファ31・33、インバータ32・34、Dフリップフロップ回路35・36、マルチプレクサ41・42・43・44、出力トランジスタ51・52・53・54、コイル55・56、コンデンサ57・58、正相出力端子59、逆相出力端子60、および電源端子61を備えている。
ΔΣ変調ブロック(2値信号出力手段)11は、図示しないΔΣ変換回路を備えており、オーディオ信号としてのアナログ入力信号、マルチビットデジタル入力信号、または1ビット入力信号から、信号を2値によって表現する1系列の2値信号である1ビット正相信号bを作成して1ビット正相出力端子12から出力する。この1ビット正相信号bは、出力トランジスタ51〜54の駆動用のデジタル信号となる。また、ΔΣ変調ブロック11は、1ビットラッチ用クロック信号出力端子13からクロック信号cを出力する。なお、出力トランジスタ51〜54の駆動用のデジタル信号がPWM信号であってもよいことは、言うまでもない。
マイコン21は、制御信号線14を介してΔΣ変調ブロック11や図示しない電源回路などの該スイッチング増幅器1内の各回路を制御する。その1つとして、ΔΣ変調ブロック11の1ビットラッチ用クロック信号出力端子13からクロック信号cを出力させたり、出力停止させたりする切り替え制御を行う。また、マイコン21は、同期/非同期切替端子22から、マルチプレクサ41〜44の制御信号となる同期/非同期切替信号eを出力する。
バッファ31・33は、1ビット正相信号bを入力信号とし、論理的にその非反転信号となる正相信号を出力する。バッファ31は上側バッファ、バッファ33は下側バッファである。インバータ32・34は、1ビット正相信号bを入力信号とし、論理的にその反転信号となる逆相信号を出力する。インバータ32は上側インバータ、インバータ34は下側インバータである。バッファ31とインバータ34とは対をなし、プッシュプル動作を行う出力トランジスタ51・53に対して設けられている。バッファ33とインバータ32とは対をなし、プッシュプル動作を行う出力トランジスタ52・54に対して設けられている。
Dフリップフロップ回路35・36は、1ビット正相信号bを入力信号とし、Q端子から論理的にその非反転信号となる正相信号を、QB端子から論理的にその反転信号となる逆相信号をそれぞれ出力する。Dフリップフロップ回路35・36のクロック端子には、ΔΣ変調ブロック11の1ビットラッチ用クロック信号出力端子13から出力されるクロック信号cが入力される。
バッファ31・33、インバータ32・34、およびDフリップフロップ回路35・36は正相信号逆相信号生成手段を構成している。また、Dフリップフロップ回路35・36は第1の正相信号逆相信号生成手段を、バッファ31・33およびインバータ32・34は第2の正相信号逆相信号生成手段を、それぞれ構成している。
マルチプレクサ41〜44は、入力端子A・B、出力端子Y、および制御端子Sを有する2入力のマルチプレクサである。マルチプレクサ41〜44のそれぞれの制御端子Sには、マイコン21の同期/非同期切替え端子22から出力される制御信号である同期/非同期切替信号eが入力される。マルチプレクサ41〜44はこの同期/非同期切替信号eに従って、出力する信号を選択する。同期/非同期切替信号eがLであるときには入力端子Aに入力される信号を選択して出力端子Yから出力し、同期/非同期切替信号eがHであるときには入力端子Bに入力される信号を選択して出力端子Yから出力する。
マルチプレクサ41は出力トランジスタ51に対して設けられており、入力端子Aにバッファ31の出力信号が入力され、入力端子BにDフリップフロップ回路35のQ出力が入力される。マルチプレクサ42は出力トランジスタ52に対して設けられており、入力端子Aにインバータ32の出力信号が入力され、入力端子BにDフリップフロップ回路35のQB出力が入力される。マルチプレクサ43は出力トランジスタ54に対して設けられており、入力端子Aにバッファ33の出力信号が入力され、入力端子BにDフリップフロップ回路36のQ出力が入力される。マルチプレクサ44は出力トランジスタ53に対して設けられており、入力端子Aにインバータ34の出力信号が入力され、入力端子BにDフリップフロップ回路36のQB出力が入力される。
