JP2005299811A - 流体制御弁 - Google Patents

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    • Y10T137/7832Plural valves biased closed

Abstract

【課題】 弁体の弁座からのリフト量に応じた流量制御の精度の低下を防止又は抑制できる流体制御弁を提供する。
【解決手段】 膨張弁1においては、弁体20に一体に設けられた弁部22及び弁部23が、弁座12及び弁座31のそれぞれにほぼ同時に接離するように構成されている。また、開弁時における弁部22と弁座12との間隙により形成される流路断面と、弁部23と弁座31との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように構成されている。その結果、開弁時に各弁体に作用する有効受圧面積が変化することによる圧力バランスへの影響をほぼ安全にキャンセルすることができ、弁体のリフト量に応じた流量制御の精度の低下を防止することができる。
【選択図】 図2





Description

本発明は、上流側から導入された流体の流量を調整して下流側に導出する流体制御弁に関する。
従来より、流体の流路に配置されて上流側から導入された流体の流量を調整して下流側に導出する電磁弁が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような電磁弁は、一般に、弁体を開閉駆動するソレノイドと、弁体によって流路の開閉を行う弁機構とから構成されている。ソレノイドは、外部より制御電流が供給される電磁コイルと、この電磁コイルの軸線位置に固定された固定鉄芯としてのコアと、電磁コイルの軸線位置にて軸線方向に進退自在に配置され、弁体と一体的に動作する可動鉄芯としてのプランジャと、電磁コイルの非通電時にプランジャを開弁又は閉弁方向へ付勢するスプリングとを備えている。また、弁機構は、ボディに穿設された2つのポートと、両ポート間をつなぐ流路に配置されてボディと一体に形成された弁座と、この弁座に対向するよう配置され、プランジャとともに開閉駆動される弁体とを備えている。
そして、ソレノイドへの通電制御により弁体の弁座からのリフト量を制御することにより、下流側に導出する流体の流量を調整している。
特開2002−372164号公報
ところで、このような電磁弁における弁体は、流体から受ける圧力(流体圧力)と、スプリングによる付勢力と、ソレノイドによる電磁力とがバランスした位置に動作制御されることになる。しかし、弁体の弁座からのリフト量が大きくなるにつれて、弁体が実際に圧力を受ける面積(有効受圧面積)が減少するといった現象が生じ、その結果、弁体のリフトとともに圧力のバランスが変化し、流体の流量制御の精度が低下するといった問題があった。
尚、このような問題は弁体を電磁駆動する電磁弁に限らず、スプリング等の機械的機構と流体圧力とのバランスのみにより弁体のリフト量が調整される流体制御弁についても、同様に生じ得るものと考えられる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、弁体の弁座からのリフト量に応じた流量制御の精度の低下を防止又は抑制できる流体制御弁を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、上流側から導入された流体の流量を調整して下流側に導出する流体制御弁において、内部に前記流体の流路が形成されたボディと、前記ボディ内に前記流路に沿って設けられた第1弁座及び第2弁座と、前記第1弁座及び前記第2弁座のそれぞれにほぼ同時に接離可能な第1弁部及び第2弁部が一体的に設けられ、前記ボディ内で支持されつつ進退し、各弁部の各弁座からのリフト量によって下流側へ流す前記流体の流量を調整する弁体と、前記弁体の開弁方向に作用する流体圧力を受ける開弁用受圧面と、前記弁体の閉弁方向に作用する流体圧力を受ける閉弁用受圧面とからなり、前記弁体に作用する流体圧力の少なくとも一部をキャンセルする圧力キャンセル構造と、
を備えたことを特徴とする流体制御弁が提供される。
尚、ここでいう「流体制御弁」には、電磁駆動により弁体を駆動する電磁弁のみならず、内部の機械的構成により弁体が駆動される制御弁なども含まれ得る。また、第1弁部及び第2弁部が第1弁座及び第2弁座のそれぞれに係止されるように着座する構成であってもよいし、第1弁部及び第2弁部が第1弁座及び第2弁座により形成される弁孔に摺動可能に挿入されて弁孔を閉じる構成であってもよい。
このような流体制御弁においては、圧力キャンセル構造により弁体の開弁方向に作用する流体圧力の少なくとも一部がキャンセルされるため、簡易な構造であっても大きな前後差圧を取り扱うことができる。
そして特に、弁体に一体に設けられた第1弁部及び第2弁部が、第1弁座及び前記第2弁座のそれぞれにほぼ同時に接離するように構成したため、後述する発明の実施の形態でも説明するように、各弁部のリフト時における有効受圧面積が変化による圧力バランスへの影響について、その少なくとも一部をキャンセルすることができる。
特に、開弁時における第1弁部と第1弁座との間隙により形成される流路断面と、第2弁部と第2弁座との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように構成すると、その圧力バランスへの影響をほぼ完全にキャンセルすることができる。
