JP2005303035A - 制御装置、露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】同期移動中の両ステージの同期誤差の低減のために制御パラメータを最適化する。
【解決手段】同期移動中に求められた同期誤差eiの時系列情報(i=1〜iend−M+1)に対し、例えばスリット幅とスキャン速度とで決定された幅Wsizeを有する窓を走査し、同期精度の指標としての、標本移動標準偏差Wmean[j](j=1〜jend(=iend−M+1))を算出し、この中で最大であった標本移動標準偏差の最大値(MSD値)を、制御パラメータの最適化の際の評価関数の値とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、制御装置、露光装置及び露光方法並びにデバイス製造方法に係り、さらに詳しくは、移動体間の同期移動を制御する制御装置、照明光に対するマスク及び物体の所定方向への同期走査により、前記マスクに形成されたパターンを、投影光学系を介して前記物体上に転写する露光装置及び該露光装置を用いる露光方法、並びに該露光方法を用いるデバイス製造方法に関する。
従来より、半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、適宜「マスク」又は「レチクル」と総称する)に形成されたパターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜「物体」又は「ウエハ」という)上に転写する露光装置が用いられている。かかる露光装置としては、従来は、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型露光装置(いわゆるステッパ)が主流であったが、半導体素子の高集積化によるパターンの微細化に伴い、より大面積かつ高精度な露光が可能なステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニング・ステッパ)が主流となりつつある。
スキャニング・ステッパでは、照明光に対しレチクルを保持するレチクルステージと、ウエハを保持するウエハステージとを、照明光の光軸に略直交する面内の所定方向にそれぞれ同期走査させつつ、レチクルに形成されたパターンを、投影光学系を介してウエハ上に転写する走査露光が行われる。したがって、この走査露光においては、同期走査中の両ステージの同期精度を高めることが、露光精度の観点からすれば最も重要なポイントであるといえる。
同期走査中の両ステージの同期精度を高めるためには、両ステージを同期移動させる制御系の動作を規定する制御パラメータ(例えばフィードバック制御系のループゲイン)が最適化されている必要がある。そこで、従来より、制御パラメータを最適化するための様々な技術が導入されている。例えば、遺伝的アルゴリズムなどの最適化手法を用いて、両ステージの制御系の制御パラメータを最適化するのは、そのような最適化技術の一例である(特許文献1)。この最適化技術では、最適化の基準となる評価関数における評価指標を、目標位置への位置決め誤差と、目標位置への整定時間、若しくは各制御パラメータの和としている。
しかしながら、制御パラメータの最適化の基準となる評価関数における評価指標は、上記のようなものには限られない。例えば、走査露光における露光精度を高めるには両ステージの同期誤差(追従誤差)を低減することが重要であるが、このような視点から制御パラメータの最適化を行うには、同期誤差が両ステージの同期移動中満遍なく低減されているか否かを判断するための基準を評価指標とする評価関数を設定する必要があった。
特開2002−163005号公報
上記事情の下になされた本発明は、第1の観点からすると、移動体(WST,RST)間の同期移動を制御する制御装置であって、少なくとも1つの制御パラメータの設定値に基づいて、前記同期移動を制御する制御系(19)と;前記同期移動中の一方の移動体に対する他方の移動体の追従誤差に関する時系列情報を検出する検出装置(20)と;最適化手法を用い、前記同期移動中に検出された追従誤差に関する時系列情報の散らばり具合を評価指標とする評価関数の値を最良とする前記制御パラメータの最適値を決定する最適化装置(20)と;を備える制御装置である。
これによれば、最適化手法を用い、同期移動中に検出された追従誤差に関する時系列情報の散らばり具合を評価指標とする評価関数の値を最良とする制御系の制御パラメータの最適値を決定するので、制御パラメータを、同期誤差を最も低減することができる最適値に調整することができる。
本発明は、第2の観点からすると、照明光(IL)に対するマスク(R)及び物体(W)の所定方向への同期走査により、前記マスクに形成されたパターンを、投影光学系(PL)を介して前記物体上に転写する露光装置であって、前記マスクを保持する第1移動体(RST)と;前記物体を保持する第2移動体(WST)と;前記第1移動体と前記第2移動体との同期移動を制御する本発明の制御装置(20)と;を備える露光装置である。かかる場合には、本発明の露光装置を用いて第1移動体と第2移動体との同期移動を制御するので、両移動体の同期誤差が低減され、結果的に高精度な露光を実現することができる。
本発明は、第3の観点からすると、照明光(IL)に対するマスク(R)及び物体(W)の所定方向への同期走査により、前記マスクに形成されたパターンを、投影光学系(PL)を介して前記物体上に転写する露光方法であって、本発明の露光装置(100)を用い、前記マスク上のパターンを前記物体に転写する工程を含む露光方法である。かかる場合には、本発明の露光装置を用いて走査露光を行うので、高精度な露光を実現することができる。
本発明は、第4の観点からすると、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法において、前記リソグラフィ工程では、本発明の露光方法を用いて露光を行うことを特徴とするデバイス製造方法である。かかる場合には、本発明の露光方法を用いて露光を行うため、高精度な露光を実現することができるので、高集積度のデバイスの生産性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図8に基づいて説明する。
図1には、本発明の制御装置を備える一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置である。この露光装置100は、照明系10、マスクとしてのレチクルRを保持する第1移動体としてのレチクルステージRST、投影光学系PL、物体としてのウエハWを保持する第2移動体としてのウエハステージWST、アライメント検出系AS、制御系としてのステージ制御装置19及び装置全体を統括制御する主制御装置20等を備えている。
前記照明系10は、光源、フライアイレンズ等からなる照度均一化光学系、リレーレンズ、可変NDフィルタ、レチクルブラインド、及びダイクロイックミラー等(いずれも不図示)を含んで構成されている。こうした照明系の構成は、例えば、特開平10−112433号公報に開示されている。この照明系10では、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定されたスリット状の照明領域を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。照明系10における照明光ILの照射量制御は、主制御装置20の指示の下で行われる。