従って、同期/非同期切替信号eがLであるときには、2値信号がバッファ31・33およびインバータ32・34によって出力トランジスタ51〜54に入力され、同期/非同期切替信号eがHであるときには、2値信号がDフリップフロップ回路35・36によって出力トランジスタ51〜54に入力されるように入力経路の切り替えが行われる。このように、マイコン21およびマルチプレクサ41〜44は切替手段を構成している。また、マイコン21が制御する、ΔΣ変調ブロック11の1ビットラッチ用クロック信号出力端子13からクロック信号cを出力するタイミングを、Hの同期/非同期切替信号eに合わせ、クロック信号cを出力停止するタイミングを、Lの同期/非同期切替信号eに合わせる。
4つの出力トランジスタ(スイッチング素子)51〜54は全てNチャネル型MOSFETである。出力トランジスタ51と出力トランジスタ53とは、出力トランジスタ51が高電位側、出力トランジスタ53が低電位側となるように直列に接続されてプッシュプル動作回路を構成している。出力トランジスタ52と出力トランジスタ54とは、出力トランジスタ52が高電位側、出力トランジスタ54が低電位側となるように直列に接続されてプッシュプル動作回路を構成している。
出力トランジスタ51のゲートにはマルチプレクサ41の出力信号が入力され、出力トランジスタ52のゲートにはマルチプレクサ42の出力信号が入力され、出力トランジスタ53のゲートにはマルチプレクサ44の出力信号が入力され、出力トランジスタ54のゲートにはマルチプレクサ43の出力信号が入力される。マルチプレクサ41〜44の出力信号は、出力トランジスタ51〜54の駆動信号であり、スイッチング増幅の対象となる信号である。出力トランジスタ51・54のゲートには前記正相信号が入力され、これらの逆極性電位側の出力トランジスタ53・52のゲートには前記逆相信号が入力されることになる。このように、マルチプレクサを各出力トランジスタの入力に対して設けることにより、Dフリップフロップ回路35・36とバッファ31・33およびインバータ32・34とのいずれによって2値信号を各出力トランジスタに入力するかを容易に切り替えることができる。
出力トランジスタ51と出力トランジスタ53とで構成されるプッシュプル動作回路と、出力トランジスタ52と出力トランジスタ54とで構成されるプッシュプル動作回路とは、H型ブリッジ回路であるフルブリッジ回路を構成している。このフルブリッジ回路の高電位側は電源端子61に接続され、低電位側はGNDに接続されている。出力トランジスタ51と出力トランジスタ52とのON/OFF状態が逆になるように、また、出力トランジスタ53と出力トランジスタ54とのON/OFF状態が逆になるように、相反動作を行う。そして、出力トランジスタ52と出力トランジスタ54との接続点Mと、出力トランジスタ51と出力トランジスタ53との接続点Nとから平衡出力を行う。接続点Mからは電源端子61の電位とGNDの電位とからなる正相出力信号が、接続点Nからは電源端子61の電位とGNDの電位とからなる逆相出力信号が、それぞれ出力される。各出力信号は、出力トランジスタ51〜54のゲートに入力される信号が、電源端子61の電位とGNDの電位とでスイッチング増幅された信号となる。このように、出力トランジスタ51〜54はスイッチング増幅手段を構成している。
コイル55とコンデンサ57とはローパスフィルタを構成しており、上記接続点Mから出力される正相出力信号をアナログ信号に変換する。コイル55の一端は接続点Mに接続され、他端は正相出力端子59に接続されている。コンデンサ57の一端はコイル55の上記他端に接続され、他端はGNDに接続されている。コイル56とコンデンサ58とはローパスフィルタを構成しており、上記接続点Nから出力される逆相出力信号をアナログ信号に変換する。コイル56の一端は接続点Nに接続され、他端は逆相出力端子60に接続されている。コンデンサ58の一端はコイル56の上記他端に接続され、他端はGNDに接続されている。
正相出力端子59と逆相出力端子60との間には、スピーカやヘッドホンなどのような電気音響変換器からなる負荷71が接続される。正相出力端子59の電位と逆相出力端子60の電位との差の電圧が負荷71に印加されて負荷71に電流が流れ、オーディオ信号の再生が行われる。このようにして負荷71は、正相出力端子59および逆相出力端子60から出力される正負両極性の信号によってプッシュプル駆動される。