本発明の流体制御弁によれば、第1弁部及び第2弁部が第1弁座及び前記第2弁座のそれぞれにほぼ同時に接離して、各弁部のリフト時における圧力バランスへの影響を防止又は抑制するようにしたため、弁体のリフト量に応じた流量制御の精度の低下を防止又は抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施の形態は、本発明の流体制御弁を車両用エアコンの冷凍サイクルに設置される膨張弁として構成したものである。図1は、この膨張弁が冷凍サイクルの配管本体に設置された様子を表す断面図であり、図2は、この膨張弁の単体の構成を表す断面図であり、図3は図2に示した膨張弁の弁体近傍を示す拡大図である。尚、以下の説明においては、冷媒(流体)の流れ方向を基準に上流側、下流側と表現することがあり、また、説明の便宜上、図示の状態を基準に上側、下側と表現することがある。
図1に示すように、膨張弁1は、配管本体70の内部に組み付けられてその冷媒流路71に配置される弁本体2と、弁本体2に連設されて配管本体70の外部に露出するソレノイド3とから構成されている。これら弁本体2とソレノイド3との間には、外方に延びるフランジ状のプレート4が介装されており、膨張弁1は、このプレート4を介して配管本体70に固定される。
図2に示すように、弁本体2は、内部に冷媒流路を形成する円筒状のボディ10と、ボディ10内で進退する円筒状の弁体20と、弁体20とともに弁機構を構成する長尺状の軸状部材30とから構成されている。
ボディ10は、その上流部に半径方向内向きに突出した段部により形成される弁孔11が設けられ、その弁孔11の開口端部の周端縁により弁座12(第1弁座)が構成されている。また、このボディ10の弁座12よりも下流側の外周部には、冷媒通路を構成する通路溝13が周設されており、その通路溝13の周方向の複数箇所に、ボディ10の内部と冷媒流路71の下流側とを連通させる連通孔14が半径方向に貫通して設けられている。ボディ10の外周面の連通孔14を挟んだ両側には、気密保持用のOリング61,62(図1参照)をそれぞれ嵌合させる嵌合溝15,16が周設されている。このボディ10は、その下端部がプレート4の中央に形成された孔4aに圧入されている。
図3に示すように、弁体20は、ソレノイド3の後述するプランジャ41の先端部に固定される円筒状の本体21を有し、その弁座12側の端部が縮管して弁孔11の内径よりもやや小さな冷媒の導入路20aを形成している。この縮管部の先端には、その先端側に向かって内側に傾斜するテーパ状の弁部22(第1弁部)が形成されており、弁座12に対して着脱可能に構成されている。弁部22が弁座12に着座した際には、その弁部22の先端部が弁孔11に所定量内挿されるようになっている。本体21の弁部22とは反対側の端部は、弁体20の一部を形成するとともに冷媒通路が形成されたプランジャ41の先端部を内挿して冷媒の導出路20bを形成している。このプランジャ41の先端部の内周縁部によって弁部23(第2弁部)が形成されている。
また、導入路20aと導出路20bとの間に形成された空間S(拡管部)には、軸状部材30の端部が収容されている。この軸状部材30の端部は、その先端側に向かって拡径されたテーパ形状をなし、そのテーパ部が、弁部23が着脱可能な弁座31(第2弁座)を構成する。この弁座31の位置は、弁体20との関係で2つの弁部22,23がそれぞれ各弁座12,31に同時に着脱できるような位置に設定されている。
また、この弁体20には圧力キャンセル構造が設けられている。すなわち、上流側から弁体20の空間Sに導入された高圧冷媒に対して、弁部22の上流側端面の弁孔11に内挿される部分51と、弁部23近傍の空間Sに面する部分52とによって開弁用受圧面が形成される一方、導入路20aと空間Sとの境界をなす下流側対向面53によって閉弁用受圧面が形成されている。これにより、弁体20に付与される高圧冷媒の圧力の一部がキャンセルされるため、膨張弁1は、大きな前後差圧を扱うことができるようになっている。
図2に戻り、ソレノイド3は、弁本体2の弁体20が開閉する軸線方向に沿って配置されたプランジャ41及びコア42と、外部からの供給電流によりプランジャ41及びコア42を含む磁気回路を生成する電磁コイル43と、この電磁コイル43を覆うように配置され、ソレノイド3のケースを構成するヨーク44とを備えている。
ヨーク44は、円筒状の本体を有し、その一端側に半径方向外向きに延出するフランジ部44aが設けられ、このフランジ部44aにおいてプレート4に溶接等されている。一方、本体の他端部には、金属からなる円板状のプレート45が配置され、その本体の他端を加締めることにより固定されている。電磁コイル43は、円筒状のボビン46に巻回されており、そのボビン46の下半部にコア42が配設されている。コア42は、その下端部がプレート45の中央に設けられた嵌合孔45aに圧入されている。
また、ボビン46の内側には、ボディ10の下端部からコア42の上端部にかけて延びる非磁性体からなるスリーブ47が取り付けられている。すなわち、このスリーブ47は、その一端部がボディ10の下端部でやや拡管した拡管部に内挿され、他端部がコア42の上端部でやや縮径した縮径部に外挿されており、プランジャ41の動作範囲を覆うように設けられている。