前記レチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、レチクルRの位置制御のため、不図示のレチクルステージ駆動部により、照明系10の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここではY軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能となっている。さらに、本実施形態では、レチクルステージRSTがZ軸方向にも微小駆動可能となっていても良い。レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報RP(X軸方向に関する位置情報をRPXとし、Y軸方向に関する位置情報をRPYとし、まとめてRP(RPX,RPY)としている)は、ステージ制御装置19に送られている。ステージ制御装置19は、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステージRSTを駆動する。なお、レチクルステージRSTの位置情報RPは、ステージ制御装置19を介して、主制御装置20に供給されている。
前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、両側テレセントリックな光学系であり、所定の縮小倍率β(例えば1/5、1/4)を有する屈折光学系が使用されている。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルRの照明領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が、表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方で、ベースBS上に配置され、このウエハステージWST上には、ウエハホルダ25が載置されている。このウエハホルダ25上にウエハWが例えば真空吸着等によって固定されている。
このウエハステージWSTは、リニアモータ、ボイスコイルモータ(VCM)等を含んで構成されるウエハステージ駆動部24の駆動により、XY2次元平面内(Z軸回りの回転含む)方向に駆動可能に構成されている。ウエハステージWSTのXY平面内での位置は、ウエハレーザ干渉計18(以下、「ウエハ干渉計18」と略述する)によって、移動鏡17を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。ウエハステージWSTの位置情報WP(WPX,WPY)は、ステージ制御装置19に送られている。ステージ制御装置19は、この位置情報WPに基づいてウエハステージWSTの位置を制御する。
ウエハステージWSTは、不図示の駆動部により、投影光学系PLの光軸AXの直交面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光学系PLの光軸AX方向(Z軸方向)にも微動可能に構成されている。また、ウエハステージWST上には、後述するアライメント検出系ASの検出中心から投影光学系PLの光軸AXまでの距離を計測するベースライン計測等のための各種基準マークが形成された不図示の基準マーク板が固定されている。
前記アライメント検出系ASは、投影光学系PLの側面に配置された、オフアクシス方式のアライメントセンサである。このアライメント検出系ASは、ウエハW上の各ショット領域に付設されたアライメントマーク(ウエハマーク)や上記の基準マーク板上の基準マークの撮像結果を、主制御装置20に供給する。
また、露光装置100では、投影光学系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成するための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方向より供給する照射光学系13と、その結像光束のウエハWの表面での各反射光束をそれぞれスリットを介して受光する受光光学系14とから成る斜入射方式の多点フォーカス検出系が、投影光学系PLを支える支持部(図示省略)に固定されている。この多点フォーカス検出系(13、14)としては、例えば特開平5−190423号公報に開示されるものと同様の構成のものが用いられ、ステージ制御装置19は、この多点フォーカス検出系(13、14)からのウエハ位置情報に基づいて、ウエハステージ駆動部24を介して、ウエハステージWSTをZ軸方向及び傾斜方向に駆動する。
前記主制御装置20は、照明系10、ステージ制御装置19、各種検出系など、露光装置100の動作全般を制御する。また、主制御装置20は、ステージ制御装置19とともに制御装置を構成し、ステージ制御装置の動作を規定する後述する制御パラメータを最適化する機能を有しており、その最適化の結果である制御パラメータの最適値に関する情報を含む指令SPDをステージ制御装置19に供給する。また、主制御装置20は、レチクルステージRST及びウエハステージWSTの軌道条件(例えば、走査開始位置(及び初期速度)、走査終了位置(及び最終速度)等)に関する情報を含む指令STDを、ステージ制御装置19に供給する。また、主制御装置20には、表示装置21及び入力装置22が接続されている。
なお、主制御装置20の各機能に関しては、これらをハード・ワイヤードで実現してもよいが、設計変更が容易性の観点から、ソフトウエアプログラムによって実現するのが望ましい。すなわち、主制御装置20には、1つ又は複数のCPUやメモリなど、プログラムを実行可能なハードウエアが実装されているものとし、CPUがそのプログラムを処理することにより、上記各機能が実現されるものとする。
前記ステージ制御装置19は、上位装置である主制御装置20の指示の下で、ウエハステージWST及びレチクルステージRSTの位置制御を行う。より具体的には、主制御装置20から送られた上記指令STDに基づいて、ステージ制御装置19は、ウエハステージ駆動部24に対してウエハステージWSTの駆動指令を出力し、不図示のレチクルステージ駆動部に対してレチクルステージRSTの駆動指令を出力するが、それらの駆動指令は、ステージ制御装置19内に構築されたフィードバック制御系によって作成される。
さらに、ステージ制御装置19は、レチクル干渉計16から送られるレチクルステージRSTの実測位置情報RPと、内部の演算により得られるレチクルステージRSTに対する位置指令RP’とを主制御装置20に送っている。主制御装置20では、この実測位置情報RP及び位置指令RP’を取得することにより、後述する方法で制御パラメータを最適化する。
図2には、ステージ制御装置19の概略構成が示されている。図2に示されるように、ステージ制御装置19は、両ステージWST、RSTの同期制御を統括制御する同期制御ユニット80と、ウエハステージWSTの位置制御を行うウエハステージコントローラWSCと、レチクルステージRSTの位置制御を行うレチクルステージコントローラRSCとを含んで構成されている。なお、図2において示されるウエハステージ系Wpは、ウエハステージ駆動部24、ウエハステージWST、ウエハ干渉計18、多点フォーカス検出系(13、14)を含んで構成されるウエハステージコントローラWSCの制御対象全体を示すブロックである。また、レチクルステージ系Rpは、レチクルステージ駆動部(不図示)、レチクルステージRST、レチクル干渉計16を含んで構成されるレチクルステージコントローラRSCの制御対象全体を示すブロックである。