以上の構成のスイッチング増幅器1において、まず同期/非同期切替信号eがLのときの動作について説明する。このときマルチプレクサ41〜44の制御端子Sへの入力はLであり、各マルチプレクサは入力端子Aに入力される信号を選択して出力端子Yに出力する。図2はこのとき選択された側の回路だけを抜き出した回路図であり、図3はこのときの各部の状態を示したタイミングチャートである。つまり、1ビット正相信号bはバッファ31・33およびインバータ32・34に入力され、それぞれの出力がトランジスタ51〜54のゲートに出力される。このときクロック信号cは不必要であるため、マイコン21からの制御信号により停止させている。このため、各バッファおよびインバータの伝播遅延時間の多少の差により出力トランジスタ51〜54のスイッチングタイミングが多少ばらつくが、クロック信号cが必要でないため、クロック信号cを発生させる回路で貫通電流などの動作電流のために消費される電力が不要となる。従って、少なくとも1ビットラッチ用クロック信号出力端子13の動作を停止させる。
次に、同期/非同期切替信号eがHのときの動作について説明する。このときマルチプレクサ41〜44の制御端子Sへの入力はHであり、各マルチプレクサは入力端子Bに入力される信号を選択して出力端子Yに出力する。図4はこのとき選択された側の回路だけ抜き出した回路図であり、図5はこのときの各部の状態を示したタイミングチャートである。つまり、1ビット正相信号bはDフリップフロップ回路35・36のD端子に入力され、それぞれの出力がトランジスタ51〜54のゲートに出力される。このときクロック信号cが必要であるため、マイコン21が制御信号により1ビットラッチ用クロック信号出力端子13にクロック信号cの出力動作を行わせている。このため、Dフリップフロップ回路35・36のQ端子およびQB端子からはクロック信号cに同期して正確なタイミングで信号が出力され、出力トランジスタ51〜54のスイッチングタイミングは厳密に一致する。1ビットラッチ用クロック信号出力端子13にクロック信号cの出力動作を行わせるので、クロック信号cを発生させる回路で貫通電流などの動作電流のために消費される電力が多少必要となる。
このような動作に基づき、スイッチング増幅器1では、所望とする信号品質および消費電力に対応して、Dフリップフロップ回路35・36を選択して使用することによりフルブリッジ回路を駆動するか、バッファ31・33およびインバータ32・34を選択して使用することによりフルブリッジ回路を駆動するかを切り替える。具体的には、高い信号品質が要求される場合、Dフリップフロップ回路35・36を選択し、1ビットラッチ用クロック信号出力端子13からクロック信号cを出力する。クロック信号cを発生させるために消費電力が増加するけれども、出力トランジスタ51〜54のスイッチングタイミングを厳密に一致させ、忠実度の高い振幅増幅を行う。
これに対して、消費電力の抑制が要求される場合、バッファ31・33およびインバータ32・34を選択して使用し、1ビットラッチ用クロック信号出力端子13の動作を停止させる。これにより、出力トランジスタ51〜54のスイッチングタイミングの一致に対して多少の厳密さを犠牲にし、消費電力が少なくなる振幅増幅を行う。
こうして、要求される信号品質および消費電力に対応して、最適な忠実度および消費電力を設定することができる。このスイッチング増幅器1は、たとえば携帯型のミニディスクプレーヤなどに使用されることを想定している。従って、前記マイコン21は、高音質モードと低消費電力モードとのユーザ設定に対応して、すなわちユーザが高音質を希望するか、または電池や2次電池の長寿命化を希望するかによって、前記マルチプレクサ41〜44を切り替えるようにしてもよい。また、商用電源での使用時には高音質モードを選択し、前記電池駆動時には低消費電力モードを自動的に選択するようにしてもよい。また、デジタル信号の圧縮の程度に応答して、たとえば圧縮が、浅い標準モードの場合にはスイッチングタイミングのばらつきをゼロとする高音質モードに、深い長時間モードの場合にはある程度のスイッチングタイミングのばらつきを許容する低消費電力モードに切り替えるというように、自動設定するようにしてもよい。