コア42は、円柱状の本体を有し、その上端部中央に所定深さの円形の収容溝48が凹設されており、この収容溝48には、プランジャ41とコア42との間に介装されてプランジャ41をコア42と離間する方向に付勢する圧縮コイルスプリング49が収容されている。コア42の上端部は、収容溝48の開口周端縁からさらに上方に向かって外方に傾斜するテーパ状に形成されている。
一方、プランジャ41は、スリーブ47の内径よりやや小さな外径を有する円柱状の本体を備え、その本体の中央を軸線方向に貫通する挿通孔55が設けられている。この挿通孔55には、上述した軸状部材30が所定のクリアランスをもって挿通されている。軸状部材30は、その下端部がコア42の軸線に沿って形成された嵌合溝42aに嵌入されて固定されている。
プランジャ41の上端部中央には、図3に示したように、挿通孔55に連通する円筒状の弁体形成部56が上方に向かって延設されており、その先端側開口部の周端縁によって上述した弁部23が構成されている。この弁体形成部56は、挿通孔55よりも大きな内径を有し、その側壁には冷媒流路71の下流側に連通する連通孔57が設けられている。従って、弁部23と弁座31との間隙を通過した冷媒は、この弁体形成部56の内部に形成された冷媒流路を通って下流側に導出される。
図2に戻り、プランジャ41の弁体形成部56とは反対側の端部は、その外径が先端に向かって小径化するテーパ状に形成され、コア42のテーパ部と相補形状となっている。
以上の構成において、弁本体2のボディ10及びソレノイド3のヨーク44によって膨張弁1全体のボディが形成されている。そして、プランジャ41,コア42,プレート45,ヨーク44,プレート4等によって電磁コイル43を取り囲むソレノイド3の磁気回路が構成される。
この場合、プランジャ41とコア42との対向面を相補形状のテーパ状にして傾斜させたことにより、磁気回路に本来の吸引方向である軸線方向とは直角な半径方向の成分が発生するいわゆる磁気漏れの現象が発生するため、プランジャ41とコア42とが接近したときの吸引力は小さくなる。しかし、逆にプランジャ41とコア42とが離れた状態においては、これらの離間距離が同じでもその軸線方向の最短距離は短くなるため、磁気ギャップを実質的に小さくすることができる。この結果、プランジャ41とコア42との距離が離れているときに両者の間に働く吸引力を向上させることができる。
尚、上述のように弁体20に一体的に設けられた弁部22,23が各弁座12,31に同時に着脱する構成は、例えば以下のようにして実現することができる。すなわち、まず軸状部材30をプランジャ41の挿通孔55に弁体形成部56側から挿入した後、弁体20をプランジャ41の弁体形成部56に圧入して固定する。続いて、この状態でプランジャ41をスリーブ47内に挿入する。このとき、軸状部材30の先端がコア42の嵌合溝42aの位置にくるようにしておく。続いて、この状態からボディ10をプレート4と接合されたソレノイド3に対して組み付ける。このとき、弁部22が弁座12に着座し、軸状部材30の弁座31が弁部23から離間した状態となっている。そして、この状態で膨張弁1を試験用の配管本体70に接続し、膨張弁1の前後差圧がある一定となるように流体を流しつつ、所定の工具を用いて軸状部材30を嵌合溝42aに嵌入していく。このとき、下流側の流体の流量を測定し、その流量がほぼゼロ(所定値以下)となったときに弁部23が弁座31に着座したとみなして軸状部材30の嵌入を止める。このようにして、軸状部材30は、弁部22,23が各弁座12,31に同時に着脱できる位置に固定される。
また、本実施の形態においては、開弁時における弁部22と弁座12との間隙により形成される流路断面と、弁部23と弁座31との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように、各弁部及び各弁座の大きさ及び形状が設定されて構成されている。
以上のように構成された膨張弁1は、図1に示すように配管本体70に固定される。すなわち、膨張弁1をその弁本体2側から冷媒流路71に挿入した状態で、ヨーク44及びプレート4を貫通して設けられた複数の挿通孔にねじ63を挿通し、配管本体70側に形成されたねじ孔72に締結することにより固定する。このとき、膨張弁1と配管本体70との間の気密は、ボディ10の外周部に配設された上記Oリング61,62によって保持されている。膨張弁1は、ボディ10を収容するケーシング等を備えておらず、ボディ10が配管本体70の内部に直接固定されるようになっている。
次に、図1及び図2を参照しつつ、膨張弁1の動作ついて説明する。
まず、電磁コイル43に電流が供給されていないときには、プランジャ41は圧縮コイルスプリング49によって上流側に付勢されており、コア42との間には吸引力が生じないため、弁部22,23は弁座12,31にそれぞれ着座しており、膨張弁1は全閉状態にある。
そして、電磁コイル43に電流iが供給されると、その電流値に応じた大きさの電磁力が発生してプランジャ41がコア42に吸引される。これにより、弁部22,23がそれぞれ弁座12,31から同時に離間してその電磁力と圧縮コイルスプリング49の荷重とがバランスした位置で静止し、各弁部と各弁座との間に所定の流路断面を形成する。この状態で上流側から高圧の冷媒が導入されると、その冷媒は、各弁部と各弁座との間隙を通過することにより断熱膨張して下流側へと流れる。このとき、上述したキャンセル構造により、弁体20ひいてはプランジャ41に付与される冷媒圧力の一部がキャンセルされている。