前記同期制御ユニット80は、太線の両矢印で示されるように、主制御装置20とデータを送受信するためのインタフェースを有している。これにより、同期制御ユニット80は、主制御装置20からの指示(上記指令STD、SPD)を受け取り、その指示の下、ステージ制御装置19の他の構成要素を統括制御する。例えば、同期制御ユニット80は、主制御装置20から送られた指令STDに基づいて、ウエハステージWSTに対するサンプリング時間当たりの位置指令WP’を作成して出力する。この位置指令WP’は、ウエハ干渉計18の計測値WPに対応させるべく、X軸方向に関する位置指令と、Y軸方向に関する位置指令とを含んでいるものとする。
位置指令WP’は、減算器50に入力される。減算器50は、位置指令WP’からウエハ干渉計18の計測値WPを減算し、その減算結果を位置偏差ΔPWとして出力する。
前記ウエハステージコントローラWSCは、例えば(比例+積分)制御動作を行うPIコントローラから成り、ウエハステージWSTに対する目標駆動量(ウエハステージ駆動部24が発生すべき推力指令)を、ウエハステージ系Wp(具体的には、ウエハステージ駆動部24)に対して出力する。ウエハステージ系Wpから出力されるフィードバック情報(すなわちウエハ干渉計18の計測値WP等)は、前述のように減算器50に入力される。すなわち、この減算器50、ウエハステージ系Wp及びウエハステージコントローラWSCで、ウエハステージWSTのフィードバック制御系が構築されている。なお、ウエハステージコントローラWSCには、ウエハステージWSTの実測位置情報WPも入力されており、この情報WPにより、ウエハステージWSTに対する速度制御も行われている。
ウエハステージ系Wpから出力されるフィードバック情報WPは、同期制御ユニット80にも出力されている。前記同期制御ユニット80は、両ステージWST、RSTの同期移動を行う場合には、ウエハステージWSTに対しレチクルステージRSTを追従させるため、ウエハステージ系Wpの出力であるウエハステージWSTの位置情報WPに基づいて算出される同期位置を、レチクルステージRSTに対する位置指令RP’として出力する。なお、同期制御ユニット80は、ウエハステージWSTとは無関係にあるいは単独でレチクルステージRSTを移動させる場合などには、ウエハステージWSTの位置とは独立した位置指令を位置指令RP’として出力する。
位置指令RP’は、減算器60に入力される。減算器60は、この位置指令RP’から、レチクルステージ系Rpを構成するレチクル干渉計16より得られるレチクルステージRSTの実測位置情報RPを減算し、その減算結果を位置偏差ΔPRとして出力する。前記レチクルステージコントローラRSCは、例えば(比例+積分)制御動作を行うPIコントローラであり、レチクルステージRSTに対する目標駆動量(レチクルステージ駆動部(不図示)が発生すべき推力指令に相当する駆動量)をレチクルステージ系Rp(具体的には、レチクルステージ駆動部)に対し出力する。レチクルステージ系Rpから出力されるフィードバック情報(すなわちレチクル干渉計16の計測値RP等)は、前述のように減算器60に入力される。すなわち、この減算器60、レチクルステージ系Rp及びレチクルステージコントローラRSCで、レチクルステージRSTのフィードバック制御系が構築されている。なお、レチクルステージコントローラRSCには、レチクル干渉計16の計測値RPも入力されており、この情報RPにより、レチクルステージRSTに対する速度制御も行われている。また、この計測値RPは、同期制御ユニット80にも入力されており、同期制御ユニット80は、この計測値RPを、前述の通り、主制御装置20に送っている。
また、主制御装置20から送られた制御パラメータ書換指令SPDは、同期制御ユニット80に入力されている。同期制御ユニット80は、この指令SPD内に含まれる制御パラメータの設定情報に基づいて、ウエハステージコントローラWSC及びレチクルステージコントローラRSCにおける制御パラメータの設定を行う。
図3(A)には、ウエハステージコントローラWSCの詳細な構成が示されている。図3(A)では、Y軸方向の制御に関する部分のみが示されている。図3(A)に示されるように、ウエハステージコントローラWSCは、位置ループ増幅器52と、減算器53と、速度ループ増幅器54と、比例積分(PI)器55と、微分器56と、フィードバック変換増幅器57とを含んで構成されている。前記位置ループ増幅器52は、減算器50から出力された偏差ΔPWのX成分を入力し、これに制御パラメータとしての位置ループゲインKpwyを乗じ、この乗算結果を速度指令として出力する。
一方、ウエハ干渉計18の計測値WPyは、前記微分器56に入力されて、ウエハステージWSTの実速度に変換され、前記フィードバック変換増幅器57で制御パラメータとしての変換増幅率Kfwyで増幅される。
減算器53は、位置ループ増幅器52から出力された速度指令と、フィードバック変換増幅器57から出力されたウエハステージWSTの実速度との偏差、いわゆる速度偏差を計算して出力する。そして、速度ループ増幅器54は、この速度偏差を速度ループゲインにより増幅する。この速度ループゲインをKvwyとする。そして、PI器55は、増幅された速度偏差について(比例+積分)演算を行い、ウエハステージ系Wpを構成するウエハステージ駆動部24に対する操作量を算出して出力する。なお、ここでは、PI器55の伝達関数を{1+1/(Tiwy・s)}としている。Tiwyは、積分時定数であり、これも、調整可能な制御パラメータである。また、ここでは、ウエハステージ系Wpの伝達関数を{1/(MWST・s2)}としている。MWSTは、このウエハステージ系Wpに起因する、すなわちウエハステージ系Wpを制御モデル化したときに得られる係数である。
なお、同期制御ユニット80は、上記制御パラメータとしての位置ループゲインKpwy,速度ループゲインKvwy、積分時定数Tiwy、増幅率Kfwyの値を、主制御装置20から発せられた指令SPDに基づいて設定可能となっている。また、ウエハステージコントローラWSCにおいては、X軸方向に関しても、図3(A)に示される制御系と同様の制御系が構築されており、その制御系は、位置ループゲインKpwx,速度ループゲインKvwx、積分時定数Tiwx、増幅率Kfwxという制御パラメータを有している。
図3(B)には、レチクルステージコントローラRSCの詳細な構成が示されている。図3(B)に示されるように、レチクルステージコントローラRSCは、位置ループ増幅器62と、減算器63と、速度ループ増幅器64と、比例積分(PI)器65と、微分器66と、フィードバック変換増幅器67とを含んで構成されている。このコントローラにおける各構成要素の構成及び動作は、図3(A)に示されるウエハステージコントローラWSCにおいてそれぞれに対応する構成要素と同一であり、レチクルステージRSTのY軸方向に関する実測位置情報RPyと、位置指令RPy’とに基づいて、伝達関数1/(Mrst・s2)のレチクルステージ系Rpの位置−速度フィードバック制御を行う。また、この制御系においても、同期制御ユニット80から発行される指令SPDにより書き換え可能なレチクルステージコントローラRSCにおける制御パラメータは、この位置ループゲインKpryと、変換増幅率Kfryと、速度ループゲインKvryと、積分時定数Tiryとなる。また、レチクルステージコントローラRSCにおいては、X軸方向に関しても、図3(B)に示される制御系と同様の制御系が構築されており、その制御系は、位置ループゲインKprx,速度ループゲインKvrx、積分時定数Tirx、増幅率Kfrxという制御パラメータを有している。