このようにして、所望とする音質および消費電力に対応してマルチプレクサ41〜44を切り替えることにより、要求される音質および消費電力に対応することができる。
なお、本実施の形態ではスイッチング増幅手段をフルブリッジ回路で構成したが、これに限らず、ハーフブリッジ回路で構成することもできる。
本発明は、携帯型のオーディオ信号再生装置などに好適に適用することができる。
本発明の実施形態を示すものであり、デジタルアンプの構成を示す回路ブロック図である。 図1に示すデジタルアンプにおいてバッファおよびインバータを選択したときに有効となる部分の回路図である。 図1に示すデジタルアンプの低消費電力モード時の動作を説明するタイミングチャートである。 図1に示すデジタルアンプにおいてDフリップフロップ回路を選択したときに有効となる部分の回路図である。 図1に示すデジタルアンプの高音質モード時の動作を説明するタイミングチャートである。 第1の従来技術を示すものであり、デジタルアンプの構成を示す回路ブロック図である。 図6に示すデジタルアンプの動作を説明するタイミングチャートである。 第2の従来技術を示すものであり、デジタルアンプの構成を示す回路ブロック図である。
符号の説明
1 スイッチング増幅器(デジタルアンプ)
11 ΔΣ変調ブロック(2値信号出力手段)
12 1ビット正相出力端子
13 1ビットラッチ用クロック信号出力端子
21 マイコン
22 同期/非同期切替出力端子
31、33 バッファ
32、34 インバータ
35、36 Dフリップフロップ回路
41〜44 マルチプレクサ
51〜54 出力トランジスタ(スイッチング素子)
55、56 コイル
57、58 コンデンサ
59 正相出力端子
60 逆相出力端子
71 負荷
61 電源端子
b 1ビット正相信号(2値信号)
c クロック信号
e 同期/非同期切替信号(制御信号)

Claims (3)

  1. 信号を2値によって表現する2値信号を出力する2値信号出力手段と、
    前記2値信号をスイッチング増幅するスイッチング増幅手段と、
    前記スイッチング増幅手段の各プッシュプル動作回路に対して、前記2値信号出力手段から出力され高電位側または低電位側のスイッチング素子に入力される前記2値信号を正相信号として、また、前記正相信号が入力されるスイッチング素子と逆極性電位側のスイッチング素子に入力される前記2値信号を逆相信号として、前記スイッチング増幅手段に入力する正相信号逆相信号生成手段と、
    を備えるデジタルアンプにおいて、
    前記正相信号逆相信号生成手段は少なくとも第1の正相信号逆相信号生成手段および第2の正相信号逆相信号生成手段を備え、
    前記2値信号を前記第1の正相信号逆相信号生成手段によって前記正相信号または前記逆相信号として前記スイッチング増幅手段に入力するか、前記第2の正相信号逆相信号生成手段によって前記正相信号または前記逆相信号として前記スイッチング増幅手段に入力するかを切り替える切替手段を備え、
    前記第1の正相信号逆相信号生成手段は、前記2値信号出力手段から出力される前記2値信号を入力信号とするDフリップフロップ回路を含み、
    前記第2の正相信号逆相信号生成手段は、前記2値信号出力手段から出力される前記2値信号を入力信号とするバッファおよびインバータの対を含むことを特徴とするデジタルアンプ。
  2. 前記スイッチング増幅手段は、前記2値信号をスイッチング増幅して平衡出力するフルブリッジ回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載のデジタルアンプ。
  3. 前記切替手段は、前記スイッチング手段の各スイッチング素子の入力に対して、前記第1の正相信号逆相信号生成手段から出力される前記2値信号と、前記第2の正相信号逆相信号生成手段から出力される前記2値信号とのいずれかを制御信号に従って選択して出力するマルチプレクサを含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載のデジタルアンプ。
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