ここで、冷媒流路71の上流側から膨張弁1に導入された冷媒の入口圧力をP1、各弁部と各弁座との間隙を通過することによって減圧された出口圧力をP2とし、弁部22が着座したときの有効受圧面積(つまり弁孔11の流路断面積)をA、弁部23が着座したときの有効受圧面積(つまり弁体形成部56の流路断面積)をB、電流iによって発生する電磁力をf(i)、圧縮コイルスプリング49による上流側方向の合力をfs、電流iのときの各弁部と各弁座との間隙により形成される流路断面積をs(i)とすると、上向きと下向きの力関係は、
((A−s(i))−(B−s(i)))(P1−P2)=fs−f(i) ・・・(1)
となり、膨張弁1の前後差圧(P1−P2)は、
P1−P2=(fs−f(i))/(A−B) ・・・(2)
となる。
すなわち、電流iによって変化する流路断面積s(i)の影響がなくなる。そして、この(2)式の右辺において、電磁力f(i)以外のパラメータは、実質的に固定値であるため、前後差圧(P1−P2)は、電磁コイル43に供給される電流iに比例した一定の差圧となる。すなわち、膨張弁1が差圧弁として構成される。
このとき、冷凍サイクルにおける上流側の冷媒流量が増えて入口圧力P1が大きくなると、弁部22,23が開弁方向に移動して冷媒流量を増加し、前後差圧(P1−P2)を一定に保持するように作用する。逆に、冷凍サイクルにおける上流側の冷媒流量が減少して入口圧力P1が小さくなっても、弁部22,23が閉弁方向に移動して冷媒流量を絞り、前後差圧(P1−P2)を一定に保持するように作用する。この結果、膨張弁1の前後差圧(P1−P2)は、常に電流iによって決まる一定値に保持される。
また、この膨張弁1において、上記有効受圧面積Aと有効受圧面積Bとが等しくなるように構成すれば、(1)式の左辺がゼロになる。つまり、
fs=f(i) ・・・(3)
となる。ここで、圧縮コイルスプリング49による付勢力のセット値(初期値)をfs0、ばね定数をKs、各弁部の各弁座からのリフト量をΔxとしたときに、
fs=fs0+Ks・Δx ・・・(4)
の関係があることを考慮し、(3)式に(4)式を代入してΔxについて整理すると、
Δx=(f(i)−fs0)/Ks ・・・(5)
この(5)式の右辺において、電磁力f(i)以外のパラメータは固定値であるため、弁開度が電磁コイル43に供給される電流iに比例した一定の値となる。すなわち、膨張弁1が比例弁として構成される。
以上に説明したように、本実施の形態の膨張弁1においては、弁体20に一体に設けられた弁部22及び弁部23が、弁座12及び弁座31のそれぞれにほぼ同時に接離するように構成されている。また、開弁時における弁部22と弁座12との間隙により形成される流路断面と、弁部23と弁座31との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように構成されている。その結果、開弁時に各弁体に作用する有効受圧面積が変化することによる圧力バランスへの影響をキャンセルすることができ、弁体のリフト量に応じた流量制御の精度の低下を防止することができる。
また、本実施の形態の膨張弁1は、冷媒を図1及び図2に示した流れと逆向きに流しても同様の効果を得ることができる。つまり、双方向膨張弁として機能することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は本実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図である。尚、本実施の形態において上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については必要に応じて同一の符号を付す等して、その説明を省略する。
図4に示すように、膨張弁201においては、コア242の収容溝248に図2で示したような軸線方向に沿った嵌合溝42aは設けられていない。また、軸状部材230は、その弁座31とは反対側の端部が収容溝248に当接して係止されており、その軸線方向に規制されている。
また、弁本体202には、軸状部材230の弁座31側の端面に当接する長尺状の押圧部材220と、ボディ10の端部開口部を閉じるように圧入された円板状のストッパ211とが設けられている。
ストッパ211の中央には、これを軸線方向に貫通する挿通孔211aが設けられ、さらにその挿通孔211aの周囲に、挿通孔211aに平行にストッパ211を貫通する複数の連通孔211bが設けられている。冷媒は、この連通孔211bを通って流通できるようになっている。
また、押圧部材220には、その軸線方向の中央部に半径方向外向きに延出するフランジ部221が設けられ、その軸状部材230とは反対側の端部が、ストッパ211の挿通孔211aに挿通されている。ストッパ211と押圧部材220との間には、押圧部材220を軸状部材230側に付勢する圧縮コイルスプリング212が介装されている。このため、軸状部材230は、その両端が押圧部材220及びコア242のそれぞれに当接して、その軸線方向に規制されているが、プランジャ41の挿通孔55との間にクリアランスがあるため、軸線方向と直角な方向には所定量変位することができる。
尚、本実施の形態においても、開弁時における弁部22と弁座12との間隙により形成される流路断面と、弁部23と弁座31との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように、各弁部及び各弁座の大きさ及び形状が設定されて構成されている。