次に、ステージ制御装置19における同期制御により行われる1つのショット領域の露光の際の両ステージWST,RSTの基本的な同期走査手順について図4(A)、図4(B)を参照しつつ、簡単に説明する。
図4(A)には、投影光学系PLの有効フィールドPL’に内接する、ウエハW上の幅wのスリット状の照明領域(レチクルR上の照明領域と共役な領域;以下、「照明スリット」という)STとショット長Lのショット領域Sとの関係が平面図にて示され、図4(B)には、ステージ移動時間(t)とY軸方向に関するウエハステージWSTの速度Vyとの関係が示されている。なお、実際には、ショット領域Sが照明スリットSTに対して矢印Yの反対方向に移動することで露光が行なわれるが、図4(A)では、図4(B)のステージ移動時間とウエハステージWSTのY速度Vyの関係と対応付けるため、照明スリットSTがショット領域Sに対し移動するように示されている。
まず、基本的(一般的な)同期走査手順としては、ショット領域Sの端部から所定量離れた位置に照明スリットSTの中心Pが位置付けられ、その位置からウエハステージWSTの加速が開始される。このとき、レチクルRとウエハWの同期制御が開始され、レチクルステージRSTは、ウエハステージWSTと反対向き、かつウエハステージWSTの加速度の投影倍率βの逆数倍の加速度で同期移動を開始する。そして、この両ステージWST、RSTの加速開始時点から加速が終了し、一定の速度となるまでの時間T1を、加速時間と呼ぶ。加速終了後には、ウエハとレチクルとの変位誤差が所定の関係になるまでレチクルステージRSTによるウエハステージWSTに対する追従制御が行われた状態で、露光が開始される。この加速終了後、露光開始までの時間T2を、整定時間と呼ぶ。また、照明光ILによる照射がされ、実際の走査露光が行われる時間T3を、露光時間と呼ぶ。また、露光時間終了後のウエハステージWSTが、等速で移動する時間T4を、等速度オーバースキャン時間(後整定時間)と呼び、両ステージWST,RSTが減速する時間T5を、減速オーバースキャン時間と呼ぶ。
露光装置100では、上述したような速度に従って走査露光を行うべく、主制御装置20が、速度波形等に基づいて両ステージWST,RSTが移動するような軌道条件を含む指令STDを、ステージ制御装置19に送る。ステージ制御装置19では、その指令STDに基づいて、ウエハステージWST及びレチクルステージRSTを同期移動させるが、ステージ制御装置19における制御系は、ウエハステージWSTの実測位置情報WPに基づいてレチクルステージRSTに対する同期位置である位置指令RP’が作成され、レチクルステージRSTがウエハステージWSTに追従させるような構成となっている。しかしながら、上記制御系を構築した場合でも、その制御系の制御パラメータが最適に設定されていなければ、両ステージWST,RSTの同期誤差を低減させることはできない。したがって、制御パラメータを最適化することが、この制御系にとって非常に重要な解決すべき課題となる。
そこで、本実施形態では、主制御装置20が、制御パラメータの最適化を行う。以下では制御パラメータの最適化処理について説明する。なお、この処理は、露光装置100の立ち上げ時及びメンテナンス時に行われるものとする。
この最適化処理では、まず、走査露光中の同期精度の評価指標となる両ステージWST,RSTの同期誤差に関する所定の評価関数を設定する。そして、制御パラメータの設定値を変更しつつ、主制御装置20の指示の下、所定の軌道(これを仮に軌道lとする)に従って、ステージ制御装置19の制御による両ステージWST、RSTを走査露光中と同様に実際に同期移動をさせ、そのときの同期誤差を計測し、その計測結果から評価関数の値を求める。そして、これまでに求められた評価関数の値が、最良であった制御パラメータの設定値をその最適値とする。
主制御装置20には、この同期移動の間、レチクルステージRSTに対する位置指令RP’及び実測位置情報RPがステージ制御装置19から送られてくる。したがって、この位置指令RP’と実測位置情報RPとの差から、ウエハステージWSTとレチクルステージRSTとの同期誤差を求めることができる。そこで、主制御装置20では、その同期移動の間、位置指令RP’と実測位置情報RPとの差を、その同期移動中の一方のステージ(ウエハステージWST)に対する他方のステージ(レチクルステージRST)の追従誤差に関する時系列情報として不図示の記憶装置に記憶し、上記評価関数の算出に用いる。
なお、以下では、上記ステージ制御装置19を、ディジタル制御系とし、各構成要素が、サンプリング周期(stとする)毎に動作しているものとする。そこで、例えば、露光時間T3におけるサンプリング番号をi=1,2,3,…,iendとし、各サンプリングにおける同期誤差をel,iとすると、上記軌道条件STDに基づく軌道lでの同期移動中における同期誤差に関する時系列情報は、(el,1,el,2,el,3、…,el,iend)というように、ベクトル表現で表すことができる。このベクトルを同期誤差ベクトルelとする。
本実施形態では、同期移動時のウエハステージWSTの軌道lにおける両ステージWST,RSTの同期移動を、各軌道lについてそれぞれml回実行する。この場合、軌道lにおける同期移動をml回実行したときの同期誤差ベクトルelの集合を、(el,1,el,2,el,3,…,el,ml)というように、ベクトル表現で表すことができる。このベクトルをElとする。さらに、XY座標系における同期移動中のウエハステージWSTの軌道を、lmax個設定し(各軌道をそれぞれ軌道l(l=1,2,3,…,lmax)とする)、各軌道lにおける両ステージWST,RSTの同期移動を、軌道lについてそれぞれml回実行する。この場合に得られるベクトルElの集合(E1,E2,E3,E4,…Elmax)を、ベクトルEとする。このベクトルEは、次式で表すことができる。
Figure 2005303035
ここで、Xは、制御パラメータのベクトルを示し、mlは、軌道lにおける同期移動の試行回数を示し、lは、ウエハステージWSTの目標軌道を示す。制御パラメータのベクトルXは、図3(A)に示されるウエハステージコントローラWSCの制御パラメータKpwy,Kfwy,Kvwy,Tiwyと、図3(B)に示されるレチクルステージコントローラRSCの制御パラメータKpry,Kfry,Kvry,Tiryなどを各要素とするベクトルであり、これらをそれぞれ制御パラメータx1,x2,x3,…として表したベクトルである。すなわち、上記式(1)からもわかるように、同期誤差に関するベクトルEは、制御パラメータXの関数となる。そこで、本実施形態では、同期誤差を最小化するための目的関数(評価関数)を次式のように定義する。
Figure 2005303035
目的関数yとしては、同期誤差に基づいてその値が変動する関数であれば、ベクトルEに基づく様々な関数を適用することができるが、本実施形態では、目的関数yとして、同期誤差のいわゆるMSD値を評価指標とする関数を採用する。以下では、このMSD値について説明する。
図5(A)〜図5(C)には、このMSD値を説明するための図が示されている。図5(A)には、軌道lにおける同期移動中に観測される同期誤差el,i(ここでは説明を簡単にするためeiとする)の一例が示されている。図5(A)では、横軸を時間tとして、時間tに対する同期誤差eiの変動を示す1次元波形が示されている。