以上に説明した膨張弁201においても、弁部22及び弁部23が、弁座12及び弁座31のそれぞれにほぼ同時に着脱するように構成されている。このため、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、この膨張弁201も双方向膨張弁として機能することができる。
また、軸状部材30がその軸線方向と直角な方向には所定量変位することができるため、例えば仮に弁体20及びプランジャ41のいずれかに微妙な加工誤差や組付誤差等があり、二つの弁部22,23の軸線がずれていたとしても、軸状部材230は、弁部23が弁座31に着座するように動作する。その結果、2つの弁部22,23を対応する各弁座12,31に対して同時に着脱させることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図5は本実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図であり、図6は図5のA−A矢視断面図である。尚、本実施の形態において上記第1の実施の形態又は第2の実施の形態とほぼ同様の構成部分については必要に応じて同一の符号を付す等して、その説明を省略する。
図5に示すように、膨張弁301においては、プランジャ341は、図2で示したような軸線方向に沿った挿通孔55を備えておらず、中実状に形成されている。
また、軸状部材330は、その下端が半径方向外向きに延出したフランジ状になっており、その先端に向かって外径が小さくなるテーパ状に形成されている。そして、このテーパ部が、弁部23が着座する弁座331を構成している。この軸状部材330は、弁部22と、この弁部22が着座する弁座12を規定する弁孔312を挿通しており、その弁座331とは反対側の他端は、弁本体302のボディ310を軸方向に貫通する嵌合孔311に圧入されて固定されている。
また、図6に示すように、ボディ310には、これを軸状部材330の周囲で軸線に平行に貫通する3つの連通孔313が形成されており、弁孔312に連通している。冷媒は、この連通孔313及び弁孔312を通って流通できるようになっている。
尚、本実施の形態においても、開弁時における弁部22と弁座12との間隙により形成される流路断面と、弁部23と弁座331との間隙により形成される流路断面とがほぼ同じ大きさになるように、各弁部及び各弁座の大きさ及び形状が設定されて構成されている。
以上に説明した膨張弁301においても、弁部22及び弁部23が、弁座12及び弁座331のそれぞれにほぼ同時に着脱するように構成されている。このため、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、この膨張弁301も双方向膨張弁として機能することができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図7は本実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図であり、図8はその弁本体の構成を表す拡大図である。尚、本実施の形態において上記第1の実施の形態又は第2の実施の形態とほぼ同様の構成部分については必要に応じて同一の符号を付す等して、その説明を省略する。
図7に示すように、膨張弁401においては、弁本体402のボディ410内に狭小化した固定の流路断面を有する絞り流路450が設けられている。すなわち、ボディ410の軸線方向の中央よりの位置において、半径方向内向きに延出するフランジ部411が設けられ、このフランジ部411により形成される円孔と、この円孔を貫通して延びるプランジャ441の弁体形成部456との間隙によって絞り流路450が形成されている。
また、プランジャ441を軸線方向に貫通して設けられた挿通孔455には、長尺状の軸状部材430が所定のクリアランスをもって挿通されており、その先端部に形成された弁座431を覆うように、弁体420が弁体形成部456に対して圧入により固定されている。また、ボディ410の端部開口部を閉じるように円板状のストッパ412が圧入され、このストッパ412の中央を軸線方向に貫通して設けられた弁孔413に弁体420の先端部が挿通されている。
尚、図7と図2とを比較すると、図7の右側においては、ヨーク444のフランジ部444aとプレート404とを貫通してねじ63を挿通する挿通孔が見られないが、これは冷媒流路71との位置関係により、当該挿通孔の位置が図2とは異なっているに過ぎない。つまり、当該挿通孔は軸線を中心とする周方向の異なる位置に形成されている。
図8に示すように、弁体420は、弁体形成部456に圧入される筒状の第1部材421の先端に、筒状の第2部材422を嵌入して構成されている。第1部材421は、弁体形成部456の外径とほぼ等しい内径を有する円筒状の本体を備え、その弁体形成部456とは反対側の端部が先端に向かって縮径するテーパ形状となっている。このテーパ部の内周の基端側には、半径方向内向きに突出した弁部423が形成されている。また、第2部材422は、その第1部材421とは反対側の端部がストッパ412の弁孔413を貫通しており、ストッパ412との間隙により冷媒流路が形成されるようになっている。この第2部材422の先端部には、その先端側に向かって拡径するテーパ部が設けられており、このテーパ部により弁部424が構成されている。膨張弁401においては、第1部材421の側壁に内外を連通させて冷媒を下流側に流すための連通孔457が設けられている。上述した軸状部材430は、弁座431の位置が、弁体420との関係で2つの弁部424,423がそれぞれ各弁座414,431に同時に着脱できるような位置に設定されている。また、弁部424が着座したときの有効受圧面積(つまり弁孔413の流路断面積)と、弁部423が着座したときの有効受圧面積(つまり弁部423の開口端縁により囲まれる流路断面積)とが等しく構成されている。
また、弁体420にも圧力キャンセル構造が設けられている。すなわち、上流側から弁体420に導入された高圧冷媒に対して、第2部材422の端面425によって閉弁用受圧面が形成される一方、第1部材421と第2部材422との接続部の内側に形成されるテーパ面426によって開弁用受圧面が形成されている。また、弁部423を通過して減圧された冷媒に対して、第1部材421における弁部423近傍の下流側対向面427によって開弁用受圧面が形成される一方、弁体形成部456の端面428によって閉弁用受圧面が形成されている。これにより、弁体420に付与される冷媒圧力の一部がキャンセルされるようになっている。
また、ストッパ412は、弁孔413を規定する開口端縁により、弁部423を着脱させることが可能な弁座414が形成されている。また、ストッパ412の下端側納周縁は拡径されており、第1部材421のテーパ部との間に冷媒流路を形成できるように構成されている。
尚、本実施の形態においても、開弁時における弁部424と弁座414との間隙により形成される流路断面と、弁部423と弁座431との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように、各弁部及び各弁座の大きさ及び形状が設定されて構成されている。
次に、図8を参照しつつ、膨張弁401の動作について説明する。
まず、電磁コイル43に電流が供給されていないときには、プランジャ441は圧縮コイルスプリング49によって上流側に付勢されているため、弁部424,423は弁座414,431から離間しており、膨張弁401は開弁状態にある。
そして、電磁コイル43に電流iが供給されると、その電流値に応じた大きさの電磁力が発生してプランジャ441がコア242に吸引される。これにより、圧縮コイルスプリング49の付勢力に抗して弁体420を着座させる方向の力が発生する。その結果、弁体420は、その電磁力と圧縮コイルスプリング49の荷重とがバランスした位置で静止し、各弁部と各弁座との間に所定の流路断面を形成する。
この状態で上流側から高圧の冷媒が導入されると、その冷媒は、弁部424と弁座414との間隙、弁部423と弁座431との間隙を通って減圧されて下流側に流れ、さらに絞り流路450を通過することにより断熱膨張し、連通孔14を介して冷媒流路71の下流側へと流れる。このとき、上述したキャンセル構造により、弁体420ひいてはプランジャ441に付与される冷媒圧力の一部がキャンセルされている。
ここで、上流側から導入されて各弁体と各弁座との間隙を通過する前の冷媒の入口圧力をP1、各弁体と各弁座との間隙を通過することによって減圧された中間領域460の圧力をP2、絞り流路450を通過することによってさらに減圧された冷媒の出口圧力をP3とし、弁部424が着座したときの有効受圧面積(つまり弁孔413の流路断面積)をA、弁部423が着座したときの有効受圧面積(つまり弁部423の開口端縁により囲まれる流路断面積)をB、絞り流路450の流路断面積をCとすると、膨張弁401を流れる冷媒の流量Gfは、
Gf=KC(P2−P3) ・・・(6)
で表される。尚、この式で、Kは流量係数である。
一方、弁体420ひいてはプランジャ441に作用する力は、電流iによって発生する電磁力をf(i)、圧縮コイルスプリング49による上流側方向の荷重をfs、電流iのときの各弁部と各弁座との間隙により形成される流路断面積をs(i)とすると、上向きと下向きの力関係は、
((A−s(i))−(B−s(i)))(P1−P2)
+ D(P2−P3) =fs−f(i) ・・・(7)
となり、本実施の形態においてA=Bであることを考慮すると、(6)式及び(7)式から、冷媒の流量Gfは、
Gf=(KC/D)(fs−f(i)) ・・・(8)
となる。
すなわち、電流iによって変化する流路断面積s(i)の影響がなくなる。そして、この(8)式の右辺において、電磁力f(i)以外のパラメータは、実質的に固定値であり、絞り流路450の前後差圧(P2−P3)が一定に保持される原理については上記第1の実施の形態で述べたのと同様であるため、流量Gfは、電磁コイル43に供給される電流iに比例した一定の流量で流れることになる。すなわち、膨張弁401が定流量弁として構成される。
以上に説明した膨張弁401においても、弁部424及び弁部423が、弁座414及び弁座431のそれぞれにほぼ同時に着脱するように構成されている。このため、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図9は本実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図である。尚、本実施の形態において上記第1の実施の形態〜第4の実施の形態とほぼ同様の構成部分については必要に応じて同一の符号を付す等して、その説明を省略する。