本実施形態では、各回の同期移動中における同期誤差の1次元波形に対し、所定の幅Wsizeを有する窓を規定する。この幅Wsizeとしては、走査露光におけるウエハWに対する転写像の平均化の観点から、例えば照明スリットSTの走査方向(Y軸方向)に関するスリット幅に対応する幅を採用することができる。例えば、スリット幅をwとし(図4(A)参照)、走査露光中におけるウエハステージWSTのスキャン速度(すなわち露光時間T3中の速度)をvmaxとすると、窓の幅Wsizeを、w/vmaxと設定することができる。しかしながら、この幅Wsizeについては、任意の幅で良い。
本実施形態では、この窓を時間軸方向に沿って1サンプリング時間ずつ走査しつつ、その窓内に含まれる同期誤差(例えば、図5(B)に示されるM個のej〜ej+M)の標本移動標準偏差の値を算出していく。図5(C)には、その窓が、1サンプリング目の同期誤差e1〜eMが含まれるような位置から、最終サンプリングの同期誤差を含む同期誤差eiend-M+1〜eiendが含まれるような位置まで走査される様子が示されている。このときに得られる標本移動標準偏差を、それぞれWstd[j](j=1〜jend(=iend−M+1))とする。ここでは、全走査区間で標本移動標準偏差Wstd[j](j=1〜jend)の中での最大の標本移動標準偏差の値を不図示の記憶装置に格納する。なお、ここで、標本移動平均Wmean[j]を求めるようにしても良い。
本実施形態では、各軌道lにおけるmj回の同期移動について、それぞれ上記最大の標本移動標準偏差の値を算出する。そして、mj回の同期移動での最大の標本移動標準偏差の値の中での最大の値をMSD値とする。本実施形態では、このMSD値が上記目的関数f(X)の値となる。
なお、本実施形態では、両ステージWST,RSTの同期移動を実際に行ってそのときの同期誤差を検出し、その検出結果からMSD値を算出するまでの一連の処理を、特に、「MSD値算出動作」と呼ぶものとする。
次に、制御パラメータの最適化処理について説明する。なお、本実施形態では、制御パラメータの数が計16(X軸及びY軸の制御系を両方含む)個であるが、以下では、一般化のため、制御パラメータの数をk個とし、(x1,x2,x3,…,xk)を要素とする制御パラメータの最適解の候補のベクトルをXp(p=1,2,…,N)で表すものとする。添え字pは、最適化処理に用いられる解候補のベクトルの識別番号である。本実施形態では、このベクトルXpの最適解を求める。
本実施形態では、所定の最適化手法により、制御パラメータの最適化を行うが、露光装置100では、上記最適化手法として、以下の2つの方法を選択可能であるものとする。
(1)シンプレックス法を用いた最適化
(2)遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた最適化
なお、上記(1)、(2)の方法のどちらを選択するかは、主制御装置20内に保持される装置パラメータによって指定される。この装置パラメータでは、シンプレックス法を用いた最適化を選択する場合には、「モード1」が指定され、GAを用いた最適化を行う場合には、「モード2」が指定されるものとする。この装置パラメータに関しては、オペレータが、表示装置21に表示されるパラメータに関する表示を確認しながら、入力装置22を介して設定可能となっている。
本実施形態の露光装置100により、制御パラメータの最適化動作について、主制御装置20内のCPUの処理手順を示す図6、図7のフローチャート及び図8に沿って説明する。
図6に示されるように、まず、ステップ601において、上記内部パラメータに、モード1が設定されているか否かを判断する。この判断が肯定されればサブルーチン603に進み、否定されればステップ605に進む。ここでは、モード1が設定されており、その判断が肯定され、サブルーチン603に進むものとする。
サブルーチン603では、図7に示されるように、まず、ステップ701において、上記制御パラメータのベクトルXpの最適解の候補として、解の候補を重複しないようにランダムにN個選択する(これらの解の候補を、それぞれX1,X2,X3,…,XNとする)。ただし、N≧k+1とする。このN個の解候補の集団を、「シンプレックス」と呼ぶ。次のステップ703では、上記ステップ701で計測されたシンプレックスのそれぞれの解の候補Xpに対し、上記「MSD値算出動作」を実行して、それぞれの目的関数の値(すなわち上記MSD値)を算出する。
次のステップ705では、上記ステップ703で求めた、X1,X2,X3,…,XNをそれぞれ制御パラメータとして設定した場合に、「MSD算出動作」により算出されたMSD値を参照して、X1,X2,X3,…,XNの中から、次式で定義されるような、最適解の探索対象となるk次元のベクトル空間のシンプレックスにおける最大(最悪)の頂点Xh(最大)、2番目にMSD値が大きい頂点Xs、MSD値が最小となるXlを選択する。
Figure 2005303035
次のステップ707では、シンプレックスが、停止条件を満たしているか、すなわちXpの中で、評価値(MSD値)が、目標値(計算打ち切り評価値)に達しているものがあるか否かを判断する。この判断が肯定された場合には、最適解が得られたものとして処理を終了し、否定されればステップ709に進む。ここでは判断が否定され、ステップ709に進むものとして説明する。
次のステップ709では、上記式(3)に示される、最大頂点Xhを除く、シンプレックスの解候補の重心X0を算出する。次のステップ711では、k次元ベクトル空間内で、重心点X0に対し最大頂点Xhと対称の位置にある鏡像点Xrを算出し、鏡像点Xrを制御パラメータとして設定したときの「MSD値算出動作」を実行して、その目的関数に対する評価値(MSD値)を算出する。
Figure 2005303035
ここで、αは鏡像係数である。
図8には、制御パラメータの各頂点をk次元平面で表したときのベクトル空間図が示されている。図8では、シンプレックスにおいて、最大頂点Xhが紙面左側に示され、最小頂点Xlが上端に示されており、2番目に大きい頂点Xsが示されており、重心X0、鏡像点Xrが示されている。
以下では、最大頂点Xh、最小頂点Xl、2番目に大きい頂点Xs、重心X0、鏡像点XrのMSD値を比較して、シンプレックスの拡大又は縮小を繰り返し、極小値を探索する処理を行う。
図7に戻り、次のステップ713では、鏡像点XrのMSD値f(Xr)が、2番目にMSD値が大きい頂点XsのMSD値f(Xs)以下であるか否かを判断する。この判断が肯定されればステップ715に進み、否定されればステップ725に進む。
まず、上記ステップ713において判断が肯定され、ステップ715に進む場合について説明する。ステップ715では、鏡像点XrのMSD値f(Xr)が最小頂点XlのMSD値f(Ml)よりも小さいか否かを判断する。この判断が肯定されればステップ717に進み、否定されればステップ723に進む。ここでの判断が否定されたということは、鏡像点XrのMSD値f(Xr)が、頂点XsのMSD値f(Xs)以下であり(f(Xr)≦f(Xs))、かつ最小頂点XlのMSD値以上(f(Xr)≧f(Xl))であるということを意味する。この場合には、MSD値が極小となる頂点がシンプレックス内にあり、それは鏡映点Xr付近である可能性が高いとみなすことができる。そこで、ステップ723では、鏡映点Xrを最大頂点Xhに更新する。ステップ723終了後は、ステップ705に戻る。