図9に示すように、膨張弁501においては、上述した第4の実施の形態とは冷媒の流れ方向が逆となっており、絞り流路550が弁体20の上流側に配置されている。また、弁本体502のボディ510の端部開口部を閉じるように円板状のストッパ540が圧入され、このストッパ540の中央を軸線方向に貫通して弁孔511が形成されている。そして、この弁孔511の弁体20側の開口部の周端縁によって、弁体20の先端に設けられた弁部22が着脱可能な弁座12が形成されている。
また、コア542の収容溝48の底部には、プランジャ541から離れる方向に段階的に縮径する段付溝543が形成されており、この段付溝543の上端部には、リング状のストッパ部材544が嵌合されている。一方、軸状部材530の下端部には、Cリング545が嵌合しており、このCリング545の位置でストッパ部材544に上方への動きを規制されている。軸状部材530は、弁座31の位置が、弁体20との関係で2つの弁部22,23がそれぞれ各弁座12,31に同時に着脱できるような位置に設定されている。
冷媒流路71の上流側から流入した冷媒は、弁体20の開弁時には、絞り流路550を通って断熱膨張した後に、弁部23と弁座31との間隙及び弁部22と弁座12との間隙を通ってさらに減圧されて下流側に導出される。
尚、本実施の形態においても、開弁時における弁部22と弁座12との間隙により形成される流路断面と、弁部23と弁座31との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように、各弁部及び各弁座の大きさ及び形状が設定されて構成されている。
以上に説明した膨張弁501においても、弁部22及び弁部23が、弁座12及び弁座31のそれぞれにほぼ同時に着脱するように構成されている。このため、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。図10は本実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図である。尚、本実施の形態の膨張弁は、冷凍サイクルの配管の途中に接続されるパイプ一体型の膨張弁として構成されたものであり、その内部の弁体等の構成については上述した第2の実施の形態とほぼ同様のものを採用している。このため、第2の実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付す等してその説明を省略する。
膨張弁601は、そのボディ602を両端が開口した円筒状のパイプで構成しており、そのボディ602の内部に、弁体20を固定したプランジャ41,コア642,軸状部材230,押圧部材220,ストッパ610を収容している。そして、このボディ602を外側から取り囲むように、ソレノイド603を構成する電磁コイル43や筒状のヨーク644が周設されている。また、軸状部材230は、弁座31の位置が、弁体20との関係で2つの弁部22,23がそれぞれ各弁座12,31に同時に着脱できるような位置に設定されている。
尚、本実施の形態においても、開弁時における弁部22と弁座12との間隙により形成される流路断面と、弁部23と弁座31との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように、各弁部及び各弁座の大きさ及び形状が設定されて構成されている。
以上に説明した膨張弁601においても、弁部22及び弁部23が、弁座12及び弁座31のそれぞれにほぼ同時に着脱するように構成されている。このため、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の精神の範囲内での変化変形が可能であることはいうまでもない。
例えば、上記第1の実施の形態〜第5の実施の形態では、膨張弁のボディが配管本体70に直接固定されるように構成した例を示したが、これらの膨張弁がボディを収容するケーシング等を備えており、配管等に接続されるものであってもよい。
また、上記各実施の形態では、弁部及び弁体をそれぞれ2段で構成した例を示したが、弁部及び弁座は必ずしも2段に限られず、各弁部のリフト時における有効受圧面積が変化することによる流体圧力の影響の少なくとも一部をキャンセルできれば、それより多くの段数があってもよい。
また、上記第2の実施の形態においては、軸状部材230と押圧部材220とを別体で構成して空間Sにて当接する構成としたが、これら軸状部材230と押圧部材220とが一体的に構成されていてもよい。このような場合でも、ストッパ211の挿通孔211aと押圧部材220との間に所定のクリアランスを設けておけば、軸状部材30は、弁部23が弁座31に着座するように動作する。その結果、2つの弁部22,23を対応する各弁座12,31に対して同時に着脱させることができる。
また、上記各実施の形態では、本発明の流体制御弁を車両用エアコンの冷凍サイクルに設置される膨張弁として構成した例を示したが、膨張弁に限らず、例えば可変容量圧縮機用制御弁やその他の冷媒の流量を制御する制御弁であれば同様に適用することができる。さらに、車両用エアコンの冷凍サイクルに限らず、例えば給湯システム等の制御弁など、上流側から導入された流体の流量を調整して下流側に導出する流体制御弁であれば適用することが可能である。
さらに、上記各実施の形態では、ソレノイドにより弁体が電磁駆動される構成について説明したが、ばね等を含む内部の機械的構成と流体圧力により弁体が駆動されるいわゆる機械式の流体制御弁にも適用することが可能である。
第1の実施の形態の膨張弁が冷凍サイクルの配管本体に設置された様子を表す断面図である。 膨張弁の単体の構成を表す断面図である。 図2に示した膨張弁の弁体近傍の拡大図である。 第2の実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図である。 第3の実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図である。 図5のA−A矢視断面図である。 第4の実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図である。 弁本体の構成を表す拡大図である。 第5の実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図である。 第6の実施の形態の膨張弁の構成を表す断面図である。
符号の説明
1,201,301,401,501,601 膨張弁
2,202,302,402,502 弁本体
3,603 ソレノイド
10,310,410,510 ボディ
11,312,413,511 弁孔
12,31,331,414,431 弁座
14 連通孔
20,420 弁体
22,23,423,424 弁部
30,230,330,430,530 軸状部材
41,341,441,541 プランジャ
42,242,542 コア
43 電磁コイル
49 圧縮コイルスプリング
56,456 弁体形成部
70 配管本体
71 冷媒流路
212 圧縮コイルスプリング
220 押圧部材
450,550 絞り流路

Claims (10)

  1. 上流側から導入された流体の流量を調整して下流側に導出する流体制御弁において、
    内部に前記流体の流路が形成されたボディと、
    前記ボディ内に前記流路に沿って設けられた第1弁座及び第2弁座と、
    前記第1弁座及び前記第2弁座のそれぞれにほぼ同時に接離可能な第1弁部及び第2弁部が一体的に設けられ、前記ボディ内で支持されつつ進退し、各弁部の各弁座からのリフト量によって下流側へ流す前記流体の流量を調整する弁体と、
    前記弁体の開弁方向に作用する流体圧力を受ける開弁用受圧面と、前記弁体の閉弁方向に作用する流体圧力を受ける閉弁用受圧面とからなり、前記弁体に作用する流体圧力の少なくとも一部をキャンセルする圧力キャンセル構造と、
    を備えたことを特徴とする流体制御弁。
  2. 前記ボディに対して固定されたコアと、前記弁体を固定して前記ボディ内で前記弁体と一体となって進退可能なプランジャと、外部からの供給電流により前記プランジャ及び前記コアを含む磁気回路を生成する電磁コイルとからなるソレノイドを備え、
    前記電磁コイルに供給される電流値に応じて前記弁体のリフト量を制御し、上流側から導入された流体の流量を調整して下流側に導出する電磁弁として構成されたことを特徴とする請求項1記載の流体制御弁。
  3. 開弁時において、前記第1弁部と前記第1弁座との間隙により形成される流路断面と、前記第2弁部と前記第2弁座との間隙により形成される流路断面とが、ほぼ同じ大きさになるように構成されたことを特徴とする請求項2記載の流体制御弁。
  4. 前記弁体は、前記流体を導入する導入路と、前記流体を導出する導出路と、前記導入路と前記導出路との間に設けられた拡管部とを有する本体を備え、
    前記第1弁部及び前記第2弁部の一方が、前記本体の前記導入路側又は前記導出路側の端部により形成される一方、前記第1弁部及び前記第2弁部の他方が、前記拡管部の前記導入路側又は前記導出路側の段部によって形成され、
    前記第1弁座及び前記第2弁座の一方が、前記ボディの内部に設けられた段部により構成される一方、前記第1弁座及び前記第2弁座の他方が、前記拡管部に部分的に内挿された軸状部材の部分により形成されたことを特徴とする請求項3記載の流体制御弁。
  5. 前記軸状部材は、前記プランジャの軸線に沿って形成された貫通孔に所定のクリアランスをもって挿通され、その前記第2弁座とは反対側の端部が、前記コアによって軸線方向に支持されていることを特徴とする請求項4記載の流体制御弁。
  6. 前記ボディ内に支持されるとともに、前記軸状部材に前記コアとは反対側から当接可能な押圧部材と、
    前記押圧部材を前記コア側に付勢する付勢手段と、
    を備え、
    前記軸状部材は、軸線方向の両端が前記押圧部材及び前記コアのそれぞれに当接して、その軸線方向に規制される一方、その軸線方向と直角な方向には所定量動作可能に構成されていることを特徴とする請求項5記載の流体制御弁。
  7. 閉弁時における前記第1弁部の有効受圧面積と前記第2弁部の有効受圧面積とが等しくなるように構成することにより、弁開度が前記電磁コイルに供給される電流値に比例した値となる比例弁として機能することを特徴とする請求項3記載の流体制御弁。
  8. 閉弁時における前記第1弁部の有効受圧面積と前記第2弁部の有効受圧面積とが異なるように構成することにより、前後差圧が前記電磁コイルに供給される電流値に応じた一定値となる差圧弁として機能することを特徴とする請求項3記載の流体制御弁。
  9. 前記弁体の上流側又は下流側に流路断面が一定の絞り流路を設けることにより、導出する流体の流量が前記電磁コイルに供給される電流値に応じた一定値となる定流量弁として機能することを特徴とする請求項3記載の流体制御弁。
  10. 前記弁体に対して前記流体を双方向に流すことが可能な双方向制御弁として機能することを特徴とする請求項3記載の流体制御弁。
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