一方、ステップ715で判断が肯定された場合では、鏡像点XrのMSD値f(Xr)が、2番目にMSD値が大きい頂点XsのそのMSD値f(Xs)以下であり(f(Xr)≦f(Xs))、かつ最小頂点XlのMSD値f(Xl)より小さい(f(Xr)<f(Xl))ということを意味する。この場合、MSD値が極小となる頂点は、シンプレックス外にある可能性が高いとみなすことができる。そこで、ステップ717では、次式に示される拡張点Xeを算出し、「MSD値算出動作」を行って、そのMSD値f(Xe)を求める。次のステップ719では、拡張点XeのMSD値f(Xe)が、拡張点XrのMSD値f(Xr)より小さいか否か(f(Xe)<f(Xr))を判断する。ここで、判断が否定された場合には、ステップ723に進み、最大頂点Xhを鏡映点Xrに更新し、ステップ705に戻る。一方、判断が肯定された場合には、ステップ721に進み、最大頂点Xhを拡張点Xeに更新し、ステップ705に戻る。
Figure 2005303035
次に、ステップ713において判断が否定されステップ725に進む場合について説明する。ステップ725では、鏡映点XrでのMSD値f(Xr)が、最大頂点XhでのMSD値f(Xh)よりも小さいか否かを判断する。この判断が肯定されればステップ727に進み、否定されればステップ729に進む。ステップ727では、最大頂点Xhを鏡映点Xrに更新し、ステップ729に進む。ステップ729では、次式に示される収縮点Xcを求め、MSD値f(Xc)を求める。
Figure 2005303035
ここで、βは、収縮係数である。
次のステップ731では、拡張点XcのMSD値f(Xc)が、最大頂点XhのMSD値f(Xh)より小さいか否かが判断される。この判断が肯定されればステップ733に進み、否定されればステップ735に進む。ステップ733では、最大頂点Xhを、拡張点Xcに更新する。一方、ステップ735では、次式を用いて、縮小点Xi’を求めシンプレックスを更新する。
Figure 2005303035
ここで、0<κ<1であり、縮小点Xi’は、鏡映点Xrと、重心X0とを結ぶ線分を、κ:1−κに内分する点である。ステップ733及びステップ735終了後は、ステップ703に戻る。
以降、停止条件が満たされ、ステップ707における判断が肯定されるまで、上記処理が繰り返し実行され、MSD値が極小値となる制御パラメータの最適解が求められるようになる。ステップ707において判断が肯定された後は、サブルーチン603を終了し、図6のステップ607に進む。
ステップ607では、最適解のベクトルにおける各要素の値に関する情報を、制御パラメータ設定指令SPDに含め、その指令SPDをステージ制御装置19に送る。ステージ制御装置19では、同期制御ユニット80が、指令SPDに含まれる制御パラメータの設定値を図3(A)、図3(B)に示される各構成要素に設定する。次のステップ609では、ステージ制御装置19からSPD設定完了通知が送られてくるまで待つ。
次に、装置パラメータにおいて「モード2」が設定されており、ステップ601での判断が否定された場合について説明する。この場合には、ステップ605に進む。
ステップ605では、GA(遺伝的アルゴリズム)による制御パラメータの最適化が実行される。ここでは、上記制御パラメータの解の候補を重複しないようにN(N>2とする)個選択し、これを親集団とする。これを第0世代とする。このとき、最適化を行う特徴空間がk次元(すなわち制御パラメータの数がk個)であるとすると、1つの解候補は、k次元ベクトルとなる。
次に、この親集団の個体(親)それぞれに対し、「MSD算出動作」を行ってそれぞれの評価関数の値、すなわちMSD値を求める。ここで、この世代で、目標値(計算打ち切り評価値)に達した個体が存在する場合には、その個体を最適解として処理を終了するが、そのような個体が存在しないものとして以下の処理を行う。
すなわち、この親集団の中から、3つの親をランダムに選択し、例えばUNDX交叉法を用いて、3つの親のうちの2つの親からM個の個体を生成する。このとき、3つの親のうちの残りの親は交叉の際の参照個体として利用する。そして、生成されたM個の個体を「子集団」とし、子集団の個体それぞれの評価関数の値(MSD値)を求める。さらに、2つの親と、子集団から成る家族集合から、ルーレット選択により2つの個体を選択し、選択された2個体を上記2つの親の代わりに親集団に戻す。ここで、2つの親がそのまま選択された場合には、親集団の構成に変化はないが、それ以外の場合には親集団の構成が変わることになる。
GAでは、上記処理を、世代を1つずつ進めながら実行し、MSD値が目標値に到達する個体が出現するまで繰り返す。このGAによる制御パラメータの最適化については、特開2002−163005号公報等に開示されているので詳細な説明を省略する。そして、MSD値が目標値に到達した個体が出現すると、ステップ605を終了し、ステップ607に進む。ステップ607では、上述した通りであるので、処理を省略する。
本実施形態では、このように制御パラメータの最適値が算出され設定された後、実際の露光が実行される。まず、不図示のレチクルローダにより、転写対象となる回路パターンが形成されたレチクルRがレチクルステージRSTにロードされる。
上記のレチクルRのロードと相前後して、不図示のウエハローダにより、露光対象となるウエハWがウエハステージWSTにロードされる。次に、主制御装置20により、不図示のレチクルアライメント検出系、ウエハステージWST上の不図示の基準マーク板、アライメント検出系ASなどを用いてレチクルアライメント、ベースライン計測等の準備作業が所定の手順に従って行われた後、アライメント検出系を用いてEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等のアライメント計測が実行される。こうしたアライメント計測の終了後、以下のようにしてステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行われる。
この露光動作にあたって、まず、ウエハWのXY位置が、ウエハW上の最初のショット領域(ファースト・ショット)の露光のための走査開始位置となるように、ウエハステージWSTが移動される。同時に、レチクルRの位置が、走査開始位置となるように、レチクルステージRSTが移動される。
そして、最適化された制御系により移動制御されるレチクルステージRSTと、最適化された制御系によって移動制御されるウエハステージWSTとが同期移動しつつ、照明系10による照明光ILの照射により、走査露光が行われる。このとき、ステージ制御装置19における両ステージWST、RSTの制御系の制御パラメータは、上記最適化処理により最適化されているので、同期移動中の同期誤差が低減され、高精度な露光が実現される。
なお、このように1つのショット領域に対するレチクルパターンの転写が終了すると、ウエハステージWSTが、次のショット領域の走査開始位置まで移動する。これと同時に、レチクルステージRSTが、次のショット領域用の走査開始位置まで移動する。そして、上記の最初のショット領域の場合と同様にして走査露光が行われる。
このようにして、ウエハステージWSTの次のショット領域の走査開始位置への移動及びレチクルステージRSTの次のショット領域用の走査開始位置への移動と、走査露光とが順次繰り返され、ウエハW上に必要なショット数のパターンが転写される。
すなわち、本実施形態の露光装置では、走査露光中には、上述のようにして最適化された制御系によって、レチクルステージRST又はウエハステージWSTの同期移動制御が高精度になされる。
これまでの説明からもわかるように、本実施形態では、主制御装置20が、検出装置及び最適化装置に相当する。
以上詳細に説明したように、本実施形態によれば、シンプレックス法や、GAなどの最適化手法を用いて、両ステージWST,RSTの同期移動中における同期誤差に関する時系列情報の散らばり具合(MSD値)を評価指標とする評価関数の値を最良とする制御系の制御パラメータの最適値を決定するので、両ステージWST,RSTの同期移動中の同期誤差を満遍なく低減することができる最適値に制御パラメータを調整することができるので、同期誤差が低減された両ステージRST、WSTの同期移動を実現することができる。
なお、上記実施形態では、同期移動中に検出された追従誤差に関する時系列情報の散らばり具合として、MSD値を採用したが、これには限らず、例えば、標本移動平均分散を採用するようにしても良い。また、適宜、前記散らばり具合に関しては、標本移動平均値を考慮した値を採用することもできる。
また、上記実施形態では、制御パラメータを複数としたが、1つであっても良い。
また、上記実施形態では、実際の制御系における可変パラメータの最適化に先立って、シミュレーション上に構築された露光装置100の制御系の制御モデルを使用して、可変パラメータの設計最適値の探索範囲を限定するようにしても良い。このようにすれば、最適解に到達するまでの時間を短くすることができる。
なお、このシミュレーションを用いる場合の評価関数としては、上記式(2)をそのまま適用することもできるが、シミュレーション上の制御モデルでは、実機のハードウエアに依存した制限が考慮されておらず、必ずしも適正な探索範囲を抽出できるとは限らない。そこで、上記最適化処理に先立って、上記式(2)の評価関数に代えて、次式に示される評価関数を用いて、制御パラメータの解候補に対する「MSD算出動作」を、シミュレーション上の制御モデルを用いて仮想的に行うようにしても良い。
Figure 2005303035
ここで、h(η)は、ペナルティ項である。このh(η)としては、制御パラメータの設定値に応じてその値が変化する項、例えば、制御パラメータの解の候補の中に、実機では設定しえない値が含まれるような場合には、巨大な値を有する項とし、制御パラメータが、すべて実機で設定可能な値であった場合には、h(η)=0とするように設定することができる。このようなペナルティ項を評価関数に設けることにより、実機で設定可能な制御パラメータの範囲内で、最適解の探索範囲を制限することができるようになり、最適化に要する時間を短縮することができるようになる。
また、上記実施形態では、主制御装置20が、レチクルステージRSTに対する位置指令RP’及び実測位置情報RPを取得し、それらの差を同期誤差として用いたが、露光装置によっては、それらの値の測定が困難である場合もある。この場合には、他の情報、例えば、レチクルステージRSTの速度指令v’と、その実速度vとの差(v’−v)と、サンプリング周期stと、投影光学系PLの投影倍率βとから次式を計算して、同期誤差eiを求めるようにしても良い。
Figure 2005303035
なお、上記実施形態では、最適化手法として、シンプレックス法を用いるかGAを用いるのかは、オペレータが、装置パラメータを入力装置22を介して指定することにより、選択可能となっていたが、その選択は、上記2つの最適化手法の特徴をふまえて行われるのが望ましい。すなわち、できるだけ速やかに制御パラメータの最適化を行いたい場合には、シンプレックス法を用いるようにし、時間的に余裕があり、局所解に陥らずに大域的な最適解を求めたい場合にはGAを用いるようにするのが望ましい。また、上記シミュレーションによる最適化についてはGAを採用し、実機における最適化についてはシンプレックス法を採用するようにしても良い。なお、上記2つの最適化手法以外の手法を用いることができることはいうまでもない。例えば、最急降下法、ニュートン法、準ニュートン方、共役方向法などを用いることができる。この場合も、各方法の特徴を踏まえたうえで、どの方法を選択するかを決めるのが望ましい。
また、上記実施形態におけるステージ制御装置19の制御系は、同期移動中では、レチクルステージRSTが、ウエハステージWSTに追従するように構成されていたが、これは逆であっても良い。また、レチクルステージRSTは、投影光学系PLの投影倍率βに従って動作するレチクル粗動ステージと、ウエハステージWSTに追従して動作するレチクル微動ステージとを含むような構成となっていても良い。
なお、上記実施形態では、ウエハステージWSTと、レチクルステージRSTとの同期精度に関連する制御パラメータの最適化を行ったが、これに限らず、ウエハステージWSTと、可動レチクルブラインドの同期精度に関連する制御パラメータの最適化を行うようにしても良い。また、ウエハステージWST等の加速あるいは減速に伴う反力を逃がすためのリアクションフレームの動作を電気的に制御可能なアクチュエータが設けられたアクティブ方式のカウンターマスの制御系の制御パラメータに対しても、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、露光装置100が1つのウエハステージを備えるものとしたが、例えば国際公開WO98/24115号やWO98/40791号などに開示されているような、2つのウエハステージを備える露光装置にも本発明を適用することができる。
また、本発明は、露光光源には限定されない。露光光ILを発する照明系10の光源としては、KrFエキシマレーザ光源(発振波長248nm)などの遠紫外光、ArFエキシマレーザ光源(発振波長193nm)、あるいはF2レーザ光源(発振波長157nm)などの真空紫外光などを発生させるものを用いることができる。また、紫外域の輝線(g線、i線等)を発生させる超高圧水銀ランプを用いることも可能である。さらには、Ar2レーザ光源(出力波長126nm)などの他の真空紫外光源を用いても良い。また、例えば、真空紫外光として上記各光源から出力されるレーザ光源に限らず、DFB(Distributed Feedback、分布帰還)半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(Er)(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)の両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を照明光として照射する光源を用いても良い。また、EUV光、X線、あるいは電子線及びイオンビームなどの荷電粒子線を露光ビームとして用いる露光装置に本発明を適用しても良い。さらに、例えば国際公開WO99/49504号などに開示される、投影光学系PLとウエハWとの間に液体が満たされる液浸型露光装置に本発明を適用しても良い。
また、上記実施形態では、本発明が半導体製造用の露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子、マイクロマシン、有機EL、DNAチップなどを製造するための露光装置などにも本発明は広く適用できる。
なお、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み、光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、上記実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、螢石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。
さらに、露光装置以外の検査装置、加工装置などの装置であっても、2つ以上の移動体を同期移動させつつ所定の処理を行う装置であれば、本発明を好適に適用することができる。
《デバイス製造方法》
次に、上述した露光装置100をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図9には、デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示されている。図9に示されるように、まず、ステップ201(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップ202(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ203(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップ204(ウエハ処理ステップ)において、ステップ201〜ステップ203で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップ205(デバイス組立てステップ)において、ステップ204で処理されたウエハを用いてデバイス組立てを行う。このステップ205には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップ206(検査ステップ)において、ステップ205で作成されたデバイスの動作確認テスト、耐久テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図10には、半導体デバイスにおける、上記ステップ204の詳細なフロー例が示されている。図10において、ステップ211(酸化ステップ)においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ212(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ213(電極形成ステップ)においてはウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ214(イオン打ち込みステップ)においてはウエハにイオンを打ち込む。以上のステップ211〜ステップ214それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ215(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップ216(露光ステップ)において、上記実施形態の露光装置100を用いてマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップ217(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップ218(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップ219(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップ216)において上記実施形態の露光装置100及び露光方法が用いられるので、スループットを向上させることができ、高精度な露光を実現することができる。この結果、高集積度のデバイスの生産性(歩留まりを含む)を向上させることが可能になる。
以上説明したように、本発明の制御装置は、移動体間の同期移動を制御するのに適しており、本発明の露光装置及び方法は、半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程に適しており、本発明のデバイス製造方法は、マイクロデバイスの生産に適している。
本発明の一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。 図1の主制御装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図3(A)は、ステージ制御装置におけるウエハステージの制御系の構成を概略的に示すブロック図であり、図3(B)は、ステージ制御装置におけるレチクルステージの制御系の構成を概略的に示すブロック図である。 図4(A)は、走査露光を説明するための図であり、図4(B)は走査露光におけるウエハステージの速度波形を示す図である。 図5(A)は、同期誤差の時系列情報を示す図であり、図5(B)は、標本移動標準偏差を計算するための計算窓を示す図であり、図5(C)は、計算窓が走査される様子を示す図である。 制御パラメータの最適化処理を示すフローチャートである。 シンプレックス法の処理を示すフローチャートである。 k次元ベクトル空間におけるシンプレックスを概念的に示す図である。 本発明に係るデバイス製造方法の実施形態を説明するためのフローチャートである。 図9のステップ204の詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
19…ステージ制御装置、20…主制御装置(検出装置、最適化装置)、100…露光装置、IL…照明光、PL…投影光学系、RST…レチクルステージ、WST…ウエハステージ。

Claims (8)

  1. 移動体間の同期移動を制御する制御装置であって、
    少なくとも1つの制御パラメータの設定値に基づいて、前記同期移動を制御する制御系と;
    前記同期移動中の一方の移動体に対する他方の移動体の追従誤差に関する時系列情報を検出する検出装置と;
    最適化手法を用い、前記同期移動中に検出された追従誤差に関する時系列情報の散らばり具合を評価指標とする評価関数の値を最良とする前記制御パラメータの最適値を決定する最適化装置と;を備える制御装置。
  2. 前記評価関数は、
    前記追従誤差の時系列情報の移動標準偏差又は移動分散の少なくとも一方を評価指標とすることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記評価関数は、
    前記評価指標に対しペナルティとなる項であって、前記制御パラメータの設定値に応じてその値が変化する項を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記最適化装置は、前記最適化手法として遺伝的アルゴリズムを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記最適化装置は、前記最適化手法としてシンプレックス法を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 照明光に対するマスク及び物体の所定方向への同期走査により、前記マスクに形成されたパターンを、投影光学系を介して前記物体上に転写する露光装置であって、
    前記マスクを保持する第1移動体と;
    前記物体を保持する第2移動体と;
    前記第1移動体と前記第2移動体との同期移動を制御する請求項1〜5のいずれか一項に記載の制御装置と;を備える露光装置。
  7. 照明光に対するマスク及び物体の所定方向への同期走査により、前記マスクに形成されたパターンを、投影光学系を介して前記物体上に転写する露光方法であって、
    請求項6に記載の露光装置を用い、前記マスク上のパターンを前記物体に転写する工程を含む露光方法。
  8. リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法において、
    前記リソグラフィ工程では、請求項7に記載の露光方法を用いて露光を行うことを特徴とするデバイス製造方法。

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